JP2007178661A - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め搭載されていない光学部品を用いて観察法を切り換える場合にも、光学条件が可変な可変光学ユニットの設定を容易かつ確実に最適化することができること。
【解決手段】顕微鏡装置100は、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を、未配置を含めて検知するフォトインタラプタ35A〜35CおよびホールIC基板37A〜37Cと、光軸OA2上に配置された対物レンズ6の種別を検知するレボ穴検知部14と、ミラーユニット11および対物レンズ6の種別ごとに、開口絞りユニット10の絞り径を対応付けて記憶する光学条件記憶テーブル17aと、開口絞りユニット10の絞り径を、フォトインタラプタ35A〜35CおよびホールIC基板37A〜37Cが検知したミラーユニット11の種別およびレボ穴検知部14が検知した対物レンズ6の種別に対応付けられた絞り径に切り換える制御を行うコントロール部15と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、観察法に応じて光軸上に配置される光学部品の種別に基づいて、光学条件が可変な可変光学ユニットの光学条件を切り換える顕微鏡装置に関する。
近年、微細な回路パターンが形成されたウェハの検査工程など、各種工業分野の検査工程等では、観察法を切り換えて試料を観察できる顕微鏡装置が広く利用されている。かかる顕微鏡装置では、観察法に応じた最適な光学条件下で観察を行うことが必要であり、特に、対物レンズの倍率や観察法の違いに応じて、開口絞りの絞り径を最適化することが重要である。
このような絞り径を最適化する技術として、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に記載の技術は、観察法の切換時に、切換後の観察法に対応した絞り条件を制御パラメータテーブルから読み出し、読み出した絞り条件に基づいて各絞り制御手段に絞り径を指示するようにしているため、観察法の切換に応じて最適な絞り径が設定可能とされている。
特許第3537205号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、例えば照明光路と観察光路とを分岐するミラーユニット等、観察法に応じて光軸上に配置される光学部品のうち、顕微鏡装置に予め搭載された光学部品に対してのみ、絞り条件が制御パラメータテーブルに登録されているため、それ以外の光学部品を用いて観察法を切り換える場合、顕微鏡装置を改造し、制御パラメータテーブルに絞り条件を登録し直す必要があった。
また、これによって、観察法の切り換えに多大な手間やコストを要するばかりか、絞り条件の登録ミス等、設定の切り換えに誤りを生じさせる場合があった。具体的には、例えば絞り条件の登録を誤って照明光を明るくしすぎることによって、検鏡者に不快感を与える、観察像の写真撮影を露出過剰として観察データを消失させる、などの不具合を生じさせるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、観察法に応じて光軸上に配置される光学部品のうち、予め搭載されていない光学部品を用いて観察法を切り換える場合にも、絞り径が可変な可変絞りユニット等、光学条件が可変な可変光学ユニットの設定を容易かつ確実に最適化することができる顕微鏡装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる顕微鏡装置は、観察法に応じて光学部品を光軸上に配置し、この配置した前記光学部品の種別に基づいて、光学条件が可変な可変光学ユニットの該光学条件を切り換える顕微鏡装置において、前記光軸上に配置された前記光学部品の種別を、未配置を含めて検知する検知手段と、前記光学部品の種別ごとに、前記可変光学ユニットの光学条件を対応付けて記憶する記憶テーブルと、前記可変光学ユニットの光学条件を、前記検知手段が検知した前記光学部品の種別に対応付けられた前記光学条件に切り換える制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、前記可変光学ユニットは、該可変光学ユニットが有する光学素子の開口径を切り換える開口径切換機構と、前記光学条件が異なる複数の光学素子の配置を切り換える配置切換機構との少なくとも一方を有し、前記制御手段は、前記開口径切換機構および前記配置切換機構の少なくとも一方を駆動させて、前記可変光学ユニットの光学条件を切り換える制御を行うことを特徴とする。
また、請求項3にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、複数の前記光学部品は、前記光軸と交差する方向に移動可能な移動手段が有する複数の保持部に各々保持され、前記検知手段は、複数の前記保持部ごとに、該保持部が保持する前記光学部品の種別を検知する保持部品検知手段と、前記移動手段によって移動された複数の前記保持部の位置を検知する保持位置検知手段と、を有し、前記保持部品検知手段および前記保持位置検知手段の各検知結果に基づいて、前記光軸上に配置された前記光学部品の種別を検知することを特徴とする。
また、請求項4にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、複数の前記光学部品の各々は、未配置を含む固有の配設パターンで磁石が配設され、前記検知手段または前記保持部品検知手段は、前記光軸上の前記光学部品に配設された磁石の前記固有の配設パターンを検知して、該光学部品の種別を検知することを特徴とする。
また、請求項5にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、前記検知手段または前記保持部品検知手段は、前記磁石の配設パターンに対応して配設された複数のホール素子を備え、該複数のホール素子によって前記固有の配設パターンを検知することを特徴とする。
また、請求項6にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、前記光学部品は、観察法に応じて照明光路と観察光路とを分岐するミラーユニットと、対物レンズとの少なくとも一方であり、前記可変光学ユニットは、絞り径が可変な可変絞りユニットであり、前記記憶テーブルは、前記ミラーユニットおよび前記対物レンズの少なくとも一方の種別ごとに、前記可変絞りユニットの絞り径を対応付けて記憶することを特徴とする。
また、請求項7にかかる顕微鏡装置は、上記の発明において、前記光学部品は、微分干渉観察法で用いる微分干渉用プリズムユニットであり、前記可変光学ユニットは、観察法に応じて照明光路と観察光路とを分岐する複数のミラーユニットを前記光軸上に切換配置するミラー切換機構と、複数の対物レンズを前記光軸上に切換配置する対物切換機構と、絞り径が可変な可変絞りユニットとの少なくとも1つであり、前記記憶テーブルは、前記微分干渉用プリズムの種別ごとに、前記ミラーユニットの反射特性と、前記対物レンズの結像特性と、前記可変絞りユニットの絞り径との少なくとも1つを対応付けて記憶することを特徴とする。
本発明にかかる顕微鏡装置によれば、観察法に応じて光軸上に配置される光学部品のうち、予め搭載されていない光学部品を用いて観察法を切り換える場合にも、絞り径が可変な可変絞りユニット等、光学条件が可変な可変光学ユニットの設定を容易かつ確実に最適化することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる顕微鏡装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡装置について説明する。図1は、本実施の形態1にかかる顕微鏡装置100の要部構成を示す図である。図1に示すように、顕微鏡装置100は、標本1が載置されるステージ2と、ステージホルダ3aを介してステージ2を支持する顕微鏡本体3と、顕微鏡本体3の柱状突起した上部に搭載され、図示しない照明光学系を内部に有する落射投光管4とを備える。落射投光管4の後端部(図中右端部)にはランプハウス5が設けられ、このランプハウス5の内部には、照明光源としての光源5aが照明光学系の光軸OA1上に配置されている。
落射投光管4の前部下側には、複数の対物レンズ6が交換可能に取り付けられたレボルバ7が配置されており、このレボルバ7の回転駆動によって、対物レンズ6は、観察光学系の光軸OA2上に、標本1に対向するように選択的に配置される。なお、標本1は、顕微鏡本体3の側面部に突設された焦準ハンドル3bの回動操作に連動して駆動される図示しない焦準機構によって、ステージ2を介して昇降移動され、ピント合わせされる。また、落射投光管4の前部上側には、図示しない観察光学系を内部に有する鏡筒8が配置されており、この鏡筒8の正面側には、一対の接眼レンズ9が斜め上向きに取り付けられている。
さらに、落射投光管4の内部には、照明光学系の一部として、絞り径が可変な開口絞りを有する開口絞りユニット10と、観察法に応じて照明光路と観察光路とを分岐する複数のミラーユニット11を交換可能に備えた観察切換部12とが配置されている。一方、レボルバ7には、微分干渉観察法で用いる微分干渉用プリズムユニットとしてのDICスライダを挿着して保持するためのスロット13と、光軸OA2上に配置された対物レンズ6が取り付けられているレボルバ7の取り付け穴(レボ穴)の番号を検知するレボ穴検知部14とが設けられている。また、レボルバ7には、対物レンズ6を光軸OA2上に切換配置するために回転駆動する図示しない電動駆動機構が備えられている。
ここで、開口絞りユニット10、観察切換部12およびレボ穴検知部14等は、顕微鏡本体3内部に配設されたコントロール部15に電気的に接続されており、このコントロール部15からの制御を受ける。また、コントロール部15等、電気駆動される各部は、顕微鏡本体3内部に配置された電源16から電力供給を受ける。
コントロール部15は、図2に示すように、ROMおよびRAMを用いて構成されて各種処理プログラム、処理パラメータおよび処理データ等を記憶する記憶部17と、記憶部17に記憶された処理プログラムを実行するCPUを用いて構成され、電気的に接続された各部位の処理および動作を制御する制御部18とを備える。記憶部17は、特に、開口絞りユニット10における絞り径等の光学条件を記憶した光学条件記憶テーブル17aを備える。
また、コントロール部15は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等の操作手段により、外部から処理パラメータおよび処理データ等を入力する入力部19と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に、制御部18が処理した処理データ等を出力する出力部20とを備える。なお、この入力部19および出力部20は、通信装置を用いて外部装置とデータ通信等を行うようにしてもよい。
つぎに、観察切換部12の構成について説明する。図3は、観察切換部12の外観構成を示す平面図である。図3に示すように、観察切換部12は、落射投光管4の内部に固定配置される固定保持部31と、固定保持部31に対して左右方向(図中上下方向)にスライド可能なスライド保持部32と、スライド保持部32の背面部(図中右側面部)に交換可能に取り付けられたミラーユニット11としてのミラーユニット11A〜11Cと、を用いて構成されている。
固定保持部31は、上下(図上、紙面に垂直な方向)に2本平行に並べて配設された左右に長いガイド棒31aを有し、スライド保持部32は、前面部(図中左側面部)に形成された凸状部32dの図示しない2つの貫通孔に各々ガイド棒31aが挿通されて、固定保持部31に支持されている。また、スライド保持部32は、背面部にアリ部32a〜32cを有し、ミラーユニット11A〜11Cは、アリ溝11aを介して各々アリ部32a〜32cに取り付けられ、ビス33によって固定されている。アリ部32a〜32cは、スライド保持部32上で左右方向に所定間隔で配設されている。
さらに、スライド保持部32は、右側面部(図中下面部)にガイド棒31aに平行に取り付けられたレバー34を有し、ミラーユニット11A〜11Cは、レバー34の左右方向の移動操作に応じて、スライド保持部32と一体で、光軸OA2と直交する方向に移動される。これによって、ミラーユニット11A〜11Cは、個別に光軸OA2上に配置され、背面部から光軸OA1に沿って入射する照明光を光軸OA2に沿って下方に反射し、下面部から光軸OA2に沿って入射する観察光を上方に透過させることとなる。なお、図3は、ミラーユニット11Bが光軸OA2上に配置された状態を例示している。
また、固定保持部31は、上面部にフォトインタラプタ35A〜35Cを備え、スライド保持部32は、凸状部32dの前側に張り出した状態でビス33によって上面部に固定されたセンサ板37を有している。フォトインタラプタ35A〜35Cは、スライド保持部32上のアリ部32a〜32cと等しい配設間隔で、ガイド棒31aに沿って配設されている。また、センサ板37は、前側先端部が約90度で下方に折り曲げられており、この折り曲げられた先端部(屈曲端部)が、スライド保持部32の移動にともなって、フォトインタラプタ35A〜35Cの谷状の各センシング空間36A〜36Cを通過するように、取り付けられている。
これによって、保持位置検知手段としてのフォトインタラプタ35A〜35Cは、スライド保持部32によって一体に移動される保持部としてのアリ部32a〜32cの位置を検知することができる。より具体的には、例えば図3に示すように、フォトインタラプタ35Bは、センシング空間36B内に位置したセンサ板37の屈曲部を検出することで、アリ部32bがミラーユニット11Bを光軸OA2上に配置させるように移動されたことを検知する。また、フォトインタラプタ35A,35Cは、各々センシング空間36A,36C内に位置したセンサ板37の屈曲部を検出することで、アリ部32c,32aがミラーユニット11C,11Aを光軸OA2上に配置させるように移動されたことを検知する。
一方、図4−1は、図3におけるAA方向から見た観察切換部12の側面を示す図であり、図4−2は、図4−1に示した観察切換部12のミラーユニット11A〜11Cを取り外した状態を示す図である。図4−2に示すように、スライド保持部32は、アリ部32a〜32c上にそれぞれホールIC基板37A〜37Cを備え、ホールIC基板37A〜37Cは、それぞれ基板表面上で上下方向(図中左右方向)に所定間隔で配設された一対のホールICを有している。この一対のホールICとして、ホールIC基板37AはホールIC37Aa,37Abを有し、ホールIC基板37BはホールIC37Ba,37Bbを有し、ホールIC基板37CはホールIC37Ca,37Cbを有している。また、ホールIC基板37A〜37Cは、それぞれケーブル38A〜38Cによって、コントロール部15に電気的に接続されている。
これに対応して、アリ部32a〜32cに取り付け可能な複数のミラーユニットの各々には、未配置を含む固有の配設パターンで磁石が配設されている。具体的には、例えば図5に示すように、4つのミラーユニットのアリ溝11aとしてのアリ溝11a−1〜11a−4の各溝内面11bに、0〜2個の磁石11cが異なる配設パターンで配設されている。この配設パターンとしての「パターンA」では、2つの磁石11cが、上述した各ホールIC基板37A〜37CにおけるホールICの配設間隔とほぼ等しい間隔で、上下方向(図中左右方向)に配設されている。また、「パターンB」、「パターンC」では、「パターンA」における一方の磁石11cのみが配設され、「パターンD」では、磁石11cが未配置とされている。
さらに、このような配設パターンとしての「パターンA」〜「パターンD」は、例えば図6に示すように、光学条件が異なる4つのミラーユニット「BF」、「DIC」、「FL」および「DF」に予め対応付けられ、各ホールIC基板37A〜37Cに記憶されている。ここで、「BF」は、明視野観察法用として内部にハーフミラーを備え、「DIC」は、微分干渉観察法用として内部にハーフミラー、ポラライザおよびアナライザを備えたミラーユニットである。また、「FL」は、蛍光観察法用として内部にダイクロイックミラー、励起フィルタおよび吸収フィルタを備え、「DF」は、暗視野観察法用として内部に中空ミラーを備えたミラーユニットである。
以上のような構成によって、観察切換部12では、4つのミラーユニット「BF」、「DIC」、「FL」および「DF」のうち3つのミラーユニットが、ミラーユニット11A〜11Cとしてアリ部32a〜32cに取り付けられる。そして、保持部品検知手段としてのホールIC基板37A〜37Cは、各々備えるホールICからの出力に基づいて、ミラーユニット11A〜11Cに配設された磁石11cの配設パターン「パターンA」〜「パターンD」を検知し、各ミラーユニット11A〜11Cの種別、すなわち「BF」、「DIC」、「FL」または「DF」を検知して、この検知結果をコントロール部15に出力する。
なお、コントロール部15は、ホールIC基板37A〜37Cに、ミラーユニット11A〜11Cの種別として「パターンA」〜「パターンD」の検知結果のみ出力させ、この検知結果をもとに、ミラーユニット11A〜11Cの種別「BF」、「DIC」、「FL」または「DF」を判別することもできる。この場合、図6に例示した磁石11cの配設パターンとミラーユニット種別と対応付けは、コントロール部15内の記憶部17に記憶させるとよい。
また、上述した観察切換部12では、3個のミラーユニット11A〜11Cが同時に取り付けられるものとして説明したが、2個のみ、または4個以上のミラーユニットが取り付けられる構成としてもよい。また、交換可能な複数のミラーユニットにおける磁石11cの固有の配設パターンとして、0〜2個の磁石11cを上下方向に配設するものとして説明したが、これに限定する必要はなく、3個以上の磁石を用い、左右方向あるいは2次元的に磁石を配設して、ミラーユニットごとに固有の配設パターンを対応付けてもよい。この場合、アリ部32a〜32c上には、磁石の配設パターンに応じて、ホールICおよびホールIC基板を配設するとよい。さらに、磁石の配設パターンに限定して解釈する必要はなく、無線ICタグ、1次元または2次元コード等を用いて、複数のミラーユニットを識別するようにしてもよい。
つぎに、開口絞りユニット10の構成について説明する。図7−1および7−2は、光軸OA1方向から見た開口絞りユニット10の外観構成を示す図である。ここで、図7−1は、開口絞り41の絞り径を開放径(最大径)の70%に絞った状態を示し、図7−2は、開口絞り41を開放した状態を示している。
図7−1および7−2に示すように、開口絞りユニット10は、落射投光管4内に固定配置される絞り枠40の内部に、複数の絞り羽根41aからなる開口絞り41と、各絞り羽根41aを摺動して開口絞り41の絞り径を変更する図示しない絞り開閉機構とを備える。また、絞り開閉機構に連結され、開口絞り41の開閉動作に応動して左右方向に移動するラック42と、このラック42に噛合されたピニオン43と、絞り枠40に支持され、ピニオン43の回転中心に連結された回転軸44aを回動するパルスモータ44とを備える。
これによって、開口絞りユニット10は、パルスモータ44を駆動し、回転軸44aとともにピニオン43を回動して、ラック42を左右方向に移動させることで、開口絞り41を開閉駆動し、その絞り径を変化させる。このとき、パルスモータ44は、電気的に接続されたコントロール部15からの制御に基づいて駆動される。なお、コントロール部15は、初期状態として絞り径を最も絞った状態からの絞り径の変化量と、パルスモータ44の駆動量(パルス量)との対応関係を予め記憶し、所望の絞り径に応じたパルス量だけパルスモータ44を駆動させて絞り径を変化させる。また、コントロール部15は、開口絞り41を開放した状態を初期状態として、この初期状態からの絞り径の変化量をもとにパルスモータ44を駆動させることもできる。
なお、ここでは、開口絞りユニット10が、絞り径が可変な開口絞り41を備えるものとして説明したが、かかる構成に限定する必要はなく、例えば絞り径が異なる複数の絞りを光軸OA1上に切換配置する構成としてもよい。
つぎに、コントロール部15に記憶された光学条件記憶テーブル17aについて説明する。光学条件記憶テーブル17aは、例えば図8に示すように、レボルバ7に設けられたレボ穴のレボ穴番号「1」〜「5」と、各レボ穴に取り付けられた対物レンズ6の倍率と、観察切換部12に取り付け可能な複数のミラーユニットの種別と、開口絞りユニット10の光学条件としての開口絞り41の絞り径とを対応付けて記憶している。
かかる光学条件記憶テーブル17aをもとに、コントロール部15は、例えばレボ穴番号「3」に取り付けられた対物レンズ6が光軸OA2上に配置されるとともに、ミラーユニット「BF」または「DIC」が光軸OA2上に配置された場合、開口絞り41の絞り径をφ7.5mmに設定する制御を行う。一方、光軸OA2上に配置されたミラーユニットが「FL」または「DF」であった場合には、絞り径を開放(φmax)に設定する制御を行う。そしてこの状態から、光軸OA2上に配置される対物レンズ6またはミラーユニット11の少なくとも一方の種別が変更された場合、コントロール部15は、開口絞り41の絞り径を、変更後の種別に対応付けられた絞り径に切り換える制御を行う。
つぎに、コントロール部15の制御に基づいて顕微鏡装置100が行う各種処理手順について説明する。図9は、顕微鏡装置100の電源が投入された場合、もしくは顕微鏡装置100の設定がリセットされた場合に実行されるイニシャライズ処理の処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、イニシャライズ処理では、コントロール部15は、まず開口絞り41の絞り径を基準径に設定し(ステップS101)、つづいて観察切替部12におけるミラーユニット11A〜11Cの位置を検知する(ステップS102)。さらに、観察切換部12に取り付けられたミラーユニット11A〜11Cの種別を検知した後(ステップS103)、光軸OA2上に配置された対物レンズ6に対応するレボ穴番号を検知して(ステップS104)、一連のイニシャライズ処理を終了する。
ステップS101では、コントロール部15は、開口絞り41の絞り径を、例えば基準径としての最小径(最も絞った径)に設定する。ただし、基準径は最小径に限定されるものではなく、最大径(開放した径)あるいは所定の大きさの径に設定することもできる。
ステップS102では、コントロール部15は、フォトインタラプタ35A〜35Cの検出結果に基づきアリ部32a〜32cの位置を検知することで、ミラーユニット11A〜11Cの位置を検知する。このとき、特に、光軸OA2上に配置されたミラーユニットを検知する。そして、この処理における検知結果を記憶部17に記録する。なお、コントロール部15は、この検知結果をもとに、各ミラーユニット11A〜11Cを所定の初期位置(例えば、図3に示した状態)に配置し直すこともできる。
ステップS103では、コントロール部15は、アリ部32a〜32cに取り付けられたミラーユニット11A〜11Cの種別を検知するとともに、検知したミラーユニット11A〜11Cの種別とアリ部32a〜32cとの対応関係を、記憶部17に記録する。
なお、ステップS101〜S104の処理順序は、図9に示す順序に限定する必要はなく、各処理順序を適宜入れ換えてもよい。また、ステップS103にかかるミラーユニットの種別の検知は、このイニシャライズ処理において実行を省略し、後述するミラーユニット切換処理ごとに実行するようにしてもよい。
つぎに、ミラーユニット11の配置切換に応じて実行するミラーユニット切換処理について説明する。このミラーユニット切換処理は、観察切換部12に突設されたレバー34がガイド棒31aに沿って左右方向に移動操作され、例えば図3および図10に示すように、光軸OA2上に配置されるミラーユニット11が、ミラーユニット11Bからミラーユニット11Aに切り換えられた場合に実行される。図11は、そのミラーユニット切換処理の処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すようにミラーユニット切換処理では、コントロール部15は、まず、切り換え後のミラーユニット11A〜11Cの位置を検知して、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を検知する(ステップS111)。つづいて、光軸上OA2上に配置されたミラーユニット11が「BF」または「DIC」であるかを判断する(ステップS112)。
光軸OA2上のミラーユニット11が「BF」または「DIC」である場合(ステップS112:Yes)、コントロール部15は、光軸OA2上の対物レンズ6に対応するレボ穴番号を検知し(ステップS113)、この検知したレボ穴番号およびミラーユニット種別「BF」もしくは「DIC」に対応付けられた絞り径を、光学条件記憶テーブル17aから読み出す(ステップS114)。その後、開口絞り41の絞り径を、この読み出した絞り径に変更し(ステップS115)、一連のミラーユニット切換処理を終了する。一方、光軸OA2上のミラーユニット11が「BF」および「DIC」でない場合(ステップS112:No)、コントロール部15は、開口絞り41を開放し(ステップS116)、一連のミラーユニット切換処理を終了する。
ステップS111では、コントロール部15は、フォトインタラプタ35A〜35Cの検出結果に基づいてアリ部32a〜32cの位置を検知し、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11を検知する。そして、この位置の検知結果と、イニシャライズ処理におけるステップS103で記録したミラーユニット種別の検知結果とに基づいて、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を検知する。また、ステップS115では、コントロール部15は、ステップS114で読み出した絞り径に応じたパルス量だけパルスモータ44を駆動させて、開口絞り41の絞り径を切り換える。
なお、ここでは、ミラーユニット11が予め切り換えられたものとしてミラーユニット切換処理手順を説明したが、ミラーユニット11の切り換え自体は、例えば、イニシャライズ処理後に、ステップS102にかかるミラーユニット位置の検知処理を継続して繰り返すことで、適宜検知することができる。あるいは、ミラーユニット11の切り換え動作を検知する検知機構等を設けてもよい。
つぎに、対物レンズ6の切り換えに応じて実行する対物レンズ切換処理について説明する。この対物レンズ切換処理は、ミラーユニット11の配置状態を維持したまま、レボルバ7を回動して対物レンズ6を切り換えることで、光軸OA2上に配置する対物レンズ6の倍率等、光学条件が変更された場合に実行される。図12は、その対物レンズ切換処理の処理手順を示すフローチャートである。
図12に示すように対物レンズ切換処理では、コントロール部15は、まず、切り換え後に光軸OA2上に配置された対物レンズ6に対応するレボ穴番号を検知する(ステップS121)。つづいて、ミラーユニット11A〜11Cの位置を検知して、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を検知し(ステップS122)、光軸上OA2上に配置されたミラーユニット11が「BF」または「DIC」であるかを判断する(ステップS123)。
光軸OA2上のミラーユニット11が「BF」または「DIC」である場合(ステップS123:Yes)、コントロール部15は、光軸OA2上の対物レンズ6に対応するレボ穴番号およびミラーユニット種別「BF」もしくは「DIC」に対応付けられた絞り径を、光学条件記憶テーブル17aから読み出す(ステップS124)。そして、開口絞り41の絞り径を、この読み出した絞り径に変更し(ステップS125)、一連の対物レンズ切換処理を終了する。一方、光軸OA2上のミラーユニット11が「BF」および「DIC」でない場合(ステップS123:No)、コントロール部15は、開口絞り41を開放したままとし、一連のミラーユニット切換処理を終了する。
ステップS122では、コントロール部15は、ミラーユニット切り換え処理におけるステップS111と同様の処理によって、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を検知する。また、ステップS125では、コントロール部15は、ステップS115と同様にして開口絞り41の絞り径を切り換える。
なお、ここでは、対物レンズ6が予め切り換えられたものとして対物レンズ切換処理手順を説明したが、対物レンズ6の切り換え自体は、例えば、イニシャライズ処理後に、ステップS104にかかるレボ穴番号の検知処理を継続して繰り返すことで、適宜検知することができる。あるいは、対物レンズ6の切り換え動作、すなわちレボルバ7の回動動作を検知する検知機構等を設けてもよい。
以上説明したように、本実施の形態1にかかる顕微鏡装置100は、光軸OA2上に配置されたミラーユニット11の種別を、未配置を含めて検知するフォトインタラプタ35A〜35CおよびホールIC基板37A〜37Cと、光軸OA2上に配置された対物レンズ6の種別を検知するレボ穴検知部14と、ミラーユニット11および対物レンズ6の種別ごとに、開口絞りユニット10が有する開口絞り41の絞り径を対応付けて記憶する光学条件記憶テーブル17aと、開口絞りユニット10の絞り径を、フォトインタラプタ35A〜35CおよびホールIC基板37A〜37Cが検知したミラーユニット11の種別およびレボ穴検知部14が検知した対物レンズ6の種別に対応付けられた絞り径に切り換える制御を行うコントロール部15と、を備えているため、観察法に応じて光軸OA2上に配置されるミラーユニット11および対物レンズ6のうち、予め搭載されていないミラーユニット11または対物レンズ6を用いて観察法を切り換える場合にも、開口絞りユニット10の絞り径の設定を容易かつ確実に最適化することができる。
また、これによって、顕微鏡装置100のみならず、顕微鏡装置100を用いたシステム全体の操作性の向上、セットアップ時間の短縮化、操作ミスの削減を実現することができるとともに、このシステムにかかる作業の標準化を促進させることができる。
(実施の形態2)
つぎに本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡装置について説明する。図13は、本実施の形態2にかかる顕微鏡装置200の要部構成を示す図である。図13に示すように、顕微鏡装置200は、顕微鏡装置100を基にして、観察切り換え部12およびコントロール部15に替えて、観察切り換え部52およびコントロール部55を備える。また、新たにスライダ検知部53を備える。
図14は、コントロール部55の構成を示すブロック図である。図14に示すように、コントロール部55は、コントロール部15を基にして、記憶部17および制御部18に替えて、記憶部57および制御部58を備える。さらに、記憶部57は、光学条件記憶テーブル17aに代わる光学条件記憶テーブル57aを備える。なお、図13および図14では、顕微鏡装置100と同じ構成部分に、実施の形態1と同一の符号を付して示している。
スライダ検知部53は、微分干渉観察法で用いる微分干渉用プリズムユニットとしてのDICスライダがスロット13に挿着された場合、その挿着されたDICスライダの種別を検知する。具体的には、例えば図15−1〜図15−3に示すように、スロット13に挿着可能なDICスライダである「スライダE」〜「スライダG」としてDICスライダ61A〜61Cがあり、それぞれに固有の配設パターンで1〜2個の磁石62が配設されている。スライダ検知部53は、スロット13に挿着されたDICスライダに配設されている磁石62の配設パターンを検知して、この挿着されたDICスライダがDICスライダ「スライダE」〜「スライダG」のいずれであるかを検知する。
図16は、スロット13にDICスライダ61Aが挿着された状態を例示する平面図である。図16に示すように、DICスライダ61Aは、顕微鏡装置200の正面側(図中左側)から矢印Sで示される方向に水平に挿着され、DICスライダ61A内に設けられた微分干渉用プリズムとしてのDICプリズム63が、光軸OA2上に配置される。この状態で、光軸OA2方向の照明光は、開口部61Aaを通過し、DICプリズム63によってシア(shear)され、シアされた状態の観察光は、開口部61Aaを通過し、DICプリズム63によって同軸にされて干渉させられる。
DICスライダ61Aは、レボルバ7内でスロット13の近傍に配設されたスライダ検知部53に対向する側面部に、固有の配設パターンとして2個の磁石62が所定の配置間隔で配設されている。スライダ検知部53は、ホールIC基板53aと、このホールIC基板53a上に所定の間隔で配置されたホールIC53b,53cとを用いて構成されている。このホールIC53bと53cとの間隔は、磁石62の配置間隔にほぼ等しくされている。なお、ホールIC基板53aは、ケーブル54によってコントロール部55に電気的に接続されている。
これによって、保持部品検知手段としてのスライダ検知部53は、ホールIC53b,53cからの出力に基づき、DICスライダ61Aに配設された磁石62の配設パターンを検知して、スロット13に挿着されたDICスライダがDICスライダ61Aであること、すなわち「DICスライダE」であることを検知する。そして、この検知結果をコントロール部55に出力する。
一方、DICスライダ61B,61Cは、図15−2および図15−3に示すように、スライダ検知部53に対応する側面部に、固有の配設パターンとしてそれぞれ磁石62が1個ずつ配設されている。この各々の配設パターンは、DICスライダ61Aにおける一方の磁石62のみを配設した配設パターンに相当する。したがって、DICスライダ61Bをスロット13に挿着した場合には、ホールIC53bに対向する位置にのみ磁石62が配置され、DICスライダ61Cを挿着した場合には、ホールIC53cに対してのみ磁石62が配置される。
これによって、スライダ検知部53は、ホールIC53b,53cからの出力に基づき、磁石62の配設パターンを検知し、スロット13に挿着されたDICスライダがDICスライダ61Bまたは61Cであること、つまり「DICスライダF」または「DICスライダG」であることを検知する。そして、この検知結果をコントロール部55に出力する。
なお、ここでは、磁石62の各配設パターンとDICスライダの種別とが予め対応付けられて、スライダ検知部53に記憶されており、このためスライダ検知部53が、磁石62の配設パターンに応じてDICスライダの種別を検知できるものとして説明した。これに対して、例えばスライダ検知部53に、磁石62の配設パターンのみを検知結果として出力させ、この検知結果をもとに、コントロール部55にDICスライダの種別を判別させるようにしてもよい。この場合、磁石62の各配設パターンとDICスライダの種別との対応付けは、コントロール部55の記憶部57に記憶させるとよい。
ところで、「DICスライダE」としてのDICスライダ61Aは、図15−1に示すように、ウォラストンプリズム等からなるDICプリズム63が、スロット13内で光軸OA2上に配置されるように設けられている。このDICプリズム63は、DICスライダ61Aに突設されたツマミ61Abの矢印R方向の回転操作に応じて、光軸OA2に直交する方向(図中上下方向)に移動され、レバー61Acの矢印Z方向の押し引き操作に応じて、DICスライダ61A内で上下方向(図上、紙面に垂直な方向)に2段階に移動される。
これによって、DICスライダ61Aは、ツマミ61Abの回転操作に応じて、照明光のシア量を変化させることができる。また、レバー61Acの押し引き操作に応じて、対物レンズ6における長作動タイプおよび高解像タイプに対する対応を切り換えることができる。
具体的には、対物レンズ6には、例えば図17に示すように、「長作動タイプ」としての対物レンズ6Aと、「高解像タイプ」としての対物レンズ6Bとがあり、対物レンズ6Aの作動距離D1と射出瞳6Aaの高さL1とは、それぞれ対物レンズ6Bの作動距離D2および射出瞳6Baの高さL2より大きい。DICプリズム63は、通常、各対物レンズ6A,6Bの射出瞳6Aa,6Baの位置に配置する必要があるため、対物レンズ6A,6Bの両方に対して用いるには、その配置高さを切り換える必要がある。これに対して、DICスライダ61Aは、レバー61Acの押し引き操作に応じてDICプリズム63の高さを切り換えることができるため、対物レンズ6A,6Bのいずれにも適応させることができる。
一方、図15−2に示した「DICスライダF」としてのDICスライダ61Bは、内部でDICプリズム63が、射出瞳6Aaの高さL1に対応する高さに固定配置されている。また、図15−3に示した「DICスライダG」としてのDICスライダ61Cは、内部でDICプリズム63が、射出瞳6Baの高さL2に対応する高さに固定配置されている。このため、DICスライダ61B,61Cは、それぞれ対物レンズ6A,6Bの一方にのみ適応可能とされている。
図18は、このようなDICスライダ61A〜61Cと対物レンズ6A,6Bとの適応関係を示している。図18において、「○」は適応可能を示し、「×」は適応不可を示している。コントロール部55は、かかる適応関係を、光学条件記憶テーブル57aの一部として記憶している。
なお、DICスライダ61B,61Cでは、それぞれツマミ61Bb,61Cbの矢印R方向への回転操作に応じて、DICプリズム63が光軸OA2に直交する方向(図中上下方向)に移動される。これによって、DICスライダ61B,61Cは、照明光のシア量を変化させることができる。
つぎに、観察切換部52の構成について説明する。図19−1は、観察切換部52の外観構成を示す平面図である。また、図19−2は、観察切換部52の正面図であって、図19−1に対する左側面である。観察切換部52は、観察切換部12の構成をもとに、固定保持部31およびスライド保持部32に替えて、固定保持部71およびスライド保持部72を用いて構成されている。平面的にH字状に形成されたスライド保持部72の正面部にはラック72aが設けられ、このラック72aに噛合するピニオン73の回転中心に軸連結されたモータ74が、固定保持部71に設けられている。
スライド保持部72は、図示しない貫通孔にガイド棒31aが挿通され、ガイド棒31aに沿って移動可能に固定保持部71に支持されている。また、スライド保持部72に設けられたラック72aは、固定保持部71に設けられた開口部71aを介して正面側に突設されている。スライド保持部72の背面部には、スライド保持部32と同様に、アリ部32a〜32cが設けられ、このアリ部32a〜32cの各々にミラーユニット11A〜11Cが、アリ溝11aを介して取り付けられている。また、スライド保持部72の上面部には、センサ板37が取り付けられ、センサ板37の屈曲端部は、スライド保持部72の移動にともなって、固定保持部71の上面部に配設されたフォトインタラプタ35A〜35Cに検出される。
かかる構成の観察切換部52では、モータ74を駆動して回動されるピニオン73の回転がラック72aに伝達され、ラック72aが移動されることによって、スライド保持部72がガイド棒31aに沿って、光軸OA2と直交する方向に移動される。そして、この移動にともなって、ミラーユニット11A〜11Cは、個別に光軸OA2上に配置される。ここで、モータ74は、コントロール部55に電気的に接続されており、コントロール部55の制御を受けて駆動される。
つぎに、コントロール部55に記憶された光学条件記憶テーブル57aについて説明する。光学条件記憶テーブル57aは、図8に例示した光学条件記憶テーブル17aに加えて、図18に例示したDICスライダ61A〜61Bと対物レンズ6との適応関係を記憶している。すなわち、光学条件記憶テーブル57aでは、ミラーユニット「DIC」に対して、対物レンズ6の倍率、レボ穴番号および絞り径に加えて、対物レンズ6が「長作動タイプ」であるか「高解像タイプ」であるかが対応付けられている。そして、このような光学条件記憶テーブル57aから、コントロール部55は、スロット13に挿着されたDICスライダ61A〜61Cの種別に適応する対物レンズ6の種別を選択し、この選択した対物レンズ6の種別とミラーユニット「DIC」とに対応する開口絞り41の絞り径を読み出すことができる。
以上のように構成された顕微鏡装置200において、コントロール部55は、スライダ検知部53からの出力に基づいて、スロット13にDICスライダ61A〜61Bのいずれかが挿着されたことを検知した場合、観察切換部52のモータ74を駆動し、スライド保持部72に取り付けられたミラーユニット「DIC」を光軸OA2上に配置させる。また、スライダ検知部53によって、スロット13に挿着されたDICスライダの種別を検知し、検知したDICスライダの種別に適応する対物レンズ6を光軸OA2上に配置するように、レボルバ7を駆動制御する。さらに、コントロール部55は、光軸OA2上に配置した対物レンズ6と、ミラーユニット「DIC」とに対応する絞り径を読み出し、開口絞り41の絞り径を、この読み出した絞り径に変更するように、開口絞りユニット10を駆動制御する。
ここで、コントロール部55は、スロット13に挿着されたDICスライダに適合しない対物レンズ6が光軸OA2上に配置されないように、つまり、この適合しない対物レンズ6が取り付けられたレボ穴を光軸OA2上に停止させないように、レボルバ7の回動操作を制御することができる。これによって、コントロール部55は、作業者等、外部からの切換指示に応じて対物レンズ6を切り換える場合にも、不適当な対物レンズ6の誤使用を防止することができる。この場合、コントロール部55は、外部からの切換指示が不適当である旨の警告を、出力部20に出力させることもできる。
また、コントロール部55は、DICスライダがスロット13から取り外された場合、例えばミラーユニット「BF」等、予め定められたデフォルト設定としてのミラーユニットを光軸OA2上に配置することができる。さらに、このとき、開口絞り41の絞り径を基準径に切り換えることもできる。
なお、ここでは、コントロール部55が、DICスライダの挿着に応じて、対物レンズ6、ミラーユニット11および開口絞り41の絞り径を連動して切り換えるものとして説明したが、ミラーユニット11のみ「DIC」に切り換えるように制御してもよい。あるいはミラーユニット11と対物レンズ6のみ、もしくはミラーユニット11と絞り径のみを連動して切り換えるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態2にかかる顕微鏡装置200は、スライダ検知部53によって、スロット13に対するDICスライダの挿着の有無を検知するとともに、挿着された場合にDICスライダの種別を検知するようにしているため、予め搭載されていないDICスライダを用いて観察法を切り換える場合にも、観察切換部52のミラーユニット11、レボルバ7に取り付けられた対物レンズ6、開口絞りユニット10の絞り径等の設定を容易かつ確実に最適化することができる。また、これによって、顕微鏡装置200のみならず、顕微鏡装置200を用いたシステム全体の操作性の向上、セットアップ時間の短縮化、操作ミスの削減を実現することができるとともに、このシステムにかかる作業の標準化を促進させることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態1および2に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施の形態1および2では、
ミラーユニット11が、ハーフミラー等のミラー素子とともに各種フィルタ素子を備えるものとして説明したが、フィルタ素子をミラーユニット11から分離して配置し、コントロール部がフィルタ素子の切り換えを個別に制御するように構成してもよい。この場合、異なる観察法間でミラー素子を供用することができるとともに、フィルタ素子のみ切り換えて観察法の切り換えを行うことができる。また、これによって、簡易な構成で、より多様に観察法の切り換えが可能となる。
さらに、上述した実施の形態1および2では、複数の対物レンズ6の種別とレボルバ7のレボ穴番号とが、予め対応付けられて記憶されており、レボ穴検知部14がレボ穴番号を検知することで、光軸OA2上に配置された対物レンズ6の種別が検知されるものとして説明したが、レボ穴検知部14に替えて、対物レンズ6の種別を直接検知する検知機構を設けてもよい。かかる検知機構は、例えば各対物レンズ6に無線ICタグ、1次元または2次元コード等を設け、これらの読取装置(リーダー)をレボルバ7に配設することで実現される。
また、上述した実施の形態1および2では、ミラーユニット11の種別として、明視野観察法、微分干渉観察法、蛍光観察法および暗視野観察法に対応する「BF」、「DIC」、「FL」および「DF」を示したが、これらに限定して解釈する必要はなく、位相差観察法や偏光観察法に対応するミラーユニット等、他の観察法に対応するミラーユニットを用いることもできる。
さらに、上述した実施の形態1および2では、本発明にかかる顕微鏡装置を、標本の上部から照明および観察を行う正立顕微鏡として説明したが、標本の下部から照明および観察を行う倒立顕微鏡として構成することもできる。
なお、上述した「観察法」は、明視野観察法、暗視野観察法、微分干渉観察法、位相差観察法、蛍光観察法、偏光観察法等の他、対物レンズの種々の倍率に応じた観察も、異なる観察法として意味するものである。
本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡装置の構成を示す図である。 図1に示したコントロール部の構成を示すブロック図である。 図1に示した観察切換部の構成を示す平面図である。 図1に示した観察切換部の構成を示す側面図である。 図4−1に示した観察切換部においてミラーユニットを取り除いた状態を示す図である。 ミラーユニットに配設される磁石の配設パターンを示す図である。 ミラーユニットにおける磁石の配設パターンとミラーユニット種別との対応関係を示す図である。 開口絞りユニットの外観構成を示す正面図である。 開口絞りユニットの外観構成を示す正面図である。 光学条件記憶テーブルを示す図である。 実施の形態1にかかる顕微鏡装置が行うイニシャライズ処理の処理手順を示すフローチャートである。 図3に示した観察切換部のミラーユニットを移動させた状態を示す図である。 実施の形態1にかかる顕微鏡装置が行うミラーユニット切換処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる顕微鏡装置が行う対物レンズ切換処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡装置の構成を示す図である。 図13に示したコントロール部の構成を示すブロック図である。 図13に示したスロットに挿着されるDICスライダの外観構成を示す平面図である。 図13に示したスロットに挿着されるDICスライダの外観構成を示す平面図である。 図13に示したスロットに挿着されるDICスライダの外観構成を示す平面図である。 図15−1に示したDICスライダを挿着した状態を示す平面図である。 対物レンズタイプを説明する図である。 DICスライダ種別と対物レンズタイプとの適応関係を示す図である。 図13に示した観察切換部の構成を示す平面図である。 図13に示した観察切換部の構成を示す正面図である。
符号の説明
1 標本
2 ステージ
3 顕微鏡本体
3a ステージホルダ
3b 焦準ハンドル
4 落射投光管
5 ランプハウス
5a 光源
6,6A,6B 対物レンズ
6Aa,6Ba 射出瞳
7 レボルバ
8 鏡筒
9 接眼レンズ
10 開口絞りユニット
11A〜11C ミラーユニット
11a,11a−1〜11a−4 アリ溝
11b 溝内面
11c,62 磁石
12,52 観察切換部
13 スロット
14 レボ穴検知部
15,55 コントロール部
16 電源
17,57 記憶部
17a,57a 光学条件記憶テーブル
18,58 制御部
19 入力部
20 出力部
31,71 固定保持部
31a ガイド棒
32,72 スライド保持部
32a〜32c アリ部
32d 凸状部
33 ビス
34 レバー
35A〜35C フォトインタラプタ
36A〜36C センシング空間
37 センサ板
37A〜37C,53a ホールIC基板
37Aa,37Ab,37Ba,37Bb,37Ca,37Cb,53b,53c ホールIC
38A〜38C ケーブル
40 絞り枠
41 開口絞り
41a 絞り羽
42 ラック
43 ピニオン
44 パルスモータ
44a 回転軸
53 スライダ検知部
54 ケーブル
61A〜61C DICスライダ
61Aa 開口部
61Ab,61Bb,61Cb ツマミ
61Ac レバー
63 DICプリズム
71a 開口部
72a ラック
73 ピニオン
74 モータ
100,200 顕微鏡装置
OA1,OA2 光軸

Claims (7)

  1. 観察法に応じて光学部品を光軸上に配置し、この配置した前記光学部品の種別に基づいて、光学条件が可変な可変光学ユニットの該光学条件を切り換える顕微鏡装置において、
    前記光軸上に配置された前記光学部品の種別を、未配置を含めて検知する検知手段と、
    前記光学部品の種別ごとに、前記可変光学ユニットの光学条件を対応付けて記憶する記憶テーブルと、
    前記可変光学ユニットの光学条件を、前記検知手段が検知した前記光学部品の種別に対応付けられた前記光学条件に切り換える制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 前記可変光学ユニットは、該可変光学ユニットが有する光学素子の開口径を切り換える開口径切換機構と、前記光学条件が異なる複数の光学素子の配置を切り換える配置切換機構との少なくとも一方を有し、
    前記制御手段は、前記開口径切換機構および前記配置切換機構の少なくとも一方を駆動させて、前記可変光学ユニットの光学条件を切り換える制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 複数の前記光学部品は、前記光軸と交差する方向に移動可能な移動手段が有する複数の保持部に各々保持され、
    前記検知手段は、
    複数の前記保持部ごとに、該保持部が保持する前記光学部品の種別を検知する保持部品検知手段と、
    前記移動手段によって移動された複数の前記保持部の位置を検知する保持位置検知手段と、
    を有し、前記保持部品検知手段および前記保持位置検知手段の各検知結果に基づいて、前記光軸上に配置された前記光学部品の種別を検知することを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡装置。
  4. 複数の前記光学部品の各々は、未配置を含む固有の配設パターンで磁石が配設され、
    前記検知手段または前記保持部品検知手段は、前記光軸上の前記光学部品に配設された磁石の前記固有の配設パターンを検知して、該光学部品の種別を検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の顕微鏡装置。
  5. 前記検知手段または前記保持部品検知手段は、前記磁石の配設パターンに対応して配設された複数のホール素子を備え、該複数のホール素子によって前記固有の配設パターンを検知することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡装置。
  6. 前記光学部品は、観察法に応じて照明光路と観察光路とを分岐するミラーユニットと、対物レンズとの少なくとも一方であり、
    前記可変光学ユニットは、絞り径が可変な可変絞りユニットであり、
    前記記憶テーブルは、前記ミラーユニットおよび前記対物レンズの少なくとも一方の種別ごとに、前記可変絞りユニットの絞り径を対応付けて記憶することを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡装置。
  7. 前記光学部品は、微分干渉観察法で用いる微分干渉用プリズムユニットであり、
    前記可変光学ユニットは、観察法に応じて照明光路と観察光路とを分岐する複数のミラーユニットを前記光軸上に切換配置するミラー切換機構と、複数の対物レンズを前記光軸上に切換配置する対物切換機構と、絞り径が可変な可変絞りユニットとの少なくとも1つであり、
    前記記憶テーブルは、前記微分干渉用プリズムの種別ごとに、前記ミラーユニットの反射特性と、前記対物レンズの結像特性と、前記可変絞りユニットの絞り径との少なくとも1つを対応付けて記憶することを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡装置。
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