JP2007150269A - 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化物半導体レーザの横モードを安定化させて、低閾値の窒化物半導体レーザ素子とその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板上に積層され、その表面にリッジを有する窒化物半導体層と、電極とを備えた窒化物半導体レーザ素子であって、前記リッジの側面から、該リッジの両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップを有するように第1の保護膜が形成されてなる窒化物半導体レーザ素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法に関し、より詳細には、リッジ導波路構造を有した窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。
窒化物半導体は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、0≦x+y≦1)の化合物半導体によって形成されており、これを用いた半導体レーザ素子は、次世代DVDなどの大容量・高密度の情報記録・再生が可能な光ディスクシステムへの利用、パーソナルコンピュータ等の電子機器への利用に対する要求が高まりつつある。このため、窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子の研究は、盛んに行われている。
また、窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子は、紫外域から赤色に至るまで、幅広い可視光の波長域での発振が可能と考えられていることから、その応用範囲は、レーザ プリンタ、光ネットワークなどの光源など、多岐にわたるものと期待されている。
特に、レーザ素子構造に関しては、種々の研究がなされており、横モードの好適な制御を可能にする構造、低消費電力化、高出力化、高信頼性、小型化、長寿命化などを図るための構造などが提案されている。なかでも、特に有望視されている構造として、リッジ導波路構造を有するものがあり、世界に先駆けて出荷が開始された窒化物半導体レーザ素子でも、このリッジ導波路構造が採用されている。
また、窒化物半導体レーザ素子では、さらに厳しい閾値の低減が要求されている。そして、レーザ素子の閾値の低減には、水平横モードを安定させることが必要となる。
通常、リッジ導波路構造を用いるレーザ素子では、水平横モードを安定化させるためには、横モードの光閉じ込めを制御性及び再現性よく行わなければならず、そのために、屈折率の低い保護膜を埋込膜として用いることが知られている。
例えば、リッジ部の両側に誘電体膜からなる埋込層を形成することによって、横モードの制御を可能にする化合物半導体レーザが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、第2の第2導電型クラッド層及び第2導電型キャップ層からなるリッジと、リッジ頭頂部以外のリッジ側面に形成された誘電体膜と、リッジを覆う電極金属層とからなるレーザ素子において、リッジの上側面部分であって、誘電体膜又は電極金属層と続いて形成される厚膜電極との間に空洞を有するものが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開平10−270792号 特開2005−166718号
しかし、リッジの側面及びリッジ両側の窒化物半導体層の表面に屈折率の低い保護膜を形成したレーザ素子の光閉じ込めは、この保護膜の材料に依存される。
また、水平横モードの光閉じ込めは、リッジ両側の半導体層に形成される保護膜の膜厚や密着状態に影響を受けるため制御が困難であった。
例えば、特許文献1のような構造では、埋込層が半導体層露出部からリッジ上面と同じ高さになる厚さに形成されているため、半導体層と埋め込み層との熱膨張係数差によって埋込層と半導体層の界面で剥がれがおこり、電流がリークする恐れがある。また、埋込層にクラックが入り、そこから電流がリークする恐れもある。
特許文献2の半導体レーザ素子の構造は、リッジの側面に形成された誘電体膜の外側にエアギャップを有するため、横モードの制御は期待できない。しかも、この半導体レーザ素子は、GaAs系半導体の素子であるためリッジが庇形状となるが、窒化物半導体ではリッジ形状が庇形状に形成されることは起こりにくい。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、特に、窒化物半導体レーザの横モードを安定化させて、低閾値の窒化物半導体レーザ素子とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、基板と、該基板上に積層され、その表面にリッジを有する窒化物半導体層と、電極とを備えた窒化物半導体レーザ素子であって、前記リッジの側面から、該リッジの両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップを有するように第1の保護膜が形成されてなるか、あるいは前記リッジの両側の窒化物半導体層の表面上にエアギャップを介して第1の保護膜と電極とが順に形成されてなることを特徴とする。
この窒化物半導体レーザ素子においては、(1)エアギャップはストライプ状に存在するか、(2)エアギャップは、その高さh1がリッジの高さh2に対して1/50以上1未満であるか、(3)エアギャップは、その断面積S1が0.0001〜1μm2であるか、(4)第1の保護膜は窒化物半導体層よりも屈折率が小さいか、(5)さらに、第1の保護膜上に第2の保護膜を有するか、(6)電極は、窒化物半導体層及び第1の保護膜上に形成されてなることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子の製造方法は、基板上に窒化物半導体層を形成し、該窒化物半導体層上に第1のマスクパターンを形成して、該第1のマスクパターンを用いてエッチングすることによりリッジを形成し、前記リッジの両側に第2のマスクパターンを形成し、前記第1のマスクパターン、第2のマスクパターン、リッジ形成後に露出している窒化物半導体層上に、第1の保護膜を形成し、前記第1のマスクパターン上に存在する第1の保護膜と、前記第1のマスクパターンと、第2のマスクパターンとを除去することにより、前記リッジ側面から、リッジ両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップを形成することを含むことを特徴とする。
本発明によれば、リッジ両側にエアギャップを形成することにより、光閉じ込めを安定化させ、水平横モードの制御を可能とするため、閾値を低下することができる。これにより、さらなる投入電力の低下及び寿命特性の向上を図ることが可能になる。
また、本発明によれば、リッジの両側にエアギャップを制御よく形成することができ、高性能の窒化物半導体レーザ素子を簡便に製造することが可能となる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、主として、基板、窒化物半導体層、電極及び第1の保護膜を含んで構成される。
例えば、図6(a)に示したように、2つの主面を有する基板10上に、窒化物半導体層として、n型半導体層11、活性層12、p型半導体層13がこの順に形成されている。窒化物半導体の表面にはリッジ14が形成されており、リッジ14の側面から、窒化物半導体層の表面にわたってエアギャップ15が配置するように、窒化物半導体層の表面に第1の保護膜16が形成されている。リッジ14上面にはp電極17が、基板10の下面にはn電極20が、それぞれ形成されている。なお、図1に示したように、基板の上面にp電極17及びn電極20が形成されていてもよい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子は、リッジの両側の窒化物半導体層の表面上にエアギャップを介して、第1の保護膜、電極が順に形成されていることが好ましい。このようにリッジ上に形成された電極が第1の保護膜上にも連続して形成されることで、リッジを含めた窒化物半導体層と第1の保護膜とが、これらの界面で剥がれることを抑制することができる。また、エアギャップを介して第1の保護膜及び電極が形成されているので、電極による光吸収を抑制することができる。
本発明において、基板は、絶縁性基板であってもよいし、導電性基板であってもよい。絶縁性基板の場合には、窒化物半導体層の一部を厚さ方向に除去して、n型半導体層に接触するようにn電極が形成されていてもよい。
窒化物半導体層としては、一般式InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)のものを用いることができる。また、これに加えて、III族元素としてBが一部に置換されたものを用いてもよいし、V族元素としてNの一部をP、Asで置換されたものを用いてもよい。n型半導体層は、n型不純物として、Si、Ge、Sn、S、O、Ti、Zr、CdなどのIV族元素又はVI族元素等のいずれか1つ以上を含有している。また、p型半導体層は、p型不純物として、Mg、Zn、Be、Mn、Ca、Sr等を含有している。不純物は、例えば、5×1016/cm3〜1×1021/cm3程度の濃度範囲で含有されていることが好ましい。
活性層は、多重量子井戸構造又は単一量子井戸構造のいずれでもよい。
窒化物半導体層は、n型半導体層とp型半導体層に光の導波路を構成する光ガイド層を有することで、活性層を挟んだ分離光閉じ込め型構造であるSCH(Separate Confinement Heterostructure)構造とすることが好ましい。但し、本発明は、これらの構造に限定されるものではない。
前記窒化物半導体層の成長方法は、特に限定されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)など、窒化物半導体の成長方法として知られている全ての方法を好適に用いることができる。特に、MOCVDは結晶性良く成長させることができるので好ましい。
窒化物半導体層、つまり、p型半導体層の表面には、リッジが形成されている。リッジは、導波路領域として機能するものであり、その幅は1.0μm〜30.0μm程度、さらに、1.0μm〜3.0μm程度が好ましい。その高さ(エッチングの深さ)は、p型半導体層を構成する層の膜厚、材料等によって適宜調整することができ、例えば、0.1〜2μmが挙げられる。なお、リッジは、共振器方向の長さが100μm〜1000μm程度になるように設定することが好ましい。また、共振器方向においてすべて同じ幅でなくてもよいし、その側面が垂直であっても、テーパー状であってもよい。この場合のテーパー角は45°〜90°程度が適当である。
リッジの側面から、リッジの両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部に、エアギャップが配置されている。エアギャップは、リッジを含む窒化物半導体層の表面を被覆する第1の保護膜によって規定されることとなる。従って、エアギャップは、リッジの形状に対応してストライプ状に存在することが好ましい。これにより、リッジのストライプ方向の全領域に渡って、均一に光閉じ込めを実現することができるからである。ただし、リッジのストライプ方向に均一に配置しておらず、例えば、幅及び/又は高さが異なっていてもよいし、ストライプ方向で複数に分離されて配置していてもよい。
エアギャップは、例えば、その高さh1がリッジの高さh2に対して1/50以上、1未満、さらに、1/5以上、1未満であることが好ましい。エアギャップの幅は、リッジ幅と同程度又はそれ以下、具体的には、100Åから3μm程度、さらには1000Åから5000Å程度が好ましい。エアギャップのリッジのストライプ方向に垂直な断面積S1は、0.0001〜1μm2程度、さらに、0.01〜0.05μm2程度であることが好ましい。また、エアギャップ15の断面形状としては、図5(a)〜(f)に示すように、矩形、三角形、L字型等が種々の形状が挙げられる。それぞれの断面形状を有するエアギャップ15において、エアギャップ15の高さと幅を比較したとき、高さの方が大きい(縦長)エアギャップでもよいし、幅の方が大きい(横長)エアギャップでもよいし、高さ・幅が同程度のエアギャップでもよい。高さよりも幅の大きい横長のエアギャップの場合、電極の光吸収抑制に特に効果がある。また、幅よりも高さの大きい縦長のエアギャップの場合、リッジ内の光閉じ込めに特に効果的である。以上のことから、電極の光吸収抑制とリッジ内の光閉じ込めの両方の効果を達成することのできるL字型のエアギャップを設けることがより好ましい。
このようなエアギャップがリッジと第1の保護膜との間に配置されることにより、エアギャップとリッジとの屈折率差により、リッジ内に効率的に光を閉じ込めることができる。つまり、空気は、屈折率が比較的小さい(1.0)ため、リッジと第1の保護膜との間にエアギャップが存在しない(リッジと保護膜の屈折率差により光を閉じ込める)場合と比較して、リッジ内外の屈折率差が大きくなり、リッジ内への光閉じ込めを強くすることができる。しかも、エアギャップを有することにより、第1の保護膜のアニールによる屈折率の変化の影響を受けにくくなるため、安定して横方向の光を閉じ込めることができる。これにより、閾値を低下させることができ、投入電力の低下及び寿命特性の向上を達成することができる。
第1の保護膜は、エアギャップを形成できるように、窒化物半導体層の表面及びリッジの側面にわたって形成されていればよい。この膜は、例えば、窒化物半導体層よりも屈折率が小さな絶縁材料によって形成することができる。具体的には、Zr、Si、V、Nb、Hf、Ta、Al等の酸化物及び窒化物等の単層又は複数層が挙げられる。このように、リッジの側面から、リッジの両側の窒化物半導体表面にわたって第1の保護膜が形成されていることにより、窒化物半導体層、特にp型半導体層に対する屈折率差を確保して、活性層からの光の漏れを制御することができ、リッジ内に効率的に光閉じ込めができるとともに、リッジ基底部近傍における絶縁性をより確保することができ、リーク電流の発生を回避することができる。なお、第1の保護膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、例えば、100Å〜20000Å程度、好ましくは100Å〜5000Åとすることが適当である。
本発明における電極17は、図4のように、窒化物半導体層13及び第1の保護膜16上に形成されることが好ましい。電極が最上層の窒化物半導体層及び第1の保護膜上に連続して形成されていることにより、第1の保護膜の剥がれを防止することができる。図1及び図6(a)のようにリッジ14側面まで電極17が形成されていると、リッジ14側面に形成された第1の保護膜16について特に効果的である。また、エアギャップ15を介して第1の保護膜16及び電極17が形成されているので、電極による光吸収を抑制することができる。
電極は、一対の電極、つまりp電極及びn電極を意味する。電極は、例えば、パラジウム、白金、ニッケル、金、チタン、タングステン、銅、銀、亜鉛、錫、インジウム、アルミニウム、イリジウム、ロジウム、ITO等の金属又は合金の単層膜又は積層膜により形成することができる。電極の膜厚は、用いる材料等により適宜調整することができ、例えば、500〜5000Å程度が適当である。電極は、少なくともp型及びn型半導体層又は基板上にそれぞれ形成していればよく、さらにこの電極上にパッド電極等、単数又は複数の導電層を形成してもよい。
また、第1の保護膜上には、第2の保護膜が形成されていることが好ましい。第2の保護膜は、少なくとも窒化物半導体層表面において第1保護膜上に配置していればよく、第1保護膜を介して又は介さないで、窒化物半導体層の側面及び/又は基板の側面又は表面等をさらに被覆していることが好ましい。第2の保護膜は、第1の保護膜と同様の材料で形成することができる。これにより、絶縁性のみならず、露出した側面又は表面等を確実に保護することができる。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子の製造方法では、まず、基板上に窒化物半導体層を形成する。
この基板としては、例えば、第1主面及び/又は第2主面に0°以上10°以下のオフ角を有する窒化物半導体基板とする。その膜厚は50μm以上10mm以下、好ましくは100μm以上1000μm以下である。窒化物半導体基板は、MOCVD法、HVPE法、MBE法等の気相成長法、超臨界流体中で結晶育成させる水熱合成法、高圧法、フラックス法、溶融法等により形成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
この窒化物半導体基板の第1主面上に、窒化物半導体層を成長させる。
窒化物半導体層は、n型半導体層、活性層、p型半導体層を、この順に、例えば、MOCVD法により、減圧〜大気圧の条件で成長させる。なお、n型半導体層、p型半導体層は、単一膜構造、多層膜構造又は組成比が互いに異なる2層からなる超格子構造としてもよい。
n型半導体層は、多層膜で形成することが好ましい。例えば、第1のn型半導体層としてはAlxGa1-xN(0≦x≦0.5)、好ましくはAlxGa1-xN(0<x≦0.3)である。具体的な成長条件としては、反応炉内での成長温度を1000℃以上、圧力を600Torr以下とする。また、第1のn型半導体層はクラッド層として機能させることができる。膜厚は0.5〜5μm程度が適当である。
第2のn型半導体層は、光ガイド層として機能させることができ、AlxGa1-xN(0≦x≦0.3)によって形成することができる。膜厚は0.05〜5μmであればよく、0.5〜5μmが適当である。
活性層は、少なくともInを含有している一般式InxAlyGa1-x-yN(0<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)を有することが好ましい。Al含有量を高くすることで紫外域の発光が可能となる。また、長波長側の発光も可能であり360nm〜580nmまでが発光可能となる。活性層を量子井戸構造で形成することにより、発光効率を向上させることができる。
活性層上にp型半導体層を積層する。第1のp型半導体層としてはp型不純物を含有したAlxGa1-xN(0≦x≦0.5)とする。第1のp型半導体層161はp側電子閉じ込め層として機能する。第2のp型半導体層は、AlxGa1-xN(0≦x≦0.3)、第3のp型半導体層は、p型不純物を含有したAlxGa1-xN(0≦x≦0.5)で形成することができる。第3のp型半導体層はGaNとAlGaNとからなる超格子構造であることが好ましく、クラッド層として機能する。第4のp型半導体層は、p型不純物を含有したAlxGa1-xN(0≦x≦1)で形成することができる。これらの半導体層にInを混晶させてもよい。なお、第1のp型半導体層、第2のp型半導体層は省略可能である。各層の膜厚は、30Å〜5μm程度が適当である。
任意に、窒化物半導体層をエッチングして、n型半導体層(例えば、第1のn型半導体層)を露出させてもよい。露出は、例えば、RIE法により、Cl2、CCl4、BCl3、SiCl4ガス等を用いて行うことができる。これによって、応力を緩和させることができる。また、このn型半導体層の露出の際に、ストライプ状の導波路領域に垂直な端面を露出するようにエッチングすることで、共振器面を同時に形成することもできる。ただし、共振器面の形成は、劈開によって、これとは別工程で行ってもよい。
その後、反応容器内において、ウェハを窒素雰囲気中、700℃以上の温度でアニールして、p型半導体層を低抵抗化することが好ましい。
次いで、窒化物半導体層上に第1のマスクパターンを形成して、第1のマスクパターンを用いてエッチングすることによりリッジを形成する。
第1のマスクパターンは、例えば、SiO2等の酸化膜、SiN等の窒化物を用いて、フォトリソグラフィ及びエッチング工程等の公知の方法を利用して、所望の形状に形成することができる。第1のマスクの膜厚は、リッジが形成された後に、リッジ上に残存する第1のマスクパターンが、後の工程でリフトオフ法により除去することができるような膜厚であることが適当である。例えば、0.1〜5.0μm程度が挙げられる。
例えば、第1のマスクをCVD装置等を用いて、SiO2マスクとして成膜する際の条件としては、SiH4ガス流量1〜20sccm(Standard cc(cm3)/min)、N2Oガス流量30〜300sccm程度であり、その際の基板温度は200〜500℃程度で形成することが好ましい。
また、RIE法等を用いて第1のマスクパターンを所望の形状にエッチングすることが好ましい。
その後、第1のマスクパターンを利用して、窒化物半導体層をエッチングすることにより、例えば、ストライプ状のリッジを形成する。エッチングは、RIE法を用い、Cl2、CCl4、SiCl4及び/又はBCl3等のような塩素系のガスを用いることが適している。その際の条件の一例として、Cl2ガス流量5〜100sccm、SiCl4ガス流量10〜300sccm程度でエッチングすることが好ましい。また、エッチングの際の基板温度は、特に限定されないが、低温(例えば、60〜200℃程度)とすることが好ましい。
次に、リッジの両側に第2のマスクパターンを形成する。この第2のマスクパターンが形成された位置及び空間に、後工程でエアギャップが形成されることとなる。従って、第2のマスクパターンの位置、形状及び大きさは、得ようとするエアギャップの位置、大きさ等を考慮して決定することが適している。例えば、第2のマスクの膜厚(高さ)を0.1〜2.0μm程度、幅を0.1〜35.0μm程度とすることが例示される。
第2のマスクパターンは、第1のマスクパターンと同様に又は公知の別の方法等を利用して、リッジが形成された後に、別途、所望の形状に形成することができる。あるいは、リッジを形成する際のエッチング生成物を、第1のマスクパターンの材料及び膜厚、エッチング条件(エッチングガスの種類、温度、時間など)などを適宜調整し、リッジ両側の所望の領域に堆積させることによって、リッジの形成と同時に第2のマスクパターンを形成してもよい。リッジの形成と同時に第2マスクパターンを形成する場合、工程を簡略化することができる。いずれにしても、第2のマスクパターンの形成前後においては、第1のマスクパターンは、形成された領域に配置されたままであることが好ましい。
第2のマスクパターンを形成する方法の一例として、まず、リッジから0.1〜3μm程度離れた窒化物半導体層表面にレジストを形成する。その膜厚は、0.5〜5μm程度であることが好ましい。
次に、SiO2等からなる第2のマスクパターンを、第1のマスクパターン上、露出した窒化物半導体層上及びレジスト上に形成する。その際、ECR装置でSiターゲットを用いて、Arガス流量5〜200sccm、O2ガス流量1〜50sccm程度で形成することが好ましい。
その後、剥離液でレジスト及びその上に形成された第2のマスクパターンをリフトオフ法を用いて除去することによりリッジ上及びエアギャップ形成予定位置に第2のマスクパターンを形成する。このとき、リッジ上の第1のマスクパターンの上には第2のマスクパターンが形成されている。この際の第2のマスクパターンの膜厚は、後の工程でリフトオフ法により除去することができるような膜厚に設定することが好ましい。
ここで、第1のマスクパターンと第2のマスクパターンとが同一材料で形成されることが好ましい。この場合には、第1のマスクパターンの膜厚を第2のマスクパターンの膜厚より厚く形成すれば、後の工程において、リッジ上に形成されたマスクパターン及び第1の保護膜を適切に除去することができる。
また、第1の保護膜の形成条件によっては第2のマスクパターンを形成せずに、第1の保護膜を形成することもできる。この場合、工程を簡略化することができる。
続いて、第1のマスクパターン、第2のマスクパターン、リッジ形成後に露出している窒化物半導体層上に、第1の保護膜を形成する。第1の保護膜の形成方法は、当該分野で公知の方法によって形成することができる。第1の保護膜の膜厚としては、100〜5000Å程度の膜厚で形成されるものが好ましい。例えば、ZrO2からなる第1の保護膜を形成する場合、マグネトロンスパッタ装置でZrターゲットを用いてArガス流量5〜200sccm、O2ガス流量1〜50sccm程度で形成することが好ましい。なお、第1の保護膜は、所定の大きさごとに、例えば、図7に示すように、窒化物半導体レーザ素子ごとにパターン形成することが好ましい(図7中、16参照)。
次に、第1のマスクパターン上に存在する第1の保護膜と、第1のマスクパターンと、第2のマスクパターンとを除去する。これらの除去は、公知のドライ又はウェットエッチングにより行うことができる。例えば、HF又はBHFを用いたウェットエッチング、リフトオフ法により行うことが適当である。これにより、リッジの表面が露出するとともに、第2のマスクパターンが同時に除去されて、残存した第1の保護膜によって、リッジの側面から、リッジ両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップが配置されることとなる。
特に、第1の保護膜が、上述したように、図7に示すパターンで形成されている場合には、第1の保護膜16の端部からエッチング液がしみこんで、第2のマスクパターンを除去することができるとともに、リッジ14上の第1のマスクパターン、第2のマスクパターン及び第1の保護膜を除去することができる。
その後、リッジの表面である第4のp型半導体層にp電極を形成する。p電極は、第4のp型半導体層上にのみ形成することが好ましい。p電極は、例えば、NiとAuとからなる2層構造であれば、まず、第4のp型半導体層上にNiを50Å〜200Åの膜厚で形成し、次に、Auを500Å〜3000Åの膜厚で形成する。また、p電極を3層構造とする場合にはNi−Au−Pt又はNi−Au−Pdの順に形成する。NiとAuとは2層構造と同じ膜厚であればよく、最終層となるPt、Pdは500Å〜5000Åであることが適当である。
p電極を形成した後には、オーミックアニールを行うことが好ましい。例えば、窒素及び/又は酸素含有雰囲気下で、300℃以上、好ましくは500℃以上のアニール条件が適当である。
次に、第1の保護膜の上に、第2の保護膜を形成してもよい。第2の保護膜は、当該分野で公知の方法により形成することができる。
任意に、p電極の上にパッド電極を形成してもよい。パッド電極は、Ni、Ti、Au、Pt、Pd、W等の金属からなる積層体とすることが好ましい。具体的には、パッド電極は、p電極側からW−Pd−Au又はNi−Ti−Auの順に形成する。パッド電極の膜厚は特に限定されないが、最終層のAuの膜厚を1000Å以上とすることが好ましい。
また、窒化物半導体基板の第2主面に、部分的又は全面に、n電極を形成する。例えば、基板側から、V(膜厚100Å)、Pt(膜厚2000Å)、Au(膜厚3000Å)を形成する。n電極は、例えば、スパッタ法、CVD、蒸着等で形成することができる。n電極の形成には、リフトオフ法を利用することが好ましく、n電極を形成した後、500℃以上でアニールを行うことが好ましい。
さらに、n電極上に、メタライズ電極を形成してもよい。メタライズ電極は、例えば、Ti−Pt−Au−(Au/Sn)、Ti−Pt−Au−(Au/Si)、Ti−Pt−Au−(Au/Ge)、Ti−Pt−Au−In、Au/Sn、In、Au/Si、Au/Ge等により形成することができる。
n電極を形成した後、ストライプ状のp電極に垂直な方向であって、窒化物半導体層の共振器端面を形成するために、ウェハをバー状に分割することが好ましい。ここで、共振器端面は、M面(1−100)又はA面(11−20)とする。ウェハをバー状に分割する方法としては、ブレードブレイク、ローラーブレイク又はプレスブレイクがある。
また、共振器端面に、反射ミラーを形成してもよい。反射ミラーはSiO2、ZrO2、TiO2、Al23、Nb25等からなる誘電体多層膜である。反射ミラーは、共振面の光反射側及び/又は光出射面に形成することが好ましい。また、共振面の光反射側及び光出射面に形成することが好ましい。劈開によって形成された共振面であれば、反射ミラーを再現性よく形成することができる。また、エアギャップの端面がミラーによって被覆されていてもよい。これにより、この後の工程やレーザの駆動時に粉塵等がエアギャップに入り込み、エアギャップの機能を低下させるのを防ぐことができる。
バー状となった窒化物半導体基板は、電極のストライプ方向に平行に分割して、窒化物半導体レーザ素子をチップ化することができる。
以下に、本発明の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1
上述した製造方法により、窒化物半導体レーザ素子を形成した。
得られた窒化物半導体レーザ素子は、図1に示したように、GaN基板10上に、n型半導体層11として、第1のn型半導体層(Si:8×1017/cm3〜3×1018/cm3ドープ、Al0.02Ga0.98N、膜厚3.5μm)、第2のn型半導体層(Si:2×1018/cm3〜1×1019/cm3ドープ、In0.06Ga0.94N、膜厚:0.15μm)、第3のn型半導体層(アンドープAl0.038Ga0.962N(25Å)とSi:8×1017/cm3〜3×1018/cm3ドープGaN(25Å)との総膜厚1.2μmの超格子層)、第4のn型半導体層(アンドープGaN、膜厚:0.17μm)が形成されている。
その上に、SiドープIn0.02Ga0.98Nからなる障壁層(140Å)と、アンドープIn0.07Ga0.93Nからなる井戸層(70Å)とが2回交互に積層され、その上に障壁層が形成された、総膜厚560Åの多重量子井戸構造(MQW)の活性層12が形成されている。
さらに、その上に、p型半導体層13として、第1のp型半導体層(Mg:1×1019/cm3〜1×1020/cm3ドープ、Al0.25Ga0.75N、100Å)と、第2のp側窒化物半導体層(アンドープGaN、0.15μm)と、第3のp型半導体層(アンドープAl0.10Ga0.90N(25Å)とMg:1.25×1019/cm3ドープGaN(25Å)との総膜厚0.45μmの超格子層)と、第4のp型半導体層(Mg:1×1020/cm3ドープ、GaN、150Å)とが形成されている。
p型半導体層の表面には、リッジが形成されており、その両側には、高さ0.4μm、幅0.2μm程度のエアギャップ15が2本、ほぼストライプ状に形成されている。
さらに、このエアギャップ15を被覆するように、膜厚550ÅのZrO2からなる第1の保護膜16が形成されている。
また、保護膜16の上には、Ni(100Å)−Au(1500Å)からなるp電極17が形成されており、さらに第2の保護膜18を介して、Ni(1000Å)−Ti(1000Å)−Au(8000Å)からなるpパッド電極19が形成されている。
第1のn型半導体層上には、Ti(100Å)−Al(5000Å)からなるn電極20が形成されている。
この窒化物半導体レーザ素子は、以下の製造方法によって形成した。
上述した方法に従って、まず、図2(a)に示すように、基板上に窒化物半導体層13を形成する。次に、RIE法を用いてストライプ状の導波路領域に垂直な端面を露出するようにエッチングし、共振器面を形成する。次いで、窒化物半導体層13上に、SiO2からなる膜を膜厚0.5μmで、CVD装置を用いて成膜する。その際、SiH4ガス5sccm、N2Oガス200sccm、RFパワー100W以上、圧力20Pa、基板温度360℃の条件で成膜する。次に、RIEエッチング装置を用いて、SiO2からなる膜を、O2ガス6sccm、CHF3ガス100sccm、RFパワー300W以上、圧力80mTorrの条件でエッチングすることにより、第1のマスクパターン21を形成する。続いて、図2(b)に示すように、RIEエッチング装置を用いて、Cl2ガス10sccm、SiCl4ガス70sccm、RFパワー150W以上、圧力4Paの条件で、窒化物半導体層を0.5μmエッチングすることによりリッジ14を形成する。
次に、図2(c)に示すように、リッジ14から0.1μm離れた窒化物半導体層13上に、膜厚1.5μmのレジスト膜23を形成する。
続いて、図2(d)に示すように、ECR装置を用いて、第1のマスクパターン21、露出した窒化物半導体層13及びレジスト膜23上に、Arガス20sccm、O2ガス8sccm、マイクロ波500W、RFパワー500W以上で、SiO2からなる膜22を500Åを形成する。
その後、図2(e)に示すように、剥離液で、レジスト膜23及びその上に形成されたSiO2からなる膜22をリフトオフ法を用いて除去する。これにより、リッジ14上及びエアギャップ形成予定位置に第2のマスクパターン22aを形成する。
次いで、図2(f)に示すように、マグネトロンスパッタ装置でZrターゲットを用いてArガス45sccm、O2ガス10sccm、RFパワー500W以上、圧力0.2Paで、ZrO2からなる第1の保護膜16を、得られたリッジ14、第1のマスクパターン21及び第2のマスクパターン22aを被覆するように、550Åで形成する。
続いて、図2(g)に示すように、BHFを用いて、第1のマスクパターン21直上の第1の保護膜16と、第1のマスクパターン21をエッチング除去するとともに、第1の保護膜16下の第2のマスクパターン22aをエッチング除去し、リッジ14の両側にエアギャップ15を形成する。
次に、電極を形成して、チップ状の窒化物半導体レーザ素子を得る。
このようにして得られた窒化物半導体レーザ素子について、特性評価を行った。
なお、エアギャップを有する素子(6個の平均)の実効屈折率差Δnは、0.007であった。
また、比較例として、エアギャップを有さない以外、上記レーザ素子と同様の構成の素子を形成した。この素子における実効屈折率差Δnを測定したところ、0.0061であった。
特性評価結果を図3に示す。
図3から、エアギャップを有する素子が、エアギャップのない素子に比較して、光閉じ込めが強くなっていることがわかる。つまり、エアギャップを有することにより、閾値電流が5〜10mA程度低下しており、Etaが0.1〜0.2程度向上していることがわかる。
上記実施例で、さらに、図2(d)において、SiO2からなる膜22を100Å、200Åでそれぞれ形成する。このように、SiO2からなる膜22を厚くすることにより、リッジ側面への成膜厚も大きくなり、よりL型のエアギャップに近い形とすることができる。また、SiO2からなる膜22を1000Åで形成し、図2(f)において第1の保護膜16を1000Åで形成する。このように、第1の保護膜を厚膜とすることで、L型のエアギャップがより作りやすくなる。
実施例2
実施例2の窒化物半導体レーザ素子は、第2のマスクを形成する方法以外は、実施例1と同様にして形成する。
第2のマスクの形成方法としては、リッジ14を形成する際の基板温度を低温(70℃以下)に保つことにより、図2(b)に示すように、リッジ14を形成するとともに、図2(e')に示すように、リッジ14の両側にエッチング生成物を第2のマスクパターン22として堆積させる。
このようにして得られた窒化物半導体レーザ素子について、特性評価を行った。
実施例2において得られた窒化物半導体レーザ素子は、実施例1と同程度の特性が得られる。
実施例3
実施例3の半導体レーザ素子は、実施例1と同様の製造方法により形成する。
得られた窒化物半導体レーザ素子は、図6(a)に示すように、GaN基板10上に、n型半導体層11として、第1のn型半導体層(Si:1×1018/cm3〜1×1019/cm3ドープ、Al0.03Ga0.97N、膜厚2μm)、第2のn型半導体層(アンドープGaN、膜厚:0.19μm)が形成されている。
その上に、SiドープIn0.02Ga0.98Nからなる障壁層(140Å)と、アンドープIn0.07Ga0.93Nからなる井戸層(70Å)とが2回交互に積層され、その上に障壁層が形成された、総膜厚560Åの多重量子井戸構造(MQW)の活性層12が形成されている。
さらに、その上に、p型半導体層13として、第1のp型半導体層(Mg:1×1019/cm3〜1×1020/cm3ドープ、Al0.25Ga0.75N、100Å)と、第2のp側窒化物半導体層(アンドープGaN、約0.125μm)と、第3のp型半導体層(アンドープAl0.10Ga0.90N(25Å)とMgドープGaN(25Å)との総膜厚0.45μmの超格子層)と、第4のp型半導体層(Mg:1×1020/cm3ドープ、GaN、150Å)とが形成されている。
p型半導体層の表面には、リッジ14が形成されており、その両側には、図6(b)に示すように、高さ0.4μm、幅0.2μm程度のエアギャップ15が2本、ほぼストライプ状に形成されている。
さらに、このエアギャップ15を被覆するように、膜厚1000ÅのZrOからなる第1の保護膜16が形成されている。
また、保護膜16の上には、Ni(100Å)−Au(1500Å)からなるp電極17が形成されており、さらに第2の保護膜18を介して、Ni(1000Å)−Ti(1000Å)−Au(8000Å)からなるpパッド電極19が形成されている。
窒化物半導体基板10の裏面には、V(100Å)−Pt(2000Å)−Au(3000Å)からなるn電極20が形成されている。
このようにして得られた窒化物半導体レーザ素子について、特性評価を行った。
実施例3において得られた窒化物半導体レーザ素子は、実施例1と同程度の特性が得られる。
実施例4
実施例4の窒化物半導体レーザ素子は、実施例3の窒化物半導体レーザ素子と同様の構造をしており、その製造方法は、実施例2と同様にして形成する。
このようにして得られた窒化物半導体レーザ素子について、特性評価を行った。
実施例4において得られた窒化物半導体レーザ素子は、実施例1と同程度の特性が得られる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、光ディスク用途、光通信システム、印刷機、露光用途、測定等に利用することができる。また、特定波長に感度を有する物質に窒化物半導体レーザから得た光を照射することで、その物質の有無または位置を検出することができるバイオ関連の励起用光源等に利用することもできる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子の構造を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の製造方法を説明するための概略断面工程図である。 実施例のレーザ素子の特性評価を示すグラフである。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の電極形状を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子のエアギャップ形状を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の別の窒化物半導体レーザ素子の構造を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の保護膜の形状を説明するための平面図である。
符号の説明
10 基板
11 n型半導体層
12 活性層
13 p型半導体層
14 リッジ
15 エアギャップ
16 第1の保護膜
17 p電極
18 第2の保護膜
19 pパッド電極
20 n電極
21 第1のマスクパターン
22 SiO2からなる膜
22a 第2のマスクパターン
AA 共振面

Claims (13)

  1. 基板と、該基板上に積層され、その表面にリッジを有する窒化物半導体層と、電極とを備えた窒化物半導体レーザ素子であって、
    前記リッジ側面から、該リッジ両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップを有するように第1の保護膜が形成されてなることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  2. 基板と、該基板上に積層され、その表面にリッジを有する窒化物半導体層と、電極とを備えた窒化物半導体レーザ素子であって、
    前記リッジの両側の窒化物半導体層の表面上にエアギャップを介して第1の保護膜と電極とが順に形成されてなることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  3. エアギャップは、リッジ側面にストライプ状に存在する請求項1又は2に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  4. エアギャップは、その高さh1がリッジの高さh2に対して1/50以上1未満である請求項1〜3のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  5. エアギャップは、リッジのストライプ方向と垂直な断面積S1が0.0001〜1μm2である請求項1〜4のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  6. 第1の保護膜は、窒化物半導体層よりも屈折率が小さい請求項1〜5のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  7. 電極は、窒化物半導体層及び第1の保護膜上に形成されてなる請求項1〜6のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  8. さらに、第1の保護膜上に第2の保護膜を有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  9. 基板上に窒化物半導体層を形成し、
    該窒化物半導体層上に第1のマスクパターンを形成して、該第1のマスクパターンを用いてエッチングすることによりリッジを形成し、
    前記リッジの両側に第2のマスクパターンを形成し、
    前記第1のマスクパターン、第2のマスクパターン、リッジ形成後に露出している窒化物半導体層上に、第1の保護膜を形成し、
    前記第1のマスクパターン上に存在する第1の保護膜と、前記第1のマスクパターンと、第2のマスクパターンとを除去することにより、前記リッジの側面から、リッジの両側の窒化物半導体層の表面にわたる領域の少なくとも一部にエアギャップを形成することを含むことを特徴とする窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 第1のマスクパターンは、第2のマスクパターンよりも膜厚が厚い請求項9に記載の製造方法。
  11. 第2のマスクパターンは、第1のマスクパターン上にも形成する請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 第2のマスクパターンを、第1のマスクパターンと同一材料によって形成する請求項9〜11のいずれか1つに記載の製造方法。
  13. 第2のマスクパターンを、リッジ形成の際のエッチング生成物によって形成する請求項9に記載の製造方法。
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