JP2007152848A - 積層板 - Google Patents
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Abstract
【課題】工作機械窓や自動車窓、鉄道窓、防弾ガラスなど特に耐衝撃性が要求される窓の構成物材として好適に用いることができる積層板に関し、耐衝撃性、耐溶剤性及び表面洗浄性を有し、分別することなく廃棄処理できる積層板を提供する。
【解決手段】耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に水との接触角が70°以下の親水性膜が積層されてなる親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを、該親水性膜を表面にして、ポリカーボネート板の少なくとも一面に積層してなる構成を備えた積層板を提案する。
【選択図】なし
【解決手段】耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に水との接触角が70°以下の親水性膜が積層されてなる親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを、該親水性膜を表面にして、ポリカーボネート板の少なくとも一面に積層してなる構成を備えた積層板を提案する。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐衝撃性が特に要求される窓、例えば工作機械窓や自動車窓、鉄道窓、防弾ガラスなどの窓の構成部材として好適に用いることができる積層板に関する。
ポリカーボネート板(以下「PC板」という。)は、透明性に優れ、耐衝撃性も備えているため、耐衝撃性が特に要求される窓材等に用いられている。ところが、工作機械の安全窓等に使用した場合、ポリカーボネート(PC)は他の樹脂に比べて耐溶剤性に劣るため、工作機械の運転中に付着した切削液等の薬品によって次第に劣化したり、或いは切削カス等の付着によって視認性や耐衝撃性が低下したりすることがあった。
このような理由によって近年、PC板にガラス板を貼り合せた複合構成のものや、PC板の表面にハードコート層を形成してなる構成のものが提案されている。
このような理由によって近年、PC板にガラス板を貼り合せた複合構成のものや、PC板の表面にハードコート層を形成してなる構成のものが提案されている。
前者のPC板にガラスを貼り合せた複合構成のものとしては、例えばシリコーンハードコート層が設けられたPC板の該コート層表面に、ポリウレタン系樹脂からなる接合層を介してガラス板を接合されてなる構成のものが提案されている(特許文献1参照)。
このような構成の積層板は、切削液が付着する側にガラス材を使用することでPC板の劣化を防ぐことができ、しかもガラス面に対して切削液(切削油を水で希釈したもの)が良く濡れることから表面洗浄性が高いという長所を有している。その一方、このような異種材料からなる複合板は、PC板とガラス材とを分別し難いため、廃棄処理の際のコストが高いという不利な点を有しており、そのために工作機械の窓等として広く普及していないのが実情であった。
このような構成の積層板は、切削液が付着する側にガラス材を使用することでPC板の劣化を防ぐことができ、しかもガラス面に対して切削液(切削油を水で希釈したもの)が良く濡れることから表面洗浄性が高いという長所を有している。その一方、このような異種材料からなる複合板は、PC板とガラス材とを分別し難いため、廃棄処理の際のコストが高いという不利な点を有しており、そのために工作機械の窓等として広く普及していないのが実情であった。
他方、後者のPC板にハードコート層を積層した構成のものとしては、例えばPC板の表面にアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂等からなるハードコート剤を2μm〜10μmの厚さに塗布してハードコート層を形成してなる構成のものが提案されている。
このようにPC板にハードコート層を積層した構成のものは、劣化速度が相対的に遅くなるに過ぎず、ハードコート剤のほとんどが有機系で疎水性であるため、油成分が付着し易く、かつ切削液の油成分が徐々にアタックして最終的には劣化することになる。特に油分が揮発する環境があると、劣化速度は著しく速まり、割れたり、クラックが発生したりするようになる。また。ハードコート膜が薄いと部分的に欠落が生じて機能を果たさないなどの問題もあった。
このようにPC板にハードコート層を積層した構成のものは、劣化速度が相対的に遅くなるに過ぎず、ハードコート剤のほとんどが有機系で疎水性であるため、油成分が付着し易く、かつ切削液の油成分が徐々にアタックして最終的には劣化することになる。特に油分が揮発する環境があると、劣化速度は著しく速まり、割れたり、クラックが発生したりするようになる。また。ハードコート膜が薄いと部分的に欠落が生じて機能を果たさないなどの問題もあった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みて、耐衝撃性が要求される窓材、例えば工作機械窓や自動車窓、鉄道窓、防弾ガラスなどの窓材として好適に用いることができる積層板に関し、耐衝撃性、耐溶剤性及び表面洗浄性を有し、しかも、分別することなく廃棄処理できる積層板を提供せんとするものである。
本発明は、耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に水との接触角が70°以下の親水性膜が積層されてなる親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを、該親水性膜を表面にして、PC板の少なくとも一面に積層してなる構成を備えた積層板を提案する。
本発明の積層板は、PC板の少なくとも一面に耐溶剤性を備えたフィルムを積層することで、透明性、耐衝撃性及び耐溶剤性を備えた積層板とすることができる上、耐溶剤性を備えたフィルムに、水との接触角が70°以下の親水性膜を積層することで、自己洗浄力を付与することができ、膜表面に付着した汚れ(例えば切削カス汚れなど)を自己洗浄することができる。さらには、全て合成樹脂から構成されるため、分別することなく容易に廃棄処理することもできる。
よって、本発明の積層板は、例えば工作機械窓や自動車窓、鉄道窓、防弾ガラスなどの窓材として好適に用いることができる。
よって、本発明の積層板は、例えば工作機械窓や自動車窓、鉄道窓、防弾ガラスなどの窓材として好適に用いることができる。
なお、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
以下に本発明の実施形態について詳細に述べるが、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において「主成分」と表現した場合には、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含するものである。特に当該主成分の含有割合を特定するものではないが、その成分(2成分以上が主成分である場合には、これらの合計量)が組成物中で50質量%以上、特に70質量%以上を占めるのが一般的である。
また、本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意であり、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
また、本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意であり、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
本実施形態の積層板は、PC板の一面又は両面に、親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを積層してなる構成を備えた積層板である。
(PC板)
PC板としては、その種類を特に限定するものではない。例えば、ビスフェノールを原料として周知の方法で製造されたポリカーボネート系樹脂、例えば芳香族ビスフェノールのホスゲン化或いはエステル交換反応により合成されたポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成された板体を使用することができる。
PC体は、押出法、プレス法、キャスト法、射出法などのいずれの製造方法で形成されたものであってもよい。但し、耐衝撃性及び耐溶剤性を重視するならばキャスト法、プレス法或いは押出法によって形成されたPC板を用いるのが好ましい。
また、目的に応じて、ポリカーボネート系樹脂に紫外線吸収剤、無機充填剤、滑剤、色剤等の各種添加剤を配合してなるPC板を用いてもよい。
PC板の厚さは、使用用途によって適宜選択すればよく、一般的には0.1mm〜15.0mmである。
PC板としては、その種類を特に限定するものではない。例えば、ビスフェノールを原料として周知の方法で製造されたポリカーボネート系樹脂、例えば芳香族ビスフェノールのホスゲン化或いはエステル交換反応により合成されたポリカーボネート系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成された板体を使用することができる。
PC体は、押出法、プレス法、キャスト法、射出法などのいずれの製造方法で形成されたものであってもよい。但し、耐衝撃性及び耐溶剤性を重視するならばキャスト法、プレス法或いは押出法によって形成されたPC板を用いるのが好ましい。
また、目的に応じて、ポリカーボネート系樹脂に紫外線吸収剤、無機充填剤、滑剤、色剤等の各種添加剤を配合してなるPC板を用いてもよい。
PC板の厚さは、使用用途によって適宜選択すればよく、一般的には0.1mm〜15.0mmである。
(親水性膜被覆耐溶剤性フィルム)
親水性膜被覆耐溶剤性フィルムは、耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に、水との接触角が70°以下の親水性膜を積層してなる構成を備えたフィルムである。
親水性膜被覆耐溶剤性フィルムは、耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に、水との接触角が70°以下の親水性膜を積層してなる構成を備えたフィルムである。
ここで、基材フィルムとしての耐溶剤性フィルムは、耐溶剤性を備えたフィルムであればよい。必要な耐溶剤性の目安としては、溶解、膨潤、浸透、白濁しないことが要求される。
具体的には、例えばポリエステル系樹脂からなるフィルムやポリプロピレン系樹脂からなるフィルムなどを挙げることができ、中でもそれらの1軸或いは2軸延伸フィルム、その中でも特に機械的強度の面から2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いるのが好ましい。
基材フィルムの厚さは、特に限定するものではないが、十分な強度を確保するために12μm〜188μmであるのが好ましく、中でも経済性と強度の両立を考えると25μm〜50μmであるのが特に好ましい。
なお、基材フィルムの表面は、親水性膜を形成し易くするために、表面に砂をたたきつけたり、金属ブラシ・サンドペーパーなどで磨くことによって物理的に凹凸をつけたり、コロナ放電やプラズマ放電、紫外線処理などの表面処理を施したりしてもよい。或いは易接着コート処理したものでもよい。
具体的には、例えばポリエステル系樹脂からなるフィルムやポリプロピレン系樹脂からなるフィルムなどを挙げることができ、中でもそれらの1軸或いは2軸延伸フィルム、その中でも特に機械的強度の面から2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いるのが好ましい。
基材フィルムの厚さは、特に限定するものではないが、十分な強度を確保するために12μm〜188μmであるのが好ましく、中でも経済性と強度の両立を考えると25μm〜50μmであるのが特に好ましい。
なお、基材フィルムの表面は、親水性膜を形成し易くするために、表面に砂をたたきつけたり、金属ブラシ・サンドペーパーなどで磨くことによって物理的に凹凸をつけたり、コロナ放電やプラズマ放電、紫外線処理などの表面処理を施したりしてもよい。或いは易接着コート処理したものでもよい。
上記基材フィルムの一面に積層される親水性膜の親水性は、23℃×50RH%の環境下で水(72mN/mの標準液)を滴下して30秒間測定した時の接触角が70°以下、中でも10°〜60°であるのが好ましい。接触角が70°を超える膜では、表面に付着した切削カス汚れとの膜界面に切削液が浸透しにくくなり自己洗浄性が低下することがある。
なお、親水性膜は、水及び有機物に溶解若しくは膨潤しないことも必要である。
なお、親水性膜は、水及び有機物に溶解若しくは膨潤しないことも必要である。
親水性膜は、可視光線波長以下の径を有する微細な無機酸化物からなる無機酸化物膜であるのが好ましく、例えば酸化ケイ素(シリカSiOx)、酸化チタン、酸化アルミ、酸化亜鉛などの無機酸化物膜が有用であり、中でもガラスの主成分と同じ酸化ケイ素(シリカ)が特に好ましい。
親水性膜を積層する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、ゾル−ゲル法、コーティング法などを挙げることができる。中でも、安価に製造できる点で酸化ケイ素(シリカ)等を真空蒸着してなるものが好ましい。
親水性膜の厚さは、0.01μm〜3μm、特に0.03μm〜0.3μmが好ましい。
親水性膜を積層する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、ゾル−ゲル法、コーティング法などを挙げることができる。中でも、安価に製造できる点で酸化ケイ素(シリカ)等を真空蒸着してなるものが好ましい。
親水性膜の厚さは、0.01μm〜3μm、特に0.03μm〜0.3μmが好ましい。
(積層板)
PC板の一面又は両面に、親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを積層する方法は、粘着剤、特に60℃×90%RHの環境下で1ケ月以上に渡って発泡が見られないような高凝集力を備えた粘着剤による貼着、ドライラミネート接着剤による貼着、或いはホットメルト接着剤による貼着など、粘着剤乃至接着剤により貼り合わせればよい。
但し、貼着剤乃至接着剤は、PC板を侵す成分、例えばトルエン、酢酸エチル、MEK(メチルエチルケトン)などの溶剤や可塑剤を含まない粘着剤乃至乃至接着剤を用いるのが好ましい。
PC板の一面又は両面に、親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを積層する方法は、粘着剤、特に60℃×90%RHの環境下で1ケ月以上に渡って発泡が見られないような高凝集力を備えた粘着剤による貼着、ドライラミネート接着剤による貼着、或いはホットメルト接着剤による貼着など、粘着剤乃至接着剤により貼り合わせればよい。
但し、貼着剤乃至接着剤は、PC板を侵す成分、例えばトルエン、酢酸エチル、MEK(メチルエチルケトン)などの溶剤や可塑剤を含まない粘着剤乃至乃至接着剤を用いるのが好ましい。
なお、本発明の積層板は、上記のPC板、耐溶剤性フィルムの基材及び親水性膜以外の層を備えていてもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、実施例及び比較例の評価試験について説明する。
先ず、実施例及び比較例の評価試験について説明する。
<水接触角>
実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面をエタノールで洗浄した後、23℃×50%の環境下で前記表面に標準水(72mN/m)を滴下し、その30秒後に対水接触角測定器(協和界面科学(株)製FACECA‐X型)を用いて水との接触角を計測した。
実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面をエタノールで洗浄した後、23℃×50%の環境下で前記表面に標準水(72mN/m)を滴下し、その30秒後に対水接触角測定器(協和界面科学(株)製FACECA‐X型)を用いて水との接触角を計測した。
<自己洗浄効性>
1.実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面の50mm×100mmのエリアに、切削廃液をスポイトで15点均等に液滴した。
切削廃液には、切削油「イーグルケンHC−1000」を30倍の水で希釈して作製した切削液を、実際に工作機械に用いて黄濁色の廃液となるまで使用したものを用いた。
2.40℃の環境下に2日間放置して液滴の水分を乾燥させて切削カスを表面に付着させた。
3.次に、上記積層体(サンプル)を切削廃液中に垂直に立てて浸漬して30分間静置し、垂直に立てた状態で静かに引き上げて30分間放置して表面の液を自然乾燥させた。
4.裏面に付着した汚れを拭き取り、表面の切削カスの付着の様子を観察した。
この際、観察は、肉眼で行い、次の基準で評価した。
◎:廃液の液滴痕跡および汚染色が見えない状態
△:廃液の液滴痕跡も、汚染色もわずかに見える状態
×:廃液の液滴痕跡も、汚染色もはっきり見える状態
1.実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面の50mm×100mmのエリアに、切削廃液をスポイトで15点均等に液滴した。
切削廃液には、切削油「イーグルケンHC−1000」を30倍の水で希釈して作製した切削液を、実際に工作機械に用いて黄濁色の廃液となるまで使用したものを用いた。
2.40℃の環境下に2日間放置して液滴の水分を乾燥させて切削カスを表面に付着させた。
3.次に、上記積層体(サンプル)を切削廃液中に垂直に立てて浸漬して30分間静置し、垂直に立てた状態で静かに引き上げて30分間放置して表面の液を自然乾燥させた。
4.裏面に付着した汚れを拭き取り、表面の切削カスの付着の様子を観察した。
この際、観察は、肉眼で行い、次の基準で評価した。
◎:廃液の液滴痕跡および汚染色が見えない状態
△:廃液の液滴痕跡も、汚染色もわずかに見える状態
×:廃液の液滴痕跡も、汚染色もはっきり見える状態
<耐磨耗性>
20℃×50%RHの環境下で、実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面に対して、切削油(上記自己洗浄効性の測定と同じもの)を染ませたガーゼを500gfの荷重をかけて10回往復させた。その後、40℃×50%RHの環境下に7日間放置した後、その表面状態を肉眼で観察し、次の基準で評価した。
◎:表面状態に変化なし。
△:表面がわずかに白濁した。
×:表面が白化した。
20℃×50%RHの環境下で、実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面に対して、切削油(上記自己洗浄効性の測定と同じもの)を染ませたガーゼを500gfの荷重をかけて10回往復させた。その後、40℃×50%RHの環境下に7日間放置した後、その表面状態を肉眼で観察し、次の基準で評価した。
◎:表面状態に変化なし。
△:表面がわずかに白濁した。
×:表面が白化した。
<耐油性>
20℃×50%RHの環境下で、実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面に対して、切削油(上記自己洗浄効性の測定と同じもの)を染ませたガーゼを500gfの荷重をかけて10回往復させた後、40℃×50%RHの環境下に7日間放置した後、その表面状態を肉眼で観察し、次の基準で評価した。
◎:変化がほとんど認められない。
△:表面がわずかに白濁した。
×:表面が白化した。
20℃×50%RHの環境下で、実施例及び比較例で得た積層体(サンプル)の表面に対して、切削油(上記自己洗浄効性の測定と同じもの)を染ませたガーゼを500gfの荷重をかけて10回往復させた後、40℃×50%RHの環境下に7日間放置した後、その表面状態を肉眼で観察し、次の基準で評価した。
◎:変化がほとんど認められない。
△:表面がわずかに白濁した。
×:表面が白化した。
(実施例1)
厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に、酸化ケイ素(シリカ)を蒸着して0.03μm(300Å)の親水性膜としてのシリカ蒸着層が形成された厚さ12μmのシリカ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製商品名「テックバリア」)を用意した。
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、シリカ蒸着層を表面にして上記シリカ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを、20μmの粘着剤(:アクリル系粘着剤)を介してハンドロールを用いて貼り合わせて積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に、酸化ケイ素(シリカ)を蒸着して0.03μm(300Å)の親水性膜としてのシリカ蒸着層が形成された厚さ12μmのシリカ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製商品名「テックバリア」)を用意した。
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、シリカ蒸着層を表面にして上記シリカ蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを、20μmの粘着剤(:アクリル系粘着剤)を介してハンドロールを用いて貼り合わせて積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
(比較例1)
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを、20μmの粘着剤(:アクリル系粘着剤)を介してハンドロールを用いて貼り合わせて積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを、20μmの粘着剤(:アクリル系粘着剤)を介してハンドロールを用いて貼り合わせて積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
(比較例2)
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、厚さ3μmのシリコーンハードコート層を形成して積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」)の未処理面に、厚さ3μmのシリコーンハードコート層を形成して積層体(サンプル)を作製した。
この積層体(サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
(比較例3)
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」、サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
厚さ2mmのポリカーボネート板(三菱樹脂製「ステラS300PC2」、サンプル)について、上記の如く水接触角、自己洗浄性、耐磨耗性及び耐油性を測定乃至評価し、結果を表1に示した。
Claims (2)
- 耐溶剤性フィルムの少なくとも一面に水との接触角が70°以下の親水性膜が積層されてなる親水性膜被覆耐溶剤性フィルムを、該親水性膜を表面にして、ポリカーボネート板の少なくとも一面に積層してなる構成を備えた積層板。
- 親水性膜被覆耐溶剤性フィルムは、ポリエステル系樹脂又はポリプロピレン系樹脂からなる2軸延伸フィルムの少なくとも一面に、無機酸化物からなる親水性膜が積層してなる構成を備えたものであることを特徴とする請求項1記載の積層板。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004098350A (ja) * | 2002-09-05 | 2004-04-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 高親水性積層体 |
-
2005
- 2005-12-07 JP JP2005353941A patent/JP2007152848A/ja active Pending
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