JP2007158060A - 磁気検出素子 - Google Patents

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    • G01R33/093Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors

Abstract

【目的】 特に従来に比べてシード層の膜厚を薄くしても高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能な磁気検出素子を提供することを目的としている。
【構成】 シード層24は、NiFeCr層27上にCo層28を積層した構造で形成される。これにより前記シード層24の膜厚H1を従来より薄くしてもシード効果が適切に発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができる。前記シード層24の膜厚を薄く出来ることで再生出力の向上を図ることができ、さらにシールド間隔を狭く出来るため線記録密度を向上させることが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果部の下にシード層が設けられた磁気検出素子に係り、特に従来に比べて前記シード層の膜厚を薄くしても高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能な磁気検出素子に関する。
下記に示す特許文献には、反強磁性層、固定磁性層、非磁性材料層及びフリー磁性層を有する磁気抵抗効果部の下にNiFeCrのシード層が形成されたスピンバルブ型薄膜素子が開示されている。
特許文献1の[0042]欄には、「前記シード層33は、面心立方晶の(111)面あるいは体心立方晶の(110)面が優先配向する磁性材料層あるいは非磁性材料層の単層構造であることが好ましい。これによって前記反強磁性層34の結晶配向を、(111)面を優先配向させることができ、磁気検出素子の抵抗変化率を向上させることができる。」と記載されている。
特開2005−203572号公報 特開2003−174217号公報 特開2002−299726号公報 特開2002−232035号公報
ところでNiFeCrで形成されたシード層は、あまり薄い膜厚で形成されてもシード効果が適切に発揮されないことがわかっている。例えば下記特許文献2の[0104]欄には前記シード層を60Åで形成すると記載されている。
しかし、更なるヘッド出力増大のためには前記シード層への電流の分流ロスを抑制すべく前記シード層を薄い膜厚で形成することが好ましい。また前記シード層を薄く形成できれば、スピンバルブ型薄膜素子の上下に設けられるシールド層の間隔を小さくでき線記録密度の向上を図ることが可能になる。
また特許文献4では、[0071]欄に、「Ta 3nm/NiFeCr 2nm/CoFe 1.5nm/NiFeCr 1nm/PtMn 10nm・・・」の積層構造が開示されている。Ta上に形成された20Å(2nm)のNiFeCrはシード層であると記載されている(特許文献4の[0074]欄)。特許文献4では特許文献2に比べてNiFeCrで形成されたシード層の膜厚が薄くなっているが、後述する実験では、このようにNiFeCrで形成されたシード層の膜厚を薄く形成してしまうと抵抗変化率(ΔR/R)が大きく低下してしまいシード効果が発揮されていないことがわかっている。しかも特許文献4では、シード層としてのNiFeCr上に、15Å(1.5nm)のCoFeを形成し、さらにその上に10Å(1nm)のNiFeCrを形成している。CoFeはフリー磁性層にかかる外部磁場(バイアス)を補償するBCLであると説明されている(特許文献4の[0032]欄)。さらにCoFe上に形成されたNiFeCrは、磁性を持つBCLと反強磁性層との間の磁気的な結合を切るためのデカップリング層であると説明されている(特許文献4の[0079]欄)。上記BCL及びデカップリング層がシード層としても機能するのか否か定かでないが、NiFeCr/CoFe/NiFeCrという層構造で、しかも特許文献4に記載されている膜厚であると効果的にシード効果を発揮できないことがわかっている。さらに特許文献4では、CoFeの組成比も開示されていない。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に従来に比べて前記シード層の膜厚を薄くしても高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能な磁気検出素子を提供することを目的としている。
本発明における磁気検出素子は、
磁化方向が所定方向に固定される固定磁性層と前記固定磁性層に非磁性材料層を介して対向し外部磁界により磁化が変動するフリー磁性層とを有して成る磁気抵抗効果部と、前記磁気抵抗効果部の下に設けられたシード層とを有し、
前記シード層はNiFeCr層上にCo層が積層された構造で形成されることを特徴とするものである。
これにより前記シード層の膜厚を薄くしてもシード効果が適切に発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができる。前記シード層の膜厚を薄く出来ることで再生出力の向上を図ることができ、さらにシールド間隔を狭く出来るため線記録密度を向上させることが可能になる。
本発明では、前記Co層に代えて、CoFe層(Coの組成比は90at%以上で100at%未満)が前記NiFeCr層上に積層されていてもよい。CoFeのCoの組成比が90at%よりも小さくなると、抵抗変化率(ΔR/R)のシード厚依存性が、前記シード層をNiFeCrの単層構造で形成した場合とほとんど変わらないため、高いシード効果を維持しつつ、前記シード層の膜厚を薄くすることが出来ない。よってCoFe層を形成する場合、Co組成比を90at%以上で100at%未満とすると、前記シード層の膜厚を薄くしても高いシード効果を得ることが出来る。
本発明では、前記シード層は、28Å以上38Å以下の膜厚で形成されることが好ましい。従来のように、前記シード層をNiFeCrの単層構造で形成した場合、前記シード層の膜厚を38Åよりも厚く形成しないと、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができなかったが、本発明では、前記シード層を38Å以下の薄い膜厚で形成しても、効果的にシード効果が発揮されて高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能であることが後述する実験により確認されている。
上記のように、前記シード層は28Å以上38Å以下の膜厚で形成され、このとき、前記Co層及び前記CoFe層は、2Å以上8Å以下の膜厚で形成されることが好ましい。前記シード層に占めるCo層及びCoFe層は上記程度の薄さで形成する。これにより、シード層の膜厚を28Å以上38Å以下で形成したときに効果的にシード効果が発揮され高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能である。
または本発明における磁気検出素子は、
磁化方向が所定方向に固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性材料層を介して対向し外部磁界により磁化が変動するフリー磁性層とを有して成り磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果部と、前記磁気抵抗効果部の下に設けられたシード層とを有し、
前記シード層はNiFeCrを主体として形成され、前記シード層の表面領域では、前記シード層の他の領域に比べてCo濃度が高くなっていることを特徴とするものである。
これによって前記シード層の膜厚を薄くしてもシード効果が適切に発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができる。前記シード層の膜厚を薄く出来ることで再生出力の向上を図ることができ、さらにシールド間隔を狭く出来るため線記録密度を向上させることが可能になる。
また本発明では、前記表面領域はCo濃度が100at%となる領域を有することが好ましい。これにより、より適切にシード効果が発揮され、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能である。
また本発明では、前記シード層は、28Å以上で38Å以下の膜厚で形成されることが好ましい。従来のように、前記シード層をNiFeCrの単層構造で形成した場合、前記シード層の膜厚を38Åよりも厚く形成しないと、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができなかったが、本発明では、前記シード層を38Å以下の薄い膜厚で形成しても、効果的にシード効果が発揮されて高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能である。
本発明では、前記シード層上には前記磁気抵抗効部を構成する反強磁性層が形成され、前記反強磁性層上に前記固定磁性層、前記非磁性中間層、及び前記フリー磁性層が積層形成されていることが好ましい。この構造にすることで、シード層の膜厚を従来より薄く形成しても、より適切にシード効果を発揮させることが出来る。
また本発明では、前記磁気抵抗効果部のトラック幅方向の両側には前記フリー磁性層にバイアス磁界を供給するためのバイアス層及び電極層が積層形成されていることが好ましい。すなわち、前記電極層から前記積層体に流れる電流は、前記積層体の各層に対して界面と平行な方向から流される。このような構造は、CIP(current in the plane)型と呼ばれる。CIP型では、前記シード層に分流する電流量が大きくなることで再生出力の低下が懸念されるが、本発明では前記シード層を従来に比べて薄く出来ることで、再生出力の向上を図ることが出来る。
本発明では、磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果部の下に形成されるシード層を、NiFeCr層上にCo層を積層した構造で形成することで、前記シード層の膜厚を薄くしてもシード効果が適切に発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができる。前記シード層の膜厚を薄く出来ることで再生出力の向上を図ることができ、さらにシールド間隔を狭く出来るため線記録密度を向上させることが可能になる。
図1は本実施形態の磁気検出素子(スピンバルブ型薄膜素子)を備えた薄膜磁気ヘッドを記録媒体との対向面と平行な方向から切断した断面図である。
前記スピンバルブ型薄膜素子は、ハードディスク装置に設けられた浮上式スライダのトレーリング側端部などに設けられて、ハードディスクなどの記録磁界を検出するものである。
図中においてX方向は、トラック幅方向を指す。図中において、Y方向はハイト方向を指す。図中において、Z方向は、高さ方向を指す。Z方向は、ハードディスクなどの磁気記録媒体の移動方向及び前記スピンバルブ型薄膜素子の各層の積層方向、である。トラック幅方向、ハイト方向、及び高さ方向の各方向は、残り2つの方向に対し直交する関係となっている。「記録媒体との対向面」とは、X−Z平面と平行な方向の面である。
図1の最も下に形成されているのは、NiFe合金等の磁性材料で形成された下部シールド層20である。
前記下部シールド層20上にはAl、AlSiO、SiO等の絶縁材料で形成された下部ギャップ層21が形成されている。
前記下部ギャップ層2の上に、スピンバルブ型薄膜素子22が形成されている。前記スピンバルブ型薄膜素子22のトラック幅方向(図示X方向)の中央部分には、積層体23が形成されている。
前記積層体23は、シード層24と、磁気抵抗効果部25とを有して構成される。
前記シード層24は、NiFeCr層27と、前記NiFeCr層27上に形成されたCo層28との積層構造である。
前記磁気抵抗効果部25は、下から反強磁性層30、固定磁性層31、非磁性材料層32、フリー磁性層33及び保護層34とで構成される。
前記反強磁性層30は、元素X(ただしXは、Pt,Pd,Ir,Rh,Ru,Osのうち1種または2種以上の元素である)とMnとを含有する反強磁性材料、あるいは、前記元素Xと元素X′(ただし元素X′は、Ne,Ar,Kr,Xe,Be,B,C,N,Mg,Al,Si,P,Ti,V,Cr,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Nb,Mo,Ag,Cd,Sn,Hf,Ta,W,Re,Au,Pb、及び希土類元素のうち1種または2種以上の元素である)とMnとを含有する反強磁性材料で形成される。例えば前記反強磁性層30はIrMn、PtMn等で形成される。
図1に示す実施形態では、前記固定磁性層31は、積層フェリ構造で形成される。図1に示すように前記固定磁性層31は、下から第1磁性層31a、非磁性中間層31b及び第2磁性層31cの順に積層される。前記第1磁性層31a及び第2磁性層31cの磁化は、前記反強磁性層30との界面での交換結合磁界及び前記非磁性中間層31bを介した反強磁性的交換結合磁界(RKKY的相互作用)により互いに反平行状態に固定される。前記第1磁性層31a及び第2磁性層31cは、例えば、CoFe、NiFe,CoFeNiなどの強磁性材料で形成されている。また前記非磁性中間層31bは、Ru、Rh、Ir、Cr、Re、Cuなどの非磁性導電材料で形成される。
前記非磁性材料層32は、Cu、Au、またはAgで形成されている。
前記フリー磁性層33は、NiFe合金等の磁性材料で形成される軟磁性層37と、前記軟磁性層37と前記非磁性材料層32との間に形成されたCoFe等からなる拡散防止層36とで構成される。前記フリー磁性層33は前記固定磁性層31と同様に積層フェリ構造で形成されてもよいし、あるいは、磁性材料層の積層構造で形成される場合、上記した2層構造でなく単層構造であっても3層以上の積層構造であってもよい。
前記フリー磁性層33上には鏡面反射層(スペキュラー層)38が形成されている。前記鏡面反射層38は、例えば前記フリー磁性層33を構成する軟磁性層37の表面が酸化されて成る酸化物層で形成される。前記鏡面反射層38は形成されていなくてもよい。
前記保護層34はTa等で形成される。前記保護層34は、自然酸化されてTa−Oとなっている。
図1に示すように前記積層体23のトラック幅方向(図示X方向)における両側側面は、前記積層体23のトラック幅方向における幅寸法が下から上に向かうにしたがって徐々に小さくなるように傾斜面あるいは湾曲面で形成される。図1に示すように前記積層体23の断面は略台形状で形成される。
図1に示すように前記下部ギャップ層21上から前記積層体23の両側側面上にかけてバイアス下地層40が形成され、前記バイアス下地層40上にはハードバイアス層41が形成され、前記ハードバイアス層41上には電極層42が形成されている。前記バイアス下地層40はCr等で形成される。前記ハードバイアス層41は、CoPt合金やCoCrPt合金で形成される。前記電極層42は、Cr,W,Au,Rh,α―Ta等の導電性材料により形成される。
図1に示すように前記スピンバルブ型薄膜素子22上には上部ギャップ層43が形成され、前記上部ギャップ層43上には上部シールド層44が形成される。前記上部ギャップ層43はAlやSiO等の絶縁材料で形成され、前記上部シールド層44はNiFe等の磁性材料で形成される。
前記フリー磁性層33は前記ハードバイアス層41から供給されるバイアス磁界によってトラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に磁化される。前記固定磁性層31を構成する第1磁性層31aと第2磁性層31cは、ハイト方向と平行な方向に反平行状態で磁化固定されているから、前記フリー磁性層33と前記第2磁性層31cとの磁化は直交関係となっている。前記フリー磁性層33の磁化方向は外部磁界によって変動する。前記フリー磁性層33と前記第2磁性層31cの磁化方向が平行になったとき、前記積層体23の抵抗値は最も小さくなり(min.Rs)、前記フリー磁性層33と前記第2磁性層31cの磁化方向が反平行になったとき、前記積層体23の抵抗値は最も高くなる。
本実施形態におけるスピンバルブ型薄膜素子22の特徴的部分について以下に説明する。
図1に示すように、前記シード層24はNiFeCr層27上にCo層28が積層された2層構造で形成される。NiFeCr層27及びCo層28はいずれも面心立方構造(fcc構造)である。そして前記シード層24上に前記磁気抵抗効果部25を構成する反強磁性層30が直接形成されている。
前記シード層24をNiFeCr層27上にCo層28が積層された2層構造で形成することで、前記シード層24の膜厚H1を従来に比べて薄く形成しても、効果的にシード効果が発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能である。ここで「シード効果」とは、結晶性を高めることを意味し、特にシード層24上に形成される磁気抵抗効果部25の各層の膜面と平行な方向(X−Y面と平行)の結晶配向を、{111}面に優先配向させることを意味する。
本実施形態では前記シード層24の膜厚H1を従来よりも薄く形成出来る。前記シード層24がNiFeCrの単層構造である従来では、前記シード層24の膜厚H1を38Åよりも小さく形成すると、前記シード効果が低下して抵抗変化率(ΔR/R)が大きく低下することが後述する実験によりわかっている。これはNiFeCr層27の膜厚H2が薄いと、NiFeCr層27の{111}配向性が不十分となりシード効果が低下したためと考えられる。これに対し本実施形態では、NiFeCr層27の膜厚H2が薄く形成されて結晶性が不十分な状態であっても、前記NiFeCr層27上に薄い膜厚H3のCo層28を形成することで、Co層28が比較的安定して{111}配向するため、その下に形成される前記NiFeCr層27の原子が再配列を起こして、前記NiFeCr層27の{111}配向性が十分に高まったと考えられる。NiFeCr層27及びCo層28はいずれも面心立方構造(fcc構造)であり、その最稠密面である{111}配向性が向上したことで、前記シード層24の膜厚H1を薄く形成しても前記シード効果を適切に発揮させることが可能になる。
本実施形態ではNiFeCr層27の膜厚はH2で、Co層28の膜厚はH3であり、膜厚H2と膜厚H3を足した値が、シード層24の膜厚H1となる。前記シード層24の膜厚H1は、28Å以上で38Å以下で形成されることが好ましい。前記シード層24の膜厚H1を28Åよりも薄く形成すると、前記Co層28の膜厚比率を変動させても、抵抗変化率(ΔR/R)を効果的に向上させることが出来なくなる。前記シード層24をNiFeCrの単層構造で形成する場合、前記シード層24の膜厚H1を38Åよりも厚く形成しないと抵抗変化率(ΔR/R)を高くできなかった(すなわち従来では、シード層24の膜厚H1を38Åよりも厚い膜厚で形成する必要性があった)が、本実施形態では、前記シード層24の膜厚H1を38Å以下に形成しても、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能である。
前記Co層28の膜厚H3は、2Å以上で8Å以下であることが好ましい。これにより前記シード層24の膜厚H1を上記した28Å〜38Åの範囲内にしても高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能になる。Co層28の膜厚H3を上記範囲内で厚くしていくほど、前記シード層24の膜厚H1がより薄くても、比較的高い抵抗変化率(ΔR/R)を得やすい。しかしCo層28はNiFeCr層27に比べて比抵抗が低いために、シード層24に占めるCo層28の膜厚比率が高くなると前記Co層28に分流する電流量が大きくなり、シード効果より分流ロスの影響が大きくなるためか、抵抗変化率(ΔR/R)のピーク値は、Co層28の膜厚H3が4Å程度のときに最大となり、前記膜厚H3が4Åより大きくなると徐々に下がる傾向にある。したがって、前記Co層28の膜厚H3は4Å以上で6Å以下であることがより好ましい。
上記のように前記Co層28の膜厚H3は非常に薄い膜厚で形成される。Co層28は、熱的影響等により、その下のNiFeCr層27や反強磁性層30との間で元素拡散を生じている場合がある。したがって図2のように、前記シード層24は、NiFeCrを主体として形成され、前記シード層24の表面領域24aのCo濃度が他の領域に比べて高くなっている形態であってもよい。図2に示すようにCoは反強磁性層30内にも一部拡散し、前記反強磁性層30内には、下面側から上面側に向けて、Co濃度が徐々に低下する領域が存在している。
前記表面領域24a内には、Co濃度が100at%となる領域が存在することが好ましい。これにより、NiFeCrで形成された領域が薄く形成されて結晶性が不十分な状態であっても、Co濃度の非常に高い領域がNiFeCr上に存在することで、NiFeCrの原子が再配列を起こして、前記シード層24の{111}配向性が十分に高まり、前記シード層24の膜厚H1を薄く形成しても前記シード効果を適切に発揮させることが可能になる。
なお組成分析には、SIMS分析装置や電解放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)を用いたナノビーム特性X線分析(Nano−beam EDX)等を用いる。
前記NiFeCr層27は、組成式が{NiFe1―xCr100−yで示され、Ni比xは、0.7〜1の範囲内、at%yは、56at%〜76at%の範囲内から成るNiFeCrにより形成されることが好ましい。なお「Ni比x」は、Niの原子%/(Niの原子%+Feの原子%)で示される。例えばNiFeCr層27は、{Ni0.8Fe0.260at%Cr40at%より形成される。
図1に示す実施形態では、前記Co層28に代えて、CoFe層(ただしCoの組成比は90at%以上で100at%未満)が前記NiFeCr層27上に形成されていてもよい。すなわち前記シード層24がNiFeCr層27とCoFe層の2層構造で形成され、前記CoFe層上に前記反強磁性層30が直接形成される。
前記CoFe層のCo組成比が90at%より小さくなると、抵抗変化率(ΔR/R)のシード厚依存性が、前記シード層24をNiFeCrの単層構造で形成したときとほぼ同等になってしまい、抵抗変化率(ΔR/R)を高い値に保ちながら前記シード層24の膜厚H1を薄くすることが出来ない。一方、Coの組成比を90at%以上に設定すると、前記シード層24の膜厚H1を薄く形成しても高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能になることが後述する実験によりわかっている。
前記シード層24がNiFeCr層27とCoFe層の2層構造で形成されるとき、前記シード層24の膜厚H1は28Å以上で38Å以下、より好ましくは34Å以上で38Å以下である。Co90at%Fe10at%層を用いた場合、前記シード層24の膜厚H1が34Åより小さくなると、抵抗変化率(ΔR/R)が低下しやすくなるので、前記シード層24の膜厚H1は、34Å以上であることが好ましい。またCoFe層の膜厚は、Co層28の膜厚H3と同様に2〜8Åの範囲内であることが好ましい。
なお後述する実験からは、前記シード層24をNiFeCr層27上にCoFe層が積層された2層構造で形成するよりも、NiFeCr層27上にCo層28が積層された2層構造で形成したほうが、高い抵抗変化率(ΔR/R)を安定して得ることが可能な前記シード層24の膜厚範囲を広く取ることが出来るため好ましい。
以上により本実施形態では、前記シード層24をNiFeCr層27上にCo層28が積層された2層構造、あるいはNiFeCr層27上にCoFe層(ただしCo組成比は90at%以上で100at%未満)が積層された2層構造、又は、NiFeCrを主体とし表面領域では、他の領域に比べてCo濃度が高くなっている構造で形成することで、前記シード層24をNiFeCrの単層構造で形成していた従来より、前記シード層24の膜厚H1を薄く形成しても良好にシード効果が発揮され、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが可能になる。そして前記シード層24の膜厚H1を薄く形成できることで、図1に示すCIP−GMRの場合、前記電極層42から前記シード層24に分流する電流量を減らすことができ、再生出力を向上させることが出来る。さらに前記シード層24の膜厚H1を薄く出来ることで、前記シールド層20,44間の間隔を従来に比べて小さくでき、線記録密度を向上させることが可能になる。
本実施形態におけるスピンバルブ型薄膜素子の製造方法について説明する。下部シールド層20上に下部ギャップ層21を形成した後、前記下部ギャップ層21上に、NiFeCr層27とCo層28の積層構造からシード層24を形成する。このとき前記シード層24を28Å〜38Åの膜厚範囲内で形成し、さらにCo層28を2〜8Åの膜厚範囲内で形成する。そして、前記シード層24上に反強磁性層30、固定磁性層31、非磁性材料層32、フリー磁性層33および保護層34からなる磁気抵抗効果部25を形成する。前記シード層24と前記磁気抵抗効果部25から成る積層体23を図1に示す略台形状に加工した後、前記積層体23のトラック幅方向(図示X方向)の両側に下からバイアス下地層40、ハードバイアス層41及び電極層42を積層形成する。
そして前記保護層34及び電極層42上に上部ギャップ層43を形成し、さらに前記上部ギャップ層43上に上部シールド層44を形成する。
なお、図1に示すシード層24の構成を、スピンバルブ型薄膜素子を構成する積層体の各層に対し膜面と垂直方向から電流を流すCPP(current perpendicular to the plane)−GMRに適用してもよい。
また前記磁気抵抗効果部25を例えば下からフリー磁性層33、非磁性材料層32、固定磁性層31及び反強磁性層30の順に積層形成してもよいが、反強磁性層30を前記フリー磁性層33よりも下側に形成した図1の構造であるほうが、前記シード層24を従来より薄い膜厚で形成しても、より適切にシード効果が発揮され、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができて好ましい。
図1に示すスピンバルブ型薄膜素子を形成した。前記スピンバルブ型薄膜素子を構成する積層体を以下の基本膜構成で形成した。前記基本膜構成は下から、
基板/シード層;[{Ni0.8Fe0.260at%Cr40a%/Co]/反強磁性層;IrMn(55)/固定磁性層[Fe30at%Co70at%(14)/Ru(8.7)/Co(22)]/非磁性材料層;Cu(19)/フリー磁性層;[Co90at%Fe10at%/Co70at%Fe30at%/Ni80at%Fe20at%/Co90at%Fe10at%]/保護層;Ta(16)であった。なお括弧内の数値は膜厚を示し単位はÅである。
実験では、シード層を構成するCo層の膜厚を2Å、4Å、6Åあるいは8Åに固定した状態で前記シード層の膜厚H1を変化させ、前記シード層の膜厚H1と最小抵抗値(min.Rs)との関係、前記シード層の膜厚H1と抵抗変化率(ΔR/R)との関係について夫々調べた。なお実験ではNiFeCrの単層構造のシード層を有するスピンバルブ型薄膜素子についても実験を行った。
図3は、シード層の膜厚H1と最小抵抗値(min.Rs)との関係を示すグラフ、図4は、シード層の膜厚H1と抵抗変化率(ΔR/R)との関係を示すグラフである。
図3に示すように、NiFeCrの単層構造のシード層を用いた場合では、前記シード層の膜厚H1が約38Åを下回ると、急激に最小抵抗値(min.Rs)が上昇することがわかった。これは、NiFeCrの単層構造の場合、前記シード層の膜厚H1が38Å以下であると、前記シード層の結晶状態が不安定化し(膜面方向に適切に{111}面が優先配向せず)、その結果シード効果が低下することで前記シード層上の積層体の結晶性を向上させることが出来ないためであると考えられる。
一方、シード層をNiFeCr上にCoが積層された2層構造で形成した場合では、前記シード層の膜厚H1が38Å以下であっても低く安定した最小抵抗値(min.Rs)を得ることが出来ることがわかった。ただし図3に示すように、Co層の膜厚を厚くするほど、前記シード層の膜厚H1を薄くしても、低く安定した最小抵抗値(min.Rs)を得ることが出来ることがわかった。
図4に示すように、NiFeCrの単層構造のシード層を用いた場合では、前記シード層の膜厚H1が約38Åを下回ると、急激に抵抗変化率(ΔR/R)が低下することがわかった。これは図3に示す最小抵抗値(min.Rs)が急激に大きくなり抵抗変化率(ΔR/R)のR(分母)が大きくなったためである。
シード層をNiFeCr上にCoが積層された2層構造で形成した場合では、前記シード層の膜厚H1が38Å以下であっても高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが出来ることがわかった。
図5は、図4の縦軸の抵抗変化率(ΔR/R)を14.5(%)〜15.9(%)の範囲内に絞って拡大したグラフである。図5に示すように、NiFeCrの単層構造のシード層を用いた場合、前記シード層の膜厚を38Å程度にすると抵抗変化率(ΔR/R)はピーク値となり、前記シード層の膜厚が38Å以下になると急激に抵抗変化率(ΔR/R)は低下することがわかった。
一方、Coの膜厚を2Åとした場合、前記シード層の膜厚H1を34Å以上38Å以下にすると、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができ、Coの膜厚を4Åとした場合、前記シード層の膜厚H1を30Å以上38Å以下にすると、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができ、また、Coの膜厚を6Åにした場合、前記シード層の膜厚H1を28Å以上38Å以下とした場合、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができ、さらにCoの膜厚を8Åにした場合、前記シード層の膜厚H1を28Å以上32Å以下とした場合、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得ることができることがわかった。
この実験結果から、前記シード層の膜厚H1を28Å以上で38Å以下に設定し、さらにCo層の膜厚を2Å以上で8Å以下に設定した。また前記Co層の膜厚が2Åであると、シード層の膜厚H1が34Åより小さくなると抵抗変化率(ΔR/R)が大きく低下しやすくなるので、前記Co層の膜厚は4Å以上で8Å以下が好ましいとした。また、Co層の膜厚を8Åとすると、シード層の膜厚H1を28Åより小さくしても、Co厚の小さい他の試料に比べて高い抵抗変化率(ΔR/R)を得ることが出来るが、前記シード層の膜厚H1を28Å以上で38Å以下とした範囲内においては、Co厚が小さいほど、高い抵抗変化率(ΔR/R)を得やすいことがわかった。すなわち例えばシード層の膜厚を32Åとした場合、Co厚が8Å、6Å、4Åと小さくなるにつれて抵抗変化率(ΔR/R)が高くなることがわかった。これはCo層はNiFeCrに比べて比抵抗が小さく、シード層の膜厚H1に対するCo層の膜厚比率が大きくなると、Co層へのセンス電流の分流ロスが大きくなることにより抵抗変化率(ΔR/R)が低下するものと考えられる。よって、前記Co層の膜厚は4Å以上で6Å以下をより好ましい範囲内と設定した。
次に、上記基本膜構成のうち、シード層を構成するCoを6Åの膜厚で形成したスピンバルブ型薄膜素子、前記Coに代えて、Co70at%Fe30at%(膜厚は6Å)を用いたスピンバルブ型薄膜素子、前記Coに代えて、Co90at%Fe10at%(膜厚は6Å)を用いたスピンバルブ型薄膜素子、シード層をNiFeCrの単層構造で形成したスピンバルブ型薄膜素子を夫々、作製し、前記シード層の膜厚H1と最小抵抗値(min.Rs)との関係、及び前記シード層の膜厚H1と抵抗変化率(ΔR/R)との関係について測定した。その実験結果を図6及び図7に示す。
図6に示すように、最小抵抗値(min.Rs)のシード厚依存性は、前記シード層をNiFeCrの単層構造で形成した場合と、前記シード層をNiFeCrとCo70at%Fe30at%の2層構造で形成した場合とでは、ほぼ同じであることがわかった。
一方、前記シード層をNiFeCrとCo90at%Fe10at%の2層構造、及び前記シード層をNiFeCrとCoの2層構造で形成した場合では、前記シード層の膜厚H1を38Å以下に小さくしても、低く安定した最小抵抗値(min.Rs)を得られることがわかった。
また図7に示すように、抵抗変化率(ΔR/R)のシード厚依存性は、前記シード層をNiFeCrの単層構造で形成した場合と、前記シード層をNiFeCrとCo70at%Fe30at%の2層構造で形成した場合とでは、ほぼ同じであることがわかった。
一方、前記シード層をNiFeCrとCo90at%Fe10at%の2層構造、及び前記シード層をNiFeCrとCoの2層構造で形成した場合では、前記シード層の膜厚H1を38Å以下に小さくしても、高く安定した抵抗変化率(ΔR/R)を得られることがわかった。
図6,図7に示す実験結果から、前記シード層をNiFeCr上にCoFeが積層された2層構造で形成する場合、CoFeに占めるCoの組成比を90at%以上で100at%未満と設定した。
上記では、NiFeCrとCoの積層構造でシード層を形成する場合、必ずNiFeCrをCoよりも下側に形成していたが、逆にした場合、すなわちシード層を、Coの上にNiFeCrを形成して構成したときの最小抵抗値(min.Rs)のシード厚依存性、及び抵抗変化率(ΔR/R)のシード厚依存性について測定した。
実験では、Coの膜厚を4Åに固定して、Co/NiFeCrの積層構造でシード層を形成した場合と、NiFeCrの単層構造でシード層を形成した場合の夫々について上記のシード厚依存性を測定した。その実験結果を図8及び図9に示す。
図8,図9に示すように、Co/NiFeCrの積層構造でシード層を形成した場合と、NiFeCrの単層構造でシード層を形成した場合の双方において、前記シード層の膜厚を38Å以下にすると、急激に最小抵抗値(min.Rs)は上昇し、また抵抗変化率(ΔR/R)は低下し、Co/NiFeCrの積層構造でシード層を形成した場合、シード膜厚を薄くすると十分な抵抗変化率(ΔR/R)を得られないことがわかった。
したがってシード層とNiFeCrとCoとの積層構造で形成する場合、NiFeCrをCoの下側に形成することが、シード層の膜厚を薄く形成しても大きい抵抗変化率(ΔR/R)を得る上で好ましい構造であることがわかった。
本実施形態の磁気検出素子を備えた薄膜磁気ヘッド(再生ヘッド)の構造を記録媒体との対向面と平行な方向から切断し、その切断面を示す断面図、 図1に示す磁気検出素子のシード層及びその近傍を拡大した前記磁気検出素子の部分拡大模式図(特に前記シード層を構成する元素が拡散した状態を示す模式図)と、前記シード層のCo濃度の分布図、 NiFeCrとCoから成るシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と最小抵抗値(min.Rs)との関係を示すグラフ、 NiFeCrとCoから成るシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と抵抗変化率(ΔR/R)との関係を示すグラフ、 図4の縦軸の抵抗変化率(ΔR/R)を14.5(%)〜15.9(%)の範囲内に絞って拡大したグラフ、 NiFeCrとCoFeから成るシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と最小抵抗値(min.Rs)との関係を示すグラフ、 NiFeCrとCoFeから成るシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と抵抗変化率(ΔR/R)との関係を示すグラフ、 NiFeCrの下にCoを形成したシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と最小抵抗値(min.Rs)との関係を示すグラフ、 NiFeCrの下にCoを形成したシード層の膜厚、及びNiFeCrの単層構造のシード層の膜厚と抵抗変化率(ΔR/R)との関係を示すグラフ、
符号の説明
22 スピンバルブ型薄膜素子
23 積層体
24 シード層
25 磁気抵抗効果部
27 NiFeCr層
28 Co層
30 反強磁性層
31 固定磁性層
32 非磁性材料層
33 フリー磁性層
34 保護層

Claims (9)

  1. 磁化方向が所定方向に固定される固定磁性層と前記固定磁性層に非磁性材料層を介して対向し外部磁界により磁化が変動するフリー磁性層とを有して成る磁気抵抗効果部と、前記磁気抵抗効果部の下に設けられたシード層とを有し、
    前記シード層はNiFeCr層上にCo層が積層された構造で形成されることを特徴とする磁気検出素子。
  2. 前記Co層に代えて、CoFe層(Coの組成比は90at%以上で100at%未満)が前記NiFeCr層上に積層される請求項1記載の磁気検出素子。
  3. 前記シード層は、28Å以上38Å以下の膜厚で形成される請求項1又は2に記載の磁気検出素子。
  4. 前記Co層及び前記CoFe層は、2Å以上8Å以下の膜厚で形成される請求項3記載の磁気検出素子。
  5. 磁化方向が所定方向に固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性材料層を介して対向し外部磁界により磁化が変動するフリー磁性層とを有して成り磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果部と、前記磁気抵抗効果部の下に設けられたシード層とを有し、
    前記シード層はNiFeCrを主体として形成され、前記シード層の表面領域では、前記シード層の他の領域に比べてCo濃度が高くなっていることを特徴とする磁気検出素子。
  6. 前記表面領域はCo濃度が100at%となる領域を有する請求項5記載の磁気検出素子。
  7. 前記シード層は、28Å以上で38Å以下の膜厚で形成される請求項5ないし6のいずれかに記載の磁気検出素子。
  8. 前記シード層上には前記磁気抵抗効果部を構成する反強磁性層が形成され、前記反強磁性層上に前記固定磁性層、前記非磁性中間層、及び前記フリー磁性層が積層形成されている請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気検出素子。
  9. 前記磁気抵抗効果部のトラック幅方向の両側には前記フリー磁性層にバイアス磁界を供給するためのバイアス層及び電極層が積層形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の磁気検出素子。
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