JP2007172998A - 積層式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハウジング10には複数の端子収容室13が一段に並列して設けられている。ハウジング10は上下方向に複数積層される。端子金具30の本体部31にはスタビライザ36が突出して設けられている。端子収容室13を囲む壁のうち、上壁後半部には、端子収容室13の端子挿通口13Bに通じる開口部18が開設されるとともに、スタビライザ36が通過可能な逃がし孔16を残して開口部18を閉止するストッパ壁19が設けられている。端子金具30が天地逆の挿入姿勢のときにはストッパ壁19によってスタビライザ36が端子挿通口13Bの開口縁周りに突き当たり端子金具30の挿入動作が規制される。
【選択図】図3
Description
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記ハウジングのうち、前記開口部よりも前記端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって前記端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられているところに特徴を有する。
端子収容室を囲む壁のうち、ハウジングの積層方向で対向する壁の一方に、端子挿通口に通じる開口部が開設されるとともに、スタビライザが通過可能な間隙を残して開口部を閉止する端子逆挿入防止用のストッパ壁が設けられているから、前記間隙をスタビライザの逃がし溝として代用でき、溝底の厚みが加算されない分、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑えることができる。
ストッパ壁が隣接する端子収容室同士を区画する隔壁の頂部において端子挿通口の開口縁から端子収容室の長さ方向中間部にかけて延出しているから、ストッパ壁の強度を高めることができる。
<請求項3の発明>
ハウジングのうち、開口部よりも端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられているから、ランスの撓み方向に対向する壁が廃止された分、ハウジングの積層方向の寸法増大化を抑えることができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図13によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、雌型の端子金具30を収容した雌コネクタを例示するものであって、端子金具30を収容するハウジング10を複数段に積層することによって構成され、その最上段には蓋材50が装着されるようになっている。そして、コネクタは、図示しない相手側の雄コネクタとの嵌合によって端子金具30が所定のジョイントパターンで接続されるようになっている。
・請求項1 端子金具を収容可能なハウジングを複数積層してなり、積層方向で隣接するハウジングのいずれか一方には他方側へ向けて弾性係止片が突出して設けられ、他方には前記弾性係止片に弾性係止されてその積層状態を保つ受け部が設けられており、さらに、前記一方のハウジングには位置決め部が設けられ、前記他方のハウジングには前記位置決め部に係合することで前記両ハウジング間の位置ずれを防止する位置決め受け部が設けられていることを特徴とする積層式コネクタ。
弾性係止片71と受け部77の組み合わせのみによって両ハウジング10の積層状態が保持される場合には、両ハウジング10が板面方向に位置ずれして、端子接続位置がばらつくという不具合が起こり得る。しかしこれによれば、弾性係止片71と受け部77とによる係止作用に加え、位置決め部と位置決め受け部とによる位置決め作用が発揮されるので、両ハウジング10間の位置ずれを防止でき、端子接続位置を正しく揃えることができる。
これにより、両ハウジング10の積層動作に伴ってボス部61を受け孔67に嵌入させることができるから、作業性が良好となる。なお、上記実施形態1においては、ボス部61に係止突起62を設けることによって弾性係止片71と受け部77とによる係止構造とは別の補助的な係止構造を形成していたが、弾性係止片71と受け部77とによる係止構造が強固なものであれば、ボス部61に係止突起62を設ける必要はない。つまり、位置決め部と位置決め受け部は単に凹凸嵌合するだけでもよい。
これにより、ハウジング10の表面スペースを有効に利用して、弾性係止片71、受け部77、位置決め部、位置決め受け部のそれぞれを設置することができる。また、各ハウジング10の共有化を実現できる。
次に、本発明の実施形態2を図14ないし図19によって説明する。実施形態2では、端子収容室13が幅方向に2室横並びで設置されており、実施形態1よりも少極となってハウジング10A全体が幅狭化されている。また、実施形態2では、ボス部61とボス受け部66とによる位置決め構造が具備されておらず、代わりに、ボス部61の位置に弾性係止片71が設けられるとともに、ボス受け部66の位置に受け部77が設けられており、したがって、弾性係止片71と受け部77とによる係止構造が前後合わせて2対設置されている。その他、開口部18、リテーナ部81、ストッパ壁19が設けられている点、及びランス11や端子金具30の形状等については実施形態1と同様である。
・請求項1 端子金具を収容可能な端子収容室が2列並んで設けられて、各端子収容室の並列方向と直交する方向に複数積層されるハウジングを備え、
前記端子収容室を囲む壁のうち、積層方向で対向する壁の一方には開口部が開設されており、かつ、
前記ハウジングには、前記端子収容室及び前記開口部へ通じてこの開口部と同じ側に開口するとともに、前記端子収容室の端部が開口する端面と隣接する両側面に開口する導通検査用の治具通し溝が開設されていることを特徴とする積層式コネクタ。
このように、治具通し溝27が端子収容室13及び開口部18へ通じて開口部18と同じ側に開口するとともにハウジング10Aの両側面に開口するようになっているから、治具通し溝27が四方を壁で囲まれているものよりも、ハウジング10A成形時における型抜きの構成を簡素化でき、製造が容易となる。なお、実施形態2においては、各ハウジング10Aを積層したあと全体をカバーで包み込むことによって治具挿通口28を外側から塞いでもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、隔壁からのストッパ壁の突出量を増して対向する隔壁との間隙を詰めることにより、逃がし孔の幅をスタビライザの厚み程度に狭めてもよい。こうすると、逃がし孔をスタビライザが通過する際、逃がし孔が案内機能を有することになる。
(2)本発明によれば、例えば、スタビライザが端子金具の幅方向略中央部に設定されている場合、ストッパ壁を相対向する隔壁の上端両側から左右一対内向きに突出させてもよい。
(3)本発明によれば、ランスの形成領域を無くすかあるいは別位置に設けることにより、ストッパ壁を余して端子収容室の上壁の全体を開口部としても構わない。
11…ランス
13…端子収容室
16…逃がし孔(間隙)
18…開口部
19…ストッパ壁
30…端子金具
36…スタビライザ
61…ボス部
66…ボス受け部
71…弾性係止片
77…受け部
90…電線
Claims (3)
- 一端に端子挿通口を有する複数の端子収容室が一段に並列して設けられて、各端子収容室の並列方向と直交する方向に複数積層されるハウジングと、
外面からスタビライザが突出して設けられ、このスタビライザを前記ハウジングの積層方向に配しつつ前記端子挿通口から前記端子収容室へ挿入される端子金具とを備え、
前記端子収容室を囲む壁のうち、前記ハウジングの積層方向で対向する壁の一方に、前記端子挿通口に通じる開口部が開設されるとともに、前記スタビライザが通過可能な間隙を残して前記開口部を閉止するストッパ壁が設けられており、
前記端子金具が正規の挿入姿勢のときには前記間隙を前記スタビライザが通過することで前記端子金具の挿入動作が許容される一方、前記端子金具が天地逆の挿入姿勢のときには前記ストッパ壁によって前記スタビライザが前記端子挿通口の開口縁周りに突き当たり前記端子金具の挿入動作が規制される構成としたことを特徴とする積層式コネクタ。 - 前記ストッパ壁は、前記並列方向で隣接する端子収容室同士を区画する隔壁の頂部において前記端子挿通口の開口縁から前記端子収容室の長さ方向中間部にかけて延出していることを特徴とする請求項1に記載の積層式コネクタ。
- 前記ハウジングのうち、前記開口部よりも前記端子金具の挿入方向前方には、両側に入れられたスリット間にて撓み変形可能とされることによって前記端子金具を弾性係止するランスが露出状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層式コネクタ。
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