JP2007173109A - 燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および燃料電池 - Google Patents

燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒層における電子伝導性をおよびガス透過性を拡大させ、発電効率が向上した燃料電池用膜電極接合体、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも固体高分子電解質膜13と、触媒層15を有する燃料電池用膜電極接合体11であって、触媒層15はワイヤ状金属材料12と触媒微粒子14を含む膜電極接合体。少なくとも固体高分子電解質13と、ワイヤ状金属材料12と触媒微粒子14を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体11の製造方法であって、前記ワイヤ状金属材料12を気相法若しくは液相法で作製する工程を含む膜電極接合体11の製造方法。この膜電極接合体11は、燃料電池に利用することができる。
【選択図】図1A

Description

本発明は、燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および前記膜電極接合体を用いた燃料電池に関する。
燃料電池はカソードに酸素または空気、アノードに水素、メタノール、炭化水素などを供給して電気エネルギーを得る装置であり、クリーンで高い発電効率を得ることができる。電解質の種類により、アルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型などに分類できるが、近年、固体高分子型燃料電池が注目を浴びている。固体高分子型燃料電池は、低温作動のため扱いやすい、電池構造が簡単でメンテナンスが容易、膜が差圧に耐えるため電池の加圧制御が容易、高出力密度が得られるため小型軽量化が可能という利点を持つ。
この固体高分子型燃料電池とは、一般にはフッ素樹脂系のイオン交換膜をプロトン伝導体の固体電解質として用い、水素酸化反応及び酸素還元反応を促進する触媒として活性化過電圧が低い白金微粒子が用いられる。電極反応はいわゆる三相界面(電解質−触媒−燃料)で起こるが、固体高分子型燃料電池では電解質が固体膜であるために、反応場所が触媒と電解質膜との接触界面に限定され、白金の利用率が低下する傾向がある。これを改善した例として、特許文献1などが挙げられる。
特開平6−176765号公報
しかしながら、従来の固体高分子型燃料電池は、表面積を大きくするために直径が数〜数十nmの微粒子を触媒として用いているため、触媒微粒子間若しくは触媒担持カーボン間が非常に狭く、電解質が触媒表面全体に浸透しない、反応ガスが触媒層内部に進入できない等の理由により、触媒の利用率が非常に低かった。また、電解質中に触媒微粒子若しくは触媒担持カーボン粒子が埋没することや、電子的に孤立した触媒が存在することも触媒の利用率が低い原因の一つとして挙げられる。一方、これまで触媒層の電子伝導性について改善はほとんど行われてこなかった。そのため、従来の固体高分子型燃料電池の優位点を保持した新たな燃料電池用膜電極接合体の開発が強く求められていた。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、触媒層における電子伝導性を向上させ、同時に触媒層におけるガス透過性を拡大させ、触媒の利用率を高め、発電効率を向上させる燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および燃料電池を提供するものである。
上記課題を解決するための燃料電池用膜電極接合体は、少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体であって、前記触媒層は触媒と、該触媒を担持するワイヤ状金属材料を有することを特徴とする。
前記ワイヤ状金属材料は、チタン、バナジウム、銅、ゲルマニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、アンチモン、ハフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、イリジウム、金、ビスマス、ポロニウム、若しくはこれらを含む合金、若しくはこれらを含む混合物からなることが好ましい。
前記ワイヤ状金属材料は固体高分子電解質膜上に固体高分子電解質膜に対して60度以上90度以下の角度をなす方向に設置されていることが好ましい。
前記触媒は、白金、白金を含む合金、白金を含む混合物、若しくはカーボンに担持された白金、白金を含む合金、白金を含む混合物であることが好ましい。
前記触媒は、樹枝状構造を有することが好ましい。
上記課題を解決するための燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、前記ワイヤ状金属材料を気相成長法若しくは液相成長法により作製する工程を含むことを特徴とする。
前記気相成長法は、凝縮法、熱分解法、レーザーアブレーション法若しくはVLS法であることが好ましい。
前記液相成長法は、めっき法、無電解めっき法若しくは還元法であることが好ましい。
上記課題を解決するための燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、電極上にほぼ直線状に貫通した孔を有する鋳型を用意する工程と、前記孔内に金属材料をめっき法によって充填する工程と、前記鋳型を酸若しくはアルカリ溶液で溶解してワイヤ状金属材料を形成する工程と、前記ワイヤ状金属材料に触媒と固体高分子電解質を混合させて触媒層を得る工程と、前記触媒層を固体高分子電解質膜と一体化させる工程を含むことを特徴とする。
前記鋳型は、アルミナナノホール、シリコンナノホールまたはシリカナノホールであることが好ましい。
上記課題を解決するための燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、少なくとも固体高分子電解質膜と、樹枝状構造を有する触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、前記樹枝状構造を有する触媒を反応性真空蒸着法により作製する工程を含むことを特徴とする。
上記課題を解決するための燃料電池は、上記の燃料電池用膜電極接合体を用いたことを特徴とする。
本発明により、触媒層における電子伝導性を向上させることが可能となり、発電効率が向上する。また、ガス透過性を拡大させ、触媒の利用率を高めることが可能となり、発電効率が向上した燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および前記膜電極接合体を用いた燃料電池を提供することができる。
さらに、本発明の燃料電池は、低温作動のため扱いやすい、電池構造が簡単でメンテナンスが容易、膜が差圧に耐えるため電池の加圧制御が容易、高出力密度が得られるため小型軽量化が可能などの利点を保持する。
以下、さらに本発明を詳細に説明する。
燃料電池用膜電極接合体は、少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒層を有し、前記触媒層は触媒と、該触媒を担持するワイヤ状金属材料を有することを特徴とする。
ここでは、ワイヤ状金属材料および触媒の定義と構成、膜電極接合体の構成及び製造方法、固体高分子電解質膜、供給燃料、燃料電池の構成及び製造方法を詳述する。
(ワイヤ状金属材料について)
本発明における固体高分子型燃料電池の触媒層に含まれるワイヤ状金属材料とは、図1Aおよび図1Bの膜電極接合体11中に存在するワイヤ状金属材料12で示されるものである。13は固体高分子電解質膜、15は触媒層であり、該触媒層15に触媒微粒子14と該触媒微粒子14を担持するワイヤ状金属材料12が含まれている。
ワイヤ状金属材料とは、細線状に形成された1次元構造体であり、その構造体の長さ方向が構造体の横切断面の重心を通る最大長さよりも長い構造体である。さらに、図2(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)に示したように、ワイヤ状金属材料はテトラポッド状を含む、1点より多数のワイヤ状金属材料が成長したもの(図2(a))や、樹枝状に形成されたもの(図2(b))や、折れ線状に成長したもの(図2(c))や、メッシュ状に成長したもの(図2(d))や、数珠状に成長したもの(図2(e))等を含み、それぞれのワイヤ状金属材料が中空状(チューブ状)や板状であるもの等も全てを含む。また、ワイヤ状金属材料とは異なる組成からなるコア材料22の表面をワイヤ状金属材料21で被覆したもの(図2(f))なども全て含む。
また、ワイヤ状金属材料は円柱及び円錐、円錐で先端が平坦なものや先端が大きくなっているもの、円柱で先端が尖っているものや先端が平坦なものや先端が大きくなっているものなどすべて含む。さらに、三角錐、四角錐、六角錐、それ以外の多角錐状やその多角錐の先端が平坦なものや先端が大きくなっているものも含む。また三角柱、四角柱、六角柱、それ以外の多角柱状、あるいは先端が尖った若しくは先端が大きくなっている三角柱、四角柱、六角柱、それ以外の多角柱状やその先端が平坦なものや先端が大きくなっているものなども含む。さらに、これらの折れ線状構造も含む。
また、膜電極接合体に用いられるワイヤ状金属材料のアスペクト比は5以上、特に10以上が好ましく、ワイヤ状金属材料の横切断面の重心を通る最大長さは50nm以下、さらに30nm以下が好ましい。ここでアスペクト比とは図3に示したように、ワイヤ状金属材料31の横切断面33が円形又は円形に近い状態の形状の場合は径に対する長さ32の比率(長さ/径)をいう。ワイヤ状金属材料31の横切断面33が六角形や図3(b)のように歪んだ図形等の場合は、横切断面33の重心34を通る最大長さ35に対する長さの比率をいう。また図3(c)のようにワイヤ状金属材料31の横切断面33が輪状の場合は、横切断面33の最外輪36で形成される構造体と仮定し、その重心34を通る最大長さ35に対する長さ32の比率をいう。
本発明におけるワイヤ状金属材料は、触媒層における電子伝導性を向上させる役割を持つため、導電体として機能するものならどのような材料でも用いることができるが、化学的に安定である金属が好ましい。したがって、ワイヤ状金属材料としてチタン、バナジウム、銅、ゲルマニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、アンチモン、ハフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、イリジウム、金、ビスマス、ポロニウム若しくはこれらを含む合金若しくはこれらを含む混合物などが好ましい。
また、ワイヤ状金属材料は、図1AおよびBに示すように、固体高分子電解質膜上に固体高分子電解質膜に対して、すなわち固体高分子電解質膜とワイヤ状金属材料との間の角度が60度以上90度以下、好ましくは80度以上90度以下の角度をなす方向に設置されていることが望ましい。さらに好ましくはほぼ90度の直角方向に設置されていることが好ましい。このことにより、触媒層平面に対して直角方向に電子伝導性を向上させることができる。また、ワイヤ状金属材料を触媒層中に導入することで、触媒層を作製する過程における触媒微粒子および固体高分子電解質の分散・凝集状態に変化を与え、ガス拡散性を向上させることができる。触媒層のガス拡散性が向上した結果、反応に使用されることのなかった触媒表面が三相界面として作用し、触媒の利用率が向上する。したがって、触媒層にワイヤ状金属材料を導入することによって、内部抵抗が低く、触媒の利用率の高い膜電極接合体を得ることができる。ここで触媒の利用率とは、触媒層中に存在する触媒微粒子の全表面積中、燃料電池反応に寄与する表面積の割合のことをいう。また、ワイヤ状金属材料は互いに50nm以上の間隔をもって設置されていることが好ましい。ただし、ワイヤ状金属材料間の間隔が離れすぎていると、触媒層における電子伝導性向上効果の減少につながるため、500nm以下であることが好ましい。
(触媒について)
本発明における触媒は、燃料電池反応の触媒となりうる物質なら何でも良く、特に白金若しくは白金を含む合金若しくは白金を含む混合体を用いることが好ましい。白金の合金、若しくは白金を含む混合体として白金と共に含まれる材料は、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バナジウム、レニウム、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム、およびオスミウムなどが例示できるが、触媒層に使用される触媒としては、水素等アノード側燃料の酸化反応および酸素等カソード側燃料の還元反応を促進する材料であればこれらに限られるものではない。
また、上記触媒を導電性材料に担持させたものでもよい。導電性材料としては耐酸性に優れていることから、カーボンが一般的に用いられるが、電子移動材料ならばこれらに限られるものでは無い。触媒担持カーボンに含まれるカーボンは特に限定されるものではないが、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、活性炭、黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
触媒若しくは触媒担持体の形状は制限されるものではなく、球状、樹枝状、ワイヤ状、チューブ状、ロッド状などが例示できるが、触媒としての機能を有するならばこれらに限られるものではない。特に、樹枝状構造を有する触媒は、空孔率が高く、表面積も大きく、触媒利用率が高いため好ましい。樹枝状構造を有する触媒は、簡易な製造方法である反応性スパッタ、反応性電子ビーム蒸着、反応性イオンプレーティング等の反応性真空蒸着法を用いて作製できるために、製造コスト的にも優位性がある。また、触媒若しくは触媒担持体の粒径は制限されるものではないが、触媒表面積増大および触媒活性向上のため平均粒子径20nm以下、さらには10nm以下であることが好ましい。平均粒子径の下限値は特に制限されないが1nm以上であることが好ましい。触媒粒径が1nm未満では、粒子の凝集が顕著となり安定に存在できない、作製プロセスが困難でありコストが高いなどといった問題がある。
(膜電極接合体の製造方法について)
ここでは、ワイヤ状金属材料の作製、触媒微粒子、固体高分子電解質の混合、ワイヤ状金属材料含有触媒層の固体高分子電解質膜への設置のそれぞれの製造方法について例を挙げながら詳述する。
(1)ワイヤ状金属材料の作製工程
ワイヤ状金属材料の作製方法は、液相成長法や気相成長法等が挙げられるが、これらに限定されるものでは無い。
ここで、気相成長法として、金属原料を蒸発、若しくは昇華させ、その温度よりも低い部位に凝集させてワイヤ状金属材料を作製する凝縮法や、金属のハロゲン化物を真空中、若しくは不活性ガス中で熱分解させることによりワイヤ状金属材料を作製する熱分解法、若しくは成長開始点となりうる触媒を用い、その触媒に所望の金属蒸気を反応させることによりワイヤ状金属材料が成長するVLS法が好適に用いられる。
また、液相成長法として、ワイヤ状金属材料が形成される鋳型を利用し、所望の金属イオンを電着によって成長させるめっき法や、触媒若しくは光源を利用してワイヤ状金属材料を成長させる無電解めっき法、若しくは溶液中に還元剤とワイヤ状金属材料を形成するための界面活性剤等を混合して成長させる還元法が好適に用いられる。
ここでは、シリンダー状の鋳型を用いて溶液中でワイヤ状金属材料を作製する方法を例として詳述する。
先ず、ワイヤ状金属材料を作製するための鋳型を準備する。ワイヤ状金属材料の鋳型として、ここではアルミニウムの陽極酸化により作製されたアルミナナノホールを例に挙げるが、アルミニウムとシリコンを同時にスパッタすることによって作製されるシリコンナノホールまたはシリカナノホール、分子の自己組織化によって形成されるポリメタクリル酸メチル等の高分子鋳型、放射線処理および薬品処理することでポリカーボネート膜に垂直な貫通孔を空けた精密ろ過膜などワイヤ状金属材料の形成が可能な鋳型ならば、どのようなものを用いても良い。
先ず、作用極となるアルミニウム電極と対極となるアルミニウム電極を硫酸水溶液中に設置し、電圧を印加することで陽極酸化処理を行う。作用極で用いたアルミニウム電極は、低抵抗シリコン基板上にスパッタリング法によりアルミニウム層を堆積させたものを用いる。基板には、低抵抗シリコン基板のほかITO基板などの導電性基板を用いることができる。
陽極酸化処理後、純水及びイソプロピルアルコールによる洗浄を行う。
その後、5wt%リン酸溶液中に浸すポアワイド処理を20分行うことにより、平均孔径20nmのアルミナナノホールを作製する。このアルミナナノホールを作製する方法は、例えば特開2000−31462号公報に記載されている方法を用いることができる。
次に、鋳型であるアルミナナノホール中にワイヤ状金属材料として金をめっき法により作製する。まず、少なくとも金イオンが含有された電解液を準備する。この溶液中にアルミナナノホール基板を浸して電位を印加する事により鋳型サイズを反映した金ナノワイヤを作製する事ができる。ここで、金を含有する塩として使用できる化合物としては、例えば塩化金(III)酸、塩化金(III)酸ナトリウム、塩化金(III)酸カリウム、シアン化金(I)、シアン化金(I)ナトリウム、シアン化金(I)カリウム、ジシアノ金(I)酸カリウム、テトラクロロ金(III)酸ナトリウム、亜硫酸金(I)ナトリウム等が挙げられるが、めっき法により金ナノワイヤを作製できるのであれば、これらに限られるものではない。また、金合金をめっき法で作製する場合、上記金イオンを含む電解液中に所望の金属を含む塩を混入することにより作製できる。
ここでは塩化金(III)酸4水和物0.03mol/lおよびホウ酸30g/lからなる水溶液を用いてめっきを行い、アルミナナノホール中に金ナノワイヤを作製する方法を示す。ポアワイド処理を行ったアルミナナノホールを上記水溶液中に浸漬し、参照極としてAg/AgCl、対極として白金メッシュを用いて、0.8Vの電位を印加することでアルミナナノホール中に金を充填することができる。
(2)ワイヤ状金属材料、触媒微粒子、固体高分子電解質の混合
ここでは、ワイヤ状金属材料と触媒微粒子および固体高分子電解質を混合し、触媒微粒子と固体高分子電解質の混合体中にワイヤ状金属材料が固体高分子電解質膜に対して直角方向に設置されている触媒層の作製方法の例について詳述する。
先ず、上記した作製方法により、アルミナナノホール中へ金ナノワイヤを充填した試料に対して、5wt%リン酸溶液中に浸すポアワイド処理を20分行うことにより、鋳型であるアルミナナノホールを一部溶解し、金ナノワイヤ側面と鋳型の間に隙間を空ける。鋳型を一部残すことにより、触媒層の空孔率を上昇させ、ガス透過性に優れる触媒層を得ることができる。
次に、触媒微粒子である白金黒微粒子に純水を滴下し、全体を湿らせる。その後、5%ナフィオン(Nafion(登録商標))溶液及びイソプロピルアルコールを加えた後に、超音波分散させる。さらに、マグネチックスターラーを用いて撹拌する。このように作製された白金黒分散溶液を上記ワイヤ状金属材料を有する基板上に滴下し、大気下で乾燥させる。
(3)ワイヤ状金属材料含有触媒層の固体高分子電解質膜への設置
膜電極接合体の基本構成を図4に示す。触媒41、担体42および固体高分子電解質膜43からなる構成が一般的である。
この膜電極接合体を用い、燃料として例えばアノード側に水素、カソード側に酸素を用いた場合、以下のような反応が進行する。
Figure 2007173109
この反応式からわかるように、アノード側では供給された燃料が電子とプロトンを発生させ、発生したプロトンのみがカソード側に移動することにより酸素と反応して電子を消費することにより、発電する。つまり、カソードとアノードは同じ膜電極接合体中に設置されながら、固体高分子電解質膜で完全に分離されていることが重要である。さらに、上記反応は触媒と固体高分子電解質と燃料の3種類の物質における界面で行われる。そのため、固体高分子電解質が触媒上に広範囲に設置されていることが重要であり、且つ燃料が膜電極接合体の深部にまで効率良く供給されることが重要である。そのため、触媒材料と固体高分子電解質の混合比も燃料電池の性能向上における重要なパラメーターとなり得る。
まず、固体高分子電解質膜を準備する工程を述べる。ここでは、市販のナフィオン膜を使用した。過酸化水素水溶液を80℃に温め、所望の大きさにカッティングしたナフィオン膜を60分間浸した。過酸化水素処理後に水で洗浄した後、80℃に加熱した硫酸水溶液中にナフィオン膜を60分間浸した。その後、水で洗浄した後に、乾燥させたものを使用した。
次に、上記前処理を行ったナフィオン膜上に、基板上に作製したワイヤ状金属材料、触媒微粒子、固体高分子電解質からなる触媒層をホットプレスにより接着することにより基板含有膜電極接合体を作製する。ここでは、ホットプレス法による膜電極接合体の作製方法について述べたが、触媒層を固体高分子電解質膜上に設置することができるならば、この方法に限られるものではない。
その後、鋳型であるアルミナナノホール及び基板の除去を行う。作製された基板含有膜電極接合体を硫酸水溶液中に2時間浸漬することにより、膜電極接合体から基板の剥離および鋳型であるアルミナナノホールの溶解を行う。
以上の製造方法により、触媒層中にワイヤ状金属材料と触媒微粒子を含む膜電極接合体を得ることができる。
(固体高分子電解質)
本発明の膜電極接合体の構成成分である固体高分子電解質は、アノード側で発生したプロトンを速やかにカソード側に移動させるために高いイオン伝導性が求められる。具体的には、プロトン解離が可能な有機基としては、スルホン酸基、スルフィン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、リン酸基、水酸基などを有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂、ポリスチレンスルホン酸樹脂、スルホン化ポリアミドイミド樹脂、スルホン化ポリスルホン酸樹脂、スルホン化ポリエーテルイミド半透膜、パーフルオロホスホン酸樹脂、パーフルオロスルホン酸樹脂等が例示できる。上記例示した固体高分子電解質が好適に用いられるが、これらに限定されるものでは無い。
(供給燃料について)
固体高分子電解質−触媒複合型の燃料電池の燃料は、アノード側では水素、改質水素、メタノール、ジメチルエーテル等の触媒と固体高分子電解質の作用によって電子とプロトンが発生する燃料なら何でも良く、またカソード側では空気や酸素等のプロトンを受け取り、電子を取り込む燃料なら何でも良いが、アノード側では水素若しくはメタノール、カソード側では空気若しくは酸素を用いることが、反応効率的にも実用的にも適している。
(燃料電池の構成、及び製造方法について)
上記燃料電池の構成の概略図を図5に示す。固体高分子電解質51、アノード触媒層52、カソード触媒層53、アノード側集電板54、カソード側集電板55、外部出力端子56、燃料導入ライン57、燃料排出ライン58、アノード側燃料拡散層59、カソード側燃料拡散層60から成り、触媒層表面の三相界面で化学反応が起こることで電力が発生する。ここで、セルの構成として、例えば図5に示す構成を複数層形成することで発生電圧値及び電流値を高めることができる。この場合、半導体プロセスを応用して上記セルを作製することで、燃料電池システムの小型化、高出力化が可能となる。
また、例えば、燃料としてアノード側に水素、カソード側に空気を用いた場合、アノード側に供給された燃料がもれることのないようにパッキングをすることが重要であり、カソード側は燃料が注入されやすいように空気に対して開放されている事が重要である。また拡散層とは、燃料が容易にセル内に搬入され且つより多く三相界面を形成するために設置した高気孔率を有する導電性部材であり、炭素繊維織物やカーボンペーパー等を好適に用いることができる。
ここで、カチオン交換を行う固体高分子電解質を用いた場合のみではなく、アノード側にカチオン交換膜、カソード側にアニオン交換膜を用いたバイポーラ電解質型燃料電池等の触媒層中にワイヤ状金属材料を導入したときも、勿論本発明の燃料電池用膜電極接合体が適用される。
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
本実施例は、アルミニウム−シリコン混合膜を鋳型として金めっきを施しワイヤ状金属材料を作製した後に、白金担持カーボンを触媒微粒子として膜電極接合体を作製した例を述べる。
RFマグネトロンスパッタリング法によって、アルミニウム−シリコン混合膜を、銅を成膜したSiウエハー上に成膜した。使用したターゲットは、バッキングプレート上の4インチ(101.6mm)のアルミニウムターゲット上に15mm角のシリコンチップを6枚おいたものである。スパッタは、RF電源を用いて、Ar流量:50sccm、放電圧力:0.7Pa、投入電力:90Wの条件で行った。また、基板温度は室温とした。このアルミニウム−シリコン構造体薄膜を5wt%リン酸水溶液中に10時間浸漬し、アルミニウム柱状構造部分のみを選択的にエッチングして細孔を形成した。エッチング後の膜をFE−SEM(電解放出型走査電子顕微鏡)で観察した結果、平均孔径が約5nmの多孔質の膜になっていることが確認された。
次に、以上のようにして作製した多孔質膜の細孔中に、電着(電気メッキ)で金の柱状構造体を作製した。上記の工程で作製した酸化ケイ素の多孔質薄膜を市販の電気めっき液(高純度化学研究所製金用電気めっき液、商品コードK−24E)中において、めっき浴温度を40℃に保持し、0.5A/dm2の電流密度で電着を行った。
溶液から基板を取り出し、0.2Mの水酸化ナトリウム水溶液に30分浸漬させることにより鋳型を溶解させ、基板平面に対して直角方向に成長した金ナノワイヤを作製した。エッチング後の膜をFE−SEMで観察した結果、鋳型を反映して平均径が約5nmの金ナノワイヤが得られていることが確認された。
この金ナノワイヤに、触媒微粒子として白金担持カーボンを用いて、膜電極接合体を作製した。触媒微粒子である白金担持カーボンに純水を滴下し、全体を湿らせる。その後、5%ナフィオン(Nafion(登録商標))溶液及びイソプロピルアルコールを加え、超音波分散させる。さらに、マグネチックスターラーを用いて撹拌する。このように作製された白金担持カーボン分散溶液を上記ワイヤ状金属材料を有する基板上に滴下し、大気下で乾燥させる。次に、上記前処理を行ったナフィオン膜上に、基板上に作製したワイヤ状金属材料、触媒微粒子、固体高分子電解質からなる触媒層をホットプレスにより接着することにより基板含有膜電極接合体を作製した。この膜電極接合体を用いて燃料電池セルを作製した。
比較例1
比較例1として、白金担持カーボンからなる膜電極接合体の作製方法を述べる。まず、実施例1と同様に白金担持カーボン分散溶液を作製した。この白金担持カーボン分散溶液をドクターブレード法によってPTFEシート上に塗布した。このようにして作製した触媒シートは大気下で乾燥させた。
次に、上記前処理を行ったナフィオン膜上に、先ほど作製したPTFEシート上に塗布した触媒シートをホットプレスしてナフィオン含有白金担持カーボンの膜電極接合体を作製した。この膜電極接合体を用いて燃料電池セルを作製した。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性評価をしたところ、実施例1は比較例1の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、ワイヤ状金属材料を膜電極接合体に組み込んだことにより、触媒層の電子伝導性が向上したのに加え、ガス透過性が拡大し、触媒の利用効率が上昇した結果、発電効率が向上したものと考える。
電流−電位特性の評価方法
アノード側に80℃飽和水蒸気で加湿した水素を、カソード側に酸素を使用した。流量として、それぞれ100mL/分、100mL/分で供給し、作製した単セルを運転した。セル運転温度を室温に設定し、発電評価及び交流インピーダンス測定を行った。
実施例2
本実施例は、気相からの凝縮法により銀ナノワイヤを作製した後に、白金担持カーボンを触媒微粒子として膜電極接合体を作製した例を述べる。
まず、反応管中に銀粒子とSiウエハーを離して真空封入し、反応炉内に静置させた。そして、原料部位に900℃の温度を与えて銀を蒸発させ、Siウエハーを設置した反応管内の上部を600〜650℃に設定することにより、Siウエハー上に銀ナノワイヤを得ることが出来た。得られた銀ナノワイヤをFE−SEMにより微細構造観察を行ったところ、銀ナノワイヤは、長さが約1000nm、径が約50nmであった。この銀ナノワイヤに触媒微粒子として白金担持カーボンを用いて、実施例1の膜電極接合体の作製方法と同様の方法により膜電極接合体を作製し、燃料電池セルを組み上げた。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性評価をしたところ、実施例2は比較例1の微粒子膜に比べて5%程度出力が向上した。これは、ワイヤ状金属材料を膜電極接合体に組み込んだことにより、触媒層の電子伝導性が向上したのに加え、ガス透過性が拡大し、触媒の利用効率が上昇した結果、発電効率が向上したものと考える。
実施例3
本実施例は、メンブレンフィルター(アイソポア(登録商標)、ミリポア社製、ポリカーボネート製、孔径50nm)を鋳型として金―パラジウム合金ナノワイヤを作製した後に、白金担持カーボンを触媒微粒子として膜電極接合体を作製した例を述べる。
まず、RFマグネトロンスパッタリング法によって、上記のメンブレンフィルターの片面にCu層を50nm堆積させた。堆積させたCu層を電極として、塩化金(III)酸、塩化パラジウム(II)を金属源とする金―パラジウム合金めっき浴中で一定時間めっき処理することでメンブレンフィルター細孔中に金―パラジウム合金ナノワイヤを作製した。めっき条件は、めっき浴温度40℃、1.0A/dm2の電流密度で電着を行った。電着後、フィルターを純水で洗浄し、1.0M NaOH水溶液中にフィルムを浸漬することにより、鋳型であるポリカーボネートを溶解させた。純水で洗浄した後、FE−SEMで微細構造を観察したところ、鋳型サイズを反映した半径50nm、長さ約10μmの金―パラジウム合金ナノワイヤが形成されていることを確認した。また、合金ナノワイヤの組成をEDX(エネルギー分散型X線分析)により分析したところ、Au:Pd=8:2であった。
この金―パラジウム合金ナノワイヤに触媒として白金担持カーボンを用いて実施例1の膜電極接合体作製方法と同様の手法により膜電極接合体を作製し、燃料電池セルを組み上げた。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性評価をしたところ、実施例3は比較例1の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、ワイヤ状金属材料を膜電極接合体に組み込んだことにより、触媒層の電子伝導性が向上したのに加え、ガス透過性が拡大し、触媒の利用効率が上昇した結果、発電効率が向上したものと考える。
実施例4
本実施例は、アルミナナノホールを鋳型として金めっきを施しワイヤ状金属材料を作製した後に、反応性スパッタ法により樹枝状構造の白金を触媒として膜電極接合体を作製した例を述べる。
上述した方法により、アルミナナノホールを作製し、実施例1と同様の方法でアルミナナノホール中に金めっきを行った。
めっき浴から基板を取り出し、0.2Mの水酸化ナトリウム水溶液に30分浸漬させることにより鋳型を溶解させ、基板上から直角方向に成長した金ナノワイヤを作製した。エッチング後の膜をFE−SEMで観察した結果、鋳型を反映して平均径が約20nmの金ナノワイヤが得られていることが確認された。
この金ナノワイヤに触媒として、反応性スパッタ法により樹枝状構造の酸化白金を設置した。反応性スパッタは、全圧4Pa、酸素流量比(QO2/(QAr+QO2))70%、投入パワー4.9W/cm2なる条件にて行い、金ナノワイヤ表面に樹枝上構造の酸化白金を設置した。この後、樹枝状酸化白金−金ナノワイヤを2%H/He雰囲気0.1MPaにて還元処理を行い、樹枝状白金−金ナノワイヤを得た。このときの白金担持量は0.25mg/cm2であった。ここに5%ナフィオン(Nafion)溶液を滴下し、乾燥させた後に、前処理を行ったナフィオン膜上にホットプレスにより膜電極接合体を作製し、燃料電池セルを組み上げた。
比較例2
比較例2として、反応性スパッタ法により得られる樹枝状白金のみからなる膜電極接合体の作製方法を述べる。PTFEシート上に電子ビーム蒸着法により金微粒子層を50nmの厚さに形成し、さらに反応性スパッタ法により樹枝状構造の酸化白金を形成した。反応性スパッタは、全圧4Pa、酸素流量比(QO2/(QAr+QO2))70%、投入パワー4.9W/cm2なる条件にて行い、このときの白金担持量は0.25mg/cm2であった。ここに5%ナフィオン(Nafion)溶液を滴下し、乾燥させた後に、前処理を行ったナフィオン膜上にホットプレスにより膜電極接合体を作製し、燃料電池セルを組み上げた。
実施例4と比較例2の燃料電池セル特性を比較すると、実施例4は出力が10%ほど高い。ワイヤ状金属材料を担体として膜電極接合体に組み込むことにより、樹枝状構造を有する触媒層のガス透過性がさらに拡大し、触媒の利用効率が上昇し、発電効率が向上するものと考える。
本発明の膜電極接合体は、触媒層における電子伝導性を向上させると同時にガス透過性を拡大させ、触媒の利用率を高めることが可能で、発電効率が向上するので、携帯電話、ノートパソコン、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ等の小型モバイル用燃料電池から家庭設置用、自動車等の大型燃料電池まで種々のエネルギー発電部に利用することができる。また、燃料電池以外の分野では、水の電気分解用電極としても利用できる。
本発明の膜電極接合体の構成を示す模式図である。 本発明の膜電極接合体の構成を示す模式図である。 本発明の膜電極接合体におけるワイヤ状金属材料の形状を示す模式図である。 本発明の膜電極接合体におけるワイヤ状金属材料の定義を説明する模式図である。 膜電極接合体の模式図である。 燃料電池の模式図である。
符号の説明
11 膜電極接合体
12 ワイヤ状金属材料
13 固体高分子電解質膜
14 触媒微粒子
15 触媒層
21 ワイヤ状金属材料
22 コア材料
31 ワイヤ状金属材料
32 長さ
33 横切断面
34 重心
35 最大長さ
36 最外輪
41 触媒
42 担体
43 固体高分子電解質膜
51 固体高分子電解質膜
52 アノード触媒層
53 カソード触媒層
54 アノード側集電体
55 カソード側集電体
56 外部出力端子
57 燃料導入ライン
58 燃料排出ライン
59 アノード側燃料拡散層
60 カソード側燃料拡散層

Claims (12)

  1. 少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体であって、前記触媒層は触媒と、該触媒を担持するワイヤ状金属材料を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体。
  2. 前記ワイヤ状金属材料は、チタン、バナジウム、銅、ゲルマニウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、アンチモン、ハフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、イリジウム、金、ビスマス、ポロニウム、若しくはこれらを含む合金、若しくはこれらを含む混合物からなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  3. 前記ワイヤ状金属材料は固体高分子電解質膜上に固体高分子電解質膜に対して60度以上90度以下の角度をなす方向に設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  4. 前記触媒は、白金、白金を含む合金、白金を含む混合物、若しくはカーボンに担持された白金、白金を含む合金、白金を含む混合物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池用膜電極接合体。
  5. 前記触媒は、樹枝状構造を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池用膜電極接合体。
  6. 少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、前記ワイヤ状金属材料を気相成長法若しくは液相成長法により作製する工程を含むことを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  7. 前記気相成長法は、凝縮法、熱分解法、レーザーアブレーション法若しくはVLS法であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  8. 前記液相成長法は、めっき法、無電解めっき法若しくは還元法であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  9. 少なくとも固体高分子電解質膜と、触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、電極上にほぼ直線状に貫通した孔を有する鋳型を用意する工程と、前記孔内に金属材料をめっき法によって充填する工程と、前記鋳型を酸若しくはアルカリ溶液で溶解してワイヤ状金属材料を形成する工程と、前記ワイヤ状金属材料に触媒と固体高分子電解質を混合させて触媒層を得る工程と、前記触媒層を固体高分子電解質膜と一体化させる工程を含むことを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  10. 前記鋳型は、アルミナナノホール、シリコンナノホールまたはシリカナノホールであることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  11. 少なくとも固体高分子電解質膜と、樹枝状構造を有する触媒とワイヤ状金属材料を含む触媒層を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、前記樹枝状構造を有する触媒を反応性真空蒸着法により作製する工程を含むことを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  12. 請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池用膜電極接合体を用いた燃料電池。
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