JP2007171448A - 演奏装置および演奏処理のプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 追従者の電子鍵盤楽器102は、MIDIケーブル103によって主導者の電子鍵盤楽器101に接続されている。電子鍵盤楽器102は、鍵盤105の演奏によって発生された演奏データを記憶して、通常演奏モードにおいては、鍵盤105によって発生された演奏データを音源に出力し、ペダル107をオンにしたコントロールモードにおいては、主導者の電子鍵盤楽器101から入力された演奏データの開始タイミングに応じた出力タイミングで、記憶されている演奏データを読み出して音源に出力する。
【選択図】 図1
Description
例えば、ある特許文献の電子楽器においては、合奏しようとする相手方楽器の発生する楽音のピッチを検出するピッチ検出手段と、ピッチ検出手段によって検出された信号に応じて電子楽器のピッチを制御するためのピッチ制御手段と、を有し、合奏の相手方楽器との間で出力ピッチの一致した合奏を可能にする構成になっている。また、得られたピッチ信号を伝送手段によりその他の電子楽器に伝送し、同じピッチの楽音を発生する。(特許文献1参照)
また、別の特許文献の通信装置、通信方法およびプログラムにおいては、演奏データを相互に通信を行う人数を指定する人数指定手段と、2人が指定されたときは2人の端末を直接接続して演奏データの通信を行うように指示し、3人以上が指定されたときにはサーバを介して3人以上の端末を接続して演奏データの通信を行うように指示する接続指示手段とを有する構成になっている。(特許文献2参照)
また、別の特許文献の電子楽器演奏システムにおいては、生徒が演奏する楽器である複数の演奏端末(端末2)と、教師が管理する楽音発生端末(端末1)とをLANによって接続し、端末2の演奏によって作成された演奏データは、LANを経由して端末1で受信される。端末1は、受信した演奏データに基づいて楽音データを作成し、その楽音データはLANを経由して端末2に送信される。端末2は、受信した楽音データに従って楽音を作成する構成になっている。(特許文献3参照)
しかしながら、演奏者同士が互いに他の演奏者を観察して、新しいテンポに移行する直前の状態を視覚的に予告するためには、演奏する位置が著しく制約されてしまうので問題がある。また、指揮者によって新しいテンポに移行する直前の状態を視覚的に予告するためには、指揮者による合奏の練習に多大な時間と費用を要することになる。また、MIDIインタフェースによって特定の演奏者が他の演奏者の演奏装置をコントロールするためには、その演奏者に多大な負担をかけることになり、実際には実現することが極めて困難である。
本発明は、このような従来の課題を解決するためのものであり、演奏者同士又は指揮者によって新しいテンポに移行する直前の状態を予告するような形態、および、特定の演奏者が他の演奏者の演奏装置をコントロールするような形態を採ることなく、複数の演奏装置の演奏タイミングを一致させることを目的とする。
請求項2の演奏装置において、請求項3に記載したように、記憶制御手段は、モード切換手段によって通常演奏モードから外部制御演奏モードに切り換えられたときからトリガ信号が入力されるまでの間に、演奏手段によって発生された演奏データを記憶手段に記憶するような構成にしてもよい。
請求項2の演奏装置において、請求項4に記載したように、記憶制御手段は、演奏手段による曲の演奏が開始する前に、当該演奏手段によって発生された演奏データを記憶手段に予め記憶するような構成にしてもよい。
請求項1の演奏装置において、請求項5に記載したように、出力制御手段は、外部制御演奏モード中において、外部の演奏装置から複数の演奏データが時間差をもって入力され、かつ、各時間差が所定時間内である場合には、最初の演奏データを出力タイミングとして記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力するような構成にしてもよい。
請求項1の演奏装置において、請求項6に記載したように、出力制御手段は、外部の演奏装置の演奏によって入力された特定の音高を出力タイミングとして、記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して音源手段に出力するような構成にしてもよい。
請求項1ないし請求項6のいずれかの演奏装置において、請求項7に記載したように、モード切換手段は、予め設定されている操作子(実施形態においては、図1のペダル107に相当する)の操作をモード切換指令として演奏モードを切り換えるような構成にしてもよい。
ステップAないしステップFは、実施形態においては、図1のCPU1の処理に相当する。
請求項9の演奏処理のプログラムにおいて、請求項10に記載したように、ステップCは、ステップEによって通常演奏モードから外部制御演奏モードに切り換えられたときからトリガ信号が入力されるまでの間に、ステップBによって発生された演奏データを記憶手段に記憶するような構成にしてもよい。
請求項9の演奏処理のプログラムにおいて、請求項11に記載したように、ステップCは、演奏手段による曲の演奏が開始する前に、当該演奏手段によって発生された演奏データを記憶手段に予め記憶するような構成にしてもよい。
請求項8の演奏処理のプログラムにおいて、請求項12に記載したように、ステップFは、外部制御演奏モード中において、外部の演奏装置から複数の演奏データが時間差をもって入力され、かつ、各時間差が所定時間内である場合には、最初の演奏データを出力タイミングとして記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して音源手段に出力するような構成にしてもよい。
請求項8の演奏処理のプログラムにおいて、請求項13に記載したように、ステップFは、外部の演奏装置の演奏によって入力された特定の音高を出力タイミングとして、記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して音源手段に出力するような構成にしてもよい。
請求項8ないし13のいずれかの演奏処理のプログラムにおいて、請求項14に記載したように、ステップEは、予め設定されている操作子(実施形態においては、図1のペダル107に相当する)の操作をモード切換指令として演奏モードを切り換えるような構成にしてもよい。
図5は、CPU1のメインルーチンのフローチャートである。所定のイニシャライズ(ステップSA1)の後、スイッチ処理(ステップSA2)、MIDI処理(ステップSA3)、鍵盤処理(ステップSA4)、ペダル処理(ステップSA5)、およびその他の処理(ステップSA6)を繰り返し実行する。
ステップSB1において、オンからオフにペダルが変化したときは、MODEFを0(通常モード)にリセットし(ステップSB6)、レジスタB2内にある音符のノートオフイベントを音源9に供給し(ステップSB7)、図3の全てのタイマを停止して(ステップSB8)、音源9に対する消音処理を解除する(ステップSB9)。そして、メインルーチンに戻る。
ステップSC1においてMIDI入力がない場合、ステップSC2においてMODEFが0(通常モード)の場合、ステップSC3においてMIDI入力がノートイベントでない場合、又は、ステップSC4においてイベントのノートが所定のレンジ内でない場合には、メインルーチンに戻る。
ステップSD2において、MODEFが0の通常モードである場合には、鍵盤105の演奏による鍵変化に対応するノートイベントを音源9に出力する(ステップSD12)。そして、メインルーチンに戻る。
図10は、合奏する曲の楽譜の一部と演奏モードのタイミングを示す図である。図10において、(1)は主導者の楽譜、(2)は追従者の楽譜、(3)は追従者の電子鍵盤楽器102のペダルの操作、すなわち演奏モードのタイミングを示している。
楽譜(1)および楽譜(2)において、第1小節および第2小節のテンポは、2分音符を単位としたスローテンポになっているが、3小節以降は、16分音符を単位としたかなり早いアップテンポに急激に変わる。追従者はアップテンポに変化する前に、第2小節の休符の間にペダルをオンにして音源9を消音状態にした後、G4およびC5の和音、D5、E5からなる第3小節の音符nを演奏する。したがって、その演奏データの音符情報はレジスタB1に登録される。次に、第3小節になって、主導者の電子鍵盤楽器101が演奏を開始すると、その演奏の開始タイミングt1がMIDI入力として追従者の電子鍵盤楽器102に送信される。電子鍵盤楽器102のCPU1は、開始タイミングt1のMIDI入力のノートオンイベントをトリガ信号として、レジスタB1に登録されている音符nのノートオンイベントを音源9に出力する。音符nのノートオンイベントが出力された後、追従者はt2のタイミングでペダルをオフにして、通常モードでの演奏を行う。
図10に示す主導者の電子鍵盤楽器101の楽譜の場合には、コントロールモード中において、E4、G4、およびC5の和音、B4、A4からなる5個の演奏データが、MIDI入力のノートオンイベントとして追従者の電子鍵盤楽器102に送信される。E4、G4、およびC5の和音の中で、最初に入力されたノートオンイベントを出力タイミングとして、レジスタB1に記憶されているG4およびC5の和音を読み出して音源9に出力する。E4、G4、およびC5の和音が全く同時に押鍵されるとは限らないので、和音の中で最初のノートオンイベントをトリガ信号とするのである。次に、B4のノートオンイベントを出力タイミングとして、レジスタB1に記憶されているD5を読み出して音源9に出力し、次に、B4のノートオンイベントを出力タイミングとして、レジスタB1に記憶されているE5を読み出して音源9に出力する。
したがって、第3小節においてテンポが急激に変化したときでも、主導者の演奏の開始タイミングと追従者の演奏の開始タイミングとが一致することになる。追従者は音符nの発音に合わせて、以後の演奏を主導者の演奏に合わせて容易に合奏することができる。
コントロールモードにおいて、主導者の電子鍵盤楽器101の複数のノートオンイベントの発音タイミングと、追従者の電子鍵盤楽器102の複数のノートオンイベントの発音タイミングとが一致しない場合には、電子鍵盤楽器101から最初に入力されたノートオンイベントを出力タイミングとして、レジスタB1に記憶されている最初のノートオンイベントを出力し、その後は、レジスタB1に記憶されているノートオンイベント自体の発音タイミングに従って残りのノートオンイベントを出力する構成にしてもよい。
追従者の電子鍵盤楽器102は主導者の電子鍵盤楽器101のノートオンイベントのタイミングをトリガ信号としてノートオンイベントを音源9に出力する構成にしたが、ノートオンイベントに代えて又はノートオンイベントと併用して、主導者の電子鍵盤楽器101のノートオンイベントのタイミングをトリガ信号としてノートオンイベントを音源9に出力する構成にしてもよい。
また、演奏モードを切り換える操作子としては、ペダル107に限らない。例えば、スイッチ部106において、予め設定されたスイッチの操作によって演奏モードを切り換えるような構成にしてもよい。
したがって、演奏者同士又は指揮者によって新しいテンポに移行する直前の状態を予告することなく、かつ、特定の演奏者が他の演奏者の演奏装置をコントロールすることなく、複数の演奏装置の演奏タイミングを一致させることができる。
通信手段によって外部の装置と通信するステップAと、演奏手段の操作に応じて演奏データを発生するステップBと、前記ステップBによって発生された演奏データを記憶手段に記憶するステップCと、通常演奏モードおよび外部制御演奏モードのいずれか一方の演奏モードを設定するステップDと、入力されるモード切換指令に応じて、前記ステップDによって設定されている現在の演奏モードから他方の演奏モードに切り換えるステップEと、前記通常演奏モードにおいては前記ステップBによって発生された演奏データを音源手段に出力し、前記外部制御演奏モードにおいては前記通信手段を介して外部の演奏装置から入力されたトリガ信号に応じた出力タイミングで前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力するステップFと、をコンピュータに実行させる。
前記ステップCは、前記ステップEによって前記通常演奏モードから前記外部制御演奏モードに切り換えられたときから前記トリガ信号が入力されるまでの間に前記ステップBによって発生された演奏データを前記記憶手段に記憶する。
前記ステップCは、前記演奏手段による曲の演奏が開始する前に当該演奏手段によって発生された演奏データを前記記憶手段に予め記憶する。
前記ステップFは、前記外部制御演奏モード中において、前記外部の演奏装置から複数の演奏データが時間差をもって入力され、かつ、各時間差が所定時間内である場合には、最初の演奏データを出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力する。
前記ステップFは、前記外部の演奏装置の演奏によって入力された特定の音高を出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力する。
前記ステップEは、予め設定されている操作子の操作を前記モード切換指令として演奏モードを切り換える。
3 プログラムメモリ
4 ワークメモリ
5 鍵盤検出部
6 スイッチ検出部
7 ペダル検出部
8 MIDIインタフェース
9 音源
10 発音回路
101 主導者の電子鍵盤楽器
102 追従者の電子鍵盤楽器
105 鍵盤
107 ペダル
Claims (14)
- 外部の装置と通信する通信手段と、
操作に応じて演奏データを発生する演奏手段と、
前記演奏手段によって発生された演奏データを記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
通常演奏モードおよび外部制御演奏モードのいずれか一方の演奏モードを設定するモード設定手段と、
入力されるモード切換指令に応じて、前記モード設定手段によって設定されている現在の演奏モードを他方の演奏モードに切り換えるモード切換手段と、
前記通常演奏モードにおいては前記演奏手段によって発生された演奏データを音源手段に出力し、前記外部制御演奏モードにおいては前記通信手段を介して外部の演奏装置から入力されたトリガ信号に応じた出力タイミングで前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力する出力制御手段と、
を備えた演奏装置。 - 前記記憶制御手段は、前記外部制御演奏モードにおいて前記演奏手段によって発生された演奏データを当該演奏データの出力タイミングより前に前記記憶手段に予め記憶することを特徴とする請求項1に記載の演奏装置。
- 前記記憶制御手段は、前記モード切換手段によって前記通常演奏モードから前記外部制御演奏モードに切り換えられたときから前記トリガ信号が入力されるまでの間に前記演奏手段によって発生された演奏データを前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2に記載の演奏装置。
- 前記記憶制御手段は、前記演奏手段による曲の演奏が開始する前に当該演奏手段によって発生された演奏データを前記記憶手段に予め記憶することを特徴とする請求項2に記載の演奏装置。
- 前記出力制御手段は、前記外部制御演奏モード中において、前記外部の演奏装置から複数の演奏データが時間差をもって入力され、かつ、各時間差が所定時間内である場合には、最初の演奏データを出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の演奏装置。
- 前記出力制御手段は、前記外部の演奏装置の演奏によって入力された特定の音高を出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の演奏装置。
- 前記モード切換手段は、予め設定されている操作子の操作を前記モード切換指令として演奏モードを切り換えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の演奏装置。
- 通信手段によって外部の装置と通信するステップAと、
演奏手段の操作に応じて演奏データを発生するステップBと、
前記ステップBによって発生された演奏データを記憶手段に記憶するステップCと、
通常演奏モードおよび外部制御演奏モードのいずれか一方の演奏モードを設定するステップDと、
入力されるモード切換指令に応じて、前記ステップDによって設定されている現在の演奏モードから他方の演奏モードに切り換えるステップEと、
前記通常演奏モードにおいては前記ステップBによって発生された演奏データを音源手段に出力し、前記外部制御演奏モードにおいては前記通信手段を介して外部の演奏装置から入力されたトリガ信号に応じた出力タイミングで前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力するステップFと、
をコンピュータに実行させる演奏処理のプログラム。 - 前記ステップCは、前記外部制御演奏モードにおいて前記ステップBによって発生された演奏データを当該演奏データの出力タイミングより前に前記記憶手段に予め記憶することを特徴とする請求項8に記載の演奏処理のプログラム。
- 前記ステップCは、前記ステップEによって前記通常演奏モードから前記外部制御演奏モードに切り換えられたときから前記トリガ信号が入力されるまでの間に前記ステップBによって発生された演奏データを前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項9に記載の演奏処理のプログラム。
- 前記ステップCは、前記演奏手段による曲の演奏が開始する前に当該演奏手段によって発生された演奏データを前記記憶手段に予め記憶することを特徴とする請求項9に記載の演奏処理のプログラム。
- 前記ステップFは、前記外部制御演奏モード中において、前記外部の演奏装置から複数の演奏データが時間差をもって入力され、かつ、各時間差が所定時間内である場合には、最初の演奏データを出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力することを特徴とする請求項8に記載の演奏処理のプログラム。
- 前記ステップFは、前記外部の演奏装置の演奏によって入力された特定の音高を出力タイミングとして前記記憶手段に記憶されている演奏データを読み出して前記音源手段に出力することを特徴とする請求項8に記載の演奏処理のプログラム。
- 前記ステップEは、予め設定されている操作子の操作を前記モード切換指令として演奏モードを切り換えることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の演奏処理のプログラム。
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