JP2007175640A - 塗装設備及びそれを用いた塗装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗装用ロボットの数が少なくても所望の塗装を行うことができ、しかも塗装室を小型にすることができる塗装設備を提供すること。
【解決手段】本発明の塗装設備1は、塗装室2、ワーク揺動手段21、塗装機31、塗装用ロボット41等を備える。塗装室2には、ワーク支持体11により支持されたワークWが搬入される。ワーク揺動手段21は塗装室2に設置されている。ワーク揺動手段21は、塗装室2内に搬入されたワークWを、中心軸線C1を揺動中心としてワーク支持体11とともに揺動させる。塗装用ロボット41は、ロボットアーム42の先端に塗装機31を搭載している。塗装機31は揺動するワークWに対して塗料を吹き付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗装設備及びそれを用いた塗装方法に係り、特にはバンパー等のような形状を有する車両用部品の塗装に適した塗装設備及びそれを用いた塗装方法に関するものである。
従来、バンパー等のような車両用部品をワーク(被塗装物)とした塗装は、塗装機や塗装用ロボット等が設置された塗装室において行われるようになっている。図5に示されるように、通常、塗装室101はワーク102の搬送経路103の途中に設けられており、その搬送経路103における床部104にはワーク102を直線的に搬送する搬送機構105が設置されている。塗装用ロボット106は本体部107を備えており、その本体部107は塗装室101の床部104に設置されている。塗装用ロボット106の本体部107からはロボットアーム108が伸びており、その先端には塗料をミスト状にして噴射する塗装機109が取り付けられている。また、ワーク102は、ワーク支持体である搬送台車110の上端部に支持固定されるようになっている。ところで、この種のワーク102の塗装時には、部品における複数の面に対して塗料を付着させる必要があるが、通常このような塗装を1台の塗装機及び塗装用ロボットを用いて行うことは困難である。また仮に1台の塗装機及び塗装用ロボットで塗装が可能であったとしても、塗装に要する時間が長くなるので、生産性が悪くなる。それゆえ、一般的には図5に示されるように、搬送機構105を挟んでその両側に塗装用ロボット106を少なくとも1台ずつ配置し、これら複数の塗装用ロボット106を同時に用いて塗装を行うようにしている。
しかし、図5に示される搬送台車110にワーク102を支持固定した場合、水平となる被塗装面に対しては比較的塗料を付着させやすいが、垂直となる被塗装面に対しては塗料を付着させることが難しい。従って、ワーク102における複数の被塗装面の塗装を確実に行うために、例えばワーク102の姿勢を変えながら塗装を行うことが従来提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
例えば、特許文献1には、ワークを支持するワーク支持部を備えたキャリアにおいて、そのワーク支持部を縦回転及び横回転自在とする機構を設け、ワークの姿勢変更を行う塗装用搬送装置が開示されている。特許文献2には、ワークであるバンパーを支持する被塗装成形部品支持体を備える部品支持装置であって、水平な状態でワークを支持する支持体を垂直状態まで起立させる起立手段と、その起立手段を動かすための可動部とを設けたものが開示されている。特許文献3には、ワークである車両ボディをその水平軸線回りに回転させる機構を備えた搬送台車が開示されている。
特開2001−198500号公報(図8,図9等参照) 特開平7−88422号公報(図2,図6等参照) 特開平2−111481号公報(図7等参照)
しかしながら、塗装用ロボットは高価な装置であるためこれを複数台設置するとなると、設備コストが増大する。また、比較的大型の装置である塗装用ロボットを複数台設置するためには、塗装室内に大きなスペースを確保しなければならず、塗装室が大型化してしまう。しかも、塗装室が大型化した場合には、塗装室内の空調のために使用するエアの流量も増やす必要があり、エネルギーの無駄が多くなってしまう。
また、特許文献1,2に記載の従来技術では、ワークの姿勢変更を行った場合に、ワークの位置が上下または左右に大きく移動してしまう。よって、その移動に合わせて塗装機を適切に動かさなければならず、塗装用ロボットの駆動制御が複雑になるおそれがある。
さらに、特許文献1〜3に記載の従来技術では、ワークの姿勢変更のための機構がいずれも固定式ではなく移動式であるため、ワークを支持しながら搬送するためのワーク支持体(キャリア等)の構造複雑化、高コスト化、大型化、重量増といった問題が生じうる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗装用ロボットの数が少なくても所望の塗装を行うことができ、しかも塗装室を小型にすることができる塗装設備及びそれを用いた塗装方法を提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、塗装用ロボットの制御の複雑化を回避できるとともに、ワーク支持体の構造の複雑化、高コスト化、大型化、重量増等を防止できる塗装設備及びそれを用いた塗装方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ワーク支持体により支持されたワークが搬入される塗装室と、前記塗装室内に搬入された前記ワークを、当該ワークの中心軸線を揺動中心として前記ワーク支持体とともに揺動させるために前記塗装室に設置されたワーク揺動手段と、前記塗装室内にて前記ワークに対して塗料を吹き付ける塗装機と、ロボットアームの先端に前記塗装機を搭載した塗装用ロボットとを備えたことを特徴とする塗装設備をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、塗装室内に搬入されたワーク及びワーク支持体をワーク揺動手段により揺動させて、ワークの姿勢変更をすることにより、ワークにおける複数の被塗装面の向きを変えることができる。このため、塗装用ロボットの数を少なくした場合でも、複数の被塗装面に対して比較的容易に塗料を付着させることが可能となり、また、塗装室の小型化等が達成しやすくなる。さらに、上記ワークの揺動は当該ワークの中心軸線を揺動中心とするものであるため、揺動時におけるワークの移動量が少なく、塗装用ロボットの駆動制御がそれほど複雑にならない。ゆえに塗装機による塗装を比較的容易に行うことができる。加えて、ワーク揺動手段を移動側であるワーク支持体に設置せずに固定側である塗装室側に設置しているため、ワーク支持体の構造の複雑化、高コスト化、大型化、重量増等を防止することができる。
上記発明において、前記塗装用ロボットの本体部は、ワーク搬送経路の略中央部かつ前記ワークよりも高い位置に設置されることが好ましい(請求項2)。この構成によれば、塗装室の床部にあるワーク搬送経路を避けて本体部を設置することができるため、例えば1台での塗装に適したワーク搬送経路の略中央部に本体部を配置することが可能となる。また、この場合には塗装室の床部に本体部設置用のスペースを設けなくてもよくなるため、その分だけワーク揺動手段設置用のスペースが設けやすくなる。また、床部の横幅を小さくすることが可能となるため、塗装室の小型化が達成しやすくなる。さらに、ワーク、ワーク支持体、ワーク揺動手段の揺動時に、塗装用ロボットの本体部が邪魔にならなくなる。
また、前記塗装用ロボットの本体部は、前記塗装室外において傾斜した状態で設置されることがより好ましい(請求項3)。この構成によれば、本体部を塗装室外に設けたことにより、塗装室の小型化が達成しやすくなるとともに、本体部が塗料に直接晒されなくなることで装置のメインテナンス性が向上する。また、本体部を傾斜した状態で設置したことにより、ロボットアームによる塗装機の移動範囲を広くすることができ、より広い面積での塗装が可能となる。この場合において上記傾斜角度(即ち、塗装室の床面を基準とした本体部設置面の傾斜角度)は限定されないが、例えば30°以上60°以下が好適である。なお、本体部設置面は塗装室側を向くようにして配置されることがよい。
前記ワーク揺動手段は、ワーク搬送経路の長手方向に平行に設けられた円弧状をなすガイドレールを備え、前記ワークの揺動時に、前記ガイドレールは、前記ガイドレールの円弧状軌道に沿って前記ワークを前記ワーク搬送経路の長手方向に案内するように構成されていてもよい(請求項4)。また、前記ワーク揺動手段は、ワーク搬送経路の長手方向に直交するように設けられた円弧状をなすガイドレールを備え、前記ワークの揺動時に、前記ガイドレールは、前記ガイドレールの円弧状軌道に沿って前記ワークを前記ワーク搬送経路の幅方向に案内するように構成されていてもよい(請求項5)。これらの構成によれば、ワーク支持体が、揺動時においてガイドレールによっても支持されるため、ワーク支持体に支持されるワークは円弧状軌道に沿って移動する。よって、ワーク支持体を安定的に揺動させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗装設備を用いた塗装方法であって、前記ワーク揺動手段を駆動して前記ワークを揺動させるとともに、その揺動する前記ワークに対して前記塗装機を用いて塗料を吹き付けることを特徴とする塗装方法をその要旨とする。
従って、請求項6に記載の発明によると、ワーク及びワーク支持体の揺動によりワークの姿勢変更を行い、ワークにおける複数の被塗装面の向きを変えながら前記ワークに塗料を吹き付けることにより、複数の被塗装面に対して比較的容易に塗料を付着させることができる。
以上詳述したように、請求項1〜6に記載の発明によると、塗装用ロボットの数が少なくても所望の塗装を行うことができ、しかも塗装室を小型にすることができる。また、塗装用ロボットの制御の複雑化を回避できるとともに、ワーク支持体の構造の複雑化、高コスト化、大型化、重量増等を防止できる。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の塗装設備1は、ワークとしての自動車用バンパーWを塗装するために用いられる。塗装設備1は、自動車用バンパーWが支持されるワーク支持体11を搬送するフロアコンベア4と、ワーク支持体11(自動車用バンパーW)が搬入される塗装室2とを備えている。塗装室2内等において、ワーク支持体11に支持された自動車用バンパーWは、その中心軸線C1が塗装室2の床部にあるワーク搬送経路3の幅方向(図1(b)では上下方向)に延びるようにして配置される。また、図1,図2,図3(b)に示されるように、ワーク支持体11に支持された自動車用バンパーWは、搬送状態において、自動車の車体に取り付けられた際に略水平となる被塗装面W1,W3が側方に位置し、略垂直となる被塗装面W2が上方に位置している。
図1〜図3に示されるように、ワーク支持体11は、略矩形枠状をなし、4つの車輪14が回転可能に取り付けられた台車13を有している。この台車13の中央部には支持棒12が垂直方向に突設され、支持棒12の先端には自動車用バンパーWが取り付けられている。
また、図1(a)等に示されるように、前記塗装室2には塗装用ロボット41が設置されている。この塗装用ロボット41は、1つの塗装室2について1台のみ設置されている。塗装用ロボット41は、本体部43と、同本体部43から延びるロボットアーム42とを備えている。本体部43は、塗装室2外(本実施形態では前記ワーク搬送経路3の上側)において約45°傾斜した状態で設置されている。このため、本体部43は、自動車用バンパーWよりも高い位置に設置される。また、本体部43は、ワーク搬送経路3の略中央部に配置される。一方、ロボットアーム42は、本体部43から塗装室2内に延びており、その先端には塗装機31が搭載されている。塗装機31は、塗装室2内にて自動車用バンパーWに対して塗料を吹き付けるようになっており、塗装用ロボット41がロボットアーム42を駆動することで塗装機31の位置や吹付方向が変更される(図3参照)。なお、本実施形態の塗装機31は、ベル型の回転霧化頭を備える塗装機である。
なお、図1(a)に示されるように、塗装室2の側方にある空間5には、図示しない取替装置が設けられている。取替装置は、塗装機31内の塗料の容器(図示略)が空になった際や色替えをする際などに、容器を取り替えるようになっている。
図1,図2に示されるように、塗装室2には、同塗装室2内に搬入された自動車用バンパーWを、前記ワーク支持体11とともに揺動させるワーク揺動手段21が設置されている。ワーク揺動手段21は、図示しない配管を介して給排される流体の圧力を利用して動作する把持装置22、モータ24及びガイドレール23等を備えている。モータ24は塗装室2外に設置されており、そのモータ24の回転軸24aは、塗装室2内に突設されている。回転軸24aは、自動車用バンパーWの前記中心軸線C1に一致している。また、モータ24の回転軸24aには、カップリング部材30を介して揺動アーム25の後腕部25aが同軸上に連結されている。後腕部25aは中途において2つに枝分かれしており、その枝分かれした先の部分(前腕部25b)の先端には、それぞれ把持装置22が連結されている。両把持装置22は、前記台車13の外周部分(具体的には、ワーク搬送経路3の搬送方向と平行な辺)を把持するようになっている。従って、揺動アーム25及び把持装置22は、モータ24の回転軸24aの回転に伴って中心軸線C1を揺動中心として揺動する。このため、把持装置22に把持されたワーク支持体11(及び自動車用バンパーW)も、中心軸線C1を揺動中心として揺動する(図3参照)。即ち、本実施形態の自動車用バンパーWは、モータ24の回転軸24aに串刺しにされることで揺動可能となるのではなく、回転軸24aに連結された把持装置22にワーク支持体11が把持されることで揺動可能となっている。その結果、モータ24と自動車用バンパーWとの間には空間S1が生じるため、その空間S1に塗装機31を移動させて自動車用バンパーWに対して塗料を吹き付けることができる。従って、自動車用バンパーWを塗り残しなく塗装することができる。
また、図1,図2に示されるように、ガイドレール23は、ワーク搬送経路3の幅方向から見た際に、中心軸線C1を中心とする約120°の円弧状をなしており、ワーク搬送経路3の長手方向に平行に設けられている。ガイドレール23は、塗装室2の床部2aにおいて、塗装室2内にあるワーク支持体11を挟むように一対設けられている。両ガイドレール23は、断面略L字状をなし、ワーク支持体11の台車13の前記車輪14を支持するようになっている。このため、ワーク支持体11は、両ガイドレール23の円弧状軌道に沿ってワーク搬送経路3の長手方向に案内されながら揺動する。なお、ガイドレール23の両端部には、レール移動用アクチュエータ26(図1(b)参照)が設けられている。これらのレール移動用アクチュエータ26を駆動させることにより、両ガイドレール23は、互いに接離する方向に移動する。両ガイドレール23は、互いに接近した場合(図2(b)参照)に台車13の車輪14を支持し、互いに離間した場合(図2(a)参照)に車輪14を支持しなくなる。
次に、上記実施形態の塗装設備1を用いた自動車用バンパーWの塗装方法を説明する。
まず、ワーク支持体11に未塗装状態の自動車用バンパーWを取り付けた後、フロアコンベア4を駆動してワーク支持体11を塗装室2に搬入する。次に、レール移動用アクチュエータ26を駆動してガイドレール23を互いに近接させる方向に移動させ、ガイドレール23上に台車13の車輪14を載置して支持する(図2(b)参照)。また、把持装置22によって台車13の外周部分を把持させる(図2(b)参照)。
次に、モータ24を駆動してワーク支持体11(自動車用バンパーW)を45°揺動させ、被塗装面W1が斜め上方(右上)を向いた状態(図3(a)参照)にする。そして、被塗装面W1に塗装機31の先端が向くように、塗装用ロボット41のロボットアーム42を駆動する。この状態で、塗装機31を用いて被塗装面W1に塗料を吹き付ける。
被塗装面W1の塗装後、モータ24を駆動して自動車用バンパーWを前回とは逆方向に45°揺動させ、被塗装面W2が上方を向いた状態(図3(b)参照)にする。そして、被塗装面W2に塗装機31の先端が向くようにロボットアーム42を駆動する。この状態で、塗装機31を用いて被塗装面W2に塗料を吹き付ける。さらに、被塗装面W2の塗装後、モータ24を駆動して自動車用バンパーWを前回と同一方向に45°揺動させ、被塗装面W3が斜め上方(左上)を向いた状態(図3(c)参照)にする。そして、被塗装面W3に塗装機31の先端が向くようにロボットアーム42を駆動する。この状態で、塗装機31を用いて被塗装面W3に塗料を吹き付ける。この時点で、自動車用バンパーWの塗装が終了する。
その後、モータ24を駆動して自動車用バンパーWを前回とは逆方向に45°揺動させ、再び被塗装面W2が上方を向いた状態(図3(b)参照)にする。この状態で、レール移動用アクチュエータ26を駆動してガイドレール23を互いに離間させる方向に移動させ、ガイドレール23による台車13の車輪14の支持を解除する(図2(a)参照)。また、把持装置22による台車13の外周部分の把持を解除させる。そして、ワーク支持体11を塗装室2から搬出する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の塗装設備1では、塗装室2内に搬入された自動車用バンパーW及びワーク支持体11をモータ24により揺動させて、自動車用バンパーWの姿勢変更をすることにより、被塗装面W1,W2,W3の向きを変えることができる。このため、塗装用ロボット41が1台しかなくても、複数の被塗装面W1,W2,W3に対して比較的容易に塗料を付着させることができ、また、塗装室2の小型化等が達成しやすくなる。
さらに、上記自動車用バンパーWの揺動は中心軸線C1を揺動中心とするものであるため、揺動時における自動車用バンパーWの移動量が少なく、塗装用ロボット41の駆動制御がそれほど複雑にならない。ゆえに、塗装機31を例えば真横にしたりしなくても済むため、本実施形態のように、塗装機31が横向きにできないタイプの塗装機(ベル型の塗装機)であったとしても、塗装を比較的容易に行うことができる。
(2)本実施形態では、自動車用バンパーWの被塗装面W1,W2,W3は、上方または斜め上方を向いた状態で塗装される(図3参照)。即ち、被塗装面W1,W2,W3は、できるだけ水平に近づけた状態で塗装されるため、塗料のタレが防止される。従って、塗装作業性が向上するとともに、塗膜を厚くすることで光沢度の高い塗面を得ることができる。特に、被塗装面W2が最も水平に近い状態で塗装される(図3(b)参照)ため、車体に取り付けられた際に最も目立つ被塗装面W2を、より光沢度の高い塗面とすることができる。
(3)本実施形態のワーク支持体11は、揺動時において、把持装置22に把持されるだけでなく、ガイドレール23によっても支持される。このため、ワーク支持体11をより確実に揺動させることができる。
(4)本実施形態では、ワーク支持体11及び自動車用バンパーWに、単純な動き(中心軸線C1を揺動中心として揺動)をさせるだけで足りる。よって、複雑な動きが可能なロボットを敢えて使用する必然性はなく、図2等に示したような簡単な構成のワーク揺動手段21で十分である。よって、ワーク支持体11(自動車用バンパーW)を揺動させる機構を低コストで構成でき、ひいては、塗装設備1を低コストで構成できる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図4に基づき説明する。
本実施形態のワーク揺動手段21Aは、一対のガイドレール55の向きが上記第1実施形態と相違している。即ち、両ガイドレール55は、ワーク搬送経路3の長手方向に直交するように設けられている。また、ワーク支持体11に支持された自動車用バンパーWは、その中心軸線C1がワーク搬送経路3の長手方向に延びるようにして配置される。そして、塗装用ロボット41は、ワーク搬送経路3の側方に設置される。
塗装室2の床部には、フロアコンベア4を構成する一対のフロアレール4aが固定されている。両フロアレール4aの一部は切り欠かれており、それらの切欠部分には、ワーク支持体11を支持するための支持体キャリア51が設けられている。支持体キャリア51は、両フロアレール4aの一部として機能している。なお、支持体キャリア51は、一対の支持体搭載レール56を連結部材57を介して連結することによって構成されている。両支持体搭載レール56には、それぞれ2つの揺動用車輪52が回転可能に取り付けられており、各揺動用車輪52の回転軸は、台車13の車輪14の回転軸と直交している。また、各揺動用車輪52は、2つの車輪からなり、ガイドレール55を挟み込むようになっている。これにより、各揺動用車輪52はガイドレール55上を転動可能となる。さらに、一方の支持体搭載レール56にはロッド53の一端が回動可能に取り付けられており、ロッド53の他端はクランク54の先端部に対して回動可能に取り付けられている。そして、クランク54の基端部は、モータ24の回転軸24aに回動可能に取り付けられている。これにより、支持体キャリア51に搭載されたワーク支持体11は、モータ24を駆動した際に、両ガイドレール55の円弧状軌道に沿ってワーク搬送経路3の幅方向に案内されながら揺動する。
なお、前記第1実施形態では、ワーク支持体11をガイドレール23によって支持させるにあたり、レール移動用アクチュエータ26によってガイドレール23を退避位置から使用位置へ動かす必要があった。一方、本実施形態ではガイドレール23が邪魔にならないため、ワーク支持体11を載せ替える際にガイドレール23を退避位置から使用位置へ動かす必要がない。よって、レール移動用アクチュエータ26などの構成を省略できるため、塗装設備1の構造が簡単になる。また、支持体キャリア51に搭載するだけでワーク支持体11の揺動が可能となるため、揺動時にワーク支持体11をガイドレール23に支持させる作業が楽になる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、1台の塗装用ロボット41に塗装機31を2台以上搭載してもよい。このようにすれば、自動車用バンパーWをより効率的に塗装することができる。
・上記実施形態では、被塗装面W1→被塗装面W2→被塗装面W3の順に塗料を吹き付けて自動車用バンパーWを塗装したが、塗料を吹き付ける順序を適宜変更してもよい。
・上記第1実施形態において、揺動アーム25及び把持装置22などからなる機構を、ワーク搬送経路3を挟んで反対側にもう一組設け、それぞれの把持装置22によって台車13を両側から把持した状態で、ワーク支持体11を揺動させるようにしてもよい。このようにすれば、ワーク支持体11がより強固に支持されるため、ワーク支持体11をより確実に揺動させることができる。
・上記第1実施形態の把持装置22は台車13を把持していたが、台車13を把持する代わりに、支持棒12などの他の部分を把持していてもよい。
・上記実施形態のワーク揺動手段21は、一対のガイドレール23を備えていたが、これらのガイドレール23は省略されていてもよい。
・上記第1実施形態では、ワーク支持体11、自動車用バンパーW、揺動アーム25及び把持装置22を揺動させる手段として、モータ24が用いられていたが、モータ24以外の他のアクチュエータを用いてもよい。
・上記実施形態のモータ24は、回転軸24aが中心軸線C1に一致した状態で塗装室2外に設置されていたが、他の箇所に設置されていてもよい。例えば、モータ24を塗装室2内に設置してもよい。また、モータ24を、回転軸24aが中心軸線C1と一致しないように設置し、モータ24の出力を、歯車やプーリーなどを介して揺動アーム25及び把持装置22などに伝達させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、塗装設備1によって塗装されるワークとして自動車用バンパーWを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、空力付加物(スポイラーなど)などの他の車両用部品をワークとしてもよい。また、ワークは、必ずしも車両用部品でなくてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記ワークは、前記塗装室内においてその中心軸線が前記ワーク搬送経路の幅方向に延びるようにして配置されること。
(2)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記塗装用ロボットは、1つの塗装室について1台のみ設置されていること。
(3)請求項5において、前記ワーク揺動手段は、前記ワーク支持体が搭載される支持体キャリアを備え、前記支持体キャリアは、一対の支持体搭載レールを連結部材を介して連結することによって構成され、前記支持体搭載レールは、同支持体搭載レールに回転可能に取り付けられた揺動用車輪を備え、前記揺動用車輪の回転軸は、前記ワーク支持体に回転可能に取り付けられた車輪の回転軸と直交しており、前記ガイドレール上を転動可能となっていること。
(4)請求項1乃至5、技術的思想(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の塗装設備を用いた塗装方法であって、前記ワーク揺動手段を駆動して前記ワークを揺動させるとともに、その揺動する前記ワークにおいてそのとき上方または斜め上方を向いている被塗装面に前記塗装機の先端が向くように前記ロボットアームを駆動し、この状態で前記塗装機を用いて当該被塗装面に塗料を吹き付けることを特徴とする塗装方法。
(5)ワークを支持するワーク支持体を把持する把持装置と、前記把持装置に連結される揺動アームと、前記揺動アームに連結され、前記把持装置に把持された前記ワーク支持体を、前記ワークの中心軸線を揺動中心として、前記把持装置及び前記揺動アームとともに揺動させるモータとを備える被塗物揺動機構。
(a)は第1実施形態の塗装設備を示す正面図、(b)は第1実施形態の塗装設備を示す平面図。 (a),(b)は、ワーク揺動手段の動きを示す説明図。 (a)〜(c)は、自動車用バンパーの塗装方法を示す説明図。 第2実施形態の塗装設備を示す要部斜視図。 従来技術の塗装設備を示す正面図。
符号の説明
1…塗装設備
2…塗装室
3…ワーク搬送経路
11…ワーク支持体
21,21A…ワーク揺動手段
31…塗装機
41…塗装用ロボット
42…ロボットアーム
43…本体部
C1…ワークの中心軸線
W…ワークとしての自動車用バンパー

Claims (6)

  1. ワーク支持体により支持されたワークが搬入される塗装室と、
    前記塗装室内に搬入された前記ワークを、当該ワークの中心軸線を揺動中心として前記ワーク支持体とともに揺動させるために前記塗装室に設置されたワーク揺動手段と、
    前記塗装室内にて前記ワークに対して塗料を吹き付ける塗装機と、
    ロボットアームの先端に前記塗装機を搭載した塗装用ロボットと
    を備えたことを特徴とする塗装設備。
  2. 前記塗装用ロボットの本体部は、ワーク搬送経路の略中央部かつ前記ワークよりも高い位置に設置されることを特徴とする請求項1に記載の塗装設備。
  3. 前記塗装用ロボットの本体部は、前記塗装室外において傾斜した状態で設置されることを特徴とする請求項2に記載の塗装設備。
  4. 前記ワーク揺動手段は、ワーク搬送経路の長手方向に平行に設けられた円弧状をなすガイドレールを備え、
    前記ワークの揺動時に、前記ガイドレールは、前記ガイドレールの円弧状軌道に沿って前記ワークを前記ワーク搬送経路の長手方向に案内することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗装設備。
  5. 前記ワーク揺動手段は、ワーク搬送経路の長手方向に直交するように設けられた円弧状をなすガイドレールを備え、
    前記ワークの揺動時に、前記ガイドレールは、前記ガイドレールの円弧状軌道に沿って前記ワークを前記ワーク搬送経路の幅方向に案内することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗装設備。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗装設備を用いた塗装方法であって、
    前記ワーク揺動手段を駆動して前記ワークを揺動させるとともに、その揺動する前記ワークに対して前記塗装機を用いて塗料を吹き付けることを特徴とする塗装方法。
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