JP2020046574A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機配向膜での水分の吸着、光化学反応、および欠陥の発生を抑制ことのできる液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器を提供すること。【解決手段】液晶装置の第1基板10では、画素電極9aの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等からなる第1無機絶縁膜15が形成され、第1無機絶縁膜15の表面には、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等からなる第1無機配向膜16が積層されている。第1無機絶縁膜15は通常の真空蒸着法により基板に対して垂直に蒸着され、第1無機配向膜16は、イオンアシスト蒸着法により斜方蒸着される。従って、第1無機配向膜16での水分の吸着、光化学反応、および欠陥の発生を抑制ことができる。第2基板20も、第1無機絶縁膜15と同様な第2無機絶縁膜25、および第1無機配向膜16と同様な第2無機配向膜26が形成されている。【選択図】図4
Description
本発明は、無機配向膜を備えた液晶装置、液晶装置の製造方法、および液晶装置を備えた電子機器に関するものである。
液晶装置は、一方面側に複数の画素電極および第1配向膜が設けられた第1基板と、第1基板に対向する一方面側に共通電極および第2配向膜が設けられた第2基板と、第1基板と第2基板との間に設けられた液晶層とを有しており、プロジェクター等の投射型表示装置の光変調手段(ライトバルブ)として用いられている。液晶装置においては、第1配向膜および第2配向膜の耐熱性を向上するために、酸化シリコン等の無機材料を斜方蒸着により形成することが提案されており、この場合、配向膜は、複数のカラムからなる柱状構造物として形成される。
しかしながら、無機配向膜を斜方蒸着すると、無機配向膜に欠陥が発生しやすく、液晶材料の配向が乱れやすい。また、無機配向膜を酸化シリコンによって構成した場合、無機配向膜の親水性が高いため、無機配向膜に吸着していた水分が液晶層に侵入しやすい。また、酸化シリコンでは、Si原子の未結合手(ダングリングボンド)や、Si原子同士が結合したダイマー構造(Si−Si結合)が存在し、かかるSi原子の未結合手は、液晶中や雰囲気中の水分等との反応によって、シラノール基(−Si−OH)により終端されやすい。かかるシラノール基は、反応性が高いため、強い光が照射されると、シラノール基と液晶材料との間で光化学反応が発生しやすい。このような光化学反応が繰り返されると、無機配向膜による液晶分子の配向規制力が低下し、液晶装置の表示性能が除々に低下する。
一方、特許文献1には、画素電極や共通電極等の電極の表面に直接、斜方蒸着を行って無機配向膜を形成すると、画素電極や共通電極の表面状態の影響を受けて、無機配向膜を適正に形成できず、液晶分子の配向がばらつくとして、電極を酸化チタンからなる無機膜で覆った後、無機膜の表面に二酸化シリコンを斜方蒸着して無機配向膜を形成する技術が提案されている。また、特許文献1には、画素電極や共通電極の表面に酸化アルミニウムからなる無機膜で覆った後、無機膜の表面に一酸化シリコンを斜方蒸着して無機配向膜を形成する技術が提案されている。
特許文献1には、無機配向膜としてフッ化マグネシウムが記載されているが、かかる記載は、従来、斜方蒸着される無機配向膜の一例として記載されているだけで、無機絶縁膜表面に積層される無機配向膜をフッ化マグネシウムにして、無機配向膜の親水性や光化学反応を抑制させる旨の記載はない。また、特許文献1に記載の技術では、無機配向膜を斜方蒸着により形成しているため、欠陥に関する問題を十分に解消できない。それ故、従来技術では、無機配向膜での水分の吸着、光化学反応、および欠陥の発生を抑制することのできないという課題がある。
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶装置の一態様は、液晶層に電界を印加するための電極と、前記電極を前記液晶層側で覆う無機絶縁膜と、フッ化物を含み、前記無機絶縁膜を前記液晶層側で覆う無機配向膜と、を有し、前記無機配向膜は、長軸方向が前記液晶層の厚さ方向に対して斜めに傾くとともに、前記液晶層側の端部が凸曲面になっている第1カラムを含むことを特徴とする。
本発明に係る液晶装置の製造方法の一態様は、イオンアシストを用いない真空蒸着法により無機絶縁膜を成膜する第1成膜工程と、前記無機絶縁膜の表面に対して、フッ化物を含む無機配向膜をイオンアシスト蒸着法により斜方蒸着する第2成膜工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る液晶装置は、直視型表示装置や投射型表示装置等の各種電子機器に用いることができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、第1基板に形成される層を説明する際、上層側あるいは表面側とは第1基板の基板本体が位置する側とは反対側(対向基板および液晶層が位置する側)を意味し、下層側とは第1基板の基板本体が位置する側を意味する。第2基板に形成される層を説明する際、上層側あるいは表面側とは対向基板の基板本体が位置する側とは反対側(第1基板および液晶層が位置する側)を意味し、下層側とは第2基板の基板本体が位置する側を意味する。
(液晶装置100の全体構成)
図1は、本発明を適用した液晶装置の一態様を示す平面図である。図2は、図1に示す液晶装置のH−H′断面図である。
図1は、本発明を適用した液晶装置の一態様を示す平面図である。図2は、図1に示す液晶装置のH−H′断面図である。
図1および図2に示す液晶装置100は液晶パネル100pを有している。液晶装置100では、第1基板10(素子基板)と第2基板20(対向基板)とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。液晶パネル100pにおいて、第1基板10と第2基板20との間では、シール材107によって囲まれた領域内に液晶層80が設けられている。シール材107には、液晶注入口として利用される途切れ部分107cが形成されており、かかる途切れ部分107cは、液晶材料の注入後、封止材108によって塞がれている。なお、液晶材料を滴下法で封入する場合は、途切れ部分107cは形成されない。
液晶パネル100pにおいて、第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、液晶パネル100pの略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
第1基板10において、表示領域10aより外周側の外周領域10cのうち、第1基板10が第2基板20から張り出している側では、第1基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102は、シール材107より外周側に設けられている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、第1基板10には、フレキシブル配線基板を介して各種電位や各種信号が入力される。本実施形態において、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104は一部がシール材107と平面視で重なっている。
第1基板10は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wを有しており、第1基板10(基板本体10w)の一方面10sおよび他方面10tのうち、第2基板20と対向する一方面10sの側には、表示領域10aに複数の画素スイッチング素子、および複数の画素スイッチング素子の各々に電気的に接続する画素電極9aがマトリクス状に形成されている。画素電極9aは、液晶層80に電界を印加する駆動用電極である。画素電極9aの上層側には第1無機配向膜16が形成されている。また、第1基板10の一方面10sの側において、外周領域10cのうち、表示領域10aとシール材107とに挟まれた四角枠状の周辺領域には、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。
第2基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wを有しており、第2基板20(基板本体20w)の一方面20sおよび他方面20tのうち、第1基板10と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21は、液晶層80に電界を印加する駆動用電極である。共通電極21は、第2基板20の略全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素100aに跨って包含した領域として形成されている。本実施形態において、共通電極21は、第2基板20の略全面に形成されている。
第2基板20の一方面20sの側には、共通電極21の下層側に遮光層29が形成され、共通電極21の液晶層80側の表面には第2無機配向膜26が積層されている。また、遮光層29と共通電極21との間には透光性の平坦化膜22が形成されている。遮光層29は、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁部分29aとして形成されている。遮光層29は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域10fに重なるブラックマトリクス部(図示せず)を含んで形成されてもよい。また、第2基板20には、画素電極9aと対向するマイクロレンズが形成されることもある。
第1無機配向膜16および第2無機配向膜26は、後述するように、無機材料を斜方蒸着した無機配向膜である。
液晶パネル100pにおいて、シール材107より外側には、第2基板20の一方面20sの側の4つの角部分に基板間導通用電極部24tが形成されており、第1基板10の一方面10sの側には、第2基板20の4つの角部分(基板間導通用電極部24t)と対向する位置に基板間導通用電極部6tが形成されている。基板間導通用電極部6tは、共通電位Vcomが印加された定電位配線6sに導通しており、定電位配線6sは、端子102のうち、共通電位印加用の端子102aに導通している。基板間導通用電極部6tと基板間導通用電極部24tとの間には、導電粒子を含んだ基板間導通材109が配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通用電極部6t、基板間導通材109および基板間導通用電極部24tを介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位Vcomが印加されている。
本実施形態の液晶装置100は透過型液晶装置である。従って、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型の液晶装置100では、例えば、第2基板20の側から入射した光Lが第1基板10から出射される間に変調されて画像を表示する。なお、共通電極21を透光性導電膜により形成し、画素電極9aを反射性電極とすれば、液晶装置100は反射型液晶装置として構成される。かかる液晶装置100(反射型液晶装置)では、第2基板20の側から入射した光が第1基板10の画素電極9aで反射して再び、第2基板20の側から出射される間に変調されて画像を表示する。
液晶装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、第1基板10あるいは第2基板20には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、液晶装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100の各々には、例えば、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
(画素100aの具体的構成)
図3は、図1に示す液晶装置100の画素100aの具体的構成例を模式的に示す断面図である。図3に示すように、第1基板10の一方面10s側には、導電性ポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる下層側の走査線3aが形成されている。本実施形態において、走査線3aは、タングステンシリサイド(WSi)等の遮光膜からなる。走査線3aの上層側には、絶縁性および透光性を備えた下地膜11が形成されており、かかる下地膜11の表面側に、半導体層30aを備えた画素スイッチング素子30が形成されている。本実施形態において、下地膜11は酸化シリコン等からなる。
図3は、図1に示す液晶装置100の画素100aの具体的構成例を模式的に示す断面図である。図3に示すように、第1基板10の一方面10s側には、導電性ポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる下層側の走査線3aが形成されている。本実施形態において、走査線3aは、タングステンシリサイド(WSi)等の遮光膜からなる。走査線3aの上層側には、絶縁性および透光性を備えた下地膜11が形成されており、かかる下地膜11の表面側に、半導体層30aを備えた画素スイッチング素子30が形成されている。本実施形態において、下地膜11は酸化シリコン等からなる。
画素スイッチング素子30は、半導体層30aと、半導体層30aと交差するゲート電極30gとを備えており、半導体層30aとゲート電極30gとの間に透光性のゲート絶縁層30bを有している。半導体層30aは、ポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)等によって構成されている。ゲート絶縁層30bは、半導体層30aを熱酸化した酸化シリコンからなるゲート絶縁層と減圧CVD法等により形成された酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層との2層構造からなる。ゲート電極30gは、ゲート絶縁層30bおよび下地膜11を貫通するコンタクトホール(図示せず)を介して電気的に接続されている。
ゲート電極30gの上層側には、酸化シリコン等からなる透光性の層間絶縁膜12、13、14が順に形成されており、層間絶縁膜12、13、14の間等を利用して、保持容量(図示せず)が構成されている。層間絶縁膜12と層間絶縁膜13との間には、データ線6aおよびドレイン電極6bが形成されており、層間絶縁膜13と層間絶縁膜14との間に中継電極7aが形成されている。データ線6aは、層間絶縁膜12およびゲート絶縁層30bを貫通するコンタクトホール12aを介して半導体層30aのソース領域に電気的に接続している。ドレイン電極6bは、層間絶縁膜12およびゲート絶縁層30bを貫通するコンタクトホール12bを介して半導体層30aのドレイン領域に電気的に接続している。中継電極7aは、層間絶縁膜13を貫通するコンタクトホール13aを介してドレイン電極6bに電気的に接続している。層間絶縁膜14は、表面が平坦面になっており、層間絶縁膜14の表面側(液晶層80の側の面側)には画素電極9aが形成されている。画素電極9aは、層間絶縁膜14を貫通するコンタクトホール14aを介して中継電極7aに導通している。従って、画素電極9aは、中継電極7aおよびドレイン電極6bを介して画素スイッチング素子30のドレイン領域に電気的に接続している。
(第1無機配向膜16および第2無機配向膜26の構成)
図4は、図2に示す第1無機配向膜16等を模式的に拡大して示す説明図である。図5は、図4に示す第1カラム510等を模式的に拡大して示す説明図である。図6は、図5に示す第1無機配向膜16の表面を拡大して示す電子顕微鏡写真である。図7は、図4に示す第1無機配向膜16の断面を拡大して示す電子顕微鏡写真である。なお、図7には、基板に対する法線方向にPを付し、カラムの長軸方向にP0を付してある。
図4は、図2に示す第1無機配向膜16等を模式的に拡大して示す説明図である。図5は、図4に示す第1カラム510等を模式的に拡大して示す説明図である。図6は、図5に示す第1無機配向膜16の表面を拡大して示す電子顕微鏡写真である。図7は、図4に示す第1無機配向膜16の断面を拡大して示す電子顕微鏡写真である。なお、図7には、基板に対する法線方向にPを付し、カラムの長軸方向にP0を付してある。
図4および図5に示すように、第1基板10では、画素電極9aの液晶層80側の面透光性の第1無機絶縁膜15が積層され、第1無機絶縁膜15に対して液晶層80側の面に透光性の第1無機配向膜16が積層されている。第1無機絶縁膜15、および第1無機配向膜16は、第1基板10の全面に形成されている。第2基板20でも、第1基板10と同様、共通電極21の液晶層80側の面に透光性の第2無機絶縁膜25が積層され、第2無機絶縁膜25に対して液晶層80側の面に第2無機配向膜26が積層されている。第2無機絶縁膜25、および第2無機配向膜26は、第2基板20の全面に形成されている。
第1無機絶縁膜15、第1無機配向膜16、第2無機絶縁膜25、および第2無機配向膜26は各々、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマアシスト法、イオンアシスト蒸着法、分子線蒸着法等の蒸着法により成膜される。
本実施形態において、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26は各々、イオンアシスト蒸着法により斜方蒸着される。このため、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26は各々、長軸方向が液晶層80の厚さ方向(第1基板10に対する法線方向P)に対して斜めに傾いた複数の第1カラム510を含む第1柱状構造物51である。従って、第1無機配向膜16および第2無機配向膜26は、液晶層80に用いた負の誘電異方性を備えたネマチック液晶からなる液晶分子80aを第1基板10の一方面10s、および第2基板20の一方面10sに対する法線方向Pに対して斜めに傾斜した状態に配向させ、液晶分子80aにプレチルトを付している。このようにして、液晶装置100は、ノーマリブラックのVAモードの液晶装置として構成されている。
第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26は各々、フッ化物を含んでいる。例えば、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26は各々、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化ランタン、またはフッ化ニオブの何れかを含でいる。本形態において、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26は各々、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化ランタン、フッ化ニオブ等のフッ化物からなる。
第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25は各々、電子ビーム蒸着や抵抗加熱蒸着等、イオンビームを用いない通常の真空蒸着法により、基板面に垂直に蒸着される。従って、第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25は各々、長軸方向が液晶層80の厚さ方向(第1基板10に対する法線方向P)に向いた複数の第2カラム520を含む第2柱状構造物52である。
第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25は各々、酸化アルミニウム、または酸化マグネシウムを含んでいる。本形態において、第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25は各々、酸化アルミニウム、または酸化マグネシウムからなり、光触媒作用が極めて低い。
第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25の膜厚は、例えば10nmから50nmである。第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26の膜厚は、例えば20nmから70nmである。
このように本実施形態では、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26については、イオンアシスト蒸着法を利用した斜方蒸着により形成する。通常の真空蒸着法による斜方蒸着では、蒸着分子の持つエネルギーが小さいため、基板上へは堆積のみで再配列による緻密化は得られにくい。これに対して、イオンアシスト蒸着法を利用した斜方蒸着では、イオン銃を成膜装置のチャンバー内に設けておき、成膜中にイオン銃からイオンを照射し、分子となってゆっくり浮遊している材料を加速させて、基板(第1基板10および第2基板20)に叩きつける。このため、基板上に堆積した際、堆積した分子が再配列して、蒸着膜の緻密化が発生する。従って、基板の加熱温度が低くても密着力を確保できるとともに、膜を構成する分子の密度をより詰まったものとすることができる。それ故、イオンアシスト蒸着法による斜方蒸着によれば、膜表面の均質化や、厚み方向の緻密化を実現することができる。特に本形態では、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26を第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25の表面に積層するため、画素電極9aや共通電極21の表面状態の影響を受けにくい。従って、図5および図6に示すように、表面に欠陥等が発生しにくい。なお、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26のグレインサイズは5nmから70nmであった。
また、図5および図7に示すように、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26では、基板上に堆積した際の分子の再配列によって、第1カラム510の液晶層80側の端部が凸曲面になる。よって、イオンアシスト蒸着法による斜方蒸着によれば、通常の真空蒸着法による斜方蒸着より、空孔率(カラムの隙間が占める割合)が低く、表面粗さが小さい。
なお、イオンアシスト蒸着法では、蒸着時の開始圧力、蒸着時の圧力、加速電圧、加速電流、アシストガス(イオン化ガス)の流量および混合比等の蒸着条件を種々変えることによって、形成される蒸着膜の形状や物性を制御することができる。
これに対して、第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25については、イオンビームを用いない通常の真空蒸着法により、基板面に垂直に蒸着したため、第2カラム520の液晶層80側の端部は角ばっている。
(製造方法)
本実施形態に係る液晶装置100の製造工程において、第1基板10に画素電極9a等を形成した後、イオンアシストを用いない通常の真空蒸着法により第1無機絶縁膜15を成膜する第1成膜工程と、第1無機絶縁膜15に対して第1無機配向膜16をイオンアシスト蒸着法により積層する第2成膜工程とを行う。また、第2基板20に共通電極21等を形成した後、イオンアシストを用いない通常の真空蒸着法により第2無機絶縁膜25を成膜する第1成膜工程と、第2無機絶縁膜25に対して第2無機配向膜26をイオンアシスト蒸着法により積層する第2成膜工程とを行う。なお、第1無機配向膜16および第2無機配向膜26を成膜した後、200℃程度の温度で熱処理を行うことがある。
本実施形態に係る液晶装置100の製造工程において、第1基板10に画素電極9a等を形成した後、イオンアシストを用いない通常の真空蒸着法により第1無機絶縁膜15を成膜する第1成膜工程と、第1無機絶縁膜15に対して第1無機配向膜16をイオンアシスト蒸着法により積層する第2成膜工程とを行う。また、第2基板20に共通電極21等を形成した後、イオンアシストを用いない通常の真空蒸着法により第2無機絶縁膜25を成膜する第1成膜工程と、第2無機絶縁膜25に対して第2無機配向膜26をイオンアシスト蒸着法により積層する第2成膜工程とを行う。なお、第1無機配向膜16および第2無機配向膜26を成膜した後、200℃程度の温度で熱処理を行うことがある。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置100において、第1無機配向膜16は、フッ化物を含んでいるため、酸化物からなる場合と違って、親水性が低い。このため、第1無機配向膜16に対する水分の吸着を抑制することができるので、液晶装置100を組み立てた際、第1無機配向膜16に吸着していた水分が液晶層80に侵入するという事態が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、フッ化物を含んでいるため、酸化シリコンからなる場合と違って、液晶材料との光化学反応が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、斜方蒸着膜であるが、下層側に第1無機絶縁膜15が設けられているため、画素電極9aの表面状態の影響を受けにくい。従って、第1無機配向膜16の表面には欠陥が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、イオンアシスト蒸着法により成膜された斜方蒸着膜であるため、第1カラム510の先端が凸曲面になっている。従って、第1無機配向膜16は、表面粗さが小さいので、液晶分子80aを適正に配向させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置100において、第1無機配向膜16は、フッ化物を含んでいるため、酸化物からなる場合と違って、親水性が低い。このため、第1無機配向膜16に対する水分の吸着を抑制することができるので、液晶装置100を組み立てた際、第1無機配向膜16に吸着していた水分が液晶層80に侵入するという事態が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、フッ化物を含んでいるため、酸化シリコンからなる場合と違って、液晶材料との光化学反応が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、斜方蒸着膜であるが、下層側に第1無機絶縁膜15が設けられているため、画素電極9aの表面状態の影響を受けにくい。従って、第1無機配向膜16の表面には欠陥が発生しにくい。また、第1無機配向膜16は、イオンアシスト蒸着法により成膜された斜方蒸着膜であるため、第1カラム510の先端が凸曲面になっている。従って、第1無機配向膜16は、表面粗さが小さいので、液晶分子80aを適正に配向させることができる。
また、第2無機配向膜26は、第1無機配向膜16と同様、フッ化物を含んでいるため、水分の吸着や液晶材料との光化学反応を抑制することができる等、第1無機配向膜16と同様な効果を奏する。
(評価結果)
次に、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26の構成を変えた際の液晶装置100の特性等を評価した結果を説明する。なお、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26については、同一の構成としため、以下の説明では、単に「無機配向膜」、「第1柱状構造物51」または「IA蒸着膜」として説明する。また、第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25については、同一の構成としため、以下の説明では、単に「無機絶縁膜」、「第2柱状構造物52」または「通常蒸着膜」として説明する。
次に、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26の構成を変えた際の液晶装置100の特性等を評価した結果を説明する。なお、第1無機配向膜16、および第2無機配向膜26については、同一の構成としため、以下の説明では、単に「無機配向膜」、「第1柱状構造物51」または「IA蒸着膜」として説明する。また、第1無機絶縁膜15、および第2無機絶縁膜25については、同一の構成としため、以下の説明では、単に「無機絶縁膜」、「第2柱状構造物52」または「通常蒸着膜」として説明する。
以下の説明において、無機絶縁膜を通常の真空蒸着法で成膜する際の条件、および無機配向膜をイオンアシスト真空蒸着法で成膜する際の条件は以下の通りである。以下に示す条件において、「蒸着角度」は、基板に対する法線方向と蒸着する方向とが成す角度である。なお、以下の成膜条件は、あくまで一例であって、本発明を実施するにあたって、蒸着開始圧力や熱処理の有無等は、下記の条件に限定されない。
通常の真空蒸着法の条件(無機絶縁膜の成膜条件)
電子ビーム蒸着
蒸着源:酸化アルミニウム
蒸着開始圧力:5.0E−4Pa
蒸着角度:0°
蒸着温度:200℃
膜厚:20nm
イオンアシスト蒸着法の条件(無機配向膜の成膜条件)
蒸着源:フッ化マグネシウム
アシストガス:Ar(アルゴン)
ニュートラライザーガス:Ar
イオン加速電圧:200V
イオン加速電流:1000mA
ニュートラライザー電流:1500mA
蒸着開始圧力:5.0E−4Pa
蒸着圧力:1.0E−2Pa
蒸着角度:45°
蒸着温度:200℃
蒸着膜厚:50nm
熱処理温度:200℃
電子ビーム蒸着
蒸着源:酸化アルミニウム
蒸着開始圧力:5.0E−4Pa
蒸着角度:0°
蒸着温度:200℃
膜厚:20nm
イオンアシスト蒸着法の条件(無機配向膜の成膜条件)
蒸着源:フッ化マグネシウム
アシストガス:Ar(アルゴン)
ニュートラライザーガス:Ar
イオン加速電圧:200V
イオン加速電流:1000mA
ニュートラライザー電流:1500mA
蒸着開始圧力:5.0E−4Pa
蒸着圧力:1.0E−2Pa
蒸着角度:45°
蒸着温度:200℃
蒸着膜厚:50nm
熱処理温度:200℃
(評価1)
上記条件で、厚さが25nmの酸化アルミニウムからなる無機絶縁膜(第2柱状構造物52)、および厚さが50nmのフッ化マグネシウムからなる無機配向膜(第1柱状構造物51)を形成した際の測定結果を表1に示す。
上記条件で、厚さが25nmの酸化アルミニウムからなる無機絶縁膜(第2柱状構造物52)、および厚さが50nmのフッ化マグネシウムからなる無機配向膜(第1柱状構造物51)を形成した際の測定結果を表1に示す。
表1から分かるように、無機絶縁膜の空孔率(隙間領域が占める割合)、および単位平面積(1μm×1μm)内における表面粗さRaは各々、1.2%、2.3nmである。これに対して、無機配向膜の空孔率(隙間領域が占める割合)、および単位平面積(1μm×1μm)内における表面粗さRaは各々、1.4%、1.1nmである。すなわち、無機配向膜は、斜方蒸着膜であるが、無機絶縁膜より空孔率がやや高く、表面粗さRaが小さい。
次に、表2に示す参考例1、および実施例1、2、3、4に係る無機配向膜を用いて液晶装置100を製造した場合の電気的特性および信頼性を評価した。その結果を表2に示す。表2には、評価結果が悪いものに「×」を付し、最も良いものに「○」を付し、良いものと悪いものの中間のものに「△」を付してある。なお、表2等に示す評価基準は、あくまで、本評価のために設定した基準であり、評価結果は相対評価である。
参考例1は、厚さが70nmのIA蒸着膜(無機配向膜、第1柱状構造物51)単独である。実施例1は、厚さが10nmの通常蒸着膜(無機絶縁膜、第2柱状構造物52)と、厚さが60nmの無機配向膜(第1柱状構造物51)との積層構造である。実施例2は、厚さが20nmの通常蒸着膜(無機絶縁膜、第2柱状構造物52)と、厚さが50nmのIA蒸着膜(無機配向膜、第1柱状構造物51)との積層構造である。実施例3は、厚さが50nmの通常蒸着膜(無機絶縁膜、第2柱状構造物52)と、厚さが20nmのIA蒸着膜(無機配向膜、第1柱状構造物51)との積層構造である。実施例4は、厚さが60nmの通常蒸着膜(無機絶縁膜、第2柱状構造物52)と、厚さが10nmのIA蒸着膜(無機配向膜、第1柱状構造物51)との積層構造である。
なお、電気特性として掲げた配向性はプレチルト角の目標値に対する良否の評価項目である、イオン密度(Ion Density)、および保持率(Voltage Holding Ratio)は、表示不良を引き起こす要因を評価する項目であり、液晶装置100に三角波を印加し、その電流応答波形を測定する。液晶装置100に反転分極電流が発生するとき、反転分極電流の波形のピークを積分することで、試料の自発分極(イオン密度)を測定することができる。保持率(電圧保持率)とは、画素スイッチング素子に液晶容量及び保持容量が並列に接続された画素を行列状に配列したアクティブマトリクス回路において、保持容量に充電された電荷の1フレームにおける保持率である。電圧保持率が低下すると液晶層80に所定の電圧がかからなくなり、駆動電圧の上昇、消費電力の増加、コントラストの低下、信頼性の低下、表示ムラの発生、変色の発生の原因になる。また、信頼性は、短波長光(青色光)を長期間照射した際の輝度低下を測定した。
表2から分かるように、参考例1は、イオン密度、保持率、信頼性における評価が低い。これに対して、実施例1、2、3、4は、配向性、イオン密度、保持率、信頼性における評価が高く、実施例2、3は、配向性、イオン密度、保持率、信頼性における評価が特に高い。
(評価2)
次に、実施例2において、無機配向膜(第1柱状構造物51)をイオンアシスト蒸着法で成膜する際のアシストガスにおける酸素ガス(O2):アルゴンガス(Ar)の比を50:50、および0:100とした場合の電気特性(イオン密度、保持率)、および信頼性を評価した。その結果を表3に示す。なお、表3には、無機配向膜(第1柱状構造物51)をフッ化マグネシウムとした場合と、フッ化カルシウムとした場合について示してある。
次に、実施例2において、無機配向膜(第1柱状構造物51)をイオンアシスト蒸着法で成膜する際のアシストガスにおける酸素ガス(O2):アルゴンガス(Ar)の比を50:50、および0:100とした場合の電気特性(イオン密度、保持率)、および信頼性を評価した。その結果を表3に示す。なお、表3には、無機配向膜(第1柱状構造物51)をフッ化マグネシウムとした場合と、フッ化カルシウムとした場合について示してある。
表3から分かるように、無機配向膜をフッ化マグネシウム、およびフッ化カルシウムのいずれとした場合も、アシストガスにおける酸素ガス(O2):アルゴンガス(Ar)の比は0:100である方が好ましい。その理由は、アシストガスが酸素ガスを含んでいる場合、蒸着の際、酸化物が形成され、無機配向膜における水分の吸着性の上昇が信頼性等を低下させたと考えられる。
[他の実施形態]
本発明が適用される液晶装置100はVAモードの液晶装置に限定されない。例えば、液晶装置100がTN(Twisted Nematic)モードやOCB(Optically Compensated Bend)モードの液晶装置である場合に本発明を適用してもよい。また、本発明は、透過型の液晶装置100に限らず、反射型の液晶装置に適用してもよい。
本発明が適用される液晶装置100はVAモードの液晶装置に限定されない。例えば、液晶装置100がTN(Twisted Nematic)モードやOCB(Optically Compensated Bend)モードの液晶装置である場合に本発明を適用してもよい。また、本発明は、透過型の液晶装置100に限らず、反射型の液晶装置に適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る液晶装置100を用いた電子機器について説明する。ここでは、本発明に係る電子機器として、投射型表示装置(液晶プロジェクター)を例に説明する。図8は、本発明を適用した液晶装置100を用いた投射型表示装置(電子機器)の説明図である。なお、図8には、液晶装置100の入射側および出射側に配置される偏光板等の図示を省略してある。
上述した実施形態に係る液晶装置100を用いた電子機器について説明する。ここでは、本発明に係る電子機器として、投射型表示装置(液晶プロジェクター)を例に説明する。図8は、本発明を適用した液晶装置100を用いた投射型表示装置(電子機器)の説明図である。なお、図8には、液晶装置100の入射側および出射側に配置される偏光板等の図示を省略してある。
図8に示す投射型表示装置2100においては、上述した透過型の液晶装置100がライトバルブとして用いられている。投射型表示装置2100には、ハロゲンランプ等の白色光源を有するランプユニット2102(光源部)が設けられている。ランプユニット2102から出射された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離される。分離された投射光は、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bに各々導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124を有するリレーレンズ系2121を介して導かれる。
投射型表示装置2100において、液晶装置100を含むライトバルブがR色、G色、B色の各々に対応して3組設けられている。ライトバルブ100R、100G、100Bの構成は、上述した透過型の液晶装置100と同様である。ライトバルブ100R、100G、100Bによって変調された光は各々、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、ダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に反射し、G色の光は透過する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ群2114(投射光学系)によってカラー画像が投射される。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した液晶装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
本発明を適用した液晶装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
9a…画素電極、10…第1基板、10a…表示領域、15…第1無機絶縁膜、16…第1無機配向膜、20…第2基板、21…共通電極、25…第2無機絶縁膜、26…第2無機配向膜、30…画素スイッチング素子、50…液晶層、51…第1柱状構造物、52…第2柱状構造物、510…第1カラム、520…第2カラム、100…液晶装置、100B、100G、100R…ライトバルブ、2100…投射型表示装置、2102…ランプユニット(光源部)、2114…投射レンズ群(投射レンズ系)。
Claims (9)
- 液晶層に電界を印加するための電極と、
前記電極を前記液晶層側で覆う無機絶縁膜と、
フッ化物を含み、前記無機絶縁膜を前記液晶層側で覆う無機配向膜と、
を有し、
前記無機配向膜は、長軸方向が前記液晶層の厚さ方向に対して斜めに傾くとともに、前記液晶層側の端部が凸曲面になっている第1カラムを含むことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1に記載の液晶装置において、
前記無機絶縁膜は、前記無機配向膜より表面粗さが大きいことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1または2に記載の液晶装置において、
前記無機配向膜は、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化ランタン、およびフッ化ニオブの何れかを含むことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載の液晶装置において、
前記無機絶縁膜は、酸化アルミニウム、または酸化マグネシウムを含むことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の液晶装置において、
前記無機絶縁膜は、長軸方向が前記液晶層の厚さ方向に向いた第2カラムを含むことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載の液晶装置において、
第1基板と、前記第1基板に対して前記液晶層を介して対向する第2基板と、を有し、
前記第1基板の前記液晶層側の面、および前記第2基板の前記液晶層側の面の双方に、前記電極、前記無機絶縁膜、および前記無機配向膜が設けられていることを特徴とする液晶装置。 - イオンアシストを用いない真空蒸着法により無機絶縁膜を成膜する第1成膜工程と、前記無機絶縁膜の表面に対して、フッ化物を含む無機配向膜をイオンアシスト蒸着法により斜方蒸着する第2成膜工程と、を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
- 請求項7に記載の液晶装置の製造方法おいて、
前記第2成膜工程では、酸素を含有しない雰囲気中で成膜することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 請求項1から6までの何れか一項に記載の液晶装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018176193A JP2020046574A (ja) | 2018-09-20 | 2018-09-20 | 液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器 |
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US20220270778A1 (en) * | 2021-02-25 | 2022-08-25 | Seiko Epson Corporation | Electro-optical device and electronic apparatus |
-
2018
- 2018-09-20 JP JP2018176193A patent/JP2020046574A/ja active Pending
Cited By (2)
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US11676738B2 (en) | 2021-02-25 | 2023-06-13 | Seiko Epson Corporation | Electro-optical device with ion-adsorbing adsorption film in contact with sealing material and electronic apparatus having the same |
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