JP2007154542A - 排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム - Google Patents

排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム Download PDF

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Abstract

【課題】活用されておらず豊富でクリーンな排水エネルギーを有効に活用して高出力で効率的な発電をなし,その発生電力にて水の電気分解により水素と酸素を大量に高純度で効率的に発生させ,実用性に優れる水素,酸素の発生システムを提供する。
【解決手段】原子力発電所の冷却水排水路等の排水路内川床上に,カプセル内の導水管中間部にプロペラ水車を搭載しない導水管中間部とそれを搭載した導水管中間部の接続切り替えにより,流水抵抗と浮力抵抗を軽減させて水車カプセル型水力発電装置を容易,安全,安定して固定設置せしめ、その発生電力を,電解槽を給水タンクに接続する陽極層と陰極槽との2槽に分岐し底面外部で中間に高分子膜を配した連通管にて接続せしめた分岐接続型電気分解槽に通電して、水素と酸素を陽極槽と陰極槽とから別々に取り出す。
【選択図】図1

Description

本発明は、種々の産業上日々相当な流量で排出されながら活用されておらず資源的にも比較的豊富な排水エネルギーを,水力発電装置と水の電気分解槽の構造に格別な工夫を施すことで有効に利用して,安定した効率的な発電をなし,得られた電力で水の電気分解により水素と酸素を大量に安定して効率的に発生することができるとともに,発生した水素は燃料電池やロケット,ジェット機の燃料用として,酸素は汚水,汚物処理等の殺菌用,医療用その他の工業用として有効に使用することができ,しかも地球環境に悪影響を及ぼさず無公害でクリーンな排水エネルギー利用の水素,酸素発生システムに関するものである。
近年において,永い間動力源としてのエネルギーの主流を占めてきた石油,天然ガス等の化石燃料が近未来に枯渇する問題と,この化石燃料の燃焼がもたらす二酸化炭素や窒素酸化物等の有害な排出ガスによる地球環境破壊の問題とから、無公害でクリーンな代替エネルギーの開発が強く叫ばれ、燃焼してもクリーンで斯かる有害な排出ガスを発生しない水素がその有力な代替エネルギーとして注目されている。
斯かる観点から,風力,水力,太陽光等のクリーンな自然エネルギー等を利用して得られた電力を用いて水を電気分解させて水素を発生させエネルギーとして活用するという方法が種々検討されており、例えば特許文献1,2,3に記載の技術がある。
特開平4−92374号公報 特開2001−130901号公報 特開2003−17083号公報
水力や風力等のクリーンな自然エネルギーを利用して得た電力を用いて水を電気分解させて水素と酸素を発生させるといっても,それだけでは単に一般的に知られている概念を示しているに過ぎず,水素や酸素を大量に安定して効率良く発生させ実用化を図るためには、水力エネルギー等の自然エネルギーをどのように有効に活用するのか,そしてそれに基づいて電力を得るための水力発電装置と水を電気分解させる電解槽の具体的構造とに格別な配慮をなす必要がある。
前記の従来技術においては、河川水等に小容量の水力発電装置を設置して電力を得るとするが、この場合には天候等により流水量が一定せず,水力発電装置の河川水等に対する設置方法や水力発電装置の具体的構造が不明であるため、水力エネルギーの有効活用により安定して効率的に電力が得られるのか不明である。 また,電解槽としては、一般的な単一の電解槽内を高分子膜等の隔膜により二分してその同一電解槽より水素と酸素を発生させ外部へ取り出すものを用いているため,電解槽内で発生し外部へ取り出されるまでの過程において水素と酸素が混合するおそれが多分にあり,純度の高い水素と酸素を大量に安定して効率的に発生させる面において難点がある。 従って前記従来技術においては、斯かる面において実用性に些か乏しいきらいがある。
本発明は、斯かる従来技術が抱える課題を解消することを目的とする。 即ち,水力エネルギーとして,原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の冷却水排水路あるいは水力発電所における使用済みの水を放水する排水路等の種々の産業上日々相当な流量で排出されながら活用されていない排水エネルギーに着目し、これに接続配設する水力発電装置と水の電気分解槽の具体的構造に格別な工夫を施すことにより、その排水路内を流れる排水の激流を止めることなくその川床上に容易,安全に安定して水力発電装置を固定配設することができ常時安定した効率的な発電をなすことができるとともに、格別な構造の電気分解槽により純度の高い水素と酸素を大量に安定して効率的に発生させることができ、もって実用性に富んだ排水エネルギー利用の水素,酸素発生システムを提供することを目的とするものである。
前記の課題を解決するために本発明は、特許請求の範囲に記載の次の手段を採っている。
請求項1に係る発明においては、平素活用されていない水力エネルギーの有効利用を図り,安定し,効率的な電力の供給と水素及び酸素の発生を得るために、水力エネルギーの選定とそれに設置する水力発電装置の構造とそれに接続する電気分解槽の構造とに次の如き格別な工夫を施している。
先ず第1に,水素,酸素を発生する全体的なシステム系統としては、原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の冷却水排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等の排水路内の川床上に,水車カプセル型水力発電装置をアンカーにより固定配設して,排水エネルギーを電気エネルギーに変換し、その得られた電力を地上の受電設備を介して分岐接続型電気分解槽に通電して水の電気分解により水素と酸素を発生せしめるとともに、発生した水素と酸素を,夫々圧縮装置を介して水素貯蔵装置と酸素貯蔵装置とに送り該部に貯蔵せしめるようになしたことを特徴とする。
原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の冷却水排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等を流れる排水は、日々相当な流量で排出されながら平素活用されておらず、資源的にも比較的豊富でクリーンな水力エネルギーであり、これら日頃放出されたままの排水エネルギーを有効に活用して,安定した効率的な発電をなすことができる。
第2に,前記排水路内の川床上に固定設置して電力を得る水車カプセル型水力発電装置としては、排水路内を流れる排水の激流を停止することなくその川床上に容易,安全,安定して水力発電装置を固定配設せしめるべく,カプセル内の制水ゲートを有する導水管前端部と後端部との中間に,内部にプロペラ水車を有しない導水管中間部と内部にプロペラ水車を組み込んだ導水管中間部とを切り替え接続自在となし,プロペラ水車と直流発電機を連携接続せしめてなることを特徴とする。
水車カプセル型水力発電装置の組み立て設置時に,先ず制水ゲートを開け導水管の中間にプロペラ水車を組み込んでいない空の導水管中間部を接続してカプセルの導水管内に排水を通した状態で,カプセルをアンカーにて排水路の川床上に固定設置した後,制水ゲートを閉じ導水管の中間にプロペラ水車を組み込んだ導水管中間部と切り替え接続することにより、カプセルに対する排水の激流による流水抵抗と浮力抵抗を軽減してカプセルを容易に,安全に,安定して固定設置することができ,もって豊富な流量を誇る前記排水路を流れる排水エネルギーを有効に活用して電力を安定して効率的に得ることができる。
第3に,水力発電装置より直流電力の供給を受け水の電気分解により水素と酸素を発生させる分岐接続型電解槽としては、発生した水素と酸素の混合による純度と発生効率の低下を防止するべく,電解槽を酸素発生の陽極槽と水素発生の陰極槽とに分離して形成し,陽極槽と陰極槽はその底部外面において連通管を介して接続せしめ,その連通管の中間部に高分子膜の隔膜を配設するとともに、陽極槽は連通管を介して清水供給の給水タンクに接続して電気分解槽と給水タンクの水面を常時一定水位に保持せしめるようになしたことを特徴とする。 発生した水素と酸素は夫々分離した陰極槽と陽極槽より隔離して別々に取り出されるので、水素と酸素の混合による純度の低下と発生効率の低下が防止される。 陽極槽と陰極槽を底面外部において接続する連通管の中間部には、高分子膜の隔膜が配されているので、電解溶液を使用する必要がなく、清水により安定して活発に電気分解を行うことができる。
請求項2に係る発明においては、前記水車カプセル型水力発電装置として、カプセル内に制水ゲートを有する導水管を複数本配設して,その各導水管の前端部と後端部との中間に夫々直流発電機と連携接続するプロペラ水車を内部に組み込んだ導水管中間部を接続せしめたものを用いたことを特徴とする。 カプセル内に複数基のプロペラ水車と直流発電機が組み込まれているので、排水エネルギーを一層有効に活用し効率良く安定した発電をなすことができる。
請求項3に係る発明においては、前記水車カプセル型水力発電装置として、カプセル上部両横外面に90度の角度で折曲可能に水平に突出させた翼板下面に,制水ゲートを有する補助導水管内に補助交流発電機と連携接続するプロペラ水車を組み込んだ補助カプセルを取り付け配設したものを用いたことを特徴とする。排水路の流水内にカプセル内にプロペラ水車と直流発電機を組み込んだ水力発電装置を固定設置することにより、カプセル上部両横外面は流速が増大されており、該部にプロペラ水車と連携接続する補助交流発電機を搭載することにより、その発電にて構内での使用電力を賄うことができる。カプセル上部の翼板の90度折曲により補助発電装置を水面上に露出させることができ、そのメンテナンスが容易となる。
請求項4に係る発明においては、前記水力発電装置のプロペラ水車として、排水の流速の変化に拘らず水車の回転数を常時一定に維持せしめるべく,導水管前端部内の制水ゲートと水車のプロペラとの間に配設したセンサによりプロペラに掛かる排水の流速の変化を検出し,その検出データを制御手段に送り,制御手段からの指令に基づき油圧モータ等のサーボモータを介して流速の変化に対応してプロペラの流水に対する対面角度を適切に調整する可変ピッチペラ構造のものを用いたことを特徴とする。 プロペラ水車は、汐の干満等による排水路内の流速の変化に拘らず常に回転数を一定に維持することができるので、一層安定した効率的な発電をなすことができる。
請求項5に係る発明においては、前記制水ゲートとして、導水管の前端部及び後端部内において,導水管内で90度の角度で切り替え回転して導水管内の流水路の開閉を行う円盤回転扉型ゲートを用いたことを特徴とする。 制水ゲートとしては、上下,左右にスライド或いは開閉する方式のものでも差し支えないが、導水管内で回転する円盤回転扉型方式となすことにより、ゲートの開閉動作に場所を取らず、ゲートを開いたときにゲートの存在により導水管内でその両脇を流れる排水の流水路を狭めて流速が増大し、その結果導水管内のキャビテーションを小さくすることができ、プロペラ水車の効率アップに寄与することが期待される。
請求項6に係る発明においては、前記水力発電装置を搭載するカプセルとして、流水抵抗を軽減するべく,外観形状を涙滴型若しくは流線形型となしたものを用いたことを特徴とする。 暴風雨時等の流水量や流速の増大するときにも,水力発電装置を流水内に一層安定して配設しておくことができ、耐久性も良好である。
請求項7に係る発明においては、前記水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設手段として、水力発電装置を搭載するカプセルを川床上面に固定するアンカーのカプセル底面側基端部外面に,カプセル内への漏水防止とカプセルへの衝撃吸収を図るべく,円錐台筒型若しくは円筒形状の硬質ゴム製止水キャットを川床面に密着する状態で嵌着せしめたものを用いたことを特徴とする。
請求項8に係る発明においては、前記水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設手段として、パイプ先端部に設けたスクリューオーガにてアンカーパイプを川床コンクリート内に掘進させながら圧入せしめ,パイプ基端部よりセメントミルクを注入してその硬化により水力発電装置搭載のカプセルの川床への安定固定を図るものを用いたことを特徴とする。 カプセル型水力発電装置の設置を円滑,容易,安定して行うことができ、川床面よりの引き抜き応力が増大して排水の激流にも耐えることができ、耐久性も一層良好となる。
請求項9に係る発明においては、前記分岐接続型電気分解槽の陽極槽と陰極槽内に配設する電極として、丸棒状の単位電極複数本を各電極棒間に僅かな間隙を配して円形状に束ねて多芯極となした多芯電極を用いたことを特徴とする。 電極の表面積が増大し水素と酸素の発生効率を一層高揚させることができる。
請求項10に係る発明においては、前記分岐接続型電気分解槽として、夫々底面外部において連通管を介して接続する複数本の陽極槽と陰極槽とを夫々酸素圧縮装置と水素圧縮装置への導出配管に制御バルブを介して並列接続せしめた多槽式電解槽を用いたことを特徴とする。 水素と酸素の発生効率の更なる高揚化を図ることができるとともに、全体の操業を止めることなく部分的なメンテナンスを随時行うことができる。
本発明は、上記の構成となしたので、上述の従来技術の抱える難点を解消して以下に示す特有の効果を奏し、極めて実用性に富んだ排水エネルギー利用の水素,酸素発生システムを提供することができる。
請求項1に係る発明においては、次の効果を奏する。
(1) カプセル内の導水管に直流発電機と連携接続するプロペラ水車を組み込んだ水車カプセル型水力発電装置は、排水の激流が流れる排水路内の川床上にアンカーにて安定して固定設置されて駆動する。 この水力発電装置を設置する排水路としては、原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の冷却水排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等の排水路を用いる。これらの排水路を流れる排水エネルギーは、日々相当な流量で排出されながら活用されていないクリーンな水力エネルギーでる。 従って本発明は、降雨量等天候の変化に関係がなく,斯かる日頃放出されたままで活用されていない比較的豊富でクリーン排水エネルギーを有効に活用して安定した効率的な発電をなすことができ、省エネルギーと環境破壊の防止にも寄与することができる。
(2) 水車カプセル型水力発電装置は、その組み立て設置時においては、導水管の中間部にプロペラ水車を組み込まない導水管中間部を接続し制水ゲートを開けてカプセル内の導水管内に流水を通した状態で,排水路内川床上にアンカーにて固定配設される。 従ってカプセルは流水による流水抵抗と浮力抵抗を軽減させることができ、排水の激流内においてもその流れを止めることなく川床への容易,安全,安定した設置が可能となり、その設置に際し原子力発電所の排水等の操業に支障を来たすような不都合はない。 発電装置のアンカーを介した排水路内川床上への固定配設により、暴風雨等の流水量や流速並びに抵抗の増大にも対応し、耐久性も良好である。
(3) 水の電気分解槽は、底部外面において中間部に高分子膜の隔膜を配した連通管を介して接続する水素発生用の陰極槽と酸素発生用の陽極槽とに分離して形成された分岐接続型電解槽を用いており、水素と酸素は夫々陰極層と陽極槽とで別々に発生し外部へ導出される。 そのため水素と酸素はその発生から外部への導出の過程において混合し,純度と発生効率が低下するということがなく、純度の高い水素と酸素を大量に安定して効率的に発生し導出させることができる。
また,高分子隔膜の使用により、電解質溶液の使用を必要とせず、清水により安定した活発な水の電気分解をなすことができる。
(4) 本発明は以上により、水力発電装置と水の電気分解槽たる水素,酸素の発生装置の構造に格別な工夫をなすことで、平素放出されたまま活用されていない比較的豊富な水力エネルギーを有効に活用して省エネルギーを図りながら,大量に安定し効率的な発電と純度の高い水素,酸素の発生をなし,夫々水素は燃料電池やロケット,ジェット機の燃料として,酸素は汚水,汚物の処理等殺菌用,医療用その他の工業用として有効に使用することができ、極めて実用性に富むとともに環境破壊防止にも寄与することができ、産業上有益である。
請求項2に係る発明においては、カプセル内にプロペラ水車に直流発電機を連携接続させた水力発電装置を複数基搭載させているので、一層排水エネルギーの有効利用と発電効率の高揚を図ることができる。
請求項3に係る発明においては、カプセルを排水路の流水内に固定配設せしめることにより流速が増大するカプセル上部の両横に張り出した翼板を介して補助発電機を搭載したので、これによって得られる電力でシステムの構内使用電力を賄うことができ経済的である。 補助発電機搭載の翼板は90度の範囲で折りたたみ自在となっているので、補助発電機のメンテナンスが容易となる。
請求項4に係る発明においては、排水路内を流れる排水の流速が汐の干満等により影響を受けて変化した場合,水車のプロペラに掛かる排水の流速の変化をセンサにて検出し,その検出データに基づき制御手段と油圧モータ等のサーボモータを介して流速の変化に対応して流水に対するプロペラの対面角度を適切に調整してプロペラの回転数を流速の変化に拘らず常に一定に維持せしめる可変ピッチぺラ構造の水車を採用しており、発電出力の一層の安定化を図ることができる。
請求項5に係る発明においては、導水管内で90度の角度で切り替え回転して導水管内の流水路の開閉を行う円盤回転扉型制水ゲートの採用により、ゲートの開閉動作に場所を取らず、ゲートを開いたときにゲートの存在により導水管内でその両脇を流れる排水の流水路を狭めて流速が増大し、その結果導水管内のキャビテーションを小さくすることができ、プロペラ水車の効率アップに寄与することが期待される。
請求項6に係る発明においては、水力発電装置を搭載するカプセルとして、外観形状を涙滴型若しくは流線形型となしたものを用いているので、暴風雨時等の流水量や流速の増大するときにも,カプセルに掛かる流水抵抗が軽減され,水力発電装置を流水内に一層安定して配設しておくことができ、耐久性も良好である。
請求項7に係る発明においては、水力発電装置を搭載するカプセルを排水路内川床上面に固定するアンカーのカプセル底面側基端部外面に,円錐台筒形状若しくは円筒形状の硬質ゴム製止水キャットを川床面に密着する状態で嵌着せしめたものを用いているので、カプセル内への漏水防止とカプセルへの流水や川床面からの衝撃吸収を的確に図ることができ、水力発電装置を搭載するカプセルの一層の安定設置をなすことができる。
請求項8に係る発明においては、水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設手段として、パイプ先端部に設けたスクリューオーガにてアンカーパイプを川床コンクリート内に掘進させながら圧入せしめ,パイプ基端部よりセメントミルクを注入してその硬化により水力発電装置搭載のカプセルの川床への固定を図るようになしたので、カプセル型水力発電装置の固定設置を円滑,容易,安定して行うことができ,川床面よりの引き抜き応力が増大して排水の激流にも耐えることができ,耐久性も一層良好となる。
請求項9に係る発明においては、前記分岐接続型電気分解槽の陽極槽と陰極槽内に配設する電極として、丸棒状の単位電極複数本を各電極棒間に僅かな間隙を配して円形状に束ねて多芯極となした多芯電極を用いたので、電極の表面積が増大し水素と酸素の発生効率を高揚させることができる。
請求項10に係る発明においては、前記分岐接続型電気分解槽として、夫々底面外部において連通管を介して接続する複数本の陽極槽と陰極槽とを夫々酸素圧縮装置と水素圧縮装置への導出配管に制御バルブを介して並列接続せしめた多槽式電解槽を用いたので、水素と酸素の発生効率の高揚化を図ることができるとともに、全体の操業を止めることなく部分的なメンテナンスを随時行うことができる。
水素,酸素発生のシステム系統としては、日々相当な流量で排出されながら排出されたままで活用されておらず資源的にも比較的豊富な水力エネルギーを備えている,原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等の排水路内の川床上に,その排水の流れを止めることなく水車カプセル型水力発電装置をアンカーにより固定配設して,該発電装置により排水エネルギーを電気エネルギーに変換し、その得られた電力を地上の受電設備を介して分岐接続型電気分解槽に通電して水の電気分解により水素と酸素を発生せしめ、発生した水素と酸素を,夫々圧縮装置を介して水素貯蔵装置と酸素貯蔵装置とに送り該部に貯蔵せしめて利用に供するようになしたものである。
水素は、燃料電池やロケット,ジェット機関の燃料として,酸素は、汚水,汚物の処理等殺菌用,医療用その他の工業用として有効に使用する。
前記水車カプセル型水力発電装置は、排水路内を流れる排水の激流を停止することなくその川床上に容易,安全,安定して水力発電装置を固定配設せしめるべく,カプセル内の制水ゲートを有する導水管前端部と後端部との中間に,内部にプロペラ水車を有しない導水管中間部と内部にプロペラ水車を組み込んだ導水管中間部とを切り替え接続自在となし,プロペラ水車と直流発電機を連携接続せしめてなるものである。 この水車カプセル型水力発電装置は、その組み立て設置時においては、導水管の中間部にプロペラ水車を組み込まない導水管中間部を接続し制水ゲートを開けてカプセル内の導水管内に流水を通した状態で,排水路内川床上にアンカーにて固定配設される。 従ってカプセルは流水による流水抵抗と浮力抵抗を軽減させることができ、排水の激流内においてもその流れを止めることなく川床への容易,安全,安定した設置が可能となり、その設置に際し原子力発電所の排水等の操業に支障を来たすような不都合はない。 発電装置のアンカーを介した排水路内川床上への固定配設により、暴風雨等の流水量や流速並びに抵抗の増大にも対応し、耐久性も良好である。
排水路の川幅に応じてカプセル内に,導水管内に直流発電機と連携接続するプロペラ水車を組み込んだ水力発電装置を水平方向に複数基並列配設させた形態をとり、一層安定した効率的な発電を図るようになす。 カプセルの上部両横で,90度の角度で折りたたみ可能に水平方向に突出させた翼板の下面に,導水管内にプロペラ水車を組み込み交流発電機と連携接続させた補助発電装置を搭載してなる補助カプセルを配設しており、補助発電装置にて得られた電力によりシステム系統構内で使用する電力の供給を賄う。 翼板をカプセル上部の側に向かって90度折曲して折りたたむと,補助カプセルが水面上に位置する状態となるので、その保守点検を容易に行うことができる。 導水管内に配設するプロペラ水車は、排水の流速の変化に拘らず水車の回転数を常時一定に維持せしめるべく,導水管前端部内の制水ゲートと水車のプロペラとの間に配設したセンサによりプロペラに掛かる排水の流速の変化を検出し,その検出データを制御手段に送り,制御手段からの指令に基づき油圧モータ等のサーボモータを介して流速の変化に対応してプロペラの流水に対する対面角度を適切に調整する可変ピッチペラ構造のものを用いている。 従ってプロペラ水車は、汐の干満等による排水路内の流速の変化に拘らず常に回転数を一定に維持することができるので、一層安定した効率的な発電をなすことができる。 前記制水ゲートとしては、導水管の前端部及び後端部内において,導水管内で90度の角度で切り替え回転して導水管内の流水路の開閉を行う円盤回転扉型ゲートを用いており、これによってゲートの開閉動作に場所を取らず、ゲートを開いたときにゲートの存在により導水管内でその両脇を流れる排水の流水路を狭めて流速が増大し、その結果導水管内のキャビテーションを小さくすることができ、プロペラ水車の効率アップに寄与することが期待される。 前記水力発電装置を搭載するカプセルとして、外観形状を涙滴型若しくは流線形型となしており、これによって流水抵抗が軽減され暴風雨時等の流水量や流速の増大するときにも,水力発電装置を流水内に一層安定して配設しておくことができ、耐久性も良好である。 前記水力発電装置を排水路内川床上面へアンカーにて固定配設する場合には、アンカーのカプセル底面側基端部外面に,円錐台筒型若しくは円筒形状の硬質ゴム製止水キャットを川床面に密着する状態で嵌着せしめて行っており、この止水キャットによりカプセル内への漏水防止とカプセルへの衝撃吸収が図られる。 また前記水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設は、パイプ先端部に設けたスクリューオーガにてアンカーパイプを川床コンクリート内に掘進させながら圧入せしめ,パイプ基端部よりセメントミルクを注入してその硬化により水力発電装置搭載のカプセルの川床への安定固定を図るようになしており、これによりカプセル型水力発電装置の設置を円滑,容易,安定して行うことができ、川床面よりの引き抜き応力が増大して排水の激流にも耐えることができ、耐久性も一層良好となる。
前記水力発電装置で得られた電力の通電を受けて水の電気分解を行う電気分解槽は、底部外面において中間部に高分子膜の隔膜を配した連通管を介して接続する水素発生用の陰極槽と酸素発生用の陽極槽とに分離して形成された分岐接続型電解槽を用いており、水素と酸素は夫々陰極層と陽極槽とで別々に発生し外部へ導出される。 そのため水素と酸素はその発生から外部への導出の過程において混合し,純度と発生効率が低下するということがなく、純度の高い水素と酸素を大量に安定して効率的に発生し導出させることができる。また,高分子隔膜の使用により、電解質溶液の使用を必要とせず、清水により安定した活発な水の電気分解をなすことができる。
この分岐接続型電気分解槽の陽極槽と陰極槽内に配設する電極として、丸棒状の単位電極複数本を各電極棒間に僅かな間隙を配して円形状に束ねて多芯極となした多芯電極を用いており、これによって電極の表面積が増大し水素と酸素の発生効率を高揚させることができる。 またこの分岐接続型電気分解槽として、夫々底面外部において連通管を介して接続する複数本の陽極槽と陰極槽とを夫々酸素圧縮装置と水素圧縮装置への導出配管に制御バルブを介して並列接続せしめた多槽式電解槽を用いており、これによって水素と酸素の発生効率の更なる高揚化を図ることができるとともに、全体の操業を止めることなく部分的なメンテナンスを随時行うことができる。
以上のように,原子力発電所における冷却水放出用の排水路等の排水路内川床上に,その排水の激流を止めることなくその流水抵抗と浮力抵抗の軽減を図ることができる水車カプセル型水力発電装置をアンカーにて安全に安定して固定配設して排水エネルギーを電気エネルギーに変換し、得られた電力を分岐接続型電気分解槽に通電して水の電気分解をなし、水素と酸素をその電解槽における分岐して形成された陰極槽と陽極槽とから別々に分離して発生させ導出させるようになしたことにより、平素活用されていない比較的豊富な排水エネルギーを有効に活用して安定且つ効率的な発電をなすとともに純度の高い水素と酸素を大量に安定して効率的に発生させることができ、実用上極めて有益な水素,酸素の発生システムの実現を可能となした。
別紙図面を参照して本発明の実施の1例について説明する。
図1は本発明に係る水素,酸素発生システムにおけるシステム系統を示すブロック図である。 このシステム系統としては、日々相当な流量で排出されながら排出されたままで活用されておらず資源的にも比較的豊富な水力エネルギーを備えている,原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等の排水路1内の川床2上に,その排水の流れを止めることなく水車カプセル型水力発電装置3をアンカー4により固定配設して,該発電装置により排水エネルギーを電気エネルギーに変換し、その得られた電力を地上の受電設備5を介して分岐接続型電気分解槽6に通電して水の電気分解により水素と酸素を発生せしめ、発生した水素と酸素を,夫々圧縮装置7,8を介して水素貯蔵装置9と酸素貯蔵装置10とに送り該部に貯蔵せしめて利用に供するようになしたものである。
水素は、燃料電池やロケット,ジェット機関の燃料として,酸素は、汚水,汚物の処理等の殺菌用,医療用その他の工業用として有効に使用する。
水車カプセル型水力発電装置3は、カプセル11内に排水路1内を流れる流水を通すための導水管12を有し,この導水管12は前端部12a,後端部12bと中間部12cとに分割されており、中間部12cには内部にプロペラ水車13を組み込んだものと組み込まないものとに分かれている。導水管前端部12aと後端部12bとには、管内で回転軸を中心として90度の角度で切り替え回転して管内の流水路の開閉を行う円盤回転扉型制水ゲート14を配設している。
この水車カプセル型発電装置3を排水路1内の川床2上に設置する場合には、図2の如くカプセル11内の導水管前端部12aと後端部12bとの間にプロペラ水車13を組み込まない空の導水管中間部12cを接続して制水ゲート14を開けておき、カプセル11をクレーンにて吊り上げ排水路1内に搬入してその川床2上に仮置きする。カプセル11底面と川床2上面との間に配される円錐台筒型若しくは円筒形状の硬質ゴム製止水キャット15の嵌合孔内を通してアンカー4を川床コンクリートに打ち込んでカプセル11を固定する。アンカー4はパイプの先端部側にスクリューオーガが配設されており、スクリューオーガを川床コンクリート内に掘進させながらパイプ基端部側よりセメントミルクを注入してその硬化によりカプセルの固定を安定させる。このカプセル11の川床2上への固定設置作業は、カプセル11の導水管12内には排水路内の流水が流通してカプセル11に働く流水抵抗や浮力抵抗が軽減されるので、排水路1の激流を止めることなく容易且つ安全に行うことができる。硬質ゴム製の止水キャット15はカプセル11底面と川床2上面との間に密着して配される状態となり、カプセル11内への漏水防止と衝撃吸収が図られる。
カプセル11の排水路1内川床2上への固定配設後、制水ゲート14を閉じ,導水管前端部12aと後端部12bとの間の空の導水管中間部12cを取り外して,プロペラ水車13を組み込んだ導水管中間部12cを接続し,プロペラ水車13にベルト等を介し直流発電機16を連携接続し,カプセル11内に水力発電装置を搭載する。直流発電機16と地上の直流受電設備17を送電ケーブル18にて接続する。制水ゲート14を開き,試運転を行い,発電をなして送電を開始する。 制水ゲート14の回転による導水管12内の開閉は、図7に示すとおりであり、図7の(a),(b)が開いた状態,同(c),(d)が閉じた状態を示している。 カプセル11内には、図5に示す如く、夫々直流発電機16と連携接続するプロペラ水車13を内部に組み込んだ導水管12が3本配されている、従って水力発電装置が3機搭載されている。搭載される発電機の数は、排水流量に応じて最大限の電気エネルギーを取り出せるように,排水流量に応じて設定する。
カプセル11上部両横には翼板19が90度の角度で折りたたみ可能に水平方向に突出されており、この翼板19の下面には補助カプセル20が取り付けられている。この補助カプセル20内には、補助導水管内に補助交流発電機と連携接続するプロペラ水車を組み込んだ補助発電装置が搭載されている。この補助発電装置で発電された電力は、送電ケーブル21を介して地上の交流受電設備22とシステム構内給電設備23に送られ、システム構内の使用電力はこれにて賄われる。補助発電装置のメンテナンスは、翼板19を90度上方に折り曲げて補助カプセル20を排水路1の水面上に上昇させて行う。
プロペラ水車13は、汐の干満等による排水路1内の排水の流速の変化に拘らず常にプロペラの回転数を一定になすように流水に対するプロペラの対面角度を調整する可変ピッチペラ構造のものを採っている。 図8はその構造の要領を示すもので、導水管前端部12aとプロペラ水車13との間に配設されたセンサ24により排水の流速を検知し、その検知データに基づき設定プログラムと比較して制御手段25が油圧モータ等のサーボモータ26に制御指令を出し、サーボモータ26がその指令に基づき水車のプロペラの流水に対する対面角度を適正に調整し、プロペラの受ける流水抵抗を流速に対応して適正に調整することによってプロペラ水車の回転数を流速の変化に拘らず常に一定に維持し、安定した効率的な発電がなされる。
制水ゲートとしては、前記円盤回転扉型ゲート14に限らず上下,左右にスライド或いは開閉する方式のものでも差し支えないが、導水管12内で回転する円盤回転扉型方式となすことにより、ゲートの開閉動作に場所を取らず、ゲートを開いたときにゲートの存在により導水管12内でその両脇を流れる排水の流水路を狭めて流速が増大し、その結果導水管内のキャビテーションを小さくすることができ、プロペラ水車の効率アップに寄与することが期待される。
水力発電装置を搭載するカプセル11は、図9等に示されるように、流水抵抗を軽減するべく,その外観形状を涙滴型若しくは流線形型となしたものを用いている。 従って暴風雨時等の流水量や流速の増大するときにも,水力発電装置を流水の激流内に一層安定して配設しておくことができ、耐久性も良好である。
排水路1の流水内に固定設置された水車カプセル型水力発電装置3により得られた直流電力は、受電設備5によりコントローラーを介して分岐接続型電気分解槽6の各電極に通電されて、この電気分解槽6にて水の電気分解がなされ、水素と酸素が発生される。
分岐接続型電気分解槽6は、図10に示す如く、水素と酸素を発生させる本体部分たる電解槽が、酸素発生用の陽極槽27と水素発生用の陰極槽28とに分岐して形成されており、陽極槽27と陰極槽28はその底部外面において中間部分に高分子膜の隔膜29を配した連通管30にて接続した構造となっている。酸素発生用の陽極槽27は、連通管31を介して清水供給用の給水タンク32に接続されており、給水タンク32は図示しないフローとバルブ等の自動給水制御バルブを介して常時一定水位に維持されるようになっている。従って、給水タンク32と電解槽の水位は常に同一水位に維持されており、電解槽には電気分解により水素と酸素が気化した分だけ自動的に給水補充されるようになっている。給水タンク32内には、給水内の不純物を除去するためのフィルター33が配設されている。陽極槽27と陰極槽28とを接続する連通管30の中間部に高分子膜の隔膜29が配設されているので、電解槽内に電気伝導率を高めるための電解質溶液を用いる必要はなく、陽極槽27側へ清水を供給すればよい。
電解槽を陽極槽27と陰極槽28との2槽に分け底面外部で接続させる分岐接続型構造となすことによって、電気分解時に同一電解槽で発生した水素と酸素の混合による純度と発生効率の低下のおそれが防止され、純度の高い水素と酸素の効率的な発生をなすことができる。
陰極槽28と陽極槽27より発生した水素と酸素は、夫々導出配管34,35を介して水素圧縮圧送装置7,酸素圧縮圧送装置8に送られ、該圧縮圧送装置により配管を介して水素は圧縮水素又は液化水素として,酸素は液化酸素として貯蔵装置に送られ、夫々水素貯蔵装置9と酸素貯蔵装置10で貯蔵される。
導出配管34,35には回転制御バルブ36が設けられており、発生した水素と酸素の量以上に圧縮装置7,8が吸引しないようになっている。
陽極槽27と陰極槽28に配設する陽極37と陰極38の各電極は、図11に示す如く、丸棒状の単位電極複数本を各電極棒間に僅かな間隙を配して円形状に束ねて多芯極となした多芯電極39を用いている。 これにより電極の表面積が増大し電解面積を多くすることができるので、同一供給電力でより多くの水素と酸素を取り出すことができ、その発生効率を一層高揚させることができる。
また,図12に示す如く、水力発電装置3により得られる供給電力に合わせて,斯かる分岐接続型電気分解槽6をその陽極槽27と陰極槽28を導出配管34と35に夫々制御バルブを介して複数槽並列に接続せしめた多槽式電気分解槽40を用いており、これにより同一供給電力でより多くの水素,酸素を取り出すことができ、その発生効率の高揚を図ることができる。 また多槽式電気分解槽となすことにより、水素と酸素の発生操業を止めることなく部分的に電解槽のメンテナンスを行うことができる。
導水管前端部12aの水導入端部側先端部の直径Aは、プロペラ水車13が組み込まれる導水管中間部12c先端部の直径Bの2倍に設定してある。例えばAが80cmに対し、Bはその1/2の40cmに設定している。すると排水路1内の排水の流速が1秒間に5mとすると、導水管12aの水導入端部側先端部Aにおける排水の流速は5m/秒であるが、導水管中間部12c先端部Bでは従ってプロペラ水車13が受ける排水の流速は、ベルヌーイの定理によりその4倍の20m/秒となる。
ちなみに,美浜原子力発電所には、幅5m、深さ2mの冷却水排水路が3基配設されていて排水の流速は5m/秒であるが、この各排水路に水力発電装置2機を搭載した水車カプセル型水力発電装置を設置し運転した場合、水素,酸素の発生量はおよそ次のとおりとなる。
この排水路3基の排水量は、5m×2m×5m/秒=150m/秒
上記1機の水力発電装置の発電量は250KVAhである。
3基の排水路における発電量は、250×2×3=1500KVAhとなる。
1mの水素を得るのに必要な直流電力は、6.5Kwhとされている。
発生する1日の水素量は、(1500×0.8)/6.5×24=4330mとなる。
発生する1日の酸素量は、4330×1/2=2165mとなる。
年間(300日稼働とする)の水素量は、4330×300=1299000mとなる。
年間の酸素量は、2165×300=649500mとなる。
本発明に係るシステム系統のブロック図である。 水車カプセル型水力発電装置のカプセルの排水路内川床への設置時における横断平面図である。 水車カプセル型水力発電装置の同上カプセル設置完了後プロペラ水車と直流発電機搭載時における縦断側面図である。 同上水車カプセル型水力発電装置の運転時における縦断側面図である。 同上水車カプセル型水力発電装置の運転時における横断平面図である。 水車カプセル型水力発電装置の排水路内川床への固定配設状態における正面図である。 導水管内の制水ゲートによる流水路開閉状態を示す説明図で、(a)は開放時の縦断側面図、(b)は同開放時の横断平面図、(c)は閉塞時の縦断側面図、(d)は同閉塞時の横断平面図である。 プロペラ水車における可変ピッチペラ構造の制御状態を示す説明図である。 排水路内川床上に固定配設された水車カプセル型水力発電装置の斜視図である。 分岐接続型電気分解槽の概要構造を示す縦断面図である。 分岐接続型電気分解槽の陽極槽と陰極槽に配設する多芯電極の横断面図である。 分岐接続型電気分解槽を導出配管に多数並列接続せしめた多槽式電解槽の平面図である。
符号の説明
1 排水路
2 排水路の川床
3 水車カプセル型水力発電装置
4 アンカー
5 直流受電設備
6 分岐接続型電気分解装置
7 水素圧縮圧送装置
8 酸素圧縮圧送装置
9 水素貯蔵装置
10 酸素貯蔵装置
11 カプセル
12 導水管
12a 導水管前端部
12b 導水管後端部
12c 導水管中間部
13 プロペラ水車
14 円盤回転扉型制水ゲート
15 止水キャット
16 直流発電機
17 直流受電設備
18 送電ケーブル
19 翼板
20 補助カプセル
21 送電ケーブル
22 交流受電設備
23 システム構内給電設備
24 流速検知センサ
25 制御手段(コンピュータ)
26 油圧モータ等のサーボモータ
27 陽極槽
28 陰極槽
29 高分子膜の隔膜
30 連通管
31 連通管
32 清水給水タンク
33 フィルター
34 水素導出配管
35 酸素導出配管
36 回転制御バルブ
37 陽極
38 陰極
39 多芯電極
40 多槽式電気分解槽

Claims (10)

  1. 原子力発電所,火力発電所,工場等に付設の冷却水排水路或いは水力発電所における使用済み水を放水する排水路等の排水路内の川床上に,水車カプセル型水力発電装置をアンカーにより固定配設して,排水エネルギーを電気エネルギーに変換し、その得られた電力を地上の受電設備を介して分岐接続型電気分解槽に通電して水の電気分解により水素と酸素を発生せしめるとともに、発生した水素と酸素を,夫々圧縮装置を介して水素貯蔵装置と酸素貯蔵装置とに送り該部に貯蔵せしめるようになした水素,酸素発生のシステム系統を具備しており、前記水車カプセル型水力発電装置は、排水路内を流れる排水の激流を停止することなくその川床上に容易,安全,安定して水力発電装置を固定配設せしめるべく,カプセル内の制水ゲートを有する導水管前端部と後端部との中間に,内部にプロペラ水車を有しない導水管中間部とプロペラ水車を組み込んだ導水管中間部とを切り替え接続自在となし,プロペラ水車と直流発電機を連携接続せしめてなるものであり、前記分岐接続型電気分解槽は、発生した水素と酸素の混合による純度と発生効率の低下を防止するべく,電解槽を酸素発生の陽極槽と水素発生の陰極槽とに分離して形成し,陽極槽と陰極槽はその底部外面において連通管を介して接続せしめ,その連通管の中間部に高分子膜の隔膜を配設するとともに、陽極槽は連通管を介して清水供給の給水タンクに接続して電気分解槽と給水タンクの水面を常時一定水位に保持せしめるようになしたことを特徴とする排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  2. 水車カプセル型水力発電装置として、カプセル内に制水ゲートを有する導水管を複数本配設して,その各導水管の前端部と後端部との中間に夫々直流発電機と連携接続するプロペラ水車を内部に組み込んだ導水管中間部を接続せしめたものを用いたことを特徴とする請求項1記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  3. 水車カプセル型水力発電装置として、カプセル上部両横外面に90度の角度で折曲可能に水平に突出させた翼板下面に,制水ゲートを有する補助導水管内に補助交流発電機と連携接続するプロペラ水車を組み込んだ補助カプセルを取り付け配設したものを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  4. 水力発電装置のプロペラ水車として、排水の流速の変化に拘らず水車の回転数を常時一定に維持せしめるべく,導水管前端部内の制水ゲートと水車のプロペラとの間に配設したセンサによりプロペラに掛かる排水の流速の変化を検出し,その検出データを制御手段に送り,制御手段からの指令に基づき油圧モータ等のサーボモータを介して流速の変化に対応してプロペラの流水に対する対面角度を適切に調整する可変ピッチペラ構造のものを用いたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  5. 制水ゲートとして、導水管の前端部及び後端部内において,導水管内で90度の角度で切り替え回転して導水管内の流水路の開閉を行う円盤回転扉型ゲートを用いたことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  6. 水力発電装置を搭載するカプセルとして、流水抵抗を軽減するべく,外観形状を涙滴型若しくは流線形型となしたものを用いたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  7. 水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設手段として、水力発電装置を搭載するカプセルを川床上面に固定するアンカーのカプセル底面側基端部外面に,カプセル内への漏水防止とカプセルへの衝撃吸収を図るべく,円錐台筒型若しくは円筒形状の硬質ゴム製止水キャットを川床面に密着する状態で嵌着せしめたものを用いたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  8. 水力発電装置の排水路内川床上面への固定配設手段として、パイプ先端部に設けたスクリューオーガにてアンカーパイプを川床コンクリート内に掘進させながら圧入せしめ,パイプ基端部よりセメントミルクを注入してその硬化により水力発電装置搭載のカプセルの川床への安定固定を図るものを用いたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  9. 分岐接続型電気分解槽の陽極槽と陰極槽内に配設する電極として、丸棒状の単位電極複数本を各電極棒間に僅かな間隙を配して円形状に束ねて多芯極となした多芯電極を用いたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
  10. 分岐接続型電気分解槽として、夫々底面外部において連通管を介して接続する複数本の陽極槽と陰極槽とを夫々酸素圧縮装置と水素圧縮装置への導出配管に制御バルブを介して並列接続せしめた多槽式電解槽を用いたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の排水エネルギー利用の水素,酸素発生システム。
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