JP2007167560A - 食材の焼成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱蒸気式の焼成装置の問題であった高コストおよび処理効率の低さの問題を回避しつつ、食材を乾燥が少ない良好な食味に焼成する食材の焼成装置を提供する。
【解決手段】焼成装置1の各焼成領域A〜Dは、釜戸12とその上部を略密閉する蓋体14から構成される焼成容器内に、下火焼成手段を構成するガスバーナー20と、上火焼成手段を構成する加熱蒸気噴出管30を備えている。多数の食材Pを載せた鉄板トレー50は、チェーンコンベア40、40上にその両端を支持されながら、その制御された送り動作によって、各焼成領域A〜D間を順次連続的に搬送され、鉄板トレー50上の食材は各領域内で焼成処理を受ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、食材の焼成装置に関し、特に、食品工場などにおいて、大量の食材を効率的に焼成処理するのに適した食材の焼成装置に関するものである。
食品工場などにおいては、大量の肉や魚などの食材を効率的に焼成する必要があり、多数のこれら食材を同時並列的に焼成処理する焼成装置が広く採用されている。従来のこの種の食材の焼成装置においては、その加熱方式として、ガスバーナー式、ガスバーナーとファンを併用した熱風式、電気ヒーター式、遠赤外線ヒーター式、炭火式、および加熱蒸気式が知られている。これら方式の焼成装置を、焼成庫に一または複数台並列的に設置し、ここに、鉄板や網板からなる食材保持手段に載置した多数の食材を搬入し、バッチ的または連続的にこれを加熱および焼成して、加工が行われている。
具体的には、ガスバーナー式、熱風式および電気ヒーター式の焼成装置においては、食材保持手段である鉄板に載置された食材を、上火による直火加熱と下火による間接的な加熱により焼成する構成となっている。また、遠赤外線ヒーター式、炭火式の焼成装置においては、食材保持手段である網板上に載置した食材を、上火、下火ともに直接加熱する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。また、加熱蒸気式の焼成装置においては、食材保持手段である鉄板に載置した食材を、上火による直接加熱と下火による間接的な加熱により焼成する方式と、食材保持手段として網板を採用し、ここに載置した食材を上火、下火ともに直接加熱する焼成方式とがある。更に加熱蒸気式の焼成装置においては、加熱蒸気に酸素を取り込む有酸素式と、これを取り込まない無酸素式がある。
特開2005−52660号公報
しかしながら、前記ガスバーナー式、熱風式、電気ヒーター式、遠赤外線ヒーター式、および炭火式の焼成装置を用いた場合には、食材が乾燥しパサついた食味になる傾向があり、特に熱風式を採用した場合にはこれが顕著に現れてしまうという問題があった。
一方で、加熱蒸気式の焼成装置を用いた場合には、前記方式のものに比して食材を、乾燥が少ない良好な食味に焼成することが可能である。しかしながら、この方式の場合には、焼成を行う工程で、最初に焼成庫内の一定の空間に加熱蒸気を充満させる必要があり、このために、食材の焼成に必要とする熱量以上の熱を発生させる装置が必要となり、イニシャルおよびランニングコストが増加する問題がある。また、庫内を蒸気によって設定温度にするまでの立ち上がり時間が掛かり、これが焼成工程における処理効率を低下させるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、前記加熱蒸気式の焼成装置の問題であった高コストおよび処理効率の低さの問題を回避しつつ、食材を乾燥が少ない良好な食味に焼成することを可能にする食材の焼成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の食材の焼成装置は、食材をその下方から焼成するための下火を形成する下火焼成手段と、食材をその上方から加熱蒸気にて焼成するための上火を形成する上火焼成手段と、前記下火焼成手段と前記上火焼成手段との間において、前記食材を保持するための食材保持手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の食材の焼成装置は、請求項1に記載の食材の焼成装置において、前記下火焼成手段にて形成された前記下火の熱を保温するための保温手段、を備えることを特徴とする。
また、請求項3に記載の食材の焼成装置は、請求項2に記載の食材の焼成装置において、前記食材保持手段にて保持された前記食材を、前記保温手段の内部において位置決めするための位置決め手段、を備えることを特徴とする。
また、請求項4に記載の食材の焼成装置は、請求項3に記載の食材の焼成装置において、前記位置決め手段は、前記食材保持手段を、前記下火焼成手段と前記上火焼成手段との間の空間の内外で搬送する搬送手段と、前記空間内に搬入された前記食材保持手段を、前記保温手段の内部に搬入する昇降手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の食材の焼成装置は、請求項2から4のいずれか一項に記載の食材の焼成装置において、前記保温手段の上部を密閉する密閉手段を備え、前記密閉手段の下方に、前記上火焼成手段を配置したこと、を特徴とする。
また、請求項6に記載の食材の焼成装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の食材の焼成装置において、前記上火焼成手段は、前記加熱蒸気を前記食材に直接的に噴射するための加熱蒸気噴出手段、を備えることを特徴とする。
また、請求項7に記載の食材の焼成装置は、請求項1から6のいずれか一項に記載の食材の焼成装置において、前記上火焼成手段には、当該上火焼成手段に対して前記加熱蒸気を供給するための蒸気配管を接続し、前記蒸気配管に、所定の気体を取り込むための気体取り込み手段を設けたこと、を特徴とする。
また、請求項8に記載の食材の焼成装置は、請求項7に記載の食材の焼成装置において、前記下火焼成手段又は前記上火焼成手段の少なくとも一方を収容する収容手段を備え、前記収容手段の内部に、前記気体取り込み手段を配置したこと、を特徴とする。
この発明によれば、食材に対し加熱蒸気による焼成と他の方式による焼成とを同時に与えることができるようになり、その結果、加熱蒸気による焼成の問題であった熱効率が改善されると共に焼成の時間を短縮することができ、加えて、加熱蒸気による乾燥が少ない良好な食味に食材を焼成することができる。
また、この発明によれば、この保温手段によって、下火をある程度外部に対して密閉できるようになり、これによって食材への熱効率を良くすると共に、装置周囲の温度上昇を回避することができる。
また、この発明によれば、食材を焼成するのに好適な前記保温手段の内部の位置に、前記食材保持手段に載置した食材を位置決めでき、これによって熱気に包まれた領域での安定した食材の加熱が可能になり、食材の加熱ムラを防止できる。
また、この発明によれば、前記食材を焼成するのに好適な前記保温手段の内部の位置に、自動的に前記食材保持手段を設置できるようになり、食材焼成の自動処理が実現できる。
また、この発明によれば、食材を加熱する領域の密閉性がより高まり、これによって熱気に包まれた該領域内での安定した食材の加熱が可能になり、食材の加熱ムラを防止できると共に、加熱時間を短縮できるようになる。また、装置周囲への温度上昇も回避することができる。
また、この発明によれば、加熱蒸気を食材に直接吹き当てることができるようになり、これによって、乾燥の少ない食味の高い焼成食材を加工できるようになる。
また、この発明によれば、前記上火焼成手段からの加熱蒸気に、任意の量の空気を混入することができるようになり、これによって食材の焼き具合を加減できるようになる。
また、この発明によれば、前記上火焼成手段からの加熱蒸気に、収容手段内の高温の空気を混入することができるようになり、これによって加熱蒸気を冷ますことなくより良好に焼き具合を加減できるようになる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る食材の焼成装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態に共通の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態に係る食材の焼成装置は、食品工場などにおいて大量の食材、例えば肉類、魚類、野菜類などを連続的に焼成処理するために用いられる。本実施の形態に係る食材の焼成装置の特徴の一つは、1つの装置内に、2種類の焼成手段、すなわち加熱蒸気による焼成手段と、ガスバーナーによる焼成手段とを備えた点にある。加熱蒸気による焼成手段は、対象となる食材をふっくらとした食味のあるものに加工するのにその効果を発揮し、一方で、ガスバーナーによる焼成手段は、高い熱量による短時間での安定した焼成を実現するのにその効果を発揮する。本実施の形態に係る焼成装置によれば、大量の食材を短時間で効率的に焼成できるようになると同時に、その食材をふっくらとした食味のあるものに加工できるようになり、その結果、加工食品の品質と生産性の向上を同時に実現することが可能になるものである。なお、本実施の形態においては、一方の焼成手段をガスバーナーによるものとしたが、これを他の焼成手段、例えば、電気式、ガスバーナーとファンを併用した熱風式、電気ヒーター式、遠赤外線ヒーター式、炭火式あるいは電磁誘導加熱式などに変えても本発明の目的を達成できることは明らかである。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る実施の形態の具体的内容について説明する。図1は、本実施の形態に係る食材の焼成装置全体の概略構成を示す側面図である。図において焼成装置1は、その筐体である金属製の焼成庫10内に、直線的に配列された4つの焼成領域A、B、CおよびDを備えている。各焼成領域A〜Dは、それぞれ同一構成を有しており、後述するようにこの内部で食材の焼成が行われる。すなわち、各焼成領域A〜Dには、その下方に釜戸12が配置されており、この釜戸12の上部は蓋体14にて略密閉される。これら釜戸12と蓋体14とで構成される容器内には、下火焼成手段を構成するガスバーナー20と、上火焼成手段を構成する加熱蒸気噴出管30とが配置されている。
また、焼成装置1は、これら焼成領域A〜Dの並び方向に沿って、その両側に伸びる一対のチェーンコンベア40、40を備えている。焼成加工の対象となる多数の食材Pを載せた鉄板トレー50は、このチェーンコンベア40、40上にその両端を支持されながら、その制御された送り動作によって、各焼成領域A〜D間を順次連続的に搬送され、鉄板トレー50上の食材は各領域内で焼成処理を受けることとなる。チェーンコンベア40、40は、コンベア昇降装置42に支持されており、これによってその高さ位置を制御される。このコンベア昇降装置42は、チェーンコンベア40、40で支持される鉄板トレー50を、各焼成領域A〜D内で、その適正位置に収めるための機構であり、その動作の詳細については後述する。
(焼成装置1の構成−上火焼成手段)
焼成装置1は、その焼成庫10の上部に蒸気加熱機32を備えている。蒸気加熱機32は、配管34を介してボイラーに接続されており、また、配管36を介して各焼成領域A〜D内の加熱蒸気噴出管30に接続されている。蒸気加熱機32は、接続されたボイラーから得られる100℃の飽和水蒸気を更に加熱することによって、加熱蒸気を生成する。蒸気加熱機32で生成された加熱蒸気は、配管36を介して、それぞれの加熱蒸気噴出管30に与えられ、ここから各焼成領域A〜D内に噴出される。すなわち、本実施の形態において、前記加熱蒸気噴出管30、蒸気加熱機32、配管34、36およびボイラーによって、上火焼成手段が構成される。蒸気加熱機32による蒸気の加熱方式としては、例えば、ガスや軽油バーナーなどで直接これを加熱する方式、電気ヒーターを用いて加熱する方式、電磁誘導を利用して加熱する方式など種々のものが採用できる。
また、配管36上には、エアー吸入バルブ38が設けられている。エアー吸入バルブ38は、焼成庫10内に設置してあって、そのバルブ開口量を調節することによって、焼成庫10内の高温空気を、蒸気加熱機32で生成した加熱蒸気に混入させる。加熱蒸気内に混入する高温空気の量を調節することによって、食材に対する表面の焼き加減を変えることができるようになる。従って、加工する食材の種類や要求される食材の加工程度に合わせて、エアー吸入バルブ38の開放量を調節し、高温空気の混入量を加減する。なお、焼成庫10内へは、食材の搬入および搬出口より空気が取り込まれることとなるが、焼成庫に外気取り込み用のファンを設置して、積極的に空気を焼成庫内に取り込むように構成しても良い。もっとも、本実施の形態において無酸素式の加熱蒸気による加熱を行う場合には、前記食材の搬入および搬出口の開口を焼成中において遮蔽するようにして外気が取り込まれないようにすることが好ましい。
(焼成装置1の構成−下火焼成手段)
次に、図2に沿って、本実施の形態における焼成装置の特徴を更に詳細に説明する。図2は、図1のX−X線における断面図を示している。この図において、一つの焼成領域A内部の構成が明瞭に示されている。図に示すように、一つの焼成領域Aには、その下部を構成する釜戸12とその上部を構成する蓋体14とで、外部に対して略密閉された焼成容器が形成されている。蓋体14は、蓋体昇降装置44に連結されており、その動作によって蓋体14は、釜戸12に対して昇降される。この制御については後述する。釜戸12の底部には、下火焼成手段としてのガスバーナー20が設置されている。本実施の形態においてガスバーナー20は、その長手方向に沿って多数の口火を有するガスパイプを、図2の奥行き方向に複数本並列配置して構成され、ここでは図示しない1つのガス供給源に接続されている。食材Pを載置した鉄板トレー50は、図に示したように、このガスバーナー20の真上に位置決めされ、釜戸12内において下方より加熱される。
(焼成装置1の構成−加熱蒸気噴出管30)
一方、蓋体14の裏面には、上火焼成手段を構成する前記加熱蒸気噴出管30が配置されている。図4で詳細に説明するように、蓋体14の対角位置に形成した2つの孔14aから加熱蒸気噴出管30が蓋体14の裏面側に導かれている。加熱蒸気噴出管30は、その長手方向に沿って多数の噴出口を有しており、ここから鉄板トレー50に載置された食材Pに向けて加熱蒸気が噴出され、その焼成が行われる。
(焼成装置1の構成−鉄板トレー50−チェーンコンベア40)
焼成装置1において食材は、鉄板トレー50に載せられて、チェーンコンベア40、40によって各焼成領域A〜D間を搬送され、その過程において徐々に焼成加工される。本実施の形態における鉄板トレー50は、方形状を成し、その周囲に食材の載置面よりも一段高いつば部50aを有している。鉄板トレー50の食材の載置面の寸法は、釜戸12の内寸よりも一回り小さく形成され、これによって鉄板トレー50は、焼成領域内において釜戸12内に納まる。一方で、そのつば部50aは、釜戸12の外寸よりも広く形成され、図2に示すように、その幅方向においては、釜戸12の両側に設置されたチェーンコンベア40、40に載置できるように構成されている。ここでは図示しないが、チェーンコンベア40、40には、焼成領域A〜Dの設置間隔に対応して鉄板トレー50をここに載置できるように、任意の係止手段を設けることが好ましい。この係止手段によって、チェーンコンベア40、40上で鉄板トレー50が位置ずれを起こすことがなくなり、これによってチェーンコンベア40、40の送りによって、鉄板トレー50の位置を正確に制御できるようになる。
食材の焼成時には、食材Pを載せた鉄板トレー50は、図2に示すように、その載置面が釜戸12内に収まって、そのつば部50aが釜戸12の上端部を塞ぐような位置に来る。蓋体14は、その下降位置において鉄板トレー50のつば部50aにその下端部が突き当てられる。この状態において、鉄板トレー50およびその上の食材Pは、釜戸12と蓋体14とで略密閉された焼成容器内に置かれ、その下方からガスバーナー20による下火と、加熱蒸気噴出管30からの加熱蒸気による上火とで、焼成される。
(焼成装置1の構成−コンベア昇降装置42−蓋体昇降装置44)
次に、図3は、鉄板トレー50を焼成領域内へ搬入し、またこれを焼成領域から搬出する際の状態を示した図1のX−X線における断面図である。図に示すように、チェーンコンベア40、40上に載置された鉄板トレー50が、各焼成領域A〜D内に搬入される際には、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44は、同期して上昇駆動される。コンベア昇降装置42の駆動によってチェーンコンベア40、40が上昇されると、これに載置された鉄板トレー50は、その底部が釜戸12の上端部の高さ位置よりも上に来る。蓋体昇降装置44の駆動によって蓋体14が釜戸12に対して引き上げられると、釜戸12と蓋体14との間に、鉄板トレー50を導きいれることができるだけのクリアランスが形成される。
この状態において、チェーンコンベア40、40が駆動されると、鉄板トレー50は、前記クリアランスから焼成領域内に搬入され、図3に示す位置に来ることができるようになる。図3に示す状態から、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44が、今度は下降駆動されると、鉄板トレー50は、チェーンコンベア40、40の下降により釜戸12内に納まり、蓋体14はこれを上から覆うように下降されて、図2に示した焼成時の状態となる。各焼成領域における焼成が完了すると、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44が上昇駆動されて、鉄板トレー50は、図3のように上方に持ち上げられて、この状態で、チェーンコンベア40、40が駆動されてここから搬出されることとなる。
(焼成装置1の構成−蓋体14)
図4は、蓋体14の平面図、図5は、蓋体の底面図、図6は、加熱蒸気噴出管を設置した状態の蓋体の底面図である。これら各図に示すように、蓋体14には、その対角位置に2つの孔14a、14aが形成されている。各孔14a、14aには、加熱蒸気噴出管30に続く配管が通され、一対の加熱蒸気噴出管30、30は、図6に示すように、蓋体14の裏面において並行して設置されている。このような配置により、加熱蒸気噴出管30の各噴出口から噴出される加熱蒸気は、広い範囲に拡散して、その下方に置かれる食材に対し、均質的な加熱を可能とする。もっとも加熱蒸気噴出管の設置態様については、その焼成する食材の種類やサイズなどによって、種々の態様を採りうるものである。好適な実施形態において、加熱蒸気噴出管から食材までの距離は100mm以下である。
(焼成装置1の動作)
次に、前記のように構成された食材の焼成装置を用いて行われる焼成加工について、以下説明する。本装置を用いた焼成加工においては、これに先立って、多数の鉄板トレー50上に加工の対象となる食材が並べられたものが用意される。焼成装置1においては、ガスバーナー20によって下火が点火されて予備加熱が行われ、蒸気加熱機32で加熱蒸気が生成され、また、チェーンコンベア40が所定の送り速度で駆動される。初期状態において、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44は上昇駆動され、これによって焼成装置1の各焼成領域A〜Dにおいては、蓋体14が上方に持ち上げられている。
任意のハンドリングツールまたは手作業により、チェーンコンベア40、40上に、図1における右手方向から先の鉄板トレー50が順次置かれる。鉄板トレー50は、チェーンコンベア40、40上の係止手段の位置に従って、一定の間隔でこれに載せられることとなる。チェーンコンベア40、40の送りによって、最初の食材を載せた鉄板トレー50は、最初の焼成領域A内に搬入される(図3の状態)。鉄板トレー50が焼成領域Aの適正位置に来ると、チェーンコンベア40の送りが停止され、今度は、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44が同期的に下降駆動される。これによって、食材を載せた鉄板トレー50は、釜戸12内に納まり、その上部は蓋体14によって略密閉される(図2の状態)。この状態で、食材Pは、その下方より、ガスバーナー20により鉄板トレー50を介して加熱される。同時に、上方の加熱蒸気噴出管30からの加熱蒸気の噴出が開始され、その上方より直接的に加熱を受ける。予め設定したエアー吸入バルブ38の調節量に応じて、この加熱蒸気には所定量の加熱空気が混入され、これによって食材のふっくら感や焼き具合が調節される。
食材に必要な焼成時間のおよそ4分の1の時間が経過した時点で、最初の焼成領域Aにおける焼成が完了する。加熱蒸気の噴出を停止または最小とし、コンベア昇降装置42および蓋体昇降装置44を上昇駆動する(図3の状態)。この状態で、チェーンコンベア40、40を再度駆動し、ここで焼成が完了した食材を載せた鉄板トレー50を、次の焼成領域Bへ搬送する。同時に、焼成領域Aには、未加工の食材を載せた次の鉄板トレー50が搬入される。同様にして、各鉄板トレー50が各焼成領域の適正位置へ来た時点で、チェーンコンベア40、40が停止され、先の焼成処理が実施される。以降、同様にして各鉄板トレー50上の食材は、各焼成領域A〜Dで計4回の焼成を受け、これによってその焼成を完了させ、チェーンコンベア40、40の反対側から順次搬出される。
搬出された鉄板トレー50上の食材は、任意のハンドリングツールまたは手作業によって、次工程に渡される。以上のようにして、鉄板トレー50上の食材Pに対する一連の焼成工程が終了する。この焼成の工程において、各釜戸12内は、予め点火したガスバーナー20の熱によってその内部温度が高められており、食材をここに搬入した時点で、即時的にその加熱焼成が開始される。これに加えて本実施の形態における焼成装置においては、食材の上方より加熱蒸気が与えられて、その熱により食材が水分を消失することなく、ジューシーでふっくら感のある、加熱蒸気による特有の仕上がりに焼成されることとなる。また、加熱蒸気を用いた焼成の場合には、食材からの油煙が装置に付着してその発熱量が下がる問題も比較的小さい。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。加熱蒸気のみを用いた従来の焼成装置においては、他の焼成手段を用いた装置に比べて、その食味は向上するものの、焼成に時間とより多くの熱量が必要になる問題があった。本発明に係る焼成装置においては、焼成後の食材の食味を向上しつつ、前記課題を解決するものである。本発明の実施により、食材の食味が向上し、その焼成時間が短縮できるのであれば、本発明の課題は解決されているというべきである。また、本発明の実施により、食材の食味が向上し、その使用熱量が低減できるのであれば、本発明の課題は解決されているというべきである。
(焼成装置の構成について)
前記実施の形態においては、1つの焼成庫10内に4つの焼成領域A〜Dを備え、該各焼成領域で順次バッチ的に焼成を行う形式の焼成装置1を示した。しかしながら、本発明に係る焼成装置は、このような形式のものに限定されない。例えば、焼成領域の数は1つであっても良いし、本例以外の複数の数であっても良い。また、食材の送り方向に連続する長手の焼成領域を形成して、ここに連続的に食材を搬送しつつ焼成を行うような形式の焼成装置であっても良い。また、本発明に係る上火焼成手段および下火焼成手段の具体的な形態も、先の実施の形態に示したものに限定されることはない。本発明の実施に際して上火焼成手段は、加熱蒸気により上方より食材を加熱するものであれば良く、実施の形態における加熱蒸気噴出管30の形状、配置、個数、蒸気加熱機32の配置、形状などは、その実施の態様において任意に決定しうる。加熱蒸気の噴出口を蓋体14の内部に一体的に設置するような構成を採っても良いであろう。
本発明の実施に際して下火焼成手段は、ガスバーナー以外の他の加熱方式によるものを採用しうることは先に述べたとおりであるが、例えば、電磁誘導加熱式の場合には釜戸12自体を電磁誘導加熱する方式を採ることができる。また、本実施の形態においては、食材を載置する食材保持手段として、鉄板トレー50を示したが、下火の加熱方式や焼成する食材に応じて、その形態を、例えば網板あるいは鉄串などに変更することが好ましい。食材保持手段として網板や鉄串を用いる場合は、その下方に油や食材のたれなどが落下してこれが焼成手段に付着する場合があるので、このような場合は好ましくは下火焼成手段を食材の斜め下方に設置する態様を採る。また、前記実施の形態においては蓋体昇降装置44をコンベア昇降装置42と別に構成した例を示したが、コンベア昇降装置42の駆動力を任意のリンク機構で蓋体側に伝達するようにしてこれを構成することもできる。
この発明に係る食材の焼成装置は、特に、食品工場などにおいて、食材の食味の向上を図りつつ、大量の食材を効率的に焼成処理することに有用である。
本発明の実施の形態に係る食材の焼成装置全体の概略構成を示す側面図である。 図1のX−X線における断面図である。 鉄板トレーを焼成領域に対し搬入・搬出する際の状態を示した図1のX−X線における断面図である。 蓋体の平面図である。 蓋体の底面図である。 加熱蒸気噴出管を設置した状態の蓋体の底面図である。
符号の説明
1 焼成装置
10 焼成庫
12 釜戸
14 蓋体
14a 孔
20 ガスバーナー
30 加熱蒸気噴出管
32 蒸気加熱機
34、36 配管
38 エアー吸入バルブ
40 チェーンコンベア
42 コンベア昇降装置
44 蓋体昇降装置
50 鉄板トレー
50a つば部
P 食材

Claims (8)

  1. 食材をその下方から炎にて焼成するための下火を形成する下火焼成手段と、
    食材をその上方から加熱蒸気にて焼成するための上火を形成する上火焼成手段と、
    前記下火焼成手段と前記上火焼成手段との間において、前記食材を保持するための食材保持手段と、
    を備えることを特徴とする食材の焼成装置。
  2. 前記下火焼成手段にて形成された前記下火の熱を保温するための保温手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の食材の焼成装置。
  3. 前記食材保持手段にて保持された前記食材を、前記保温手段の内部において位置決めするための位置決め手段、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の食材の焼成装置。
  4. 前記位置決め手段は、
    前記食材保持手段を、前記下火焼成手段と前記上火焼成手段との間の空間の内外で搬送する搬送手段と、
    前記空間内に搬入された前記食材保持手段を、前記保温手段の内部に搬入する昇降手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の食材の焼成装置。
  5. 前記保温手段の上部を密閉する密閉手段を備え、
    前記密閉手段の下方に、前記上火焼成手段を配置したこと、
    を特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の食材の焼成装置。
  6. 前記上火焼成手段は、前記加熱蒸気を前記食材に直接的に噴射するための加熱蒸気噴出手段、
    を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の食材の焼成装置。
  7. 前記上火焼成手段には、当該上火焼成手段に対して前記加熱蒸気を供給するための蒸気配管を接続し、
    前記蒸気配管に、所定の気体を取り込むための気体取り込み手段を設けたこと、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の食材の焼成装置。
  8. 前記下火焼成手段又は前記上火焼成手段の少なくとも一方を収容する収容手段を備え、
    前記収容手段の内部に、前記気体取り込み手段を配置したこと、
    を特徴とする請求項7に記載の食材の焼成装置。
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