JP2001195061A - 同期制御方法および同期制御装置 - Google Patents

同期制御方法および同期制御装置

Info

Publication number
JP2001195061A
JP2001195061A JP2000003955A JP2000003955A JP2001195061A JP 2001195061 A JP2001195061 A JP 2001195061A JP 2000003955 A JP2000003955 A JP 2000003955A JP 2000003955 A JP2000003955 A JP 2000003955A JP 2001195061 A JP2001195061 A JP 2001195061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
control
performance
performance data
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000003955A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4200621B2 (ja
Inventor
Haruki Uehara
春喜 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2000003955A priority Critical patent/JP4200621B2/ja
Priority to US09/754,520 priority patent/US6417439B2/en
Priority to DE60134596T priority patent/DE60134596D1/de
Priority to EP01100594A priority patent/EP1130572B1/en
Publication of JP2001195061A publication Critical patent/JP2001195061A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4200621B2 publication Critical patent/JP4200621B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 楽器の演奏と楽器以外の装置の動作を同期さ
せて制御すること。 【解決手段】 演奏を行うためのピアノ100、ピアノ
100とMIDIケーブル111で接続された制御装置
200、および制御装置200の制御に基づいて演奏に
各種効果を付与する効果装置300を備えて構成されて
おり、ピアノ100は、MIDI信号を出力することが
できるように構成されている。制御装置200は、ピア
ノ100における演奏に同期して送信されるMIDI信
号に基づいて制御装置300を制御できるように構成さ
れている。効果装置300としては、照明装置301、
ディスプレイ302、およびサウンドシステム303が
制御装置200に接続されており、制御装置200は、
照明装置301のオン/オフ、ディスプレイ302への
静止画や動画の表示、サウンドシステム303への効果
音の出力などを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楽器の演奏に同期
して楽器以外の装置を制御する同期制御装置および方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、楽器の演奏にあわせて楽器以
外の装置を制御することによって、様々な効果を付与す
ることが行われている。例えばコンサートなどであれば
様々な色の照明によって効果を付与したり、コーラスと
して予めサンプリングしてあった音声を再生するような
効果を付与することがある。このような演奏に効果を付
与するタイミングは、演奏曲の進行と同期がとれている
ことが望ましい。演奏の進行にあわせて効果付与を指示
する操作として、上述した例であれば予め決められたタ
イミングで照明を制御する装置のスイッチのオン・オフ
を行ったり、音声再生装置のスタート・ストップ操作を
行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような指示操作を
演奏者が楽器の演奏動作とあわせて逐一行うことは困難
である。しかしながら演奏者が演奏を進行させるタイミ
ングが必ずしも楽譜通りではない場合、第三者が制御指
示操作を行うと、演奏タイミングと効果付与タイミング
が同期しない恐れもある。あらかじめ制御内容を楽譜の
進行に応じて時系列に記述したデータを作成しておくこ
とも可能であるが、この場合も演奏者が楽譜通りに演奏
を進行させなかった場合には、演奏の進行と効果付与が
同期しないという問題がある。このように、従来は演奏
動作と楽器以外の装置を同期させる制御は大変困難であ
るという問題があった。
【0004】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、楽器の演奏と楽器以外の装置の動作を同期
させることが可能な、同期制御装置および同期制御方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載の発明は、楽器の演奏動作
に同期して他装置を制御する同期制御方法であって、前
記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記他
装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御データ
系列とを対応付けた演奏データから、前記主演奏データ
系列に含まれる個々の主演奏データと前記制御データ系
列に含まれる個々の制御データとを読み出す読出段階
と、読み出した前記制御データに基づいて前記他装置を
制御する制御段階とを備え、楽器の演奏動作と前記主演
奏データとを比較し、該比較結果に応じて前記主演奏デ
ータおよび前記制御データの進行を制御することを特徴
とする。請求項2に記載の発明は、楽器の演奏動作に同
期して他装置を制御する同期制御方法であって、前記楽
器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記他装置
を制御する制御内容を時系列で記述した制御データ系列
とを対応付けた演奏データから、前記主演奏データ系列
に含まれる個々の主演奏データと前記制御データ系列に
含まれる個々の制御データとを共通の時間進行に従って
読み出す読出段階と、読み出した前記制御データに基づ
いて前記他装置を制御する制御段階とを備え、予め前記
演奏データに記述された所定の区切りにおいては、読み
出した前記主演奏データに対応した演奏動作を検出する
まで前記時間進行を停止することを特徴とする。請求項
3に記載の発明は、請求項2に記載の同期制御方法にお
いて、前記所定の区切りは、前記主演奏データに含まれ
る音高データと対応付けて記述されており、前記演奏動
作として検出された音高と、前記音高データが示す音高
とが一致した場合は前記時間進行の停止を解除すること
を特徴とする。請求項4に記載の発明は、請求項2に記
載の同期制御方法において、前記制御段階は、予め記憶
された対応データに基づいて、前記制御データに含まれ
るパラメータに基づいて前記他装置の制御内容を認識す
ることを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項
2に記載の同期制御方法において、前記他装置は複数種
類の装置であり、前記制御データは前記他装置の種類を
区別するパラメータを含むことを特徴とする。請求項6
に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の
同期制御方法であって、前記演奏データは、前記主演奏
データ系列と前記演奏に付加する伴奏内容を記述する伴
奏データ系列とを対応付けており、前記読出段階は、前
記主演奏データ、前記制御データ、および前記伴奏デー
タ系列に含まれる個々の伴奏データを読み出し、読み出
した前記伴奏データに基づいて電子楽音を発生させる段
階を備えることを特徴とする。
【0006】請求項7に記載の発明は、楽器の演奏動作
に同期して他装置を制御する同期制御装置であって、前
記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記他
装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御データ
系列とを対応付けた演奏データを記憶する演奏データ記
憶手段と、前記主演奏データ系列に含まれる個々の主演
奏データと前記制御データ系列に含まれる個々の制御デ
ータとを読み出す読出手段と、読み出した前記制御デー
タに基づいて前記他装置を制御する制御手段とを備え、
楽器の演奏動作と前記主演奏データとを比較し、該比較
結果に応じて前記主演奏データおよび前記制御データの
進行を制御することを特徴とする。請求項8に記載の発
明は、楽器の演奏動作に同期して他装置を制御する同期
制御装置であって、前記楽器の演奏内容を記述する主演
奏データ系列と前記他装置を制御する制御内容を時系列
で記述した制御データ系列とを対応付けた演奏データを
記憶する演奏データ記憶手段と、前記主演奏データ系列
に含まれる個々の主演奏データと前記制御データ系列に
含まれる個々の制御データとを共通の時間進行に従って
読み出す読出手段と、読み出した前記制御データに基づ
いて前記他装置を制御する制御手段とを備え、予め前記
演奏データに記述された所定の区切りにおいては、読み
出した前記主演奏データに対応した演奏動作を検出する
まで前記時間進行を停止することを特徴とする。なお、
本件における「他装置」とは、楽器本体と離間された位
置に配置されるもののみならず、楽器に内蔵あるいは設
置され、楽器本体と一体的に配置されたものを含む。
【0007】
【発明の実施の形態】[1.実施形態の構成] [1−1.全体構成]図1に実施形態の全体構成を示す。
本実施形態では、演奏を行うためのピアノ100、ピア
ノ100とMIDI(Musical Instrument Digital Int
erface)ケーブル111で接続された制御装置200、
および制御装置200の制御に基づいて演奏に各種効果
を付与する効果装置300を備えて構成されている。ピ
アノ100は、後に詳しく説明するようにMIDI信号
を出力することができるように構成されており、制御装
置200は、ピアノ100における演奏に同期して送信
されるMIDI信号に基づいて制御装置300を制御で
きるように構成されている。本実施形態では、効果装置
300としては、照明装置301、ディスプレイ30
2、およびサウンドシステム303が制御装置200に
接続されており、制御装置200は、照明装置301の
オン/オフや移動、ディスプレイ302への静止画や動
画の表示、サウンドシステム303への効果音(例え
ば、CDに記録されたオーディオ音)の出力などを制御
する。
【0008】[1−2.ピアノの構成]図2は、ピアノ1
00の外観構成を示す図であり、図3は、ピアノ100
の主要部内部の構成を示す図である。ピアノ100は、
鍵1の運動をハンマ2に伝達するアクションメカニズム
3と、ハンマ2によって打撃される弦4と、鍵1を駆動
するソレノイド5と、弦4の振動を止めるためのダンパ
6とを備えており、これらの構成は一般的な自動ピアノ
と同様である。また、このピアノ100には、通常のア
コースティックピアノと同様にバックチェック7が設け
られており、打弦後のハンマ2がハンマーアクション機
構に戻ったときのハンマ2の暴れを防止する。他にも、
このピアノ100は、通常のアコースティックピアノに
搭載される機構と同様のものを備えている。さらに、こ
のピアノ100には、ハンマ2の打弦を阻止する不図示
のストッパが設けられており、このストッパは、演奏者
の指示あるいは操作に応じて、打弦を阻止する位置と打
弦を許容する位置との間で電気的あるいは機械的に移動
可能にされている。
【0009】また、このピアノ100は、コントローラ
11、サーボコントローラ12、電子楽音発生部25、
キーセンサ26、MIDIインターフェイス110、デ
ィスクドライブ120、およびディスプレイ130を備
えている。コントローラ11は、CPU(中央処理装
置)、ROM(リードオンリーメモリ)およびRAM
(ランダムアクセスメモリ)などを有しており、ピアノ
100の各部を制御するものである。サーボコントロー
ラ12は、速度指示値Vrに応じた励磁電流をソレノイ
ド5に供給するとともに、ソレノイド5から供給される
フィードバック信号としての出力速度Vyと速度指示値
Vrを比較し、両者が一致するようにサーボ制御を行う
ものであり、速度指示値Vrは、各時刻における鍵1の
位置に対応した速度を示す値としてコントローラ11か
ら適宜出力される。電子楽音発生部25は、コントロー
ラ11の制御に基づいて電子的な楽音を発生するもので
あり、音源やスピーカ等から構成されされている。キー
センサ26は、各鍵1の下面側に設けられ、対応する鍵
1の動作を検出するセンサであり、各鍵1の状態を示す
信号を検出してコントローラ11に出力する。コントロ
ーラ11は、これらのキーセンサ26から供給される信
号に基づいて、後に詳しく説明するように制御装置20
0に対して各種効果制御を指示するMIDI信号を送信
する。
【0010】ディスクドライブ120は、例えばDVD
−ROMやCD−ROMなどの外部記録媒体に記録され
たデータを読み出す装置であり、本実施形態では、演奏
データをコントローラ11に供給するために用いられ
る。ディスプレイ130は、タッチパネル付きの液晶デ
ィスプレイであって、譜面立ての横に上下左右に回動可
能に支持されており、コントローラ11は、表示内容の
制御やパネル状態の検出を行うことができるように構成
されている。本実施形態では、ディスプレイ130は、
ピアノ100の演奏状態などを表示したり、各種設定を
行うためのパネルとして用いられる。
【0011】[1−3.制御装置の構成]図4は制御装置
200の構成を示す図である。この図に示すように制御
装置200は、各部を制御する制御部201、MIDI
インターフェイス202、設定テーブル203、照明デ
ータベース211、画像データベース212、音響デー
タベース213、照明装置制御部221、ディスプレイ
制御部222、サウンドシステム制御部223を備えて
いる。設定テーブル203には、後に例を図示するよう
に、MIDI信号の内容と効果装置300の制御内容と
の対応が記憶されている。本実施形態では、制御内容は
制御装置300の種類毎に詳細な制御内容を記述したフ
ァイルをデータベースとして記憶しており、照明データ
ベース211は照明装置301の制御内容を記憶したも
のであり、画像データベース212はディスプレイ30
2に表示する静止画や動画の制御内容を記憶したもので
あり、音響データベース213はサウンドシステム30
3におけるオーディオ出力の制御内容を記憶したもので
ある。また、照明装置制御部221、ディスプレイ制御
部222、およびサウンドシステム制御部223は、受
信したMIDI信号の内容に基づいて特定されたファイ
ルの記述内容に従って、各々接続された効果装置を制御
するものである。
【0012】[1−4.データの構成]次に、同期制御を
行うためのデータ構成について説明する。本実施形態で
は、演奏の進行を記述した演奏データに基づいて同期制
御を行うものとし、演奏データはMIDIフォーマット
で記述されている。図5は演奏データの一部を示した図
である。MIDIデータは、イベントデータと、これら
の時間間隔を示すタイミングデータと、エンドデータと
からなるシーケンスデータで構成され、ディスクドライ
ブ120から供給される。
【0013】イベントデータは、ノートオンイベントや
ノートオフイベント、ノートナンバ、およびベロシティ
を示すデータを有している。なお、ノートオンおよびノ
ートオフ以外のイベントについては、本実施形態では説
明を省略する。また、MIDIデータでは最大16系統
の楽器をコントロールすることができるようになってお
り、このためノートイベントデータとして最大16系統
のデータを記述することができる。本実施形態では、各
系統毎にシーケンスデータが作成されており、各シーケ
ンスはTr0〜Tr15までのトラック名で特定される
ようになっている。
【0014】所定の1系統のイベントデータのノートオ
ンイベントのベロシティを示す部分には、キューフラグ
という識別子が記述されるようになっている(図5に示
した「Cf」参照)。つまり、コントローラ11は、M
IDIデータの所定の系統のノートオンイベントのベロ
シティを示す部分を参照することにより、このノート
(音高)がキューフラグに特定されるものであるか否か
を判別することができるようになっている。なお、キュ
ーフラグであることを記述するための情報は、上記のよ
うにベロシティの部分に書き込む以外にも、他の部分に
書き込むようにしてもよい。
【0015】本実施形態では、このキューフラグを用い
て、ピアノ100における演奏と制御装置200におい
て行う効果装置300の制御を同期させる。より具体的
には、上述した各系統に、演奏のメロディラインを示す
主演奏トラックと、ピアノ100の外部に接続されてい
る機器の制御内容を示す外部制御トラックとを割り当
て、主演奏トラックに含まれるノートオンイベントに一
定の区切り毎にキューフラグを付しておく。そして、キ
ューフラグが付された主演奏トラックのノートオンイベ
ントの実行タイミングを、センサ26が検出する鍵1の
押鍵操作に基づいて制御することによって、あわせて外
部制御トラックのイベントデータの実行タイミングも制
御する。これにより、予め演奏の進行にあわせて制御内
容を記述しておくことができるので、演奏しながら制御
スイッチを操作する手間が省け、押鍵操作に基づいて進
行を制御できるので、演奏者がタイミングをコントロー
ルできるようになる。
【0016】ところで、本実施形態では、図6に例示す
るように、コントローラ11が行う制御内容を各トラッ
ク毎に割り当てたテーブルが、コントローラ11内のR
AMに記憶させる。この内容は、例えば演奏データに含
まれている。コントローラ11は、所定のタイミングに
おいて実行すべきイベントデータが含まれるトラック番
号に基づいて異なる制御を行えるようになっており、図
6に示す例では、トラックTr0のイベントデータに基
づいてソレノイド5を制御し、トラックTr1のイベン
トデータに基づいて電子楽音発生部25を制御し、トラ
ックTr2のイベントデータに基づいて外部の装置を制
御するように設定されている。ここでのソレノイド5の
駆動は、ハンマ2が弦4を打撃しない程度に鍵1を駆動
する、いわゆる鍵1を半押し状態とすることにより、演
奏者に対して押下すべき鍵を報知するものとする。な
お、鍵1を半押し状態とする演奏ガイドは行わないよう
にしてもよいし、各鍵毎に設けたLEDによる点灯表示
などによって演奏ガイドを行うようにしてもよい。これ
により、トラックTr0のデータに基づいて演奏指示を
行い、トラックTr1のデータに基づいて伴奏の自動演
奏を行い、トラックTr1のデータに基づいて外部に接
続した効果装置300を用いた効果付与を行うことがで
きるようになる。
【0017】図7は、ピアノ100から送信されるMI
DI信号の内容と、制御装置200における制御内容と
の対応を例示した図であり、この内容は、先に説明した
ように、制御装置200の設定テーブルに記憶されてい
る。本実施形態では、外部装置に対する制御内容を示す
MIDIデータにはノートオンイベントを用いるものと
している。制御装置200は、ノートオンデータに含ま
れるノートナンバに基づいて制御内容を選択すればよ
い。また、先にも説明したように、各制御装置300の
詳細な制御内容を記述したファイルはデータベースとし
て記憶されており、各ファイルには、図7に例示するよ
うにそれぞれファイル名が付されて特定できるようにな
っている。設定テーブルは、ノートナンバとファイル名
とを1対1に対応させたデータ構成となっている。な
お、図7においては、ノートナンバ0〜127を照明、
画像、音響の3種類の制御内容に対応させているが、照
明、画像、音響のイベントデータを各種類毎に異なるト
ラックに割り当てるようにすれば、各種類のイベントデ
ータを分別できるため、128個のノートナンバを各種
類の制御に各々用いることができ、制御を多様化でき
る。
【0018】[2.実施形態の動作]次に、上述した構成
を備える本実施形態の動作について、同期制御動作の概
要説明した後、ピアノ100および制御装置200の詳
細な動作についてそれぞれ説明する。
【0019】[2−1.概要動作]図8は、上述した主演
奏トラックおよび外部制御トラックのデータの内容例を
楽譜として表示した図である。以下の説明においては、
タイミングの特定について、「イベント時刻」および
「ポインタ時刻」2種類の時刻を用いる。「イベント時
刻」とは、上述したタイミングデータの累積によって特
定される時刻であり、演奏データに含まれる各イベント
データを実行すべき時刻を示す。例えば、図8に示す具
体例では、コントローラ11の分解能=2(1/8分音
符を基本単位)とした場合の各音符の演奏時刻を「イベ
ント時刻」の時系列に示している。この例によれば、キ
ューフラグの付されたノートオンイベントは、イベント
時刻t8およびt16において演奏されることになる。
このイベント時刻によって示されるタイミングは、演奏
データに含まれる16のトラックTr0〜Tr15共通
の時刻であり、これにより、各トラックに含まれるイベ
ントデータの同期をとることができるようになってい
る。
【0020】一方、「ポインタ時刻」とは、イベントデ
ータを実行している時刻、すなわち現在演奏中の時刻を
示しているものである。キューフラグを用いない通常の
MIDIデータに基づく演奏であれば、ポインタ時刻は
テンポによって規定される一定の時間間隔で進行してい
くが、本実施形態のようにキューフラグを用いて演奏進
行の待ち受けを行う場合には、必ずしも一定の時間間隔
で進行するとは限らない。なお、以下の説明において
は、イベント時刻およびポインタ時刻の他に、「キュー
フラグ時刻」を用いる場合があるが、これはイベント時
刻のうちの、特にキューフラグが付されたノートオンイ
ベントを実行すべき時刻を示すものである。また、図8
中の「経過時間」は、キューフラグに対応する押鍵イベ
ントの待ち受け状態になってからの経過時間を示して
る。なお、本実施形態における「キューフラグに対応す
る押鍵イベント」とは、キューフラグが付されたノート
イオンイベントに含まれるノートナンバに対応した鍵1
の押鍵をキーセンサ26が検出した場合をいう。
【0021】本実施形態では、押鍵イベントの待ち受け
状態は、キューフラグ時刻を前後する所定時間継続する
ものとしている。これは、演奏者が演奏データが示すキ
ューフラグ時刻よりも、早くあるいは遅く押鍵しても、
効果付与タイミングを演奏に同期させるためである。よ
り具体的には、キューフラグに対応する押鍵の待ち受け
時間(図8中の「経過時間」)においては、ポインタ時
刻の進行をいったん停止し、キューフラグに対応した押
鍵イベントがあったときにキューフラグ時刻からポイン
タ時刻の進行を開始する。なお、押鍵イベントの待ち受
け状態が開始してから所定時間が経過しても押鍵イベン
トがなかった場合には、ミスタッチや誤検出により押鍵
イベントが検出されなかった場合や、演奏者が効果付与
を行わないことを意図した場合であって、演奏者の演奏
動作自体は進行している場合があるので、待ち受け状態
は解除して、未実行のイベントデータに対応するイベン
ト時刻からポインタ時刻の進行を開始する。
【0022】本実施形態では、上述したような処理を行
うために、コントローラ11において実行する処理にお
いて必要なデータを一時的に記憶しておくバッファ(押
鍵バッファ、イベントバッファ、キューフラグバッフ
ァ)がピアノ100のコントローラ11のRAMに設け
られる。図9は、各種バッファの内容例を示す図であ
り、(1)は押鍵バッファの内容例を示し、(2)はイ
ベントバッファの内容例を示し、(3)はキューフラグ
バッファの内容例を示している。
【0023】押鍵バッファは、キーセンサ26によって
検出された鍵1の押鍵操作内容を記憶するバッファであ
る。コントローラ11には、鍵1とノートナンバとの対
応が予め設定されており、鍵1毎に押鍵イベントを検出
すると、当該鍵1に対応したノートナンバを認識できる
ようになっている。イベントバッファは、次に実行すべ
きイベントデータを予めディスクドライブにセットされ
たディスクから読み出して記憶するバッファであり、図
9(2)に示すように、当該イベントデータのトラック
番号、イベント、ノートナンバ、およびイベント時刻を
対応付けて記憶するようになっている。キューフラグバ
ッファは、キューフラグの内容を記憶するバッファであ
り、図9(3)に示すように、キューフラグが付された
ノートオンイベントのノートナンバ、キュー実行待ち状
態になってからの経過時間、およびキューフラグ時刻を
対応付けて記憶するようになっている。これらのバッフ
ァを用いた詳細な処理について、次にフローチャートを
参照しながら説明する。
【0024】[2−2.ピアノ100の詳細動作] [2−2−1.メインルーチン]図10に示したフローチ
ャートは、ピアノ100のコントローラ11が、内部の
メモリに記憶されたプログラムに従って実行する処理の
メインルーチンである。この図に示す処理は、例えば上
述したディスプレイ130のタッチパネルの操作などに
よって演奏開始が指示された時に開始する。コントロー
ラ11は、この図に示す処理を開始すると、まず各種設
定などの初期化処理を行う(S100)。ここでは、例
えば上述した各種バッファの初期化や、ポインタ時刻の
初期化などを行う。初期化が終了すると、コントローラ
11は、後にそれぞれ詳しく説明する押鍵処理(S20
0)、演奏データ読出処理(S300)、およびイベン
ト実行処理(S400)を演奏終了まで循環させる。な
お、循環は、イベント時刻系列における基本単位の時間
毎に1循環するものとする。
【0025】[2−2−2.押鍵処理]図11に示すフロ
ーチャートは、押鍵処理(図10:S200)のサブル
ーチンを示したものである。押鍵処理は、演奏者が行っ
た鍵1の操作状態を検出するルーチンであり、コントロ
ーラ11は、まずキーセンサ26の検出値を取り込む
(S201)。そして、検出値に基づいて押鍵イベント
の有無を判定し(S202)、押鍵イベント有りと判定
した場合には(S202;YES)、図9(1)に示す
ように押鍵イベントを検出された鍵1に対応するノート
ナンバを押鍵バッファに書き込んで(S203)、処理
をメインルーチンに戻す。
【0026】一方、ステップS202の判定において、
押鍵イベント無しと判定した場合には(S202;N
O)、次に離鍵イベントの有無を判定し(S204)、
離鍵イベント有りと判定した場合には(S204;YE
S)、離鍵イベントを検出された鍵1に対応するノート
ナンバを押鍵バッファから消去して(S205)、処理
をメインルーチンに戻す。ステップS204の判定にお
いて、離鍵イベント無しと判定した場合には(S20
4;NO)、鍵1の状態に変化がなかったと判定できる
ので、そのまま処理をメインルーチンに戻す。この処理
を繰り返し行うことによって、コントローラ11は、演
奏者が鍵1を操作した状態を押鍵バッファに記憶された
データによって認識することができる。
【0027】[2−2−3.演奏データ読出処理]図12
に示すフローチャートは、演奏データ読出処理(図1
0:S300)のサブルーチンを示したものである。演
奏データ読出処理は、演奏データ中のMIDIシーケン
スから次に実行すべきイベントデータを予め読み出し
て、図9(2)に示したイベントバッファに記憶してお
く処理である。なお、イベントデータを読み出すための
読出タイマは、各トラック毎に設けられている。
【0028】コントローラ11は、まず最初のトラック
Tr0から読み出しを開始する(S301)。読み出し
を開始すると、読出タイマが示す値が0であるか否か、
すなわち、このトラックのイベントデータの読み出しタ
イミングであるか否かを判定する(S302)。なお、
読出タイマにセットされる値は、後に説明するように、
次のイベントデータを読み出すまでの時間を示してお
り、ルーチンが1循環する毎に1づつデクリメントされ
ることによって、時間の経過を示すものである。ステッ
プS302の判定において、イベントデータの読み出し
タイミングであると判定した場合は(S302;YE
S)、次に実行すべきイベントデータを読み出して(S
303)、そのイベントデータを実行すべきイベント時
刻をタイミングデータに基づいて算出する(S30
4)。そして、図9(2)に示すように、トラック番
号、イベントの種類、ノートナンバ、およびイベント時
刻をイベントバッファに書き込んで(S305)、次に
イベントデータを読み出すまでの時間を読出タイマにセ
ットする(S306)。ここでセットする時間は、イベ
ント時刻よりも所定時間前になるような時間にしてお
く。これによって、予めイベントデータを読み出してお
くことができるようになり、キューフラグに対応する押
鍵イベントの待ち受けもキューフラグ時刻よりも前から
開始することが可能となる。
【0029】コントローラ11は、今回読み出したイベ
ントデータにキューフラグが付されているか否かを判定
し(S307)、キューフラグがふされていると判定し
た場合には(S307;YES)、図9(3)に示すよ
うに、キューフラグの付されたノートオンイベントのノ
ートナンバをキューフラグバッファに書き込む(S30
8)。このとき、あわあせてステップS304で算出し
たイベント時刻をキューフラグ時刻としてセットする。
なお、この時点ではキューフラグを書き込んでから時間
の経過がないので、経過時間は0とする。
【0030】キューフラグへの書込(S308)が終了
した後、あるいはステップS307の判定において、キ
ューフラグが付されていないと判定した場合は(S30
7;NO)、全トラックのMIDIデータについて読出
処理を実行したか否かを判定し(S309;NO)、ま
だ読出処理を行っていないトラックが残っていると判定
した場合は(S309;NO)、処理対象を次のトラッ
クに変更して(S310)、ステップS302の読出タ
イマ値の判定に移行させる。ところで、このステップS
302の判定において、読出タイマ値が0ではない、す
なわちイベントデータを読み出すタイミングではないと
判定した場合は(S302;NO)、読出タイマ値を1
デクリメントした後(S311)、全トラックについて
処理を終了したか否かの判定を行う(S309)。そし
て、ステップS309の判定において全トラックについ
て処理を終了したと判定すると(S309;YES)、
演奏データ読出処理を終了してメインルーチンに戻る。
【0031】[2−2−4.イベント実行処理]図13に
示すフローチャートは、イベント実行処理(図10:S
400)のサブルーチンを示したものである。イベント
実行処理は、イベントバッファに記憶されたイベントデ
ータを実行するための処理であり、キューフラグに対応
した押鍵イベントの待ち受けも、このルーチンで行うも
のである。コントローラ11は、キューフラグバッファ
にデータが記憶されているか否かをまず判定し(S40
1)、キューフラグバッファにデータが記憶されてい
る、すなわち、キューフラグに対応した押鍵イベントの
待ち受け状態であると判定した場合は(S401;YE
S)、キューフラグバッファに記憶されているノートナ
ンバと押鍵バッファに記憶されているノートナンバが一
致するか否かを判定する(S402)。ここで、両者が
一致すると判定した場合は(S402;YES)、キュ
ーフラグの付されたノートオンイベントが指示した鍵1
を演奏者が操作したものと判定できるので、先に説明し
たように、待ち受け状態を解除すべく、ポインタ時刻を
キューフラグ時刻にセットする(S403)。
【0032】一方、ステップS402の判定において、
キューフラグバッファに記憶されているノートナンバと
押鍵バッファに記憶されているノートナンバが一致しな
いと判定した場合は(S402;NO)、キューフラグ
の付されたノートオンイベントが指示した鍵1を演奏者
が操作していない、あるいは、ことなる鍵1を操作した
と判定できるので、キューフラグバッファ中の経過時間
(図9(3)参照)を1インクリメントする(S40
4)。そして、経過時間値が、待ち受け許容時間として
の所定値以上になったか否かを判定し(S405)、所
定値未満、すなわち、経過時間がいまだ許容時間内であ
ると判定した場合には(S405;NO)、キューフラ
グに対応した押鍵イベントの待ち受け状態を継続すべ
く、イベント実行処理を終了してメインルーチンに戻
る。一方、経過時間値が所定値以上になったと判定した
場合には(S405;YES)、待ち受け状態を解除す
べく、次に実行すべきイベントデータのイベント時刻を
ポインタ時刻にセットする(S406)。ステップS4
03あるいはステップS406において、待ち受け状態
を解除するポイント時刻のセットを行った後、キューフ
ラグバッファのデータを削除する(S407)。
【0033】ところで、ステップS401の判定におい
て、キューフラグバッファにはデータが記憶されていな
いと判定した場合は(S401;NO)、押鍵イベント
の待ち受け状態ではないので、通常の演奏としてポイン
タ時刻を進行させるべく、ポインタ時刻を1インクリメ
ントする(S410)。
【0034】ステップS403、S406、あるいはS
410において今回処理すべきポインタ時刻をセットす
ると、コントローラ11は、イベントバッファを参照し
てこのポインタ時刻に対応したイベントを実行する(S
408)。先に図6を参照しながら説明したように、実
行すべきイベントデータが含まれていたトラック番号毎
にコントローラ11が行う制御内容が対応付けられてい
る。図6に示す例では、実行すべきイベントデータがト
ラックTr0のデータであればこのノートナンバに対応
した鍵1のソレノイド5を制御し、トラックTr1のデ
ータであればこのノートナンバに対応した音高の楽音を
電子楽音発生装置25に発生させ、トラックTr3のデ
ータであればこのノートナンバを含むノートオンメッセ
ージをMIDI信号として制御装置200に送信する。
このような、各トラックに対応したイベントデータに基
づく制御を実行した後(S408)、コントローラ11
は、実行したイベントデータをイベントバッファから削
除して(S409)、イベント実行処理を終了する。
【0035】[2−3.制御装置200の詳細動作]次
に、制御装置200の詳細動作について、図14に示す
フローチャートを参照しながら説明する。制御装置20
0の制御部201は、例えば、パネル操作やピアノ10
0から送信されるデータなどに基づいて図14に示す処
理を開始すると、初期化処理を行った後(Sb1)、ピ
アノ100からのMIDI信号受信待ち状態とする(S
b2)。ステップSb2においてMIDI信号を受信し
たと判定した場合は(Sb2;YES)、図7に例示し
たような設定テーブル203を参照して、受信したノー
トナンバに対応する制御データをデータベースから検索
する(SSb3)。そして、検索された制御データに基
づいて効果装置300を制御して(Sb4)、ピアノ2
00における演奏が終了したか否かを判定する(Sb
5)。ステップSb5の判定において、演奏が終了して
いないと判定した場合は(Sb5;NO)、処理をステ
ップSb2のMIDI信号受信待ちに戻し、演奏が終了
したと判定した場合は(Sb5;YES)、処理を終了
する。
【0036】[3.まとめ]このように、本実施形態で
は、演奏者に対する演奏支援や伴奏の自動演奏などの音
楽データの時間進行にあわせて、演奏に付与する各種効
果の内容を予め演奏データに記述しておくことができる
ので、演奏者は複数の効果付与制御操作を演奏動作とは
別に行う必要がなくなる。また、演奏データにはキュー
フラグが付されており、キューフラグに対応する押鍵イ
ベントの待ち受けができるようになっているので、演奏
タイミングが演奏データに記述されたタイミングよりも
前後した場合であっても、あわせて付与すべき効果の制
御も待ち受け状態になっているので、演奏動作と効果制
御が同期するようになる。
【0037】[4.変形例]本発明は、上述した実施形態
に限らず、以下に示すような各種の変形が可能である。
【0038】上記実施形態では、楽器以外の他装置とし
て、効果装置である照明装置、ディスプレイ、サウンド
システムなどを例としてあげたが、これらに限らず、例
えば、空調装置、送風装置や、香り発生装置など、ピア
ノ100が楽器として備える通常の機能以外のもので制
御可能なものであればどのような装置でもかまわない。
また、各効果装置で付与する効果についても、予め記憶
したデータによる制御が行えればどのようなものでもよ
く、記憶しておくデータの形式もどのようなものでもか
まわない。例えば、動画であればMPEG(Moving Pic
ture Experts Group)などをもちいればよいし、オーデ
ィオであればADPCM(Adaptive Differential Puls
e Code Modulation)形式のデータでもよいし、MID
Iデータに基づいて音源で楽音を生成するようにしても
かまわない。なお、演奏者が演奏する楽器についても、
上記実施形態のようなピアノにかぎらず、キーボードや
オルガンのような他の鍵楽器であってもよいし、演奏者
が音高を特定して演奏動作を行う楽器であって、演奏動
作を検出できるものであれば管楽器や弦楽器のような他
の楽器であってもかまわない。
【0039】演奏動作を検出する手段についても、上記
のようなキーセンサに限らず、演奏者の動作に対応して
指示された音高を検出できればどのようなものでもかま
わない。あるいは、演奏動作であれば音高に限らず、検
出可能なものであれば例えばダンパペダルの押下など他
の動作であってもかまわない。
【0040】また、上記実施形態では、複数の効果装置
を一つの制御装置で制御しているが、各効果装置毎に制
御装置を設けて、楽器側でMIDI信号の送信先を制御
するようにしてもかまわない。あるいは、制御装置を楽
器側に設ける構成にしてもよい。上記実施形態では、キ
ューフラグをノートオンイベントに含めたデータ構成と
しているが、これに限らず、演奏者の演奏動作と対応付
けることができればどのような記述のしたかでもよく、
例えばキューフラグのみを記述したトラックを設けても
よい。なお、演奏データに記述された所定の区切りを示
すデータとして、上記実施形態ではキューフラグを用い
ているが、これに限らず他の識別子を用いるようにして
もかまわない。例えば小節線を示すデータを含めた場合
は小節線データを用いてもよいし、カラオケデータのよ
うにさび区間の開始を示すマークなどを記述しているよ
うな場合には、このようなマークを用いてもかまわな
い。あるいは、識別子を用いずに、所定の時間条件や何
音符毎などといった他の情報を演奏データのヘッダなど
に記述しておいてもかまわない。
【0041】上記実施形態では、キューフラグがバッフ
ァに記憶されている場合には、該キューフラグのノート
ナンバに対応する押鍵イベントを検出するまでポインタ
時刻の進行を停止することによって、楽器の演奏動作と
主演奏データとを比較し、該比較結果に応じて主演奏デ
ータおよび制御データの進行を制御しているが、進行の
停止に限らず、例えば、進行速度を徐々に遅くするよう
にしてもよい。また、上記実施形態では、楽器の演奏動
作と主演奏データとを比較する際には、主演奏データの
進行と制御データの進行とを同一のポインタ時刻を用い
て一致させているが、主演奏データの進行のみを停止
し、制御データの進行は少し先まで進ませてから停止す
るようにしてもよいし、制御データの進行速度を徐々に
遅くするようにしてもよい。なお、上記実施形態では、
キューフラグに対応する押鍵イベントの待ち受け状態に
なってから所定時間が経過した場合は、待ち受け状態を
解除するものとして説明しているが、押鍵イベントを検
出するまで待ち続けるようにしてもかまわない。また、
上記実施形態では、キューフラグ時刻よりも早いタイミ
ングから押鍵イベントの待ち受けを行うものとし、キュ
ーフラグ時刻よりも前に押鍵イベントを検出した場合に
は効果付与タイミングも前倒しとなる例を用いて説明し
ているが、これに限らず、効果付与タイミングを前倒し
しないようにしてもよい。このような場合は、ポイント
時刻がキューフラグ時刻と一致した時点で、所定時間前
以内に押鍵イベントを検出していた場合には、そのまま
ポインタ時刻を進行させ、押鍵イベントを検出していな
かった場合は、押鍵イベントを検出するまで待ち続ける
ようにすればよい。
【0042】効果付与を制御するイベントデータについ
て、上記実施形態ではノートオンイベントを用いて、そ
のイベントに含まれるノートナンバと制御内容とを対応
付けているが、例えばエクスクルーシブなどの他のメッ
セージを用いてもよいし、ベロシティなど他のパラメー
タと制御内容を対応付けるようにしてもかまわない。な
お、演奏データを記述するデータ形式および、楽器から
制御装置への制御信号の送信形式についても、上記実施
形態のようなMIDIに限らず、他の形式のものをもち
いてもかまわないのはもちろんである。また、上記実施
形態では、各種制御を行うためのプログラムは予めコン
トローラ11および制御部201に記憶されているもの
として説明したが、例えば、ディスクドライブ120に
セットされたディスクから読み出したり、インストール
できるようにしてもよい。プログラムや演奏データをコ
ントローラ11や制御部201に供給する手段について
も、ディスクからの読み込みに限らず、通信インターフ
ェイスを設けて、通信回線によって供給できるようにし
てもかまわない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
楽器の演奏と楽器以外の装置の動作を同期させて制御す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の全体構成を示す図である。
【図2】 ピアノの外観構成を示す図である。
【図3】 ピアノの主要部の構成を示す図である。
【図4】 制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 MIDIデータの構成を示す図である。
【図6】 MIDIデータと制御内容の対応を示す図で
ある。
【図7】 MIDIデータに含まれるパラメータと制御
内容の対応を示す図である。
【図8】 MIDIデータの内容を音符で示した図であ
る。
【図9】 各種バッファの内容を例示した図である。
【図10】 ピアノの動作を説明するフローチャートで
ある(メインルーチン)。
【図11】 ピアノの動作を説明するフローチャートで
ある(押鍵処理)。
【図12】 ピアノの動作を説明するフローチャートで
ある(演奏データ読出処理)。
【図13】 ピアノの動作を説明するフローチャートで
ある(イベント実行処理)。
【図14】 制御装置の動作を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
100……ピアノ、1……鍵、2……ハンマ、3……ア
クションメカニズム、4……弦、5……ソレノイド、6
……ダンパ6、11……コントローラ、12……サーボ
コントローラ、25……電子楽音発生装置、26……キ
ーセンサ、110……MIDIインターフェイス、11
1……MIDIケーブル、120……ディスクドライ
ブ、130……ディスプレイ、200……制御装置、3
00……効果装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽器の演奏動作に同期して他装置を制御
    する同期制御方法であって、 前記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記
    他装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御デー
    タ系列とを対応付けた演奏データから、前記主演奏デー
    タ系列に含まれる個々の主演奏データと前記制御データ
    系列に含まれる個々の制御データとを読み出す読出段階
    と、 読み出した前記制御データに基づいて前記他装置を制御
    する制御段階とを備え、 楽器の演奏動作と前記主演奏データとを比較し、該比較
    結果に応じて前記主演奏データおよび前記制御データの
    進行を制御することを特徴とする同期制御方法。
  2. 【請求項2】 楽器の演奏動作に同期して他装置を制御
    する同期制御方法であって、 前記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記
    他装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御デー
    タ系列とを対応付けた演奏データから、前記主演奏デー
    タ系列に含まれる個々の主演奏データと前記制御データ
    系列に含まれる個々の制御データとを共通の時間進行に
    従って読み出す読出段階と、 読み出した前記制御データに基づいて前記他装置を制御
    する制御段階とを備え、 予め前記演奏データに記述された所定の区切りにおいて
    は、読み出した前記主演奏データに対応した演奏動作を
    検出するまで前記時間進行を停止することを特徴とする
    同期制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の同期制御方法におい
    て、 前記所定の区切りは、前記主演奏データに含まれる音高
    データと対応付けて記述されており、 前記演奏動作として検出された音高と、前記音高データ
    が示す音高とが一致した場合は前記時間進行の停止を解
    除することを特徴とする同期制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の同期制御方法におい
    て、 前記制御段階は、予め記憶された対応データに基づい
    て、前記制御データに含まれるパラメータに基づいて前
    記他装置の制御内容を認識することを特徴とする同期制
    御方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の同期制御方法におい
    て、 前記他装置は複数種類の装置であり、 前記制御データは前記他装置の種類を区別するパラメー
    タを含むことを特徴とする同期制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の同
    期制御方法であって、 前記演奏データは、前記演奏に付加する伴奏内容を記述
    する伴奏データ系列と前記主演奏データ系列とを対応付
    けており、 前記読出段階は、前記主演奏データ、前記制御データ、
    および前記伴奏データ系列に含まれる個々の伴奏データ
    を読み出し、 読み出した前記伴奏データに基づいて電子楽音を発生さ
    せる段階を備えることを特徴とする同期制御方法。
  7. 【請求項7】 楽器の演奏動作に同期して他装置を制御
    する同期制御装置であって、 前記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記
    他装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御デー
    タ系列とを対応付けた演奏データを記憶する演奏データ
    記憶手段と、 前記主演奏データ系列に含まれる個々の主演奏データと
    前記制御データ系列に含まれる個々の制御データとを読
    み出す読出手段と、 読み出した前記制御データに基づいて前記他装置を制御
    する制御手段とを備え、 楽器の演奏動作と前記主演奏データとを比較し、該比較
    結果に応じて前記主演奏データおよび前記制御データの
    進行を制御することを特徴とする同期制御装置。
  8. 【請求項8】 楽器の演奏動作に同期して他装置を制御
    する同期制御装置であって、 前記楽器の演奏内容を記述する主演奏データ系列と前記
    他装置を制御する制御内容を時系列で記述した制御デー
    タ系列とを対応付けた演奏データを記憶する演奏データ
    記憶手段と、 前記主演奏データ系列に含まれる個々の主演奏データと
    前記制御データ系列に含まれる個々の制御データとを共
    通の時間進行に従って読み出す読出手段と、 読み出した前記制御データに基づいて前記他装置を制御
    する制御手段とを備え、 予め前記演奏データに記述された所定の区切りにおいて
    は、読み出した前記主演奏データに対応した演奏動作を
    検出するまで前記時間進行を停止することを特徴とする
    同期制御装置。
JP2000003955A 2000-01-12 2000-01-12 同期制御方法および同期制御装置 Expired - Fee Related JP4200621B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000003955A JP4200621B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 同期制御方法および同期制御装置
US09/754,520 US6417439B2 (en) 2000-01-12 2001-01-04 Electronic synchronizer for musical instrument and other kind of instrument and method for synchronizing auxiliary equipment with musical instrument
DE60134596T DE60134596D1 (de) 2000-01-12 2001-01-10 Elektronischer Synchronisator und Verfahren zur Synchronisation von zusätzlichem Gerät mit einem Musikinstrument
EP01100594A EP1130572B1 (en) 2000-01-12 2001-01-10 Electronic synchronizer and method for synchronising auxiliary equipment with musical instrument

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000003955A JP4200621B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 同期制御方法および同期制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001195061A true JP2001195061A (ja) 2001-07-19
JP4200621B2 JP4200621B2 (ja) 2008-12-24

Family

ID=18532809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000003955A Expired - Fee Related JP4200621B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 同期制御方法および同期制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4200621B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005024781A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Casio Comput Co Ltd 演奏記録装置、演奏記録再生装置、及びプログラム
CN100339907C (zh) * 2002-08-22 2007-09-26 雅马哈株式会社 同步重放系统及其记录器和播放器
JP2011180311A (ja) * 2010-02-27 2011-09-15 Daiichikosho Co Ltd カラオケ照明システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100339907C (zh) * 2002-08-22 2007-09-26 雅马哈株式会社 同步重放系统及其记录器和播放器
JP2005024781A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Casio Comput Co Ltd 演奏記録装置、演奏記録再生装置、及びプログラム
JP4655455B2 (ja) * 2003-06-30 2011-03-23 カシオ計算機株式会社 演奏記録再生装置、及びプログラム
JP2011180311A (ja) * 2010-02-27 2011-09-15 Daiichikosho Co Ltd カラオケ照明システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4200621B2 (ja) 2008-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001195063A (ja) 演奏支援装置
US20070119291A1 (en) Musical performance training device and recording medium for storing musical performance training program
US6180865B1 (en) Melody performance training apparatus and recording mediums which contain a melody performance training program
JP2007093820A (ja) 合奏システム
CN1162834C (zh) 卡拉ok机
JP5228315B2 (ja) 自動伴奏生成装置および自動伴奏生成方法を実現するためのプログラム
JPH09134173A (ja) 自動演奏装置の表示制御方法および表示制御装置
JP4228494B2 (ja) 制御装置および制御方法
JP4200621B2 (ja) 同期制御方法および同期制御装置
JPH11109980A (ja) カラオケ装置
JP2985717B2 (ja) 押鍵指示装置
JP2003015636A (ja) 楽譜表示装置
JP3055554B2 (ja) 操作指示装置
JPH11288281A (ja) 演奏練習装置、演奏練習方法及び記録媒体
JPH0533798B2 (ja)
KR0144939B1 (ko) 악보출력기능을 갖는 영상노래반주장치
JPH0432718Y2 (ja)
JP4254656B2 (ja) 自動演奏装置及びプログラム
JP2007178890A (ja) 自動演奏装置
JP3622315B2 (ja) カラオケの表示装置
JP3707136B2 (ja) カラオケ制御装置
JPH0733270Y2 (ja) 自動演奏ピアノの演奏開始時期表示装置
JP5167797B2 (ja) 演奏端末コントローラ、演奏システムおよびプログラム
JP3075750B2 (ja) 自動演奏装置
JP2002328676A (ja) 電子楽器、発音処理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080916

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees