JP2007178774A - 反射型液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像むらを低減し、生産性を良好にし、省資源化やコスト低減が図れ、透明電極膜の光透過率を98%以上とする。
【解決手段】半導体基板1と透明基板10とが所定の間隙d1を有して対向しその所定の間隙に液晶20が充填された反射型液晶表示素子50を製造する反射型液晶表示素子の製造方法において、透明基板の半導体基板と対向する面側に第1のITO膜11aを形成し、この第1のITO膜上にSiO2膜12aを形成し、このSiO2膜上に第2のITO膜13aを酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いこの混合ガスに対する酸素ガスの流量比を0.8〜5%の範囲内とする真空成膜法により形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、反射型液晶表示素子の製造方法に係る。
近年、反射型液晶表示素子は、プロジェクタやプロジェクションテレビなどの大画面ディスプレイ装置に用いられている。また、大画面ディスプレイ装置は、さらなる大画面化が進み、この大画面化に伴って画像を表示するための光源の高輝度化が望まれている。
そこで、この光源として、従来から用いられていたメタルハライドランプに加えて、このメタルハライドランプよりも低消費電力で高輝度が得られる超高圧水銀(UHP:Ultra High Performance)ランプが多く用いられるようになった。
この超高圧水銀ランプは、周知のように、可視光域において特定波長の輝線を有しているため、この輝線による干渉が起こることによって、干渉縞(フリンジともいう)や輝度むらなどの表示不良が発生する場合がある。
ここで、特定波長とは、一般的に、約440nm、約540nm、及び約580nmである波長を示す。
この表示不良は、反射型液晶表示素子の液晶層の厚さが10ミクロン以下と薄いため、透明基板と液晶層との界面で反射が起こると、液晶層のわずかな厚みむらによって位相ずれが生じることにより発生するものと考えられる。特に反射型液晶表示素子の場合、液晶層を入射光及び反射光が通過するため、投射型液晶表示素子に比べ干渉縞が目立ちやすくなる。
この解決手段として光源の輝線を除去する方法が考えられるが、光量が減少するといった不具合が生じる。また、他の解決手段として液晶層の厚みむらをなくすことが考えられるが、透明基板の表面の平坦性を向上させるための工数等が増えるため、生産性が著しく低下するといった不具合が生じる。
そこで、上述した干渉縞を低減する他の手段の一つが特許文献1に記載されている。
この特許文献1の記載によれば、透明基板の一面側に、膜厚λ/4の第1のAl膜、膜厚λ/2のITO(Indium Tin Oxide)膜、及び膜厚λ/4の第2のAl膜が順次積層されてなる3層構造の透明電極層を形成することにより、干渉縞の発生を抑えられるとするものである。なお、λは入射光及び反射光の中心波長である。
特開2000−56297号公報
ところで、ITO膜は、一般的に、スパッタや蒸着などの真空成膜法をよって形成される。常温で成膜されたITO膜は、アモルファス(非晶質ともいう)状態の膜であるため電気抵抗の大きい膜となってしまう。そこで、ITO膜の結晶化温度(約150℃)以上の温度でITO膜を成膜することが一般的に行われている。このようにして成膜されたITO膜は多結晶状態の膜なので、アモルファス(非晶質ともいう)状態のITO膜よりも電気抵抗の小さい膜となる。
また、一般的に、光学膜の物理膜厚Dを、D=(λ/4)×(ND/n)と表すことができる。NDは光学膜厚であり、nは屈折率である。
この式を適用すると、特許文献1に記載のITO膜の物理膜厚DITOは、DITO=(λ/4)×(ND/n)=(λ/4)×(2/n)となり、ITO膜の屈折率nを1.94、可視光領域における中心波長λを550nmとすると、このITO膜の物理膜厚DITOは約130nmとなる。
しかしながら、物理膜厚が約130nmの多結晶状態のITO膜を有する反射型液晶表示素子を用いて画像を表示すると、画像むらが発生する場合がある。
これは、ITO膜が厚くなると膜中の結晶粒の大きさのばらつきが大きくなるので、反射型液晶表示素子の液晶層に電圧を印加した際、この結晶粒の大きさのばらつきによりITO膜内に電気抵抗の小さい領域と大きい領域とが生じるため、液晶の配向にばらつきが生じることが原因と考えられる。
また、特許文献1に記載の透明電極層において、外部からITO膜に電源を供給するためには、ITO膜の表面上に形成されている第2のAl膜に開口部を設けなければならず、工程が複雑になるため生産性が悪いという問題がある。
また、ITO膜には、希少資源でありコストの高いIn(インジウム)が含まれており、省資源化、コスト低減の観点から、ITO膜の薄膜化が望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を鑑みてなされたものであり、画像むらが低減され、生産性が良好であり、省資源化やコスト低減が図れる液晶表示素子を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願各発明は次の手段を有する。
1)半導体基板(1)と透明基板(10)とが所定の間隙(d1)を有して対向し、該所定の間隙に液晶(20)が充填された反射型液晶表示素子(50)を製造する反射型液晶表示素子の製造方法において、前記透明基板の前記半導体基板と対向する面側に、第1の屈折率(n1)を有する第1の透明膜(11)を形成する第1透明膜形成工程と、前記第1の透明膜上に、前記第1の屈折率よりも小さい第2の屈折率(n2)を有する第2の透明膜(12)を形成する第2透明膜形成工程と、前記第2の透明膜上に、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率(n3)を有する第3の透明膜(13)を、酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いて該混合ガスに対する前記酸素ガスの流量比を0.8〜5%の範囲内とする真空成膜法により形成する第3透明膜形成工程と、を有することを特徴とする反射型液晶表示素子(50)の製造方法である。
2)前記第1の透明膜及び前記第3の透明膜をITO(Indium Tin Oxide)膜(11a,13a)とし、前記第2の透明膜をSiO2(酸化シリコン)膜(12a)とすることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子の製造方法である。
本発明によれば、半導体基板1と透明基板10とが所定の間隙d1を有して対向しその所定の間隙に液晶20が充填された反射型液晶表示素子50を製造する反射型液晶表示素子の製造方法において、透明基板の半導体基板と対向する側の面に第1の屈折率n1を有する第1の透明膜11であるITO(Indium Tin Oxide)膜11aを形成し、このITO膜上に第1の屈折率よりも小さい第2の屈折率n2を有する第2の透明膜12であるSiO2(酸化シリコン)膜12aを形成し、このSiO2膜上に第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率n3を有する第3の透明膜13であるITO膜13aを、酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いて該混合ガスに対する酸素ガスの流量比を0.8〜5%の範囲内とする真空成膜法により形成することによって、画像むらが低減され、生産性が良好であり、省資源化やコスト低減が図れ、透明電極層の光透過率を98%以上とすることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図4を用いて説明する。
図1〜図3は、本発明の反射型液晶表示素子の製造方法の実施例における第1工程〜第3工程をそれぞれ説明するための模式的断面図である。
<実施例>
本発明の反射型液晶表示素子の製造方法の実施例を、第1工程〜第3工程として、図1〜図3を用いて以下に説明する。
(第1工程)[図1参照]
半導体基板であるシリコン基板1の表面及びその近傍に、後述する画素電極2への電源供給を制御するスイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)3をマトリクス状に複数形成する。この薄膜トランジスタ3は、周知の半導体プロセス、例えばドーパント拡散により形成することができる。
次に、薄膜トランジスタ3と接続する画素電極2を、各薄膜トランジスタ3に対応してマトリクス状に複数形成する。この画素電極2はスパッタ法や蒸着法等の真空成膜法により形成することができる。また、この画素電極2の材料としてAl(アルミニウム)やAu(金)等を用いることができる。実施例では、Alをスパッタ法を用いて成膜し、この成膜されたAl膜をフォトリソ法を用いてパターン化することにより、複数の画素電極2を形成した。
その後、各画素電極2を覆うように、シリコン基板1の表面上に、後述する液晶20を安定的に配向させるための第1の配向膜4を形成する。この第1の配向膜4はスパッタ法や蒸着法等の真空成膜法により形成することができる。また、この第1の配向膜4の材料として、Al(酸化アルミニウム)やAlN(窒化アルミニウム)等を用いることができる。実施例では、Alをスパッタ法を用いて成膜することにより、第1の配向膜4を形成した。
(第2工程)[図2参照]
まず、AR(Anti Reflection)膜(反射防止膜ともいう)17が一面側に形成されており光透過性を有する透明基板であるガラス基板10を準備する。
次に、このガラス基板10の他面側に、第1の屈折率n1を有する第1の透明膜11と、第1の屈折率n1よりも小さい第2の屈折率n2(n1>n2)を有する第2の透明膜12と、第2の屈折率n2よりも大きい第3の屈折率n3(n2<n3)を有する第3の透明膜13とを順次積層して、透明多層膜15を形成する。
実施例では、第1の透明膜11及び第3の透明膜13の材料としてITO(Indium Tin Oxide)を、第2の透明膜12の材料としてSiO(酸化シリコン)を用いた。
ここで、ITO及びSiOの屈折率をそれぞれ1.94及び1.46とすると、実施例における第1の透明膜11、第2の透明膜12、第3の透明膜13のそれぞれの屈折率n1,n2,n3は、n1=1.94、n2=1.46、n3=1.94となり、n2<n1=n3と表すことができる。
また、実施例では、第1の透明膜11の光学膜厚ND1を0.26、第2の透明膜12の光学膜厚ND2を0.56、透明電極13の光学膜厚ND3を0.26とした。
また、第1の透明膜11、第2の透明膜12、第3の透明膜13の各物理膜厚は、中心波長λが500nmの場合、上述した式から、それぞれ約17nm、約48nm、約17nmとなる。
次に、この透明多層膜15の形成方法について、以下に詳述する。
まず、第1の透明膜11である第1のITO膜11aの形成方法について説明する。実施例では、この第1のITO膜11aを、真空成膜法の一手段であるスパッタ法を用いて形成することとした。
ITOからなるスパッタターゲットを用いると共に、O(酸素)ガスとAr(アルゴン)ガスとの混合ガスを用いて、上述したガラス基板10の他面側に、物理膜厚が約17nmとなるように第1のITO膜11aを成膜する。
実施例では、混合ガスのガス圧を約0.4Paとし、混合ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比(酸素ガス流量/混合ガス流量)を0.24±0.16%の範囲内、換言すれば、0.08〜0.40%の範囲内とした。
次に、第2の透明膜12であるSiO膜12aの形成方法について説明する。実施例では、このSiO膜12aを、スパッタ法を用いて形成することとした。
SiOからなるスパッタターゲットを用いると共に、O(酸素)ガスとAr(アルゴン)ガスとの混合ガスを用いて、上述した第1のITO膜11a上に、物理膜厚が約48nmとなるように、SiO膜12aを成膜する。
実施例では、混合ガスのガス圧を約0.4Paとし、混合ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比(酸素ガス流量/混合ガス流量)を2.9±2.1%の範囲内、換言すれば、0.8〜5.0%の範囲内とした。
このSiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比を0.8〜5.0%の範囲内とした理由については、後で詳述する。
次に、第3の透明膜13である第2のITO膜13aの形成方法について説明する。実施例では、この第2のITO膜13aを、スパッタ法を用いて形成することとした。
ITOからなるスパッタターゲットを用いると共に、O(酸素)ガスとAr(アルゴン)ガスとの混合ガスを用いて、上述したSiO膜12a上に、物理膜厚が約17nmとなるように第2のITO膜13aを成膜する。
実施例では、混合ガスのガス圧を約0.4Paとし、混合ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比(酸素ガス流量/混合ガス流量)を0.24±0.16%の範囲内、換言すれば、0.08〜0.40%の範囲内とした。
上述した工程により、ガラス基板10の他面側に、第1のITO膜11a、SiO膜12a、及び第2のITO膜13aが順次成膜されてなる透明多層膜15aを形成した。
また、実施例では、成膜時の加熱温度をITO膜の結晶化温度(約150℃)以上の温度である220℃として、ガラス基板10を220℃に加熱した後、上述した第1のITO膜11a、SiO膜12a、及び第2のITO膜13aを真空中で連続して成膜した。
さらに、この透明多層膜15上に、後述する液晶20を安定的に配向させるための第2の配向膜16を形成する。この第2の配向膜16はスパッタ法や蒸着法等の真空成膜法により形成することができる。また、この第2の配向膜16の材料として、Al(酸化アルミニウム)やAlN(窒化アルミニウム)等を用いることができる。実施例では、Alをスパッタ法を用いて成膜することにより、第2の配向膜16を形成した。
(第3工程)[図3参照]
上述した第1工程を経たシリコン基板1と第2工程を経たガラス基板10とを、第1の配向膜4と第2の配向膜16とが所定の間隙d1を有して互いに向き合うように、図示しないシール材を用いて貼り合わせる。
その後、周知の液晶注入方法により、この間隙d1に負の誘電異方性を有するネマティック液晶20を充填することにより、反射型液晶表示素子50を得る。
そして、この反射型液晶表示素子50は、上述した透明多層膜15aの第2のITO膜13aを透明電極とし、薄膜トランジスタ3により各画素電極2への電源供給を制御して、所定の画素電極2と透明電極とが対抗する範囲における液晶20に電圧を印加することによってその範囲における液晶20を駆動させ、外部からAR膜17を透過して入射した読み出し光L1を、この所定の画素電極2で反射させて表示光L2とすることによって、所定の画像を得ることができる。
そこで、上述した反射型液晶表示素子50を用いて画像を表示し、この画像を評価した結果、画像むらが低減したことを確認した。これは、波長550nmにおいて、従来のITO膜の物理膜厚DITOは約130nmであったのに対し、実施例における透明多層膜を、第1の屈折率n1を有する第1の透明膜11と、第1の屈折率n1よりも小さい第2の屈折率n2(n1>n2)を有する第2の透明膜12と、第2の屈折率n2よりも大きい第3の屈折率n3(n2<n3)を有する第3の透明膜13とが順次積層されてなる構成とすることにより、透明電極である第2のITO膜13aの物理膜厚を約17nmと薄くすることが可能になるので、膜中の結晶粒の大きさのばらつきが低減することにより、反射型液晶表示素子の液晶層に電圧を印加した際の液晶の配向のばらつきが低減したためと考えられる。
また、本発明によれば、第1の透明膜11と第3の透明膜13とを同じITO膜としたので、段取り替え等の工数を削減できるため、良好な生産性が得られる。
また、本発明によれば、第3の透明膜13を透明電極とすることにより、透明多層膜15aに開口部を設ける必要がないので、透明多層膜15aを形成する際の開口部形成工程を削減することができるため、良好な生産性が得られる。
また、本発明によれば、ITO膜の厚さを、従来は約130nmであったのに対し、第1の透明膜11である第1のITO膜11a及び第3の透明膜13である第2のITO膜13aの膜厚の合計を34nmと薄くすることができるので、省資源化やコスト低減が図れる。
ここで、上述した第2工程において、第2の透明膜12であるSiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比を0.8〜5.0%の範囲内とした理由について、図4を用いて以下に説明する。図4は、SiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比(酸素ガス流量/混合ガス流量)と透明多層膜15aの波長550nmにおける光透過率との関係を示す図である。
ところで、表示される画像が必要な明るさを得るためには、透明多層膜15aの光透過率は98%以上が望ましく、98.5%がより望ましい。
また、SiOからなるスパッタターゲットを用いてSiO膜を成膜する場合、SiOは酸化生成エネルギーが高いので、スパッタガスとして単体のArガスを用いることが一般的である。
そこで、スパッタガスとして単体のArガスを用いて第2の透明膜であるSiO膜を成膜し、それ以外は上述した工程と同様の工程に従って作製した反射型液晶表示素子の透明多層膜の光透過率を測定した結果、透明多層膜の光透過率は青色帯域において98%未満であった。例えば、透明多層膜の光透過率は、青色帯域の代表波長値である550nmにおいて約95%であり、440nmにおいて約90%であった。
発明者が鋭意検討した結果、この透明多層膜の青色帯域における光透過率が低い原因は、第1の透明膜11である第1のITO膜11aの光透過率が低いためであることを見出した。これは、透明多層膜を形成する際、ガラス基板上に形成された第1のITO膜11a中の酸素の一部がガラス基板に拡散してしまい、その結果、第1のITO膜11aの酸素比率が最適値よりも低くなったためと考えられる。
そこで、発明者は、スパッタガスをArガスと酸素ガスとの混合ガスを用いて、酸素リッチ状態のSiO膜を第2の透明膜として成膜することにより、酸素が不足した第1のITO膜11aにこの酸素リッチのSiO膜から酸素が供給されるので、第1のITO膜11aの酸素比率を最適値にできることを見出した。
即ち、図4から、第2の透明膜12であるSiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比を0.8〜5.0%の範囲内とすることにより透明多層膜15aの光透過率を98%以上にすることが可能になり、また、この酸素ガスの流量比を1.0〜3.6%の範囲内とすることにより透明多層膜15aの光透過率を98.5%以上にすることが可能になることを見出した。
そこで、上述の結果に基づいて、第2工程では、第2の透明膜12であるSiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比を0.8〜5.0%の範囲内に設定した。
また、第2工程で作製した透明多層膜15aの光透過率を測定した結果、透明多層膜15aの光透過率が98%以上になっていることを確認した。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
本発明の反射型液晶表示素子の製造方法の実施例における第1工程を説明するための模式的断面図である。 本発明の反射型液晶表示素子の製造方法の実施例における第2工程を説明するための模式的断面図である。 本発明の反射型液晶表示素子の製造方法の実施例における第3工程を説明するための模式的断面図である。 SiO膜12aを成膜する際の酸素ガスの流量比(酸素ガス流量/混合ガス流量)と透明多層膜15aの波長550nmにおける光透過率との関係を示す図である。
符号の説明
1 シリコン基板、 2 画素電極、 3 薄膜トランジスタ、 4,16 配向膜、 10 ガラス基板、 11,12,13 透明膜、 11a,13a ITO膜、 12a SiO膜、 15,15a 透明多層膜、 17 AR膜、 20 液晶、 50 反射型液晶表示素子、 n1,n2,n3 屈折率、 ND1,ND2,ND3 光学膜厚、 λ 波長、 d1 間隙

Claims (2)

  1. 半導体基板と透明基板とが所定の間隙を有して対向し、該所定の間隙に液晶が充填された反射型液晶表示素子を製造する反射型液晶表示素子の製造方法において、
    前記透明基板の前記半導体基板と対向する面側に、第1の屈折率を有する第1の透明膜を形成する第1透明膜形成工程と、
    前記第1の透明膜上に、前記第1の屈折率よりも小さい第2の屈折率を有する第2の透明膜を形成する第2透明膜形成工程と、
    前記第2の透明膜上に、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率を有する第3の透明膜を、酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いて該混合ガスに対する前記酸素ガスの流量比を0.8〜5%の範囲内とする真空成膜法により形成する第3透明膜形成工程と、
    を有することを特徴とする反射型液晶表示素子の製造方法。
  2. 前記第1の透明膜及び前記第3の透明膜をITO(Indium Tin Oxide)膜とし、
    前記第2の透明膜をSiO2(酸化シリコン)膜とすることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子の製造方法。
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