JP2007152642A - 発泡材減容機 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機を提供することを課題とする。
【解決手段】発泡スチロール減容機10は、発泡スチロール材を破砕して破砕片とする破砕部14を備えている。破砕部14には、複数の回転刃38が回転軸42に取付けられたロータリーカッター部40が横設されている。そして、回転刃38は、ロータリーカッター部40の破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41にかけてロータリーカッター部40の回転方向Rとは逆方向に螺旋を描くように、回転軸42に取付けられている。このため、ロータリーカッター部40の回転に伴って、発泡スチロール材を破砕しつつロータリーカッター部40の破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41へ破砕片が搬送されるので、ロータリーカッター部40による発泡スチロール材のいわゆる飲込みが良くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、発泡材を減容する発泡材減容機に関し、更に詳細には、特に廃発泡スチロールを減容するのに最適な発泡材減容機に関する。
廃プラスチック処理装置の先行技術としては、本件出願人により提案された特許文献1、2に開示された技術がある。本件との関係においては、いずれの技術も同等の位置付けであるので、以下においては、前者の公報に開示された先行技術について簡単に説明する。
この公報に開示された廃プラスチック処理装置は、廃プラスチックを粗砕するための粗砕機と、粗砕された廃プラスチックを搬送するスクリュウコンベアと、搬送された廃プラスチックを溶融する溶融機と、熱風を発生させる熱風発生機とによって構成されている。溶融機の下部側には漏斗形状の溶融炉が配置されており、粗砕機で粗砕された廃プラスチックが投入されるようになっている。さらに、溶融炉の下側には、溶融されて半流動体となった廃プラスチックを受け止めるための容器が配置されている。溶融された廃プラスチックは容器に溜められてから、別の場所で冷却及び固化される。
ところで、従来の廃プラスチック処理装置では、粗砕機内で廃プラスチックがカッターから逃げ易いため、カッターによる廃プラスチックのいわゆる飲込みが悪く、破砕効率低いという問題があった。そして、この問題は、廃プラスチック処理装置で発泡材を処理する場合に特に顕著に見られていた。
実開平6−57613号公報 実公平7−34653号公報
本発明は、上記事実を考慮して、発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、発泡材を減容する発泡材減容機であって、発泡材を破砕して破砕片とする破砕部を備え、前記破砕部には、複数の破砕刃が回転軸に取付けられた回転式のカッター部が横設され、前記複数の破砕刃は、前記カッター部の破砕片送出し始端側から破砕片送出し終端側にかけて前記カッター部の回転方向とは逆方向に螺旋を描くように、前記回転軸に取付けられていることを特徴とする。
本明細書で破砕刃が螺旋を描くとは、隣接する破砕刃のなす角度が180°をなしている場合も含む。
請求項1に記載の発明では、このように、破砕刃が、カッター部の破砕片送出し始端側から破砕片送出し終端側にかけてカッター部の回転方向とは逆方向に螺旋を描いて取付けられている。このため、カッター部の回転に伴って、発泡材を破砕しつつカッター部の破砕片送出し始端側から破砕片送出し終端側へ破砕片が搬送されるので、カッター部による発泡材のいわゆる飲込みが良くなる。
これにより、発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機とすることができる。また、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)では、破砕片が密集し、徐々に細かく破砕される。
なお、カッター部の破砕片送出し終端側に投入された発泡材は、何回か攪拌されていくうちに小さく砕かれていく。
請求項2に記載の発明は、前記破砕片送出し始端側から前記破砕片送出し終端側にかけて、隣り合う破砕刃同士のなす角度が徐々に小さくされていることを特徴とする。
これにより、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)に向けて、より細かく破砕しながら破砕片を搬送することができる。なお、破砕片送出し始端側(螺旋始端側)で隣り合う破砕刃同士のなす角度を大きくしておくと、破砕片送出し始端側で発泡材の飲込みが悪くなることを防止できる。
請求項3に記載の発明は、発泡材を減容する発泡材減容機であって、発泡材を破砕して破砕片とする破砕部を備え、前記破砕部には、複数の破砕刃が回転軸に取付けられた回転式のカッター部が横設され、前記複数の破砕刃の少なくとも1枚の先端部には、回転方向側に突出した爪部が形成されていることを特徴とする。
これにより、カッター部による発泡材のいわゆる飲込みが良くなるので、発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機とすることができる。
本発明は上記構成としたので、以下の効果を奏することができる。
請求項1に記載の発明によれば、発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機とすることができる。また、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)では、破砕片が密集し、徐々に細かく破砕される。
請求項2に記載の発明によれば、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)に向けて、より細かく破砕しながら破砕片を搬送することができる。
請求項3に記載の発明によれば、カッター部による発泡材のいわゆる飲込みが良くなるので、発泡材の破砕効率を向上させた発泡材減容機とすることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機10は、操作盤12でオペレータが操作することによって稼動するようになっており、破砕部14、コンベア部16、加熱部18、及び、切断・成形部20を主要部として構成されている。以下、この順に各部の構成について説明する。
(破砕部)
破砕部14は、廃棄用の発泡スチロール材(廃発泡スチロール材)Sが投入される破砕ホッパ24を備えている。破砕ホッパ24には取っ手26が付けられた透明なスライド蓋28と、スライド蓋28のガイド部30とが設けられており、発泡スチロール材Sを破砕ホッパ24内に投入する際にスライド蓋28を簡単に開けられるようになっている。
また、破砕ホッパ24には、図3(B)の紙面右半分側にホッパ前板32が設けられており、図3(B)の紙面左半分側では、コンベア部16に破砕片Tを供給できるように、ホッパ前板を設けないことにより開口34を形成している。
また、破砕部14は、破砕ホッパ24の底部近くに、上下方向に立てられ、水平方向に並設された複数の固定刃(破砕刃)36と、横設されたロータリーカッター部40と、を備えている。
ロータリーカッター部40では、複数の回転刃(破砕刃)38が、隣り合う固定刃36の間を通過するように回転軸42に取付けられている。また、各固定刃36の刃先は、回転刃38の回転方向に向けられており、ロータリーカッター部40の回転により、回転刃38の刃先と固定刃36の刃先とで発泡スチロール材Sが挟まれるようになっている。
この回転刃38は、ロータリーカッター部40の破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41にかけてロータリーカッター部40の回転方向Rとは逆方向に螺旋を描くように、回転軸42に取付けられている。
この構成により、破砕ホッパ24内の発泡スチロール材は、ロータリーカッター部40の回転に伴って、破砕されつつ破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41へ(すなわちUL方向へ)破砕片Tとなって搬送されるので、ロータリーカッター部40による発泡スチロール材Sのいわゆる飲込みが良くなっている。また、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)では、破砕片が密集し、徐々に細かく破砕されるようになっている。
また、本実施形態では、図1、図4に示すように、各回転刃38の先端部には、回転方向Rの側に突出した爪部37が形成されており、ロータリーカッター部40による発泡材のいわゆる飲込みが更に良くなっている。
(コンベア部)
コンベア部16は、開口34から送り出されてきた破砕片Tを図3(B)の右方(UR方向)へ送り出す第1スクリューコンベア44をロータリーカッター部40の近傍に備えている。この第1スクリューコンベア44は、ロータリーカッター部40の回転軸42に沿って併設されている。
更に、コンベア部16は、第1スクリューコンベア44の下方側に、第1スクリューコンベア44に沿って、パイプ状の破砕片案内部48と、破砕片案内部48内に設けられた第2スクリューコンベア46と、が設けられている。そして、コンベア部16には、第1スクリューコンベア44の先端側のゾーンと第2スクリューコンベア46の基端側のゾーンとを連通させるシュート部50が設けられている。
この構成により、第1スクリューコンベア44からシュート部50を介して第2スクリューコンベア46へ破砕片Tが送り出され、第2スクリューコンベア46によって、図3(B)の左方(UL方向)へ送り出される。
ここで、ロータリーカッター部40の回転軸42に沿って第1スクリューコンベア44及び第2スクリューコンベア46が設けられているので、無駄なスペースが形成され難く、発泡スチロール減容機10を小型化し易い。
(加熱部)
加熱部18は、第2スクリューコンベア46の下流端に設けられており、破砕片案内部48に接続された枠部54と、枠部54内に設けられた複数枚(図2、図3(B)では4枚)の電気ヒータ板56と、を備えている。そして、加熱部18は、第2スクリューコンベア46から送り込まれた破砕片Tを、各流動路58(図2、図3では3つの流動路)で加熱して溶融させることによりゲル状材Gとしている。
本実施形態では、図2、図3に示すように、加熱部18の上流端部から下流端部にかけて、各流動路58で高さ幅hが徐々に小さくなるように、電気ヒータ板56の配置が設定されている。なお、加熱部18の上流端部から下流端部にかけて、各流動路58の高さ幅hが徐々に小さくなり、横幅は一定であるので、加熱部18の上流端部から下流端部にかけて、各流動路58の断面積も徐々に小さくなる。
また、発泡スチロール減容機10には、活性炭Kを収容した脱臭器66と、脱臭器66の下流側に接続されたブロワ68と、が設けられている。脱臭器66の上流側は、枠部54の上方に形成された吸気口70に接続されており、ブロワ68の下流側は、切断・成形部20に形成された吐気口72に接続されている。
また、加熱部18から切断・成形部20に跨って、吸気口70及び吐気口72の上方を覆うようにフード74が設けられている。吸気口70と吐気口72との間には後述の切断上刃76が配置されている。
この構成により、第2スクリューコンベア46から送り出された破砕片Tは、容量が小さくされたゲル状材Gとして加熱部18から送り出される。また、加熱部18で発生する悪臭は、吸気口70から吸気管80を経由して脱臭器66で脱臭される。
(切断・成形部)
切断・成形部20は、加熱部18から送り出されたゲル状材Gを切断する切断部82を、加熱部18の送出端に備えている。切断部82は、固定された切断上刃76と上下動可能な切断下刃78とを備えている。切断下刃78は、エキセン機構により切断刃用駆動モータ84によって上下動する構成になっている。
また、切断・成形部20は、切断上刃76の下流端(送出端)に成形ロール86を備え、切断下刃78の下流端(送出端)に成形ダイ88を備えている。成形ロール86は成形ロール用駆動モータ87で駆動される。
更に、切断・成形部20は、成形ダイ88に接続された排出樋(成形樋)90を備えている。排出樋90の下方側には、インゴットIの送り長さを測定する測長ロール92と、測長ロール92の回転数を検出する近接センサ94と、が設けられている。近接センサ94はブラケット95に取付けられている。
測長ロール92は、回転フリーにされた軸部96と、軸部96に取付けられた2枚のホイール98と、を備えている。ホイール98の円周壁は粗面にされている。そして、ホイール98の上端部が、排出樋90に形成された開口から露出していて、インゴットIの下面に当接するようになっている。また、ホイール98には、近接センサ94の被検出体としての役割も果たす錘(図示せず)が取付けられている。
この錘の回転数が所定回転数に到達すると、近接センサ94からの信号を受けた切断刃用駆動モータ84は、切断下刃78を上下動させる。
また、切断・成形部20には、上記の吐気口72が、フード74内で成形ロール86の上方に設けられている。
この構成により、切断部82で上記ゲル状材Gを切断する際、ゲル状材Gが電気ヒータ板56と成形ダイ88と成形ロール86とによって保持されている。従って、切断下刃78を待機位置に戻すときに、切断上刃76や切断下刃78にゲル状材Gが付着してゲル状材Gが変形することは回避される。
また、成形ダイ88と成形ロール86とによって、上記ゲル状材Gを厚板状にすることができる。
更に、ブロワ68から送出された冷風が吐気管100を経由して吐気口72から流出し、厚板状のゲル状材Gが空冷されるので、この結果、ゲル状材Gは硬いインゴットIとなる。
また、上記のように測長ロール92と近接センサ94とを設けているので、切断長を測定するための機構を大掛かりにすることなく、インゴットIを所定長さで順次切断することができる。
(作用)
発泡スチロール減容機10を稼動させ、破砕ホッパ24内に発泡スチロール材Sを投入すると、ロータリーカッター部40の回転によって、発泡スチロール材Sは破砕されながら破砕片送出し終端側41(UL方向)に搬送される。そして、図3(B)の左方側では、破砕された発泡スチロール材が密集され、徐々に細かく破砕されて破砕片Tとなる。
この破砕片Tは、開口34からコンベア部16の第1スクリューコンベア44に送られ、更に、シュート部50を介して第2スクリューコンベア46へ送り出される。そして、第2スクリューコンベア46によって、加熱部18へ押し込まれる。
加熱部18へ送り込まれた破砕片Tは、容量が小さくされたゲル状材Gとして加熱部18から切断・成形部20へ送り出される。
切断・成形部20では、成形ロール86及び成形ダイ88によって厚板状のゲル状材Gにされ、更に、冷却されてインゴットIにされ、排出樋90から送り出される。ここで、インゴットIが所定長さ排出されたときに近接センサ94からの信号により切断部82で上記ゲル状材Gが切断される。従って、切断した一本あたりのインゴットIの長さを一定長さにすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、ロータリーカッター部40の破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41にかけてロータリーカッター部40の回転方向Rとは逆方向に螺旋を描くように、回転刃38が回転軸42に取付けられている。
これにより、破砕ホッパ24内の発泡スチロール材は、ロータリーカッター部40の回転に伴って、破砕されつつ破砕片送出し始端側39から破砕片送出し終端側41へ(すなわちUL方向へ)破砕片Tとなって搬送されるので、ロータリーカッター部40による発泡スチロール材Sのいわゆる飲込みが良くなっている。従って、発泡スチロール材Sの破砕効率を向上させた発泡スチロール減容機10とされている。
また、破砕片送出し終端側(螺旋終端側)では、破砕片が密集し、徐々に細かく破砕される。
更に、本実施形態では、各回転刃38の先端部には、回転方向Rの側に突出した爪部37が形成されている。従って、ロータリーカッター部40による発泡スチロール材Sのいわゆる飲込みが更に良くなっている。
なお、図5に示すように、破砕片送出し始端側109から破砕片送出し終端側111にかけて、隣り合う回転刃同士のなす角度(位相角度)θが徐々に小さくされたロータリーカッター部110としてもよい。これにより、破砕片送出し終端側111に向けて、より細かく破砕しながら破砕片を搬送することができる。
この場合、破砕片送出し始端側109で隣り合う回転刃同士のなす角度を大きくしておくと破砕片送出し始端側109で発泡スチロール材の飲込みが悪くなることを防止できる。例えば、破砕片送出し始端側109で、4枚の回転刃38について、隣り合う回転刃同士のなす角度θ1を180°にしておくと、破砕片送出し始端側109で発泡スチロール材Sの飲込みが悪くなることを充分に防止できる。ここで、このように4枚の回転刃38についてθ1を180°とした場合、その後、回転刃同士のなす角度が45°をなすように、回転刃38をUL方向に順次取付けてもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機の加熱部を構成する枠部及び電気ヒータ板を示す斜視図である。 図3(A)及び(B)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機の側面断面図及び正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機を構成する回転刃の平面図である。 本発明の一実施形態に係る発泡スチロール減容機を構成するロータリーカッター部の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
10 発泡スチロール減容機(発泡材減容機)
14 破砕部
37 爪部
38 回転刃(破砕刃)
39 破砕片送出し始端側
40 ロータリーカッター部
41 破砕片送出し終端側
42 回転軸
109 破砕片送出し始端側
110 ロータリーカッター部
111 破砕片送出し終端側

Claims (3)

  1. 発泡材を減容する発泡材減容機であって、
    発泡材を破砕して破砕片とする破砕部を備え、
    前記破砕部には、複数の破砕刃が回転軸に取付けられた回転式のカッター部が横設され、
    前記複数の破砕刃は、破砕片送出し始端側から破砕片送出し終端側にかけて前記カッター部の回転方向とは逆方向に螺旋を描くように、前記回転軸に取付けられていることを特徴とする発泡材減容機。
  2. 前記破砕片送出し始端側から前記破砕片送出し終端側にかけて、隣り合う破砕刃同士のなす角度が徐々に小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の発泡材減容機。
  3. 発泡材を減容する発泡材減容機であって、
    発泡材を破砕して破砕片とする破砕部を備え、
    前記破砕部には、複数の破砕刃が回転軸に取付けられた回転式のカッター部が横設され、
    前記複数の破砕刃の少なくとも1枚の先端部には、回転方向側に突出した爪部が形成されていることを特徴とする発泡材減容機。
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