JP2007172671A - パワー決定方法、片面多層光ディスク、記録方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 - Google Patents

パワー決定方法、片面多層光ディスク、記録方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに記録する際の適切な光源の発光パワーを決定する。
【解決手段】記録パワーPpと消去パワーPeとの比εを一定として試し書きを行い、目標変調度に対応するPpに係数ρを乗算してPpの最適値を求め、最適値の記録パワーでPeのみを変化させて試し書きを行い(ステップ431〜441)、目標アシンメトリに対応するPeをPeの最適値とする(ステップ443〜447)。
【選択図】図6

Description

本発明は、パワー決定方法、片面多層光ディスク、記録方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置に係り、更に詳しくは、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する際のレーザ光の発光パワーを決定するパワー決定方法、該パワー決定方法に好適な片面多層光ディスク、前記パワー決定方法で決定された発光パワーで光ディスクに情報を記録する記録方法及び光ディスク装置、該光ディスク装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体に関する。
近年、デジタル技術の進歩及びデータ圧縮技術の向上に伴い、音楽、写真及びコンピュータソフトなどの情報(以下「コンテンツ」ともいう)を記録するための媒体として、CD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置が普及するようになった。
この光ディスク装置では、光源からレーザ光を出射し、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録層に微小スポットを形成して情報の記録及び消去を行い、記録層からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。そこで、光ディスク装置は、対物レンズを含み、光源から出射される光束を記録層に導くとともに、記録層で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、及び該受光位置に配置された光検出器などから構成される光ピックアップ装置を備えている。
光ディスクでは、互いに反射率の異なるマーク領域及びスペース領域のそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって情報が記録される。そこで、光ディスクに情報を記録する際には所定の位置にマーク領域及びスペース領域がそれぞれ形成されるように、光源の発光パワーが制御される。
例えば、記録層に記録材料として特殊合金を含むCD−RW(CD−rewritable)、DVD−RW(DVD−rewritable)、及びDVD+RW(DVD+rewritable)などの書き換え可能な光ディスクでは、マーク領域を形成する時には、特殊合金を第1の温度に加熱したのち急冷し、アモルファス(非晶質)状態にしている。一方、スペース領域を形成する時には、特殊合金を第2の温度(<第1の温度)に加熱したのち徐冷し、結晶状態にしている。これにより、マーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。このような特殊合金の温度制御は光源の発光パワーを制御することによって行なわれる。なお、蓄熱の影響を除去するために、マーク領域を形成するときの発光パワーを複数のパルスに分割(マルチパルス化)することが行なわれている。このような発光パワーの制御方式はマルチパルス記録方式とも呼ばれている。マルチパルス化された発光パワーの最大値は記録パワー、最小値はバイアスパワーとも呼ばれている。また、スペース領域を形成するときの発光パワーは消去パワー(記録パワー>消去パワー>バイアスパワー)とも呼ばれている。
そして、光ディスク装置では、記録に際して、光ディスクの目標位置に目標長さのマーク及びスペースがそれぞれ形成されるように、情報の記録に先立って、予め設定されているPCA(Power Calibration Area)と呼ばれる試し書き領域に試し書きを行って、最適な記録パワーを取得している(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。この処理は、OPC(Optimum Power Control)処理と呼ばれている。
ところで、コンテンツの情報量は、年々増加する傾向にあり、光ディスクの記録容量の更なる増加が期待されている。そして、光ディスクの記録容量を増加させる手段の一つとして、一方から光が入射され複数の記録層を有する光ディスク(以下、「片面多層光ディスク」ともいう)及び該片面多層光ディスクをアクセス対象とする光ディスク装置の開発が盛んに行われている。
この片面多層光ディスクにおいて、特にレーザ光照射側から見て一番奥側以外の記録層は、一番奥側の記録層の記録再生を行いやすくするために光を透過させる必要があるため、層構成上、光ディスクの放熱効果が一番奥側よりも得られにくい。そのため、一番奥側以外の記録層の信号品質を高めるためには従来のような単層の書き換え型光ディスクよりも、発光パワーを更に精度良く制御する必要がある。しかしながら、今後記録速度が更に高速化すると、特許文献1〜特許文献3に開示されている方法で得られる発光パワーでは、片面多層光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが困難となることが予想される。
特許第3259642号公報 特許第3124721号公報 特開2005−190643号公報
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに記録する際の適切な光源の発光パワーを決定することができるパワー決定方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことができる記録方法及び光ディスク装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことができるプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、本発明のパワー決定方法に好適な片面多層光ディスクを提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する際の、光源の発光パワーを決定するパワー決定方法であって、前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める工程;を含むパワー決定方法である。
これによれば、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する際に、光ディスクにテスト用データが記録され、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値が求められる。すなわち、光ディスクに対して記録パワー及び消去パワーのいずれも最適値とすることができる。従って、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに記録する際の適切な光源の発光パワーを決定することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する記録方法であって、本発明のパワー決定方法で得られた消去パワーの最適値を用いて前記光ディスクに情報を記録する工程を含む記録方法である。
これによれば、光ディスクに対して最適な記録条件で記録することができるため、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める手順;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
これによれば、本発明のプログラムが所定のメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、光ディスク装置の制御用コンピュータは、光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める。すなわち、本発明のプログラムによれば、光ディスク装置の制御用コンピュータに本発明のパワー決定方法を実行させることができ、その結果として書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、本発明のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによれば、本発明のプログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する光ディスク装置であって、前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める最適パワー取得手段と;前記最適パワー取得手段で得られた消去パワーの最適値を用いて前記光ディスクに情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置である。
これによれば、最適パワー取得手段により、光ディスクに対して最適な記録パワーにおける最適な消去パワーが取得されるため、記録手段により、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能となる。
本発明は、第6の観点からすると、書き換え可能な複数の記録層を有する片面多層光ディスクにおいて、前記複数の記録層のうちの少なくとも1つの記録層に、本発明のパワー決定方法で消去パワーの最適値を求める際に用いられる設定値情報が、プリフォーマットされていることを特徴とする片面多層光ディスクである。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図34に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置20の概略構成が示されている。
この図1に示される光ディスク装置20は、本発明の一実施形態に係る片面多層光ディスクとしての光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、該光ピックアップ装置23をスレッジ方向に駆動するためのシークモータ21、レーザ制御回路24、エンコーダ25、駆動制御回路26、再生信号処理回路28、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図1における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、本実施形態では、光ディスク装置20は片面多層光ディスクに対応しているものとする。
ここでは、光ディスク15は、書き換え可能な片面2層光ディスク(以下では、「2層相変化型光ディスク」ともいう。)であり、一例として図2に示されるように、レーザ光の入射側から順に、第1基板15a、第1情報層15b、中間層15c、第2情報層15d、及び第2基板15eを有しているものとする。さらに、一例として、光ディスク15はDVD系の情報記録媒体であるものとする。
上記第1情報層15bは、第1基板15aに近い方から順に、第1下部保護層b1、第1記録層b2、第1上部保護層b3、第1反射層b4及び熱拡散層b5を有している。また、上記第2情報層15dは、中間層15cに近い方から順に、第2下部保護層d1、第2記録層d2、第2上部保護層d3及び第2反射層d4を有している。
ところで、片面多層光ディスクでは、特に、レーザ光の入射側から見て一番奥側以外の情報層は、透過率が高いことが要求され、金属層での光の吸収を少なくする取り組みと並行して記録層を薄膜化することが行われている。そのため、一番奥側以外の情報層では放熱が充分ではなく、記録材料の結晶化速度が速いとアモルファス状態であるマークを形成させにくくなる。そこで、一番奥側以外の情報層の記録層に用いられる記録材料としてはSb(アンチモン)の含有量が70%前後となるSbとTe(テルル)の共晶組成であることが好ましい。そこで、Ge(ゲルマニウム)−Sb−Te、In(インジウム)−Sb−Te、Ag(銀)−In−Sb−Te、Ge−In−Sb−Te、Ge−Sn(スズ)−Sb−Te、Ag−In−Ge−Sb−Teなどが用いられる。なお、Ge−Te、In−Sb、Ga(ガリウム)−Sb、Ge−Sbなどを用いても良い。
第1記録層b2の膜厚は、4〜12nmの範囲内にあることが好ましい。第1記録層b2の膜厚が4nmよりも薄いと、光が透過しすぎてしまい、第1記録層b2の記録感度が低下するとともに、繰り返し記録に対する耐久性も低下する。一方、第1記録層b2の膜厚が12nmよりも厚いと、第1情報層15bの光透過率が下がりすぎてしまい、第2情報層15dの記録感度が低下する。
第2記録層d2の膜厚は、10〜20nmの範囲内にあることが好ましい。
第1反射層b4の膜厚は、5〜12nmの範囲内にあることが好ましい。第1反射層b4の膜厚が5nmよりも薄いと、反射率が低下し、所定の信号振幅の確保が困難になる。また、第1反射層b4の膜厚が12nmよりも厚いと、第1情報層15bの光透過率が下がりすぎてしまい、第2情報層15dの記録感度が低下する。なお、第1反射層b4は、Cu、Agで構成されていることによって、第1記録層b2での記録特性が良好となる。それらを合金として用いることもできる。また、特にCuに0.2〜5.0重量%の微量の不純物元素(Mo、Ta、Nb、Zr、Ni、Cr、Ge、Auなど)から選ばれる少なくとも1つの金属元素を含有させることで、第1情報層15bの再生安定性や信頼性を向上させることが可能となる。
第2反射層d4は、第1反射層b4のように半透明である必要は無く、適当な金属反射膜とすればよい。第2反射層d4の膜厚は、従来の単層の相変化型光ディスクの反射層と同じような膜厚で良く、100〜200nmの範囲内にあることが好ましい。第2反射層d4の膜厚が100nmよりも薄いと、充分な放熱効果が得られにくくなりジッタが悪化する。一方、第2反射層d4の膜厚が200nmよりも厚いと、成膜したときに基板の反りが大きくなり、光ディスクの機械特性(mechanical characteristics)が悪化する。
ところで、上部保護層は、記録層の劣化及び変質を防ぎ、記録層との接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用を有するもので、それに用いられる材料は、透明で光を良く通し、かつ融点が記録層よりも高い材料であることが好ましく、単層の相変化型光ディスクでは、特にZnS-SiOが良く用いられ、その場合の混合比としてはZnS:SiO=80:20が最も好ましいとされている。しかしながら、2層相変化型光ディスクでは、第1記録層に情報の記録を行なう際に、第1反射層の膜厚が薄いために放熱性が悪くなり記録しづらくなる。そのため、第1上部保護層はできるだけ熱伝導性の良い材料を用いた方が良い。従って、ZnS-SiOよりも放熱性の高い酸化物を用いることが好ましい。具体的にはZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、TaO、Taなどの金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In、TaSなどの硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダイヤモンド状カーボンあるいは、それらの混合物が挙げられる。ただし、第1反射層にAgが用いられる場合には、AgとSとが反応し不具合が生じるため、硫化物を積層するのは好ましくない。
第1上部保護層b3の膜厚は、3〜30nmの範囲内にあることが好ましい。第1上部保護層b3の膜厚が3nmよりも薄いと、光の反射率が高くなり、所定の変調度の確保が困難となる。また、第1上部保護層b3の膜厚が30nmよりも厚いと、光の反射率が下がり、所定の信号振幅の確保が困難となるとともに、信頼性が低下する。
なお、第2上部保護層d3については、従来と同様にZnS-SiOを用いても良いし、他の酸化物、窒化物、硫化物を用いても良い。その理由は、第2反射層d4を充分厚く成膜できるため、第2記録層d2に記録する際に充分な放熱性が得られるためである。但し、第2反射層d4にAgが用いられる場合は、AgとSとが反応し不具合が生じるため、硫化物を積層するのは好ましくない。第2反射層d4にAgが用いられる場合は、TiOCなどの界面層(例えば膜厚4nm)を第2上部保護層d3と第2反射層d4の間に挟みこむのが良い。
第2上部保護層d3の膜厚は、3〜30nmの範囲にあることが好ましい。第2上部保護層d3の膜厚が3nmよりも薄いと、記録感度が低下する。一方、第2上部保護層d3の膜厚が30nmよりも厚いと、熱がこもりすぎてしまいジッタが悪くなる。
各下部保護層は、記録層の劣化及び変質を防ぎ、記録層との接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用を有するもので、透明で光を良く通し、かつ融点が記録層よりも高い材料からなるものが好ましく、金属酸化物、窒化物、硫化物、炭化物などが主に用いられる。例として、SiO、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、TaO、Taなどの金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In、TaSなどの硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダイヤモンド状カーボンあるいは、それらの混合物が挙げられる。これらの材料は、単体で用いることもできるが、互いの混合物を用いても良い。また、必要に応じて不純物を含んでも良い。良く用いられる材料としては、ZnSとSiOを混合したZnS-SiOが挙げられる。特にその場合の混合比としてはZnS:SiO=80:20が最も好ましい。ZnS-SiOは、屈折率nが高く消衰係数kがほぼゼロであるために記録層の光の吸収効率を上げ、かつ熱伝導率が小さいために光吸収により発生した熱の拡散を適度に抑えることができる。これにより、記録層を溶融可能な温度まで昇温することができる。
第1下部保護層b1の膜厚は、40〜80nmの範囲内にあることが好ましい。第1下部保護層b1の膜厚が40nmよりも薄いと、第1情報層15bの光透過率が低下するとともに、繰り返し記録に対する耐久性が低下する。一方、第1下部保護層b1の膜厚が80nmよりも厚いと、繰り返し記録耐久性は良いが第1情報層15bの光透過率が低下するとともに、成膜したときに基板の反りが大きくなり光ディスクの機械特性が悪くなる。
第2下部保護層d1の膜厚は、110nm〜160nmの範囲内にあることが好ましい。第2下部保護層d1の膜厚が110nmよりも薄いと、第2情報層15dの反射率が低下し、再生時に所定の信号振幅が得られにくい。一方、第2下部保護層d1の膜厚が160nmよりも厚いと、第2情報層15dの光透過率が低下するとともに、成膜したときに基板の反りが大きくなり光ディスクの機械特性が悪くなる。
熱拡散層b5は、光が照射された第1記録層b2を急冷させるために、熱伝導率が大きいことが望まれる。また、第2情報層d2に対して記録及び再生ができるよう、照射された光の波長での吸収率が小さいこと、すなわち照射された光に対して透明であることも望まれる。以上のことから、窒化物、酸化物、硫化物、炭化物、弗化物の少なくとも一種を含んでいることが好ましい。例えば、AlN、Al、SiC、SiN、IZO、ITO(In-SnO)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、及びBNなどが挙げられる。中でも、IZO、若しくはITOが最も好ましい。また、ITOに含まれている酸化スズは1〜10重量%であることが好ましく、これより少ない、若しくは多いと、熱伝導率および透過率が低下してしまう。また、信頼性を向上させるため0.1〜5.0重量%の範囲で他の元素を添加しても良い。これよりも少ないと信頼性向上の効果が得られなくなり、多いと光吸収が大きくなり、透過率が減少してしまう。
また、ITOに代えてIZOを用いると、光ディスク中での内部応力が小さくなるため、膜厚の経時変化が極めて起こりにくくなる。なお、IZOおよびITO中に含まれているInは90モル%程度であることが好ましい。
熱拡散層b5の膜厚は、40nm〜80nmの範囲にあることが好ましい。熱拡散層b5の膜厚が40nmよりも薄いと、第1情報層15bの光透過率が低下し、充分な放熱効果が得られにくい。一方、熱拡散層b5の膜厚が80nmよりも厚いと、第1情報層15bの光透過率が低下する。
第1基板15aは、記録及び再生のために照射する光を十分に透過させるものであることが必要であり、当該技術分野において従来知られているものが適用される。すなわち、ガラス、セラミックスあるいは樹脂等が用いられるが、特に樹脂が成形性及びコストの点で好適である。樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、成形性、光学特性及びコストの点で優れるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が好ましい。第1基板15a上の第1情報層15bが積層される面には、スパイラル状又は同心円状のグルーブ、案内溝などの凹凸パターンが形成されている。この凹凸パターンは、通常、射出成形法またはフォトポリマー法などによって成形される。第1基板15aの厚さは、10μm〜600μmが好ましい。
第2基板15eの材料としては、第1基板15aと同様の材料を用いても良いが、記録及び再生を行なうために照射される光に対して不透明な材料を用いてもよく、第1基板15aとは材質や溝形状が異なってもよい。第2基板15eの厚さは特に限定されないが、第1基板15aの厚さとの合計が約1.2mmになるように第2基板15eの厚さを選択することが好ましい。
中間層15cは、記録及び再生を行なうために照射される光の波長における光吸収が小さいことが好ましく、材料としては成形性やコストの点で樹脂が好適であり、紫外線硬化性樹脂、遅効性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。第2基板15e及び中間層15cには、第1基板15aと同様な、射出成形法またはフォトポリマー法などによって成形されるグルーブ、案内溝などの凹凸パターンが形成されていても良い。中間層15cは、記録及び再生を行なう際に、第1情報層15bと第2情報層15dとを識別して光学的に分離可能とするものであり、その厚さは10μm〜70μmが好ましい。中間層15cの厚さが10μmよりも薄いと、情報層間クロストークが生じやすくなる。一方、中間層15cの厚さが70μmより厚いと、第2記録層d2に対して記録及び再生を行うときに球面収差が発生し、記録及び再生が困難になる。
また、本実施形態では、光ディスク15における前記案内溝は、DVD+RWと同様に所定の周期で蛇行しており、位相変調によって各種情報がADIP情報として記録されているものとする。そして、このADIP情報には、後述する記録処理で用いられる各種情報が含まれているものとする。すなわち、記録パワーの最適値及び消去パワーの最適値を求める際に用いられる設定値情報が、光ディスク15のリードイン領域及びリードアウト領域の少なくとも一方にプリフォーマットされている。
次に、光ディスク15の製造方法について簡単に説明する。製造方法は、成膜工程、初期化工程及び密着工程からなり、基本的にはこの順に各工程が行なわれる。
成膜工程では、第1基板15aの凹凸パターンが形成されている面に、順に第1下部保護層b1、第1記録層b2、第1上部保護層b3、第1反射層b4及び熱拡散層b5を成膜する。このようにして第1基板15a上に第1情報層15bが形成されたものを以下では便宜上、「第1記録部材」という。また、第2基板15eの凹凸パターンが形成されている面に、順に第2反射層d4、第2上部保護層d3、第2記録層d2及び第2下部保護層d1を成膜する。このようにして第2基板15e上に第2情報層15dが形成されたものを以下では便宜上、「第2記録部材」という。各層はそれぞれ、各種気相成長法(例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法など)によって成膜される。中でもスパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。スパッタリング法では、一般にアルゴンなどの不活性ガスを流しながら成膜を行なうが、その際、酸素、窒素などを混入させて、いわゆる反応スパッタリングさせても良い。
初期化工程では、上記第1記録部材及び第2記録部材に対して、それぞれレーザ光などのエネルギー光を照射し、各記録層の全面を初期化、すなわち結晶化させる。この初期化工程の際に、レーザ光のエネルギーによりいずれかの膜が浮いてくる(剥離する)恐れのある場合には、エネルギー光を照射する前に、熱拡散層b5及び第2下部保護層d1の上にそれぞれUV樹脂などをスピンコートし、紫外線を照射して硬化させ、オーバーコートを施しても良い。
密着工程では、第1記録部材と第2記録部材とを中間層15cを介して貼り合わせる。例えば、熱拡散層b5及び第2下部保護層d1のいずれか一方の面にUV樹脂を塗布した後、熱拡散層b5と第2下部保護層d1とを対向させて、第1記録部材と第2記録部材とを密着させ、紫外線を照射してUV樹脂を硬化させる。これにより、第1記録部材と第2記録部材とが中間層15cを介して一体化され、光ディスク15となる。
なお、密着工程を初期化工程よりも先に行っても良い。この場合には、第1記録部材と第2記録部材とが中間層15cを介して一体化された後に、第1基板15a側から各記録層をそれぞれ初期化することとなる。
図1に戻り、前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15の2つの記録層のうちアクセス対象の記録層(以下「対象記録層」と略述する)にレーザ光を照射するとともに、光ディスク15からの反射光を受光するための装置である。この光ピックアップ装置23は、一例として図3に示されるように、光源ユニット51、カップリングレンズ52、ビームスプリッタ54、対物レンズ60、集光レンズ58、受光器PD、及び対物レンズ60を駆動するための不図示の駆動系(フォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータ)などを備えている。
上記光源ユニット51は、波長が660nmのレーザ光を発光する光源としての半導体レーザLDを含んで構成されている。なお、本実施形態では、光源ユニット51から出射されるレーザ光の最大強度出射方向を+X方向とする。この光源ユニット51の+X側には、前記コリメートレンズ52が配置され、光源ユニット51から出射された光を略平行光とする。
前記ビームスプリッタ54は、コリメートレンズ52の+X側に配置され、コリメートレンズ52からの光をそのまま透過させ、かつ光ディスク15からの反射光(戻り光)を−Z方向に分岐する。このビームスプリッタ54の+X側には、NA=0.65の前記対物レンズ60が配置され、ビームスプリッタ54を透過した光を光ディスク15の対象記録層に集光する。
前記検出レンズ58は、ビームスプリッタ54の−Z側に配置され、ビームスプリッタ54で−Z方向に分岐された戻り光を前記受光器PDの受光面に集光する。受光器PDは、通常の光ディスク装置と同様に、ウォブル信号情報、再生データ情報、フォーカスエラー情報及びトラックエラー情報などを含む信号を出力する複数の受光素子を含んで構成されている。各受光素子はそれぞれ光電変換により受光量に応じた信号を生成し再生信号処理回路28に出力する。
前記フォーカシングアクチュエータ(図示省略)は、対物レンズ60の光軸方向であるフォーカス方向に対物レンズ60を微少駆動するためのアクチュエータである。ここでは、便宜上、対象記録層が第1記録層b2のときのフォーカス方向に関する対物レンズ60の最適位置を「第1レンズ位置」といい、対象記録層が第2記録層d2のときのフォーカス方向に関する対物レンズ60の最適位置を「第2レンズ位置」ということとする。
前記トラッキングアクチュエータ(図示省略)は、トラックの接線方向に直交する方向であるトラッキング方向に対物レンズ60を微少駆動するためのアクチュエータである。
ここで、光ディスク15からの戻り光について説明する。
対象記録層が第1記録層b2のときには、対物レンズ60は前記第1レンズ位置に位置決めされる。これにより、光源ユニット51から出射された光は、対物レンズ60によって第1記録層b2に集光される。そして、第1反射層b4で反射された光が信号光として対物レンズ60に入射する。
対象記録層が第2記録層d2のときには、対物レンズ60は前記第2レンズ位置に位置決めされる。これにより、光源ユニット51から出射された光は、対物レンズ60によって第2記録層d2に集光される。そして、第2反射層d4で反射された光束が信号光として対物レンズ60に入射する。
図1に戻り、前記再生信号処理回路28は、前記受光器PDの出力信号(複数の光電変換信号)に基づいて、サーボ信号(フォーカスエラー信号やトラックエラー信号など)、アドレス情報、同期情報、RF信号、変調度(Modulation)情報、ガンマ値(gamma)情報、アシンメトリ(Asymmetry)情報、及び和信号の振幅情報などを取得する。
ここで得られたサーボ信号は前記駆動制御回路26に出力され、アドレス情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25や駆動制御回路26などに出力される。さらに、再生信号処理回路28は、RF信号に対して復号処理及び誤り検出処理などを行い、誤りが検出されたときには誤り訂正処理を行った後、再生データとして前記バッファマネージャ37を介して前記バッファRAM34に格納する。また、再生データに含まれるアドレス情報はCPU40に出力される。
また、再生信号処理回路28は、前記変調度情報、ガンマ値情報、アシンメトリ情報、及び和信号の振幅情報をCPU40に通知する。
なお、変調度Mは、図4に示されるように、14Tスペースに対応する結晶状態の反射率をI14H、14Tマークに対応するアモルファス状態の反射率をI14Lとすると、次の(1)式で求めることができる。
変調度M=(I14H−I14L)/I14H ……(1)
また、アシンメトリAは、3Tスペースに対応する結晶状態の反射率をI3H、3Tマークに対応するアモルファス状態の反射率をI3Lとすると(図4参照)、次の(2)式で求めることができる。つまり、アシンメトリAは、最長マークと最長スペースの反射率の平均値と、最短マークと最短スペースの反射率の平均値とずれを数値的に表したものである。
アシンメトリA=(I14H+I14L−I3H−I3L)/2(I14H−I14L) ……(2)
図1に戻り、前記駆動制御回路26は、再生信号処理回路28からのサーボ信号に基づいて、前記駆動系の駆動信号を生成し、光ピックアップ装置23に出力する。これにより、トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。また、駆動制御回路26は、CPU40の指示に基づいて、シークモータ21を駆動するための駆動信号、及びスピンドルモータ22を駆動するための駆動信号を生成する。各モータの駆動信号は、それぞれシークモータ21及びスピンドルモータ22に出力される。
前記バッファRAM34には、光ディスク15に記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスク15から再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納される。このバッファRAM34へのデータの入出力は、前記バッファマネージャ37によって管理されている。
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、データの変調及びエラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成する。ここで生成された書き込み信号はレーザ制御回路24に出力される。
前記レーザ制御回路24は、前記半導体レーザLDの発光パワーを制御する。例えば記録の際には、前記書き込み信号、記録条件、及び半導体レーザLDの発光特性などに基づいて、半導体レーザLDの駆動信号がレーザ制御回路24にて生成される。
前記インターフェース38は、上位装置90(例えば、パソコン)との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)、SCSI(Small Computer System Interface)及びUSB(Universal Serial Bus)などの標準インターフェースに準拠している。
前記フラッシュメモリ39には、CPU40にて解読可能なコードで記述された本発明に係るプログラムを含む各種プログラム、及び半導体レーザLDの発光特性などが格納されている。
前記CPU40は、フラッシュメモリ39に格納されている上記プログラムに従って前記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどをRAM41及びバッファRAM34に保存する。
《記録処理》
次に、上位装置90から記録要求があったときの、光ディスク装置20における処理(記録処理)について図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
上位装置90から記録要求コマンドを受信すると、フラッシュメモリ39に格納されている図5及び図6のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録処理がスタートする。
最初のステップ401では、所定の線速度(又は角速度)で光ディスク15が回転するように駆動制御回路26に指示するとともに、上位装置90から記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
次のステップ403では、記録要求コマンドから指定アドレスを抽出し、その指定アドレスから、対象記録層が第1記録層b2であるか第2記録層d2であるかを特定する。
次のステップ405では、光ディスク15からADIP情報を取り出し、消去パワー(Peとする)と記録パワー(Ppとする)との比(εとする)、目標変調度(Mtargetとする)、最適な記録パワーを求める際の乗算係数(ρとする)、及び目標アシンメトリ(Atargetとする)などを求める。ここで得られた比ε、目標変調度Mtarget、乗算係数ρ及び目標アシンメトリAtargetは、それぞれRAM41に保存される。
次のステップ407では、記録パワーPpの初期値を設定し、レーザ制御回路24に通知する。
次のステップ409では、消去パワーPeと記録パワーPpとの比がεとなるように、消去パワーPeを算出し、レーザ制御回路24に通知する。
次のステップ411では、対象記録層に予め設けられている試し書きの領域にテスト用データの記録を指示する。これにより、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23を介して試し書きの領域にテスト用データが記録される。
次のステップ413では、試し書きが完了したか否かを判断する。試し書きが完了していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ415に移行する。
このステップ415では、記録パワーPpに予め設定されている変分Δpを加算する。そして、上記ステップ409に戻る。
以下、ステップ413での判断が肯定されるまで、ステップ409→ステップ411→ステップ413→ステップ415の処理を繰り返し行う。
予め設定されている互いに異なる複数の記録パワーPpでの試し書きが完了すると、ステップ413での判断が肯定され、ステップ417に移行する。
このステップ417では、再生信号処理回路28を介して、テスト用データが記録された試し書きの領域を再生し、前記変調度情報を取得する。
次のステップ419では、変調度情報から、一例として図7に示されるように、記録パワーPpと変調度Mとの関係を求める。
次のステップ421では、記録パワーPpと変調度Mとの関係から目標変調度Mtargetに対応する記録パワー値(Ptargetとする)を求める(図7参照)。
次のステップ423では、次の(3)式に基づいて、記録パワーの最適値(Ppoとする)を算出する。
Ppo=ρ×Ptarget ……(3)
次のステップ431では、記録パワーを最適値Ppoとし、レーザ制御回路24に通知する。
次のステップ433では、εの初期値を設定する。
次のステップ435では、ε×Ppoを演算し、消去パワーPeとしてレーザ制御回路24に通知する。
次のステップ437では、対象記録層に予め設けられている試し書きの領域にテスト用データの記録を指示する。これにより、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23を介して試し書きの領域にテスト用データが記録される。
次のステップ439では、試し書きが完了したか否かを判断する。試し書きが完了していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ441に移行する。
このステップ441では、εに予め設定されている変分Δεを加算する。そして、上記ステップ435に戻る。
以下、ステップ439での判断が肯定されるまで、ステップ435→ステップ437→ステップ439→ステップ441の処理を繰り返し行う。
予め設定されている互いに異なる複数のεでの試し書きが完了すると、ステップ439での判断が肯定され、ステップ443に移行する。
このステップ443では、再生信号処理回路28を介して、テスト用データが記録された試し書きの領域を再生し、前記アシンメトリ情報を取得する。
次のステップ445では、アシンメトリ情報から、一例として図8に示されるように、消去パワーPeとアシンメトリAとの関係を求める。
次のステップ447では、消去パワーPeとアシンメトリAとの関係から目標アシンメトリAtargetに対応する消去パワー値(Peoとする)を求める(図8参照)。この消去パワー値Peoを消去パワーの最適値とする。
次のステップ501では、指定アドレスに対応する目標位置近傍に光スポットが形成されるように、駆動制御回路26に指示する。これにより、シーク動作が行なわれる。なお、シーク動作が不要であれば、ここでの処理はスキップされる。
次のステップ503では、記録条件を設定する。ここでは、記録パワーはPpo、消去パワーはPeoとする。すなわち、いずれも最適値をセットする。
次のステップ505では、記録を許可する。これにより、エンコーダ25、レーザ制御回路24及び光ピックアップ装置23を介して指定アドレスに、最適な記録条件でユーザデータが記録される。
次のステップ507では、記録が完了したか否かを判断する。完了していなければ、ここでの判断は否定され、所定時間経過後に再度判断する。完了していれば、ここでの判断は肯定され、記録処理を終了する。
なお、上記記録処理では、変調度を用いて記録パワーPpの最適値を求めているが、図9及び図10のフローチャートに示されるように、変調度に代えてガンマ値(γとする)を用いて記録パワーPpの最適値を求めても良い。なお、図9及び図10のフローチャートにおける上記記録処理と同じ符号のステップでは、上記記録処理と同様な処理を行う。そこで、上記記録処理との相違点のみを以下に説明する。
ステップ405Aでは、光ディスク15からADIP情報を取り出し、消去パワーPeと記録パワーPpとの比ε、目標ガンマ値(γtargetとする)、乗算係数ρ、及び目標アシンメトリAtargetなどを求める。なお、目標ガンマ値γtargetは、ADIP情報の一部として、光ディスク15にプリセットされているものとする。
ステップ417Aでは、再生信号処理回路28を介して、テスト用データが記録された試し書きの領域を再生し、前記ガンマ値情報を取得する。
次のステップ419Aでは、ガンマ値情報から、一例として図11に示されるように、記録パワーPpとガンマ値γとの関係を求める。
次のステップ421Aでは、記録パワーPpとガンマ値γとの関係から目標ガンマ値γtargetに対応する記録パワーPtargetを求める(図11参照)。
また、上記記録処理では、アシンメトリを用いて消去パワーPeの最適値を求めているが、図12及び図13のフローチャートに示されるように、受光器Pdの出力信号から得られる和信号の振幅を用いて消去パワーPeの最適値を求めても良い。なお、図12及び図13のフローチャートにおける上記記録処理と同じ符号のステップでは、上記記録処理と同様な処理を行う。そこで、上記記録処理との相違点のみを以下に説明する。
ステップ405Bでは、光ディスク15からADIP情報を取り出し、消去パワーPeと記録パワーPpとの比ε、目標変調度Mtarget、乗算係数ρ、係数α及びβなどを求める。なお、係数α及びβは、ADIP情報の一部として、光ディスク15にプリセットされているものとする。
ステップ451では、記録パワーPpに最適値Ppoをセットし、レーザ制御回路24に通知する。
次のステップ453では、対象記録層に予め設けられている試し書きの領域に、テスト用データの記録を指示する。これにより、最適な記録パワーPpoでテスト用データが記録される。
次のステップ455では、εの初期値を決定する。
次のステップ457では、ε×Ppoを演算し、消去パワーPeとしてレーザ制御回路24に通知する。
次のステップ459では、テスト用データが記録されている試し書きの領域の一部の消去処理を指示する。ここでは、消去パワーPeによるいわゆるDC消去が行われる。
次のステップ461では、消去処理が完了したか否かを判断する。消去処理が完了していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ463に移行する。
このステップ463では、εに予め設定されている変分Δεを加算する。そして、上記ステップ457に戻る。
以下、ステップ461での判断が肯定されるまで、ステップ457→ステップ459→ステップ461→ステップ463の処理を繰り返し行う。
予め設定されている互いに異なる複数のεでの消去が完了すると、ステップ461での判断が肯定され、ステップ465に移行する。
このステップ465では、再生信号処理回路28を介して、消去処理された試し書きの領域を再生し、前記和信号の振幅情報を取得する。
次のステップ467では、和信号の振幅(Wdcとする)と消去パワーPeとの関係を求める。
次のステップ469では、再生信号処理回路28を介して、未記録領域における和信号の振幅(Woとする)を求める。
次のステップ471では、和信号の振幅(Wdcとする)と消去パワーPeとの関係から、α×Woに対応する消去パワー(Pedcとする)を求める。
次のステップ473では、β×Pedcを演算し、その結果を最適な消去パワー値Peoとする。そして、前記ステップ501に移行する。
なお、α及びβは、光ディスクの種類あるいはテスト用データの消去処理結果から光ディスク装置20側で設定しても良い。
《実施例》
以下、実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。情報の記録は、いわゆる1T周期ストラテジ(図14参照)を用いて行い、記録線速は9.2m/s、再生線速は3.83m/s、再生パワーは1.4mWとした。スパッタ装置は、バルザース社製のDVDスプリンター(枚葉スパッタ装置)を用いた。
1.実施例1
第1基板15aとしての直径12cm、厚さ0.575mmで、片面にトラックピッチ0.74μmの連続した蛇行溝が形成されたポリカーボネート樹脂の上に、第1下部保護層b1としての膜厚が60nmのZnS(80mol%)−SiO(20mol%)、第1記録層b2としての膜厚が8nmのAg0.2In4.5Sb69Te24Ge2.3、第1上部保護層b3としての膜厚が7.5nmのIn(7.5mol%)−ZnO(22.5mol%)−SnO(60mol%)−Ta(10mol%)、第1反射層b4としての膜厚が10nmのCu(98.9重量%)−Mo(1.1重量%)、熱拡散層b5としての膜厚が60nmのIn(90mol%)−ZnO(10mol%)を、順にArガス雰囲気中のマグネトロンスパッタリング法で成膜した。
第2基板15eとしての直径12cm、厚さ0.6mmで、片面にトラックピッチ0.74μmの連続した蛇行溝が形成されたポリカーボネート樹脂上に、第2反射層としての膜厚が140nmのAg、第2上部保護層d3としての膜厚が15nmのIn(7.5mol%)−ZnO(22.5mol%)−SnO(60mol%)−Ta(10mol%)、第2記録層d2としての膜厚が15nmのAg0.2In4.5Sb69Te24Ge2.3、第2下部保護層d1としての膜厚が140nmのZnS(80mol%)−SiO(20mol%)を、順にArガス雰囲気中のマグネトロンスパッタリング法で成膜した。
熱拡散層b5の表面に紫外線硬化樹脂(日本化薬社製カヤラッドDVD003M)を塗布し、第2下部保護層d1と貼り合わせた。そして、第1基板15a側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させて中間層15cとし、2つの情報層を有する2層相変化型光ディスクを作成した。中間層15cの厚さは55μmとした。
次に、初期化処理の専用装置を用いて、第1基板15a側からレーザ光を照射し、第2記録層d2、第1記録層b2の順に初期化処理を行なった。初期化は、半導体レーザ(発振波長810±10nm)から出射されるレーザ光を、NA=0.55の対物レンズで各記録層にそれぞれ集光することにより行なった。第2記録層d2の初期化条件は、CLV(線速度一定)モードにより光ディスクを回転させ、線速3m/s、送り量36μm/回転、半径位置(回転中心からの距離)23mm〜58mm、初期化パワー1050mWとした。第1記録層b2の初期化条件は、CLV(線速度一定)モードにより光ディスクを回転させ、線速3m/s、送り量50μm/回転、半径位置(回転中心からの距離)23mm〜58mm、初期化パワー700mWとした。初期化後の第1情報層15bの光透過率は37.4%であった。
第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.188T、dTtop=0.6T、dTera=0.3Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なったところ、図15に示される変調度(Modulation)と記録パワーPpとの関係が得られた。Mtarget=0.47、ρ=1.36と決めておくと、Ptarget=22mW、Ppo=29.2mWとなった。そして、記録パワーをこのPpoに固定し、εを振ってアシンメトリ(Asymmetry)を測定したところ、図16に示されるデータが得られた。Atarget=0.05と決めておくと、そのときの消去パワーの値でのジッタ(jitter)は7.6%と良好な値を示した。ここでジッタとは、マークとスペースの反射率をスライスレベルで2値化したとき、その境界とクロックとの時間的なずれを表したものである。
2.実施例2
実施例1と同様の2層相変化型光ディスクを用い、実施例1と同様にして第1情報層15bに試し書きを行なったところ、図15に示されるガンマ値(gamma)と記録パワーPpとの関係が得られた。γtarget=1.9、ρ=1.36と決めておくと、実施例1と同様にPtarget=22mW、Ppo=29.2mWとなり、ジッタは7.6%と良好な値を示した。
3.実施例3
第1下部保護層b1の膜厚を75nmに、第1記録層b2の膜厚を7.5nmに、第1上部保護層b3の膜厚を3nmに、第1反射層b4の膜厚を7nmにした点以外は、上記実施例1と同様の層構成を有する2層相変化型光ディスクを用いた。初期化後の第1情報層15bの光透過率は43.7%であった。
第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.2T、dTtop=0T、dTera=0.3Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なったところ、図17に示される変調度と記録パワーPpとの関係が得られた。Mtarget=0.46、ρ=1.29と決めておくと、Ptarget=24mW、Ppo=31.0mWとなった。そして、記録パワーをこのPpoに固定し、εを振ってアシンメトリ(Asymmetry)を測定したところ、図18に示されるデータが得られた。Atarget=−0.07と決めておくと、そのときの消去パワーの値でのジッタは8.1%と良好な値を示した。
4.実施例4
実施例3と同様の2層相変化型光ディスクを用い、実施例3と同様にして第1情報層15bに試し書きを行なったところ、図17に示されるガンマ値(gamma)と記録パワーPpとの関係が得られた。γtarget=1.7、ρ=1.29と決めておくと、実施例3と同様にPtarget=24mW、Ppo=31.0mWとなり、ジッタは8.1%と良好な値を示した。
5.実施例5
第1下部保護層b1の膜厚を75nmに、第1記録層b2の膜厚を7.5nmに、第1上部保護層b3の膜厚を5nmに、第1反射層b4の膜厚を7nmにした点以外は、上記実施例1と同様の層構成を有する2層相変化型光ディスクを用いた。初期化後の第1情報層15bの光透過率は43.4%であった。
第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.2T、dTtop=0T、dTera=0.3Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なったところ、図19に示される変調度(Modulation)と記録パワーPpとの関係が得られた。Mtarget=0.48、ρ=1.26と決めておくと、Ptarget=23mW、Ppo=29.0mWとなった。そして、記録パワーをこのPpoに固定し、εを振ってアシンメトリ(Asymmetry)を測定したところ、図20に示されるデータが得られた。Atarget=−0.05と決めておくと、そのときの消去パワーの値でのジッタは8.6%と良好な値を示した。
6.実施例6
実施例5と同様の2層相変化型光ディスクを用い、実施例5と同様にして第1情報層15bに試し書きを行なったところ、図19に示されるガンマ値(gamma)と記録パワーPpとの関係が得られた。γtarget=1.7、ρ=1.26と決めておくと、実施例5と同様にPtarget=23mW、Ppo=29.0mWとなり、ジッタは8.6%と良好な値を示した。
7.実施例7
第1基板15aとしての直径12cm、厚さ0.6mmで、片面にトラックピッチ0.74μmの連続した蛇行溝が形成されたポリカーボネート樹脂の上に、第1下部保護層b1としての膜厚が60nmのZnS(80mol%)−SiO(20mol%)、第1記録層b2としての膜厚が8nmのAg0.2InSb69Te23Ge3.8、第1上部保護層b3としての膜厚が5nmのIn、第1反射層b4としての膜厚が8nmのCu95Ag、熱拡散層b5としての膜厚が60nmのIn(90mol%)−ZnO(10mol%)を、順にArガス雰囲気中のマグネトロンスパッタリング法で成膜した。
第2基板15eとしての直径12cm、厚さ0.6mmで、片面にトラックピッチ0.74μmの連続した蛇行溝が形成されたポリカーボネート樹脂上に、第2反射層としての膜厚が120nmのAg、界面層としての膜厚が4nmのTiOC、第2上部保護層d3としての膜厚が15nmのZnS(80mol%)−SiO(20mol%)、第2記録層d2としての膜厚が15nmのAg0.2InSb69Te23Ge3.8、第2下部保護層d1としての膜厚が140nmのZnS(80mol%)−SiO(20mol%)を、順にArガス雰囲気中のマグネトロンスパッタリング法で成膜した。密着工程及び初期化工程は前記実施例1と同様にして行った。
第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.22T、dTtop=0T、dTera=0.3Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なったところ、Ppo=28mWであった。次に、記録パワーをPpo(=28mW)にして試し書きを行い、消去パワーPeを、ε=0.196と決められている値の±10%で与えられるPeの範囲で変化させつつ試し書きの領域をDC消去した。そして、試し書きの領域からの反射光から得られる受光器PDの出力信号の和信号の振幅Wdcを測定したところ、図21及び図22に示されるデータが得られた。なお、未記録部に対応する和信号の振幅Woは8mVであった。信号振幅Wdcが2×Wo(α=2とした)となるときのε(=0.186)に対応する消去パワーをPedc(=5.22mW)とし、このPedcを1.1倍(β=1.1とした)した値を、最適な消去パワーPeo(=5.7mW(ε=0.204))とした。この条件で複数トラックに繰り返し10回記録を行なったところ、図23及び図24に示されるように、ジッタは8%と良好な値を示した。
図25には、Peが一定(=5.7mW)の場合(条件Aとする)とPeがPp×ε(ε=0.2)の場合(条件Bとする)とにおける記録パワーマージンが示されている。記録パワーが最適な記録パワー(=28mW)からずれると、条件Bでは条件Aよりもジッタが悪化している。
8.実施例8
実施例1と同様の2層相変化型光ディスクを用いた。第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.188T、dTtop=0.6T、dTera=0.3Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なったところ、Ppo=29.2mWであった。次に、記録パワーをPpo(=29.2mW)にして試し書きを行い、消去パワーPeを、ε=0.226と決められている値の±10%で与えられるPeの範囲で変化させつつ試し書きの領域をDC消去した。そして、信号振幅Wdcを測定したところ、図26に示されるデータが得られた。なお、信号振幅Woは8mVであった。信号振幅Wdcが2×Wo(α=2とした)となるときのε(=0.212)に対応する消去パワーをPedc(=6.2mW)とし、このPedcを1.1倍(β=1.1とした)した値を、最適な消去パワーPeo(=6.8mW(ε=0.233))とした。この条件で複数トラックに繰り返し10回記録を行なったところ、図27に示されるように、ジッタは7.8%と良好な値を示した。
9.実施例9
第1記録層b2を膜厚が7.5nmのAg0.2In3.5Sb69.8Te22Ge4.5とし、第1上部保護層b3の膜厚を3nm、第1反射層b4の膜厚を7.5nmとした点以外は実施例1と同様の2層相変化型光ディスクを用いた。第1情報層15bに対して、Ttop=Tmp=0.188T、dTtop=0.375T、dTlast=−0.438T、dTera=0.375Tとして1T周期ストラテジを用いて試し書きを行なった。なお、dTlastにおける「−」符号は、基準から時間的に遅れていることを意味している(図35参照)。
試し書きの領域(PCA)内にある3トラックに最適な記録パワーPpo(=38mW)で1回記録し、該記録が行われた領域を、予めディスクの所定領域にフォーマット(記録)されているε(=0.182)から算出された消去パワーPeで消去した。そして、そのトラック上でPeを逐次変化させて1回記録、10回記録、及び100回記録を行ない、それぞれのアシンメトリを測定した。図36に示されるように、試し書きの領域の使用頻度によりアシンメトリに差が生じた。一方、アシンメトリがほぼ0に対応するεを用いて試し書きの領域以外の記録領域に記録し、Ppo=38mW、ε=0.172および0.182(Peo=6.5mWおよび6.9mW)でのジッタを確認したところ、図37に示されるように、試し書きの領域の使用頻度が異なっていても、いずれも良好な値が得られた。
すなわち、いずれの実施例においても、ジッタは良好な値を示しており、光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能である。
ところで、図28には、Peが一定(=6mW)の場合(条件Aとする)とPeがPp×ε(ε=0.214)の場合(条件Bとする)とにおいて、第1情報層15bに1T周期ストラテジで繰り返し10回の記録を行ったときの記録パワーマージンが示されている。また、図29には、そのときのアシンメトリが示されている。記録パワーが最適な記録パワー(=28mW)からずれると、条件Bでは条件Aよりもジッタが悪化している。また、記録パワーが最適な記録パワー(=28mW)よりも大きくなると、条件Bでは条件Aよりもアシンメトリが悪化している。
図30には、Peが一定(=6mW)の場合とPeがPp×ε(ε=0.214)の場合とにおいて、第1情報層15bに2T周期ストラテジで繰り返し10回の記録を行ったときの記録パワーマージンが示されている。また、図31には、そのときのアシンメトリが示されている。この場合も1T周期ストラテジのときと同様な傾向であった。
すなわち、1T周期ストラテジ、2T周期ストラテジのいずれにしても、Pe=一定で記録した方が、Pe=Pp×εで記録するよりも、記録パワーPpに対するジッタのマージンを広く取ることができ、良好な記録品質を得ることができる。このことは、最適な消去パワーPeoが確実に決定されていれば、最適な記録パワーPpが万一ある程度ずれた場合でも、安定した情報の記録を行なうことができることを意味している(図28、図30参照)。
また、図32には、PpとPeとジッタとの関係が示されている。PeがPp×εの場合とジッタの最小値とは一致していない。図33には、PpとPeと変調度との関係が示されている。図34には、PpとPeとアシンメトリとの関係が示されている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ディスク装置20では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムによって、最適パワー取得手段が構成されている。なお、CPU40によるプログラムに従う処理の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
また、エンコーダ25とレーザ制御回路24と光ピックアップ装置23とによって、記録手段が構成されている。
また、本実施形態では、記録媒体としてのフラッシュメモリ39に記録されているプログラムのうち、図5と図6又は図9と図10又は図12と図13に対応するプログラムによって、本発明に係るプログラムが実行されている。
そして、上記記録処理にて、本発明に係るパワー決定方法及び記録方法が実施されている。
以上説明したように、本実施形態に係る光ディスク装置20によると、先ず、記録パワーと消去パワーとの比εが予め設定された値となる条件で、記録パワー及び消去パワーをそれぞれ変化させつつ光ディスク15に試し書きを行い、該試し書きの結果に基づいて、目標変調度Mtarget(予め設定された変調度)あるいは目標ガンマ値γtarget(予め設定されたガンマ値)に対応する記録パワーを求め、該記録パワーに乗算係数ρ(予め設定された係数)を乗算して記録パワーの最適値Ppoを求めている。
次に、記録パワーを最適値の記録パワーPpoとし、消去パワーのみを変化させつつ光ディスク15に試し書きを行い、該試し書きの結果に基づいて、目標アシンメトリAtarget(予め設定されたアシンメトリ)に対応する消去パワーPeoを取得し、該消去パワーPeoを最適値としている。
あるいは、最適値の記録パワーPpoで光ディスク15の試し書き領域にテスト用データを記録した後、種々の消去パワーで前記試し書き領域を消去し、該試し書き領域から得られる和信号の振幅Wdcに基づいて、α×(未記録領域から得られる和信号の振幅Wo)に対応する消去パワーPedcを求め、β×Pedcを消去パワーの最適値としている。
そして、得られた記録パワーの最適値Ppo及び消去パワーの最適値Peoを用いて光ディスク15にユーザデータを記録している。従って、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうことが可能となる。特に、対象記録層が光源ユニット51からのレーザ光の入射面に近い第1記録層b2の場合には、より大きな効果が得られる。
ところで、基板の片面側から光を照射する片面多層光ディスクとして、少なくとも記録層と金属反射層からなる情報層を二つ重ねて、これら情報層間を紫外線硬化樹脂等で接着して作成される2層相変化型光記録媒体が提案されている。前記情報層間の接着部分である分離層(本発明では「中間層」という)は、2つの情報層を光学的に分離する機能を有するもので、記録再生に用いるレーザ光がなるべく多く奥側の情報層に到達する必要があるため、手前側の情報層はレーザ光をなるべく透過しやすい材料及び膜厚から構成されている。この2層相変化型光記録媒体について、レーザ光照射側から見て手前側にある情報層(第1情報層)をレーザ光が十分に透過しなければ、奥側にある情報層(第2情報層)の記録層に情報を記録しそれを再生することができない。そのため、第1情報層では、反射層を極薄な半透明反射層とし、さらに熱伝導性の高い透明な材料を重ねなければならない。第2情報層は光を透過させる必要が無いため、従来の単層光記録媒体のように金属反射層を厚く成膜できる。相変化型光記録媒体への記録は記録層の相変化記録材料にレーザ光を照射して急冷し、結晶をアモルファスに変化させてマークを形成することにより行なわれる。消去は連続光を照射して徐冷することにより結晶状態にする。2層相変化型光記録媒体では、第2情報層はAgのような熱伝導性の高い金属層を設けることで放熱性の良い層構成となるため、アモルファスマークの形成および消去が的確に行なわれる。しかし、2層相変化型光記録媒体の第1情報層に設けられる半透明金属層は、透過率を確保するために膜厚10nm程度と非常に薄くしなければならない。また放熱性をできるだけ良くするために、半透明金属層上に透明な熱拡散層を敷く。これによって放熱効果を向上させ記録および消去を行いやすくしている。しかし、金属反射層を充分に厚く成膜することのできる第2情報層と比べると、放熱性は悪くなり余熱が逃げにくいため記録および消去が困難になってしまう(図38参照)。図38では、書換え可能な光記録媒体への記録方法として、マークを形成する時は記録パワーPpとバイアスパワーPbでパルス状に強度変調し、消去する場合は消去パワーPeなる連続光を照射し、パワーの比Pe/Pp(=εとする)を一定とした記録方法を用いた。なお、手前側の情報層(第1情報層)ではε=0.18、奥側の情報層(第2情報層)ではε=0.409である。第1情報層と第2情報層の層構成上の違い、特に金属層が薄いか厚いかの違いだけで、一例として図38に示されるように、良好なジッタ特性を与えるパワーの範囲(パワーマージン)が第2情報層の方が広く、第1情報層の方が狭い。従って、第2情報層のパワー条件は、従来のように最適な記録パワーPpoが決定されれば同時にPeo=ε×Ppoも決定することができる。しかし、第1情報層に関してはパワーマージンが狭いため、Ppoを決定する方法だけでは記録特性を良くすることは容易ではない。そこで、本実施形態では、さらにεを変化させて最適な消去パワーPeoを決定する方法を考えた。
また、本実施形態に係る光ディスク15によると、記録パワーの最適値及び消去パワーの最適値を求める際に用いられる設定値情報がプリフォーマットされているため、上記記録処理において、記録パワーの最適値及び消去パワーの最適値をいずれも迅速に精度良く求めることができる。
なお、上記実施形態では、光ディスク15がDVD系の光ディスクの場合について説明したが、これに限らず、例えば波長が405nmの光に対応する次世代の光ディスクであっても良い。
また、上記実施形態では、光ディスクが2つの記録層(情報層)を有する場合について説明したが、これに限らず、3つ以上の記録層(情報層)を有していてもよい。この場合には、特に、対象記録層が光源ユニット51からのレーザ光の入射面から最も離れた位置にある記録層以外の記録層の場合に、より大きな効果が得られる。
また、上記実施形態では、本発明に係るプログラムは、フラッシュメモリ39に記録されているが、他の記録媒体(CD、光磁気ディスク、DVD、メモリカード、USBメモリ、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、各記録媒体に対応する再生装置(又は専用インターフェース)を介して本発明に係るプログラムをフラッシュメモリ39にロードすることとなる。また、ネットワーク(LAN、イントラネット、インターネットなど)を介して本発明に係るプログラムをフラッシュメモリ39に転送しても良い。要するに、本発明に係るプログラムがフラッシュメモリ39にロードされれば良い。
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの半導体レーザを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の半導体レーザを備えていても良い。この場合に、例えば波長が約405nmの光束を発光する半導体レーザ、波長が約660nmの光束を発光する半導体レーザ及び波長が約780nmの光束を発光する半導体レーザの少なくとも1つを含んでいても良い。すなわち、光ディスク装置が互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。この場合に、少なくともいずれかの光ディスクが書き換え可能な複数の記録層を有する片面多層光ディスクであっても良い。
以上説明したように、本発明のパワー決定方法によれば、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに記録する際の適切な発光パワーを決定するのに適している。また、本発明の記録方法及び光ディスク装置によれば、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なうのに適している。また、本発明のプログラム及び記憶媒体によれば、光ディスク装置に、書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクへの記録品質に優れた記録を安定して行なわせるのに適している。また、本発明の片面多層光ディスクによれば、本発明のパワー決定方法の実施に適している。
本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る片面多層光ディスクの構成を説明するための断面図である。 図1における光ピックアップ装置を説明するための図である。 変調度(Modulation)及びアシンメトリ(Asymmetry)を説明するための図である。 図1の光ディスク装置での記録処理を説明するためのフローチャート(その1)である。 図1の光ディスク装置での記録処理を説明するためのフローチャート(その2)である。 図5及び図6の記録処理を説明するための図(その1)である。 図5及び図6の記録処理を説明するための図(その2)である。 図5及び図6の記録処理の変形例1を説明するためのフローチャート(その1)である。 図5及び図6の記録処理の変形例1を説明するためのフローチャート(その2)である。 図9及び図10の記録処理を説明するための図である。 図5及び図6の記録処理の変形例2を説明するためのフローチャート(その1)である。 図5及び図6の記録処理の変形例2を説明するためのフローチャート(その2)である。 実施例におけるストラテジ(strategy)を説明するための図である。 実施例1及び実施例2を説明するための図である。 実施例1を説明するための図である。 実施例3及び実施例4を説明するための図である。 実施例3を説明するための図である。 実施例5及び実施例6を説明するための図である。 実施例5を説明するための図である。 実施例7を説明するための図(その1)である。 実施例7を説明するための図(その2)である。 実施例7を説明するための図(その3)である。 実施例7を説明するための図(その4)である。 実施例7を説明するための図(その5)である。 実施例8を説明するための図(その1)である。 実施例8を説明するための図(その2)である。 1T周期ストラテジのときのジッタに及ぼす消去パワーの影響を説明するための図である。 1T周期ストラテジのときのアシンメトリに及ぼす消去パワーの影響を説明するための図である。 2T周期ストラテジのときのジッタに及ぼす消去パワーの影響を説明するための図である。 2T周期ストラテジのときのアシンメトリに及ぼす消去パワーの影響を説明するための図である。 PeとPpとジッタ(Jitter)との関係を説明するための図である。 PeとPpと変調度(Modulation)との関係を説明するための図である。 PeとPpとアシンメトリ(Asymmetry)との関係を説明するための図である。 図14のストラテジパラメータを補足するための図である。 PCAの使用頻度が1回、10回、100回のときに得られたアシンメトリの消去パワーPe依存性を説明するための図である。 得られた最適消去パワーPeoに対し、PCA以外の領域で測定した記録特性(ジッタ)を説明するための図である。 第1情報層(手前側の情報層)の記録特性と第2情報層(奥側の情報層)の記録特性との違いを説明するための図である。
符号の説明
15…光ディスク(片面多層光ディスク)、20…光ディスク装置、23…光ピックアップ装置(記録手段の一部)、24…レーザ制御回路(記録手段の一部)、25…エンコーダ(記録手段の一部)、39…フラッシュメモリ(記録媒体)、40…CPU(最適パワー取得手段、制御用コンピュータ)。

Claims (13)

  1. 書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する際の、光源の発光パワーを決定するパワー決定方法であって、
    前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める工程;を含むパワー決定方法。
  2. 前記消去パワーの最適値を求める工程では、前記最適値の記録パワーで前記テスト用データを記録した後、種々の消去パワーで前記テスト用データの消去処理を行い、該消去処理された領域から得られる信号の振幅に基づいて、前記消去パワーの最適値を求めることを特徴とする請求項1に記載のパワー決定方法。
  3. 前記消去パワーの最適値は、前記消去処理された領域から得られる信号の振幅が、前記光ディスクの未記録領域から得られる信号の振幅に対して予め設定された関係にある振幅となるときの、消去パワー値であることを特徴とする請求項2に記載のパワー決定方法。
  4. 前記消去パワーの最適値を求める工程では、記録パワーを前記最適値の記録パワーとし、消去パワーのみを変化させつつ前記テスト用データを記録し、該記録結果に基づいて、予め設定されたアシンメトリに対応する消去パワー値を取得し、該消去パワー値を最適値とすることを特徴とする請求項1に記載のパワー決定方法。
  5. 前記消去パワーの最適値を求める工程に先立って、記録パワーと消去パワーとの比が予め設定された値となる条件で、記録パワー及び消去パワーをそれぞれ変化させつつ前記光ディスクに試し書きを行い、該試し書きの結果に基づいて、予め設定された変調度に対応する記録パワー値を求め、該記録パワー値に予め設定された係数を乗算して前記記録パワーの最適値を求める工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワー決定方法。
  6. 前記消去パワーの最適値を求める工程に先立って、記録パワーと消去パワーとの比が予め設定された値となる条件で、記録パワー及び消去パワーをそれぞれ変化させつつ前記光ディスクに試し書きを行い、該試し書きの結果に基づいて、予め設定されたガンマ値に対応する記録パワー値を求め、該記録パワー値に予め設定された係数を乗算して前記記録パワーの最適値を求める工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワー決定方法。
  7. 前記消去パワーの最適値を求める工程では、前記複数の記録層のうち、前記光源からの光が入射される入射面から最も離れた位置にある記録層以外の一の記録層に前記テスト用データが記録されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパワー決定方法。
  8. 書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する記録方法であって、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のパワー決定方法で得られた消去パワーの最適値を用いて前記光ディスクに情報を記録する工程を含む記録方法。
  9. 書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
    前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める手順;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  11. 書き換え可能な複数の記録層を有する光ディスクに情報を記録する光ディスク装置であって、
    前記光ディスクにテスト用データを記録して、記録パワーの最適値における消去パワーの最適値を求める最適パワー取得手段と;
    前記最適パワー取得手段で得られた消去パワーの最適値を用いて前記光ディスクに情報を記録する記録手段と;を備える光ディスク装置。
  12. 書き換え可能な複数の記録層を有する片面多層光ディスクにおいて、
    前記複数の記録層のうちの少なくとも1つの記録層に、請求項1〜7のいずれか一項に記載のパワー決定方法で消去パワーの最適値を求める際に用いられる設定値情報が、プリフォーマットされていることを特徴とする片面多層光ディスク。
  13. 前記設定値情報は、リードイン領域及びリードアウト領域の少なくとも一方にプリフォーマットされていることを特徴とする請求項12に記載の片面多層光ディスク。
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