JP2010249873A - 光学系、及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 色収差を良好に低減した光学系を提供する。
【解決手段】 正のレンズユニットを備える光学系において、前記正のレンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が高いことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノコンポジット材料を用いた光学素子に関するものであり、特には、撮像系、接眼系に適した光学素子に関するものである。
従来より、レンズに所望な屈折率分布を持たせると収差補正に効果があることが知られている。特に、レンズの光軸からの距離に応じて屈折率が変化するラディアル型の屈折率分布は、屈折率分布によって集光作用を持ち、収差補正に大きな効果を発揮する。
特許文献1には、ラディアル型の屈折率分布を有する単レンズが開示されている。この単レンズの屈折率は、光軸からの半径方向の距離に応じて4次の冪級数展開式に従って変化し、各冪級数係数を所望な値とすることで、球面収差、コマ収差を良好に補正している。
特許文献2には、ラディアル型の屈折率分布を有するレンズを内視鏡対物レンズの一部に採用した例が開示されている。物体側から順に負のパワーを有する前群発散系と、正のパワーを有する後群収斂系とからなり、発散系の少なくとも1枚に屈折率分布型レンズを用いている。
特許文献3には、光学樹脂(母材)に微粒子(ナノ粒子)を混合させたナノコンポジット(Nanocomposite)材料を用いた光学素子が開示されている。この特許文献3には、高屈折率材料としてナノ粒子により屈折率を高めたナノコンポジット樹脂材料が好適としている。
これらの特許文献1、2、3は、屈折率に分布をつけるため、或いは屈折率を向上させるために母材に金属等の微粒子を混合する旨の記載はあるが、アッベ数の分布をつけることを目的として微粒子を混合する旨を記載してはいなかった。
次に、特許文献4には、第1の金属種を媒質中に勾配をもって分布させ、第2の金属種を略平坦に分布させて、屈折率が大きくなるに連れてアッベ数も大きくなる分布を形成する例が開示されている。
特開昭58−122512号公報 特開平05−107471号公報 特開2008−241999号公報 特開平05−088003号公報
しかしながら、特許文献4の構成では、アッベ数変化量がΔνdが3.1と小さかったため、色収差の補正効果があまり得られなかった。
そこで、本発明では、母材に微粒子を混合した光学素子を用いて色収差を良好に低減した光学系の提供を目的とする。
上記課題を解決するための本発明の第1側面の光学系は、正のレンズユニットを備える光学系において、前記正のレンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が高いことを特徴としている。
また、本発明の第2側面の光学系は、負のレンズユニットを備える光学系において、前記負のレンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が低いことを特徴としている。
また、本発明の第3側面の光学系は、絞りと、前記絞りよりも物体側に配置された第1レンズユニットと、前記絞りよりも像側に配置された第2レンズユニットを備える光学系において、前記第1レンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が低いことを特徴としている。
また、本発明の第4側面の光学系は、絞りと、前記絞りよりも物体側に配置された第1レンズユニットと、前記絞りよりも像側に配置された第2レンズユニットを備える光学系において、前記第2レンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が高いことを特徴としている。
また、上記の第1、2、3、4の光学系を備える撮像装置や画像投射装置等の光学機器にも本発明は適用できる。
本発明の光学系によれば、色収差を良好に低減した光学系、光学機器を提供することができる、という効果が得られる。
本発明の実施形態1における撮像装置の断面図 本発明の実施形態1の第2レンズの屈折率アッベ数分布 本発明の実施形態1の第2レンズの屈折率分布 本発明の実施形態1の第2レンズのアッベ数分布 本発明の実施形態1のズームレンズの縦収差図 本発明の実施形態1のズームレンズの横収差図 本発明の実施形態2の撮像装置の断面図 本発明の実施形態2の第2レンズの屈折率アッベ数分布 本発明の実施形態2の第2レンズの屈折率分布 本発明の実施形態2の第2レンズのアッベ数分布 本発明の実施形態2のズームレンズの縦収差図 本発明の実施形態3の撮像装置の断面図 本発明の実施形態3の第1、2、3レンズの屈折率アッベ数分布 本発明の実施形態4の撮像装置の断面図 本発明の実施形態4の第2、4レンズの屈折率分布 本発明の実施形態4の第2、4レンズの屈折率アッベ数分布 本発明の実施形態4のズームレンズの縦収差図 本発明の実施形態4のズームレンズの横収差図 ナノコンポジットレンズの概要図 ナノコンポジット材料のMaxwell−Garnett曲線
上記目的を達成する本発明のナノコンポジット材料を用いた光学素子は、母材と、母材よりもアッベ数の低いナノ粒子(微粒子、粒径が30nm以下、好ましくは10nm以下)とを含んでいる。ここで、この光学素子は、母材中に含まれる微粒子の含有濃度が、その光軸を中心としたラジアル方向に沿って変化している。そして、この光学素子を含む光学素子群のパワーが正の時、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を高くし、光学素子を含む光学素子群のパワーが負の時、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。ここで、光学素子群は、複数のレンズを含んでいても良いし、1枚のレンズで構成されていても良く、レンズユニット、レンズ群、光学ユニットと称しても良い。
以下、本発明のナノコンポジット材料を用いた光学素子について説明する。光学プラスチック材料(母材、プラスチックには限定されない)中にナノ粒子を分散させたナノコンポジット材料により、光学プラスチック材料とは異なる光学特性を実現することができる。このナノコンポジット材料を用いると、従来のイオン交換法よりも高屈折率や低分散などの光学特性を取得することができる。
このとき、母材の光学樹脂材料中のナノ粒子(金属酸化物)の濃度(体積比率)を場所によって変化させることで、ナノコンポジット材料を用いた光学素子中に屈折率分布を形成することができる。
図19に、負メニスカスレンズの母材中にナノ粒子を混合し、光軸から離れるに従ってナノ粒子濃度を濃くしたナノコンポジットレンズの概略図を示す。
母材よりも大きな屈折率を有するナノ粒子を用いて屈折率分布を形成する場合、例えば、光軸上は母材のままとし、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度(体積比率)を徐々に高くすることで、光学素子の光軸から周辺に掛けて屈折率が徐々に大きくなる屈折率分布を形成することができる。
その光学特性は、(1)式に示したMaxwell−Garnett理論に従うとされており、平均誘電率εavは、母材の誘電率εm、ナノ粒子の誘電率εp、ナノ粒子の体積比率ηから決まる。
これを言い換えると、平均屈折率Navは、母材の屈折率Nm、ナノ粒子の屈折率Np、ナノ粒子の体積比率ηから(2)式の様に決まる。
この様に、ナノ粒子の体積比率ηを変化させると平均屈折率Navを変化させることができる。すなわち、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度勾配を形成すると、ラディアル型の屈折率分布型光学素子を形成することができる。
一方、母材やナノ粒子の屈折率は波長によって異なる。
波長毎に決まる母材とナノ粒子の屈折率を用いて(2)式のMaxwell−Garnett理論に代入し、光学素子の各位置における各波長の屈折率を求めることができる。特に各スペクトル線は重要であり、C線(656.27nm)、d線(587.56nm)、F線(486.13nm)、g線(435.835nm)については各位置の屈折率を算出したい。
このとき、光軸からの距離rとし、上記で用いたC線、d線、F線の光軸からの距離rにおける屈折率をN(r)、N(r)、N(r)とする。このとき、光軸からの距離rにおけるアッベ数νd(r)は周知の通り(3)式に示した関係で表される。
母材と異なるアッベ数のナノ粒子を用いた場合、ナノ粒子の体積比率ηの変化に伴ってアッベ数νd(r)は変化する。従って、光軸からの距離に応じたナノ粒子の濃度勾配を形成すると、ラディアル型のアッベ数分布型光学素子を形成することができる。
このとき、光学素子の光軸上におけるアッベ数をνd(ct)、光学素子の周辺部におけるアッベ数をνd(ed)としたとき、アッベ数変化量Δνdは(4)式で与えられる。
このアッベ数変化量Δνdをどこまで大きく取ることができるかが、材料的な鍵となる。
そこで、母材に母材よりも高いアッベ数のナノ粒子を混合させたナノコンポジット材料と、母材に母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を混合させたナノコンポジット材料とにおいて、アッベ数変化量の大小を比較した。両者の各波長における屈折率は(2)式に示した関係に従うとしている。
母材は代表的な光学樹脂のPMMA(Nd=1.492,νd=57.2)とし、ナノ粒子を次の3種類とした。ここで、ナノ粒子1は代表的な金属酸化物のチタニアTiO2(Nd=2.761,νd=9.5)である。ナノ粒子2はPMMAと同じ屈折率でチタニアと同じアッベ数を持つ仮想のナノ粒子(Nd=1.492,νd=9.5)である。ナノ粒子3はPMMAと同じ屈折率で2つ目のナノ粒子とPMMAのアッベ数の差分だけPMMAよりも高いアッベ数を持つ仮想のナノ粒子(Nd=1.492,νd=104.9)である。
各ナノ粒子を母材に混合させたナノコンポジット材料の屈折率とアッベ数の関係を図20に示した。図中の記号■は母材であるPMMAの光学特性(屈折率、アッベ数)である。この中で、記号●はナノ粒子の光学特性を示しており、記号○はナノ粒子の体積比率が5%,10%,15%,20%・・・と5%おきの光学特性を示している。
ここで、母材に各ナノ粒子を体積比率10%混合させたナノコンポジット材料のアッベ数が母材のアッベ数から変化した量をアッベ数変化量Δνd(η)とし、両者の比較を行った。比較の結果、ナノ粒子1はΔνd(η)=−25.9、ナノ粒子2はΔνd(η)=−19.3、ナノ粒子3はΔνd(η)=+2.7であった。
ナノ粒子2と母材とのアッベ数の差は、ナノ粒子3と母材とのアッベ数の差と、量が等しく符号が逆の関係にある。つまり、ナノ粒子2とナノ粒子3は母材に対して等距離(母材とのアッベ数の差が同じ)にある。
しかし、ナノ粒子3がΔνd(η)=+2.7であるのに対して、ナノ粒子2がΔνd(η)=−19.3とアッベ数変化量が圧倒的に大きかった。つまり、母材よりも低いアッベ数を持つナノ粒子を用いた方が効率的にアッベ数を変化させることができる、ことが分かる。
また、ナノ粒子1とナノ粒子2はアッベ数が同じで、母材のアッベ数よりも小さく、屈折率はナノ粒子1の方が高い関係である。ナノ粒子1とナノ粒子2の比較においては、両者が同じアッベ数を持つので体積比率100%のときアッベ数変化量Δνd(η)は同じ値となる。しかし、ナノ粒子の体積比率が小さい領域(η≦0.5)では、ナノ粒子1の方がアッベ数変化量Δνd(η)の絶対値は大きくなる。体積比率10%のナノコンポジット材料で比較すると、ナノ粒子1はΔνd(η)=−25.9、ナノ粒子2はΔνd(η)=−19.3であり、ナノ粒子1の方がアッベ数変化量Δνd(η)の絶対値は大きい。
つまり、母材よりアッベ数が小さいナノ粒子でアッベ数が同じ場合は、屈折率が高い方が、ナノ粒子の体積比率が小さい領域でアッベ数変化量を大きくできる。
ナノ粒子の体積比率が低いほうが製造し易いので、屈折率の高いナノ粒子を用いて効率的にアッベ数変化量を増加させるのが良い。ナノ粒子の屈折率は母材より高い方が良いが、好ましくは屈折率1.8以上とするのが良い。さらに好ましくは屈折率2.0以上とすると良い。
光学設計について説明する。
ナノコンポジット材料を用いた光学素子にラディアル方向に屈折率分布を形成する際、(5)式に示す様な冪級数展開式で与えるものとする。本発明において冪級数展開式の次数は特に限定する必要がないが、ここでは便宜上8次までとする。
ここで、N00,λは、波長λにおける光軸上の屈折率、N10,λ20,λ30,λ40,λは波長λにおける冪級数係数、rは半径方向における光軸からの距離である。
光軸上の屈折率N00,λや冪級数係数N10,λ20,λ30,λ40,λは波長毎に異なる値とすることが可能であり、C線、d線、F線、g線には夫々の屈折率分布N(r)、N(r)、N(r)、N(r)を与えている。
ここで、屈折率分布型光学素子による色収差補正の条件は、薄肉系においkて(6)式を満足する必要がある。
ここで、φSは光学素子の表面形状による屈折パワー、νは光軸上のアッベ数、φNは屈折率分布によるパワーで(7)に示す関係であり、νは(8)に示す関係である。
ここで、dは光学素子の厚みである。
よって、(6)式に(7)式と(8)式を代入すると(9)式となり
さらに(9)式を変形すると(10)式となる。
このように、屈折率分布型光学素子による色収差補正の条件は、光学素子の表面形状による屈折パワーφSが正であろうと、負であろうと、屈折率分布によるパワーφNとは無関係にN10,F−N10,Cの値で決まる。すなわち、屈折率分布ではなくアッベ数分布で決まることを意味している。
しかし、光学素子の表面形状による屈折パワーφSと屈折率分布によるパワーφNが同符合の場合、表面形状によるパワーと屈折率分布によるパワーが、光学素子のパワーを分担し合うことができる。従って、光学素子の表面形状につける曲率を緩くできるので、発生する諸収差(球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、ディストーション)を小さくでき、光学設計的に有利という側面がある。
下記に色収差補正の条件と屈折率アッベ数分布形状の関係について説明する。光学素子の表面形状による屈折パワーφSが正のとき、(10)式を満たすにはN10,F−N10,Cは正である。ここで、屈折率分布によるパワーφNも正とすると、N10,C、N10,d、N10,Fは共に負で、かつN10,FよりもN10,Cが小さくなる。絶対値でいえば、|N10,F|よりも|N10,C|が大きくなる関係となる。
光学素子の光軸上におけるC線、d線、F線の屈折率をN(ct)、N(ct)、N(ct)とし、周辺部における屈折率をN(ed)、N(ed)、N(ed)とする。このとき、光軸上の分散N(ct)−N(ct)よりも周辺部の分散N(ct)−N(ct)が大きくなる。
すなわちこれは、光軸から周辺に掛けて屈折率とアッベ数の両方が低くなる分布の屈折率アッベ数分布形状(特許文献4の図5における右下がりの分布、つまりA方向の分布)である。
同様に、光学素子の表面形状による屈折パワーφSも屈折率分布によるパワーφNも負とすると、(10)式を満たすにはN10,F−N10,Cが負、N10,C、N10,d、N10,Fは共に正、かつN10,FよりもN10,Cが大きくなる。絶対値でも|N10,F|よりも|N10,C|が大きくなる関係となる。
光学素子の光軸上の分散N(ct)−N(ct)よりも周辺部の分散N(ct)−N(ct)が小さくなる。
すなわち、これは光軸から周辺に掛けて屈折率とアッベ数の両方が高くなる屈折率アッベ数分布形状(特許文献4の図5における左上がりの分布、つまりA方向の分布)である。
このように、色収差補正の条件と屈折率アッベ数分布は関連があり、また光学素子の表面形状による屈折パワーφSと屈折率分布によるパワーφNを同符号にしても色消し条件を満たし、色収差補正が可能である。
しかしながら、屈折率アッベ数分布形状で右下がり分布、もしくは左上がり分布を形成する際には問題が生じる。
右下がり分布ならびに左上がり分布は、屈折率とアッベ数が共に低い母材に、母材よりも屈折率とアッベ数が共に高いナノ粒子を混合させ、光学素子の光軸上から周辺部に掛けてナノ粒子の濃度勾配を付ける事で形成される。
しかし、母材よりも高いアッベ数のナノ粒子を用いた場合、ナノ粒子の体積比率が低い部分での、ナノ粒子の体積比率の増加に対してアッベ数変化量Δνdが小さい。そのため、所望のアッベ数変化量Δνdを得るためにはナノ粒子の体積比率をかなり高くしなければならない。但し、混入可能な上限値である50%の微粒子を母材に混入させたとしても、所望のアッベ数変化量(アッベ数差)を得ることは難しい。
尚、ナノ粒子の体積比率が増えるとナノコンポジット材料の強度に問題が生じるため、微粒子の体積比率は30%以下(好ましくは20%以下)にすることが望ましい。
そこで、本発明では上記の問題を解決するために、ナノコンポジット材料として、母材よりも低いアッベ数を有するナノ粒子を用いている。これにより、屈折率アッベ数分布を、上述したような屈折率アッベ数分布形状(特許文献4の図5におけるA方向の分布、右上がり分布、左下がり分布)としている。このような分布を持つ光学素子は、母材に対して、母材よりも高い屈折率と母材よりも低いアッベ数を持つナノ粒子を混入し、光学素子の光軸上から周辺部に掛けてナノ粒子の濃度勾配を付ける事で形成される。
そこで本発明では、母材のアッベ数よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いた光学素子を提案している。ここで、この光学素子を含む光学素子群のパワーが正の時、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を高くし、光学素子群のパワーが負の時、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を用いた場合、ナノ粒子の体積比率が低い部分での、ナノ粒子の体積比率の増加に対するアッベ数変化量Δνdを大きくすることが可能となる。このため、低濃度のナノ粒子で所望のアッベ数変化量Δνdを得ることができる。
このように、母材よりも低いアッベ数を有するナノ粒子(金属酸化物、イオンなど)を用いれば、母材として成る光学樹脂もしくは光学ガラス中に混合させた際に、効果的にアッベ数変化を形成することが可能である。
そして、この光学素子を上記のように光学素子群中に配置することによって、ナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部へ掛けて低下させることで正のパワーで発生した色収差を補正することができる。また、ナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部へ掛けて増加させることで負のパワーで発生した色収差を補正することができる。これにより、光学素子群における色収差補正が可能となり、光学素子群の移動を伴うどのズームポジションにおいても色収差を良好に補正した高性能なズームレンズを提供することができる。
また、開口絞りを境に軸外光線の通過位置が上下で入れ替わる。すなわち、これは開口絞りを境に倍率色収差の補正関係が入れ替わることを意味する。軸上色収差補正では、正レンズと負レンズとでキャンセルさせて補正するが、倍率色収差の場合、開口絞りを挟んで正レンズと負レンズを配置しても倍率色収差を補正できない。
例えば、開口絞りより物体側に配置された負レンズにより発生した倍率色収差は、開口絞りより像側に配置された正レンズにより発生した倍率色収差と同方向に発生する(両者ともF線よりC線が外側になる)。この場合、倍率色収差が大きく発生して問題となる。
そこで本発明では、上述した光学素子を光学系の開口絞りより像側に配置する場合は、ナノ粒子の濃度を光軸上よりも周辺部が高くしている。また、この光学素子を開口絞りより物体側に配置する場合は、ナノ粒子の濃度を光軸上よりも周辺部を低くしている。
ナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部へ掛けて増加させることで、開口絞りより物体側に配置した光学素子の負のパワーで発生する倍率色収差を補正することができる。また、ナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部へ掛けて低下させることで、開口絞りより像側に配置した光学素子の正のパワーで発生する倍率色収差を補正することができる。軸外光線は画角毎に光学素子の通過位置が変わるので、各画角に合わせた倍率色収差補正が可能となる。さらに、各光学素子群を移動させて焦点距離を変更するズームレンズ光学系においては、軸外光線はズームポジション毎に光学素子の通過位置が変わるので、各ズームポジションに合わせた倍率色収差補正が可能となる。特に、ナノコンポジット材料を用いた光学素子は、前記光学系中の最も物体側にある光学素子群に配置することにより、軸外光線が光学素子を通過する位置が顕著に変わるので、より一層倍率色収差補正がし易くなる。また、後群の結像倍率が高いので敏感度が高くなり、少しのアッベ数変化量でも良好に色収差補正が可能となる。
しかし、右上がり分布ならびに左下がり分布は、屈折率分布によるパワーと色収差を補正する方向が逆となるデメリットも生じる。
レンズ単体の色収差補正を考えたとき、レンズの表面形状による屈折パワーの方向と屈折率分布によるパワーの方向が逆となり、合成のパワーを揃えるためにレンズ面の曲率をきつくする必要が生じる。これは、色収差以外の諸収差を悪化させてしまう。
よって、右上がり分布ならびに左下がり分布の場合は、屈折率分布はできるだけ小さい方が好ましい。母材と同じ屈折率で母材よりも低いアッベ数を有するナノ粒子を用いるのが好ましい。この場合、屈折率アッベ数分布は横一直線の分布となる。
複数の光学素子から構成された光学素子群の中でアッベ数分布型光学素子を用いて色収差補正を行う場合について説明する。
光学素子群のパワーが正の時、母材よりも低いアッベ数を有するナノ粒子の濃度(体積比率)を、アッベ数分布型光学素子の光軸上から周辺部に掛けて徐々に高くして、光軸上よりも周辺部のアッベ数を低くしている。これにより、正の向きに発生した色収差を補正(低減)している。
光学素子群のパワーが負の時、母材よりも低いアッベ数を有するナノ粒子の濃度(体積比率)を、アッベ数分布型光学素子の光軸上から周辺部に掛けて徐々に低くして、光軸上よりも周辺部のアッベ数を高くしている。これにより、負の向きに発生した色収差を補正(低減)している。
以上より、良好に軸上色収差、倍率色収差を補正している。
このとき、半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いた光学素子を含む光学素子群の中で、最もパワーの強い光学素子以外の光学素子を前記ナノコンポジット材料を用いた光学素子としている。このように、光学素子群内にアッベ数分布型光学素子を配置する際は、光学素子郡の中で最もパワーが強い光学素子には適用せず、それ以外の光学素子とするのが良い。好ましくは、光学素子群の中で最もパワーが弱い光学素子に適用するのが良い。
これは、アッベ数分布型光学素子でアッベ数変化量を大きくするために、ナノ粒子のアッベ数を低くすると共に、母材のアッベ数を高くすることが好ましく、母材の屈折率が低くなる傾向にある。そのため、アッベ数分布型光学素子を光学素子郡の中で最もパワーが強い光学素子に適用してしまうと、低屈折率で同等のパワーを持たせるために曲率がきつくなり諸収差を悪化させてしまう。
そこで、光学素子郡の中で最もパワーが強い光学素子には屈折率の高い硝材を用いて、それ以外の光学素子にアッベ数分布型光学素子を適用して色収差補正をするのが良い。
このとき、アッベ数分布型光学素子により色収差補正能力が向上しており、光学素子郡の中で最もパワーが強い光学素子にはより低アッベ数な硝材を選ぶことができる。これにより、以前より高い屈折率の硝材を使用することが可能となり、曲率を緩めて諸収差を改善し、ズームレンズ光学系の性能を向上させることができる。
また、従来の光学系では正のパワーの光学素子と負のパワーの光学素子との組合せにより色収差をキャンセルしていた。しかしながら、光学素子群のパワーを一定に保つため、逆向きのパワーでキャンセルされてしまう分だけ余計に強いパワーを持つ必要があった。
本発明では、アッベ数分布型光学素子により色収差補正が可能となり、色収差補正の為に必要だった逆向きのパワーは必要なくなり、必要以上にパワーを持たなくて済む。これにより、光学素子郡内の各光学素子のパワーを小さくできるので曲率を緩くして高性能な光学系を実現できる。
また、諸収差補正のために、光学素子群のパワーとは逆向きのパワーを有する光学素子を配置する場合がある。
本発明では、半径方向にナノ粒子の濃度勾配を持つナノコンポジット材料を用いた光学素子を含む光学素子群中で、光学素子群のパワーとは逆のパワーを有する光学素子にナノコンポジット材料を用いた光学素子としている。
これにより、曲面のパワーを屈折率分布のパワーで分担することができ、曲面のパワーを小さくできるので曲率を緩くして高性能な光学系を実現できる。
また、母材の屈折率よりも高い屈折率のナノ粒子を母材中に混合させ、半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成している。同じアッベ数でも屈折率が高いナノ粒子の方が、ナノ粒子の体積比率が低い部分での、ナノ粒子の体積比率の増加に対してアッベ数変化量Δνdを大きくすることが可能となる。これにより、より大きなアッベ数変化量Δνdを得ることができ、色収差補正に有利となる。また、アッベ数変化量Δνdを大きくできるので、φ8mmやφ10mmといった比較的有効径の大きなレンズにも適用可能となる。
また、ナノ粒子と母材のアッベ数の差が20以上であることを特徴としている。これにより、アッベ数変化量Δνdを大きくできる。
また、光学素子の光軸上の屈折率と周辺部の屈折率の差をΔNd、光軸上のアッベ数と周辺部のアッベ数の差をΔνdとしたとき、Δνd /ΔNd≦−100を満足するのが良い。これにより、屈折率分布の影響をあまり受けずにアッベ数変化量Δνdを大きくすることができるので、光学系中に配置した際に諸収差を劣化させることなく、色収差補正が可能となる。
また、母材よりもアッベ数が30以上小さいナノ粒子を用いると、屈折率変化量ΔNdに対してのアッベ数変化量Δνdを大きくすることができ、ナノ粒子の体積比率30%で|Δνd/ΔNd|≧100を満足する。さらには、母材よりもアッベ数が40以上小さいナノ粒子を用いてナノ粒子の体積比率30%で|Δνd/ΔNd|≧150を満足させることが好ましい。
(実施形態1)
図1は本発明が適用できる実施形態1のズームレンズを含む撮像装置の光軸方向断面図であり、図1(a)は広角端、図1(b)は中間域、図1(c)は望遠端の光軸方向断面図である。
図1において、ズームレンズ1は物体側から順に、第1レンズL1と第2レンズL2から成る第1レンズ群G1、開口絞り2を含んでいる。この開口絞り2よりも像側に、第3レンズL3と第4レンズL4から成る第2レンズ群G2、および第5レンズL5から成る第3レンズ群G3を含んでいる。このズームレンズ1とズームレンズ1の像側に配置された赤外線カットフィルタおよびローパスフィルタからなる光学フィルタ2、CMOSまたはCCD等の固体撮像素子3とで撮像装置4が構成される。ズームレンズ1および光学フィルタ2を通過して撮像面に結像された光学像は固体撮像素子3で光電変換され、さらに所定の処理を施されることにより画像信号に変換される。
ここで最良の形態について説明する。
本発明を適用できる実施形態1のズームレンズは、負正正タイプの3群5枚ズームレンズである。
本実施例の構成を表1に示す。
第1レンズL1は像側に凹面を向けた負メニスカスレンズであり、入射面S11は球面、射出面S12は非球面で構成している。第2レンズL2は像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、入射面S21、射出面S22共に球面で構成している。この第1レンズL1と第2レンズL2とで第1レンズ群(第1光学素子群)G1を構成し、第1レンズ群G1は負のパワーを有している。
第3レンズL3は両凸レンズであり、入射面S31は非球面、射出面S32は球面で構成している。第4レンズL4は両凹レンズであり、入射面S41は球面、射出面S42は球面で構成している。この第3レンズL3と第4レンズL4とで第2レンズ群G2を構成し、第2レンズ群G2は正のパワーを有している。
第5レンズL5は両凸レンズであり、入射面S51、射出面L52共に球面で構成している。この第5レンズのみで第3レンズ群G3を構成し、第3レンズ群G3は正のパワーを有している。
これにより、画角2ω=83.4deg(35mmフィルム換算で焦点距離24mm相当)の広画角なズーム比2倍のズームレンズを構成している。
本発明の特徴である第2レンズL2について説明する。
第2レンズL2は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第2レンズL2が含まれる第1レンズ群G1は負のパワーを有しており、第2レンズL2のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が低くなるように構成している。
図2に第2レンズL2の屈折率アッベ数分布を示す。
具体的には、第2レンズL2は母材に光学樹脂であるPMMA(Nd=1.492,νd=57.2)を、ナノ粒子に金属酸化物であるチタニアTiO2(Nd=2.761,νd=9.5)を用いている。つまり、上述したように、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
光軸上では、母材のPMMAにチタニアのナノ粒子を約14%(η=0.14)混合させ、光軸から離れるに従ってチタニアのナノ粒子の濃度を徐々に低下させている。周辺部ではチタニアのナノ粒子の濃度を約4%(η=0.04)まで低下させている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
これにより、第2レンズL2の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、左下がりの屈折率アッベ数分布を形成している。
図3に実施形態1における第2レンズL2の屈折率分布を示す。
図3は代表的なスペクトル線のC線(破線)、d線(実線)、F線(1点鎖線)、g線(2点鎖線)の屈折率分布である。
各スペクトル線の屈折率分布は、共に光軸上が最も高く、光軸から離れるに従って屈折率が低下する屈折率分布である。表1に示したように、屈折率分布の表現式として(5)に示した冪級数展開式のうち、0次と2次の項のみを使用している。よって、この分布は光軸からの距離rに対する2次関数で表現されている。
一方、この屈折率分布は光軸から離れるに従って各スペクトル線の屈折率差が小さくなる分布としている。表1にあるように、短波長側ほど(5)式の2次の係数の絶対値を大きく設定している。
よって、以下の関係式が成り立つ。
また、各係数N10,C、N10,d、N10,F、N10,gは全て負なので、
なる関係としている。
尚、本実施形態では(5)の冪級数展開式のうち2次の項だけを用いたがこれに限ったものではなく、4次、6次、8次、10次の項を用いても、本発明の効果を発揮することができる。
図4に実施形態1における第2レンズL2のアッベ数分布を示す。
図3の屈折率分布をアッベ数分布で表現すると図4に示したような分布となる。光軸から離れるに従ってアッベ数が徐々に上昇する分布である。これにより、負のパワーで発生する色収差を良好に補正することができる。
ここで、正のパワーで発生する色収差とは、軸上色収差の場合でd線の焦点位置に対してC線が奥(物体側とは逆側、像側)で結像し、F線が手前(物体側)で結像する状態を指し、負のパワーで発生する色収差とは、軸上色収差の場合でd線の焦点位置に対してC線が手前で結像し、F線が奥で結像する状態を指す。
このとき、d線の屈折率変化量ΔNd=−0.095、アッベ数変化量Δνd=13.4である。
図5(a)に広角端の収差図、図5(b)に中間域の収差図、図5(c)に望遠端の収差図を示す。この図5の収差図は、左側から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差量を示している(以下に収差図においても同様である)。
広角端、中間域、望遠端の各ズームポジションにおいて軸上色収差、球面収差、非点収差、像面湾曲、ディストーションを良好に補正しており高品位な広角ズームレンズを実現している。
このように、第2レンズL2の光軸上から周辺部に掛けてアッベ数が増加するようにアッベ数分布を形成することで、第1レンズ群G1の負パワーで発生した色収差を良好に補正することができる。つまり、この第2レンズL2は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズである。この第2レンズL2は、ナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部に向けて徐々に減少させることにより色収差補正を良好に補正している。以後、このように、レンズの半径方向に濃度勾配を形成したレンズを分散分布型ナノコンポジットレンズと呼ぶ。
また、図6(a)に広角端の横収差図、図6(b)に中間域の横収差図、図6(c)に望遠端の横収差図を示す。
広角端、中間域、望遠端の各ズームポジションにおいて倍率色収差、コマ収差、像面湾曲を良好に補正しており高品位な広角ズームレンズを実現している。
このように、開口絞りより物体側に配置した第1レンズ群G1中に含まれる第2レンズに光軸上から周辺部に掛けてアッベ数が増加するようにアッベ数分布を形成し、光学系で発生した倍率色収差を良好に補正している。
これも、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させた分散分布型ナノコンポジットレンズに含まれるナノ粒子の濃度を光軸上から周辺部に向けて徐々に減少させて所望なアッベ数分布を形成している。
この分散分布型ナノコンポジットレンズを、第1レンズ群G1の中でもっとも強いパワーを持つ第1レンズL1以外のレンズである第2レンズL2に適用している。これにより、第1レンズL1には高屈折率硝材を使用して緩い曲率で大きな光学的パワーを持たせつつ、第1レンズL1で発せした大きな色収差を分散分布型ナノコンポジットレンズである第2レンズL2で補正している。
従来の光学系のように、負パワーと正パワーのレンズで色収差をキャンセルする必要がないので、負パワーを必要以上に与えなくて済み、第1レンズL1が像側に凹面を向けたメニスカスレンズとなっている。これはコンセントリックな形状で、広画角の光線が第1レンズの入射面S11および射出面S12に入射する角度を小さくできるので、広画角におけるコマ収差や非点収差などの収差の発生量を小さく抑えることができる。
さらに、第2レンズL2は第1レンズ群G1の中で最もパワーが弱いレンズである。母材に低屈折率の光学樹脂を使用しているので、第1レンズ群G1の光学的パワーを持たない方がよい。
また、光軸上から周辺部に掛けて屈折率が低下するように形成した屈折率分布により、弱い正のパワーが発生する。第2レンズL2は像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、入射面S21よりも射出面S22の曲率がきつく面形状による屈折パワーは負である。ここで、屈折率分布による正パワーと合わさって第2レンズL2のトータルパワーは弱い正とすることにより、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、ディストーションなどの収差補正に寄与している。
このように、分散分布型ナノコンポジットレンズによって、今まで以上に広角なズームレンズを提供することができる。
第2レンズL2は母材に光学樹脂であるPMMA(Nd=1.492,νd=57.2)を、ナノ粒子に金属酸化物であるチタニアTiO2(Nd=2.761,νd=9.5)を用いている。ここでは、母材のアッベ数とナノ粒子のアッベ数との差を47.7としており、アッベ数の差が20以上、30以上、40以上である。これにより、屈折率をあまり変化させずにアッベ数だけを大きく変化させることができる。
このとき、第2レンズL2の光軸上の屈折率と周辺部の屈折率の差ΔNd=−0.095、光軸上のアッベ数と周辺部のアッベ数の差Δνd=13.4でありる。したがって、Δνd/ΔNd=−141であり、Δνd/ΔNd≦−100を満足する。これにより色収差補正に好適な分散分布型ナノコンポジットレンズを構成できる。
また、第2レンズL2は母材の屈折率よりも高い屈折率のナノ粒子を用いており、同等のアッベ数を持つナノ粒子を用いた場合と比べてアッベ数変化量を大きくすることができる。
本実形態では母材として光学樹脂のPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用いたが、これに限ったものではなく、PC(ポリカーボネイト)や、シクロオレフィンポリマー樹脂、紫外線硬化性樹脂などを用いても良い。
また、ナノ粒子として、チタニア(TiO2)を用いたが、これに限ったものではなく、ジルコニア(ZrO2)や、酸化亜鉛(ZnO)、タンタル・オキサイド(Ta2O5)などを用いても良い。
(実施例2)
図7は本発明が適用できる実施形態2のズームレンズを含む撮像装置の光軸方向断面図であり、図7(a)は広角端、図7(b)は中間域、図7(c)は望遠端の光軸方向断面図である。
図7において、ズームレンズ1は物体側から順に、第1レンズL1と第2レンズL2から成る第1レンズ群G1、開口絞り2である。この開口絞りより像側に、第3レンズL3と第4レンズL4から成る第2レンズ群G2、および第5レンズL5から成る第3レンズ群G3を含んでいる。このズームレンズ1とズームレンズ1の像側に配置された赤外線カットフィルタおよびローパスフィルタからなる光学フィルタ2、CMOSまたはCCD等の固体撮像素子3とで撮像装置4が構成される。ズームレンズ1および光学フィルタ2を通過して撮像面に結像された光学像は固体撮像素子3で光電変換され、さらに所定の処理を施されることにより画像信号に変換される。
本発明を適用できる実施形態1のズームレンズは、負正正タイプの3群5枚ズームレンズである。
表2に実施形態2におけるズームレンズの構成を示した。
第1レンズL1は両凹レンズであり、入射面S11は球面、射出面S12は非球面で構成している。第2レンズL2は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、入射面S21、射出面S22共に球面で構成している。この第1レンズL1と第2レンズL2とで第1レンズ群(第1光学素子群)G1を構成しする。この第1レンズ群G1は負のパワーを有している。
第3レンズL3は両凸レンズであり、入射面S31は非球面、射出面S32は球面で構成している。第4レンズL4は両凹レンズであり、入射面S41は球面、射出面S42は球面で構成している。この第3レンズL3と第4レンズL4とで第2レンズ群G2を構成し、第2レンズ群G2は正のパワーを有している。
第5レンズL5は像側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、入射面S51、射出面L52共に球面で構成している。この第5レンズのみで第3レンズ群G3を構成し、第3レンズ群G3は正のパワーを有している。
これにより、画角2ω=83.4deg(35mmフィルム換算で焦点距離24mm相当)の広画角なズーム比2倍のズームレンズを構成している。
ここで、第1レンズL1について説明する。
第1レンズL1は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第1レンズL1が含まれる第1レンズ群G1は負のパワーを有しており、第1レンズL1のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が低くなるように構成している。
図8に実施形態2における第1レンズL1の屈折率アッベ数分布を示した。
具体的には、第1レンズL1は母材(Nd=1.531,νd=53.0)とナノ粒子(Nd=2.000,νd=11.2)を用いている。この第1レンズL1は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
母材のアッベ数とナノ粒子のアッベ数との差を41.8としており、アッベ数の差が20以上、30以上、40以上である。これにより、屈折率をあまり変化させずにアッベ数だけを大きく変化させることができる。特に、アッベ数の差が40以上としているので、アッベ数だけを大きく変化させる効果が大きい。
光軸上では、母材にナノ粒子を約5.4%混合させ、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度を徐々に低下させ、周辺部では母材のみ(ナノ粒子0%)としている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
これにより、第1レンズL1の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、左下がりの屈折率アッベ数分布を形成している。
図9に実施形態2における第1レンズL1の屈折率分布を示した。
図9は代表的なスペクトル線のC線、d線、F線、g線の屈折率分布である。
各スペクトル線の屈折率分布は、共に光軸上が最も高く、光軸から離れるに従って屈折率が低下する屈折率分布である。表1に示したように、屈折率分布の表現式として(5)に示した冪級数展開式のうち、0次と2次の項のみを使用している。よって、この分布は光軸からの距離rに対する2次関数で表現されている。
一方、この屈折率分布は光軸から離れるに従って各スペクトル線の屈折率差が小さくなる分布としており、光軸から離れるに従ってアッベ数が高くなるように構成している。
図10に実施形態2における第1レンズL1のアッベ数分布を示した。
このとき、屈折率変化量ΔNd=−0.025、アッベ数変化量Δνd=12.5である。従って、Δνd/ΔNd=−500であり、Δνd/ΔNd≦−100を満足する。これにより色収差補正に好適な分散分布型ナノコンポジットレンズを構成できる。
また、第1レンズL1は母材の屈折率よりも高い屈折率のナノ粒子を用いており、同等のアッベ数を持つナノ粒子を用いた場合と比べてアッベ数変化量を大きくすることができる。
図11(a)に広角端の収差図、図11(b)に中間域の収差図、図11(c)に望遠端の収差図を示す。図11は、左側から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差量を示している。
広角端、中間域、望遠端の各収差を良好に補正しており高品位な広角ズームレンズを実現している。
このように、光軸上から周辺部に掛けてアッベ数が増加するようにアッベ数分布を形成することで、第1レンズ群G1の負パワーで発生した色収差を良好に補正することができる。
つまり、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成した分散分布型ナノコンポジットレンズによって、色収差補正を良好に補正している。
尚、本実施形態では、負のパワーを有する光学素子群にナノコンポジットレンズを適用した例を挙げたが、これにかぎ限ったものではなく、正のパワーを有する光学素子群にも適用できる。その場合、ナノコンポジットレンズのナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が高くなるように構成すればよく、本発明と同等の効果を得ることができる。
(実施形態3)
図12は本発明が適用できる実施形態3のズームレンズを含む撮像装置の光軸方向断面図であり、図12(a)は広角端、図12(b)は中間域、図12(c)は望遠端の光軸方向断面図である。
図12において、ズームレンズ1は物体側から順に第1レンズL1から成る第1レンズ群G1、開口絞り2を含んでいる。この開口絞りよりも像側に、第2レンズL2から成る第2レンズ群G2、および第3レンズL3から成る第3レンズ群G3を含んでいる。このズームレンズ1とズームレンズ1の像側に配置された赤外線カットフィルタおよびローパスフィルタからなる光学フィルタ2、CMOSまたはCCD等の固体撮像素子3とで撮像装置4が構成される。ズームレンズ1および光学フィルタ2を通過して撮像面に結像された光学像は固体撮像素子3で光電変換され、さらに所定の処理を施されることにより画像信号に変換される。
本発明を適用できる実施形態3のズームレンズは、負正正タイプの3群3枚ズームレンズである。
表3にズームレンズの構成を示す。
第1レンズL1は像側に凹面を向けた負メニスカスレンズであり、入射面S11は球面、射出面S12は非球面で構成しており、第1レンズL1のみで第1レンズ群G1を構成している。第2レンズL2は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、入射面S21、射出面S22共に非球面で構成しており、第2レンズL2のみで第2レンズ群G2を構成している。第3レンズL3は両凸レンズであり、入射面S31、射出面S32共に球面で構成しており、第3レンズL3のみで第3レンズ群G3を構成している。
このように、通常、第1レンズ群および第2レンズ群には少なくとも正レンズと負レンズを1枚ずつ必要とし、最低5枚のレンズで構成した方が良好な光学性能を得やすい。しかしながら、本発明の効果を用いれば各群1枚ずつのレンズで構成した3群3枚ズームレンズが実現可能となる。
3群3枚ズームレンズはレンズ枚数の削減により、沈胴スペースを削減できるので撮像装置の薄型化が図れる。これにより、沈胴時の光軸方向のスペースを従来の70%程度に低減できる。
ここで、3枚の各レンズについて説明する。
図13(a)に本実施例の第1レンズにおける屈折率アッベ数分布、図13(b)に第2レンズにおける屈折率アッベ数分布、図13(c)に第3レンズにおける屈折率アッベ数分布を示す。
第1レンズL1は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第1レンズL1が含まれる第1レンズ群G1は負のパワーを有しており、第1レンズL1のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が低くなるように構成している。
具体的には、第1レンズL1は母材(Nd=1.493,νd=57.4)とナノ粒子(Nd=1.648,νd=3.48)を用いている。このように第1レンズは、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
光軸上では、母材にナノ粒子を約5%混合させ、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度を徐々に低下させ、周辺部では母材のみ(ナノ粒子0%)としている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
これにより、第1レンズL1の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、左下がりの屈折率アッベ数分布を形成している。このとき、屈折率変化量ΔNd=−0.008、アッベ数変化量Δνd=28.2であり、Δνd/ΔNd=−3525であり、Δνd/ΔNd≦−100を満足する。これにより色収差補正に好適な分散分布型ナノコンポジットレンズを構成できる。
第2レンズL2は、母材よりも高いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第2レンズL2が含まれる第2レンズ群G2は正のパワーを有しており、第2レンズL2のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が低くなるように構成している。
具体的には、第1レンズL1は母材(Nd=1.610,νd=24.0)とナノ粒子(Nd=1.623,νd=49.1)を用いている。このように第1レンズは、母材よりも高いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
光軸上では、母材にナノ粒子を約20%混合させ、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度を徐々に低下させ、周辺部では母材のみ(ナノ粒子0%)としている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
これにより、第2レンズL2の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、右下がりの屈折率アッベ数分布を形成している。このとき、屈折率変化量ΔNd=−0.003、アッベ数変化量Δνd=−2.8である。このレンズの場合、母材よりも高いアッベ数のナノ粒子を用いたので、アッベ数変化量Δνd=−2.8を得るのにナノ粒子を約20%も混合させなければならず、非効率的である。
第3レンズL3は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第3レンズL3が含まれる第3レンズ群G3は正のパワーを有しており、第3レンズL3のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が高くなるように構成している。
具体的には、第3レンズL3は母材(Nd=1.578,νd=65.0)とナノ粒子(Nd=1.668,νd=15.4)を用いている。このように第3レンズは、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
光軸上では、母材のみ(ナノ粒子0%)とし、光軸から離れるに従ってナノ粒子の濃度を徐々に上昇させ、周辺部ではナノ粒子を約3%としている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を高くしている。
これにより、第3レンズL3の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、右上がりの屈折率アッベ数分布を形成している。このとき、屈折率変化量ΔNd=+0.003、アッベ数変化量Δνd=−6.4であり、Δνd/ΔNd=−2133であり、Δνd/ΔNd≦−100を満足する。これにより色収差補正に好適な分散分布型ナノコンポジットレンズを構成できる。
(実施形態4)
図14は本発明が適用できる実施形態4のズームレンズを含む撮像装置の光軸方向断面図であり、図14(a)は広角端、図14(b)は中間域、図14(c)は望遠端の光軸方向断面図である。
図14において、ズームレンズ1は物体側から順に第1レンズL1と第2レンズL2から成る第1レンズ群G1、開口絞り2を含んでいる。この開口絞りよりも像側に、第3レンズL3と第4レンズL4から成る第2レンズ群G2、および第5レンズL5から成る第3レンズ群G3を含んでいる。このズームレンズ1とズームレンズ1の像側に配置された赤外線カットフィルタおよびローパスフィルタからなる光学フィルタ2、CMOSまたはCCD等の固体撮像素子3とで撮像装置4が構成される。ズームレンズ1および光学フィルタ2を通過して撮像面に結像された光学像は固体撮像素子3で光電変換され、さらに所定の処理を施されることにより画像信号に変換される。
ここで最良の形態について説明する。
本発明を適用できる実施形態4のズームレンズは、負正正タイプの3群5枚ズームレンズである。
本実施例の構成を表4に示す。
第1レンズL1は像側に凹面を向けた負メニスカスレンズであり、入射面S11は球面、射出面S12は非球面で構成している。第2レンズL2は像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、入射面S21、射出面S22共に球面で構成している。この第1レンズL1と第2レンズL2とで第1レンズ群(第1光学素子群)G1を構成し、第1レンズ群G1は負のパワーを有している。
第3レンズL3は両凸レンズであり、入射面S31は非球面、射出面S32は球面で構成している。第4レンズL4は両凹レンズであり、入射面S41は球面、射出面S42は球面で構成している。この第3レンズL3と第4レンズL4とで第2レンズ群G2を構成し、第2レンズ群G2は正のパワーを有している。
第5レンズL5は両凸レンズであり、入射面S51、射出面L52共に球面で構成している。この第5レンズのみで第3レンズ群G3を構成し、第3レンズ群G3は正のパワーを有している。
これにより、画角2ω=83.4deg(35mmフィルム換算で焦点距離24mm相当)の広画角なズーム比2倍のズームレンズを構成している。
本発明の特徴である第2レンズL2ならびにL4について説明する。
第2レンズL2は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第2レンズL2が含まれる第1レンズ群G1は負のパワーを有しており、第2レンズL2のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が低くなるように構成している。
図15に第2レンズL2の屈折率アッベ数分布を示す。
具体的には、第2レンズL2は母材に光学樹脂であるPMMA(Nd=1.492,νd=57.2)を、ナノ粒子に金属酸化物であるチタニアTiO2(Nd=2.761,νd=9.5)を用いている。このように第2レンズは、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させたナノコンポジット材料を用いたレンズである。
光軸上では、母材のPMMAにチタニアのナノ粒子を約14%(η=0.14)混合させ、光軸から離れるに従ってチタニアのナノ粒子の濃度を徐々に低下させ、周辺部ではチタニアのナノ粒子の濃度を約3%(η=0.03)まで低下させている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を低くしている。
これにより、第2レンズL2の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、左下がりの屈折率アッベ数分布を形成している。
図15(a)に実施形態4における第2レンズL2の屈折率分布を、図15(b)に実施形態4における第4レンズL4の屈折率分布を示す。
図15は代表的なスペクトル線のC線、d線、F線、g線の屈折率分布である。
各スペクトル線の屈折率分布は、共に光軸上が最も高く、光軸から離れるに従って屈折率が低下する屈折率分布である。表1に示したように、屈折率分布の表現式として(5)に示した冪級数展開式のうち、0次と2次の項のみを使用している。よって、この分布は光軸からの距離rに対する2次関数で表現されている。
図16(a)に実施形態4における第2レンズL2の屈折率アッベ数分布を、図16(b)に実施形態4における第4レンズL4の屈折率アッベ数分布を示す。
図17(a)に広角端の収差図、図17(b)に中間域の収差図、図17(c)に望遠端の収差図を示す。この図17は、左側から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差量を示している。
広角端、中間域、望遠端の各ズームポジションにおいて軸上色収差、球面収差、非点収差、像面湾曲、ディストーションを良好に補正しており高品位な広角ズームレンズを実現している。
図18(a)に広角端の横収差図、図18(b)に中間域の横収差図、図18(c)に望遠端の横収差図を示す。
広角端、中間域、望遠端の各ズームポジションにおいて倍率色収差、コマ収差、像面湾曲を良好に補正しており高品位な広角ズームレンズを実現している。
図16(a)に示したように、第2レンズL2は屈折率アッベ数分布を光軸から離れるに従ってアッベ数が徐々に上昇する分布としている。これにより、負のパワーで発生する色収差を良好に補正することができる。
また、第2レンズL2を含む第1レンズ群G1は、開口絞り2よりも物体側に位置している。図16(a)に示したように光軸から離れるに従ってアッベ数が徐々に上昇する分布とすることにより、ズームレンズ全系で発生する倍率色収差を良好に補正することができる。
そこで、第2レンズL2を、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズとしている。このように、第2レンズは、ナノ粒子の濃度が光軸上から周辺部へ掛けて徐々に低下するように構成されている。
本実施形態の場合、軸上色収差を補正する方向と倍率色収差を補正する方向が同一となる第2レンズL2をアッベ数分布型レンズとしたので、軸上色収差と倍率色収差を同時に補正できる利点もある。
第4レンズL4は、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズ(光学素子)である。第4レンズL4が含まれる第2レンズ群G2は正のパワーを有しており、第4レンズL4のナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部が高くなるように構成している。
光軸上では、母材(Nd=1.847,νd=23.8)そのものであり、光軸から離れるに従ってナノ粒子(Nd=2.219,νd=20.0)の濃度を徐々に上昇させている。周辺部においては、ナノ粒子の濃度を約10%(η=0.10)まで上昇させている。ゆえに、ナノ粒子の濃度は光軸上よりも周辺部を高くしている。
これにより、第4レンズL4の半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成し、右上がりの屈折率アッベ数分布を形成している。
図16(b)に示したように、第4レンズL4は屈折率アッベ数分布を光軸から離れるに従ってアッベ数が徐々に低下する分布としている。これにより、正のパワーで発生する色収差を良好に補正することができる。
また、第4レンズL4を含む第2レンズ群G2は、開口絞り2よりも像側に位置している。図16(b)に示したように光軸から離れるに従ってアッベ数が徐々に低下する分布とすることにより、ズームレンズ全系で発生する倍率色収差を良好に補正することができる。
そこで、第2レンズL2を、母材よりも低いアッベ数のナノ粒子を母材中に混合させ、レンズの半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いたレンズとし、ナノ粒子の濃度が光軸上から周辺部へ掛けて徐々に上昇するように構成している。
本実施形態の場合、軸上色収差を補正する方向と倍率色収差を補正する方向が同一となる第4レンズL4をアッベ数分布型レンズとしたので、軸上色収差と倍率色収差を同時に補正できる利点もある。
このように、本発明の光学素子を用いれば、軸上色収差、倍率色収差を良好に補正したズームレンズ(光学系)を構成することができる。上述の実施例においては、主に光学系について述べたが、上述の光学素子自体も本発明の一部である。また、本実施例に記載した光学系(主にズームレンズ)は、スチールカメラやビデオカメラといった撮像装置の撮影光学系として用いても構わないし、プロジェクター等の画像投射装置の投影光学系として用いても構わない。また、双眼鏡や望遠鏡のような観察光学系として用いても構わない。

Claims (10)

  1. 正のレンズユニットを備える光学系において、
    前記正のレンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、
    前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が高いことを特徴とする光学系。
  2. 負のレンズユニットを備える光学系において、
    前記負のレンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、
    前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が低いことを特徴とする光学系。
  3. 絞りと、前記絞りよりも物体側に配置された第1レンズユニットと、前記絞りよりも像側に配置された第2レンズユニットを備える光学系において、
    前記第1レンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、
    前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が低いことを特徴とする光学系。
  4. 絞りと、前記絞りよりも物体側に配置された第1レンズユニットと、前記絞りよりも像側に配置された第2レンズユニットを備える光学系において、
    前記第2レンズユニットが、母材と前記母材中に混合され前記母材よりもアッベ数の低い微粒子とを含む光学素子を有しており、
    前記微粒子の濃度が、前記光学素子の光軸上よりも前記光学素子の周辺部の方が高いことを特徴とする光学系。
  5. 前記光学系に含まれる複数の光学素子の中で、最も屈折力の強い光学素子以外の光学素子が、その母材中に微粒子を混合して構成された光学素子であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の光学系。
  6. 前記半径方向にナノ粒子の濃度勾配を形成したナノコンポジット材料を用いた光学素子を含む光学素子群の中で、光学素子群のパワーとは逆のパワーを有する光学素子に前記ナノコンポジット材料を用いた光学素子としたことを特徴とする請求項1・2記載のナノコンポジット材料を用いた光学素子。
  7. 前記光学素子の光軸上の屈折率と周辺部の屈折率の差をΔNd、光軸上のアッベ数と周辺部のアッベ数の差をΔνdとしたとき、
    Δνd/ΔNd≦−100
    を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の光学系。
  8. 前記光学素子に含まれる微粒子の前記光学素子に占める体積比率は50%以下であることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の光学系。
  9. 前記光学素子が、前記光学系に含まれる複数のレンズユニットのうち、最も物体側に配置されたレンズユニット内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光学系。
  10. 撮像素子と、被写体からの光束を前記撮像素子に導く、請求項1乃至9いずれかに記載の光学系と、を備えることを特徴とする撮像装置。
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