JP4537948B2 - スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム - Google Patents

スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム Download PDF

Info

Publication number
JP4537948B2
JP4537948B2 JP2005369585A JP2005369585A JP4537948B2 JP 4537948 B2 JP4537948 B2 JP 4537948B2 JP 2005369585 A JP2005369585 A JP 2005369585A JP 2005369585 A JP2005369585 A JP 2005369585A JP 4537948 B2 JP4537948 B2 JP 4537948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
working medium
lubricating oil
expander
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005369585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007170288A (ja
Inventor
康之 濱地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2005369585A priority Critical patent/JP4537948B2/ja
Publication of JP2007170288A publication Critical patent/JP2007170288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4537948B2 publication Critical patent/JP4537948B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Description

本発明は、スクロール形膨張機及びスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムに関する。
現在、水(水蒸気)等の作動媒体の相変化を伴うランキンサイクル発電システムは、事業用発電として大形のもので実用化されており、その膨張機としては、一般に、蒸気タービンが使用されている。図10は、発電機300の駆動部として蒸気タービン301を備えたランキンサイクル発電システムの概念図であり、蒸気タービン301に高温高圧の気相の作動媒体、たとえば水蒸気を供給するための作動媒体循環経路には、蒸気発生器303と、復水ポンプ304と、凝縮器305が配設されている。なお、図10において、水蒸気(気体)が通過する循環通路は白抜きの太い矢印で示し、水(液体)が通過する循環通路は太い実線の矢印で示している。
蒸気発生器303で発生する高温高圧の水蒸気は蒸気タービン301に供給され、該蒸気タービン301を駆動することより発電に利用され、その後、凝縮器305で冷却されて水に凝縮される。この凝縮水は、復水ポンプ304により蒸気発生器303に供給され、加熱されることにより、水蒸気に変化し、再び発電機300の蒸気タービン301に供給される。
蒸気タービン301は、大形のものであれば効率良く作動するが、小形のものになると効率が低下するため、小出力のランキンサイクル発電システムには、不向きである。
このような蒸気タービン301に替えて、スクロール形流体機械を膨張機として利用した場合、小形のものであっても効率良く発電できることが知られている(特許文献1)。なお、スクロール形膨張機を、ランキンサイクル発電システム以外のシステムに、膨張機として利用した具体的な例としては、特許文献2がある。
特開2001−248539号公報 特開平8−28461号公報
一般に、スクロール形流体機械で高効率を得ようとすれば、固定スクロールと揺動スクロールとで形成される膨張室の摺動部、具体的には固定スクロール台板の鏡面と揺動スクロールラップの先端面との間の摺動部(隙間)、固定スクロールラップの先端面と揺動スクロール台板の鏡面との間の摺動部(隙間)及び両スクロールラップ同士の径方向の摺動部(隙間)に、液膜を介在させることにより、シール性と潤滑性を確保する必要がある。このことは、ランキンサイクル発電システムにおいても、スクロール形流体機械を、蒸気発生器(飽和蒸気ボイラ)からの蒸気を膨張させて、膨張後、湿り状態で排出する膨張機として利用する場合、蒸気タービンよりも有利に働く。
商品化されているスクロール形流体機械は、現在、多くは圧縮機として利用されており、代表的なものとして空調用のスクロール形圧縮機があり、このような圧縮機において、圧縮室の各摺動部のシール性と潤滑性を確保するための液膜として、媒体(冷媒)と潤滑油の混合物を用いている。すなわち、媒体と潤滑油を混ぜた状態でスクロールの圧縮室内に供給することにより、圧縮室のシール性と潤滑性を確保している。圧縮後、圧縮機出口では、媒体(冷媒)は気体の状態であり、一方、潤滑油は液体の状態となっているので、圧縮機出口にて、金網等で潤滑油を捕集することにより、気体状態の冷媒と潤滑油を簡単に分離することができる。
ところが、スクロール形流体機械を膨張機として利用し、膨張後に湿り状態となる場合には、膨張機出口では、作動媒体は液相と気相とが混じった状態となり、液相の作動媒体と共に液体の潤滑油が排出される。作動媒体に潤滑油が混じり合った状態で凝縮器に入れば、両者の凝縮温度の相違から、作動媒体の熱交換機能が阻害されることになる。そのため、膨張機出口において、液体状態の作動媒体から潤滑油を分離する必要が生じる。すなわち、膨張室から排出される潤滑油及び作動媒体全体を、適当な分離手段に通し、作動媒体全体から潤滑油を分離する必要性が生じ、大形の分離装置が必要となり、不経済である。
なお、前記特許文献1には、ランキンサイクル発電システムに用いられているスクロール形膨張機の潤滑及びシール構造については、全く記載されておらず、また、前記特許文献2に記載されているスクロール形膨張機は、他の気体の圧縮機の駆動部として利用しているが、膨張室には、作動媒体とは別に潤滑油を供給し、該潤滑油で膨張室の各摺動部をシールし、潤滑している。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、次の目的を有している。
(1)スクロール形膨張機において、作動媒体自体を膨張室のシール及び潤滑に利用することにより、膨張室のシール性及び潤滑性を維持しながらも、潤滑油の使用量を減らすと共に、作動媒体及び潤滑油の管理を及び処理を容易にする。
(2)小形のランキンサイクル発電システムにおいて、潤滑油の使用量を低減しながら、発電効率を向上させることができるシステムを提供する。
前記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、スクロール台板の鏡面に渦巻き状のスクロールラップを形成してなる固定スクロールと揺動スクロールとを、互いのスクロールラップが噛み合うように軸方向に対向配置し、両スクロールの鏡面とスクロールラップにより膨張室を形成し、略水平な駆動軸を有する前記揺動スクロールを、前記固定スクロールに対して偏芯配置すると共に、揺動スクロール台板の外周端部を、前記固定スクロールの環状外周壁の揺動スクロール側の端面とスラスト軸受との間で摺動可能に挟持し、前記膨張室内に供給された気相の作動媒体の膨張により、前記揺動スクロールを駆動軸芯回りに公転し、前記駆動軸を回転させるスクロール形膨張機において、前記揺動スクロール台板の鏡面側とは反対の背面側に、前記膨張室以外の摺動部分に潤滑油を供給する潤滑油供給機構を備え、前記固定スクロールの中央部に形成された作動媒体入口は、作動媒体のみを供給する作動媒体供給部に連通し、膨張室内に供給される作動媒体の液相部分により、前記膨張室の摺動部のシール用及び潤滑用の液膜を形成するようにしている。
上記構成によると、スクロール形膨張機において、膨張室以外の摺動部、たとえば、駆動軸の嵌合部並びにスラスト軸受の摺動部の潤滑は、作動媒体とは別に、潤滑油を供給することにより行い、膨張室の各摺動部、すなわち、スクロール台板の鏡面と相手側スクロールラップの先端面との摺動部並びにスクロールラップ同士の摺動部のシール及び潤滑は、作動媒体の液相部分で液膜を形成することにより行うようにしているので、潤滑油の使用量を減らしながらも、膨張機の効率を高く維持でき、かつ、膨張に利用後の作動媒体全体から、潤滑油を分離する必要もなく、作動媒体及び潤滑油の管理及び処理が容易である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスクロール形膨張機において、前記固定スクロールの前記環状外周壁に膨張後の作動媒体を排出する作動媒体出口を形成し、前記揺動スクロール台板の外周端面の径方向外方側に、前記作動媒体出口の圧力と略等しい圧力の揺動スクロール外周空間を形成し、前記揺動スクロール外周空間の下端部は、前記膨張室内から漏れる液相の作動媒体を排出するための作動媒体排出口と、前記揺動スクロール台板の背面側の潤滑油を排出する潤滑油排出口とに連通している。
上記構成によると、揺動スクロールの背面を伝って径方向の外方に流れる潤滑油は潤滑油排出口から排出され、膨張室内から径方向の外方に漏れる液相の作動媒体は、作動媒体排出口から排出されるので、潤滑油と液相の作動媒体が混じり合って排出されることは殆どなく、作動媒体の管理が、一層容易になる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のスクロール形膨張機において、前記固定スクロールの環状外周壁には、前記揺動スクロールの外周端面に径方向の外方から対向すると共に前記揺動スクロール外周空間内に突出する環状突起と、前記揺動スクロール外周空間に開口すると共に前記環状突起の軸方向の固定スクロール側に位置する環状U字溝と、を形成し、前記U字溝の下端部を前記作動媒体排出口に連通している。
上記構成によると、膨張室のシール及び潤滑に利用されて後に外方に漏出する液相の作動媒体を、潤滑油に混ざることなく、速やかに、かつ、確実に、膨張機外に排出することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール形膨張において、前記スラスト軸受には、前記揺動スクロール台板の背面との摺動部よりも径方向の外方位置に、径方向の外方に向かって前記揺動スクロール台板から離れるように傾斜するテーパ面が形成されている。
上記構成によると、揺動スクロールの背面側に供給される潤滑油が、液相の作動媒体に混ざるのを確実に防ぐことができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のスクロール形膨張機において、前記スラスト軸受の前記テーパ面の下端部よりも下方のスラスト軸受部分に、前記揺動スクロール外周空間から前記潤滑油排出口に潤滑油を導く潤滑油排出孔を形成している。
上記構成によると、テーパ面に沿って流れるようにガイドされた潤滑油を、作動媒体に混ぜることなく、速やかに膨張機外部に排出することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール形膨張機において、前記固定スクロールの前記環状外周壁の前記揺動スクロール側の端面であって、前記揺動スクロール台板の外周端部が前記揺動スクロールの公転により間欠的に摺接する部分に、作動媒体を一時的に逃がす環状逃がし溝を形成している。
上記構成によると、膨張室から漏れ出して固定スクロールの環状外周壁の揺動スクロール側の端面を流れる液相の作動媒体を、一旦環状逃がし溝に溜めた後、揺動する揺動スクロールの外周端部により、揺動スクロール外周空間に掻き落とすことができ、これにより、膨張室から漏出する液相の作動媒体を、飛び散らすことなく、確実に、前記U字溝から作動媒体排出口へと排出することができる。
請求項7記載の発明は、請求項2〜6のいずれかに記載のスクロール形膨張機において、前記潤滑油排出口は、潤滑油に混じっている液相の作動媒体を潤滑油から分離する分離貯留部に接続し、該分離貯留部の潤滑油出口部は、潤滑油供給ポンプを介して前記潤滑油供給機構に接続している。
上記構成によると、揺動スクロールの背面側に供給した潤滑油に、たとえば作動媒体が混入したとしても、潤滑油中の作動媒体を排除して、容易に、潤滑油を再利用することができる。この場合、作動媒体全体を分離装置等の通す必要がなく、分離貯留部が大形化することもない。
請求項8記載の発明は、発電機駆動用の膨張機と、該膨張機の膨張室に高温の気相の作動媒体を供給する蒸気発生器と、前記膨張室から排出される膨張後の作動媒体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器から前記蒸気発生器に液相の作動媒体を供給する作動媒体供給ポンプと、を備えたランキンサイクル発電システムにおいて、前記膨張機として、前記請求項1乃至7のいずれかに記載のスクロール形膨張機を備えている。
これによると、作動媒体自体で膨張室のシールと潤滑を行うようにしているので、かかるスクロール形膨張機を、ランキンサイクル発電システムの駆動部として利用した場合に、従来のスクロール形膨張機のように、膨張に利用後、膨張機から排出される液相を含む作動媒体全体から潤滑油を分離するための大がかりな分離装置は必要無くなり、膨張機から排出される作動媒体を凝縮器で凝縮する際に、潤滑油を含む場合よりも効率良く凝縮させることができる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のランキンサイクル発電システムにおいて、前記膨張室から漏出する液相の作動媒体を排出する前記作動媒体排出口は、前記凝縮器より下流側の作動媒体供給ポンプの入口に連通している。
上記構成は、作動媒体排出口から排出される液相の作動媒体の温度が低いランキンサイクル発電システムの場合に適している。すなわち、膨張機から排出される温度の低い液相の作動媒体を、凝縮器に入れずに、且つ、潤滑油の分離等の作業を行うことなく、直接、作動媒体ポンプに戻し、蒸発させて再利用することができる。
請求項10記載の発明は、請求項8記載のランキンサイクル発電システムにおいて、前記膨張機から漏出する液相の作動媒体が排出される前記作動媒体排出口は、前記凝縮器の入口に連通している。
上記構成は、作動媒体排出口から排出される液相の作動媒体の温度が高いランキンサイクル発電システムの場合に適している。すなわち、膨張機から排出される温度の高い液相の作動媒体を、凝縮器に戻し、一旦凝縮した後、蒸気発生器に供給することにより、潤滑油の分離等の作業を行うことなく、蒸発させて再利用することができる。
請求項11記載の発明は、請求項8記載のランキンサイクル発電システムにおいて、前記膨張機から漏出する液相の作動媒体が排出される前記作動媒体排出口は、ドレンタンクに連通している。
上記構成は、作動媒体排出口から排出される液相の作動媒体が非常に少量であり、また、若干の潤滑油が混入するようなランキンサイクル発電システムに適している。すなわち、上記のような潤滑油を含む液相作動媒体を、再利用することなく、排出するので、凝縮器の機能を低下させることがない。
[発明の第1の実施の形態]
図1〜図6は本発明の第1の実施の形態であり、本発明にかかるスクロール形膨張機及びこのスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムを示しており、また、図7は、該実施の形態におけるT−S(温度−エントロピ)線図を示している。
)線図いる。
(ランキンサイクル発電システムの全体の概要)
図4は、ランキンサイクル発明システムの概要を示しており、発電機1の駆動部としてスクロール形膨張機2を備えており、該スクロール形膨張機2に設けられた水平な駆動軸5は発電機1の発電機軸4に連結し、スクロール形膨張機2で駆動軸5及び発電機軸4を回転することにより、発電を行うようになっている。
スクロール形膨張機2を駆動するための作動媒体としては、たとえば水(水蒸気)が用いられており、この作動媒体の循環経路には、蒸気発生器7と、作動媒体供給ポンプ(復水ポンプ)8と、凝縮器9が配置されている。スクロール形膨張機2の中心部に形成された作動媒体入口11は、作動媒体通路12を介して蒸気発生器7の蒸気出口7bに接続し、蒸気発生器7の入口7aは、作動媒体通路13を介して作動媒体供給ポンプ8の吐出口8bに接続し、作動媒体供給ポンプ8の吸込口8aは、作動媒体通路14を介して凝縮器9の出口9bに接続し、凝縮器9の入口9aは、作動媒体通路15を介してスクロール形膨張機2の外周端部近傍に形成された作動媒体出口16に接続している。
スクロール形膨張機2は、前記作動媒体循環経路とは別に、潤滑油供給装置59、潤滑油ポンプ21及び潤滑油タンク22等からなる潤滑油循環経路を備えており、潤滑油供給装置59はスクロール形膨張機2の駆動室42内に配置され、スクロール形膨張機2の上端部に形成された潤滑油入口20は、潤滑油通路25を介して潤滑油ポンプ21の吐出口21bに接続し、潤滑油ポンプ21の吸込口21aは、潤滑油通路26を介して潤滑油タンク22の潤滑油出口22bに接続し、潤滑油タンク22の入口22aは、潤滑油通路27を介してスクロール形膨張機2の下端部近傍に形成された潤滑油出口28に接続している。
更に、このスクロール形膨張機2は、後で詳しく説明するが、膨張機2の前記作動媒体出口16及び潤滑油出口28よりもさらに下方位置に、スクロール形膨張機2の膨出室40内から漏出する液相の作動媒体を排出するための作動媒体排出口31と、膨張機2の駆動室42内から漏出する潤滑油を排出するための潤滑油排出口32を備えている。前記作動媒体排出口31は、作動媒体通路33を介して、前記凝縮器9の出口9bと作動媒体供給ポンプ8の吸込口8aとの間の作動媒体通路14に接続し、前記潤滑油排出口32は、前記潤滑油タンク22に併設された比重分離方式の分離タンク部35に接続している。分離タンク部35の底壁にはドレン弁36が設けられている。
(スクロール形膨張機の構造)
図1はスクロール形膨張機2の縦断面拡大図であり、この図1において、スクロール形膨張機2は、軸方向に対向配置された固定スクロール51及び揺動スクロール52と、環状のスラスト軸受53と、揺動軸部(偏芯軸部)5aを一体に有するクランク状の前記駆動軸5と、該駆動軸5を回転自在に支持するころ軸受5と、該ころ軸受56及び前記スラスト軸受53を支持する軸受ハウジング57と、バランサ58と、前記潤滑油供給装置59と、から主構成されている。
説明の都合上、軸芯方向の固定スクロール配置側を、矢印のように「前方」として、以下説明する。固定スクロール51は、円板状の台板61と、該台板61の鏡面(後面)61aに形成された渦巻き状の固定スクロールラップ62と、台板61の外周端部に形成された環状外周壁64とを一体に備えており、環状外周壁64は外向きフランジ部64aを一体に有している。前記固定スクロールラップ62は鏡面61aから後方へ突出している。
揺動スクロール52は、円板状の台板71と、該台板71の鏡面(前面)71aに形成された渦巻き状の揺動スクロールラップ72とを一体に備えている。前記揺動スクロールラップ72は鏡面71aから前方に突出している。
両スクロール51,52は、両スクロールラップ62,72が互いに噛み合うように軸方向に対向配置され、各スクロールラップ62,72の軸方向の先端面62a,72aは、それぞれ相手スクロール51,52の鏡面61,71に微小隙間を置いて対向しており、これにより、両スクロールラップ62,72と鏡面61a,71aとの間で、複数の三日月状の膨張室40を形成している。
スラスト軸受53は、外周端部が、固定スクロール51の環状外周壁64のフランジ部64aと軸受ハウジング57の外向きフランジ部57aとの間に挟持され、複数のボルト66により締結されており、内周端部には前方に突出する環状のランド部67が形成され、該ランド部67により、揺動スクロール52の背面の外周端部近傍を摺動自在に支持している。前記環状のランド部67の径方向の外方側には、径方向の外方に向かって後方に傾斜するテーパ面68が形成されている。
揺動スクロール52の背面の中央部には、後方に突出するボス部75が一体に形成されており、該ボス部75の内周面に、ニードル軸受(又は軸受メタル)76を介して前記駆動軸5の揺動軸部5aが回転自在に嵌合している。揺動軸部5aの軸芯O2は、駆動軸5の軸芯O1から一定量εだけ変位しており、揺動軸部5aが揺動スクロール52と共に駆動軸芯O1回りに公転することにより、駆動軸5及び発電機軸4を回転するようになっている。揺動スクロール52の背面と、軸受ハウジング57の内周面に固着された潤滑油供給装置59の環状ノズル本体77との間には、揺動スクロール52の公転時に、揺動スクロール52が自転するのを防止するために、リング状のオルダム継手80が介装されている。
図5はオルダム継手80の分解斜視図であり、オルダム継手80には、前面の上下端部に前方に突出する第1の突起80aが形成され、後面の左右端部に後方に突出する第2の突起80bが形成されている。一方、揺動スクロール台板71の背面には、補強用の環状突起(環状リブ)81が形成され、該環状突起81の上下端部に、上下方向に貫通する係合溝81aがそれぞれ形成され、該係合溝81aに前記オルダム継手80の第1の突起80aが上下方向移動可能に係合している。また、環状ノズル本体77の前面の左右端部には、左右に貫通する係合溝77aがそれぞれ形成され、該係合溝77aにオルダム継手80の第2の突起80bが左右方向移動可能に係合している。
(膨張機内の作動媒体及び潤滑油の通路構造)
図1において、前記作動媒体入口11は、固定スクロール51の台板61の中心部(略駆動軸芯O1上)に形成され、中心部近傍の膨張室40に略常時連通しており、作動媒体出口16は、固定スクロール51の外周壁64の下端部に形成されている。揺動スクロール52の外周端面の径方向の外方部分には、環状外周空間S1が形成されており、固定スクロール51の環状外周壁64には、揺動スクロール台板71の外周端面に径方向の外方から対向すると共に、前記揺動スクロール外周空間S1内へ径方向の内方に突出する環状突起82が形成され、該環状突起82の前面には環状のU字溝83が形成されている。
潤滑油供給装置59のノズル本体77には、周方向に間隔をおいて複数の噴油ノズル孔93が形成されており、各噴油ノズル孔93は、たとえばスラスト軸受53のランド部67の摺動面に向いて開口すると共に、前記潤滑油入口20に環状油路89を介して連通している。
図2は図1の下端部分の拡大図であり、この図2において、該環状のU字溝83は、断面形状が径方向の外方に向かって前方に傾斜しており、固定スクロール51のフランジ部64aの前面に形成された座繰り84を介して前記作動媒体排出口31に連通している。前記揺動スクロール外周空間S1は、図示しないが固定スクロール51の作動媒体出口16の圧力と略同じ圧力となるように、作動媒体出口16と連通している。
環状突起82の後側には、環状突起82よりも下方へ広がる潤滑油排出室85が形成されており、該潤滑油排出室85は、スラスト軸受53の下端部に形成された排油孔86及び軸受ハウジング57の下端部の排油孔87を介して前記潤滑油排出口32に連通している。軸受ハウジング57の駆動室42の下端部は、スラスト軸受53のランド部67まで亘る潤滑油溜まり92となっており、該潤滑油溜まり92は軸受ハウジング57の下端部に形成された潤滑油通路94を介して前記潤滑油出口28に連通している。
また、固定スクロール51の外周壁64の後端面には、揺動スクロール台板71の外周端部が揺動スクロール52の公転により間欠的に摺動する位置に、環状の逃がし溝91が形成されている。
(膨張機の基本的な作動)
図6の(a)〜(f)は、膨張機の作動を段階的に示してものであり、説明を容易にするために、説明の対象としている膨張室40をクロスハッチングで示しているが、対称位置にある膨張室40も同様の作用を行う。図6の(a)の状態は、中心部の一対の膨張室40に作動媒体入口11から高温高圧の気相作動媒体(水蒸気)を導入した直後の状態である。図6の(b)の状態は、図6の(a)の状態から揺動スクロール52が矢印R方向へ少し公転し、作動媒体入口11が閉じられた状態である。図6の(c)〜図6の(e)は、作動媒体の膨張により、膨張室40が容積を広げながら径方向の外方に移動し、それより揺動スクロール52が公転する過程を示している。そして、図6の(f)の状態は、前記膨張室40が最も径方向の外方まで移動し、作動媒体出口16に連通し、膨張室40内の作動媒体が作動媒体出口16から排出される状態を示している。
このように、中心部の膨張室40に導入された高温高圧の気相の作動媒体が膨張して行くことにより、膨張室40は拡張しながら径方向の外方移動し、それにより揺動スクロールを矢印R方向の公転し、それにより、図1の駆動軸を回転させて、発電を行うのである。
(ランキンサイクル発電システムのおける作動媒体の相変化)
図7は本実施の形態におけるT−S線図(温度−エントロピ線図)であり、太い実線の矢印(A1→A2→A3→A4)が作動媒体(水及び水蒸気)のランキンサイクルを示している。温度T1は凝縮器入口温度、温度T2は高圧水蒸気温度であり、点A1は蒸気発生器7の入口7a(凝縮器9の出口9b)、点A2は蒸気発生器7内での蒸発開始点、点A3は蒸気発生器7の出口7b(スクロール形膨張機2の作動媒体入口11)、点A4はスクロール形膨張機2の作動媒体出口16(凝縮器9の入口9a)の状態を示している。区間A3−A4はスクロール形膨張機2内での膨張行程となり、飽和曲線Bの内方に位置しているので、この膨張行程において作動媒体は一部液相になる。
(作動媒体及び潤滑油の流れ)
(1)図4に示す前記作動媒体通路12,13,14,15のうち、液相の作動媒体が通過する通路13,14は太い実線で示し、気相の作動媒体が通過する通路12は白抜き線で示し、気相と液相が混じり合っている作動媒体が通過する通路15は太い破線で示している。この図4において、蒸気発生器7で蒸発した高温高圧の気相の作動媒体は、スクロール形膨張機2の中心部の作動媒体入口11から中心部付近の膨張室40内に圧入される。一方、潤滑油ポンプ21から吐出される潤滑油は、スクロール形膨張機2の上端潤滑油入口20から潤滑油供給装置59に送られ、噴油ノズル孔93からスラスト軸受53のランド部67に向けて噴射される。
(2)図1において、作動媒体入口11から膨張室40内に圧入された気相の作動媒体は、前述のように膨張室40内で膨張することにより、揺動スクロール52を公転させるが、飽和状態の気相作動媒体は、前述のように膨張する過程で湿り域に入り、気相の作動媒体の一部は液相に変化する。この液相の作動媒体は、固定スクロール台板61の鏡面61aと揺動スクロールラップ72の先端面72aとの間の隙間、揺動スクロール台板71の鏡面71aと固定スクロールラップ62の先端面62aとの間の隙間並びに両スクロールラップ62,72の径方向の摺動部の隙間に入り込み、それら摺動部(隙間)に作動媒体の液膜をつくり、それにより、それら摺接部をシールし、かつ、潤滑する。
(3)図2において、上記のように膨張室40の各摺動部を潤滑した液相の作動媒体は、部分的には気相の作動媒体と共に作動媒体出口16から排出されるが、一部は、固定スクロール51の外周壁64の後端面と揺動スクロール台板71の外周端部の鏡面71aとの隙間から外方に漏出し、そして、固定スクロール51の外周壁64の環状逃がし溝91に一旦逃がされ、揺動する揺動スクロール台板71の外周端部により、上記逃がし溝91内から外方に掻き出され、環状突起82及びU字溝83にガイドされながら、座繰り84を経て、液相作動媒体排出口31から排出される。
この作動媒体排出作用において、揺動スクロール外周空間S1は、作動媒体出口16と略同じ圧力に保たれているので、揺動スクロール台板71の鏡面71aと固定スクロール51の外周壁64の後端面との隙間を通過した液相作動媒体は、揺動スクロール外周空間S1に噴出することなく、かつ、上記のように、逃がし溝91に一旦蓄えられた後、揺動スクロール台板71の外周端部にて、U字溝83内に掻き落とされる。また、U字溝83は、径方向の外方に向かって前方へ傾斜しているので、液相の作動媒体は、速やかに作動媒体排出口31に導かれる。また、U字溝83の入口に、揺動スクロール外周空間S1に向かって突出する環状突起82を形成しているので、環状突起82が堰の役目を果たし、前記液相の冷却媒体が、潤滑油排出口潤滑油排出室85側へ流れ込むことはない。
(4)一方、図1の潤滑油供給装置59の噴油ノズル孔93から噴出されてランド部67を潤滑した潤滑油は、駆動室42内の揺動軸部5aのニードル軸受76及び駆動軸5のころ軸受56及びオルダム継手89等を潤滑した後、駆動室42の底部の潤滑油溜まり92に溜まり、潤滑油路94を介して潤滑油出口28から排出されるが、図2において、一部は、スラスト軸受53のランド部67と揺動スクロール台板71との隙間を通り、外方に漏出する。この漏出した潤滑油は、スラスト軸受53のテーパ面68に沿って後方へとガイドされ、環状突起82の後側に形成された潤滑油排出室85に溜まり、そこから排出孔86,87を通り、潤滑油排出口32から排出される。
(5)すなわち、スクロール形膨張機2内において、膨張室40を構成するスクロールラップ62,72及び鏡面61a,71aの各隙間は、液相の作動媒体によりシールされ、且つ潤滑され、一方、駆動室42内のスラスト軸受53、揺動軸部5aの嵌合部、駆動軸5のころ軸受56及びオルダム継手80は、作動媒体とは別の潤滑油供給装置59からの潤滑油で潤滑されており、これにより、潤滑油の使用量を減らすことができ、しかも、液相の作動媒体と潤滑油とを、環状突起82等により、略完全に分離した状態で排出するので、排出後の作動媒体及び潤滑油の管理及び処理が容易になる。
(6)図4において、スクロール型膨張機2の作動媒体出口16から排出される作動媒体は、液相と気相が混じり合っており、作動媒体通路15を通り、凝縮器9に供給され、凝縮される。この場合、潤滑油は混じっていないので、効率良く凝縮される。
(7)凝縮器9で液相に凝縮された作動媒体は、作動媒体通路14を通り、作動媒体供給ポンプ8に吸い込まれる。一方、スクロール形膨張機2の作動媒体排出口31から排出された液相の作動媒体は、凝縮器9の出口側の作動媒体通路14に供給され、前記凝縮器9からの液相作動媒体と合流して、作動媒体供給ポンプ8に吸い込まれる。このように、作動媒体排出口31から排出される液相の作動媒体を凝縮器9の出口側に接続する構造は、作動媒体排出口31から排出される作動媒体の温度が低い場合に有効であり、凝縮器9を小さくすることができる。
(8)作動媒体供給ポンプ8から吐出される液相の作動媒体は、作動媒体通路13を通り、蒸気発生器7に供給され、加熱され、蒸発する。そして、高温高圧の気相状態で、蒸気出口7bから作動媒体通路12を介してスクロール膨張機2の作動媒体入口11に再度供給される。
(9)一方、スクロール形膨張機2の潤滑油出口28から排出される潤滑油は、潤滑油タンク22に貯められた後、潤滑油通路26を介して潤滑油ポンプ21に吸い込まれ、潤滑油通路25を介して再度スクロール形膨張機2の潤滑油入口20に供給される。また、潤滑油排出口32から排出された潤滑油は、作動媒体が混合している可能性があるので、潤滑油と作動媒体との比重差を利用した分離タンク部35により、比重の大きい作動媒体を潤滑油から分離し、分離後の潤滑油を潤滑油タンク22に供給する。分離タンク部35の下層に溜まる作動媒体(水)は、ドレン弁36を介して外部に排出される。
「第2の実施の形態]
図8は、ランキンサイクル発電システムの別の例を示しており、スクロール形膨張機2の下端部に形成された作動媒体排出口31を、スクロール膨張機2の作動媒体出口16と凝縮器9の入口9aと間の作動媒体通路15に合流させている。これにより、別途圧力連通路を形成しなくとも、揺動スクロール外周空間S1を作動媒体出口16の圧力と同じ圧力に保つことができる。その他の構造は、前記図1〜図6で説明した実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付してある。
図8の実施の形態は、作動媒体排出口31から排出される液相の作動媒体の温度が高くなっている場合に好都合であり、上記温度の高い作動媒体を凝縮器9に供給し、作動媒体の主流と共に冷却する。
「第3の実施の形態]
図9は、ランキンサイクル発電システムのさらに別の例を示しており、スクロール形膨張機2の下端部に形成された作動媒体排出口31を、一旦排出タンク97に溜めドレン弁98を介して外部に排出する構造となっている。その他の構造は、前記図1〜図7で説明した実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付してある。
図9の実施の形態は、作動媒体排出口31から排出される液相の作動媒体が、非常に少量であり、また、若干の潤滑油を混入している場合に、好都合である。
[その他の実施の形態]
(1)スクロール形膨張機を作動させる作動媒体としては、前述の水(水蒸気)の他に、アンモニア混合媒体等を用いることも可能である。
本発明に係るランキンサイクル発電システムに備えられるスクロール形膨張機の縦断面図である。 図1の下端部分の拡大図である。 図2のIII-III断面図である。 図1のスクロール形膨張機を備えたランキンサイクル発電システムの第1の実施の形態の概要図である。 図1のオルダム継手の分解斜視図である。 図1のスクロール形膨張機の作動説明図である。 図4のランキンサイクル発電システムの作動媒体のT−S(温度−エントロピ)線図である。 本発明のランキンサイクル発電システムの第2の実施の形態の概要図である。 本発明のランキンサイクル発電システムの第3の実施の形態の概要図である。 蒸気タービンを備えた従来のランキンサイクル発電システムの概要図である。
符号の説明
1 発電機
2 スクロール形膨張機
5 駆動軸
5a 揺動軸部
7 蒸気発生器
8 作動媒体供給ポンプ
9 凝縮器
11 作動媒体入口
16 作動媒体出口
20 潤滑油入口
21 潤滑油ポンプ
22 潤滑油タンク
28 潤滑油出口
31 作動媒体排出口
32 潤滑油排出口
35 分離タンク部(分離貯留部)
40 膨張室
42 駆動室
51 固定スクロール
52 揺動スクロール
53 スラスト軸受
57 軸受ハウジング
59 潤滑油供給装置
61 固定スクロール台板
61a 固定スクロールの鏡面
62 固定スクロールラップ
68 テーパ面
71 揺動スクロール台板
71a 揺動スクロールの鏡面
72 揺動スクロールラップ
82 環状突起
83 環状U字溝
S1 揺動スクロール外周空間

Claims (11)

  1. スクロール台板の鏡面に渦巻き状のスクロールラップを形成してなる固定スクロールと揺動スクロールとを、互いのスクロールラップが噛み合うように軸方向に対向配置し、両スクロールの鏡面とスクロールラップにより膨張室を形成し、略水平な駆動軸を有する前記揺動スクロールを、前記固定スクロールに対して偏芯配置すると共に、揺動スクロール台板の外周端部を、前記固定スクロールの環状外周壁の揺動スクロール側の端面とスラスト軸受との間で摺動可能に挟持し、前記膨張室内に供給された気相の作動媒体の膨張により、前記揺動スクロールを駆動軸芯回りに公転し、前記駆動軸を回転させるスクロール形膨張機において、
    前記揺動スクロール台板の鏡面側とは反対の背面側に、前記膨張室以外の摺動部分に潤滑油を供給する潤滑油供給機構を備え、
    前記固定スクロールの中央部に形成された作動媒体入口は、作動媒体のみを供給する作動媒体供給部に連通し、膨張室内に供給される作動媒体の液相部分により、前記膨張室の摺動部のシール用及び潤滑用の液膜を形成するようにしていることを特徴とするスクロール形膨張機。
  2. 前記固定スクロールの前記環状外周壁に膨張後の作動媒体を排出する作動媒体出口を形成し、
    前記揺動スクロール台板の外周端面の径方向外方側に、前記作動媒体出口の圧力と略等しい圧力の揺動スクロール外周空間を形成し、
    前記揺動スクロール外周空間の下端部は、前記膨張室内から漏れる液相の作動媒体を排出するための作動媒体排出口と、前記揺動スクロール台板の背面側の潤滑油を排出する潤滑油排出口とに連通していることを特徴とする請求項1記載のスクロール形膨張機。
  3. 前記固定スクロールの環状外周壁には、前記揺動スクロールの外周端面に径方向の外方から対向すると共に前記揺動スクロール外周空間内に突出する環状突起と、前記揺動スクロール外周空間に開口すると共に前記環状突起の軸方向の固定スクロール側に位置する環状U字溝と、を形成し、
    前記U字溝の下端部を前記作動媒体排出口に連通していることを特徴とする請求項2記載のスクロール形膨張機。
  4. 前記スラスト軸受には、前記揺動スクロール台板の背面との摺接部より径方向の外方側に、径方向の外方に向かって前記揺動スクロール台板から離れるように傾斜するテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール形膨張機。
  5. 前記スラスト軸受の前記テーパ面の下端部よりも下方のスラスト軸受部分に、前記揺動スクロール外周空間から前記潤滑油排出口に潤滑油を導く潤滑油排出孔を形成していることを特徴とする請求項4記載のスクロール形膨張機。
  6. 前記固定スクロールの前記環状外周壁の前記揺動スクロール側の端面であって、前記揺動スクロール台板の外周端部が前記揺動スクロールの公転により間欠的に摺接する部分に、作動媒体を一時的に逃がす環状逃がし溝を形成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール形膨張機。
  7. 前記潤滑油排出口は、潤滑油に混じっている液相の作動媒体を潤滑油から分離する分離貯留部に接続し、該分離貯留部の潤滑油出口部は、潤滑油供給ポンプを介して前記潤滑油供給機構に接続していることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のスクロール形膨張機。
  8. 発電機駆動用の膨張機と、該膨張機の膨張室に高温の気相の作動媒体を供給する蒸気発生器と、前記膨張室から排出される膨張後の作動媒体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器から前記蒸気発生器に液相の作動媒体を供給する作動媒体供給ポンプと、を備えたランキンサイクル発電システムにおいて、
    前記膨張機として、前記請求項1乃至7のいずれかに記載のスクロール形膨張機を備えていることを特徴とするランキンサイクル発電システム。
  9. 前記膨張室から漏出する液相の作動媒体を排出する前記作動媒体排出口は、前記凝縮器より下流側の作動媒体供給ポンプの入口に連通していることを特徴とする請求項8記載のランキンサイクル発電システム。
  10. 前記膨張機から漏出する液相の作動媒体が排出される前記作動媒体排出口は、前記凝縮器の入口に連通していることを特徴とする請求項8記載のランキンサイクル発電システム。
  11. 前記膨張機から漏出する液相の作動媒体が排出される前記作動媒体排出口は、ドレンタンクに連通していることを特徴とする請求項8記載のランキンサイクル発電システム。
JP2005369585A 2005-12-22 2005-12-22 スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム Expired - Fee Related JP4537948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369585A JP4537948B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005369585A JP4537948B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007170288A JP2007170288A (ja) 2007-07-05
JP4537948B2 true JP4537948B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=38297160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005369585A Expired - Fee Related JP4537948B2 (ja) 2005-12-22 2005-12-22 スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4537948B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101244108B1 (ko) 2011-09-15 2013-03-18 인천대학교 산학협력단 일체형 피드 펌프 스크롤 팽창기
JP5797586B2 (ja) * 2012-03-02 2015-10-21 ヤンマー株式会社 スクロール形流体機械
CN103089314A (zh) * 2013-01-21 2013-05-08 石亮 一种高效可靠涡旋膨胀发电机

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097212A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Honda Motor Co Ltd 回転流体機械
JP2004137979A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 膨張機
JP2004190578A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Daikin Ind Ltd ロータリ式膨張機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097212A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Honda Motor Co Ltd 回転流体機械
JP2004137979A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 膨張機
JP2004190578A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Daikin Ind Ltd ロータリ式膨張機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007170288A (ja) 2007-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4837094B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれに用いる流体機械
WO2018096825A1 (ja) インジェクション機能を備えた圧縮機
WO2018096823A1 (ja) 非対称スクロール圧縮機
US8104307B2 (en) Expander-integrated compressor and refrigeration-cycle apparatus with the same
JP4625474B2 (ja) ランキンサイクル動力回収装置
US8128388B2 (en) Scroll-type expansion machine
KR101587171B1 (ko) 스크롤 압축기 및 이를 적용한 냉동기기
JP4537948B2 (ja) スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム
JP6630534B2 (ja) 液体用ポンプ及びランキンサイクル装置
JP4657910B2 (ja) スクロール形膨張機及びランキンサイクル発電システム
JP4537949B2 (ja) スクロール形流体機械
JP2008088854A (ja) スクロール型膨張機
JP2009270529A (ja) 容積形流体機械
JP2008138572A (ja) スクロール式流体機械
JP2009007990A (ja) 圧縮機
JPH07208356A (ja) スクロール圧縮機
JP2013204488A (ja) スクロール式流体機械
JP7122112B2 (ja) スクロール流体機械及びランキンサイクル
KR101587166B1 (ko) 스크롤 압축기 및 이를 적용한 냉동기기
JP2006214335A (ja) スクロール圧縮機
JP2009052462A (ja) スクロール圧縮機
JP5169231B2 (ja) 冷凍装置
KR0173575B1 (ko) 코로테이팅 스크롤형 유체기계
JP5077194B2 (ja) スクロール膨張機
JP2015007372A (ja) ランキンサイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100608

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100618

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees