JP2007165658A - Pinフォトダイオード及び光受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チップ全体に光が当たる光学系に用いるフォトダイオードについて、従来のPINフォトダイオードは光応答性の劣化を防ぐために受光面のみに光を照射しなければならず、光学系の位置合わせが困難であった。また、光学系の位置合わせを不要とするメサ型PINフォトダイオードではメサの段差による断線不良が多かった。本発明は上記課題を解決するためになされたもので、光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオード及び前記PINフォトダイオードを利用した光受信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るPINフォトダイオードは受光面を所定の深さの溝で囲む構造とした。
【選択図】図5

Description

本発明は、光応答性を高めたPINフォトダイオードと前記PINフォトダイオードを利用した光受信装置に関する。
ディスク状の記録媒体にレーザービームを当てて記録媒体に記録されている情報を読み出すCDやDVD、MD等の光ピックアップ装置では、記録媒体で反射した光を受光して電気信号に変換するためにフォトダイオードを備える。また、近年普及してきた光を利用したインターネット等の通信の受信装置にもフォトダイオードが備えられる。音楽や動画等の多くの情報を短時間で受信しなければならずフォトダイオードに高速応答性が求められている。
高速応答に適したフォトダイオードとして、p型半導体層とn型半導体層との間にキャリアが少ない真性半導体の層を挟む構造のPINフォトダイオードがある(例えば、特許文献1参照。)。PINフォトダイオードは図6のように逆バイアス電圧Vccを印加して使用する。図6において、301はPINフォトダイオードである。逆バイアス電圧Vccで前記真性半導体層に電界が生じ、入射した光66で前記真性半導体層に発生した電子及び正孔は前記電界に従い、正孔はp型半導体層へ、電子はn型半導体層へ容易に移動する。電子及び正孔の移動による電流iが抵抗Rで発生した電圧が出力電圧Voutとして出力される。PINフォトダイオードの真性半導体層の膜厚が厚いほど光の吸収量が多くなり、高い効率を得ることができる。また、真性半導体層のキャリア濃度が低いほど、低電圧でも空乏層が容易に広がる。空乏層の幅が厚いほど接合容量が小さくなり、高速応答を得ることができる。
通常、PINフォトダイオードは基板上にn型半導体層、真性半導体層、p型半導体層を順に積層しており、前記p型半導体層の前記真性半導体層と反対側の表面(以下、「前記p型半導体層の前記真性半導体層と反対側の表面」を「受光側表面」と略記する。)から光を入射している。
以下において、半導体層の積層方向をPINフォトダイオードの垂直方向、半導体層の積層方向に垂直な方向をPINフォトダイオードの水平方向とし、垂直方向において、前記n型半導体層から前記p型半導体層の方向を上方向として説明する。
特開2005−216874号公報
従来のPINフォトダイオードは、前記受光側表面からの光が入射した前記真性半導体層全体から電子及び正孔を発生させている。さらに、PINフォトダイオードは前記p型半導体層の一部に接触するようにp側電極が配置されており、前記正孔は、前記p側電極に向かって真性半導体層及びp型半導体層を水平方向に移動する。同時に照射した光であっても、正孔が発生した位置で前記p側電極までの移動距離が変わるため、前記正孔が前記p側電極に到達するまでの時間に違いを生ずる。従って、光の照射開始からPINフォトダイオードの出力電圧が定常状態になるまで、又は光の遮断からPINフォトダイオードの出力電圧が零になるまで一定の時間を要し、従来のPINフォトダイオードは入力光信号に対する出力電圧の応答に遅れ(光応答性の劣化)を生じていた。
従来のPINフォトダイオードの光応答性を示すアイパタンを図8に示す。前記説明のように、入力光信号に対する応答遅れはアイパタンの立下りを悪化させている(スソ引きを生じさせている)。高速応答性が求められる光受信装置として前記アイパタンの改善が求められている。
アイパタンの改善には大きく二つの手段がある。一つはPINフォトダイオードを使用する光受信装置の改善であり、他はPINフォトダイオード自体の改善である。
改善の一つである光受信装置の改善手段は、PINフォトダイオードの受光面側にレンズ等を組み合わせて光を前記受光面に集光する光学系を配置する。前記受光面のみに光を照射しており、前記受光面の下以外の真性半導体層で発生する電子及び正孔は外部へ出力される電力に対して微少のため、アイパタンを改善することができる。しかし、前記光学系は前記受光面に光を照射するための高度な位置合わせを必要とし、前記光受信装置の組み立てを困難としている。
一方、他の改善であるPINフォトダイオード自体の改善手段は、前記p型半導体層から真性半導体層までをメサとする。前記メサ以外の真性半導体層が除去されているため、前記メサ以外に光が照射しても電子及び正孔はp側電極へ移動できず電流として検知されない。しかし、前記メサは大きな段差を有している。通常、PINフォトダイオードは外部と電気的接続を容易にするために電極パッドを備えており、前記p側電極と前記電極パッドとを金属配線で接続している。前記メサの段差は、前記p側電極と電極パッドとを電気的に接続する金属配線の配置を困難とし、断線不良を起こすおそれもある。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオード及び前記PINフォトダイオードを利用した光受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るPINフォトダイオードは受光面を所定の深さの溝で囲む構造とした。
具体的には、本発明は、基板上で、光の入射によって電子及び正孔を発生させる真性半導体層と、積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成され、前記真性半導体層で発生した電子を吸収するn型半導体層と、積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成され、前記真性半導体層で発生した正孔を吸収するp型半導体層と、前記基板と反対側の表面の一定範囲を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第一の溝と、を備えるPINフォトダイオードである。
前記PINフォトダイオードは、受光面としての前記基板と反対側の表面の一定範囲を前記第一の溝で囲んでいる。前記受光面以外から前記真性半導体層に入射した光で発生した正孔は前記第一の溝が障害となり、前記受光面の下の真性半導体層へ移動することができない。従って、前記受光面に接触するp側電極を備えれば、前記p側電極に到達する正孔のほとんどは前記受光面の下の真性半導体層で発生した正孔となる。
さらに、前記第一の溝は一部が途絶している。前記第一の溝の途絶する部分を通るように前記p側電極と接続する金属配線を備えれば、前記第一の溝の途絶部と前記受光面以外の受光側表面との間には段差が無いため、前記金属配線の断線は少なくなる。
従って、本発明は光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオードを提供することができる。
本発明に係るPINフォトダイオードは、前記基板と反対側の表面の前記第一の溝が囲む前記一定範囲とは異なる位置に形成される電極パッドと、前記基板と反対側の表面において前記電極パッドの外周の一部を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第二の溝と、をさらに備える。
前記電極パッド及び前記第二の溝をさらに備えるPINフォトダイオードは前記第一の溝を備えるPINフォトダイオードと同様の効果を得ることができる。
前記受光面以外の受光側表面から前記真性半導体層に入射した光で発生した正孔が真性半導体層及びp型半導体層を水平方向に移動して前記電極パッドに到達すれば、「発明が解決しようとする課題」で説明したように出力電圧の応答に遅れを生ずる。前記正孔の移動の障害となる前記第二の溝を前記電極パッドの外周の一部を囲むように備えることで、前記正孔は前記電極パッドへ到達しにくくなる。
さらに、前記第二の溝は一部が途絶している。前記第二の溝の途絶する部分を通るように前記電極パッドと接続する金属配線を備えれば、前記第二の溝の途絶部と前記受光面以外の受光側表面との間には段差が無いため、前記金属配線の断線は少なくなる。
従って、本発明は光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオードを提供することができる。
本発明に係るPINフォトダイオードは、前記第一の溝が囲む前記一定範囲における前記p型半導体層の前記基板と反対側の面に形成され、前記第一の溝が囲む前記一定範囲の前記基板と反対側の表面の一部を露出する形状のp側電極と、前記第一の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間及び前記第二の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間を通るように前記基板と反対側の表面に形成され、前記p側電極と前記電極パッドとを電気的に接続する金属配線と、前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の一端から前記第二の溝の長手方向の一端まで前記金属配線の長手方向の一の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第三の溝と、前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の他端から前記第二の溝の長手方向の他端まで前記金属配線の長手方向の他の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第四の溝と、をさらに備える。
前記p側電極、前記金属配線、前記第三の溝及び前記第四の溝をさらに備えるPINフォトダイオードは前記第一の溝及び前記第二の溝を備えるPINフォトダイオードと同様の効果を得ることができる。
前記受光面以外の受光側表面から前記真性半導体層に入射した光で発生した正孔が真性半導体層及びp型半導体層を水平方向に移動して前記金属配線に到達すれば、「発明が解決しようとする課題」で説明したように出力電圧の応答に遅れを生ずる。前記正孔の移動の障害となる前記第三の溝及び前記第四の溝を前記金属配線の両縁に備えることで、前記正孔は前記金属配線へ到達できなくなる。
また、前記第一の溝から前記第四の溝が前記受光面、前記電極パッド及び前記金属配線の周囲を囲むことで、前記受光面、前記電極パッド及び前記金属配線の下のp型半導体層及び真性半導体層は前記受光面、前記電極パッド及び前記金属配線の周囲のp型半導体層及び真性半導体層から完全に隔離され、前記p側電極に到達する正孔は前記受光面の下の真性半導体層で発生した正孔のみとなる。
さらに、前記PINフォトダイオードは前記第一の溝が途絶する部分及び前記第二の溝が途絶する部分を通り、前記p側電極と前記電極パッドとを前記金属配線で接続しており、前記受光面と前記第一の溝の途絶部との間、前記第一の溝の途絶部と前記受光面以外の受光側表面との間及び前記第二の溝の途絶部と前記受光面以外の受光側表面との間には段差が無いため、前記金属配線の断線は少なくなる。
従って、本発明は光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオードを提供することができる。
本発明に係るPINフォトダイオードは、基板上の真性半導体層、積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成されるn型半導体層及び積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成されるp型半導体層から成り、前記p型半導体層の前記基板と反対側の面から少なくとも前記n型半導体層の一部までが前記p型半導体層の前記基板と反対側の面の一定範囲を上面とするメサであり、前記p型半導体層の前記一定範囲の一部を露出する形状のp側電極を有し、前記p側電極から露出する前記p型半導体層の前記一定範囲から入射する光によって前記真性半導体層に電子及び正孔を発生させる第一メサ部と、前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される電極パッドを有し、積層方向において前記電極パッドから少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとする第二メサ部と、前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される金属配線を有し、積層方向において前記金属配線から少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとし、前記第一メサ部と前記第二メサ部とを連結する第三メサ部と、を備えるPINフォトダイオードであって、前記第一メサ部の前記p側電極と前記第二メサ部の前記電極パッドとを前記第三メサ部の前記金属配線で電気的に接続する。
前記PINフォトダイオードの前記第一メサ部から前記第三メサ部以外の真性半導体層は溝で分離されているため、前記第一メサ部から前記第三メサ部以外に光が照射して、正孔が発生しても前記p側電極に到達できない。すなわち、前記p側電極に到達する正孔は前記受光面の下の真性半導体層で発生した正孔のみとなる。
さらに、前記PINフォトダイオードは、前記第一メサ部と同じ高さの前記第三メサ部及び前記第二メサ部が順に連結しており、前記第一メサ部から前記第二メサまで段差が無いため、前記p側電極と前記電極パッドとを接続する前記金属配線の断線は少なくなる。
従って、本発明は光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオードを提供することができる。
本発明は、前記PINフォトダイオードと、外部からの光を拡散し、前記PINフォトダイオードの前記基板と反対側の表面において前記一定範囲を含む範囲を均一に照射する拡散体と、を備える光受信装置である。
前記PINフォトダイオードは前記受光面以外に光が照射しても、高速応答性を保つことができる。そこで、前記PINフォトダイオードの受光側表面全体を広く均一に照射することができる前記拡散体を備えることで、前記受光面に光を照射するための高度な位置合わせを必要とする前記光学系を不要とすることができる。
従って、本発明は光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオードの前記一定範囲に照射光を高精度に位置合わせすることを不要とする光受信装置を提供することができる。
本発明により、光応答性を改善し、金属配線の断線不良が少ないPINフォトダイオード及び前記PINフォトダイオードを利用した光受信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本実施形態は、基板上で、光の入射によって電子及び正孔を発生させる真性半導体層と、積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成され、前記真性半導体層で発生した電子を吸収するn型半導体層と、積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成され、前記真性半導体層で発生した正孔を吸収するp型半導体層と、前記基板と反対側の表面の一定範囲を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第一の溝と、を備えるPINフォトダイオードである。
本実施形態のPINフォトダイオード101の概念図を図1に示す。図1(a)はPINフォトダイオード101の光照射方向からの図である。図1(b)は図1(a)のPINフォトダイオード101のA−A’における切断面である。PINフォトダイオード101はn側電極11、基板12、n型半導体層13、真性半導体層14、p型半導体層15、絶縁膜16、反射防止膜17、p側電極3、第一の溝10、電極パッド9及び金属配線7から構成される。なお、図1(a)においてPINフォトダイオード101の構造を説明するため絶縁膜16及び反射防止膜17を省略して表示している。
基板12は半導体薄膜で構成されるPINフォトダイオード101を物理的に支えるために配置される。PINフォトダイオード101の基板として半導体薄膜が良好に成長する素材が選択される。例えば、積層方向の厚さが200μmであるn型のGaAs単結晶板が例示される。
真性半導体層14は光の入射によって電子及び正孔を発生させる真性半導体層である。真性半導体層14に採用される素材のバンドギャップにより受光できる光の波長が定まる。例えば、真性半導体層14として積層方向の厚さ(以下、「積層方向の厚さ」を「膜厚」と略記する。)が3.5μmのGaAs化合物半導体が例示できる。真性半導体層14にGaAs化合物半導体を採用した場合、受光できる光の波長は400nmから780nmである。
n型半導体層13は真性半導体層14で発生した電子を吸収する極性がn型である半導体層である。例えば、n型半導体層13として膜厚が10nm以上90nm以下のGaAs化合物半導体が例示できる。
p型半導体層15は真性半導体層14で発生した正孔を吸収する極性がp型である半導体層である。例えば、p型半導体層15として膜厚が10nm以上90nm以下のGaAs化合物半導体が例示できる。
第一の溝10は、基板12と反対側の表面(絶縁膜16)から積層方向に真性半導体層14より深い深さであり、幅が0.01mm以上0.02mm以下の溝である。また、第一の溝10は前記受光側表面の一定範囲を囲むように長手方向が湾曲している。前記一定範囲がPINフォトダイオード101の受光面5となる。例えば、受光面5は直径0.1mm以上0.15mm以下の円形であることが例示できる。
n側電極11及びp側電極3はPINフォトダイオード101に電圧を印加するため及びPINフォトダイオード101で発生した光起電力を取り出すために配置される。電極と半導体とが接触したときに整流性が生じるとPINフォトダイオードとしての機能を損なうため、n側電極11及びp側電極3は半導体とオーム接触できる素材であることが望ましい。例えば、n側電極11及びp側電極3の素材としては、Ti/Auが例示される。
なお、p側電極3は第一の溝10が囲む受光面5の一部を露出する形状である。図1のPINフォトダイオード101において形状がリング状のp側電極3を示している。受光面の直径が0.1mmの場合、p側電極3のリングは外径0.1mm、内径0.08mm且つ幅0.01mmであることが例示できる。図1に示すp側電極3の形状は一例であり、p側電極3が外部からの光を前記一定範囲に入射でき且つp型半導体層15に電圧を印加及びp型半導体層15からの正孔を吸収できれば、p側電極3の形状は他の形状でもよい。
電極パッド9は電源等の外部の装置と電気配線で接続される。電極パッド9は前記電気配線との接触抵抗が小さい素材であることが望ましい。例えば、電極パッド9の素材としては、膜厚が800nmのTi/Auが例示される。電極パッド9の形状は直径100μmの円形であることが例示できる。
金属配線7は電極パッド9とp側電極3とを電気的に接続し、電極パッド9に印加された電圧をp側電極3へ伝達する。例えば、金属配線7の素材としてはTi/Auが例示される。金属配線7の線幅は0.02mmであることが例示できる。
絶縁膜16はp型半導体層15と電極パッド9との間及びp型半導体層15と金属配線7との間に配置され、p型半導体層15から正孔が電極パッド9及び金属配線7へ移動しないように電気的に絶縁する。例えば、絶縁膜16として膜厚が100nm以上200nm以下のSiO又はSiNが例示できる。
PINフォトダイオード101は以下に説明するPINフォトダイオード製造方法で製造する。PINフォトダイオード製造方法は、半導体層積層工程、第一絶縁膜形成工程、溝又はメサ形成工程、第二絶縁膜形成工程、裏面電極形成工程及びp側電極形成工程を順に行う。
(半導体層積層工程)
基板12上にn型半導体層13、真性半導体層14及びp型半導体層15を順にMOCVD法で積層する。
(第一絶縁膜形成工程)
前記半導体層積層工程で積層されたp型半導体層15の上に絶縁膜としてSiN又はSiOをプラズマCVD法で積層する。
(溝又はメサ形成工程)
前記第一絶縁膜形成工程で積層されたSiN又はSiOの膜の上にレジストを塗布し、エッチングを行う部分が開口するレジストパターンをリソグラフィ法で形成する。次いで、ドライエッチング法で前記レジストが開口する部分をp型半導体層15から所定の深さまでエッチングをする。前記レジストに覆われたp型半導体層15は保護されるため、エッチングされない。ドライエッチング後、前記レジストを除去することで溝又はメサが形成される。
具体的には、前記レジストが開口する部分はPINフォトダイオード101であれば第一の溝10、PINフォトダイオード102であれば第一の溝10及び第二の溝20、PINフォトダイオード103であれば第一の溝10、第二の溝20、第三の溝30及び第四の溝40の部分である。一方、PINフォトダイオード104であれば第一メサ部から第三メサ部の部分をレジストで覆うようにする。
(第二絶縁膜形成工程)
前記溝又はメサ形成工程の後、第一絶縁膜形成工程で積層したSiN又はSiOの膜の上から再度SiN又はSiOをプラズマCVD法で積層する。本工程で前記溝又はメサ形成工程で形成されたメサはSiN又はSiOの膜で覆われる。すなわち、露出していたn型半導体層13、真性半導体層14及びp型半導体層15は、本工程でSiN又はSiOの膜で覆われ、保護されることになる。
(裏面電極形成工程)
第二絶縁膜形成工程の後、基板12を裏返して前記SiN又はSiOの膜を固定台に接触させて基板12を固定する。本工程で前記SiN又はSiOは膜として機能する。次いで、蒸着法又はスパッタリング法を用いて基板12のn型半導体層13側と反対側(以下、「基板12のn型半導体層13側と反対側」を「基板12の裏面」と略記する。)の全面にオーミック接合できる金属、例えば、AuGe、Tiの層を積層する。その後、シンターを行い、オーミック性を得る。さらに、前記金属層に続けてTi/Au、Auの膜を積層して陰電極11を形成する。AuGe、Ti、Auを積層する方法として蒸着が例示できる。
(p側電極形成工程)
裏面電極形成工程の後、基板12を前記固定台から外し、前記第二絶縁膜形成工程で積層したSiN又はSiOの膜の上にレジストを塗布する。次いで、溝又はメサ形成工程で説明したようにリソグラフィ法及びウエットエッチング法で、SiN又はSiOの膜にp側電極3を形成する部分を開口してp型半導体層15を露出させる。ドライエッチング後、前記レジストを除去する。次いで、再度リソグラフィ法でレジストパターン(p側電極3、金属配線7及び電極パッド9の形状の抜きパターン)を形成し、蒸着法でTi/Auの膜をSiN又はSiOの絶縁膜及び前記レジストパターンの上に積層する。ここで、Ti/AuはSiN又はSiOの膜の開口部にも入り込むため、Ti/Auとp型半導体層15とが接触することになる。Ti/Auの膜を蒸着した後、前記レジストパターンを除去して、p側電極3、金属配線7及び電極パッド9を形成する。
前記PINフォトダイオード製造方法を行うことで、PINフォトダイオード101を製造することができる。なお、第一絶縁膜形成工程及び第二絶縁膜形成工程で積層したSiN又はSiOの膜は受光面5においては反射防止膜17として機能し、受光面5以外においては絶縁膜16として機能する。
PINフォトダイオード101に光を照射すれば、真性半導体層14で正孔及び電子が発生する。しかし、受光面5の下以外の真性半導体層14で発生した正孔は第一の溝10が障害となり、直接p側電極3へ移動しにくい。
従って、p側電極3に到達する正孔の大多数は受光面5の下の真性半導体層14で発生したものとなり、PINフォトダイオード101は従来のPINフォトダイオードに比べ光応答性を改善できる。なお、第一の溝10の深さがp型半導体層15より深い深さであれば、PINフォトダイオード101の光応答性を改善することができる。
PINフォトダイオード101を図6のPINフォトダイオード301のように接続して光応答性を測定した。PINフォトダイオード101の光応答性の測定結果であるアイパタンを図7に示す。PINフォトダイオード101の光応答性が改善されたため、PINフォトダイオード101のアイパタンは従来のPINフォトダイオードの図8のアイパタンより改善されている。
さらに、p型半導体層15の上で金属配線7がp側電極3と電極パッド9とを接続しているため、p側電極3と電極パッド9との間の断線不良を少なくすることができる。
(実施の形態2)
本実施形態のPINフォトダイオードは、前記基板と反対側の表面の前記第一の溝が囲む前記一定範囲とは異なる位置に形成される電極パッドと、前記基板と反対側の表面において前記電極パッドの外周の一部を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第二の溝と、をさらに備える。
本実施形態のPINフォトダイオード102の概念図を図2に示す。図2(a)と図2(b)との関係は図1のPINフォトダイオード101の概念図で説明した関係と同じである。図2において図1で用いた符号と同じ符号は同じ半導体膜及び部品であり、同じ機能を有する。PINフォトダイオード102は図1のPINフォトダイオード101と同様に構成される。PINフォトダイオード102とPINフォトダイオード101との違いは、PINフォトダイオード102において電極パッド9の周りに第二の溝20を備えていることである。なお、図2(a)においてPINフォトダイオード102の構造を説明するため絶縁膜16及び反射防止膜17を省略して表示している。
第二の溝20は、基板12と反対側の表面において電極パッド9の外周の一部を囲むように長手方向が湾曲し、基板12と反対側の表面(絶縁膜16)から積層方向に真性半導体層14より深い深さを有する。
PINフォトダイオード102は図1で説明したPINフォトダイオード101と同様に製造する。
従って、PINフォトダイオード102の全面に光が照射したとしても、図1のPINフォトダイオードの説明と同様であり、PINフォトダイオード102は従来のPINフォトダイオードに比べ光応答性を改善することができる。なお、第二の溝20の深さが真性半導体層14より深い深さであれば、PINフォトダイオード102の光応答性を改善することができる。
PINフォトダイオード102を図6のPINフォトダイオード301のように接続して光応答性を測定した。その結果、図7とほぼ同様のアイパタンを得ることができた。PINフォトダイオード102の光応答性が改善されたため、PINフォトダイオード102のアイパタンは従来のPINフォトダイオードの図8のアイパタンより改善されている。
さらに、p型半導体層15の上で金属配線7がp側電極3と電極パッド9とを接続しているため、p側電極3と電極パッド9との間の断線不良を少なくすることができる。
(実施の形態3)
本実施形態のPINフォトダイオードは、前記第一の溝が囲む前記一定範囲における前記p型半導体層の前記基板と反対側の面に形成され、前記第一の溝が囲む前記一定範囲の前記基板と反対側の表面の一部を露出する形状のp側電極と、前記第一の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間及び前記第二の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間を通るように前記基板と反対側の表面に形成され、前記p側電極と前記電極パッドとを電気的に接続する金属配線と、前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の一端から前記第二の溝の長手方向の一端まで前記金属配線の長手方向の一の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第三の溝と、前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の他端から前記第二の溝の長手方向の他端まで前記金属配線の長手方向の他の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第四の溝と、をさらに備える。
本実施形態のPINフォトダイオード103の概念図を図3に示す。図3(a)と図3(b)との関係は図1のPINフォトダイオード101の概念図で説明した関係と同じである。図3において図1及び図2で用いた符号と同じ符号は同じ半導体膜及び部品であり、同じ機能を有する。PINフォトダイオード103は図1のPINフォトダイオード101と同様に構成される。PINフォトダイオード103とPINフォトダイオード102との違いは、PINフォトダイオード103において金属配線7の両縁に第三の溝30及び第四の溝40を備えていることである。なお、図3(a)においてPINフォトダイオード103の構造を説明するため絶縁膜16及び反射防止膜17を省略して表示している。
第三の溝30は、第一の溝10の長手方向の一端から第二の溝20の長手方向の一端まで金属配線7の長手方向の一の縁に沿い、絶縁膜16から積層方向に真性半導体層14より深い深さを有する。
第四の溝40は、第一の溝10の長手方向の他端から第二の溝20の長手方向の他端まで金属配線7の長手方向の他の縁に沿い、絶縁膜16から積層方向に真性半導体層14より深い深さを有する。
PINフォトダイオード103は図1で説明したPINフォトダイオード101と同様に製造する。
PINフォトダイオード103において、第一の溝10、第二の溝20、第三の溝30及び第四の溝40の存在により、受光面5の下のp型半導体層15及び真性半導体層14は受光面5以外の下のp型半導体層15及び真性半導体層14から完全に独立しており、受光面5以外に入射した光が真性半導体層14で発生させた正孔はp側電極3へ移動することができない。
従って、PINフォトダイオード103の全面に光が照射したとしても、p側電極3に到達する正孔は受光面5の下の真性半導体層14で発生したもののみであり、PINフォトダイオード103は従来のPINフォトダイオードに比べ光応答性を改善することができる。なお、第三の溝30及び第四の溝40の深さが真性半導体層14より深い深さであれば、PINフォトダイオード103の光応答性を改善することができる。
PINフォトダイオード103を図6のPINフォトダイオード301のように接続して光応答性を測定した。その結果、図7とほぼ同様のアイパタンを得ることができた。PINフォトダイオード103の光応答性が改善されたため、PINフォトダイオード103のアイパタンは従来のPINフォトダイオードの図8のアイパタンより改善されている。
さらに、p型半導体層15の上で金属配線7がp側電極3と電極パッド9とを接続しているため、p側電極3と電極パッド9との間の断線不良を少なくすることができる。
(実施の形態4)
本実施形態のPINフォトダイオードは、基板上の真性半導体層、積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成されるn型半導体層及び積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成されるp型半導体層から成り、前記p型半導体層の前記基板と反対側の面から少なくとも前記n型半導体層の一部までが前記p型半導体層の前記基板と反対側の面の一定範囲を上面とするメサであり、前記p型半導体層の前記一定範囲の一部を露出する形状のp側電極を有し、前記p側電極から露出する前記p型半導体層の前記一定範囲から入射する光によって前記真性半導体層に電子及び正孔を発生させる第一メサ部と、前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される電極パッドを有し、積層方向において前記電極パッドから少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとする第二メサ部と、前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される金属配線を有し、積層方向において前記金属配線から少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとし、前記第一メサ部と前記第二メサ部とを連結する第三メサ部と、を備えるPINフォトダイオードであって、前記第一メサ部の前記p側電極と前記第二メサ部の前記電極パッドとを前記第三メサ部の前記金属配線で電気的に接続する。
本実施形態のPINフォトダイオード104の概念図を図4に示す。図4(a)と図4(b)との関係は図1のPINフォトダイオード101の概念図で説明した関係と同じである。図4において図1で用いた符号と同じ符号は同じ半導体膜及び部品であり、同じ機能を有する。PINフォトダイオード104は、第一メサ部43、第二メサ部45及び第三メサ部47から構成される。なお、図4(a)においてPINフォトダイオード104の構造を説明するため絶縁膜16及び反射防止膜17を省略して表示している。
第一メサ部43は、基板12上の真性半導体層14、積層方向において真性半導体層14の基板12側に形成されるn型半導体層13及び積層方向において真性半導体層14の基板12と反対側に形成されるp型半導体層15から成り、p型半導体層15の基板12と反対側の面から少なくともn型半導体層13の一部までがp型半導体層15の基板12と反対側の面の一定範囲を上面とするメサであり、p型半導体層15の前記一定範囲の一部を露出する形状のp側電極3を有し、p側電極3から露出するp型半導体層15の前記一定範囲から入射する光によって真性半導体層14に電子及び正孔を発生させる。なお、前記一定範囲を受光面5としている。
第二メサ部45は、真性半導体層14、n型半導体層13、p型半導体層15及び前記受光側表面に形成される電極パッド9を有し、積層方向において前記受光側表面から少なくともn型半導体層13の一部までをメサとしている。
第三メサ部47は、真性半導体層14、n型半導体層13、p型半導体層15及び前記受光側表面に形成される金属配線7を有し、積層方向において前記受光側表面から少なくともn型半導体層13の一部までをメサとし、第一メサ部43と第二メサ部45とを連結する。さらに第三メサ部47の金属配線7は第一メサ部43のp側電極3と第二メサ部45の電極パッド9とを電気的に接続する。
すなわち、PINフォトダイオード104は、p側電極3、電極パッド9及び金属配線7に覆われずに露出する範囲においてp型半導体層15から少なくともn型半導体層13の一部までが除去されている。PINフォトダイオード104は図1で説明したPINフォトダイオード101と同様に製造することができる。
PINフォトダイオード104では、第一メサ部43、第二メサ部45及び第三メサ部47以外の真性半導体層14が除去されており、第一メサ部43の受光面5以外に光が照射しても正孔は出力に寄与しない。
従って、PINフォトダイオード104の全面に光が照射したとしても、p側電極3に到達する正孔は受光面5の下の真性半導体層14で発生したもののみであり、PINフォトダイオード104の光応答性は従来のPINフォトダイオードに比べ改善される。
PINフォトダイオード104を図6のPINフォトダイオード301のように接続して光応答性を測定した。その結果、図7とほぼ同様のアイパタンを得ることができた。PINフォトダイオード104の光応答性が改善されたため、PINフォトダイオード104のアイパタンは従来のPINフォトダイオードの図8のアイパタンより改善されている。
また、第一メサ部43、第二メサ部45及び第三メサ部47の高さは同じであるため、p側電極3と電極パッド9との間の断線不良を少なくすることができる。
(光受信装置の実施の形態)
本実施形態は、前記実施の形態1から4までで説明したいずれかのPINフォトダイオードと、外部からの光を拡散し、前記PINフォトダイオードの前記基板と反対側の表面において前記一定範囲を含む範囲を均一に照射する拡散体と、を備える光受信装置である。
本実施形態の光受信装置901の概念図を図5に示す。光受信装置901は図1のPINフォトダイオード101及び拡散体51から構成される。なお、光受信装置901を構成するPINフォトダイオードはPINフォトダイオード101に限らず図2のPINフォトダイオード102、図3のPINフォトダイオード103又は図4のPINフォトダイオード104でもよい。
拡散体51は、入射端51aからの入射光55を散乱させ出射端51bから均一な光強度分布を有する出射光53を出射する。拡散体51は以下に示すような構造が例示できる。
(管型導波路)
拡散体51は内壁に鏡を有する管型導波路である。入射端51aからの入射光55は前記内壁で鏡面反射を繰り返すため均一な光強度となって出射端51bから出射する。また、内壁の屈折率を光が導波する領域の屈折率より低くする構造でも良い。入射光55は内壁で全反射を繰り返すため、内壁に鏡を有する構造の管型導波路と同様の効果を得ることができる。
(拡散透過板を有する管)
拡散体51は拡散透過板を有する管である。入射光55は前記拡散透過板を通過することで拡散し、光強度が均一である出射光53を出射端51bから出射することができる。
(レンズ集合体を有する管)
拡散体51は凸レンズ及び凹レンズを組み合わせたレンズ集合体を有する管である。入射光55は前記レンズ集合体を通過することで光強度分布を均一にすることができる。例えば、前記レンズ集合体としてフライアイレンズが例示できる。
拡散体51からの出射光53がPINフォトダイオード101の受光面5を含む範囲を照射するように位置決めをして光受信装置901を構成する。PINフォトダイオード101は図1で説明したように受光面以外に光が照射しても光応答性の悪化を防ぐことができるため、拡散体51とPINフォトダイオード101との高度な位置合わせを不要とすることができる。
従って、光受信装置901は、高度の位置合わせを不要とするために製造が容易であり、PINフォトダイオード101を使用するため、光応答性を改善することができ、金属配線の断線不良が少ない。
さらに、拡散体51は入射光55を光強度が均一な出射光53とすることができるため、例えば光ファイバのような外部との光接続において、光ファイバと光受信装置901との高度な位置合わせを不要とすることができる。
本発明のPINフォトダイオードの構造はトランジスタやダイオード等の電子デバイス、HEMTに代表されるような化合物高周波用電子デバイスにも利用することができる。
本発明に係るPINフォトダイオード101の概念図である。(a)は受光面側上部からの上面図であり、(b)はA−A’の線で切断したときの切断面を示した図である。 本発明に係るPINフォトダイオード102の概念図である。(a)は受光面側上部からの上面図であり、(b)はA−A’の線で切断したときの切断面を示した図である。 本発明に係るPINフォトダイオード103の概念図である。(a)は受光面側上部からの上面図であり、(b)はA−A’の線で切断したときの切断面を示した図である。 本発明に係るPINフォトダイオード104の概念図である。(a)は受光面側上部からの上面図であり、(b)は側面図である。 本発明に係る光受信装置901の概念図である。 PINフォトダイオードを利用する光受信装置の接続回路の一例を示した図である。 本発明に係るPINフォトダイオードの光応答性を示すアイパタンである。 従来のPINフォトダイオードの光応答性を示すアイパタンである。
符号の説明
101、102、103、104、301 PINフォトダイオード
901 光受信装置
3 p側電極
5 受光面
7 金属配線
9 電極パッド
10 第一の溝
11 n側電極
12 基板
13 n型半導体層
14 真性半導体層
15 p型半導体層
16 絶縁膜
17 反射防止膜
20 第二の溝
30 第三の溝
40 第四の溝
43 第一メサ部
45 第二メサ部
47 第三メサ部
51 拡散体
51a 拡散体51の入射端
51b 拡散体51の出射端
53 出射光
55 入射光
66 光

Claims (5)

  1. 基板上で、光の入射によって電子及び正孔を発生させる真性半導体層と、
    積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成され、前記真性半導体層で発生した電子を吸収するn型半導体層と、
    積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成され、前記真性半導体層で発生した正孔を吸収するp型半導体層と、
    前記基板と反対側の表面の一定範囲を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第一の溝と、
    を備えるPINフォトダイオード。
  2. 前記基板と反対側の表面の前記第一の溝が囲む前記一定範囲とは異なる位置に形成される電極パッドと、
    前記基板と反対側の表面において前記電極パッドの外周の一部を囲むように長手方向が湾曲し、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第二の溝と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のPINフォトダイオード。
  3. 前記第一の溝が囲む前記一定範囲における前記p型半導体層の前記基板と反対側の面に形成され、前記第一の溝が囲む前記一定範囲の前記基板と反対側の表面の一部を露出する形状のp側電極と、
    前記第一の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間及び前記第二の溝の長手方向の一端と他端とが対向する間を通るように前記基板と反対側の表面に形成され、前記p側電極と前記電極パッドとを電気的に接続する金属配線と、
    前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の一端から前記第二の溝の長手方向の一端まで前記金属配線の長手方向の一の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第三の溝と、
    前記基板と反対側の表面において前記第一の溝の長手方向の他端から前記第二の溝の長手方向の他端まで前記金属配線の長手方向の他の縁に沿い、前記基板と反対側の表面から積層方向に前記真性半導体層より深い深さを有する第四の溝と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のPINフォトダイオード。
  4. 基板上の真性半導体層、積層方向において前記真性半導体層の前記基板側に形成されるn型半導体層及び積層方向において前記真性半導体層の前記基板と反対側に形成されるp型半導体層から成り、前記p型半導体層の前記基板と反対側の面から少なくとも前記n型半導体層の一部までが前記p型半導体層の前記基板と反対側の面の一定範囲を上面とするメサであり、前記p型半導体層の前記一定範囲の一部を露出する形状のp側電極を有し、前記p側電極から露出する前記p型半導体層の前記一定範囲から入射する光によって前記真性半導体層に電子及び正孔を発生させる第一メサ部と、
    前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される電極パッドを有し、積層方向において前記電極パッドから少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとする第二メサ部と、
    前記真性半導体層、前記n型半導体層、前記p型半導体層及び前記p型半導体層の前記基板と反対側に形成される金属配線を有し、積層方向において前記金属配線から少なくとも前記n型半導体層の一部までをメサとし、前記第一メサ部と前記第二メサ部とを連結する第三メサ部と、
    を備えるPINフォトダイオードであって、
    前記第一メサ部の前記p側電極と前記第二メサ部の前記電極パッドとを前記第三メサ部の前記金属配線で電気的に接続することを特徴とするPINフォトダイオード。
  5. 請求項1から4に記載のいずれかのPINフォトダイオードと、
    外部からの光を拡散し、前記PINフォトダイオードの前記基板と反対側の表面において前記一定範囲を含む範囲を均一に照射する拡散体と、
    を備える光受信装置。





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