JP2007170290A - スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム - Google Patents

スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】スクロール形膨張機及びこれを備えたランキンサイクル発電システムにおいて、効率を維持し、循環される作動媒体及び潤滑油の管理及び処理を容易にすることである。
【解決手段】スクロール形膨張機(2)は、スクロール台板(61,71)の鏡面(61a,71a)に渦巻き状のスクロールラップ(62,72)を形成してなる固定スクロール(51)と揺動スクロール(52)とを備え、スクロールラップ(62,72)と鏡面(61a,71a)とで形成された膨張室(40)内に供給された気相の作動媒体の膨張により、揺動スクロール(52)を駆動軸芯回りに公転させる。各スクロールラップ(62,72)の軸心方向の先端面(62a,72a)に第1及び第2の液相作動媒体供給溝(120,121)を形成する。固定スクロール(51)には、第1及び第2の液相作動媒体供給溝(120,121)にそれぞれ連通する第1及び第2の作動媒体入口(106,107)を設け、液相の作動媒体供給部に連通する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクロール形膨張機及びスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムに関する。
現在、水(水蒸気)等の作動媒体の相変化を伴うランキンサイクル発電システムは、事業用発電として大形のもので実用化されており、その膨張機としては、一般に、蒸気タービンが使用されている。図13は、発電機300の駆動部として蒸気タービン301を備えたランキンサイクル発電システムの概念図であり、蒸気タービン301に高温高圧の気相の作動媒体、たとえば水蒸気を供給するための作動媒体循環経路には、蒸気発生器303と、復水ポンプ304と、凝縮器305が配設されている。なお、図13において、水蒸気(気体)が通過する循環通路は白抜きの太い矢印で示し、水(液体)が通過する循環通路は太い実線の矢印で示している。
蒸気発生器303で発生する高温高圧の水蒸気は蒸気タービン301に供給され、該蒸気タービン301を駆動することより発電に利用され、その後、凝縮器305で冷却されて水に凝縮される。この凝縮水は、復水ポンプ304により蒸気発生器303に供給され、加熱されることにより、水蒸気に変化し、再び発電機300の蒸気タービン301に供給される。
蒸気タービン301は、大形のものであれば効率良く作動するが、小形のものになると効率が低下するため、小出力のランキンサイクル発電システムには、不向きである。
このような蒸気タービン301に替えて、スクロール形流体機械を膨張機として利用した場合、小形のものであっても効率良く発電できることが知られている(特許文献1)。スクロール形膨張機を、ランキンサイクル発電システム以外のシステムに、膨張機として利用した具体的な例としては、特許文献2がある。
特開2001−248539号公報 特開平8−28461号公報
一般に、スクロール形流体機械で高効率を得ようとすれば、固定スクロールと揺動スクロールとで形成される膨張室の摺動部、具体的には固定スクロール台板の鏡面と揺動スクロールラップの先端面との間の摺動部(隙間)、固定スクロールラップの先端面と揺動スクロール台板の鏡面との間の摺動部(隙間)及び両スクロールラップ同士の径方向の摺動部(隙間)に、液膜を介在させることにより、シール性と潤滑性を確保する必要がある。また、揺動スクロールの駆動軸を可変クランク式とすることにより、前記各摺動部の隙間を一定に保ち、シール性及び潤滑性を安定させることができる。このことは、ランキンサイクル発電システムにおいても、スクロール形流体機械を、蒸気発生器(飽和蒸気ボイラ)からの蒸気を膨張させて、膨張後、湿り状態で排出する膨張機として利用する場合、蒸気タービンよりも有利に働く。
商品化されているスクロール形流体機械は、現在、多くは圧縮機として利用されており、代表的なものとして空調用のスクロール形圧縮機があり、このような圧縮機において、圧縮室の各摺動部のシール性と潤滑性を確保するための液膜として、媒体(冷媒)と潤滑油の混合物を用いている。すなわち、媒体と潤滑油を混ぜた状態でスクロールの圧縮室内に供給することにより、圧縮室のシール性と潤滑性を確保している。圧縮後、圧縮機出口では、媒体(冷媒)は気体の状態であり、一方、潤滑油は液体の状態となっているので、圧縮機出口にて、金網等で潤滑油を捕集することにより、気体状態の冷媒と潤滑油を簡単に分離することができる。
ところが、スクロール形流体機械を膨張機として利用し、膨張後に湿り状態となる場合には、膨張機出口では、作動媒体は液相と気相とが混じった状態となり、液相の作動媒体と共に液体の潤滑油が排出される。作動媒体に潤滑油が混じり合った状態で凝縮器に入れば、両者の凝縮温度の相違から、作動媒体の熱交換機能が阻害されることになる。そのため、膨張機出口において、液体状態の作動媒体から潤滑油を分離する必要が生じる。すなわち、膨張室から排出される潤滑油及び作動媒体全体を、適当な分離手段に通し、作動媒体全体から潤滑油を分離する必要性が生じ、大形の分離装置が必要となり、不経済である。
なお、前記特許文献1には、ランキンサイクル発電システムに用いられているスクロール形膨張機の潤滑及びシール構造については、全く記載されておらず、また、前記特許文献2に記載されているスクロール形膨張機は、他の気体の圧縮機の駆動部として利用しているが、膨張室には、作動媒体とは別に潤滑油を供給し、該潤滑油で膨張室の各摺動部をシールし、潤滑している。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、次の目的を有している。
(1)スクロール形膨張機において、膨張に利用される気相作動媒体と同じ媒体で、液相状態のものを、膨張室の各摺動部に強制的に供給し、シール及び潤滑に利用することにより、膨張室のシール性及び潤滑性を維持しながらも、潤滑油の使用量を減らすと共に、作動媒体及び潤滑油の管理を及び処理を容易にする。
(2)小形のランキンサイクル発電システムにおいて、潤滑油の使用量を低減しながら、発電効率を向上させることができるシステムを提供する。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、スクロール台板(61,71)の鏡面(61a,71a)に渦巻き状のスクロールラップ(62,72)を形成してなる固定スクロール(51)と揺動スクロール(52)とを、互いのスクロールラップ(62,72)が噛み合うように軸方向に対向配置し、両スクロール(51,52)の鏡面(61a,71a)とスクロールラップ(62,72)により膨張室(40)を形成し、略水平な駆動軸(5)を有する前記揺動スクロール(52)を、前記固定スクロール(51)に対して偏芯配置し、前記固定スクロール(51)に形成された主作動媒体入口(11)から前記膨張室(40)内に供給された気相の作動媒体の膨張により、前記揺動スクロール(52)を駆動軸芯回りに公転し、前記駆動軸(5)を回転させるスクロール形膨張機において、前記固定スクロールラップ(62)の軸心方向の先端面(62a)に、前記固定スクロールラップ(62)の渦巻き形状に沿って延びると共に、延び方向の両端部が閉じられた第1の液相作動媒体供給溝(120)を形成し、前記揺動スクロールラップ(72)の軸心方向の先端面(72a)に、前記揺動スクロールラップ(72)の渦巻き形状に沿って延びると共に、延び方向の両端部が閉じられた第2の液相作動媒体供給溝(121)を形成し、前記第1の液相作動媒体供給溝(120)は、前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(113)を介して液相作動媒体供給部に連通し、前記第2の液相作動媒体供給溝(121)は、前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(133,134)及び前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(131)を介して液相作動媒体供給部に連通している。
上記構成によると、スクロール形膨張機において、スクロール台板の鏡面と相手側スクロールラップの先端面との摺動部の隙間に、積極的に液相作動媒体を供給し、液膜をつくるようにしているので、固体接触を防止して、膨張室の各摺動部のシール及び潤滑を行うことができ、潤滑油の使用量を減らしながらも、膨張機の効率を高く維持でき、かつ、膨張に利用後の作動媒体全体から、潤滑油を分離する必要もなく、作動媒体及び潤滑油の管理及び処理が容易になる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のスクロール形膨張機において、前記固定スクロールラップ(62)の中心部付近の位置で、前記第1の液相作動媒体供給溝(120)に前記固定スクロール(51)内の通路(113)が連通している。
膨張室内は、中心部から外周端部に行くにしたがい膨張すると共に圧力が低下するが、上記のように、固定スクロールの中心部の近傍位置で、第1の液相作動媒体供給溝に液相作動媒体を供給することにより、中心部から外周端部への圧力低下に伴って、第1の液相作動媒体供給溝内の液相作動媒体は、円滑に径方向の外方に流れ、固定スクロールラップの略全長に亘って、その先端面のシール及び潤滑を行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のスクロール形膨張機において、前記揺動スクロールラップ(72)の外周端部付近の位置で、前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(133,134)が連通している。
上記のように、揺動スクロール内の液相作動媒体通路を、外周端部付近の位置に設けていると、膨張機作動中、公転している揺動スクロール内の液相作動媒体通路と、固定スクロール内の液相作動媒体通路との連通部を、両スクロールの外周端部付近で容易に確保することができ、前記通路及び連通部の加工が容易になる。ちなみに、中心部付近で揺動スクロールの液相作動媒体通路と固定スクロール内の液相作動媒体とを連通しようとすれば、たとえば一方のスクロールラップの先端面と他方のスクロールの鏡面との間の隙間を介して連通しなければならず、実質的に不可能である。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール形膨張機において、前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に連通する前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(134)は、固定スクロール台板側に向いて開口する連通孔(136)を有し、一方、前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(131)は、前記連通孔(136)に対応する位置に、揺動スクロール台板側に向いて開口する媒体溜まり(135)を有し、該媒体溜まり(135)の開口領域は、前記揺動スクロール(52)の公転中に、前記連通孔(136)が常時媒体溜まり(135)に連通した状態を保てる大きさとしている。
上記構成により、膨張機作動中、固定スクロール内の液相作動媒体通路から公転中の揺動スクロール内の液相作動媒体通路へ、途切れることなく、液相作動媒体を流すことができる。
請求項5に係る発明は、請求項4記載のスクロール形膨張機において、前記媒体溜まり(135)の開口は円形状に形成され、該開口の直径は、前記連通孔(136)の直径に、前記揺動スクロール(52)の公転半径の2倍の値を加えた値以上に設定している。
上記構成により、膨張機作動中、固定スクロール内の液相作動媒体通路から、公転中の揺動スクロール内の液相作動媒体通路へ、常時、安定して、所定量の液相作動媒体を流すことができる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール形膨張機において、前記固定スクロール(51)の主作動媒体入口(11)に予混合装置(101)を設け、該予混合装置(101)には、気相作動媒体供給部に連通する気相作動媒体取入口(104)と、液相作動媒体供給部に連通する液相作動媒体取入口(105)とを設け、前記予混合装置(101)内で気相作動媒体に液相作動媒体を混入して、前記主作動媒体入口(11)から膨張室(40)に供給するように構成されている。
上記構成によると、主作動媒体入口から気相作動媒体と共に膨張室に供給される液相作動媒体により、主として、両スクロールラップ同士の径方向の摺動部に液膜を形成し、シール及び潤滑を行うことができ、膨張室全体のシール性及び潤滑性が一層向上する。
請求項7に係る発明は、請求項6記載のスクロール形膨張機において、前記予混合装置(101)は、前記固定スクロール(51)の前記主作動媒体入口(11)に連通する円筒形の混合通路(103)を備えており、該混合通路(103)に対し、前記気相媒体取入口(104)に連通する気相作動媒体通路(110)を、前記混合通路(103)内で前記駆動軸(5)の回転方向と同じ方向に旋回流が生じる方向に開口すると共に、前記液相媒体取入口(105)に連通する液相作動媒体通路(111)を、前記気相作動媒体通路(110)よりも下流側で開口している。
上記構成により、中心部付近の膨張室内に供給される液相作動媒体は、気相作動媒体と共に旋回していることにより、膨張過程の膨張室内に速やかに拡散し、両スクロールラップ間の径方向の摺動部の全体に亘り、均一に、隈無く供給され、効率が向上する。
請求項8に係る発明は、膨張機を備えたランキンサイクル発電システムに関し、発電機駆動用の膨張機(2)と、該膨張機(2)の膨張室(40)に高温の気相作動媒体を供給する蒸気発生器(7)と、前記膨張室(40)から排出される膨張後の作動媒体を凝縮する凝縮器(9)と、該凝縮器(9)から前記蒸気発生器(7)に液相作動媒体を供給する作動媒体供給ポンプと、を備えたランキンサイクル発電システムにおいて、前記膨張機(2)として、前記請求項1〜7のいずれかに記載のスクロール形膨張機を備えている。
上記構成によると、スクロール形膨張機は、液相作動媒体を、膨張室の各摺動部の隙間に積極的に供給し、膨張室のシールと潤滑を行うようにしているので、かかるスクロール形膨張機を、ランキンサイクル発電システムの駆動部として利用した場合に、従来のスクロール形膨張機のように、膨張に利用後、膨張機から排出される液相を含む作動媒体全体から潤滑油を分離するための大がかりな分離装置は必要無くなり、膨張機から排出される作動媒体を凝縮器で凝縮する際に、従来のように潤滑油を含む場合よりも効率良く凝縮させることができる。
請求項9に係る発明は、請求項8記載のランキンサイクル発電システムにおいて、前記主作動媒体入口(11)に連通する前記液相作動媒体取入口(105)と前記第1の液相作動媒体溝(120)に連通する液相作動媒体通路(113)とは、前記蒸気発生器(7)の高温の液相作動媒体収納部(7c)に連通し、前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に連通する液相作動媒体通路(131)は、前記蒸気発生器(7)の入口側の通路に連通している。
上記構成によると、飽和蒸気を使ったランキンサイクル発電システムであれば、主作動媒体入口に導入される液相作動媒体は、主作動媒体入口に導入される蒸気発生器からの蒸気と略同じ温度であるので、両者を混合することにより、気相作動媒体の温度を下げることはなく、出力低下や効率低下にはならない。
また、固定スクロールラップの先端面の第1の液相作動媒体供給溝に、高温の液相作動媒体を供給することになるので、スクロール中心部が高温に保たれ、熱損失が少なくなり、効率が向上する。
一方、スクロール外周端部は、中心部よりも低温になっているので、蒸気発生器に入る前の低温の液相作動媒体を導入しても、出力低下や効率低下にはならない。
請求項10に係る発明は、請求項8記載のランキンサイクル発電システムにおいて、前記主作動媒体入口(11)に連通する液相作動媒体取入口(105)は、前記蒸気発生器(7)の高温の液相作動媒体収納部(7c)に連通し、前記第1及び第2の液相作動媒体供給溝(120,121)にそれぞれ連通する液相作動媒体通路(113,131)は、前記蒸気発生器(7)の入口側の通路に連通している。
上記構成は、より高温の作動媒体を膨張用に使用する場合に適しており、低温の液相作動媒体をスクロール中心部に供給することにより、スクロール中心部を冷却する。
[発明の第1の実施の形態]
図1〜図9は本発明の第1の実施の形態であり、本発明に係るスクロール形膨張機及びこのスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムを示しており、また、図10は、該実施の形態におけるT−S(温度−エントロピ)線図を示している。
)線図いる。
(ランキンサイクル発電システムの全体の概要)
図8は、ランキンサイクル発明システムの概要を示しており、発電機1の駆動部としてスクロール形膨張機2を備えており、該スクロール形膨張機2に設けられた水平な駆動軸5は発電機1の発電機軸4に連結し、スクロール形膨張機2で駆動軸5及び発電機軸4を回転することにより、発電を行うようになっている。
スクロール形膨張機2を駆動するための作動媒体としては、たとえば水(水蒸気)が用いられており、この作動媒体の循環経路には、蒸気発生器7と、逆止弁114と、作動媒体供給ポンプ(復水ポンプ)8と、凝縮器9が配置されている。スクロール形膨張機2の中心部に形成された主作動媒体入口11は、後で詳しく説明する予混合装置101の混合通路103、気相作動媒体通路110,気相作動媒体取入口104及び膨張機外の作動媒体通路12を介して蒸気発生器7の蒸気出口7bに接続し、蒸気発生器7の入口7aは、逆止弁114及び作動媒体通路13を介して作動媒体供給ポンプ8の吐出口8bに接続し、作動媒体供給ポンプ8の吸込口8aは、作動媒体通路14を介して凝縮器9の出口9bに接続し、凝縮器9の入口9aは、作動媒体通路15を介してスクロール形膨張機2の外周端部近傍に形成された作動媒体出口16に接続している。
このランキンサイクル発電システムは、液相作動媒体をスクロール形膨張機2の膨張室40のシール及び潤滑に利用するために、前記膨張用の作動媒体の循環経路に加え、シール及び潤滑用の液相作動媒体循環経路を備えている。すなわち、スクロール形膨張機2及び予混合装置101には、第1の液相作動媒体入口106、第2の液相作動媒体入口107及び前記混合通路103に連通する液相作動媒体取入口105等を有しており、前記液相作動媒体取入口105及び第1の液相作動媒体入口106は、液相作動媒体通路17を介して蒸気発生器7の高温液相作動媒体収納部7cに接続し、第2の液相作動媒体入口107は、液相作動媒体通路18を介して蒸気発生器7の入口7aと作動媒体供給ポンプ8との間の作動媒体通路13に接続している。
さらに、スクロール形膨張機2は、前記膨張用及びシール等用の作動媒体循環経路とは別に、駆動室42内の各摺動部を潤滑するために、潤滑油供給装置59、潤滑油ポンプ21及び潤滑油タンク22等からなる潤滑油循環経路を備えており、潤滑油供給装置59はスクロール形膨張機2の駆動室42内に配置され、スクロール形膨張機2の上端部に形成された潤滑油入口20は、潤滑油通路25を介して潤滑油ポンプ21の吐出口21bに接続し、潤滑油ポンプ21の吸込口21aは、潤滑油通路26を介して潤滑油タンク22の潤滑油出口22bに接続し、潤滑油タンク22の入口22aは、潤滑油通路27を介してスクロール形膨張機2の下端部近傍に形成された潤滑油出口28に接続している。
また、膨張機2の前記作動媒体出口16及び潤滑油出口28よりもさらに下方位置に、スクロール形膨張機2の膨出室40内から漏出する液相の作動媒体を排出するための作動媒体排出口31と、膨張機2の駆動室42内から漏出する潤滑油を排出するための潤滑油排出口32を備えている。前記作動媒体排出口31は、作動媒体通路33を介して、前記凝縮器9の入口側の作動媒体通路15に接続し、前記潤滑油排出口32は、前記潤滑油タンク22に併設された比重分離方式の分離タンク部35に接続している。分離タンク部35の底壁にはドレン弁36が設けられている。
(スクロール形膨張機の構造)
図1はスクロール形膨張機2の縦断面拡大図であり、この図1において、スクロール形膨張機2は、軸方向に対向配置された固定スクロール51及び揺動スクロール52と、環状のスラスト軸受53と、揺動軸部(偏芯軸部)5aを一体に有するクランク状の前記駆動軸5と、該駆動軸5を回転自在に支持するころ軸受56と、該ころ軸受56及び前記スラスト軸受53を支持する軸受ハウジング57と、バランサ58と、前記潤滑油供給装置59と、から主構成されている。
説明の都合上、軸芯方向の固定スクロール配置側を、矢印のように「前方」として、以下説明する。固定スクロール51は、円板状の台板61と、該台板61の鏡面(後面)61aに形成された渦巻き状の固定スクロールラップ62と、台板61の外周端部に形成された環状外周壁64とを一体に備えており、環状外周壁64は外向きフランジ部64aを一体に有している。前記固定スクロールラップ62は鏡面61aから後方へ突出している。
揺動スクロール52は、円板状の台板71と、該台板71の鏡面(前面)71aに形成された渦巻き状の揺動スクロールラップ72とを一体に備えている。前記揺動スクロールラップ72は鏡面71aから前方に突出している。
両スクロール51,52は、両スクロールラップ62,72が互いに噛み合うように軸方向に対向配置され、各スクロールラップ62,72の軸方向の先端面62a,72aは、それぞれ相手スクロール51,52の鏡面61a,71aに微小隙間を置いて対向しており、これにより、両スクロールラップ62,72と鏡面61a,71aとの間で、複数の三日月状の膨張室40を形成している。
スラスト軸受53は、外周端部が、固定スクロール51の環状外周壁64のフランジ部64aと軸受ハウジング57の外向きフランジ部57aとの間に挟持され、複数のボルト66により締結されており、内周端部には前方に突出する環状のランド部67が形成され、該ランド部67により、揺動スクロール52の背面の外周端部近傍を摺動自在に支持している。前記環状のランド部67の径方向の外方側には、径方向の外方に向かって後方に傾斜するテーパ面68が形成されている。
揺動スクロール52の後面の中央部には、後方に突出するボス部75が一体に形成されており、該ボス部75の内周面に、ニードル軸受(又は軸受メタル)76を介して前記駆動軸5の揺動軸部5aが回転自在に嵌合している。揺動軸部5aの軸芯O2は、駆動軸5の軸芯O1から一定量εだけ変位しており、揺動軸部5aが揺動スクロール52と共に駆動軸芯O1回りに公転することにより、駆動軸5及び発電機軸4を回転するようになっている。揺動スクロール52の背面と、軸受ハウジング57の内周面に固着された潤滑油供給装置59の環状ノズル本体77との間には、揺動スクロール52の公転時に、揺動スクロール52が自転するのを防止するために、リング状のオルダム継手80が介装されている。
図7はオルダム継手80の分解斜視図であり、オルダム継手80には、前面の上下端部に前方に突出する第1の突起80aが形成され、後面の左右端部に後方に突出する第2の突起80bが形成されている。一方、揺動スクロール台板71の背面には、補強用の環状突起(環状リブ)81が形成され、該環状突起81の上下端部に、上下方向に貫通する係合溝81aがそれぞれ形成され、該係合溝81aに前記オルダム継手80の第1の突起80aが上下方向移動可能に係合している。また、環状ノズル本体77の前面の左右端部には、左右に貫通する係合溝77aがそれぞれ形成され、該係合溝77aにオルダム継手80の第2の突起80bが左右方向移動可能に係合している。
(膨張機内の作動媒体の通路構造)
図1において、前記主作動媒体入口11は、固定スクロール51の台板61の中心部(略駆動軸芯O1上)に形成され、中心部近傍の膨張室40に連通しており、前記作動媒体出口16は、固定スクロール51の外周壁64に形成されている。
固定スクロールラップ62の先端面62aには、シール及び潤滑のために、図2に示すように、固定スクロールラップ62の渦巻き形状に沿って延びる第1の液相作動媒体供給溝120が形成され、揺動スクロールラップ72の先端面72a(図3)には、揺動スクロールラップ72の渦巻き形状に沿って延びる第2の液相作動媒体供給溝121が形成されており、前記両液相作動媒体供給溝120,121は、それぞれ長さ方向の両端部が閉塞されている。
図3はスクロール形膨張機2の中心部付近の縦断面拡大図であり、前記第1の液相作動媒体供給溝120は、スクロール中心部付近の固定スクロールラップ62の壁内に形成された液相作動媒体通路113に連通し、該液相作動媒体通路113は軸方向に延びると共に、前記予混合装置101の装置本体102内に形成された液相作動媒体通路112を介して前記第1の液相作動媒体入口106に連通している。
予混合装置101の混合通路103は円筒形に形成されており、該混合通路103の前端部近傍位置に前記気相作動媒体通路110が連通し、該気相作動媒体通路110よりも下流側(後方側)の位置に、前記液相媒体取入口105に連通する液相作動媒体通路111が連通している。該液相作動媒体通路111は、混合通路103に対して略直角に連通している。気相作動媒体通路110は、混合通路103の軸芯O3に対して前下がりに一定角度傾斜した姿勢で連通している。
図6は図3のVI-VI断面図であり、前記気相作動媒体通路110は、混合通路103内に揺動スクロール公転方向(駆動軸回転方向)Rと同じ方向の旋回流Gを生じさせるように、その軸芯O4が混合通路103の軸芯O3に対して一定量ε2だけ図6の左方に偏芯している。
図4は、スクロール形膨張機2の下端部付近の拡大図であり、揺動スクロールラップ72の外周端部近傍には、前記第2の液相作動媒体供給溝121に連通する液相作動媒体通路133が形成され、該液相作動媒体通路133は、軸方向に延びると共に、後端が、揺動スクロール台板71の下端部に形成された液相作動媒体通路134に連通している。該液相作動媒体通路134は、下方に延び、その途中に、前方に向いて開口する連通孔136が形成されている。一方、固定スクロール51の外周壁64には、前記第2の液相作動媒体入口107に連通する液相作動媒体通路131が形成されており、該液相作動媒体通路131は後方に延びて媒体溜まり135に連通している。該媒体溜まり135は、前記連通孔136に対応する位置に後向きに開口しており、その開口領域は、揺動スクロール52の公転中において、常に連通孔136の全域が媒体溜まり135に連通した状態を保てるように設定されている。すなわち、図2において、媒体溜まり135の直径D1は、揺動スクロール52の公転半径r1の2倍の値に、連通孔136の直径d1を加えた値以上の大きさに設定されており、これにより、揺動スクロール52の公転中でも、連通孔136は、その開口全面が常に媒体溜まり135に連通した状態となる。
(漏出液相作動媒体の排出経路)
図4において、揺動スクロール52の外周端面の径方向の外方部分には、環状外周空間S1が形成されており、固定スクロール51の環状外周壁64には、揺動スクロール台板71の外周端面に径方向の外方から対向すると共に、前記揺動スクロール外周空間S1内へ径方向の内方に突出する環状突起82が形成され、該環状突起82の前面には環状のU字溝83が形成されている。該環状のU字溝83は、断面形状が径方向の外方に向かって前方に傾斜しており、固定スクロール51のフランジ部64aの前面に形成された座繰り84を介して前記作動媒体排出口31に連通している。前記揺動スクロール外周空間S1は、図示しないが固定スクロール51の作動媒体出口16の圧力と略同じ圧力となるように、作動媒体出口16と連通している。
また、固定スクロール51の外周壁64の後端面には、揺動スクロール台板71の外周端部が揺動スクロール52の公転により間欠的に摺動する位置に、環状の逃がし溝91が形成されている。
(膨張機内の潤滑油の経路)
図1において、潤滑油供給装置59のノズル本体77には、周方向に間隔をおいて複数の噴油ノズル孔93が形成されており、各噴油ノズル孔93は、たとえばスラスト軸受53のランド部67の摺動面に向いて開口すると共に、前記潤滑油入口20に環状油路89を介して連通している。
図4において、環状突起82の後側には、環状突起82よりも下方へ広がる潤滑油排出室85が形成されており、該潤滑油排出室85は、スラスト軸受53の下端部に形成された排油孔86及び軸受ハウジング57の下端部の排油孔87を介して前記潤滑油排出口32に連通している。軸受ハウジング57の駆動室42の下端部は、スラスト軸受53のランド部67まで亘る潤滑油溜まり92となっており、該潤滑油溜まり92は軸受ハウジング57の下端部に形成された潤滑油通路94を介して前記潤滑油出口28に連通している。
(膨張機の基本的な作動)
図9の(a)〜(f)は、膨張機の作動を段階的に示してものであり、説明を容易にするために、説明の対象としている膨張室40をクロスハッチングで示しているが、対称位置にある膨張室40も同様の作用を行う。図9の(a)の状態は、中心部の一対の膨張室40に作動媒体入口11から高温高圧の気相作動媒体(水蒸気)及び高温高圧の液相作動媒体(水)を導入した直後の状態である。図9の(b)の状態は、図9の(a)の状態から揺動スクロール52が矢印R方向へ少し公転し、作動媒体入口11が閉じられた状態である。図9の(c)〜図9の(e)は、気相作動媒体の膨張により、膨張室40が容積を広げながら径方向の外方に移動し、それより揺動スクロール52が公転する過程を示している。そして、図9の(f)の状態は、前記膨張室40が最も径方向の外方まで移動し、作動媒体出口16に連通し、膨張室40内の作動媒体が作動媒体出口16から排出される状態を示している。
このように、中心部の膨張室40に導入された高温高圧の気相の作動媒体が膨張して行くことにより、膨張室40は拡張しながら径方向の外方移動し、それにより揺動スクロールを矢印R方向の公転し、それにより、図1の駆動軸5を回転させて、発電を行うのである。
(ランキンサイクル発電システムのおける作動媒体の相変化)
図10は本実施の形態におけるT−S線図(温度−エントロピ線図)であり、太い実線の矢印(A1→A2→A3→A4)が作動媒体(水及び水蒸気)のランキンサイクルを示している。温度T1は凝縮器入口温度、温度T2は高圧水蒸気温度であり、点A1は蒸気発生器7の入口7a(凝縮器9の出口9b)、点A2は蒸気発生器7内での蒸発開始点、点A3は蒸気発生器7の出口7b(スクロール形膨張機2の作動媒体入口11)、点A4はスクロール形膨張機2の作動媒体出口16(凝縮器9の入口9a)の状態を示している。区間A3−A4はスクロール形膨張機2内での膨張行程となり、飽和曲線Bの内方に位置しているので、この膨張行程において作動媒体は一部液相となる。
(作動媒体の流れ)
(1)図8に示す膨張機外の作動媒体通路12,13,14,15,17,18,33のうち、液相作動媒体が通過する通路13,14,17,33は実線で示し、気相作動媒体が通過する通路12は白抜き線で示し、気相と液相が混じり合っている作動媒体が通過する通路15は破線で示している。この図8において、蒸気発生器7で蒸発した高温高圧の気相作動媒体(水蒸気)は、予混合装置101の気相作動媒体取入口104から気相作動媒体通路110を経て円筒形の混合通路103内に供給され、混合通路103内で駆動軸回転方向Rと同方向に旋回する旋回流Gとなり、後方に流れる。一方、蒸気発生器7の液相作動媒体収納部7c内の高温の液相作動媒体は、液相作動媒体通路17を通り、一部は予混合装置101の液相作動媒体取入口105から液相作動媒体通路111に入り、図6のように、混合通路103内に供給される。混合通路103内に供給された液相作動媒体は、前記気相作動媒体の旋回流Gに混入し、旋回しながら後方へ移動し、図3に示すように固定スクロール51の主作動媒体入口11から、スクロール中心部の膨張室40に供給される。
(2)図5は、図1のV-V断面拡大図であり、主作動媒体入口11からスクロール中心部の膨張室40に供給された液相と気相の混合作動媒体は、その旋回により、膨張室40内において、揺動スクロール52の公転方向(駆動軸回転方向)Rと同方向に旋回するように径方向の外方に拡散する。その拡散により、作動媒体中の液相部分は、図2の両スクロールラップ62,72同士の径方向の摺動部Kに積極的に侵入し、その摺動部Kの隙間に液膜を形成し、シール及び潤滑を行う。
(3)前記膨張室40内に圧入された作動媒体の気相部分は、膨張室40内で膨張することにより、揺動スクロール52を公転させる。この時、膨張途中で、飽和状態の気相作動媒体は湿り域に入り、気相の作動媒体の一部は液相に変化し、この液相の作動媒体も前記摺動部Kのシール及び潤滑に利用される。
(4)図3において、前記主作動媒体入口11からの作動媒体の供給と並行して、第1の作動媒体入口106にも、前記液相作動媒体通路17から高温高圧の液相作動媒体が供給され、該高温の液相作動媒体は、予混合装置101及び固定スクロール51の各液相作動媒体通路112,113を通り、スクロール中心部付近において、第1の液相作動媒体供給溝120に圧入され、固定スクロールラップ62の先端面62aと揺動スクロール52の鏡面71aとの摺動部(隙間)に液膜を形成し、該摺動部のシール及び潤滑を行う。
上記のように、図8の蒸気発生器7の液相作動媒体収納部7cの高温の液相作動媒体を、主作動媒体入口11及び第1の液相作動媒体取入口106から、スクロール中心部の膨張室40に供給することより、熱損失が少なく、出力及び効率を向上させることができる。
さらに、図4において、第2の作動媒体入口107には、前記液相作動媒体通路18から蒸発作用前の低温の液相作動媒体が供給され、該低温の液相作動媒体は、固定スクロール外周壁64の液相作動媒体通路131、媒体溜まり135、連通孔136、揺動スクロール台板71の液相作動媒体通路134及び揺動スクロールラップ72の液相作動媒体通路133を通り、揺動スクロールラップ72の先端面72aの第2の液相作動媒体供給溝121に圧入され、揺動スクロールラップ72の先端面72aと固定スクロール51の鏡面61aとの摺動部(隙間)に液膜を形成し、該摺動部のシール及び潤滑を行う。スクロール形膨張機2の外周端部付近では、スクロール中心付近に比べて温度が下がっているので、上記にように、低温の液相作動媒体を供給しても、熱損失を来すことがない。
このように、スクロール形膨張機2内において、膨張室40を構成するスクロールラップ62,72及び鏡面61a,71aの各摺動部(隙間)は、第1及び第2の液相作動媒体入口106,107から第1及び第2の液相作動媒体供給溝120,121に供給された液相作動媒体により、シール及び潤滑がなされ、かつ、両スクロールラップ62,72同士の径方向の摺動部Kは、主作動媒体入口11から気相作動媒体と共に供給された液相作動媒体により、シール及び潤滑がなされる。
(5)前記のように膨張室40の各摺動部を潤滑した液相の作動媒体は、図4において、部分的には気相作動媒体と共に作動媒体出口16から排出されるが、一部は、固定スクロール51の外周壁64の後端面と揺動スクロール台板71の外周端部の鏡面71aとの隙間から外方に漏出し、そして、固定スクロール51の外周壁64の環状逃がし溝91に一旦逃がされ、揺動する揺動スクロール台板71の外周端部により、上記逃がし溝91内から外方に掻き出され、環状突起82及びU字溝83にガイドされながら、座繰り84を経て、液相作動媒体排出口31から排出される。
この作動媒体排出作用において、揺動スクロール外周空間S1は、作動媒体出口16と略同じ圧力に保たれているので、揺動スクロール台板71の鏡面71aと固定スクロール51の外周壁64の後端面との隙間を通過した液相作動媒体は、揺動スクロール外周空間S1に噴出することなく、かつ、上記のように、逃がし溝91に一旦蓄えられた後、揺動スクロール台板71の外周端部にて、U字溝83内に掻き落とされる。また、U字溝83は、径方向の外方に向かって前方へ傾斜しているので、液相の作動媒体は、速やかに作動媒体排出口31に導かれる。また、U字溝83の入口に、揺動スクロール外周空間S1に向かって突出する環状突起82を形成しているので、環状突起82が堰の役目を果たし、前記液相の冷却媒体が、潤滑油排出口潤滑油排出室85側へ流れ込むことはない。
(6)図4において、スクロール型膨張機2の作動媒体出口16から排出される作動媒体は、液相と気相が混じり合っており、作動媒体通路15を通り、図8の凝縮器9に供給され、凝縮される。この場合、潤滑油は混じっていないので、効率良く凝縮される。ちなみに、図8のランキンサイクル発電システムは、液相作動媒体出口16から、かなり高温の液相作動媒体が排出される場合に適している。一方、スクロール形膨張機2の作動媒体排出口31から液相作動媒体通路33に排出された液相作動媒体は、前記液相作動媒体通路15に合流し、前記作動媒体出口16からの作動媒体(液相+気相)と混じり合い、凝縮器9に供給される。
(7)凝縮器9で液相に凝縮された作動媒体は、作動媒体通路14を通り、作動媒体供給ポンプ8に吸い込まれる。
(8)作動媒体供給ポンプ8から吐出される液相作動媒体は、作動媒体通路13及び逆止弁114を通り、蒸気発生器7に供給され、加熱され、蒸発する。蒸発時、蒸気発生器7の下部の液相作動媒体収納部7cには、飽和により蒸発しなかった高温の液相作動媒体が溜められる。そして、高温高圧の気相作動媒体は、前述のように、再び予混合装置101の気相作動媒体取入口104に供給され、液相作動媒体収納部7cの高温の液相作動媒体は、液相作動媒体取入口105及び第1の液相作動媒体入口106に供給される。
(潤滑油の流れ)
(1)図8において、潤滑油ポンプ21から吐出される潤滑油は、スクロール形膨張機2の上端潤滑油入口20から潤滑油供給装置59に送られ、図1の噴油ノズル孔93からスラスト軸受53のランド部67に向けて噴射される。
(2)潤滑油供給装置59の噴油ノズル孔93から噴出されてランド部67を潤滑した潤滑油は、駆動室42内の揺動軸部5aのニードル軸受76、駆動軸5のころ軸受56及びオルダム継手89等を潤滑した後、駆動室42の底部の潤滑油溜まり92に溜まり、潤滑油路94を介して潤滑油出口28から排出される。ただし、潤滑油溜まり92の潤滑油の一部は、スラスト軸受53のランド部67と揺動スクロール台板71との隙間を通り、外方に漏出する。この漏出した潤滑油は、スラスト軸受53のテーパ面68に沿って後方へとガイドされ、環状突起82の後側に形成された潤滑油排出室85に溜まり、そこから排出孔86,87を通り、潤滑油排出口32から排出される。
スクロール形膨張機2の潤滑油出口28から排出される潤滑油は、潤滑油タンク22に貯められた後、潤滑油通路26を介して潤滑油ポンプ21に吸い込まれ、潤滑油通路25を介して再度スクロール形膨張機2の潤滑油入口20に供給される。また、潤滑油排出口32から排出された潤滑油は、作動媒体が混合している可能性があるので、潤滑油と作動媒体との比重差を利用した分離タンク部35により、比重の大きい作動媒体を潤滑油から分離し、分離後の潤滑油を潤滑油タンク22に供給する。分離タンク部35の下層に溜まる作動媒体(水)は、ドレン弁36を介して外部に排出される。
[第2の実施の形態]
図11は、本発明の第2の実施の形態であり、前記第1の実施の形態と異なる構造は、第1の液相作動媒体入口106は、液相作動媒体通路17a、18を介して、作動媒体供給ポンプ8と蒸気発生器7の入口7aとの間の作動媒体通路13に連通し、低温の液相作動媒体が供給されるようになっていることである。その他の構造は第1の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付している。勿論、スクロール形膨張機2内に構造も同様であるが、図面のスペース的な制限により、第1の実施の形態で付したすべての符号を記載することが困難であるので、主要な部品及び部材のみに、符号を付している。
該実施の形態は、膨張用の気相作動媒体として、前記第1の実施の形態よりもかなり高温の作動媒体を使用するランキンサイクル発電システムに適しており、第1の液相作動媒体入口106から低温の液相作動媒体をスクロール中心部に供給することにより、スクロール中心部を冷却し、スクロール中心部の温度の過上昇を防ぐことができる。
[その他の実施の形態]
(1)スクロール形膨張機を作動させる作動媒体としては、前述の水(水蒸気)の他に、アンモニアと水の混合媒体を用いることも可能である。
(2)図12は、液相作動媒体供給溝120,121の変形例であり、各液相作動媒体供給溝120,121内に、それぞれ渦巻き状のシール部材140,141を配設している。各シール部材140,141の軸方向の寸法は、液相作動媒体供給溝120,121の底面との間に若干の軸方向の隙間K1を持たせる寸法とし、各シール部材140,141のスクロール径方向の寸法は、装着時、液相作動媒体供給溝120,121の側面との間に若干の隙間K2を持たせる寸法としている。各シール部材140,141は、自己潤滑性のあるポリフェニレンサルファイドやピーク樹脂でできている。
該実施の形態によると、液相作動媒体通路133等から各液相作動媒体供給溝120,121に圧入される液相作動媒体により、各シール部材140,141は相手側スクロールの鏡面71a,61aに押し付けられ、それにより摺動部をシールする。また、液相作動媒体溝1201,121内の一部の液相作動媒体は、前記隙間K2から漏出し、シール部材140,141と鏡面71a,61aとの間をシールし、かつ、潤滑する。なお、各液相作動媒体溝1201,121は、たとえば図8のように作動媒体供給ポンプ8の吐出側に連通しているので、作動媒体循環経路中で最も大きな圧力がかかり、前記シール及び潤滑機能として、大きな効果が期待できる。
本発明に係るランキンサイクル発電システムに備えられるスクロール形膨張機の縦断面図である。 図1のII-II断面拡大図である。 図1のスクロール中心部の拡大図である。 図1のスクロール下端部の拡大図である。 図1のV-V断面拡大部分図である。 図3のVI-VI断面図である。 図1のオルダム継手の分解斜視図である。 図1のスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムの第1の実施の形態の概要図である。 図1のスクロール形膨張機の作動説明図である。 図8のランキンサイクル発電システムの作動媒体のT−S(温度−エントロピ)線図である。 本発明のランキンサイクル発電システムの第2の実施の形態の概要図である。 液相作動媒体の供給機構の変形例を示す断面図である。 蒸気タービンを備えた従来のランキンサイクル発電システムの概要図である。
符号の説明
1 発電機
2 スクロール形膨張機
5 駆動軸
5a 揺動軸部
7 蒸気発生器
8 作動媒体供給ポンプ
9 凝縮器
11 主作動媒体入口
16 作動媒体出口
40 膨張室
51 固定スクロール
52 揺動スクロール
61 固定スクロール台板
61a 固定スクロールの鏡面
62 固定スクロールラップ
71 揺動スクロール台板
71a 揺動スクロールの鏡面
72 揺動スクロールラップ
101 予混合装置
104 気相作動媒体取入口
105 液相作動媒体取入口
106 第1の液相作動媒体入口
107 第2の液相作動媒体入口
120 第1の液相作動媒体供給溝
121 第2の液相作動媒体供給溝
135 媒体溜まり
136 連通孔

Claims (10)

  1. スクロール台板(61,71)の鏡面(61a,71a)に渦巻き状のスクロールラップ(62,72)を形成してなる固定スクロール(51)と揺動スクロール(52)とを、互いのスクロールラップ(62,72)が噛み合うように軸方向に対向配置し、両スクロール(51,52)の鏡面(61a,71a)とスクロールラップ(62,72)により膨張室(40)を形成し、略水平な駆動軸(5)を有する前記揺動スクロール(52)を、前記固定スクロール(51)に対して偏芯配置し、前記固定スクロール(51)に形成された主作動媒体入口(11)から前記膨張室(40)内に供給された気相の作動媒体の膨張により、前記揺動スクロール(52)を駆動軸芯回りに公転し、前記駆動軸(5)を回転させるスクロール形膨張機において、
    前記固定スクロールラップ(62)の軸心方向の先端面(62a)に、前記固定スクロールラップ(62)の渦巻き形状に沿って延びると共に、延び方向の両端部が閉じられた第1の液相作動媒体供給溝(120)を形成し、
    前記揺動スクロールラップ(72)の軸心方向の先端面(72a)に、前記揺動スクロールラップ(72)の渦巻き形状に沿って延びると共に、延び方向の両端部が閉じられた第2の液相作動媒体供給溝(121)を形成し、
    前記第1の液相作動媒体供給溝(120)は、前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(113)を介して液相作動媒体供給部に連通し、
    前記第2の液相作動媒体供給溝(121)は、前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(133,134)及び前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(131)を介して液相作動媒体供給部に連通していることを特徴とするスクロール形膨張機。
  2. 前記固定スクロールラップ(62)の中心部付近の位置で、前記第1の液相作動媒体供給溝(120)に前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(113)が連通していることを特徴とする請求項1記載のスクロール形膨張機。
  3. 前記揺動スクロールラップ(72)の外周端部付近の位置で、前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(133,134)が連通していることを特徴とする請求項1又は2記載のスクロール形膨張機。
  4. 前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に連通する前記揺動スクロール(52)内の液相作動媒体通路(134)は、固定スクロール台板側に向いて開口する連通孔(136)を有し、
    一方、前記固定スクロール(51)内の液相作動媒体通路(131)は、前記連通孔(136)に対応する位置に、揺動スクロール台板側に向いて開口する媒体溜まり(135)を有し、
    該媒体溜まり(135)の開口領域は、前記揺動スクロール(52)の公転中に、前記連通孔(136)が常時媒体溜まり(135)に連通した状態を保てる大きさとしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール形膨張機。
  5. 前記媒体溜まり(135)の開口は円形状に形成され、該開口の直径は、前記連通孔(136)の直径に、前記揺動スクロール(52)の公転半径の2倍の値を加えた値以上に設定していることを特徴とする請求項4記載のスクロール形膨張機。
  6. 前記固定スクロール(51)の主作動媒体入口(11)に予混合装置(101)を設け、
    該予混合装置(101)には、気相作動媒体供給部に連通する気相作動媒体取入口(104)と、液相作動媒体供給部に連通する液相作動媒体取入口(105)とを設け、
    前記予混合装置(101)内で気相作動媒体に液相作動媒体を混入して、前記主作動媒体入口(11)から膨張室(40)に供給するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール形膨張機。
  7. 前記予混合装置(101)は、前記固定スクロール(51)の前記主作動媒体入口(11)に連通する円筒形の混合通路(103)を備えており、
    該混合通路(103)に対し、前記気相作動媒体取入口(104)に連通する気相作動媒体通路(110)を、前記混合通路(103)内で前記駆動軸(5)の回転方向と同じ方向に旋回流が生じる方向に開口すると共に、前記液相作動媒体取入口(105)に連通する液相作動媒体通路(111)を、前記気相作動媒体通路(110)よりも下流側で開口していることを特徴とする請求項6記載のスクロール形膨張機。
  8. 発電機駆動用の膨張機(2)と、該膨張機(2)の膨張室(40)に高温の気相作動媒体を供給する蒸気発生器(7)と、前記膨張室(40)から排出される膨張後の作動媒体を凝縮する凝縮器(9)と、該凝縮器(9)から前記蒸気発生器(7)に液相作動媒体を供給する作動媒体供給ポンプと、を備えたランキンサイクル発電システムにおいて、
    前記膨張機(2)として、前記請求項1〜7のいずれかに記載のスクロール形膨張機を備えていることを特徴とするランキンサイクル発電システム。
  9. 前記主作動媒体入口(11)に連通する前記液相作動媒体取入口(105)と前記第1の液相作動媒体溝(120)に連通する液相作動媒体通路(113)とは、前記蒸気発生器(7)の高温の液相作動媒体収納部(7c)に連通し、
    前記第2の液相作動媒体供給溝(121)に連通する液相作動媒体通路(131)は、前記蒸気発生器(7)の入口側の通路に連通していることを特徴する請求項8記載のスクロール形膨張機。
  10. 前記主作動媒体入口(11)に連通する液相作動媒体取入口(105)は、前記蒸気発生器(7)の高温の液相作動媒体収納部(7c)に連通し、
    前記第1及び第2の液相作動媒体供給溝(120,121)にそれぞれ連通する液相作動媒体通路(113,131)は、前記蒸気発生器(7)の入口側の通路に連通していることを特徴する請求項8記載のスクロール形膨張機。
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