JP2007151778A - 家具転倒防止金具 - Google Patents

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雅幸 山下
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Abstract

【課題】地震時の横揺れに対応できなかったり、家具等を移動させねば設置できなかったり、設置箇所に制限がある。
【解決手段】壁W側に帯板1を固定し、家具Aの上面及び両側面に上動規制手段及び左右動規制手段を当接させると共に、該上動規制手段及び左右動規制手段の基端部を上記帯板1に固定する。よって、左右動規制手段により地震時の横揺れに対応可能となり、帯板1を横長状にして壁Wにおける家具Aより上方部位に、或いは2枚の帯板1、1aを縦長状にして壁Wにおける家具Aの両側部の外側部位に固定することにより、家具Aを移動させずに設置可能となる。又、上動規制手段及び左右動規制手段を横長状の帯板1に固定することで、上動規制手段及び左右動規制手段の設置箇所が制限されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震時における家具等の転倒を防止する様にした金具に関する。
従来、家具転倒防止用品としては、天井と家具の間に介設する突っ張り棒により、家具及び天井に傷をつけずに家具の転倒を防止出来るものや(例えば、特許文献1参照)、床面及び壁面と家具の間に介設する粘着シートにより、床面及び壁面に家具を粘着固定して、外部には現れず見た目も良い状態で家具の転倒を防止出来るものや(例えば、特許文献2、3参照)、壁面と家具の上面をL型金具で固定して家具の転倒を防止出来するものが見受けられる。
特願平8−242954号公報 登録実用新案第3035050号公報 特願2000−325168号公報
しかし、上記各従来技術には、下記の通り解決せねばならない課題があった。
(1)前記突っ張り棒は、地震時における縦揺れには効果を発揮し得るものであるが、横揺れに対してはその効果を十分に発揮し得ず、該突っ張り棒がはずれてしまう恐れがあり、而も家具の上面に設置するので見た目が悪い。
(2)前記粘着シートにより家具の転倒を防止する手段は、床面や壁面に装着するため、設置時には家具を移動せねばならず手間を要する。
(3) 前記L型金具により家具の転倒を防止する手段は、例えば和室の場合、壁面より柱が突出していることから柱のある部分にしか設置出来ないというような制限がある。
本発明は、上記従来技術に基づく、地震時の横揺れに対応できなかったり、家具等を移動させねば設置できなかったり、設置箇所に制限がある等の課題に鑑み、壁側に帯板を固定し、家具の上面及び両側面に上動規制手段及び左右動規制手段を当接させると共に、該上動規制手段及び左右動規制手段の基端部を上記帯板に固定することによって、左右動規制手段により地震時の横揺れに対応可能にし、又帯板を壁における家具より上方部位に固定することによって、家具を移動させずに設置可能にし、又上動規制手段及び左右動規制手段を横長状の帯板に固定したり、家具の両側部外側に固定した縦長状の2枚の帯板に固定することで、設置箇所に制限されない様にして、上記(1)〜(3)の課題を解決する。
更に、横長状の帯板を、設置する壁側における柱の少なくとも2本にねじ等で固定するか、或いは縦長状の帯板を、設置する壁側における胴縁の少なくとも2本にねじ等で固定すれば、帯板が耐震補強部材になる。
そして、上記上動規制手段及び左右動規制手段を、家具の上方両角部に設置する一対の振動規制材に具備させ、該振動規制材を、上動規制手段である水平部材と、該水平部材の外側部より下方へ連続形成した、左右動規制手段である垂下部材と、水平部材又は垂下部材の少なくともどちらか一方に設けた帯板への固定部材で構成すれば、上動規制手段及び左右動規制手段を同時に設置可能になる。
要するに本発明は、壁側に固定する帯板と、該帯板に基端部を固定して、家具の上面及び両側面に当接させる上動規制手段及び左右動規制手段とで構成したので、地震時の縦揺れ及び壁に対し平行方向の横揺れに同等の効果を発揮させることが出来ると共に、上動規制手段及び左右動規制手段を帯板を介して一体化させることが出来るため、夫々単独で規制するのではなく連繋して規制することが出来る。
帯板を横長状にして、壁における家具の上部背面側部位又は上方部位に固定する様にしたので、かかる設置状態の帯板を目立たず見栄え良くすることが出来、而も上方部位に固定すれば家具を動かさずに帯板を設置することが出来るため、設置作業の容易化を図ることが出来る。
而も、帯板を壁側の少なくとも2本の柱に固定する様にしたので、2本の柱間に帯板が架設されることから、該帯板が耐震補強材になるため、壁の耐震強度を向上させることが出来、更に帯板を固定するねじ等の固定部材を深く打ち込むことが出来るため、帯板の固定強度の向上を図ることが出来る。
壁によっては、柱の内側に胴縁を固定すると共に、該胴縁の内側に内装材を固定する構造のものもあり、この構造では内装材と柱が胴縁により離間してしまうが、帯板を縦長状にして、壁における家具の両側部の背面側部位又は外側部位に固定する様にしたので、帯板を2枚にして家具の両側部位に配置すると共に、かかる帯板を胴縁に固定することが出来るため、壁側への帯板の固定強度を持たせることが出来、而も壁における家具の両側部の背面側部位に設置すれば、かかる設置状態の帯板が目立たず見栄え良くすることが出来るし、帯板を壁における家具の両側部の外側部位に設置すれば家具を動かさずに帯板を設置することが出来るため、設置作業の容易化を図ることが出来る。
而も、帯板を、壁側の少なくとも2本の胴縁に固定する様にしたので、2本の胴縁間に帯板が架設されることから、該帯板が耐震補強材になるため、壁の耐震強度を向上させることが出来、更に帯板を固定するねじ等の固定部材を深く打ち込むことが出来るため、帯板の固定強度の向上を図ることが出来る。
上記上動規制手段及び左右動規制手段を、家具の上方両角部に設置する一対の振動規制材に具備させ、該振動規制材を、上動規制手段である水平部材と、該水平部材の外側部より下方へ連続形成した、左右動規制手段である垂下部材と、水平部材又は垂下部材の少なくともどちらか一方に設けた帯板への固定部材で構成したので、家具の上方両角部に略L字型の振動規制材を装着することにより、上動規制手段及び左右動規制手段を一体化して、地震時の縦揺れ、横揺れに同等の効果を発揮し得るため、設置作業の簡易化を図ることが出来る。
又、水平部材又は垂下部材の一方又は両方の裏面に接着テープを設けたので、振動規制材と家具の一体性の向上を図る、即ち家屋側と家具の一体性の向上を図ることが出来、よって更に転倒防止効果を向上させることが出来、而も家具にねじ等を打ち込まずに振動規制材と家具を一体化出来る等その実用的効果甚だ大である。
以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、本発明に係る家具転倒防止金具にあっては、基本的には、壁側に固定する帯板と、該帯板に基端部を固定して、家具の上面及び両側面に当接させる上動規制手段及び左右動規制手段とで構成し、以下具体的に説明する。
図1〜3は、本発明に係る家具転倒防止金具の第1実施例の設置状態を示す正面図、側面図及び要部拡大斜視図、図4は振動規制材の斜視図であり、かかる家具転倒防止金具にあっては、横長状の帯板1と、上動規制手段及び左右動規制手段を兼備する、金属製の一対の振動規制材2、2aとで構成している。
帯板1及び振動規制材2、2aの材質は、ステンレス、アルミニウム、合金等の金属や、硬質プラスチック等の硬質材料とし、而も帯板1にあっては、揺れによる応力を最も受ける部材であるためなるべく厚く高強度のものとしている。
一方の振動規制材2と他方の振動規制材2aは左右対称で、長さを設置する家具Aの奥行き寸法より短く設定し、かかる振動規制材2、2aは、上動規制手段である水平部材3、3aと、該水平部材3、3aの外側部より下方へ連続形成された、左右動規制手段である垂下部材4、4aと、水平部材3、3aの基端部より上方へ連続形成された、帯板1への固定部材5、5aとで固定されている。
又、上記水平部材3、3aにあっては、裏面に表面に剥離テープを有する接着テープ6、6aを貼着し、先端側にねじ用穴7、7aを形成している。
次に本発明に係る家具転倒防止金具の設置方法及び作用について説明する。
先ず、壁Wにおける家具Aの上方部位に帯板1をねじ等により固定し、次に一対の振動規制材2、2aを、固定部材5、5aを帯板1に当てた状態で家具Aの上方両角部にセットした後、固定部材5、5aを帯板1にねじ等により固定する。これにより、振動規制材2、2aにおける水平部材3、3aにより家具Aの上動が規制され、垂下部材4、4aにより家具Aを挟み付けて左右動が規制される。
又、図1〜3、5、6に示す様に、帯板1を壁W側の柱P、Pa…に固定するのが好ましく、例えば図1に示す様に、家具Aの幅が柱P、Pa間寸法より狭く、家具Aの設置場所も柱P、Pa間の場合、帯板1の両端部を柱P、Paに固定して該帯板1の該当箇所に振動規制材2、2aを固定し、図5に示す様に、家具Aの幅が柱P、Pa間寸法より広く、設置状態の家具Aの側部が柱P、Paより突出している場合、帯板1の両端部を柱P、Paに固定して該帯板1の突端部に振動規制材2、2aを固定し、図6に示す様に、2棹1組の家具Aの場合も1棹の家具Aとして対処するなど、要するに家具Aの幅、壁Wに対する位置等に応じて適宜対処すれば良い。
又、図6に示す様に、帯板1が3本以上の柱P、Pa…にかかる様な場合、柱P、Pa…における少なくとも両端側の2本(図6では柱P、Pb)に固定すれば良く、壁W側との一体性及び耐震補強の観点から全ての柱P、Pa…に固定するのが好ましいが、全てでなくても良い。
又、図面上、壁Wは柱P、Pa…が露出した形態であるが、図示しないが、内装材により柱P、Pa…が隠れた形態であっても良く、この場合、帯板1の設置前にハンマー等で壁Wを軽く叩いた際の音により柱P、Pa…の位置を特定する。
図7は、家具転倒防止金具の第2実施例の設置状態を示す側面図であり、上記第1実施例と同様に、帯板1及び一対の振動規制材2、2aで構成されているが、振動規制材2、2aにおける固定部材5、5aが水平部材3、3aの基端部より下方へ連続形成されている点において相違する。
そして、家具Aの上部背面側の壁Wに帯板1をねじ等により固定し、次に一対の振動規制材2、2aを、固定部材5、5aを帯板1に当てた状態で家具Aの上方両角部にセットした後、固定部材5、5aを帯板1にねじ等により固定する。これにより、振動規制材2、2aにおける水平部材3、3aにより家具Aの上動が規制され、垂下部材4、4aにより家具Aを挟み付けて左右動が規制される。よって、設置時には家具Aを動かす必要があり、帯板1は家具Aで隠れるが、壁Wと家具Aの間に若干の隙間が生じることになる。
図8は、第3実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す正面図であり、2枚の帯板1、1a及び一対の振動規制材2、2aで構成され、該帯板1、1aは上記第1、2実施例の帯板1と同構成であるが縦長状にして使用し、振動規制材2、2aにおける固定部材5、5aが垂下部材4、4aの基端部より外側へ連続形成されている点において相違する。
そして、壁Wにおける家具Aの両側部の外側部位に帯板1、1aを、家具Aに沿わせる様に縦長状にして配置しねじ等を内装材Cを貫通させて該当する胴縁B、Ba…に打ち込んで固定し、次に一対の振動規制材2、2aを、固定部材5、5aを帯板1、1aに当てた状態で家具Aの上方両角部にセットした後、固定部材5、5aを帯板1、1aにねじ等により固定する。これにより、振動規制材2、2aにおける水平部材3、3aにより家具Aの上動が規制され、垂下部材4、4aにより家具Aを挟み付けて左右動が規制される。
図9、10は、第4実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す正面図及び側面図であり、上記第3実施例と同様に、2枚の帯板1、1a及び一対の振動規制材2、2aで構成されるが、振動規制材2、2aにおける固定部材5、5aが、第1実施例と同様に、固定部材3、3aの基端部より上方へ連続形成されている点において相違する。
そして、壁Wにおける家具Aの両側部の背面側部位に帯板1、1aを、家具Aに沿わせる様に縦長状にして配置しねじ等を内装材Cを貫通させて該当する胴縁B、Ba…に打ち込んで固定し、次に一対の振動規制材2、2aを、固定部材5、5aを帯板1、1aに当てた状態で家具Aの上方両角部にセットした後、固定部材5、5aを帯板1、1aの、家具Aの上部からの突端部にねじ等により固定する。これにより、振動規制材2、2aにおける水平部材3、3aにより家具Aの上動が規制され、垂下部材4、4aにより家具Aを挟み付けて左右動が規制され、帯板1、1aの殆ど全体が家具Aにより隠れる。
尚、振動規制材2、2aにおける固定部材5、5aは、図1〜6、9のものは、水平部材3、3aの基端部より上方へ連続形成され、図7のものは、水平部材3、3aの基端部より下方へ連続形成され、図8のものは垂下部材4、4aの基端部より外方へ連続形成されているが、要するに振動規制材2、2aの基端側、即ち水平部材3、3aと垂下部材4、4aの少なくともどちらか一方の基端側に固定部材5、5aが有れば良い。
又、図面上、接着テープ6、6aは水平部材3、3aの裏面に貼着されているが、要するに水平部材3、3a又は垂下部材4、4aの一方又は両方に貼着されていれば良く、又ねじ用穴7、7aを水平部材3、3aに形成しているが、要するに水平部材3、3a又は垂下部材4、4aの一方又は両方に形成しても良く、場合によっては無くても良い。
又、上記第3、4実施例の振動規制材2、2aをあたかも別構成の部品かの如く説明したが、設置箇所を左右逆にすれば対応可能であるので、別部品として用意しなくても対応可能である。
第1実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す正面図である。 図1の側面図である。 図1の家具転倒防止金具の設置状態を示す要部拡大斜視図である。 振動規制材の斜視図である。 第1実施例の家具転倒防止金具の設置状態の他の実施例を示す正面図である。 第1実施例の家具転倒防止金具の設置状態の他の実施例を示す正面図である。 第2実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す側面図である。 第3実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す正面図である。 第4実施例の家具転倒防止金具の設置状態を示す正面図である。 図9の側面図である。
符号の説明
1、1a 帯板
2、2a 振動規制材
3、3a 水平部材
4、4a 垂下部材
5、5a 固定部材
6、6a 接着テープ
7、7a ねじ用穴
A 家具
B、Ba… 胴縁
C 内装材
P、Pa… 柱
W 壁

Claims (7)

  1. 壁側に固定する帯板と、該帯板に基端部を固定して、家具の上面及び両側面に当接させる上動規制手段及び左右動規制手段とで構成したことを特徴とする家具転倒防止金具。
  2. 帯板を横長状にして、壁における家具の上部背面側部位又は上方部位に固定する様にしたことを特徴とする請求項1記載の家具転倒防止金具。
  3. 帯板を、壁側の少なくとも2本の柱に固定する様にしたことを特徴とする請求項2記載の家具転倒防止金具。
  4. 帯板を縦長状にして、壁における家具の両側部の背面側部位又は外側部位に固定する様にしたことを特徴とする請求項1記載の家具転倒防止金具。
  5. 帯板を、壁側の少なくとも2本の胴縁に固定する様にしたことを特徴とする請求項4記載の家具転倒防止金具。
  6. 上記上動規制手段及び左右動規制手段を、家具の上方両角部に設置する一対の振動規制材に具備させ、該振動規制材を、上動規制手段である水平部材と、該水平部材の外側部より下方へ連続形成した、左右動規制手段である垂下部材と、水平部材又は垂下部材の少なくともどちらか一方に設けた帯板への固定部材で構成したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の家具転倒防止金具。
  7. 水平部材又は垂下部材の一方又は両方の裏面に接着テープを設けたことを特徴とする請求項6記載の家具転倒防止金具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014020745A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式給湯機の耐震構造
CN109770555A (zh) * 2019-04-01 2019-05-21 冯金丽 一种智能衣柜

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