JP2007170131A - トラクタのフロントローダ - Google Patents
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Abstract
【課題】 フロントローダ作業では、バケットに土砂等を掬い込んで積載し、最上げ状態にした時が最もトラクタのバランスが悪くなり、転倒の危険性が高くなる。本発明の課題は、上記の問題点を解消し、転倒の危険性を回避して安全性の確保向上を図る。
【解決手段】 本発明は、フロントローダ(10)のバケット(14)を上昇させて走行する際、一定以上の上昇状態を検出すると主変速位置を低速域にシフトダウンさせる制御手段(A)を設ける。また、車体後部のリフトアーム(8)にバランスウエイト(18)を備え、フロントローダ(10)の昇降動作検出結果に基づきバランスウエイト(18)を昇降制御して機体の重心バランスを保持する。
【選択図】 図5
【解決手段】 本発明は、フロントローダ(10)のバケット(14)を上昇させて走行する際、一定以上の上昇状態を検出すると主変速位置を低速域にシフトダウンさせる制御手段(A)を設ける。また、車体後部のリフトアーム(8)にバランスウエイト(18)を備え、フロントローダ(10)の昇降動作検出結果に基づきバランスウエイト(18)を昇降制御して機体の重心バランスを保持する。
【選択図】 図5
Description
この発明は、トラクタの前部に昇降可能に装着するフロントローダに関する。
従来、特許文献1には、フロントローダのバケットによる掬い作動時にリフトアームが誤って上昇するのを防止する手段が開示されている。
特開2001−152481号
ローダ作業では、バケットに土砂等を掬い込んで積載し、最上げ状態にした時が最もトラクタのバランスが悪くなり、転倒の危険性が高くなる。
本発明の課題は、上記の問題点を解消し、転倒の危険性を回避して安全性の確保向上を図ることにある。
本発明の課題は、上記の問題点を解消し、転倒の危険性を回避して安全性の確保向上を図ることにある。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、フロントローダ(10)のバケット(14)を上昇させて走行する際、一定以上の上昇状態を検出すると主変速位置を低速域にシフトダウンさせる制御手段(A)を設けてあることを特徴とする。
すなわち、請求項1記載の本発明は、車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、フロントローダ(10)のバケット(14)を上昇させて走行する際、一定以上の上昇状態を検出すると主変速位置を低速域にシフトダウンさせる制御手段(A)を設けてあることを特徴とする。
フロントローダ先端のバケット(14)を上昇させて走行する際、フロントローダ(10)が一定以上に上昇すると、その一定以上の上昇検出結果に基づき、主変速装置の変速位置が自動的に低速域へシフトダウンする。
フロントローダ(10)が所定以上に上昇すると、走行速が低速域にシフトダウンするので、機体がバランスを崩して転倒する恐れがなくなる。
請求項2記載の本発明は、車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、車体後部のリフトアーム(8)にバランスウエイト(18)を備え、フロントローダ(10)の昇降動作検出結果に基づきバランスウエイト(18)を昇降制御して機体の重心バランスを保持すべく関連構成してあることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、車体後部のリフトアーム(8)にバランスウエイト(18)を備え、フロントローダ(10)の昇降動作検出結果に基づきバランスウエイト(18)を昇降制御して機体の重心バランスを保持すべく関連構成してあることを特徴とする。
車体前部のフロントローダ(10)が所定以上に上昇すると、車体後部のバランスウエイト(18)がフロントローダ(10)の上昇方向とは逆に下降して機体重心が低位に移動し、重心バランスが適正に保持され、安全性が確保される。
以上要するに、請求項1の本発明によれば、フロントローダの所定以上の上昇により、車速が低速域に制御されるので、機体がバランスを崩して転倒する恐れがなくなり、安全性が向上する。
請求項2の本発明によれば、フロントローダの昇降動に応じてバランスウエイトを備えたリフトアームを昇降動させて、トラクタの重心バランスを保持するので、特に、ローダの積載量限界近くで作業する際の転倒の危険性を低減することができ、安全性の向上を図ることができる。
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、乗用トラクタを示すものであり、この車体1の前部のボンネット2内にエンジンEを搭載し、このエンジンの回転動力をミッションケ−ス3内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前輪4と後輪5とに伝えるようにしている。車体後部側には運転席6の後部上を保護する安全フレーム7や車体1の後方に連結する各種作業機を昇降するための三点リンク機構、及びこれを昇降するリフトアーム8等が装備される。運転席6の前方にはステアリングハンドル9が装備され、また、運転席6と横側のフェンダとの間にはフロントローダ10の操作レバー20や機体の走行速を変速制御する変速レバー21等が装備されている。
図1は、乗用トラクタを示すものであり、この車体1の前部のボンネット2内にエンジンEを搭載し、このエンジンの回転動力をミッションケ−ス3内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前輪4と後輪5とに伝えるようにしている。車体後部側には運転席6の後部上を保護する安全フレーム7や車体1の後方に連結する各種作業機を昇降するための三点リンク機構、及びこれを昇降するリフトアーム8等が装備される。運転席6の前方にはステアリングハンドル9が装備され、また、運転席6と横側のフェンダとの間にはフロントローダ10の操作レバー20や機体の走行速を変速制御する変速レバー21等が装備されている。
トラクタの前側に装備するフロントローダ10は、ローダブラケット11の上端にローダアーム12の基部を枢着し、ローダブラケット11の下部に連結した昇降シリンダ13でローダアーム12を昇降動作可能に構成してあり、ローダアーム12の先端にはバケット14を装着し、バケットシリンダ15の伸縮作動により、掬込み・ダンプ放出可能に構成している。
ローダブラケット11の機体左右のフロントブラケット22に対する取付構成は、図2及び図3に示すように、ローダブラケット11のローダ側取付プレート23を載せた状態で取り付けできるようになっている。前記フロントブラケット22の機体外側取付プレート24をL型構成とし、そして、ローダ取付時にはそのL型取付プレート24の水平状突出部分24a上に前記ローダ側取付プレート23を載せ付けた状態とし、取付穴の位置合わせをしたのちボルト25等で締付固定する構成としている。詳細には、ローダブラケット11の基部において、ベースプレート11aを一体化して設け、該ベースプレート11aの内側にスペーサプレート11bを介して前記ローダ側取付プレート23を一体連結している。このときスペーサプレート11bとの間にはスペーサプレート11bの方が下方に延出する構成となっている。ボルト25はベースプレート11aと本機側とを連結するようになっている。これにより、ローダブラケットの取付穴の位置合わせや取り付け、取り外しが容易に行なえる。11c,11dは補強プレートである。
そして、本発明の第1実施例(請求項1)では、図1に示すトラクタにおいて、フロントローダ10のバケット14を上昇させて走行する際、ローダアームの回動角を検出するローダアーム角センサ16がローダバケットの一定以上の上昇状態を検出すると、主変速装置の変速位置を1段下位の低速域にシフトダウンさせる制御手段を設ける構成としている。
要するに、例えば、走行時の主変速位置が2速である場合、フロントローダを所定位置以上に上昇させると、ローダアーム角センサ16が所定以上のローダアーム角を検出し、この検出結果に基づき、主変速位置を2速から1速に1段シフトダウンし、車速を所定の安全圏内まで減速して走行するよう自動制御可能に構成している。トラクタには、トラクタ本体の運転作業制御用とローダ作業制御用のコントローラ30を備える。コントローラ30には、図4に示すように、ジョイスティック式の操作レバー20の前後操作によってON・OFFされる昇降スイッチ31,32と、左右操作によってON・OFFされるバケットスイッチ33,34が接続され、更に、ローダアーム12の回動角を検出するローダアーム角センサ16、変速レバー21の変速レバースイッチ35等が設けられ、これらはいずれもコントロ−ラ30の入力側に接続される。また、コントローラ30には数段の変速が可能な主変速装置の変速位置を自動的に切り替える自動変速制御手段Aが備えられる。例えば、主変速装置の複数段位毎に設けるシフタを油圧式アクチュエータ38によって個別に作動させる構成とし、この油圧アクチュエータ38は制御切替弁の切換に基づいて作動油の供給,排出が行われる構成である。更に、コントローラ30の出力側には、昇降シリンダ13に油圧を供給する油圧回路の昇降シリンダソレノイド36、バケットシリンダ15に油圧を供給する油圧回路のバケットシリンダソレノイド37、主変速位置を切り替える変速用アクチュエータ38が設けられる。
変速レバー21の操作制御によってトラクタの前後進走行の運転を行いながら、操作レバー20の操作制御によってバケット14を昇降操作してローダ作業を行うことができる。このような作業中において、ローダアーム角センサ16がローダアーム12の所定以上の上昇回動角を検出すると、自動変速制御手段Aが作動し、変速用アクチュエータ38の出力により、主変速位置が1段低い低速域にシフトダウンされるようになっている。そして、かかる制御は、図5に示すフローチャートに基づき実行される。なお最低速段が選択されているときはそのままの状態を維持するものであるが、適宜にランプを点滅させる等によって副変速段を低速側に切換るべく減速指令を促す構成としてもよい。
また、本発明の第2実施例(請求項2)では、図6に示すトラクタにおいて、ミッションケ−ス3の後側上部には油圧シリンダケ−ス26が設けられ、この油圧シリンダケ−ス26の左右両側にリフトア−ム8が回動自在に枢着されている。油圧シリンダケ−ス26内には本例のバランスウエイト18やロ−タリ作業機等を昇降させるための油圧昇降シリンダ27が具備されている。油圧昇降シリンダ27内に上昇用電磁バルブを介して作動油を供給するとリフトア−ム8が上昇回動し、油圧昇降シリンダ27内の作動油を下降用電磁バルブを介して排出するとリフトア−ム8は下降するようになっている。バランスウエイト18は、車体に対し昇降リンク機構28を介して連結され、リフトアーム8によって上下動する構成になっている。
そして、前記リフトアーム8に備えられたバランスウエイト18は、フロントローダの昇降動に関連して上下動する構成とするが、フロントローダ10のローダアーム12が所定以上に上昇すると、ローダアーム角センサ16のアーム角検出結果に基づき、リフトアーム8によりバランスウエイト18がフロントローダの上昇方向とは逆に機体重心が低位となる方向に下降移動して機体の重心バランスを保つようになっている。なお、リフトアーム8にはリフトアーム角センサ17が具備され、ローダアーム角に対応するリフトアーム角に制御されるようになっている。そして、かかる制御は図7に示すフローチャートに基づき実行される。
図8に示すトラクタキャビンにおいて、リサイクルにおける解体作業を容易にする構成として、図10に示すように、フェンダ43とレバーガイド板44を樹脂等で成形して一体化し、キャビン41の両側部には面一状のフレーム42を配置し、このフレーム42の外面にフェンダ43を着脱できる構成としている。解体時には、レバーガイド板44からレバー類を引き抜くと、そのまま、フェンダと共に取り外すことができる。また、レバーガイド板44も一緒に外れることで、コントローラ30、各センサ、ハーネス等の脱着をキャビンフレームサイドから簡単に行うことができる。なお、キャビンフレーム42とフェンダ43にはそれぞれ取付穴45が設けられ、ボルト等によって取付られる。なお、レバーガイド板44とフェンダ43とを別体で樹脂成型し、これらを樹脂製の止め具をもって連結保持しておく構成とすることによっても上記と同等の効果を得られる。
また、図10に示すように、切替レバー47を高低作業速H,Lから路上走行Wに切り替えると、路上での点灯が禁止されているサイドビューライト48が消灯するシステムとしている。つまり、ヘッドライト46の側方に位置しているサイドビューライト48は、作業中の前輪近傍を照射して夜間の旋回作業等の安全上で便利であるが上記のように路上での点灯が禁止されているもので、このスイッチ48aがオンであっても路上走行に切り替えると、切替レバー47がスイッチ49をオフにすることで、ライト48は自動的に消灯する。従って、路上走行でのサイドビューライト48の消し忘れを未然に防止することができる。なお、切替レバー47の一例としては、副変速レバーがあり、この副変速レバーの切替位置として、前記のように高速・低速の2位置に加え「路上」位置を設定している。この「路上」位置での変速段は前記高速段に同じか、更に高速を現出できるギヤ比を設定してもよい。
次に、図11に示すような従来型のミッション装置を改良し、前後進切替用のリバース機構や、PTO用油圧クラッチ機構を廃止して、図12〜図14に示すような廉価型のミッション装置を提供する。
図11に示す従来型のミッション装置は、エンジンからの回転動力は出力軸50から前後進切替可能なリバ−ス機構51に伝達される。
リバ−ス機構51の後部には数段の変速が可能な主変速装置52と副変速装置53が設けられ、これら主変速装置52と副変速装置53とで減速された回転動力がピニオンベベルギヤ軸54を介してその伝動後位に設けられた後輪デフ装置に伝達されるようになっている。
リバ−ス機構51の後部には数段の変速が可能な主変速装置52と副変速装置53が設けられ、これら主変速装置52と副変速装置53とで減速された回転動力がピニオンベベルギヤ軸54を介してその伝動後位に設けられた後輪デフ装置に伝達されるようになっている。
前記出力軸50からは、ギヤ伝動機構56を介して前記リバ−ス機構51とは別のPTOクラッチ機構57を有するPTO伝動系に分岐してPTO伝動軸58を伝動する構成としている。
本例の図12に示す第1改良型ミッション装置は、従来型の油圧式リバ−ス機構51並びにPTOクラッチ機構57を廃止し、バック速を副変速装置53部に組み込みできるように、サブチェンジギヤ60と噛合可能なバックアイドルギヤ61をPTO軸58に設けている。更に、フロントミッションにPTOギヤ62用のベアリング受け部63を設けることにより、ミッションケース、メタル部を大きく変更することなく廉価型ミッションが構成できる。
また、本例の図13に示す第2改良型ミッション装置は、バックアイドルギヤ61をPTO軸58に設けることに対しては図12の第1改良型ミッション装置と同様であるが、リバースメタル65の後部にインプットギヤ66、PTOギヤ62を設けることにより、図12に示す第1改良型ミッション装置のベアリング受け部63は不要となる。
更に、本例の図15に示す第3改良型ミッション装置は、第2改良型ミッション装置と同じように、リバースメタル65の後部にインプットギヤ66、PTOギヤ62を設ける。そして、PTO軸にバックアイドルギヤを、クリープ68部にはバックカウンタギヤ69を設けることで、本例の第1・第2改良型ミッション装置と同じように廉価型ミッションを構成することができる。
A 自動変速制御手段
8 リフトアーム
10 フロントローダ
12 ローダアーム
13 昇降シリンダ
14 バケット
15 バケットシリンダ
16 ローダアーム角センサ
17 リフトアーム角センサ
18 バランスウエイト
20 操作レバー
21 変速レバー
30 コントローラ
8 リフトアーム
10 フロントローダ
12 ローダアーム
13 昇降シリンダ
14 バケット
15 バケットシリンダ
16 ローダアーム角センサ
17 リフトアーム角センサ
18 バランスウエイト
20 操作レバー
21 変速レバー
30 コントローラ
Claims (2)
- 車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、フロントローダ(10)のバケット(14)を上昇させて走行する際、一定以上の上昇状態を検出すると主変速位置を低速域にシフトダウンさせる制御手段(A)を設けてあることを特徴とするトラクタのフロントローダ。
- 車体前部にフロントローダ(10)を昇降可能に設置してあるトラクタにおいて、車体後部のリフトアーム(8)にバランスウエイト(18)を備え、フロントローダ(10)の昇降動作検出結果に基づきバランスウエイト(18)を昇降制御して機体の重心バランスを保持すべく関連構成してあることを特徴とするトラクタのフロントローダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005372487A JP2007170131A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | トラクタのフロントローダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005372487A JP2007170131A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | トラクタのフロントローダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007170131A true JP2007170131A (ja) | 2007-07-05 |
Family
ID=38297030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005372487A Pending JP2007170131A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | トラクタのフロントローダ |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2007170131A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3421845A4 (en) * | 2017-03-28 | 2020-01-15 | Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. | COMMERCIAL VEHICLE |
-
2005
- 2005-12-26 JP JP2005372487A patent/JP2007170131A/ja active Pending
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EP3421845A4 (en) * | 2017-03-28 | 2020-01-15 | Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. | COMMERCIAL VEHICLE |
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