JP2007156313A - 光学系及びそれを有する光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 色収差を始めとする諸収差を良好に補正すると共に、製造が容易で、耐環境性に優れた光学系を提供すること。
【解決手段】 光入射側と光射出側が共に屈折面であり、無機微粒子を透明媒体に分散させた混合体の固体材料より成る光学部材を有する光学系において、透明媒体の材料のアッベ数をνdp、無機微粒子のアッベ数をνdn、混合体のアッベ数をνd、部分分散比をθgF、無機微粒子の透明媒体にしめる体積比率をVnとするとき、
−2.100×10−3・νd+0.693 < θgF
0.555 < θgF < 0.9
νdp < 35
νdn < 30
Vn < 0.35
なる条件を満足すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学系及びそれを有する光学機器に関し、例えば、銀塩フィルム用カメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、プロジェクター、複写機等に好適なものである。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置に用いられる光学系には、レンズ全長(光学全長、物体側の第1レンズ面から像面までの長さ)が短いことが要望されている。
一般に光学系全体の小型化を図るほど諸収差、特に軸上色収差及び倍率色収差などの色収差が多く発生し、光学性能が低下する傾向にある。特にレンズ全長の短縮化を図ったテレフォトタイプの光学系では、焦点距離を伸ばすほど(長くするほど)色収差が多く発生する。
光学系の色収差の発生を低減する方法として、光学材料に異常部分分散材料を用いる方法が一般的によく知られている。
テレフォトタイプの光学系では近軸軸上光線と瞳近軸光線の光軸からの通過位置が比較的に高くなる前方レンズ群で色収差を補正している。具体的には蛍石等の異常部分分散を持った低分散の光学材料(アッベ数の大きな光学部材)で構成した正の屈折力のレンズと高分散の光学材料で構成した負の屈折力のレンズを用いて色収差を補正している。
従来、このようなテレフォトタイプの光学系が種々提案されている(特許文献1〜3)。
ここで近軸軸上光線とは、光学系全系の焦点距離を1に正規化し、光学系の光軸と平行に、光軸からの高さ1の光を入射させたときの近軸光線である。以下物体は光学系の左側にあるものとし、物体側から光学系に入射する光線は左から右へ進むものとして扱う。
又、瞳近軸光線とは、光学系全系の焦点距離を1に正規化し、光軸に対して−45°で入射する光線の内、光学系の入射瞳と光軸との交点を通過する近軸光線である。以下光学系への入射角度は、光軸から測って時計回りを正、反時計回りを負とする。
また、比較的高分散で、かつ比較的異常部分分散な特性を示す液体材料を用いた色消し光学系が知られている(特許文献4,5)。
特公昭60−49883号公報 特公昭60−55805号公報 特開平11−119092号公報 米国特許第5731907号明細書 米国特許第5638215号明細書
特許文献1〜3に開示されている光学材料として蛍石等を使ったテレフォトタイプの光学系では、レンズ全長を比較的長めに設定した場合、色収差の補正が容易である。しかしながら、レンズ全長の短縮化を図ると色収差が多く発生し、これを良好に補正することが困難となる。
この原因は、蛍石等の材料が持つ低分散と異常部分分散を利用して正の屈折力の前玉レンズ系で発生する色収差を単に低減するに留まるためである。レンズ全長の短縮に伴って悪化した光学系の色収差を補正するには、例えば、蛍石のようなアッベ数の大きい低分散ガラスを使ったレンズ系では、レンズ面の屈折力を大きく変化させる必要がある。このため、色収差と、屈折力を大きくしたことによって発生する球面収差、コマ収差、非点収差などの諸収差の双方を良好に補正するのが困難となる。
特許文献4,5に開示された材料は、液体であるために、それを封止する構造が必要となり、光学材料に用いる場合、製造が難しくなる。また、温度変化により屈折率、分散などの特性が大きく変化し、耐環境性が十分でない。更に空気との界面が得られないために十分な色収差の補正が得難い。
本発明は、色収差を始めとする諸収差を良好に補正することができる、製造が容易で、耐環境性に優れた光学系の提供を目的とする。
本発明は、光入射側と光射出側が共に屈折面であり、無機微粒子を透明媒体に分散させた混合体の固体材料より成る光学部材を有する光学系である。透明媒体の材料のアッベ数をνdp、無機微粒子のアッベ数をνdn、混合体のアッベ数をνd、部分分散比をθgF、無機微粒子の透明媒体にしめる体積比率をVnとするとき、
−2.100×10−3・νd+0.693 < θgF
0.555 < θgF < 0.9
νdp < 35
νdn < 30
Vn < 0.35
なる条件を満足している。
又、混合体の部分分散比をθgdとするとき、
−2.407×10−3・νd+1.420 < θgd
1.255 < θgd <1.67
なる条件を満足している。
ここで、アッベ数νd、部分分散比θgF,θgdは、g線(波長435.8nm),F線(486.1nm),d線(587.6nm),C線(656.3nm)に対する材料の屈折率をそれぞれNg,Nd,NF,NCとするとき、
νd=(Nd−1)/(NF−NC)
θgd=(Ng−Nd)/(NF−NC)
θgF=(Ng−NF)/(NF−NC)
で定義される。
本発明によれば、製造が容易で、耐環境特性に優れた、高い光学性能を有する光学系が得られる。
以下、本発明の光学系の実施例について説明する。
図1は、実施例1の光学系のレンズ断面図である。図2は実施例1の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図3は、実施例2の光学系のレンズ断面図である。図4は実施例2の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図5は、実施例3の光学系のレンズ断面図である。図6は実施例3の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図7は、実施例4の光学系のレンズ断面図である。図8は実施例4の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図9は、実施例5の光学系のレンズ断面図である。図10は実施例5の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図11は、実施例6の光学系のレンズ断面図である。図12は実施例6の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図13は、実施例7の光学系のレンズ断面図である。図14は実施例7の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図15は、実施例8の光学系のレンズ断面図である。図16は実施例8の光学系が無限遠物体に合焦しているときの収差図である。
図1、図3、図5、図7、図9、図11、図13、図15のレンズ断面図において、左側が前方(カメラなどに用いられる撮影光学系における物体側、液晶プロジェクタなどに用いられる投影光学系におけるスクリーン側(拡大側))、右側が後方(撮影光学系における像側、投影光学系におけるパネル側(縮小側))である。
又、レンズ断面図においてOLは光学系、GNL1は後述する固体材料より成る光学部材(レンズ)である。SPは開口絞りである。IPは像面である。像面IPは、ビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当し、銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際にはフィルム面に相当する。
図2、図4、図6、図8、図10、図12、図14、図16の収差図においてd,gは各々d線及びg線、ΔM,ΔSはd線のメリディオナル像面、d線のサジタル像面、倍率色収差はg線によって表している。FnoはFナンバー、ωは半画角である。
各実施例の光学系は、デジタルカメラ・ビデオカメラ、銀塩フィルム用カメラ等の撮像装置や、望遠鏡、双眼鏡等の観察装置、複写機、プロジェクター等の光学機器に用いられるものである。
各実施例の光学系は、高分散で、部分分散比が大きい(高い)固体材料より成り、かつ屈折作用を有する光学部材を光路中に有している。すなわち、パワー(屈折力)を有する光学部材(屈折光学部材ともいう)を、高分散で、部分分散比が大きい固体材料で形成している。
尚、ここで屈折光学部材とは屈折作用でパワーが生じる、例えば屈折レンズ等を意味し、回折作用でパワーが生じる回折光学素子を含んでいない。
また、固体材料とは、光学系を使用する環境で固体の材料を指し、製造時などの光学系を使用する前は、どのような状態であっても良い。例えば、製造時には液体材料であっても、それを硬化させて固体材料としたものは、ここでいう固体材料に該当する。
各実施例の光学系中に用いられる光学部材は、光入射側と光射出側が共に屈折面であり、このうち少なくとも一方の屈折面はパワーを有している。ここで固体材料は、アッベ数νdnの無機微粒子を、アッベ数νdpの透明媒体に分散させた混合体である。この混合体のアッベ数はνd、部分分散比はθgFである。このとき、この光学部材は、以下の条件式(1),(2),(3),(4)を満足する、常温常圧における固体材料より成っている。
−2.100×10−3・νd+0.693 < θgF・・・(1)
0.555 < θgF< 0.9・・・(2)
νdp < 35・・・(3)
νdn < 30・・・(4)
各実施例では、条件式(1),(2)を満足する固体材料より成る屈折光学部材を光路中に用いることによって、g線〜C線の広い波長帯域にわたって色収差を良好に補正している。
又、条件式(3),(4)を満足する高分散の材料で混合体を構成することによって、光学部材の厚みを減らしている。
更に、条件式(1),(2)を満足する混合体は、以下の条件式(5),(6)をも満足することが好ましい。
−2.407×10−3・νd+1.420 < θgd・・・(5)
1.255 < θgd < 1.67・・・(6)
条件式(1),(2)に加えて、条件式(5),(6)をも同時に満足することによって、g線とd線間の広い波長域で色収差の補正を良好に行うことができる。これにより、g線〜C線の広い波長帯域でより緻密な色収差の補正を容易にしている。
更に、色収差の補正、混合体の製造の観点から、無機微粒子の透明媒体にしめる体積比率をVnとしたとき、
Vn < 0.35・・・・(7)
を満足することが望ましい。更に好ましくは、条件式(7)の数値範囲を
0.02<Vn<0.32・・・・(7a)
とするのが良い。
条件式(1),(2),(3),(4)を満足する固体材料(以下「光学材料」ともいう。)としては、無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させた混合体がある。
ここで無機微粒子としてはTiO(Nd=2.757,νd=9.53),Nb(Nd=2.367,νd=14.0),ITO(Nd=1.8581,νd=5.53),Cr(Nd=2.2178,νd=13.4),BaTiO(Nd=2.4362,νd=11.3)等の無機酸化物がある。
これらの無機酸化物の中では、TiO(Nd=2.757,νd=9.53,θgF=0.76)微粒子をUV硬化樹脂(Nd=1.635,νd=22.7,θgF=0.69)やN−ポリビニルカルバゾール(Nd=1.696,νd=17.7,θgF=0.69)に適切なる体積比で分散させるのが良い。この場合、条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料が得られる。
尚、条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料であれば、物質に限定するものではない。
TiOは様々な用途で使われる材料であり、光学分野では反射防止膜などの光学薄膜を構成する蒸着用材料として用いられている。他にも光触媒、白色顔料などとして用いられる。またTiO微粒子は化粧品材料として用いられている。
各実施例において樹脂に分散させるTiO微粒子(重機酸化物ナノ微粒子)の平均径は、散乱などの影響を考えると2nm〜50nm程度がよく、凝集を抑えるために分散剤などを添加しても良い。
TiOを分散させる媒体材料としては、ポリマーが良い。ポリマーは成形型等を用いて光重合成形または熱重合成形することにより高い量産性を得ることができる。
また、ポリマーは、部分分散比が比較的大きいポリマー、あるいはアッベ数が比較的小さいポリマーか、両者を満たすポリマーが良く、N−ポリビニルカルバゾール、スチレン、ポリメタクリル酸メチル(アクリル)などが適用できる。
後述する実施例ではTiO微粒子を分散させるホストポリマーとしてUV硬化樹脂、N−ポリビニルカルバゾールを用いている。
しかし、この種類に限定するものではない。
ナノ微粒子を分散させた混合体の分散特性N(λ)は、良く知られたDrudeの式から導きだされた次式によって簡単に計算することができる。
即ち、波長λにおける屈折率N(λ)は、
N(λ)=[1+V{NTiO (λ)−1}+(1−V){N (λ)−1}]1/2
である。
ここで、λは任意の使用波長、NTiOはTiOの屈折率、Nはポリマーの屈折率、Vはポリマーの体積に対するTiO微粒子の総体積の分率である。
また、条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料としては、0℃〜40℃におけるd線の屈折率の温度変化の絶対値を|dn/dT|とするとき、以下の条件を満足することが好ましい。
|dn/dT|< 2.5×10−4(1/℃)・・・・(8)
ここで条件式(8)の範囲をはずれると、0℃〜40℃の温度範囲で良好な光学性能を維持することが困難になる。
各実施例では、条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料より成る屈折光学部材を光学系中のレンズやレンズ表面に設けられた屈折力のある層(面)に適用している。
そして、この光学材料より成る屈折光学部材の屈折面のうち少なくとももう1つを非球面形状とするのが良い。これによれば色の球面収差などの色収差フレアを良好に補正することができる。また、この光学部材と空気などの雰囲気とで界面を形成したり、比較的、屈折率の低い光学材料とで界面を形成したりすれば、界面の僅かな曲率変化で色収差を比較的大きく変化させることができる。
次に部分分散比が大きい光学材料より成るパワーのある屈折光学部材を光学系中に用いたときの収差補正について説明する。
光学材料の屈折率の波長依存特性(分散特性)において、アッベ数は分散特性曲線の全体の傾きを表し、部分分散比は分散特性曲線の曲がり具合を表している。
一般的に光学材料は、短波長側の屈折率が長波長側の屈折率よりも高く(アッベ数が正の値)、
分散特性曲線は下に凸状(部分分散比が正の値)の軌跡を描き、短波長側になるほど波長の変化に対する屈折率の変化は大きくなる。そして、アッベ数の小さい分散の大きな光学材料ほど部分分散比が大きくなり、分散特性曲線は下に凸状が強まる傾向にある。
部分分散比が大きな光学材料を用いたレンズ面の色収差係数の波長依存特性曲線は、部分分散比が小さな光学材料を用いた場合に比べて短波長側でより大きな曲がりを示す。
一方、部分分散比が小さな光学材料を用いたレンズ面の色収差係数の波長依存特性曲線は、波長域全体でより直線に近い形状を示す。
硝材など一般的な光学材料の部分分散比は、アッベ数に対してほとんど直線的な変化をする。この直線的な変化から外れた特性を持つ光学材料が、異常部分分散性を示す光学材料である。
異常部分分散を持つ光学材料として、分散の小さな蛍石などが知られている。しかし、分散が小さく異常部分分散を持つ光学材料の部分分散比もアッベ数に対する変化はほとんど一様である。
異常部分分散を持つ光学材料をパワーのあるレンズとして用いた場合、レンズ面の色収差係数の波長依存特性曲線は一般の硝材を用いた場合と比べると、より線形性が高くなるか(部分分散比が小さい)又は、より曲がりが大きくなる(部分分散比が大きい)。
色収差係数の波長依存特性曲線の線形性が高いという点で、回折光学素子は部分分散比が極めて小さい。回折光学素子を用いた光学系では、全波長域に渡って色収差を良好に補正できる。しかし回折と屈折では光への影響が全く異なる。一般の光学材料は、上述の様にアッベ数は常に正の値をとり、また分散特性曲線は多かれ少なかれ下に凸状となる。
これに対して、回折光学素子では逆に長波長側の屈折率の方が短波長側の屈折率よりも高くなり、また屈折率の波長に対する変化も一様となる。したがって回折光学素子のアッベ数は−3.45と負の値をとり、またその分散特性は直線となる。
このような一般の屈折材料とは全く異なる特性を活かした、回折光学素子を用いた光学系では、回折光学素子以外の部分で発生した比較的大きな色収差を回折光学素子部分でキャンセルすることが容易である。これにより、全波長域に渡って色収差を良好に補正することができる。
このように、部分分散比が極めて小さな回折光学部材を用いると光学系全体で全波長域に渡って色収差を良好に補正できる。
しかしながら回折光学部材を用いる設計次数以外の回折光が発生し、フレアーやゴーストが生じる場合がある。そこで各実施例では異常部分分散材料のうち一般の硝材と比べて部分分散比が高い光学材料より成る屈折光学部材を用いて全波長域に渡って色収差を良好に補正している。
一般の硝材と比べて部分分散比の小さな光学材料と部分分散比の高い光学材料とをレンズに用いた場合の違いは、そのレンズ面における色収差係数の波長依存特性曲線の短波長側の曲がりが少なくなるか大きくなるかということである。
また、この短波長側の曲がりは光学材料の分散特性の曲がりによるものである。ここで今、単純化のためにd線の屈折率とアッベ数が等しい光学材料について説明する。部分分散比が大きい材料、普通の部分分散比が普通の材料(一般の光学材料)、そして部分分散比が小さな材料の3つの材料を同じパワーでレンズとして使ったとする。このときの3つの材料による短波長側と長波長側の色収差係数の差をそれぞれΔN、ΔN、ΔNとすると、これらの関係は以下の式で表される。
ΔN > ΔN > ΔN > 0・・・(a)
片方のレンズを異常部分分散の材料で構成した2枚のレンズの組み合わせから成る光学系について説明する。
まず部分分散比が普通の材料と部分分散比が小さな材料で構成される同じパワーのレンズが2枚並んでいるとする。このとき、この光学系の短波長側と長波長側の色収差係数の差は、ΔN+ΔNとなる。これは部分分散比の普通の材料を2枚用いた時と比べると、ΔN−ΔNだけ減っていることになる。
つまり、部分分散比が普通の材料を2枚用いたときに比べて色収差を減らすことができる。
次に部分分散比が普通の材料と、部分分散比が大きな材料の組み合わせについて説明する。この光学系の短波長側と長波長側の色収差係数の差は、ΔN+ΔNとなる。
これは部分分散比が普通の材料を2枚用いた時と比べると、ΔN−ΔNだけ増えている。したがって、曲がりの少ない部分分散比が小さい材料を用いた場合に、短波長側の色収差を減らすことができるとすれば、曲がりの大きい部分分散比が大きな材料を用いた場合は、逆に短波長側の色収差を増やしてしまう。しかし、これは部分分散比が大きな材料と部分分散比が小さな材料を同じパワーで用いた場合である。
この状態で部分分散比が大きな材料を用いたレンズのパワーを符号を逆にする、つまり2枚並んでいるレンズのうち片方のレンズのパワーの符号を逆にして、そこに部分分散比が大きな材料を用いる。すると部分分散比の大きな材料を用いた場合は、部分分散比が普通の材料を2枚用いたときと比べると逆にΔN−ΔNだけ短波長側の収差を減らすことができる。
部分分散比が普通の材料を組み合わせても、色収差係数の波長依存特性曲線の曲がり成分と傾き成分を同時に波長域全体で色収差を補正することは困難である。そこで部分分散比が普通の硝材に比べて短波長側の曲がり成分を減らすことのできる部分分散比が小さな材料を適切に用いれば色収差を補正することができる。
しかし短波長側の色収差を減らすという観点では、部分分散比が大きな材料を部分分散比が小さな材料とは逆のパワーで用いてやれば同様なことが可能である。
なお、パワーの符号が異なるということは、部分分散比が大きな材料と部分分散比が小さな材料では短波長側以外でも逆の作用をする。
したがって、それとバランスを取るための光学系の他の硝材の選択の仕方も逆になる。
このことを、部分分散比が大きな材料を用いた屈折光学部分GNLと部分分散比が大きくない普通の材料を用いた屈折光学部分Gから構成される望遠レンズでの色消し作用を例にとり説明する。
ここで望遠レンズとは、物体側から像側へ順に、正の屈折力の前群と負の屈折力の後群よる成るレンズ系をいう。また、望遠レンズは、レンズ全長が焦点距離よりも短いレンズ系である。

まず、部分Gが部分系としてある程度、色収差が補正された状態から、部分Gを構成する負レンズに比較的、部分分散比の大きな材料を選択する。
ここで一般的に部分分散比の大きな材料は同時に分散も大きいので、部分Gの色収差係数の波長依存特性曲線は、もとの状態よりも大きく曲がりながら全体の傾きが変化する。
この状態で、部分GNLに適当なパワーを与えると同時に、部分Gを構成する正レンズも比較的分散の大きな材料を選択する。
ところが、部分GNLをアッベ数に対して一様な部分分散比を持つ一般の光学材料で構成している場合、部分GNLは、部分Gの収差係数の波長依存特性曲線の曲がり成分と傾き成分に同時に一定の割合で寄与する。このため、そのどちらの成分も同時にキャンセルすることができない結果となる。
これに対し、部分GNLを一般の材料に比べて部分分散比の大きな材料で構成している場合は、部分GNLは主に部分Gの色収差の波長依存特性曲線全体の曲がり成分に寄与する。このため、主に曲がり成分だけをキャンセルさせることができる。
その結果、部分GNLでは主に部分Gの色収差の波長依存特性曲線全体の曲がり成分を、部分Gを構成する正レンズでは主に傾き成分を、それぞれ独立に同時にキャンセルさせることができる。
また部分GNLのアッベ数の絶対値が小さい、すなわち分散が大きければ、色収差を独立に補正することが可能となるので好ましい。このことをレンズ面の軸上色収差係数及び倍率色収差係数を用いて説明する。
屈折レンズの面のパワー変化をΔψとすると、レンズ面での軸上色収差係数の変化ΔLと倍率色収差係数の変化△Tは、次のように表せる。
ΔL ∝ Δψ/ν・・・(b)
ΔT ∝ Δψ/ν・・・(c)
式(b)及び式(c)から明らかなとおり、レンズ面のパワー変化Δψに対する各収差係数の変化ΔL,ΔTは、アッベ数νの絶対値が小さい(すなわち、分散が大きい)ほど大きくなる。
したがって、アッベ数νの絶対値が小さい分散の大きな材料を用いれば、必要な色収差を得るためのパワー変化量は小さくて済むことになる。
このことは収差論上、球面収差、コマ収差や非点収差などに大きな影響を及ぼすことなく色収差をコントロールでき、色収差補正の独立性が高まることを意味する。
逆に、分散の小さな(アッベ数νが大きい)材料を用いると、必要な色収差を得るためのパワー変化は大きくなる。それに伴って球面収差などの諸収差が大きく変化し、色収差補正の独立性が弱まることになる。したがって、光学系を構成するレンズの内、少なくとも1つのレンズ面は、高分散材料で形成された屈折レンズより成る面であることが収差補正上重要である。
また部分GNLは一般の光学材料と組み合わせて使用する。このため部分GNLに用いられる材料の部分分散比は一般の光学材料とは異なることが必要ではあるが、あまりかけ離れすぎては良くない。
一般の光学材料とかけ離れた材料より成るレンズを用いた場合、そのレンズ面の色収差係数の波長依存特性曲線の短波長側の曲がりが特に大きくなる。その大きな曲がりを打ち消すためには、他のレンズのパワーも強くしなければならず、結局、球面収差、コマ収差や非点収差などに大きな影響を及ぼし、収差補正が困難になる。
つまり、部分GNLの材料としては、一般の光学材料に比べて部分分散比が大きな光学材料であり、かつ一般の光学材料と比べて部分分散比がかけ離れすぎないことも重要である。
各実施例の光学系で特定する条件式(1),(2)は、上述した原理に基づいて色収差を良好に補正するためのアッベ数νdと部分分散比θgFの関係を表している。
なお、条件式(1)の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差の補正効果が期待できる。
−2.100×10−3・νd+0.693 < θgF <
−1.231×10−3・νd+0.900・・・(1a)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
−2.100×10−3・νd+0.693 < θgF <
−1.389×10−3・νd+0.823・・・(1b)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
−1.682×10−3・νd+0.700 < θgF <
−1.682×10−3・νd+0.756・・・(1c)
条件式(2)の数値範囲は、条件式(1),(1a),(1b)又は(1c)を満足した上で、以下の範囲とすると更に良好な色収差補正効果が期待できる。
0.555 < θgF < 0.86・・・(2a)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
0.555 < θgF < 0.80・・・(2b)
条件式(5)の数値範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な色収差の補正効果が期待できる。
−2.407×10−3・νd+1.420 < θgd <
−1.152×10−3・νd+1.651・・・(5a)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
−2.407×10−3・νd+1.420 < θgd <
−1.865×10−3・νd+1.572・・・(5b)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
−2.076×10−3・νd+1.426 < θgd <
−2.076×10−3・νd+1.512・・・(5c)
条件式(6)の数値範囲は、条件式(5),(5a),(5b)又は(5c)を満足した上で、以下の範囲とすると更に良好な色収差補正効果が期待できる。
1.255 < θgd < 1.61・・・(6a)
更に望ましくは、以下に示す範囲とするのが良い。
1.255 < θgd < 1.54・・・(6b)
次にレンズの厚みとアッベ数、部分分散比の関係について説明する。
部分GNLの屈折レンズ面のパワーをψとする。良好な色収差の補正効果を得るためのパワーψとアッベ数νと部分分散比θの関係は、次のように表せる。
ψ ∝ ν/Δθ・・・(d)
なお、ここでΔθは部分GNLと一般の硝材の、同じアッベ数における部分分散比の差である。Δθは一般の硝材の特性を表す値としても使われており、一般的には以下のように標準線との差として表される。
ΔθgF=θgF(GNL)−(0.6438−1.682×10−3・νd)・・(e)
Δθgd=θgd(GNL)−(1.3647−2.076×10−3・νd)・・(f)
ここで、θgF(GNL)、θgd(GNL)はそれぞれ対象とする部分GNLの部分分散比である。
式(d)から明らかなとおり、部分GNLのパワーψはアッベ数νが小さくなる程(高分散になる程)、また部分分散比の差Δθが大きくなる程小さくなる。
光学系においてはレンズのパワーが小さくなる程、光軸に沿ったレンズの厚み(正レンズでは光軸に沿ったレンズ中心厚、負レンズでは光軸に沿ったレンズ周辺厚)が小さくなる。したがって、レンズの厚みを減らすには、高分散でかつ部分分散比の差Δθが大きければ良い。
条件式(1),(2)を満たした上で高分散な光学材料としてはいくつかの樹脂や無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させた混合体がある。
しかし、より高分散な材料を得るためには元々高分散な合成樹脂中により高分散な無機酸化物ナノ微粒子を分散させることが望ましい。条件式(3),(4)は、上で説明した原理に基づいて、無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させて高分散な光学材料を得るための条件式である。
なお、条件式(3)の範囲は、以下の範囲とすることで更に高分散な光学材料を得ることができる。
νdp < 30・・・(3a)
更に望ましくは以下の範囲とするのが良い。
νdp < 25・・・(3b)
更に望ましくは以下の範囲とするのが良い。
νdp < 20・・・(3c)
条件式(4)の範囲は、以下の範囲とすることで更に高分散な光学材料を得ることができる。
νdn < 25・・・(4a)
更に望ましくは以下の範囲とするのが良い。
νdn < 20・・・(4b)
更に望ましくは以下の範囲とするのが良い。
νdn < 15・・・(4c)
次に、無機酸化物ナノ微粒子と合成樹脂の混合比率について説明する。一般的に、樹脂と無機酸化物ナノ微粒子では特性が異なるため、無機酸化物ナノ微粒子と合成樹脂の混合比率を変化させると部分分散比の差Δθも変化する。部分分散比の差Δθが大きくなると、上述のようにレンズの厚みを減らすことができる。
しかしながら色収差の補正は一般の硝材との組み合わせで行うため、部分分散比の差Δθが大きすぎると良好な性能を得るのが困難になる。逆に部分分散比の差Δθが小さくなると、色収差の補正が困難になる。したがって、無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させる際には、部分分散比の差Δθの変化がある一定の範囲内に収まるようにすることが望ましい。
無機酸化物ナノ微粒子の合成樹脂に対する体積比率Vnを上げてやれば、その分だけ高分散な光学材料を得ることができ、レンズの厚みを減らすことができる。しかし、無機酸化物ナノ微粒子の体積比率Vnを上げていくと、アッベ数νの変化が小さくなり、体積比率Vnに対するレンズの厚みの変化も小さくなっていく。
図17は、この変化の様子を表した説明図である。焦点距離300mmの望遠レンズに、無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させた混合体を部分GNLとして用いる。図17はこのときの、無機酸化物ナノ微粒子の体積比率Vnと部分GNLの中心厚の関係を表したものである。
なお、この際、無機酸化物としてTiO(Nd=2.757,νd=9.53,θgF=0.76)微粒子を透明媒体としてUV硬化樹脂(Nd=1.635,νd=22.7,θgF=0.69)に分散させた材料を用いている。
図17において縦軸はそれぞれのTiOの体積比率Vnのときの厚みを、TiOの体積比率Vnが0のときの部分GNLの厚さに対する比で表している。横軸はTiOの体積比率Vnである。図17からわかるように、部分GNLの厚さはTiOの体積比率Vnが増加するとともに減少している。その変化は次第に少なくなっていき、特にTiOの体積比率Vnが30%以上ではその変化はわずかである。
また、この図17にはそれぞれの体積比率Vnにおける光学系全体の望遠比の変化も同時に示してある。この光学系では部分GNLによって良好に色収差補正を行うことで、レンズ全長の短縮を図っている。したがって、望遠比の変化は部分GNLの色収差の補正能力を表し、望遠比が小さい程、色収差補正能力が高いことを示す。この図17からわかるように、TiOの体積比率Vnが増加するとともに望遠比が増加、すなわち部分GNLの色収差補正能力が低下している。
また、無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂に分散させる際に無機酸化物ナノ微粒子の体積比率Vnを増やしすぎると、微粒子の凝集が起こりやすくなる。この結果、光学材料として用いる場合には光の散乱の要因となるため好ましくない。
条件式(7)は、上記で説明した理由に基づいて、部分GNLの厚み低減効果、色収差の補正能力、微粒子の凝集の程度が3つとも良好な光学材料を得るための条件式である。
なお、条件式(7)の範囲は、以下の範囲とすることで更に良好な光学材料を得ることができる。
0.03 < Vn < 0.2・・・(7b)
更に望ましくは以下の範囲とするのが良い。
0.03 < Vn < 0.15・・・(7c)
条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料より成る光学部材を具体的な光学系に応用した実施例について説明する。ここでは、条件式(1),(2),(3),(4)を満足する光学材料として、TiOをホストポリマーであるUV硬化樹脂、又はN−ポリビニルカルバゾールに分散させたTiO微粒子分散材料を用いている。
後述する実施例1〜8に対応する数値実施例1〜8で用いている光学材料(TiO微粒子分散材料)の光学定数値を表―1に示す。又TiO微粒子分散材料を構成するUV硬化樹脂、N−ポリビニルカルバゾールそしてTiOの単独の光学定数値を表−2に示す。
次に各実施例の特徴について説明する。
図1の数値実施例1では、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をUV硬化樹脂に体積比で3%分散させた材料を用いている。図1中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例1の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズ(パワーのある光学部材)GNL1にTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は、正の屈折力を有している。レンズGNL1は主に軸上色収差を補正している。
数値実施例1の光学系は、望遠比0.677と非常にコンパクトな望遠レンズである。
レンズGNL1の中心厚は約3.1mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約66%程度)である。
図3の数値実施例2では、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をUV硬化樹脂に体積比で7%分散させた混合体を用いている。図3中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例2の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズGNL1にTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は主に軸上色収差を補正している。数値実施例2の光学系は、望遠比0.678と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約2.3mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約48%程度)である。
図5の数値実施例3では、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をUV硬化樹脂に体積比で15%分散させた混合体を用いている。図5中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例3の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズGNL1にTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は主に軸上色収差を補正している。数値実施例3の光学系は、望遠比0.678と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約1.6mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約33%程度)である。
図7の数値実施例4は、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をUV硬化樹脂に体積比で30%分散させた混合体を用いている。図7中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例4の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は、主に軸上色収差を補正している。数値実施例4の光学系は、望遠比0.678と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約1.1mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約23%程度)である。
図9の数値実施例5は、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズTiO微粒子をN−ポリビニルカルバゾールに体積比で3%分散させた混合体を用いている。図9中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例5の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズにTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は、主に軸上色収差を補正している。数値実施例5の光学系は、望遠比0.685と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約3.0mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約72%程度)である。
図11の数値実施例6は、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をN−ポリビニルカルバゾールに体積比で7%分散させた混合体を用いている。図11中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例6の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズにTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は、主に軸上色収差を補正している。数値実施例6の光学系は、望遠比0.683と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約2.2mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約54%程度)である。
図13の数値実施例7は、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をN−ポリビニルカルバゾールに体積比で15%分散させた混合体を用いている。
図13中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例7の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズにTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は、主に軸上色収差を補正している。数値実施例7の光学系は、望遠比0.682と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約1.6mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約38%程度)である。
図15の数値実施例8は、焦点距離300mmの望遠レンズを構成するレンズにTiO微粒子をN−ポリビニルカルバゾールに体積比で30%分散させた混合体を用いている。図15中、TiO微粒子分散材料で形成したレンズ(層)をGNL1で示している。
数値実施例8の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側のレンズにTiO微粒子分散材料を用いている。TiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)GNL1は正の屈折力を有している。レンズGNL1は、主に軸上色収差を補正している。数値実施例8の光学系は、望遠比0.680と非常にコンパクトな望遠レンズである。レンズGNL1の中心厚は約1.1mm(TiO微粒子を分散させなかった場合の約27%程度)である。
以下、数値実施例1〜8の具体的な数値データを示す。各数値実施例において、iは物体側から数えた面の番号を表している。Riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、Diは第i面と第(i+1)面との間の軸上間隔、Ni,νiはそれぞれd線に対する第i番目(樹脂やTiO微粒子分散材料で形成されたレンズ(層)は除く)の光学部材の材料の屈折率、アッベ数である。レンズGNLjのd線に対する屈折率、アッベ数は別途NGNLj,νGNLj (j=1,2,・・・)で示している。fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角である。
また、非球面形状は、xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、B,C,D,E…を各次数の非球面係数として、
で表している。
なお、各非球面係数における「E±XX」は「×10±XX」を意味している。
数値実施例1〜4ではそれぞれホストポリマーであるUV硬化樹脂にTiOを体積比率で3%〜30%分散させた固体材料より成るレンズを用いている。TiO微粒子分散材料の屈折率は、前述のDrudeの式を用いて計算した値を用いて算出している。数値実施例5〜8ではそれぞれホストポリマーであるN−ポリビニルカルバゾールにTiOを体積比率で3%〜30%分散させた固体材料より成るレンズを用いている。TiO微粒子分散材料の屈折率は、前述のDrudeの式を用いて計算した値を用いて算出している。
表−1は、TiO微粒子をUV硬化樹脂及びN−ポリビニルカルバゾールに体積比率3%〜30%で混合した混合体のd線、g線、C線及びF線に対する屈折率及びアッベ数、部分分散比を示している。
次に本発明の光学系を撮影光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例を図18を用いて説明する。
図18において、20はカメラ本体である。21は本発明の光学系によって構成された撮影光学系である。22はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系21によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。23は撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する情報を記録するメモリである。24は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、固体撮像素子22上に形成された被写体像を観察するためのファインダである。
このように本発明の光学系をデジタルスチルカメラ等の撮像素子に適用することにより、小型で高い光学性能を有する撮像装置を実現している。
図19はアッベ数νdと部分分散比θgFについて、前述した条件式(1),(2)の範囲と、表1,表2の物質及び一般の光学ガラスとの関係を示したものである。図20はアッベ数νdと部分分散比θgdについて、前述した条件式(5),(6)の範囲と、表1,表2の物質及び一般の光学ガラスとの関係を示したものである。
実施例1の光学系の光学断面図 実施例1の光学系の収差図 実施例2の光学系の光学断面図 実施例2の光学系の収差図 実施例3の光学系の光学断面図 実施例3の光学系の収差図 実施例4の光学系の光学断面図 実施例4の光学系の収差図 実施例5の光学系の光学断面図 実施例5の光学系の収差図 実施例6の光学系の光学断面図 実施例6の光学系の収差図 実施例7の光学系の光学断面図 実施例7の光学系の収差図 実施例8の光学系の光学断面図 実施例8の光学系の収差図 本発明によるレンズ厚低減効果を説明する図 本発明の撮像装置の要部概略図 アッベ数と部分分散比との関係の説明図 アッベ数と部分分散比との関係の説明図
符号の説明
OL 光学系
GNL1 光学部材
SP 絞り
IP 像面
d d線
g g線
ΔS サジタル像面
ΔM メリディオナル像面

Claims (5)

  1. 光入射側と光射出側が共に屈折面であり、無機微粒子を透明媒体に分散させた混合体の固体材料より成る光学部材を有する光学系において、該透明媒体の材料のアッベ数をνdp、該無機微粒子のアッベ数をνdn、該混合体のアッベ数をνd、部分分散比をθgF、該無機微粒子の該透明媒体にしめる体積比率をVnとするとき、
    −2.100×10−3・νd+0.693 < θgF
    0.555 < θgF < 0.9
    νdp < 35
    νdn < 30
    Vn < 0.35
    なる条件を満足することを特徴とする光学系。
  2. 前記混合体の部分分散比をθgdとするとき、
    −2.407×10−3・νd+1.420 < θgd
    1.255 < θgd <1.67
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記光学系は、レンズ全長が焦点距離よりも短い光学系であり、正の屈折力を有する前記光学部材が開口絞りよりも前方に位置していることを特徴とする請求項1又は2の光学系。
  4. 光電変換素子上に像を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの光学系。
  5. 請求項1〜4のいずれかの光学系を備えていることを特徴とする光学機器。
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