JP2007179922A - 半田吸い上がりバリア部を持つ端子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田吸い上がり効果の高い新規な半田吸い上がりバリア部を持つ端子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、半田吸い上がりバリア部を有する端子であって、オージェ電子分光分析装置で測定した場合に該領域から平均して、Cが50〜70at%及びNiが20〜40at%検出されることを特徴とする端子である。
本発明に係る端子は以下の(a)〜(c)の工程:(a)端子の母材にニッケル下地めっきと表面金めっきが施される工程、(b)成分にCを含む封孔処理液で該端子が表面処理される工程、(c)該端子の1又は2以上の箇所がレーザー照射されて該箇所に半田吸い上がりバリア部が形成される工程、を順次行うことを含む方法によって製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は半田吸い上がりバリア部を持つ端子及びその製造方法に関し、とりわけ回路基板に半田で固定する電子部品用の半田吸い上がりバリアを持つ端子及びその製造方法に関する。
プリント配線板(PWB)への電子部品(例えばコネクタ、抵抗、IC、ダイオード、スイッチ、リレー等)の実装は半田付けにより行われるものが多い。例えば、挿入実装方式ではPWBに設けられた導通穴に端子を挿入して電子部品を搭載する面とは反対側の面で端子とPWB板上のランドとを半田付けし(フローソルダリング)、表面実装方式では電子部品をPWB板上の所定位置に装着してから炉で加熱し、あらかじめPWB板のランド上に塗布しておいたクリームハンダを溶融させて端子に半田付けする(リフローソルダリング)ことが一般的に行われている。
近年、電子機器の小型化、高性能化ニーズの増大に伴いPWBへ搭載する電子部品の小型化、高密度実装化も進展している。これに応じて電子部品に使用される端子も小型化するので毛細管現象により半田付け時に半田が端子に吸い上がり易くなるが、この吸い上がりが過度に生じると電子部品の機能や性能を損なう恐れがある。例えば、コネクタでは半田付け部から半田が端子に吸い上がって遂には相手コネクタとの接点部に達することでコネクタの接続信頼性が損なわれたり、近隣の半田付け部に半田が達して短絡する半田ブリッジが生じたりし、或いは半田付け部に充分な量の半田が残らなくなるといった問題が生じ得る。そこで、半田の吸い上がりを防止するために種々の方法が過去に提案されてきた。
従来、端子材料の表面に選択的にめっきを施すことによって半田吸い上がり防止部を形成する方法が行われてきた。これは、下地めっきとしてニッケル皮膜を端子材料の表面に形成することと、その上に接点部用及び半田付け部用に金めっき皮膜を形成すること(但し、金めっきを行う際に端子の一部をテープ等でマスキングし、マスキング部に金めっきが付かないように、すなわち、マスキング部はニッケルめっきが露出しているようにする。)とを含む方法である。ニッケルめっきは半田付け性が悪いので、コネクタ等の電子部品を半田付け実装する時に上記マスキング箇所が半田吸い上がり防止部となって半田の吸い上がりが防止できるというものである。
これに対して、特開2004−152559号公報では上記のような選択的めっき方法が抱える滲みによるめっき位置精度の不足を指摘している。この問題点を克服するために、素材上に金などの表面めっきを施し、その後表面めっきの一部分を幅の狭い部分的な熱処理が可能なレーザー照射などによって素材と表面めっき皮膜とを相互に熱拡散させて素材とめっき皮膜による改質層を形成し、この部分を半田吸い上がり防止部とする方法が開示されている。この方法では表面めっきを施す前にNiなどの下地めっきを施す場合もある。
また、端子材料の表面に酸化皮膜を形成することによって半田上がり防止部を形成する方法がある。酸化皮膜は半田に対する濡れ性が小さいので、回路基板から端子を吸い上がってきた半田が酸化皮膜で停止することを利用したものである。例えば、特開平5−82201号公報には陽極酸化法により銅の酸化膜を形成することが開示されており、特許第3365882号公報には所要の部分をレーザー光線により局部的に加熱することによって酸化皮膜を形成することが開示されている。
特開2004−152750号公報には、端子の全面に金めっきを施した後に所要の部分の金めっきを剥離して除去し、該除去部を半田吸い上がり防止部とした方法が開示されている。金めっきの剥離は剥離液への浸漬やレーザー照射により行うことが記載されている。また、該文献には下地めっきの表面に金めっきを施した半田付け端子の所要の部分を加熱することで金めっきの層に下地めっきの金属を拡散させてAu−Niの合金層を形成し、該加熱部を半田吸い上がり防止部とした方法が開示されている。該加熱もレーザー照射により行うことができるが金めっきの剥離よりは低出力とすることが記載されている。更には、表面に金めっきを施した半田付け端子の所要の金めっき表面に封孔処理液を塗布し、該塗布部を半田吸い上がり防止部とした方法が開示されている。
また、端子に突起(特開2003−45532号公報)や窪み(特開2002−158264号公報)を形成し、形態において、バリア部を形成とする方法もあるが、端子に突起や窪みを形成するには、端子にある程度の大きさが必要となり、小型化した端子には適用が困難である。
特開2004−152559号公報 特開平5−82201号公報 特許第3365882号公報 特開2004−152750号公報 特開2003−45532号公報 特開2002−158264号公報
本発明は、新規な構造を有し、端子の半田吸い上がり防止効果も高く小型化に対応可能な半田吸い上がり防止部(以下、本明細書では「半田吸い上がりバリア部」又は「バリア部」ともいう)を持つ端子及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、半田吸い上がりバリア部の表面にC及びNiが所定の割合で含まれるときに有意に半田吸い上がり防止効果が向上することを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであり、本発明は一側面において、半田吸い上がりバリア部を有する端子であって、オージェ電子分光分析装置で測定した場合に該バリア部表面から平均してCが50〜70at%及びNiが20〜40at%検出されることを特徴とする端子である。
また、本発明は別の一側面において、半田吸い上がりバリア部を有する端子であって、オージェ電子分光分析装置で測定した場合に該バリア部表面から平均してCが50〜70at%、Niが20〜40at%及びOが10〜15at%検出されることを特徴とする端子である。
本発明の一態様においては、前記端子は半田付け部と接点部とを備え、前記半田吸い上がりバリア部が該半田付け部から該接点部までの間の1又は2以上の箇所に設けられる。
本発明の一態様においては、前記半田吸い上がりバリア部の表面に平均波長が1〜15μmの波模様が形成されている。
本発明に係る端子は、以下の(a)〜(c)の工程:
(a)ニッケル下地めっきと随意に表面金めっきを端子の母材の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所に施す工程、
(b)成分にCを含む封孔処理液で該端子の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所を表面処理する工程、
(c)該端子の半田吸い上がりバリア部を設けようとする1又は2以上の箇所を局部的に熱処理する工程、
を順次行うことを含む方法により製造することができる。
本発明の一態様においては、前記封孔処理液は更にN及び/又はSを成分に含む。
本発明の一態様においては、前記熱処理はレーザー又は電子ビーム照射である。
本発明の一態様においては、前記レーザー又は電子ビーム照射はパルスレーザー又はパルス電子ビーム照射であり、該照射によって生じる半田吸い上がりバリア部表面の波模様の平均波長が1〜15μmである。
本発明は別の一側面において、本発明に係る半田吸い上がりバリア部を有する端子を1個又は2個以上組み込んだ電子部品である。
本発明の一態様においては、前記電子部品はコネクタである。
本発明により、新規な構造を有し、端子の半田吸い上がり防止効果も高く小型化に対応可能な半田吸い上がりバリア部を持つ端子及びその製造方法を提供することができる。
本明細書において、「半田吸い上がりバリア部」又は「バリア部」とは端子を回路基板等の目的物と半田付けする際に半田が該端子に必要以上に吸い上がってくる現象を防止するために端子表面に部分的に設けられた半田濡れ性の低い領域のことを意味する。
該バリア部は端子の1又は2以上の箇所に設けることができるが、例えば該バリア部をバイパスして半田が半田付け部から接点部へと吸い上がる経路を遮断するのに充分な領域を有しているのが好ましい。
本発明の一実施形態においては、端子は回路基板に半田付けにより接続される半田付け部と相手コネクタと接触する接点部を備え、随意的に絶縁体に固定される固定部を備える。この場合、半田吸い上がりバリア部は半田付け部から接点部までの間に設けられる(バリア部が半田付け部と接点部の境界を形成することもある。)が、半田が接点部まで端子を吸い上がることを防止する観点からは該バリア部を半田付け部に近い箇所に設けるのが好ましい。
ここで、図1には本発明に係る端子の一例が示されている。この端子は表面実装方式によって基板に接続されるタイプのもので、半田付け部11が回路基板(図示せず)に半田付けされる。接点部12は相手コネクタに接触する部分である。固定部14が絶縁体(図示せず)に連結されることにより該端子が支持される。半田付けバリア部13は、接点部12と半田付け部11の中間部分に所望の幅tで端子の胴部を取り囲むように帯状に設けられている。端子の胴囲は例えば1〜2mmである。
本発明に係る半田吸い上がりバリア部を有する端子は、オージェ電子分光分析装置(AES)で測定した場合に該バリア部表面から平均してC(炭素原子)が50〜70at%及びNi(ニッケル原子)が20〜40at%、好ましくはCが50〜65at%及びNiが25〜35at%、より好ましくはCが60〜65at%及びNiが25〜30at%検出される。バリア部表面に含まれる各元素の原子百分率(at%)の平均は、AESで測定した線分析の平均強度(各元素のレーザー照射部の合計強度をレーザー照射部の強度のデータ数で割った値)に感度係数(JEOL、Handbook of Auger Electron Spectroscopy、P179に記載)を用いて原子百分率に換算した数値を用いて計算する。
オージェ電子分光分析(AES)は、電子線を照射することによって固体最表面や表面層を分析する方法で、表面から深さ数nm程度の最表面層の情報を得ることができる。但し、AESでは、大気中で付着したコンタミネーション(汚染物質)までもデータに現れることが多い。例えば、Cは念入りに洗浄したものでも検出されることが知られている。
従って、上記Cの原子百分率(at%)はこのコンタミネーションも加味した数値範囲であるが、測定条件による測定値のばらつきをできるだけ少なくするために、本発明においては以下の条件でバリア部表面を測定したときの値を採用する。
加速電圧:10.0(keV)
電流:5.04×10-8(A)
試料の傾斜角度:30度
Arスパッタ:1kV、60sec
検出点数:256点
強度の定義:(ピーク位置の強度−バックグランド位置の強度)÷バックグランド位置の強度
端子の母材としては、主に銅及び銅合金が用いられる。銅合金としては黄銅、りん青銅、ベリリウム銅、洋白、丹銅、チタン銅及びコルソン合金などが挙げられ、端子の要求特性に従い、適宜選択でき、何等制限されない。その他、鉄、鉄合金(例えばステンレス鋼)、高ニッケル合金などを用いることもできる。
本発明に係る端子は、例えば、以下の(a)〜(c)の工程:
(a)ニッケル下地めっきと随意に表面金めっきを端子の母材の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所に施す工程、
(b)成分にCを含む封孔処理液で該端子の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所を表面処理する工程、
(c)該端子の半田吸い上がりバリア部を設けようとする1又は2以上の箇所を局部的に熱処理する工程、
を順次行うことを含む方法により製造することができる。
上記工程を行う際の端子の形態は、プレス前に熱処理を行っても良いが、半田吸い上がりバリア部範囲が狭い微小コネクタでは、破面へのレーザー照射が必要な理由からプレス成形後、所定のめっき及び封孔処理を施した形態が好ましい。
熱処理としては局部的な加熱が可能な方法であれば特に制限はないが、例えば、レーザーや電子ビームを照射することにより熱処理を行うことができる。
本発明においては、「ニッケル下地めっき」にはNiめっきのほか、例えばNi−Pd合金、Ni−Co合金、Ni−Sn合金のようなニッケル合金めっきも含まれる。これらの中でもめっき速度が早い、コストが低い等の理由から特にNiめっきが好ましい。ニッケル下地めっきは銅合金の端子を用いた場合に端子の母材が金めっきへ拡散し、それに伴う金めっきと銅との合金化を防ぐ働きや耐食性を向上させる働きがあることから一般的に施され、例えば電気ニッケルめっきや無電解ニッケルめっきのような湿式めっき、或いはCVDやPDVのような乾式めっきにより施すことができる。ニッケル下地めっきは必要に応じて端子表面の全面に又は選択的に施すことができるが、半田吸い上がりバリア部にNi成分を供給する観点から少なくとも該バリア部を設けようとする箇所には施すことが必要であり、ニッケル下地めっきの本来的目的である銅の拡散防止や耐食性向上という機能も充分に発揮するため、更には、端子の小型化が進展するにつれてバリア部を設けようとする箇所にのみ精度良くニッケル下地めっきを施すことが困難になりつつあることや生産効率を考慮すれば、端子の形態に応じて端子のほぼ全面又は全面に施されることが好ましい。ニッケル下地めっきは、単層でも二層以上の多層でもよく、その厚さは銅の拡散防止機能を充分に有するために、通常0.5〜5μmであり、好ましくは1〜3μmである。
母材が高ニッケル合金などニッケルを含有する場合にはニッケル下地めっきを省略する場合もある。従って、この場合は工程(a)のニッケル下地めっきというのは母材自体のことを意味することとする。
本発明においては、「金めっき」にはAuめっきの他、Au−Co合金(例えばAu−0.5mass%Co)やAu−Ni合金(例えばAu−0.2mass%Ni)などの金合金めっきも含まれる。表面金めっきはニッケル下地めっきの後に施され、例えば電気金めっきや無電解金めっきのような湿式めっき、或いはCVDやPDVのような乾式めっきにより施すことができる。表面金めっきは半田付け部には半田付け性や耐食性の向上の目的で0.015〜0.02μm程度のフラッシュめっきによる厚さで一般的に施され、接点部には耐食性の向上や接触抵抗の低下の目的で0.1〜0.2μm程度の厚さで一般的に施される。表面金めっきは半田濡れ性が高いので半田付け部に施すことは好ましいことであるが、半田濡れ性が低いこと要求される半田吸い上がりバリア部を設ける箇所に施す必要はない。しかしながら端子の小型化が進展するにつれてバリア部を設けようとする箇所のみを避けて精度良く表面金めっきを施すことが困難になりつつあることや生産効率を考慮すればバリア部にも表面金めっきを施すこともある。
従って、本発明の一実施形態においては、表面金めっきは端子の形態に応じて端子のほぼ全面又は全面に施される。この際、金めっきの厚さを必要に応じて部位ごとに変えても良く、一律に0.1〜0.2μm程度とすることもできる。また、上記ニッケル下地めっきを端子のほぼ全面又は全面に施し、かつ表面金めっきも端子のほぼ全面又は全面に施す実施形態も採用することができる。
該バリア部に表面金めっきが施されたとしても後の熱処理でAu成分が端子の表面から内部に拡散してしまうので悪影響はない。ただし、該バリア部に表面金めっきが施される場合には該バリア部の表面金めっきが厚くなり過ぎると熱処理によって充分にAu成分が内部に拡散しなくなる恐れがあり、コストも高くなるため好ましくは0.2μm以下、より好ましくは0.1μm以下とするのが望ましい。
封孔処理は元来、表面金めっきを施す際に発生し得るピンホールを塞いで端子の耐食性を向上させるために行う表面処理である。封孔処理に用いられる封孔処理液は炭素含有化合物を一般に含むので、半田吸い上がりバリア部のC成分は封孔処理液から供給するのが便宜である。C成分をバリア部へ供給するという観点からは、封孔処理は少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所に行えばよいが、封孔処理の本来的目的であるピンホールを塞ぐ機能を発揮させるため、更には、端子の小型化が進展するにつれてバリア部を設けようとする箇所のみに精度良く封孔処理を施すことが困難になることに鑑みれば、表面金めっきを施した箇所の全体に行うのが有利である。生産効率の観点から端子のほぼ全面又は全面に封孔処理を行うこともできる。
従って、本発明に係る封孔処理液による表面処理は一実施形態においては表面金めっきの封孔処理をするための公知の方法で行うことができるが、別の一実施形態においては表面金めっきの封孔処理が実質的になされないような態様であってもよい。すなわち、封孔処理液の成分や濃度条件は当業者が封孔処理のために通常採用するものとは異なっていてもよい。また、本発明の一実施形態においては、表面金めっき無しにニッケル下地めっき上に直接に封孔処理液による表面処理が行われる。
封孔処理液には水系と有機系があるが、例えば、半田付け性を維持しつつコネクタとして要求される特性である挿抜時の潤滑性及び耐食性、更には有機系が人体へ有害な有機溶剤を使用しているといった環境面及び安全性(引火性や燃焼性)を考慮すると水系が好ましい。
本発明に好適に用いることのできる封孔処理液は炭素含有化合物、好ましくは有機化合物、典型的には更に窒素(N)及び/又は硫黄(S)を含有する有機化合物を含む水溶液である。そのような有機化合物は封孔処理に有効な公知のものを使用することができるが、例えば特許第2558982号に記載の含窒素環式化合物、イミノ酸誘導体、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、グルコン酸、ニトロトリ酢酸、ヒドロオキシエチル、エチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、炭素数6〜30を有し、かつα位にOH基を有するモノカルボン酸、及びその誘導体、炭素数6〜30を有する高級脂肪酸の金属塩、アルキル置換ナフタレンスルフォン酸塩、炭素数6〜30を有するアミンの1種もしくは2種以上を使用することができる。この中でも特に含窒素環式化合物が好ましい。封孔処理の方法としては浸漬や電解の方法が挙げられるが、特に電解が好ましい。
特許第2558982号には含窒素環式化合物として、ベンゾトリアゾール系、インダゾール系、ベンズイミダゾール系、インドール系、1,3,5−トリアジン系化合物及びメラミン系化合物が挙げられており、イミノ酸誘導体として、イミノジアセトニトリル{NH−(CH2CN)2}、イミノジカルボン酸{NH−(COOH)2}、イミノジ酢酸{NH−(CH2COOH)2}等が挙げられており、炭素数6〜30を有しかつα位にOH基を有するモノカルボン酸として、マレイン酸、オレイン酸、ナフテン酸等が挙げられており、その誘導体として、ヌカ油マレイン化物、ナフテン酸ナトリウムが挙げられており、炭素数6〜30を有する高級脂肪酸の金属塩として、ステアリン酸、ラウリン酸、リシノレン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、及びナフテン酸のカルシウム、アルミニウム、バリウム、鉛塩等が挙げられており、アルキル置換ナフタレンスルフォン酸塩としては、ジノリルナフタレンスルフォン酸バリウム塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸カルシウム塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸亜鉛塩、ジノリルナフレンスルフォン酸バリウム塩基性塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸エチレンジアミン塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸リチウム塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸鉛塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸アンモニウム塩、ジノリルナフタレンスルフォン酸トリエタノールアミン塩等が挙げられており、炭素数6〜30を有するアミンとして、オクタデシルアミン、ドデシルアミン、デシルアミン、オクチルアミン及びシクロヘキシルアミン等が挙げられており、これらは本発明に係る封孔処理液に含まれる有機化合物として使用することができる(当該特許明細書の全開示を本明細書に援用する。)。
また、特許第2717062号の、インヒビターとして下記式(1)で表わされるメルカプトベンゾチアゾール誘導体の1種もしくは2種以上を合計で10〜1000ppm含有する封孔処理水溶液中で金めっき材を陽極として、極間電圧Eが0.1〜5.0Vの範囲で直流電解する封孔処理方法を適用することができる(当該特許明細書の全開示を本明細書に援用する。)。
(式中、R1は水素、アルキル、置換アルキル、ハロゲンを表し、R2はアルカリ金属、水素、アルキル、置換アルキル、置換アミノ基を表す)
また、特許第2804452号の、インヒビターとして下記一般式(1)で示されるベンゾトリアゾール系化合物、下記一般式(2)で示されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物、及び下記一般式(3)で示されるトリアジン系化合物からなる群から選ばれた1種もしくは2種以上を合計で0.001〜1wt%含有し、
(式中、R1は水素、アルキル、置換アルキルを表わし、R2はアルカリ金属、水素、アルキル、置換アルキルを表わす)
(式中、R3はアルカリ金属又は水素を表わす)
〔式中、R4は−SH,アルキル基かアリール基で置換されたアミノ基、又はアルキル置換イミダゾリルアルキル、R5、R6は−NH2,−SH又は−SM(Mはアルカリ金属を表わす)を表わす〕
潤滑剤として下記一般式(4)で示される脂肪酸を1種もしくは2種以上合計で0.05〜2wt%含有し、R7−COOH (4)
(式中、R7は炭素数10〜20個の飽和及び不飽和鎖式炭化水素を表わす)
乳化剤として下記一般式(5)で示されるモノアルキルりん酸エステル(例えばリン酸モノラウリル)、及び下記一般式(6)で示されるジアルキルりん酸エステル(例えばリン酸ジラウリル)からなる群から選ばれた1種もしくは2種以上を合計で0.05〜2wt%含有する水溶液中で金めっき材を陽極として電解する封孔処理方法を適用することができる(当該特許明細書の全開示を本明細書に援用する。)。
(式中、R8はアルキル、置換アルキルを表わし、Mは水素、アルカリ金属を表わす)
上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、ベンゾトリアゾール(R1、R2とも水素)、1−メチルベンゾトリアゾール(R1が水素、R2がメチル)、トリルトリアゾール(R1がメチル、R2が水素)、1−(N,N−ジオクチルアミノメチル)ベンゾトリアゾール(R1が水素、R2がN,N−ジオクチルアミノメチル)などが挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、例えばメルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、メルカプトベンゾチアゾールのカリウム塩などが挙げられる。
上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば以下の化学式で表されるものが挙げられる。これらのNa又はKなどのアルカリ金属塩でもよい。
封孔処理液に随意的に種々の添加剤、例えば乳化剤、界面活性剤及び潤滑剤を添加することは本発明の効果に悪影響を与えないことを条件に何等制限されない。
電子部品の小型化及びそれに使用される端子の小型化に伴い、半田吸い上がりバリア部の微小化も求められており、1mm以下、更には0.1mm以下の幅でバリア部を形成することが要求されるまでに至っている。バリア部を形成するための局所的な熱処理を行う際、レーザーや電子ビーム照射(以下「レーザー照射等」とする。)で行うと容易に照射位置、照射幅を精度よく行うことができるので、これらの方法を本発明に採用することによって半田濡れ性に優れ、且つ、微細なバリア部を有する端子を提供することができる。また、断面にもバリア部を形成することができるので、端子が立体形状でも同様な効果が得られる。
熱処理を施された箇所が半田吸い上がりバリア部を形成する。熱処理によって封孔処理液の成分であるCが下地めっきのNiと半田濡れ性の低い表面層を形成する。一般的にNiは半田に濡れにくく、レーザー照射部の半田濡れ性を低くする要因になっていると推察されるが、封孔処理を施さずにレーザー照射等を施したときよりも顕著に半田濡れ性が低下する理由は未解明である。レーザー照射等は端子の表面を荒くする。すなわち粗面化する効果もあり、これも半田濡れ性の低下に寄与している。レーザー照射等の熱的影響はレーザーや電子ビームの照射部のみならずその近傍(以下「熱影響部」という)にまで達し、熱影響部の表面組成は該照射部と異なり半田は熱影響部にまで乗り上がることが分かっている。レーザー照射等を施された箇所(熱影響部も含む)が未照射部に対しCの検出強度が高い理由は、
(1)レーザー照射等により封孔処理成分が凝縮した。
(2)レーザー照射等により封孔処理成分のC以外の成分が揮発してCの純度が上がった。
(3)大気中の有機物が表面に吸着された。
などが考えられるが未解明である。なお、照射部と未照射部のビッカース硬さには大きな差異はない。
再度、図1を参照すると、一実施形態においてはニッケル下地めっき、表面金めっき及び封孔処理は半田付け部11、接点部12、半田吸い上がりバリア部13、固定部14を含む端子全面にそれぞれ施される。このような実施形態は、生産効率の向上の観点から有利である。この時点では端子全面が半田濡れ性の高い状態となっているが、その後に半田吸い上がりバリア部13がレーザー照射等されることによって半田濡れ性の低い領域に変化する。
以下では、レーザー照射の条件のみについて詳述するが、当業者であれば該記述を参考にすることにより電子ビーム照射やその他の方法により熱処理する場合の条件についても容易に思いつくものと考えられる。
該バリア部表面にはC及びNiが必要となるので、レーザー照射は少なくともニッケル下地めっき及び封孔処理の両方が施された箇所に行うことが必要となる。レーザー光線は単一波長でレンズにより照射幅を可変することができるため0.1mm〜0.5mm程度の精度で該バリア部を形成することが可能となる。レーザー照射の条件(例えばレーザーのモード、照射時間、ビーム幅、端子の走査速度及び照射角度など)を適宜調節することによって所望の特性を有する半田吸い上がりバリア部を形成することができる。
レーザーの発振モードは高出力を得るため、連続発振よりもパルス発振の方が好ましい。パルス発振する場合、レーザー照射されたバリア部には、波模様が発生する。波模様の平均波長が1〜15μm、より好ましくは3〜13μm、更により好ましくは5〜12μmとなるようにパルスで照射することによって特に半田吸い上がり防止効果の高いバリア部が得られる。1μm未満となるまで照射しなくてもバリア部の形成には充分であり、1μm未満になるまで照射しても無駄な照射が増加して生産性が低下する。また、金属材料内部の残留応力のバランスが崩れ、微小な端子では変形してしまうことがある。一方、15μmを超えると、レーザー照射が不充分でAuの拡散も不充分となり良好なバリア部が得られない。ここで「端子表面の波模様の波長」とは波模様と波模様の間隔のことを意味する。波模様の波長はレーザーの発振周波数、端子の走査速度よって調節することができる。波模様の方向には特に制限はない。
有利なレーザー出力の範囲はニッケル下地めっきや表面金めっきの厚さ、封孔処理の条件にも左右されるが半田吸い上がり防止効果の観点から15A以上であるのが好ましく、より好ましくは17A〜30A、更により好ましくは18A〜25Aである。
使用するレーザーの波長はAu及びNiのレーザー吸収率の理由により、300〜700nmが好ましく、より好ましくは400〜600nmである。
その他、ビーム径や走査速度を調節することにより所望の幅及び深さの半田吸い上がりバリア部を形成することができる。該バリア部の幅tは半田吸い上がりを充分に遮断する観点から0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.5mmである。深さは0.5〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.3μmである。ここで「深さ」とは部品の走査方向に直角方向の断面をSEM観察した時、レーザー照射により凹んだ部分のレーザー未照射部に対する深さをいう。
レーザー照射角度は特に制限されるものではないが、端子の破面にも有効に照射できるようにするため、端子の各表面に対して40°〜70°が好ましく、より好ましくは45°〜60°である。レーザー照射角度の調整は、レーザー出射ユニットを直接傾けその傾斜角度を測定することにより行う。
バリア部表面に検出されるC及びNiの強度は例えば封孔処理成分の濃度を変更することにより調節することができる。また、試料表面にもともと形成されていた酸化皮膜由来のO(酸素)やレーザー照射の熱的影響による大気由来のOがバリア部表面に検出されることがあるが、NiやCよりも半田濡れ性の低下には寄与しないので検出強度はCに比べて低いことが望ましく、20at%以下、好ましくは15at%以下、より好ましくは10at%以下である。酸化皮膜を除去するためには公知の任意の方法を使用することができるが、例えば酸洗及び電解酸洗等が挙げられる。大気からのO(酸素)を低減若しくは排除するためには公知の任意の方法を使用することができるが、電子ビーム加工や減圧下、Ar等の不活性ガス雰囲気下及び真空下でレーザー照射等することが挙げられ、付帯設備が少なくて済む理由よりAr等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
一方、酸化皮膜の除去を行わずに大気中でレーザー照射等した場合には典型的にはOが平均して10〜15at%検出されるが、この程度の範囲であれば実用上問題ない半田吸い上がり防止効果を得ることができる。また、製造コストの観点からはこの方が有利となる。この場合、例示的にはオージェ電子分光分析装置で測定した場合に該バリア部表面から平均してCが50〜70at%、Niが20〜40at%及びOが10〜15at%検出される。
半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所に対して表面金めっきを施し、N及びSを含有する化合物を含む封孔処理液を用いて封孔処理したとしても、レーザー照射後の該バリア部表面をオージェ電子分光分析するとAu、N及びSはほとんど又は全く検出されない。表面金めっきのAu及びニッケル下地めっきのNiについては相互に拡散して表面からAuは殆ど検出されなくなる。なお、N及びSについては理由は分かっていない。
本発明は一実施形態において、本発明に係る端子を1個又は2個以上組み込んだ電子部品である。電子部品としては例えばコネクタ、抵抗、IC、ダイオード、スイッチ、リレー等が挙げられる。本発明に係る端子を組み込んだ電子部品は挿入実装方式及び表面実装方式のいずれによって基板に接続してもよい。
以下に、本発明及びその利点をより良く理解するために本発明に係る端子及びその製造方法の実施例を記載するが、これらは例示のためであって本発明が限定されることを意図するものではない。
A.端子の作製
発明例1
プレス加工後のりん青銅を母材とする端子に湿式めっきによってスルファミン酸ニッケルの組成のニッケル下地めっきを端子全面に2.5μmの厚さで均一になるように施し、その上に湿式めっきによってAu―0.5mass%Coの組成の表面金めっきをマスキングにより半田付け部と固定部には0.02μm、接点部には0.2μmの厚さで均一になるように施した(図2参照)。その後、1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノナトリウム0.01wt%及びラウリル酸性りん酸モノエステル1.0wt%に調整した封孔処理水溶液を用い、処理液温度60°、極間電圧2Vで5秒間、端子を陽極として直流電解処理を行った。しかし、封孔処理剤がレーザ照射で加熱・分解されると考えると、「C」が表面に残るのであれば、上述した他の封孔処理剤でも同様な作用があるとも考えられる。
こうして得られた端子に対して、レーザー出射ユニットを60°傾斜させ、端子を5m/minの速度で走査させながら半田吸い上がりバリアの箇所2面にレーザー照射を行って半田吸い上がりバリア部を形成した。次に端子を反転(プレス加工のパンチ側とダイ側を逆にする)させ、同様のレーザー照射を行うことにより、残りの2面にも半田吸い上がりバリア部を形成し、全周にわたって幅t=140μmとした半田吸い上がりバリア部を形成した。
レーザー照射の条件は以下とした。
モード:Qスイッチパルス発振
出力:20A−10kHz
波長:532nm
ビーム幅:140μm
照射角度:60°
雰囲気:大気中、常温、常湿
比較例1
封孔処理液による表面処理をしなかった以外は実施例1と同一の条件で半田吸い上がりバリア部を形成した。
B.SEM像
こうして出来上がった2種類の端子のバリア部を日本電子株式会社製型式JUNP−7800Fの走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、封孔処理の有無に関わらず外観は変化していなかった(図3参照)。また、これにより発明例1の端子表面の波模様の平均波長は7μm程度であることがわかる(3500倍で観察した時、20μm長さを波模様の谷の数で割った値)。
C.半田浸漬試験
発明例1及び比較例1の端子に対して、レスカ社製型式SAT−5000のソルダーチェッカを用いて浸漬速度0.1mm/sec、浸漬深さ0.5mm、浸漬時間20sec、鉛フリー半田(千住金属社製M705)、溶融温度250±3℃、ES−1061フラックス(千住金属社製)の条件により半田浸漬試験を行った。試験結果を図4に示す。これにより、発明例1の端子はレーザー照射部(バリア部)で表面、断面ともに半田の吸い上がりが止まっていることが分かる。一方、封孔処理のない比較例1の端子は表面がレーザー照射部の半分程度まで若干半田に濡れ、断面においてはレーザー照射部の全体が半田に濡れてしまっていることが分かる。
D.オージェ電子分光分析
発明例1及び比較例1の端子をArスパッタにより洗浄した後に、日本電子株式会社製型式JUNP−7800Fのオージェ電子分光分析装置によってそれぞれレーザー照射部の表面分析を行った。分析条件は先述した通りである。結果を図5A、図5B、図6A及び図6Bに示す。発明例1の端子からは平均してC:約62at%、Ni:約27at%、O:約11at%が検出され、比較例1の端子からは平均してC:約45at%、Ni:約39at%、O:約16at%が検出された。Auは何れの端子からも検出されなかった。また、発明例1の端子からN及びSは検出されなかった。
これらの試験結果を表1に示す。
※表中、C・Ni・O・Auのat%は、ライン分析後レーザー照射範囲のat%平均値(表計算ソフト(マイクロソフトエクセル)を使った先述した方法による計算値)より読み取った。
本発明に係る端子形状の一例を示す。 実施例で用いた端子のマスキング箇所を示す概略図である。 発明例1及び比較例1の端子のSEM像である。 発明例1及び比較例1の端子の半田浸漬試験結果を示す。 オージェ電子分光分析により発明例1の端子をライン分析した結果を示す。 オージェ電子分光分析により発明例1の端子を面分析した結果を示す。 オージェ電子分光分析により比較例1の端子をライン分析した結果を示す。 オージェ電子分光分析により比較例1の端子を面分析した結果を示す。
符号の説明
11:半田付け部
12:接点部
13:半田吸い上がりバリア部
14:固定部

Claims (10)

  1. 半田吸い上がりバリア部を有する端子であって、オージェ電子分光分析装置で測定した場合に該バリア部表面から平均して、Cが50〜70at%及びNiが20〜40at%検出されることを特徴とする端子。
  2. 半田吸い上がりバリア部を有する端子であって、オージェ電子分光分析装置で測定した場合に該バリア部表面から平均して、Cが50〜70at%、Niが20〜40at%、及びOが10〜15at%検出されることを特徴とする端子。
  3. 前記端子は半田付け部と接点部とを備え、前記半田吸い上がりバリア部が該半田付け部から該接点部までの間の1又は2以上の箇所に設けられている請求項1又は2に記載の端子。
  4. 前記半田吸い上がりバリア部の表面に平均波長が1〜15μmの波模様が形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の端子。
  5. 以下の(a)〜(c)の工程:
    (a)ニッケル下地めっきと随意に表面金めっきを端子の母材の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所に施す工程、
    (b)成分にCを含む封孔処理液で該端子の少なくとも半田吸い上がりバリア部を設けようとする箇所を表面処理する工程、
    (c)該端子の半田吸い上がりバリア部を設けようとする1又は2以上の箇所を局部的に熱処理する工程、
    を順次行うことを含む請求項1〜4の何れか一項に記載の端子の製造方法。
  6. 前記熱処理がレーザー又は電子ビーム照射である請求項5に記載の方法。
  7. 前記レーザー又は電子ビーム照射は前記半田吸い上がりバリア部の表面に平均波長が1〜15μmの波模様が形成されるようなパルスレーザー又はパルス電子ビーム照射である請求項6に記載の方法。
  8. 前記封孔処理液は更にN及びSを成分に含む請求項5〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 請求項1〜4の何れか一項に記載の端子を1個又は2個以上組み込んだ電子部品。
  10. コネクタである請求項9に記載の電子部品。
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