JP2007171807A - 焦点検出装置およびカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のAFエリアの焦点検出装置において、撮像信号が所定飽和レベル以上となった場合でも、より正確な合焦位置の算出を行うことができる焦点検出装置の提供。
【解決手段】AFエリアA3,A4において撮像信号が飽和している場合には、AFエリアA3とAFエリアA4とを合わせたエリアを一つのAFエリアとして考える。そして、AFエリアA3の評価値AFv1,AFv2とFエリアA4の評価値AFv1,AFv2とに基づいて、評価値AFv3を算出する。この評価値AFv3に基づいて合焦位置を算出し、算出された合焦位置を合併エリアA3+A4の飽和合焦位置D(a3+a4)とする。一方、飽和していないAFエリアA1,A2,A5に関しては、それぞれの評価値AFv1に基づいて合焦位置を各々算出する。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数のAFエリアに関して焦点検出を行う焦点検出装置、および、その焦点検出装置を備えるカメラに関する。
CCDなどの撮像素子を用いて被写体像を撮像し、その撮像信号に基づいてコントラスト法によりオートフォーカス(AF)を行うカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。コントラストAF方式のカメラでは、AFエリアに点光源などの高輝度被写体があると、高輝度被写体に関する撮像信号が飽和し、合焦位置を正しく検出できなくなる場合がある。
特許文献1に記載のカメラでは、輝度信号が所定値より大きくなる走査線の数をカウントし、カウント数が所定数を超えると高輝度と判定する。高輝度と判定した場合には、高輝度と判定しない場合に比べて輝度信号の低周波数成分をより多く遮断する高域通過フィルタに切り換え、切り換え後の高域通過フィルタを通過した輝度信号から高周波数成分を抽出することにより、合焦位置を検出している。
特開平6−205268号公報
しかしながら、高輝度の被写体の場合でも、焦点評価値が合焦位置でピークを有する場合がある。このような場合には、撮影信号の高周波数成分を通過させるフィルタの低域遮断周波数を切り換えてしまうと、正しく合焦位置を検出できないと言う問題が生じる。特に、複数のAFエリアを有するカメラでは、所望のAFエリアの被写体に合焦しないという不都合が生じる場合がある。
請求項1の発明は、複数設定された焦点検出領域の被写体像を撮像する撮像素子の撮像信号に基づいて、各焦点検出領域の合焦位置を算出する焦点検出装置に適用され、撮像信号から所定の信号成分を抽出する抽出手段と、焦点検出領域が飽和領域か否かを判定する飽和判定手段と、抽出手段で抽出された信号成分に基づいて、第1評価値を焦点検出領域毎に算出する第1評価値演算手段と、撮像信号に基づいて、第2評価値を焦点検出領域毎に算出する第2評価値演算手段と、飽和判定手段により飽和領域と判定された焦点検出領域の第1評価値および第2評価値に基づいて、第3評価値を飽和領域と判定された焦点検出領域毎に算出する第3評価値演算手段と、(a)飽和判定手段により飽和領域と判定されなかった焦点検出領域は、第1評価値に基づいて合焦位置を算出し、(b)飽和判定手段により飽和領域と判定された焦点検出領域は、第3評価値に基づいて合焦位置を算出する合焦位置演算手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の焦点検出装置において、第3評価値演算手段は、飽和判定手段により飽和領域と判定された全ての焦点検出領域の第1評価値および第2評価値に基づいて、飽和領域と判定された全ての焦点検出領域からなる一つの合併領域に関する第3評価値を算出し、合焦位置演算手段は、第3評価値に基づいて合併領域の合焦位置を算出するものである。
なお、抽出手段により、撮像信号から所定の高周波数成分を抽出するようにしても良い。 また、合焦位置演算手段により算出された複数の合焦位置から、いずれか一つを最終的な合焦位置として選択する選択手段をさらに備えるようにしても良い。
さらにまた、第1評価値と第2評価値との差分に基づいて第3評価値を算出する用にしても良い。
請求項6に記載のカメラは、請求項1〜5のいずれか一項に記載の焦点検出装置を備え、焦点検出装置の検出結果に基づいてフォーカスレンズのオートフォーカス動作を行うことを特徴する。
本発明によれば、複数設けられた焦点検出領域毎に、撮像信号が飽和した場合には、信号成分の異なる2つの評価値から得られる第3評価値に基づいて合焦位置を算出し、飽和していない場合には第1評価値で合焦位置を算出するようにしたので、各焦点検出領域の被写体状況に応じた適切な合焦位置を算出することができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るカメラを説明する図である。図1はオートフォーカス(AF)電子カメラの要部構成を示すブロック図であり、電子カメラは、レンズユニット1と、撮像素子2と、A/D変換器3と、メモリ4と、画像処理回路5と、コントロール回路8と、CPU14と、モータ15と、フォーカス制御機構16とを備えている。
レンズユニット1はフォーカスレンズを含んでおり、単一焦点距離(固定焦点)のレンズでも良いし、ズームレンズやステップズームレンズのように焦点可変のものでも良い。フォーカスレンズは、レンズユニット1を通過した被写体光が撮像素子2の撮像面上に結像するように、焦点位置を調節するレンズである。モータ15がフォーカス制御機構16を駆動することにより、フォーカスレンズが光軸方向に進退移動する。モータ15は、CPU14から出力されるレンズ駆動信号によって駆動される。
撮像素子2は、例えば、二次元CCDイメージセンサなどによって構成される。撮像素子2は、撮像面上の被写体像を撮像し、各画素に対応する撮像信号を出力する。撮像素子2から出力される撮像信号は、各画素に入射される光の強さに応じてその信号レベルが異なる。本実施形態では撮像素子2としてCCD撮像素子を用いているが、CCDの代わりにCMOSセンサやCIDなどを用いて構成してもよい。コントロール回路8は、撮像素子2に対するタイミング信号を生成して撮像素子2へ送出する。
撮像素子2から出力された撮像信号は、A/D変換器3によってディジタル信号に変換された後に、メモリ4に格納される。画像処理回路5は、メモリ4に格納された画像データに対して所定の方式(例えば、JPEG)で圧縮処理を施し、圧縮処理後の画像データを外部記憶回路6に記憶させる。画像処理回路5は、外部記憶回路6に記録されている圧縮データを読み出して伸長する際の伸長処理も行う。外部記憶回路6は、例えば、メモリカードなどのデータストレージ部材によって構成される。
CPU14は、AE/AWB回路7と、バンドパスフィルタ9と、積算回路10,11と、演算部12と、AF回路13と、飽和判定部17とを含む。CPU14は、コントロール回路8およびメモリ4などと接続され、電子カメラの焦点検出(AF)や測光(AE)、ホワイトバランス調整(AWB)などの各種演算とカメラ動作のシーケンス制御とを行う。CPU14には、不図示の操作部材から各種操作信号が入力される。CPU14は、操作部材から入力される操作信号に応じて、電子カメラの焦点検出制御、露出制御、およびカラーバランス制御を総括的に管理する。
AE/AWB回路7は、周知の露出演算やホワイトバランス調整処理を行う。ホワイトバランス調整処理は、メモリ4に格納されている画像データに対して行われる。
バンドパスフィルタ9は、メモリ4に格納されている画像処理前の画像データのうち、焦点検出用領域(フォーカスエリア)に対応する撮像領域の画像データから高周波数成分を抽出するフィルタである。バンドパスフィルタ9によるフィルタ処理後の画像データは、フィルタ処理前の画像データに比べて、低周波数成分、特に直流成分が除去されている。本実施の形態では、バンドパスフィルタ9によって低周波数成分が除去された画像データの周波数帯域を帯域1と呼び、フィルタ処理前の画像データの周波数帯域を帯域2と呼ぶことにする。
積分回路10,11は、フォーカスエリアに対応する撮像領域の画像データの積算処理を行う。本実施の形態のカメラでは、被写界内に複数のフォーカスエリアが設定されている。図2に示すエリアA1〜A5は、撮像素子の撮像領域内における上記フォーカスエリアに対応する領域を示したものである。以下では、これらのエリアA1〜A5もフォーカスエリアと称することにする。図1に示した積分回路10,11は、フォーカスエリアA1〜A5毎に、そのエリア内の画像データの積算処理を行う。
積算回路10は、バンドパスフィルタ9でフィルタ処理した後の画像データ、すなわち帯域1の画像データに対して積算処理を行う。一方、積算回路11は、バンドパスフィルタ9を通さない帯域2の画像データに対して積算処理を行う。ここでは、積算回路10による積算結果を評価値AFv1と呼び、積算回路11による積算結果を評価値AFv2と呼ぶことにする。これらの評価値AFv1,AFv2はメモリ4に記憶される。
演算部12は、評価値AFv1,AFv2に基づいて評価値AFv3する。なお、評価値AFv3については、後述するサーチ動作説明において詳述する。飽和判定部17は、メモリ4から各AFエリアA1〜A5の画像データを読み込み、輝度信号が飽和レベル以上か否かを判定する。AF回路13は、後述するように、評価値AFv1、AFv3のいずれかに基づいてフォーカスレンズのAF動作を行う。
ところで、図2に示すように、点光源のような高輝度被写体Hがあった場合、例えば、夜間撮影時の街灯のような被写体があった場合、高輝度被写体Hを撮像している画素の出力信号は飽和してしまう。図2に示す例では、AFエリアA1,A2およびA5には高輝度被写体Hが存在しないが、AFエリアA3,A4には高輝度被写体Hが写り込んでいる。
図3は、飽和エリアの場合の、フォーカスレンズの位置と評価値AFv1および評価値AFv2との関係の一例を示す図である。図3の縦軸は評価値レベルを、横軸はフォーカスレンズのレンズ位置を表している。図3において、評価値AFv1の曲線41は、合焦位置から外れた位置で「山」のピークが得られる(合焦位置D1より∞端側のピーク41aと、合焦位置D1より至近側のピーク41b)。
図4は、図3の合焦位置D1付近の様子を示したものである。曲線L1,L2は、AFエリアA3およびA4における評価値AFv2の変化を示したものである。D1は合焦位置を示しており、AFエリアA3,A4の評価値AFv2は合焦位置D1で極小となる。評価値AFv2は輝度値にほぼ対応するものであり、撮像素子2の撮像面に投影された被写体像がぼけると高輝度被写体Hの像もぼけて、より多くの画素の出力信号が飽和するようになる。そのため、レンズ位置が合焦位置D1から遠ざかるにつれて、AFエリアA3,A4の評価値AFv2のレベルは大きくなる。
図2に示す例では、AFエリアA4はAFエリアA3に比べて高輝度被写体Hの数が少ないので、合焦位置D1から遠ざかった時の評価値AFv2の増加の程度が、AFエリアA3に比べて小さくなっている。このように、AFエリアA4では、レンズ位置の変化に対する評価値AFv2の変化が小さいので、例えば、手ぶれ等によりAFエリアA4内の高輝度被写体Hの数が変化すると、図4の破線L20に示すように評価値AFv2が減少する場合がある。そのため、上述した従来の技術のように、評価値AFv1,AFv2の差分が極大となる位置を合焦位置として検出するものでは、手ぶれにより差分が極大となったレンズ位置を合焦位置と検出してしまう、偽合焦という不都合が生じる場合があった。このような不都合は、マルチエリアAFのように、AFエリアの大きさが小さくなるほど生じやすい。
そこで、本実施の形態では、各AFエリアA1〜A5の合焦位置を求める際に、高輝度被写体Hが存在するAFエリアA3,A4に関しては、これらを合わせた領域を一つの合併エリアA3+A4として扱う。そして、合併エリアA3+A4に関しては評価値AFv3を用いて合焦レンズ位置を求める。一方、高輝度被写体Hが存在しないAFエリアA1,A2,A5に関しては、バンドパスフィルタ9でフィルタ処理された帯域1の積算値である評価値1を用いて、合焦位置をエリア毎に求める。
図5は、本実施の形態におけるAF動作の一例を示すフローチャートであり、CPU14で行われるAF処理を示している。図5のフローチャートによる処理は、例えば、不図示のレリーズスイッチからの半押し操作信号がCPU14に入力されると開始される。ステップ#1では、AF動作に必要なデータやフラグ等の初期化を行う。フラグの一例としては、AFエリアが飽和していることを示す飽和フラグがある。
ステップ#2では、合焦動作を行う際のフォーカスレンズのサーチ開始位置およびサーチ終了位置を設定する。本実施の形態では、図6に示すようにサーチ開始位置を至近端に、サーチ終了位置を∞(無限遠)端に、それぞれ設定する。なお、サーチ開始位置を∞端に、サーチ終了位置を至近端に設定しても良いし、AF動作開始時のレンズ位置や撮影モードに応じて最適な値に設定するようにしても良い。ステップ#3において、CPU14はモータ15に駆動信号を出力し、レンズユニット1のフォーカスレンズ(不図示)をサーチ開始位置(至近端)に移動させる。
ステップ#4では、レンズ移動速度を設定する。サーチ開始位置からサーチ終了位置までのフォーカスレンズの移動時間は、この移動速度によって決定される。レンズ移動速度を遅くすると、図6のサーチ動作におけるサンプリング数(図の黒丸)、すなわち、後述する履歴データの数が多くなり、レンズ移動速度を速くすると、履歴データの数が少なくなる。
続くステップ#5からステップ#9までが、サーチ動作の処理を示している。ステップ#5では、メモリ4に記憶された画像データに基づいて、各AFエリアA1〜A5の画像データをバンドパスフィルタ9でフィルタ処理する。そして、フィルタ処理された画像データを積算回路10で積算処理することにより、各AFエリアA1〜A5毎に評価値AFv1を算出する。算出された評価値AFv1は、評価値1履歴の履歴データとして記憶される。このとき、評価値AFv1は画像データ取得時のレンズ位置と関連付けられて各AFエリアA1〜A5毎に記憶される。
なお、本実施の形態では、一旦メモリ4に格納した画像データを、CPU14に読み込んで評価値を計算するようにしているが、A/D変換器3から出力された画像データを逐次バンドパスフィルタ9へ送り、データ転送と同時に評価値を算出するようにしても良い。逐次バンドパスフィルタ9にデータ転送する構成とすることにより、メモリ4に一旦記憶する場合に比べて、評価値の計算遅れを低減することができる。
続くステップ#6では、メモリ4に記憶された画像データに基づいて、各AFエリアA1〜A5の画像データを積算回路11で積算処理することにより、各AFエリアA1〜A5毎に評価値AFv2を算出する。算出された評価値AFv2は、評価値2履歴の履歴データとして記憶される。このとき、評価値AFv2は画像データ取得時のレンズ位置と関連付けられて各AFエリアA1〜A5毎に記憶される。
ステップ#7では、メモリ4に記憶された画像データに基づいて、飽和判定部17により次のような飽和判定を各AFエリアA1〜A5毎に行う。まず、AFエリア内の輝度信号を求め、輝度信号の最大値が予め設定された飽和レベル以上か否かを判定する。そして、飽和レベル以上と判定された場合には、飽和フラグを立てる。飽和レベルとしては、例えば、輝度信号が12BitでAD変換されている場合には、信号レベル3800を飽和レベルとして設定すれば良い。
ステップ#8では、ステップ#4で設定した移動速度でフォーカスレンズを移動させる。ステップ#9では、フォーカスレンズのレンズ位置がステップ#2で設定したサーチ終了位置に達したか否かを判定し、達したと判定されるとステップ#10へ進み、達していないと判定されるとステップ#5へ戻ってサーチ動作を継続する。
ステップ#10では、飽和エリアの判定を行う。すなわち、各AFエリアA1〜A5に関して、飽和フラグが立っているか否かを判定し、飽和フラグが立っているAFエリアを飽和エリアと判定する。上述した飽和フラグを立てるステップ#7の処理は、サーチ動作中の各サンプリング点で各々行われるので、本実施の形態の場合には、複数のサンプリングのいずれか一つにおいて輝度信号の最大値が飽和レベル以上と判定されると、そのAFエリアは飽和エリアと判定されることになる。なお、サーチ動作中に1回でも輝度信号の最大値が飽和レベル以上となったならば、飽和エリアと判定する代わりに、飽和レベル以上となる回数が所定回数以上の場合に飽和エリアと判定しても良い。
ステップ#11において、演算部12は、ステップ#10で飽和エリアと判定された全てのAFエリアの評価値AFv1,AFv2に基づいて、評価値AFv3を次のように算出する。なお、評価値AFv3の算出方法については、本発明者による出願特許(特開2004−246013号公報)に詳しく記載されている。まず、次式(1)により差分Δを算出する。この差分Δの算出は、画像データ取得時の各レンズ位置毎に行われるので、図6のサンプリング数(黒丸の数)と同数の差分Δが得られる。
Δ=ΣAFv2−ΣAFv1 …(1)
次に、複数の差分Δから最大値Δmaxを検出し、最大値Δmaxと各差分Δとの差を評価値AFv3とする。このようにして、レンズ位置毎に得られた評価値AFv3の集合を評価値3履歴と呼ぶことにする。評価値AFv3は、飽和エリアと判定されたAFエリアを一つのAFエリアとみなした場合の評価値を表している。
図2に示す例では、高輝度被写体Hが存在するAFエリアA3,A4は飽和エリアと判定され、AFエリアA3,A4を一つのエリアと考えて評価値AFv3を算出する。図3から分かるように、差分Δは合焦位置D1から遠ざかるにつれて大きくなるので、最大値Δmaxから差分Δを差し引いた値である評価値AFv3はD1で極大となる。
ステップ#12において、AF回路13は、ステップ#10で飽和エリアと判定されなかったAFエリアに関して、評価値1履歴を用いて各AFエリアの合焦位置を算出する。図2に示す例では、高輝度被写体Hが存在しないAFエリアA1,A2,A5について、評価値1履歴に基づく合焦位置が算出される。
図7は合焦位置の算出方法を説明する図であって、縦軸は評価値を、横軸はフォーカスレンズのレンズ位置をそれぞれ表している。破線で示す曲線がレンズ位置を変えた場合の評価値を表しており、曲線上の黒丸がサーチ動作により得られた評価値AFv1である。これらの評価値AFv1が評価値1履歴である。上述したステップ#12においては、曲線の最大点を含むP1〜P3の3点について、いわゆる3点内挿演算を行って曲線の極大点に対応するレンズ位置D1を算出する。
レンズ位置D1は、最大点P2と点P3とを通る傾きαの直線と、点P1を通る傾き−αの直線との交点に対応する。このレンズ位置D1は、撮像素子2によって撮像される被写体像のエッジのボケをなくし、画像のコントラストを最大にする位置であり、ステップ#12で算出すべき合焦位置である。
ステップ#13では、飽和エリアと判定されたAFエリアA3,A4に関して、それらを合わせた合併エリアA3+A4の評価値3履歴に基づいて合焦位置を算出する。この合焦位置は、合併エリアA3+A4の合焦位置になっている。合焦位置の算出方法は、上述したエリアA1,A2,A5の場合と同様であって、評価値AFv1に代えて評価値AFv3を用いて同様の計算を行えば良い。なお、上述した特開2004−246013号公報に記載されているように、評価値AFv3を用いることにより、撮像信号が飽和している飽和エリアであっても合焦位置を正確に検出することができる。
上述した、ステップ#12およびステップ#13の処理により、各AFエリアA1,A2,A5について合焦位置が得られるとともに、AFエリアA3,A4全体(合併エリアA3+A4)に関して一つの合焦位置が得られる。続くステップ#14では、ステップ#12およびステップ#13で得られた合計4つの合焦位置から、最終的にフォーカスレンズを移動すべき最終合焦位置を算出する。例えば、最も至近側の合焦位置を最終合焦位置とするモード設定になっている場合には、4つの合焦位置の内で最至近のものを最終合焦とする。ステップ#15では、モータ15を駆動して、フォーカスレンズをステップ#14で算出された最終合焦位置へ移動し、図4に示す合焦動作の処理を終了する。
図8は、各AFエリアA1〜A5の撮像データから、上述した4つの合焦位置が算出されるまでのデータの流れを模式的に示したものである。飽和していないAFエリアA1、A2,A5に関しては、各エリアの撮像データから評価値AFv1をそれぞれ算出し、その評価値AFv1に基づいて各エリアの合焦位置(エリア合焦位置)Da1,Da2,Da5が得られる。
一方、AFエリアA3,A4に関してはそれぞれ評価値AFv1,AFv2が算出され、さらに、それらの評価値AFv1,AFv2に基づいて、合併エリアA3+A4に対して評価値AFv3が算出される。そして、評価値AFv3に基づいて合併エリアA3+A4の合焦位置(飽和合焦位置)D(a3+a4)が算出される。
上述したように、本実施の形態では、AFエリアA1〜A5に飽和エリアが複数あった場合、それらの飽和エリアを合わせて一つの合併したAFエリアとして考え、さらに、飽和エリアA3,A4の評価値AFv1,AFv2から算出される評価値AFv3に基づいて合併エリアA3+A4の飽和合焦位置を求めるようにした。その結果、複数のAFエリアに分割されたマルチエリアのカメラにおいて、飽和していないAFエリアだけでなく、撮像信号が飽和しているAFエリアにおいても合焦位置を正確に求めることができる。例えば、従来のように、手ぶれ等によって、高輝度被写体Hが少ないAFエリアA4単独で合焦位置を算出した場合には偽合焦となるような状況であっても、合併したエリアA3+A4では高輝度被写体Hの数が多くなるため、合焦位置の算出をより正確に行うことができる。
さらに、そのようにして得られた複数の合焦位置から、最終的な合焦位置を一つ求めるようにしているので、偽合焦の発生を防止することができる。
上述した実施の形態では、最大値Δmaxから差分Δを差し引いた値である評価値AFv3を用いて飽和エリアの合焦位置を検出したが、差分Δを評価値AFv3として用いても良い。この場合、差分Δが極小となるレンズ位置が合焦位置となる。また、評価値AFv2と評価値AFv1との比を評価値AFv3として用いても良し、評価値AFv2を評価値AFv3として用いても良い。すなわち、飽和エリアに関しては、より低周波成分を含んだ評価値AFv2を考慮することにより、飽和エリアでも正確な合焦位置算出を行うことができる。
上述した差分Δや評価値AFv2と評価値AFv1との比を評価値AFv3として用いた場合、各AFエリアA1〜A5毎の評価値AFv3をサーチ動作中に算出することができる。この場合、飽和していないAFエリアA1,A2,A5に関しても評価値AFv3が算出されることになる。
なお、上述した実施の形態では、飽和エリアを合わせて一つの合併エリアとし合焦位置を算出したが、AFエリアの合併を行わず、それぞれの飽和エリア毎に評価値AFv3に基づいて合焦位置を算出するようにしても良い。その場合、高輝度被写体が少ない状況は別として、各焦点検出領域の被写体状況に応じた適切な合焦位置を算出できるという効果を奏する。
また、本実施の形態では、バンドパスフィルタ9,積算回路10,11によるフィルタ処理および積算処理をCPU14によるソフトウェアで処理しているが、これらの機能をハードウェアで実現するように構成しても良い。さらにまた、撮像素子を用いた撮影を行う電子カメラを例に説明したが、撮像素子の出力信号を用いて焦点検出を行う焦点検出装置やカメラであれば、本発明を適用することができる。なお、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
オートフォーカス(AF)電子カメラの要部構成を示すブロック図である。 飽和エリアを説明する図である。 飽和エリアの場合の、フォーカスレンズの位置と評価値AFv1および評価値AFv2との関係の一例を示す図である。 AFエリアA3,A4における評価値AFv2の変化を示す図である。 AF動作の一例を示すフローチャートである。 サーチ動作を説明する図である。 合焦位置の算出方法を説明する図である。 各AFエリアA1〜A5の撮像データから、上述した4つの合焦位置が算出されるまでのデータの流れを模式的に示したブロック図である。
符号の説明
1:レンズユニット、2:撮像素子、3:A/D変換器、4:メモリ、9:バンドパスフィルタ、10,11:積算回路、12:演算部、13:AF回路、14:CPU、17:飽和判定部

Claims (6)

  1. 複数設定された焦点検出領域の被写体像を撮像する撮像素子の撮像信号に基づいて、前記各焦点検出領域の合焦位置を算出する焦点検出装置において、
    前記撮像信号から所定の信号成分を抽出する抽出手段と、
    前記焦点検出領域が飽和領域か否かを判定する飽和判定手段と、
    前記抽出手段で抽出された信号成分に基づいて、第1評価値を前記焦点検出領域毎に算出する第1評価値演算手段と、
    前記撮像信号に基づいて、第2評価値を前記焦点検出領域毎に算出する第2評価値演算手段と、
    前記飽和判定手段により飽和領域と判定された焦点検出領域の前記第1評価値および第2評価値に基づいて、第3評価値を飽和領域と判定された焦点検出領域毎に算出する第3評価値演算手段と、
    (a)前記飽和判定手段により飽和領域と判定されなかった焦点検出領域は、前記第1評価値に基づいて合焦位置を算出し、(b)前記飽和判定手段により飽和領域と判定された焦点検出領域は、前記第3評価値に基づいて合焦位置を算出する合焦位置演算手段とを備えたことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記第3評価値演算手段は、前記飽和判定手段により飽和領域と判定された全ての焦点検出領域の前記第1評価値および第2評価値に基づいて、前記飽和領域と判定された全ての焦点検出領域からなる一つの合併領域に関する前記第3評価値を算出し、
    前記合焦位置演算手段は、前記第3評価値に基づいて前記合併領域の合焦位置を算出することを特徴とする焦点検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の焦点検出装置において、
    前記抽出手段は、前記撮像信号から所定の高周波数成分を抽出することを特徴とする焦点検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の焦点検出装置において、
    前記合焦位置演算手段により算出された複数の合焦位置から、いずれか一つを最終的な合焦位置として選択する選択手段をさらに備えたことを特徴とする焦点検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の焦点検出装置において、
    前記第3評価値演算手段は、前記第1評価値と前記第2評価値との差分に基づいて前記第3評価値を算出することを特徴とする焦点検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の焦点検出装置を備え、前記焦点検出装置の検出結果に基づいてフォーカスレンズのオートフォーカス動作を行うことを特徴するカメラ。
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