JP2007172998A - 積層式コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】端子金具にスタビライザを設けても、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑える。
【解決手段】ハウジング10には複数の端子収容室13が一段に並列して設けられている。ハウジング10は上下方向に複数積層される。端子金具30の本体部31にはスタビライザ36が突出して設けられている。端子収容室13を囲む壁のうち、上壁後半部には、端子収容室13の端子挿通口13Bに通じる開口部18が開設されるとともに、スタビライザ36が通過可能な逃がし孔16を残して開口部18を閉止するストッパ壁19が設けられている。端子金具30が天地逆の挿入姿勢のときにはストッパ壁19によってスタビライザ36が端子挿通口13Bの開口縁周りに突き当たり端子金具30の挿入動作が規制される。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハウジングを複数積層してなる積層式コネクタに関する。
積層式コネクタとして、例えば特許文献1には、端子金具を収容可能な端子収容室が並列して設けられた複数のハウジングを備え、これらハウジングが各端子収容室の並列方向と直交する方向に積層され、その積層状態を保って相手コネクタと嵌合可能としたものが開示されている。各端子収容室を囲む壁のうち、上面後半部は開放されており、ここに後方から端子金具が挿入されるようになっている。
特開2004−111279公報
ところで、例えば、端子金具の外面からスタビライザを突出させることにより、各端子収容室への端子金具の逆挿入を防止することが可能となる。仮に、上記した端子金具にスタビライザを付加するとなると、ハウジング側には、スタビライザを通過させるための逃がし溝を設ける必要がある。しかし、各端子収容室の四方を壁面で囲った上でその上壁面に有底の逃がし溝を削成した場合には、逃がし溝の溝底の厚みをハウジングの積層数加算した分、ハウジングの積層方向の寸法が顕著に増大化してしまうという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的とするところは、端子金具にスタビライザを設けても、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑えることが可能な積層式コネクタを提供することにある。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、一端に端子挿通口を有する複数の端子収容室が一段に並列して設けられて、各端子収容室の並列方向と直交する方向に複数積層されるハウジングと、外面からスタビライザが突出して設けられ、このスタビライザを前記ハウジングの積層方向に配しつつ前記端子挿通口から前記端子収容室へ挿入される端子金具とを備え、前記端子収容室を囲む壁のうち、前記ハウジングの積層方向で対向する壁の一方に、前記端子挿通口に通じる開口部が開設されるとともに、前記スタビライザが通過可能な間隙を残して前記開口部を閉止するストッパ壁が設けられており、前記端子金具が正規の挿入姿勢のときには前記間隙を前記スタビライザが通過することで前記端子金具の挿入動作が許容される一方、前記端子金具が天地逆の挿入姿勢のときには前記ストッパ壁によって前記スタビライザが前記端子挿通口の開口縁周りに突き当たり前記端子金具の挿入動作が規制される構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ストッパ壁は、前記並列方向で隣接する端子収容室同士を区画する隔壁の頂部において前記端子挿通口の開口縁から前記端子収容室の長さ方向中間部にかけて延出しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記ハウジングのうち、前記開口部よりも前記端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって前記端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
端子収容室を囲む壁のうち、ハウジングの積層方向で対向する壁の一方に、端子挿通口に通じる開口部が開設されるとともに、スタビライザが通過可能な間隙を残して開口部を閉止する端子逆挿入防止用のストッパ壁が設けられているから、前記間隙をスタビライザの逃がし溝として代用でき、溝底の厚みが加算されない分、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑えることができる。
<請求項2の発明>
ストッパ壁が隣接する端子収容室同士を区画する隔壁の頂部において端子挿通口の開口縁から端子収容室の長さ方向中間部にかけて延出しているから、ストッパ壁の強度を高めることができる。
<請求項3の発明>
ハウジングのうち、開口部よりも端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられているから、ランスの撓み方向に対向する壁が廃止された分、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑えることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図13によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、雌型の端子金具30を収容した雌コネクタを例示するものであって、端子金具30を収容するハウジング10を複数段に積層することによって構成され、その最上段には蓋材50が装着されるようになっている。そして、コネクタは、図示しない相手側の雄コネクタとの嵌合によって端子金具30が所定のジョイントパターンで接続されるようになっている。
端子金具30は、金属板材を所定形状に打ち抜いたあと曲げ加工して形成され、図3に示すように、図示しない相手端子金具のタブを挿入可能な箱型の本体部31とその後方に連なるバレル部32,33とからなり、バレル部32,33は、電線90の端末に露出される芯線92にかしめ付けられるワイヤバレル32と、その後方にあって電線90の端末被覆91にかしめ付けられるインシュレーションバレル33とからなる。本体部31の上壁には、ハウジング10に設けられたランス11の係止突部12が進入可能なランス孔34が貫設されており、このランス孔34の前端縁に、係止突部12と端子金具30の抜け方向で係止し合う抜け止め突部35が叩き出しにより形成されている。そして、本体部31の上壁後端の一側(前方から見て左側)には、端子逆挿入防止用のスタビライザ36が起立方向(ハウジング10の積層方向)に曲げ形成されている。
蓋材50は、合成樹脂材により略方形板状に形成され、図2に示すように、その上面がフラットな平坦面とされる一方、その下面四隅に、最上段のハウジング10に対するロック手段が設けられている。ロック手段は、蓋材50の後部両端に配された左右一対のボス部61と蓋材50の前部両端に配された左右一対の弾性係止片71とから構成されている。また、蓋材50の下面の前後方向略中央部には、端子金具30をランス11とともに二重係止するためのリテーナ部81が設けられている。なお、かかる蓋材50の下面構造は、ハウジング10の下面構造とほぼ同じであるため、上記したロック手段及びリテーナ部81についてはハウジング10の構造説明とあわせて後に詳述する。
ハウジング10は、図示する場合は上段のハウジング10と下段のハウジング10とにより構成されている。両ハウジング10は、いずれも同一形状とされ、下段と上段とに区別されることなく互換性をもって使用される。具体的にはハウジング10は、合成樹脂材により平面視して略方形状をなし、端子金具30を収容可能な複数の端子収容室13が幅方向(左右方向)に列をなして設けられている。
端子収容室13は、ハウジング10の基板21上に立設された隔壁14によって幅方向で隣接する者同士が仕切られており、前後方向に延出するとともにハウジング10の前後両面に開口する形態となっている。端子収容室13の前面開口は、前方から相手端子金具のタブを誘い込むべく間口を窄めたタブ挿通口13Aとされ、端子収容室13の後面開口は、後方から端子金具30を挿入可能な端子挿通口13Bとされている。そして、ハウジング10には、端子収容室13の四方を囲む壁のうち、上壁を所定形状に切り欠くことによって端子挿通口13Bにも通じる開口部18が開設されている。
開口部18は、図3に示すように、ハウジング10の前後方向略中央部に位置してリテーナ部81の挿入を許容する係止孔15と、この係止孔15の後端一側と連通して後方へ延びハウジング10の後面に開口するスタビライザ36の逃がし孔16と、係止孔15の前端一側と連通して前方へ延びるスタビライザ36の装着孔17とからなる。このうち、係止孔15からスタビライザ36の逃がし孔16にかけて連なる孔縁は、ストッパ壁19の端縁によって縁取られる。
ストッパ壁19は、端子収容室13の上方を庇状に覆うように配され、相対向する両隔壁14の、一の隔壁14の上端から他の隔壁14の上端へ向けて突出することにより、一の隔壁14とともに断面Lの字状をなしている。またストッパ壁19は、端子挿通口13Bから端子収容室13の前後方向中間部、詳しくは係止孔15の後端にかけて延出する形態となっている。上記した逃がし孔16は、ストッパ壁19の側縁と他の隔壁14との間に保有されるものである。そして、ストッパ壁19の突出寸法は小さく設定されており、その分、逃がし孔16の幅寸法が大きくなって、逃がし孔16をスタビライザ36が遊挿状態で通過可能となっている。端子金具30が端子収容室13に正規の挿入姿勢で挿入されると、スタビライザ36が逃がし孔16に進入するとともに、本体部31がストッパ壁19と基板21との間に上下方向(ハウジング10の積層方向)への遊動を規制された状態で進入するようになっている。なお、端子収容室13内においてスタビライザ36の上端と隔壁14の上端はほぼ同じ位置に揃えられており、スタビライザ36の上端に、上段のハウジング10の下面または蓋材50の下面が当接可能に配される。
ハウジング10における開口部18よりも前方領域、つまり端子収容室13の上壁前半部は、端子金具30を係止可能なランス11の形成領域として構成される。すなわち、ここにはハウジング10の前面から切り入れられた一対のスリット22間にて上下方向に撓み変形可能とされたランス11が露出状態で形成されている。ランス11は、上壁前半部の開口部18寄りの位置にその根元を接続させつつ隔壁14の上端より一段下がるようにして前方へ突出する形態となっており、その下面に、端子金具30のランス孔34に進入して抜け止め突部35と係止可能な係止突部12が設けられている。また、ランス11の前端中央部には、同ランス11を端子金具30から解離する方向へ撓ませることで端子金具30との係止状態を解除するための解除治具(図示せず)が差し込まれる案内溝23が、ハウジング10の前面に開口して形成されている。
また、ハウジング10の上面の後部両端には、左右一対のボス受け部66が設けられている。ボス受け部66は、ブロック状をなし、幅方向両端に位置する隔壁14の後端外側面にも一体に接合されている。そして、ボス受け部66には、上面に開口する有底の受け孔67が設けられており、この受け孔67に、上方からボス部61が進入可能となっている。受け孔67は平面視すると略楕円形であって、図9に示すように、上下方向に延びる主孔67Aとその孔底側面から後方へ延びハウジング10の後面に開口する副孔67Bとからなり、主孔67Aにボス部61が挿入され、副孔67Bの孔縁にボス部61の係止突起62が引っ掛け状態で係止されるようになっている。
そして、ハウジング10には、幅方向両端に位置する隔壁14の前部外側面に一体となって、左右一対の受け部77が設けられている。受け部77は、隔壁14の上部外側面をテーパ状に切り欠くとともに、隔壁14の下部外側面を断面コの字状に切り欠くことにより、断面矢じり状をなして前後方向に連なっている。受け部77の先端部(上部)は、外側にテーパ面78Aを備えた受け爪78とされ、この下面に弾性係止片71の係止爪72が引っ掛け状態で弾性係止可能とされている。また、ハウジング10の基板21の上面のうち、受け部77の根元周りには、弾性係止片71の先端を逃がすための凹所29が凹み形成されている。
一方、ハウジング10の下面(蓋材50の下面を含む。以下同じ)の後部両端には、ボス受け部66と略同軸で背中合わせとなる位置に、左右一対のボス部61が突設されている。ボス部61は、その下面から根元近くにかけて幅方向の切り込み63が入れられており、この切り込み63を挟んで前側に位置する基部64と後側に位置する撓み部65とに分断されている。撓み部65は、基部64よりも前後幅が狭く、切り込み63内に撓み変形し易い構造となっている。そして、撓み部65の下部後面には、受け孔67(副孔67B)の孔縁に弾性係止可能な係止突起62が設けられている。ボス部61は、受け孔67への挿入過程で係止突起62を受け孔67の孔面に摺動させつつ撓み部65が内側へ撓み変形することによって受け孔67を通過可能とされ、受け孔67(主孔67A)に正規挿入されると撓み部65が弾性復帰して係止突起62を副孔67Bに進入係止させて、受け孔67(主孔67A)に緊密に嵌入可能とされる。これにより、上下で隣接する両ハウジング10が板面方向に位置ずれするのを防止できるようになっている。
また、図5に示すように、ハウジング10の下面には、同ハウジング10の前後方向略中央部であって各端子収容室13と個別に対応する位置に横一列に配されたリテーナ部81が突設されている。リテーナ部81は、略角ブロック状をなし、図8に示すように、係止孔15を通過したあと端子金具30の本体部31の後端顎部37に係止することでこの端子金具30を抜け止めするとともに、正規挿入状態にある端子金具30にのみ係止することで端子金具30の半挿入状態の有無を検知できるようになっている。
さらに、ハウジング10の下面の前部両端には、受け部77と背中合わせとなる位置に、左右一対の弾性係止片71が突設されている。両弾性係止片71は、その後方に配されたボス部61を通る前後軸から内側へ少しオフセットした位置に配され、内外(幅方向)に撓み変形可能とされている。弾性係止片71の下端には、受け部77の受け爪78に弾性係止可能な係止爪72が内向きに突出して形成されている。弾性係止片71は、相手ハウジング10への積層過程で係止爪72が受け爪78のテーパ面78Aと摺接することによって外側へ拡開変形させられる一方、正規に積層されたときに弾性復帰して係止爪72が受け爪78に弾性係止するようになっている。これにより、上下で隣接する両ハウジング10が積層状態を保つことができるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、図12及び図13に示すように、ハウジング10の端子収容室13に後方から端子金具30を挿入する。挿入過程で端子金具30が正規の挿入姿勢をとっていると、図10に示すように、スタビライザ36が逃がし孔16を通過することによって端子金具30の挿入動作が許容される。その後、端子金具30が端子収容室13に正規深さで挿入されると、端子金具30はランス11によって抜け止め状態で一次係止される。これに対し、端子金具30が天地逆転した挿入姿勢をとっていると、図11に示すように、本体部31の前半部分が端子収容室13に挿入されるものの、ストッパ壁19によって端子金具30の上下方向の動きが拘束されることによってスタビライザ36が端子挿通口13Bの開口縁周り、詳しくはストッパ壁19と対向する基板21の後端縁に突き当たって、端子金具30の挿入動作が規制される。
図4に示すように、全ての端子金具30を対応する端子収容室13に正規深さで挿入したら、続いて、下段のハウジング10に対して上段のハウジング10を重ね合わせる。すると、上段のハウジング10のボス部61が下段のハウジング10のボス受け部66に位置決め状態で凹凸嵌合するとともに、上段のハウジング10の弾性係止片71が下段のハウジング10の受け部77に抜け止め状態で弾性係止し、かつ、上段のハウジング10のリテーナ部81が端子金具30に抜け止め状態で二次係止し、これにより両ハウジング10が正規状態で合体化される。これらの係合構造は、両ハウジング10の合体動作に伴ってほぼ同時に形成されるため、作業性は良好である。
次に、上記と同様にして上段のハウジング10に上方から蓋材50を被せ付け、蓋材50によって上段のハウジング10の開口部18及びランス11を覆い隠し、図1に示すように、所定の積層構造を形成する。なお、ハウジング10は必要に応じて三層以上積層されてもよい。その後、コネクタは各ハウジング10の積層状態を保ちつつ相手側の雄コネクタのフードに内嵌等されることとなる。
このように本実施形態によれば、端子収容室13の上壁に、端子挿通口13Bに通じる開口部18が開設されるとともに、スタビライザ36が通過可能な逃がし孔16を残して開口部18を閉止する端子逆挿入防止用のストッパ壁19が設けられているから、逃がし孔16が上下に貫通して従来における逃がし溝の溝底の厚みが加算されない分、ハウジング10の積層方向の寸法増大化を抑えることができる。この場合にストッパ壁19は、隔壁14の上端において端子挿通口13Bの開口縁から端子収容室13の前後方向中間部に至る範囲にかけて長く延出しているから、その強度を高めることができる。
また、ハウジング10における開口部18より前方には、両側に入れられたスリット22間にて撓み変形可能とされたランス11が露出状態で配設されているから、ランス11より上方の壁が無くなり、その分、ハウジング10の積層方向の寸法増大化をより効率良く抑えることができる。
なお、本実施形態によれば、次の発明を把握することも可能である。
・請求項1 端子金具を収容可能なハウジングを複数積層してなり、積層方向で隣接するハウジングのいずれか一方には他方側へ向けて弾性係止片が突出して設けられ、他方には前記弾性係止片に弾性係止されてその積層状態を保つ受け部が設けられており、さらに、前記一方のハウジングには位置決め部が設けられ、前記他方のハウジングには前記位置決め部に係合することで前記両ハウジング間の位置ずれを防止する位置決め受け部が設けられていることを特徴とする積層式コネクタ。
弾性係止片71と受け部77の組み合わせのみによって両ハウジング10の積層状態が保持される場合には、両ハウジング10が板面方向に位置ずれして、端子接続位置がばらつくという不具合が起こり得る。しかしこれによれば、弾性係止片71と受け部77とによる係止作用に加え、位置決め部と位置決め受け部とによる位置決め作用が発揮されるので、両ハウジング10間の位置ずれを防止でき、端子接続位置を正しく揃えることができる。
・請求項2 前記位置決め部と前記位置決め受け部のいずれか一方は他方側へ向けて突出するボス部とされ、他方は前記ボス部が嵌入可能な受け孔を備えていることを特徴とする請求項1に記載の積層式コネクタ。
これにより、両ハウジング10の積層動作に伴ってボス部61を受け孔67に嵌入させることができるから、作業性が良好となる。なお、上記実施形態1においては、ボス部61に係止突起62を設けることによって弾性係止片71と受け部77とによる係止構造とは別の補助的な係止構造を形成していたが、弾性係止片71と受け部77とによる係止構造が強固なものであれば、ボス部61に係止突起62を設ける必要はない。つまり、位置決め部と位置決め受け部は単に凹凸嵌合するだけでもよい。
・請求項3 前記ハウジングには、前記弾性係止片が設けられた面と背中合わせの面に前記受け部が設けられるとともに、前記位置決め部が設けられた面と背中合わせの面に前記位置決め受け部が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層式コネクタ。
これにより、ハウジング10の表面スペースを有効に利用して、弾性係止片71、受け部77、位置決め部、位置決め受け部のそれぞれを設置することができる。また、各ハウジング10の共有化を実現できる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図14ないし図19によって説明する。実施形態2では、端子収容室13が幅方向に2室横並びで設置されており、実施形態1よりも少極となってハウジング10A全体が幅狭化されている。また、実施形態2では、ボス部61とボス受け部66とによる位置決め構造が具備されておらず、代わりに、ボス部61の位置に弾性係止片71が設けられるとともに、ボス受け部66の位置に受け部77が設けられており、したがって、弾性係止片71と受け部77とによる係止構造が前後合わせて2対設置されている。その他、開口部18、リテーナ部81、ストッパ壁19が設けられている点、及びランス11や端子金具30の形状等については実施形態1と同様である。
ところで、ワイヤハーネスの組み付け現場において両端子金具の接続後に導通検査を行い、これによって検査合否の判定を行うわけであるが、実施形態2によれば、かかる導通検査を簡易かつ円滑に行うことが可能な手段を備えている。すなわち実施形態2では、図19に示すように、各ハウジング10Aの両側面に治具挿通口28が開口して形成されており、この治具挿通口28に対し側方から図示しない導通検査用のプローブピンを挿抜可能となっている。
ここで、ハウジング10Aには、端子収容室13及び開口部18へ通じて開口部18と同じ側に開口し、かつ端子収容室13の長さ方向と略直交する方向に延びて治具挿通口28へ至る治具通し溝27が設けられている。治具通し溝27は、図15及び図16に示すように、端子収容室13に連なる位置でこの端子収容室13に正規挿入された端子金具30のインシュレーションバレル33を臨むようになっており、ここにプローブピンが挿入されることでプローブピンの先端がインシュレーションバレル33の外側面に接触するようになっている。そして、治具通し溝27はその上段にハウジング10Aまたは蓋材50が積層されることによって上面開口部分が閉止され、これにより四方が壁で囲まれるようになっている。
実施形態2から、次の発明を抽出することが可能となる。
・請求項1 端子金具を収容可能な端子収容室が2列並んで設けられて、各端子収容室の並列方向と直交する方向に複数積層されるハウジングを備え、
前記端子収容室を囲む壁のうち、積層方向で対向する壁の一方には開口部が開設されており、かつ、
前記ハウジングには、前記端子収容室及び前記開口部へ通じてこの開口部と同じ側に開口するとともに、前記端子収容室の端部が開口する端面と隣接する両側面に開口する導通検査用の治具通し溝が開設されていることを特徴とする積層式コネクタ。
このように、治具通し溝27が端子収容室13及び開口部18へ通じて開口部18と同じ側に開口するとともにハウジング10Aの両側面に開口するようになっているから、治具通し溝27が四方を壁で囲まれているものよりも、ハウジング10A成形時における型抜きの構成を簡素化でき、製造が容易となる。なお、実施形態2においては、各ハウジング10Aを積層したあと全体をカバーで包み込むことによって治具挿通口28を外側から塞いでもよい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、隔壁からのストッパ壁の突出量を増して対向する隔壁との間隙を詰めることにより、逃がし孔の幅をスタビライザの厚み程度に狭めてもよい。こうすると、逃がし孔をスタビライザが通過する際、逃がし孔が案内機能を有することになる。
(2)本発明によれば、例えば、スタビライザが端子金具の幅方向略中央部に設定されている場合、ストッパ壁を相対向する隔壁の上端両側から左右一対内向きに突出させてもよい。
(3)本発明によれば、ランスの形成領域を無くすかあるいは別位置に設けることにより、ストッパ壁を余して端子収容室の上壁の全体を開口部としても構わない。
実施形態1に係る積層式コネクタの斜視図 上段のハウジングに蓋材が装着される前の状態を示す斜視図 ハウジングに端子金具を挿入する前の状態を示す斜視図 ハウジングに全ての端子金具を挿入した状態を示す平面図 積層式コネクタの底面図 積層式コネクタの正面図 積層式コネクタの背面図 端子金具の係止領域で切った積層式コネクタの側断面図 ハウジング同士の係止領域で切った積層式コネクタの側断面図 ハウジングに端子金具が正規の挿入姿勢で挿入される状態を示す斜視図 ハウジングに端子金具が天地逆の挿入姿勢で挿入規制される状態を示す斜視図 ハウジングに端子金具を挿入する前の状態を示す側面図 ハウジングに端子金具を挿入する前の状態を示す平面図 実施形態2に係る積層式コネクタのハウジングの斜視図 積層式コネクタの斜視図 積層式コネクタの平面図 積層式コネクタの正面図 積層式コネクタの背面図 積層式コネクタの側面図
符号の説明
10,10A…ハウジング
11…ランス
13…端子収容室
16…逃がし孔(間隙)
18…開口部
19…ストッパ壁
30…端子金具
36…スタビライザ
61…ボス部
66…ボス受け部
71…弾性係止片
77…受け部
90…電線

Claims (3)

  1. 一端に端子挿通口を有する複数の端子収容室が一段に並列して設けられて、各端子収容室の並列方向と直交する方向に複数積層されるハウジングと、
    外面からスタビライザが突出して設けられ、このスタビライザを前記ハウジングの積層方向に配しつつ前記端子挿通口から前記端子収容室へ挿入される端子金具とを備え、
    前記端子収容室を囲む壁のうち、前記ハウジングの積層方向で対向する壁の一方に、前記端子挿通口に通じる開口部が開設されるとともに、前記スタビライザが通過可能な間隙を残して前記開口部を閉止するストッパ壁が設けられており、
    前記端子金具が正規の挿入姿勢のときには前記間隙を前記スタビライザが通過することで前記端子金具の挿入動作が許容される一方、前記端子金具が天地逆の挿入姿勢のときには前記ストッパ壁によって前記スタビライザが前記端子挿通口の開口縁周りに突き当たり前記端子金具の挿入動作が規制される構成としたことを特徴とする積層式コネクタ。
  2. 前記ストッパ壁は、前記並列方向で隣接する端子収容室同士を区画する隔壁の頂部において前記端子挿通口の開口縁から前記端子収容室の長さ方向中間部にかけて延出していることを特徴とする請求項1に記載の積層式コネクタ。
  3. 前記ハウジングのうち、前記開口部よりも前記端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって前記端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層式コネクタ。
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