JP2007154821A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の燃料の基本混合割合および混合割合変更後における点火時期を最適に制御し、トルク特性を良好に確保することができるとともに、ノック発生を抑制する。
【解決手段】高オクタン価ガソリンを吸気ポートへ、低オクタン価ガソリンを筒内へ任意の混合割合で供給可能となるように構成され、回転速度と負荷毎に点火時期をMBTに設定できる最小オクタン価となる基本混合割合を設定し、更に機関運転中にその基本混合割合から混合割合を変更可能な内燃機関の制御装置において、必要燃料100%を高オクタン価ガソリンとして吸気ポートへ噴射した場合のMBTを考慮したマップ(実線)と、必要燃料100%を低オクタン価ガソリンとして筒内へ噴射した場合のノック発生を考慮したマップ(二点鎖線)との差を現混合割合に基づいて補間することによって現混合割合における点火時期を求めるようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関し、更に詳しくは、複数種類の燃料の混合割合変更後における機関点火時期を最適に制御し、トルク特性を良好に確保することができるとともに、ノック発生を抑制することができる内燃機関の制御装置に関する。
従来、オクタン価の異なる複数種類の燃料を任意の混合割合で機関の吸気ポートおよび筒内に供給可能であり、機関の回転速度と負荷毎に設定された燃料の基本混合割合を機関運転中に変更可能な内燃機関の制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、関連する技術として、オクタン価の異なる複数種類の燃料を任意の混合割合で機関の吸気ポートのみに供給可能であり、機関の回転速度と負荷毎に設定された燃料の基本混合割合を機関運転中に変更可能な内燃機関の制御装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、低オクタン価燃料と高オクタン価燃料の残量値を参照して複数燃料の混合割合を決定する技術が公知である(たとえば、特許文献3参照)。
特開平11−315733号公報 特開2005−113883号公報 特開2001−50070号公報
オクタン価の異なる複数種類の燃料を吸気ポートインジェクタおよび/または筒内インジェクタ等複数の燃料供給手段により同一筒内へ任意の混合割合で供給可能な内燃機関の運転中に、燃料の混合割合を基本混合割合から徐々に変化させていく場合において、たとえば、高オクタン価燃料100%の基本混合割合要求となる比較的高負荷の領域では、高オクタン価燃料の残量が少なくなってきた場合は、低オクタン価燃料の割合を増大させるように、基本混合割合から混合割合を徐々にシフトしていく。その際、この低オクタン価燃料は、高オクタン価燃料供給手段とは異なる吸気ポートあるいは筒内のいずれか一方のインジェクタによって供給する。
この場合、インジェクタの種別、あるいはインジェクタの取り付け位置の相違により、同一空燃比であっても混合気の形成状態が相違する。したがって、各インジェクタによって要求される点火時期−トルク特性が異なり、また、同一のオクタン価であっても、ノック発生の点火時期が異なっていた。
また、1つのインジェクタにおいて燃料のオクタン価が低下した時には、現状では、全域で設定点火時期から一律何度遅角するといった制御を行っている。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数種類の燃料の混合割合変更後における機関点火時期を最適に制御し、トルク特性を良好に確保することができるとともに、ノック発生を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明の請求項1に係る内燃機関の制御装置は、オクタン価の異なる複数種類の燃料を吸気ポートインジェクタおよび/または筒内インジェクタ等複数の燃料供給手段により同一筒内へ任意の混合割合で供給可能となるように構成され、機関の回転速度と負荷毎に点火時期をMBTに設定できる最小オクタン価となる基本混合割合を設定し、更に前記機関の運転中に前記基本混合割合から前記混合割合を変更可能な内燃機関の制御装置において、前記複数の燃料供給手段による前記基本混合割合における点火時期を現混合割合に基づいて補間する際、少なくとも各々前記燃料供給手段におけるトルク特性とノック発生とを考慮して補間し、当該現混合割合における点火時期を求める点火時期設定手段を備えたことを特徴とするものである。
また、この発明の請求項2に係る内燃機関の制御装置は、請求項1に記載の発明において、前記基本混合割合および現混合割合における点火時期は、必要燃料100%を高オクタン価燃料として前記吸気ポートまたは前記筒内へ噴射した場合の主に最大トルクを考慮した点火時期を設定したマップと、必要燃料100%を低オクタン価燃料として前記筒内または前記吸気ポートへ噴射した場合の主にノック発生を考慮した点火時期を設定したマップと、の差を前記基本混合割合および現混合割合に基づいて補間して求められることを特徴とするものである。
また、この発明の請求項3に係る内燃機関の制御装置は、請求項1に記載の発明において、予め設定された前記基本混合割合および現混合割合における点火時期は、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料の混合割合がたとえばそれぞれ、100:0、80:20、60:40、40:60、20:80、0:100である6つのマップによって設定され、これらの中から前記基本混合割合および現混合割合と最も近似する混合割合に対応したマップを選択し、その点火時期の差を当該現混合割合に基づいて補間することにより当該現混合割合における点火時期を求めることを特徴とするものである。
また、この発明の請求項4に係る内燃機関の制御装置は、オクタン価の異なる複数種類の燃料を吸気ポートインジェクタおよび/または筒内インジェクタ等複数の燃料供給手段により同一筒内へ任意の混合割合で供給可能となるように構成され、機関の回転速度と負荷毎に点火時期をMBTに設定できる最小オクタン価となる基本混合割合を設定し、更に前記機関の運転中に前記基本混合割合から前記混合割合を変更可能な内燃機関の制御装置において、前記複数の燃料供給手段による前記基本混合割合における点火時期を現混合割合に基づいて補間する際、少なくとも各々前記燃料供給手段におけるトルク特性とノック発生とを考慮して補間して当該現混合割合における点火時期を求め、当該点火時期から所定値を差し引いて求めた点火時期をノック制御点火時期学習値の基準とする点火時期設定手段を備えたことを特徴とするものである。
この発明に係る内燃機関の制御装置(請求項1)によれば、複数種類の燃料の混合割合変更後における機関点火時期を最適に制御し、トルク特性を良好に確保することができるとともに、ノック発生を抑制することができる。また、点火時期を最適に制御することにより、燃料消費率を良好に確保することもできる。
また、この発明に係る内燃機関の制御装置(請求項2)によれば、複数種類の燃料の混合割合に応じた点火時期を容易に補間して求めることができる。
また、この発明に係る内燃機関の制御装置(請求項3)によれば、複数種類の燃料の混合割合に応じて更に精密に点火時期を制御することができる。
また、この発明に係る内燃機関の制御装置(請求項4)によれば、ノック制御点火時期学習値の基準値を決定したことにより、混合割合変更すなわちオクタン価変更に伴うノックへの影響を排除し、ノック制御の安定化を図ることができる。
以下に、この発明に係る内燃機関の制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の実施例に係る燃料混合割合変更時の点火時期を求めるためのマップ、図2は、内燃機関の制御装置を適用するシステム構成を示すブロック図、図3は、内燃機関を模式的に示す断面図である。
図2および図3に示す内燃機関100は、オクタン価の異なる2種類のガソリン(燃料)、すなわち、オクタン価の高い高オクタン価ガソリン(高オクタン価燃料)と、オクタン価の低い低オクタン価ガソリン(低オクタン価燃料)とを任意の割合で供給され、運転可能に構成されている。
以下、説明の便宜上、各部材に付す符号において、適宜、高オクタン価ガソリンに係るものにはHの文字を付し、低オクタン価ガソリンに係るものにはLの文字を付す。また、ここでのオクタン価は、リサーチオクタン価(RON;Research Octan Number)であり、図中において、高オクタン価については高RON、低オクタン価については低RONと記す。
図2において、燃料タンク11Hには高オクタン価ガソリンが、燃料タンク11Lには低オクタン価ガソリンがそれぞれ貯留されている。燃料タンク11H,11Lに貯留されたガソリンは、個別の燃料供給配管15H,15Lと燃料噴射ポンプ21H,21Lを介して、デリバリパイプ20H,20Lに昇圧供給されるようになっている。
また、デリバリパイプ20Hの燃料は、図3に示すように、吸気ポート101に設けられたポート噴射用インジェクタ(吸気ポートインジェクタ)110Hに供給され、このポート噴射用インジェクタ110Hから吸気ポート101に噴射されるようになっている。
また、デリバリパイプ20Lの燃料は、図3に示すように、筒内106に臨むように設けられた筒内噴射用インジェクタ(筒内インジェクタ)110Lに供給され、この筒内噴射用インジェクタ110Lから筒内106に噴射されるようになっている。
すなわち、本実施例では、高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンとは、互いに独立した供給経路を通って吸気ポート101と筒内106に供給され、各インジェクタ110H,110Lの燃料噴射量を個別に制御することにより、内燃機関100に供給する高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンとの混合割合を任意に設定することができるようになっている。
なお、図3中において、符号102は吸気弁、符号103は排気ポート、符号104は排気弁、符号105はピストン、符号107は点火プラグ、符号108はシリンダブロックを示している。
また、図2に示すマイクロコンピュータとして構成される電子制御ユニット(以下、ECUと記す)30は、たとえば内燃機関100の各気筒の点火時期、各気筒への燃料噴射量などの基本制御を行っているほか、本実施例では、後述するように機関負荷に応じて供給する高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンとの混合割合を設定したり、当該混合割合に応じた点火時期やノック学習値を考慮した点火時期を設定する点火時期設定手段として機能する制御装置である。
これらの制御のため、ECU30の出力ポートは、図示しない駆動回路を介して各気筒のインジェクタ110H,110Lに接続され、それぞれの燃料噴射量を制御しているほか、図示しない点火回路を介して各気筒の点火プラグ107(図3参照)に接続され、点火時期を制御している。
また、図2に示すように、ECU30の入力ポートには、燃料タンク11H,11Lに設けられた燃料残量センサ12H,12Lから、それぞれ燃料タンク11H内の高オクタン価ガソリンの残量と燃料タンク11L内の低オクタン価ガソリンの残量とが入力されているほか、回転数センサ33から内燃機関100の回転速度が、機関吸気通路に設けられたエアフローメータ35から吸入空気量が、また、シリンダブロック108に設けられたノックセンサ37からノック信号(ノッキングに関連する周波数の振動の振幅)が、それぞれ入力されている。
すなわち、本実施例では、内燃機関100の回転速度と負荷毎に設定された燃料の基本混合割合を内燃機関100の運転中に変更して噴射供給でき、これに加え、各燃料の残量やノック発生を考慮して、混合割合を上記基本混合割合から徐々に変更することができるように構成し、点火時期を後述するように設定している。
この基本混合割合は、たとえば、図5に示すように、内燃機関100が高負荷ほど、高オクタン価ガソリンの混合割合が大きくなるように設定されている。ここで、図5は、最大トルクを得るための燃料の最適なオクタン価を示すマップであり、図5中のRONに付した数字が大きいものほど高オクタン価であることを示している。このマップは、実験等により予め求めたものである。
また、高オクタン価ガソリンが無くなった場合には、図6中の矢印で示すように、最大トルク曲線は低下するが、全運転領域において低オクタン価ガソリン(たとえば、図5中のRON1)を供給噴射するようになっている。ここで、図6は、高オクタン価ガソリンが無くなり全運転領域を低オクタン価ガソリンで運転した時の最大トルク曲線を示すグラフである。このマップのグラフは、実験等により予め求めたものである。
そして、本実施例の目的とするところは、混合割合が変化した際に生ずる点火時期とトルク特性の変化に対しても、各運転領域において必要なトルクと燃料消費率(SFC;specific fuel consumption)を良好に確保できるようにすることである。以下に具体的な制御手段について説明する。
本実施例では、内燃機関100の現回転速度、基本混合割合が高オクタン価ガソリン100%、低オクタン価燃料0%となる負荷とし、その高オクタン価ガソリンを吸気ポート101から噴射して供給し、その後高オクタン価ガソリンの残量が徐々に減り、やがて高オクタン価ガソリン0%、低オクタン価燃料100%の混合割合で低オクタン価燃料を筒内噴射用インジェクタ110Lから噴射して供給する場合の制御例を、図4に基づいて図1等を参照しつつ説明する。ここで、図4は、制御方法を示すフローチャートである。
本制御においては、図1に示すように、内燃機関100の回転速度と負荷毎に以下の2つの点火時期マップを設定している。すなわち、必要燃料100%を高オクタン価(高RON)燃料としてポート噴射用インジェクタ110Hから吸気ポート101へ噴射し、主に最もトルクの出る最良な点火時期MBT(minimum spark advance for best torque)を考慮した点火時期を設定したマップ(実線)と、必要燃料100%を低オクタン価(低RON)燃料として筒内噴射用インジェクタ110Lから筒内106へ噴射し、主にノック発生を考慮した点火時期を設定したマップ(二点鎖線)である。
これらのマップは、実験等により予め求めたものである。なお、前者のマップでは、極高負荷域はノックを考慮した点火時期が設定され、後者のマップでは、軽負荷域はMBTを考慮した点火時期が設定されている。
また、図1中の一点鎖線は、必要燃料50%を高オクタン価ガソリンとしてポート噴射用インジェクタ110Hから吸気ポート101へ噴射し、残りの50%を低オクタン価ガソリンとして筒内噴射用インジェクタ110Lから筒内106へ噴射している場合のマップを示している。
本制御は、上記ECU30によって一定時間毎に実行される。すなわち、図4に示すように、先ず、燃料残量センサ12H、12Lの検出値に基づいてECU30によって設定された現混合割合が決定される(ステップS10)。
上記ステップS10で得られた現混合割合における点火時期は、現混合割合(たとえば高オクタン価ガソリンの混合割合)が100%〜0%間の値であり、上記2つのマップの間に位置すると考えられるので、両マップの差を現混合割合に基づいて補間して求める(ステップS20)。
この補間手段を図1に基づいて説明する。たとえば、図1に示すように、ポート噴射用インジェクタ110H(実線のグラフ)の高オクタン価ガソリン100%におけるMBT(設定値)に対応する点火時期をTaとし、ポート噴射用インジェクタ110H(実線のグラフ)で低オクタン価ガソリン100%を噴射した場合におけるノック発生点をN1とする。また、筒内噴射用インジェクタ110L(二点鎖線のグラフ)で低オクタン価ガソリン100%を噴射した場合におけるノック発生点をN2(点火時期Tb)とする。
このような場合、高オクタン価ガソリンが無くなり、低オクタン価ガソリン100%に移行した時のノック発生点は、インジェクタ形式や取り付け位置が相違すること、同一空燃比でも混合気の形成が相違すること等の理由により、高オクタン価ガソリン100%時のMBTに対応する点火時期Taから見かけ上必要な遅角量により求まるノック発生点N1ではなく、当該MBTに対応する点火時期Taから実際に必要な遅角量sを減算して求まるノック発生点N2(点火時期Tb)であると考えられる。
そこで、混合割合変更後(現混合割合)における点火時期(たとえば点火時期Tx)は、必要燃料100%を高オクタン価ガソリンとして吸気ポート101へ噴射した場合のMBTの点火時期Taを設定したマップ(実線のグラフ)と、必要燃料100%を低オクタン価ガソリンとして筒内106へ噴射した場合のノック発生N2の点火時期Tbを設定したマップ(二点鎖線のグラフ)との差を現混合割合に基づいて補間して求める(ステップS20)。
すなわち、現混合割合を高オクタン価ガソリンx%、低オクタン価ガソリン(100−x)%とすると、現混合割合における点火時期Tx=Tb+(Ta−Tb)×x/100となる。
たとえば、現混合割合が高オクタン価ガソリン50%、低オクタン価ガソリン50%であるならば(一点鎖線のグラフ)、求める点火時期は、Ta,Tb間を1/2に比例配分してTcが求まる。したがって、複数燃料の混合割合の変更に応じた点火時期を容易に補間して設定することができる。
このように、燃料の混合割合変更後における点火時期が最適に設定されるので、トルク特性が良好に確保されるとともに、ノック発生が抑制される。また、点火時期が最適に制御されるので、燃料消費率も良好に確保される。
つぎに、上記ステップS20で決定された点火時期に基づいてノック学習値(ノック制御点火時期学習値)の基準値を決定する(ステップS30)。このノック学習値は、ノック発生が常時一定となるように決定されている。また、ノック発生の有無に応じて点火時期を遅角あるいは進角させるノック制御値の大きさについては、常時補償される。
たとえば、図7に示すように、丸印や三角印で示す上記ノック学習値を考慮した点火時期は、Tdとして示される。また、同一の印を付した2つのノック学習値は、同一の環境条件の場合を示している。ここで、図7は、燃料混合割合変更時のノック学習値の基準値を求めるためのマップである。
しかしながら、内燃機関100の使用される環境条件(吸気温度等)の変化に応じてノック限界点火時期は基本点火時期から遅角側に移行することがある。このため、上記ノック学習値Tdでは遅角量が足りない場合が生じ、ノックの発生を抑制することができなくなる虞がある。
そこで、上記ステップS20で決定された点火時期から、上述した実際に必要な遅角量(所定値)sを減算し、ノック学習値の基準値Teを決定する(ステップS30)。これにより、ノックの発生を抑制しつつ、出力トルクの低下を抑制することができ、混合割合変更すなわちオクタン価変更に伴うノックへの影響を排除し、ノック制御の安定化を図ることができる。
以上のように、この実施例に係る内燃機関の制御装置によれば、複数燃料の混合割合の変更に応じた点火時期を容易に補間して設定することができ、当該点火時期を最適に制御することができる。また、点火時期を最適に制御することにより、燃料消費率を良好に確保することもできる。更に、ノック学習値の基準値Teを決定したことにより、ノック制御の安定化を図ることができる。
なお、上記実施例においては、高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンの基本混合割合がそれぞれ100:0と0:100である2つのマップに基づいて現混合割合における点火時期を補間して求めるものとして説明したが、たとえば更に基本混合割合を80:20、60:40、40:60、20:80の4つのマップを設定し、これら6つのマップ中から基本混合割合および現混合割合と最も近似する混合割合に対応したマップを選択し、その点火時期の差を当該現混合割合に基づいて補間することにより当該現混合割合における点火時期を求めることもできる。この場合、補間対象となる混合割合が細分化されたことによって、ガソリンの混合割合に応じて更に精密に点火時期を制御することができる。
また、上記実施例においては、オクタン価の異なる複数種類の燃料として、オクタン価の異なるガソリン、すなわち、高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンとを使用するものとして説明したが、これに限定されず、たとえばオクタン価の異なるガソリンと他の種類の液体燃料との組み合わせや、メタン(気体)とガソリン(液体)の組み合わせ等、種々の組み合わせで使用することも可能である。
また、上記実施例においては、高オクタン価ガソリンをポート噴射用インジェクタ110Hにより噴射し、低オクタン価ガソリンを筒内噴射用インジェクタ110Lにより噴射するものとして説明したが、ポート噴射用インジェクタを2つ備え、そのうちの一方のインジェクタから高オクタン価ガソリンを噴射し、他方のインジェクタから低オクタンガソリンを噴射するように構成したシステムについても本発明を適用可能である。
また、筒内噴射用インジェクタを2つ備え、そのうちの一方のインジェクタから高オクタン価ガソリンを噴射し、他方のインジェクタから低オクタンガソリンを噴射するように構成したシステムについても本発明を適用可能である。
以上のように、この発明に係る内燃機関の制御装置は、オクタン価の異なる複数種類の燃料を任意の混合割合で機関の吸気ポートおよび筒内に供給可能な内燃機関に有用であり、特に、複数種類の燃料の混合割合変更後における機関点火時期を最適に制御し、トルク特性を良好に確保することができるとともに、ノック発生を抑制することを目指す内燃機関に適している。
この発明の実施例に係る燃料混合割合変更時の点火時期を求めるためのマップである。 内燃機関の制御装置を適用するシステム構成を示すブロック図である。 内燃機関を模式的に示す断面図である。 制御方法を示すフローチャートである。 最大トルクを得るための燃料の最適なオクタン価を示すマップである。 高オクタン価ガソリンが無くなり全運転領域を低オクタン価ガソリンで運転した時の最大トルク曲線を示すグラフである。 燃料混合割合変更時のノック学習値の基準値を求めるためのマップである。
符号の説明
30 ECU(内燃機関の制御装置、点火時期制御手段)
33 回転数センサ
37 ノックセンサ
100 内燃機関
101 吸気ポート
106 筒内
110H ポート噴射用インジェクタ(吸気ポートインジェクタ)
110L 筒内噴射用インジェクタ(筒内インジェクタ)
N1、N2 ノック発生点
Ta、Tb、Tc 点火時期
Te ノック学習値の基準値
s 所定値

Claims (4)

  1. オクタン価の異なる複数種類の燃料を吸気ポートインジェクタおよび/または筒内インジェクタ等複数の燃料供給手段により同一筒内へ任意の混合割合で供給可能となるように構成され、機関の回転速度と負荷毎に点火時期をMBTに設定できる最小オクタン価となる基本混合割合を設定し、更に前記機関の運転中に前記基本混合割合から前記混合割合を変更可能な内燃機関の制御装置において、
    前記複数の燃料供給手段による前記基本混合割合における点火時期を現混合割合に基づいて補間する際、少なくとも各々前記燃料供給手段におけるトルク特性とノック発生とを考慮して補間し、当該現混合割合における点火時期を求める点火時期設定手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記基本混合割合および現混合割合における点火時期は、
    必要燃料100%を高オクタン価燃料として前記吸気ポートまたは前記筒内へ噴射した場合の主に最大トルクを考慮した点火時期を設定したマップと、
    必要燃料100%を低オクタン価燃料として前記筒内または前記吸気ポートへ噴射した場合の主にノック発生を考慮した点火時期を設定したマップと、
    の差を前記基本混合割合および現混合割合に基づいて補間して求められることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 予め設定された前記基本混合割合および現混合割合における点火時期は、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料の混合割合がたとえばそれぞれ、100:0、80:20、60:40、40:60、20:80、0:100である6つのマップによって設定され、
    これらの中から前記基本混合割合および現混合割合と最も近似する混合割合に対応したマップを選択し、その点火時期の差を当該現混合割合に基づいて補間することにより当該現混合割合における点火時期を求めることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. オクタン価の異なる複数種類の燃料を吸気ポートインジェクタおよび/または筒内インジェクタ等複数の燃料供給手段により同一筒内へ任意の混合割合で供給可能となるように構成され、機関の回転速度と負荷毎に点火時期をMBTに設定できる最小オクタン価となる基本混合割合を設定し、更に前記機関の運転中に前記基本混合割合から前記混合割合を変更可能な内燃機関の制御装置において、
    前記複数の燃料供給手段による前記基本混合割合における点火時期を現混合割合に基づいて補間する際、少なくとも各々前記燃料供給手段におけるトルク特性とノック発生とを考慮して補間して当該現混合割合における点火時期を求め、
    当該点火時期から所定値を差し引いて求めた点火時期をノック制御点火時期学習値の基準とする点火時期設定手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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