JP2007154934A - デフロック制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】デフロックにおけるソレノイドの電力消費の無駄を低減すると共に、ロック完了以前にソレノイド通電制御が保持電流制御に移行してロックができなくなることを防止する。
【解決手段】デフロックの作動条件成立で駆動電流をソレノイドに供給してロック動作を開始し、その後、デフロック検出スイッチがONしたことを条件として、エンジントルクが設定値より大きく、且つ、変速機の変速段が走行段である状態が設定時間以上継続した場合に、ロック完了と判断してソレノイドへの通電を駆動電流から保持電流に切換えて保持電流制御に移行する。
【選択図】図3
【解決手段】デフロックの作動条件成立で駆動電流をソレノイドに供給してロック動作を開始し、その後、デフロック検出スイッチがONしたことを条件として、エンジントルクが設定値より大きく、且つ、変速機の変速段が走行段である状態が設定時間以上継続した場合に、ロック完了と判断してソレノイドへの通電を駆動電流から保持電流に切換えて保持電流制御に移行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両のデフロック(デファレンシャルロッキングデバイス)によるロック動作をソレノイドで電気的に制御するデフロック制御装置に関し、特に、デフロックのロック動作時におけるソレノイドの通電制御技術に関する。
従来、デファレンシャル装置として、悪路における脱出性、走破性等の向上を目的に、左右の駆動輪の差動機構をロック状態にして左右駆動輪を一体的に回転させるデフロックを設けたものがある。そして、従来、このデフロックによるロック動作をソレノイドにより電気的に制御している。この種のデフロック制御装置では、例えば、停車中にドライバのロック指令操作によりソレノイドに通電(ON)し、プランジャをリターンスプリングの弾性付勢力に抗して移動させてドッグクラッチを締結させ差動機構をロック状態とする。ドライバがロック解除指令操作を行うと、ソレノイドへの通電を停止(OFF)し、リターンスプリングの弾性付勢力によりプランジャが元の位置に復帰してドッグクラッチの締結が解除され差動機構のロックが解除される(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−183874号公報
ところで、従来のこの種のデフロック制御装置では、ソレノイドへの通電を図4に示すように制御している。ドライバがデフロックの作動スイッチをON操作してロック指令が発生すると、ソレノイドにプランジャを移動させるのに充分な大きさの駆動電流を供給する。前記プランジャの位置に基づいて差動機構のロック/ロック解除を検出するデフロック検出スイッチがプランジャの移動に伴ってONすると、このON時点から予め設定した所定時間(例えば1分)経過後にロック完了(ドッグクラッチ締結)と見なし、電力消費を抑制するために、ソレノイドの通電電流をロック位置にプランジャを保持するのに必要な大きさ(駆動電流より小さい)の保持電流に切換える。即ち、デフロック検出スイッチがプランジャ位置を検出するものであってドッグクラッチの締結状態を直接検出するものでないため、デフロック検出スイッチがONしてからの経過時間に基づいてロック完了を推定し、ソレノイドに対する駆動電流から保持電流への切換えを制御している。
しかしながら、ソレノイドに対する駆動電流から保持電流への切換え制御を、従来のように時間で管理する場合、例えば、前記所定時間の経過前にドッグクラッチの締結が完了して差動機構がロック状態となっても、所定時間が経過するまではソレノイドに駆動電流が供給され続けるので、電力が無駄に消費される。また、ドッグクラッチが互いの山部分が当接して締結されずロックが未完了であっても所定時間経過すると保持電流制御に移行してしまうので、デファレンシャル装置に強いトルクが作用した際にドッグクラッチにすべりが生じロックができなくなるという問題があった。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、ロック時のソレノイドによる電力消費の無駄を低減すると共に、ロック完了以前にソレノイド通電制御が保持電流制御に移行することのないデフロック制御装置を提供することを目的とする。
このため、請求項1記載の発明では、車両のデファレンシャル装置の差動機構に対するロック操作を、ソレノイドを用いて電気的に制御するデフロック制御装置において、前記差動機構がロック状態になったことを検出するロック状態検出手段と、前記デファレンシャル装置に対してトルクが作用したか否かを判定するトルク判定手段と、前記差動機構のロック指令に基づき前記ソレノイドに駆動電流を通電し、前記ロック状態検出手段がロック状態を検出し、且つ、前記トルク判定手段がトルク作用状態と判定したときに前記ソレノイドの通電電流を前記駆動電流から当該駆動電流より小さい保持電流に切換え制御するソレノイド電流制御手段と、を備える構成とした。
かかる構成によると、ロック状態検出手段によりロック状態を確認した状態で、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できた場合にロック完了と判断し、直ちにソレノイドに対する通電を駆動電流から保持電流に切換える。
従って、ロック状態検出手段がロック状態を検出した後、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できた場合は、時間の経過を待つことなく直ちにソレノイドの通電を保持電流制御に切換えるので、無駄な電力消費を抑制できる。また、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できるまでは保持電流制御に移行することがないので、ロック未完了のままロック動作ができなくなることを防止できる。
従って、ロック状態検出手段がロック状態を検出した後、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できた場合は、時間の経過を待つことなく直ちにソレノイドの通電を保持電流制御に切換えるので、無駄な電力消費を抑制できる。また、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できるまでは保持電流制御に移行することがないので、ロック未完了のままロック動作ができなくなることを防止できる。
請求項2記載の発明では、前記トルク判定手段が、エンジントルクが所定値以上、且つ、変速機のシフト位置が走行段であるときに前記トルク作用状態と判定する構成とした。
かかる構成では、ロック状態検出手段によりロック状態を確認した状態で、エンジントルクが所定値以上、且つ、変速機のシフト位置が走行段であるとデファレンシャル装置にトルクが作用したと判断してロック完了と判断し、ソレノイドに対する通電を駆動電流から保持電流に切換える。
かかる構成では、ロック状態検出手段によりロック状態を確認した状態で、エンジントルクが所定値以上、且つ、変速機のシフト位置が走行段であるとデファレンシャル装置にトルクが作用したと判断してロック完了と判断し、ソレノイドに対する通電を駆動電流から保持電流に切換える。
従って、ロック状態検出手段がロック状態を検出した後、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できた場合は、時間の経過を待つことなく直ちにソレノイドの通電を保持電流制御に切換えるので、無駄な電力消費を抑制できる。また、デファレンシャル装置にトルクが作用したと判断できるまでは保持電流制御に移行することがないので、未完了のままロック動作ができなくなることを防止できる。
請求項3記載の発明では、エンジンから前記デファレンシャル装置へのトルクの伝達を断続するクラッチを備えるとき、前記トルク判定手段は、更に、前記クラッチが締結状態であることを条件として前記トルク作用状態と判定する構成とした。
かかる構成では、ロック状態検出手段によりロック状態を確認した状態で、エンジントルクが所定値以上、変速機のシフト位置が走行段であり、且つ、クラッチが締結状態であるときにデファレンシャル装置にトルクが作用したと判断してロック完了と判断し、ソレノイドに対する通電を駆動電流から保持電流に切換える。
かかる構成では、ロック状態検出手段によりロック状態を確認した状態で、エンジントルクが所定値以上、変速機のシフト位置が走行段であり、且つ、クラッチが締結状態であるときにデファレンシャル装置にトルクが作用したと判断してロック完了と判断し、ソレノイドに対する通電を駆動電流から保持電流に切換える。
従って、例えばマニュアル変速機搭載車両等の場合において、デファレンシャル装置に対してトルクが作用したか否かの判定の信頼性を高めることができる。
請求項4記載の発明では、前記ソレノイド電流制御手段は、前記保持電流への切換え制御後に、前記デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力に基づいて前記左右の車輪間に回転差が生じたときは、前記ソレノイドの通電電流を前記保持電流から前記駆動電流へ切換える構成とした。
請求項4記載の発明では、前記ソレノイド電流制御手段は、前記保持電流への切換え制御後に、前記デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力に基づいて前記左右の車輪間に回転差が生じたときは、前記ソレノイドの通電電流を前記保持電流から前記駆動電流へ切換える構成とした。
かかる構成では、ロック完了判定により保持電流制御に移行した後、デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪間に回転差が生じた場合には、デフロックによる差動機構のロックが不完全と判断してソレノイドに保持電流より大きい駆動電流を通電する。
従って、ソレノイドに対して保持電流制御に移行した後に、デフロックによる差動機構のロック状態が解除されてしまった場合でも、再度ロック状態に復帰させることができるようになる。
従って、ソレノイドに対して保持電流制御に移行した後に、デフロックによる差動機構のロック状態が解除されてしまった場合でも、再度ロック状態に復帰させることができるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るデフロック制御装置の一実施形態を適用した4輪駆動車の動力伝達系の概略構成図である。
図1において、本実施形態の4輪駆動車は、デファレンシャル装置としてのリヤデファレンシャル装置1を後輪2,3間に備え、フロントデファレンシャル装置4を前輪5,6間に備える。
図1は、本発明に係るデフロック制御装置の一実施形態を適用した4輪駆動車の動力伝達系の概略構成図である。
図1において、本実施形態の4輪駆動車は、デファレンシャル装置としてのリヤデファレンシャル装置1を後輪2,3間に備え、フロントデファレンシャル装置4を前輪5,6間に備える。
前記リヤデファレンシャル装置1には、エンジン7から変速機8、トランスファ9、プロペラシャフト10、ドライブピニオンシャフト11、ドライブピニオンギヤ12を順次介してトルクが入力され、リヤデファレンシャル装置1から左右のアクスルシャフト13,14を介して左右の後輪2,3にトルクが伝達される。
また、フロントデファレンシャル装置4には、エンジン7から変速機8、トランスファ9、プロペラシャフト15を順次介してトルクが入力され、フロントデファレンシャル装置4から左右のアクスルシャフト16,17を介して前輪5,6にトルクが伝達される。
また、フロントデファレンシャル装置4には、エンジン7から変速機8、トランスファ9、プロペラシャフト15を順次介してトルクが入力され、フロントデファレンシャル装置4から左右のアクスルシャフト16,17を介して前輪5,6にトルクが伝達される。
前記リヤデファレンシャル装置1は、デフケース21を備え、デフケース21のリングギヤ22に前記ドライブピニオンギヤ12が噛み合っている。デフケース21内には、左右のサイドギヤ23,24が回転自由に支持され、これらサイドギヤ23,24には、ピニオンギヤ25が噛み合い、ピニオンギヤ25は、ピニオンシャフト26によってデフケース21に回転自由に支持されている。左右のサイドギヤ23,24は、前記アクスルシャフト13,14に連結している。
一方のサイドギヤ24の背面側には、アクスルシャフト14の軸方向に移動可能にプランジャ27が配置され、サイドギヤ24とプランジャ27の対向面にドッグクラッチ28が設けられている。サイドギヤ24とプランジャ27との間には、プランジャ27をサイドギヤ24から離間する方向に弾性付勢する図示しないリターンスプリングが介装されている。
プランジャ27は、ソレノイド29の励磁によりサイドギヤ24方向に移動し、プランジャ27の移動に伴ってプレート30が移動する。ロック状態検出手段としてのデフロック検出スイッチ45はプレート30の移動位置をON、OFFで検出してリヤデファレンシャル装置1の差動機構のロック及びロック解除を検出する。
前記ソレノイド29への通電は、デフロックコントロールユニット40によって制御される。
前記ソレノイド29への通電は、デフロックコントロールユニット40によって制御される。
デフロックコントロールユニット40は、図2に示すように、入力回路40a,マイコン40b,駆動回路40c,電流モニタ回路40dを含んで構成され、デフロック41による差動機構のロック/ロック解除を制御する。ここで、前記デフロック41は、前述したように、ソレノイド29の通電を制御してプランジャ27を移動させ、このプランジャ27の移動方向によってデファレンシャル装置1の差動機構をロック状態とロック解除状態とに切換える構成である。
デフロックコントロールユニット40には、前記デフロック検出スイッチ45のON/OFF信号、ドライバが任意に操作する作動スイッチ42のON/OFF信号、車速センサ43からの車速信号、変速機8の変速段を検出するシフト位置センサ44からのシフト位置信号、各車輪2,3,5,6に設けられた車輪速センサ31〜34からの車輪速信号が入力するABSコントロールユニット35からの後輪2,3に関する車輪速情報、エンジンコントロールユニット36からのエンジントルク情報が、入力回路40aを介してマイコン40bに入力され、作動スイッチ42がON操作されてデファレンシャル装置1の差動機構のロック操作指令が入力すると、前記各入力信号及び入場情報に基づいて図3のフローチャートに示すように、デフロック検出スイッチ45の検出情報及びデファレンシャル装置1に対するトルク伝達情報等に基づいてソレノイド29の通電制御を行う。従って、デフロックコントロールユニット40が、トルク判定手段及びソレノイド電流制御手段の機能を備える。
尚、エンジントルク情報としては、例えば燃料噴射量、スロットル開度、吸入空気量等の情報を用いることが考えられる。また、後輪2,3の車輪速情報は、車輪速センサ31,32の検出出力をABSコントロールユニット35を介さずに直接デフロックコントロールユニット40に入力するようにしてもよい。
次に、デフコントロールユニット40によるソレノイド29の通電制御について図3のフローチャートに基づいて詳述する。尚、このフローは一定周期で繰り返し実行される。
次に、デフコントロールユニット40によるソレノイド29の通電制御について図3のフローチャートに基づいて詳述する。尚、このフローは一定周期で繰り返し実行される。
ステップ1(図中S1で示し、以下同様とする)では、デフロック41の作動条件が成立しているか否かを判定する。ここでは、作動スイッチ42がON操作され、且つ、非走行中(例えば、車速が7km/h以下)であるときに作動条件成立と判定してステップ2に進む。
ステップ2では、デフロック検出スイッチ45がONか否かを判定し、OFFであればステップ3に進んでソレノイド29への通電を開始し、プランジャ27を移動させるのに充分な大きさの図4に示す駆動電流を供給する。これにより、プランジャ27がリターンスプリングの弾性付勢力に抗して移動を開始する。ドッグクラッチ28が噛み合う位置までプランジャ27が移動するとデフロック検出スイッチ45がONし、ステップ2の判定がYESとなり、ステップ4に進む。
ステップ2では、デフロック検出スイッチ45がONか否かを判定し、OFFであればステップ3に進んでソレノイド29への通電を開始し、プランジャ27を移動させるのに充分な大きさの図4に示す駆動電流を供給する。これにより、プランジャ27がリターンスプリングの弾性付勢力に抗して移動を開始する。ドッグクラッチ28が噛み合う位置までプランジャ27が移動するとデフロック検出スイッチ45がONし、ステップ2の判定がYESとなり、ステップ4に進む。
ステップ4では、ソレノイド29が後述するロック完了後の保持電流制御中か否かを判定する。保持電流制御中でなければステップ5に進む。
ステップ5では、エンジンコントロールユニット36からのエンジントルク情報に基づいてエンジントルクが設定値より大きいか否かを判定する。エンジントルクが設定値より大きく判定がYESであれば、ステップ6に進む。
ステップ5では、エンジンコントロールユニット36からのエンジントルク情報に基づいてエンジントルクが設定値より大きいか否かを判定する。エンジントルクが設定値より大きく判定がYESであれば、ステップ6に進む。
ステップ6では、変速機8の変速段が走行段か否かを判定し、走行段であればステップ7に進む。
ステップ7では、ステップ6の判定がYESになってから予め設定した設定時間(例えば2秒程度)経過したか否かを判定する。設定時間以上経過すると、デフロック41により作動機構がロックされたと判断し、ステップ8に進む。
ステップ7では、ステップ6の判定がYESになってから予め設定した設定時間(例えば2秒程度)経過したか否かを判定する。設定時間以上経過すると、デフロック41により作動機構がロックされたと判断し、ステップ8に進む。
ステップ8では、ソレノイド29への通電を駆動電流から当該駆動電流より小さい図4に示す保持電流に切換え、保持電流制御に移行し、電力消費を抑制する。
その後、ドライバによって作動スイッチ42がOFF操作されれば、ステップ1の判定がNOとなり、ステップ9に進み、ソレノイド29をOFFとして通電を停止する。
また、保持電流制御中においては、ステップ3の判定がYESとなり、ステップ10に進む。
その後、ドライバによって作動スイッチ42がOFF操作されれば、ステップ1の判定がNOとなり、ステップ9に進み、ソレノイド29をOFFとして通電を停止する。
また、保持電流制御中においては、ステップ3の判定がYESとなり、ステップ10に進む。
ステップ10では、ABSコントロールユニット35から入力する車輪速センサ31,32による後輪2,3の車輪速情報に基づいて、後輪2,3に回転差があるか否かを判定する。回転差がなければ、デファレンシャル装置1の差動機構は正常にロック状態が維持されていると判断して保持電流制御をそのまま継続する。一方、回転差有りと判定するとドッグクラッチ28にすべりが発生したと判断してステップ3に進み、ドッグクラッチ28を完全に噛み合わせるために、ソレノイドの通電電流を保持電流から駆動電流に切換える。これにより、すべりが発生したとしても、再度ロック状態に復帰させることができる。この場合、駆動電流切換え後に、左右の後輪2,3の回転差がなくなるか、或いは、回転差がなくなってから回転差のない状態が一定時間継続したときには、保持電流制御に移行する。尚、ステップ10において、ある所定値を設定し、車輪回転差が前記所定値以上になった時にすべり発生と判断するとよい。
かかる構成によれば、差動機構のロック判定条件を、従来のような時間ではなく差動機構に対して駆動トルクが作用することを条件としたので、従来のようにドッグクラッチが完全に噛み合ってロックが完了したにも拘わらず時間が経過するまで駆動電流を供給するという電力消費の無駄を抑制できる。また、駆動トルクが作用したと判断できるまでは保持電流制御に移行しないので、ドッグクラッチの山部分が当接してすべりが発生するようなロック不完全状態で保持電流制御に移行してロックが解除されることを防止できる。
尚、差動機構のロック状態判定条件として、車速が所定値以上であることを条件として付加するとよい。かかる構成によれば、デファレンシャル装置1にエンジントルクが作用したことの判定がより一層正確となり、ロック完了の判定信頼性が格段に向上する。
また、エンジン7とデファレンシャル装置1との間のトルク伝達経路にクラッチが介在する自動車(例としてマニュアル変速機搭載車)の場合には、デファレンシャル装置1にトルクが作用したことの判定条件として、エンジントルク値及び変速機のシフト位置に、更にクラッチ締結状態を条件に付加するとよい。これらの条件に前述の車速所定値以上の条件を付加してもよいことは言うまでもない。
また、エンジン7とデファレンシャル装置1との間のトルク伝達経路にクラッチが介在する自動車(例としてマニュアル変速機搭載車)の場合には、デファレンシャル装置1にトルクが作用したことの判定条件として、エンジントルク値及び変速機のシフト位置に、更にクラッチ締結状態を条件に付加するとよい。これらの条件に前述の車速所定値以上の条件を付加してもよいことは言うまでもない。
また、ロック完了後の保持電流制御中において、左右の後輪2,3の回転差が過大ある(予め設定した許容値より大きい)と判定したときに異常と判定してフェールセーフ処理する機能を備えるとよい。この場合、回転差が過大な状態がある程度継続したときに異常判定するようにすれば、瞬時的な回転差過大状態について異常判定することを防止できる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項2に記載のデフロック制御装置において、
トルク判定手段は、更に、車速が所定値以上であることを条件として前記トルク作用状態と判定することを特徴とするデフロック制御装置。
(イ)請求項2に記載のデフロック制御装置において、
トルク判定手段は、更に、車速が所定値以上であることを条件として前記トルク作用状態と判定することを特徴とするデフロック制御装置。
かかる構成によると、デファレンシャル装置1に対してトルクが作用しているか否かの判定がより一層正確にでき、ロック完了の判定信頼性が向上する。
(ロ)請求項1〜4のいずれか1つに記載のデフロック制御装置において、
前記デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力に基づいて、前記左右の車輪間の回転差が予め設定した許容値より大きくなったときは、異常判定することを特徴とするデフロック制御装置。
(ロ)請求項1〜4のいずれか1つに記載のデフロック制御装置において、
前記デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力に基づいて、前記左右の車輪間の回転差が予め設定した許容値より大きくなったときは、異常判定することを特徴とするデフロック制御装置。
かかる構成によると、デフロック制御装置に異常が発生した場合に、直ちに対処できるようになる。
(ハ)請求項(ロ)に記載のデフロック制御装置において、
前記左右の車輪間の回転差が予め設定した許容値より大きい状態が設定時間以上継続したときに、異常判定することを特徴とするデフロック制御装置。
(ハ)請求項(ロ)に記載のデフロック制御装置において、
前記左右の車輪間の回転差が予め設定した許容値より大きい状態が設定時間以上継続したときに、異常判定することを特徴とするデフロック制御装置。
かかる構成によると、デフロック制御装置が正常であるに拘わらず、何らかの原因により瞬時的に回転差が許容値より大きくなったような場合に、異常判定することを防止でき、制御安定性を確保できる。
(ニ)請求項4に記載のデフロック制御装置において、
駆動電流へ切換えた後に、前記車輪速検出手段の検出出力に基づいて前記左右の車輪間の回転差がなくなったとき、又は、回転差がなくなってから当該回転差のない状態が一定時間継続したときは、保持電流制御に移行することを特徴とするデフロック制御装置。
(ニ)請求項4に記載のデフロック制御装置において、
駆動電流へ切換えた後に、前記車輪速検出手段の検出出力に基づいて前記左右の車輪間の回転差がなくなったとき、又は、回転差がなくなってから当該回転差のない状態が一定時間継続したときは、保持電流制御に移行することを特徴とするデフロック制御装置。
かかる構成によると、ソレノイドへの駆動電流供給によりロック状態に復帰した場合に、無駄な電力消費を抑制できる。
1…デファレンシャル装置、29…ソレノイド、31,32…車輪速センサ、35…ABSコントロールユニット、36…エンジンコントロールユニット、40…デフコントロールユニット、41…デフロック、42…作動スイッチ、43…車速センサ、44…シフト位置センサ、45…デフロック検出スイッチ
Claims (4)
- 車両のデファレンシャル装置の差動機構に対するロック操作を、ソレノイドを用いて電気的に制御するデフロック制御装置において、
前記差動機構がロック状態になったことを検出するロック状態検出手段と、
前記デファレンシャル装置に対してトルクが作用したか否かを判定するトルク判定手段と、
前記差動機構のロック指令に基づき前記ソレノイドに駆動電流を通電し、前記ロック状態検出手段がロック状態を検出し、且つ、前記トルク判定手段がトルク作用状態と判定したときに前記ソレノイドの通電電流を前記駆動電流から当該駆動電流より小さい保持電流に切換え制御するソレノイド電流制御手段と、
を備えることを特徴とするデフロック制御装置。 - 前記トルク判定手段が、エンジントルクが所定値以上、且つ、変速機のシフト位置が走行段であるときに前記トルク作用状態と判定する構成であることを特徴する請求項1に記載のデフロック制御装置。
- エンジンから前記デファレンシャル装置へのトルクの伝達を断続するクラッチを備えるとき、前記トルク判定手段は、更に、前記クラッチが締結状態であることを条件として前記トルク作用状態と判定する構成としたことを特徴とする請求項2に記載のデフロック制御装置。
- 前記ソレノイド電流制御手段は、前記保持電流への切換え制御後に、前記デファレンシャル装置を介して駆動される左右の車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力に基づいて前記左右の車輪間に回転差が生じたときは、前記ソレノイドの通電電流を前記保持電流から前記駆動電流へ切換えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のデフロック制御装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010065804A (ja) * | 2008-09-12 | 2010-03-25 | Toyota Motor Corp | クラッチ装置 |
JP2011122683A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Ud Trucks Corp | デフロック制御装置 |
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