JP2007149951A - 磁場中成形方法、磁場中成形装置及び焼結体の製造方法 - Google Patents

磁場中成形方法、磁場中成形装置及び焼結体の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】従来の磁場中成形機に新たな機構を設けることなく、成形体の上部及び下部の配向のばらつきを低減する。
【解決手段】上パンチ60、下パンチ50及びダイ40により、磁場が印加された磁性粉末Pを加圧成形する磁場中成形方法において、下パンチ50及びダイ40により形成されるキャビティに磁性粉末Pを供給する工程(a)と、磁性粉末Pに磁場を印加しつつ下パンチ50を相対的に降下する工程(b)と、下パンチ50に対して上パンチ60を降下させることにより磁性粉末Pを加圧する工程(c)と、を備える特徴とする磁場中成形方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁場を印加しつつ加圧成形することにより成形体を作製する磁場中成形方法に関し、特に長尺の成形体を作製する際に成形体の上・下における配向の差異を低減することのできる磁場中成形方法に関するものである。
磁場中成形は、例えば異方性焼結磁石を製造する過程の一工程として行われる。異方性焼結磁石として代表的なR−Fe−B系焼結磁石(RはYを含む希土類元素)は、RFe14化合物からなる主相結晶粒とRリッチの粒界相とを含む組織を有するが、その残留磁束密度(Br)を高めるためには、主相結晶粒の磁化容易軸方向への配向度を磁場中成形において高める必要がある。
従来、磁場中成形を行う場合、磁性粉末を成形装置のキャビティ(成形空間)内に供給するには、フィーダボックス(またはフィーダカップ)をキャビティ上にスライドさせ、フィーダボックス内の粉末自重を利用してキャビティ内に落下させていた。このような従来のフィーダボックスを用いた充填法によれば、粉末をキャビティ内に確実に充填でき、しかも、充填粉末の体積を「摺り切り」によってほぼ一定に制御することが可能である。
しかしながら、特許文献1にも開示されるように、キャビティの底部に近い位置ほど、粉末の自重によって強い圧力を受けて粉体の流動性が低下するため、磁場中で配向しにくい。その結果、充填粉末のうちキャビティ底部に近い部位の配向度が他の部位の配向度よりも低下し、最終的に得られるR−Fe−B系焼結磁石の磁気特性が部位によってばらつくという問題が発生する。この問題は、特に長尺のR−Fe−B系焼結磁石を製造する場合に顕著となる。長尺になるほどキャビティの底部に近い位置で受ける自重圧力が大きいためである。また、R−Fe−B系磁性粉末は、フェライト系磁性粉末に比べて比重が大きいため、R−Fe−B系磁性粉末をキャビティ内に供給した場合、フェライト系磁性粉末に比べて、キャビティ底部に近い位置でより大きな自重圧力が発生する。
特許文献1は、このようなキャビティ底部における自重圧力による配向障害を解消する方法として、キャビティの外部に磁性粉末を配置する工程と、キャビティを含む空間に磁場を形成する工程と、磁場が磁性粉末を及ぼす力により、磁性粉末を磁場の向きに配向させながら、磁性粉末をキャビティの内部へ移動させる工程とを包含し、磁性粉末のキャビィ内部への移動を、磁場の印加開始後に行うことを提案している。特許文献1の提案は、磁場を印加しつつ磁性粉末を充填しようとするもので、充填完了時には磁性粉末の配向を終了させることにより、自重圧力による配向障害を解消しようというものである。
また、特許文献2は、磁気特性のばらつきを低減するために、磁場中成形の加圧工程を、上・下一対のパンチのうちの一方をダイに対して変位させ、それによって原料粉末への加圧を行う第1工程と、上・下一対のパンチの他方をダイに対して変位させ、それによって原料粉末への加圧を行う第2工程とから構成することを提案している。さらに、特許文献3は、磁気特性のばらつきを低減するために、加圧工程の期間内において、キャビティ内の希土類合金粉末の見掛けの密度が真密度の47%以上となる所定値に到達した後においてのみ、加圧方向に略垂直なパルス磁場を印加することを提案している。ただし、特許文献2及び特許文献3における磁気特性のばらつきは、専ら加圧方向と平行な方向における磁気特性のばらつきを問題としており、キャビティ底部における配向障害を解消することを想定していない。
特開2002−226701号公報 特開2003−272942号公報 特開2004−2998号公報
特許文献1に記載の提案により、キャビティ底部における自重圧力による配向障害を解消することができるが、キャビティの上方で磁石粉末に磁場を印加するための特別な給粉装置が必要である。また、キャビティの上方にも十分な磁場を印加するための磁気回路を新たに設ける必要がある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、従来の磁場中成形機に新たな機構を設けることなく、成形体の上部及び下部の配向のばらつきを低減することを目的とする。
キャビティ底部における自重圧力を低減するために、磁性粉末がキャビティに所定量供給充填された後に磁場が印加された状態で、かつ磁性粉末に加圧力が作用されていない状態で下パンチを相対的に降下させることを試みた。磁性粉末は印加された磁場の作用により、下パンチが降下したとしても、相対的な位置が変わらないことにより、下パンチと磁性粉末の下端との間に間隙が形成されることを期待したものである。このように、下パンチと磁性粉末の下端部との間に間隙が形成されると、磁性粉末の下端部には自重圧力が作用しないか、作用したとしても僅かとなり、磁場配向が容易になるものと解される。つまり、磁性粉末は下方からの機械的な支持のない状態で、磁場が印加される。その結果、後述する実施例に示すように、得られた成形体を焼結した焼結磁石の両端部の磁気特性、特に残留磁束密度(Br)の差異が低減された。
以上の知見に基づく本発明の磁場中成形方法は、上パンチ、下パンチ及びダイにより、磁場が印加された磁性粉末を加圧成形する磁場中成形方法において、下パンチ及びダイにより形成されるキャビティに磁性粉末を供給する工程(a)と、磁性粉末に磁場を印加しつつ下パンチを相対的に降下する工程(b)と、下パンチに対して上パンチを降下させることにより磁性粉末を加圧する工程(c)と、を備えることを特徴とする。
磁場中成形方法は、加圧成形の方向に対する印加磁場の方向によって、区別することができる。1つは磁性粉末の加圧方向と略直交する方向に磁場を印加する横磁場成形である。他の1つは磁性粉末の加圧方向と略平行な方向に磁場を印加する縦磁場成形である。一般に、横磁場成形のほうが高い磁気特性を得ることができるため、本発明をこの横磁場成形に適用することにより、磁気特性が高く、かつその長手方向で磁気特性のばらつきの少ない焼結磁石を得ることができる。
工程(b)において、下パンチを相対的に降下させる方法は、少なくとも2つある。1つは下パンチ自体を降下させることにより、下パンチを相対的に加工させる方法であり、他の1つはダイを上昇させることにより下パンチを相対的に降下させる方法である。本発明は、いずれの方法を用いることができるし、両者を組み合わせることもできる。ただし、横磁場成形に本発明を適用する場合、横磁場成形を行う磁場中成形装置は、下パンチが固定されているものが多い。その場合には、工程(b)において、ダイを上昇させることにより下パンチを相対的に降下させることになる。後述する実施例から明らかなように、ダイを上昇させることにより下パンチを相対的に降下させることによって、成形時にキャビティ底部に対応する部分の磁気特性が、キャビティ上部に対応する部分よりも高くなるという、予期せぬ効果が得られた。
上述した本発明の磁場中成形方法を実現する磁場中成形装置を本発明は提供する。この磁場中成形装置は、成形体の外形形状に応じた貫通孔を有するダイと、ダイに対し貫通孔の中心軸方向に沿って相対移動可能とされた下パンチと、ダイの貫通孔に上側から挿入可能とされ、貫通孔内で下パンチと対向するよう昇降可能に設けられた上パンチと、ダイの外周部に設けられ、ダイ、下パンチ及び上パンチに囲まれたキャビティに磁場を印加するコイルと、ダイ、下パンチ、上パンチ及びコイルの動作を制御するコントローラと、を備えている。そして本発明におけるこのコントローラは、ダイ及び下パンチで形成されるキャビティに成形対象の磁性粉末が供給された後に、上パンチをキャビティ内の所定位置まで降下させ、次いで、コイルからキャビティ内の磁性粉末に磁場を印加させ、磁場を印加したままで下パンチを相対的に降下させ、しかる後に、磁場を印加したままで下パンチ及び上パンチの間隔を狭くすることにより磁性粉末を加圧成形するよう制御することを特徴としている。
以上の磁場中成形装置は、成形対象の磁性粉末が供給された後に、上パンチを磁性粉末との間に間隙を形成するようにキャビティ内の所定位置まで降下させることが好ましい。上パンチを磁性粉末と接触する位置まで降下させることもできるが、上パンチを磁性粉末との間に間隙を形成した状態で磁場を印加するほうが、キャビティ上部における磁性粉末の配向度が高くなる。
また、本発明は最終的には焼結磁石、焼結体から構成される超磁歪材料等の焼結体の製造方法に適用されるものである。そしてこの焼結体の製造方法は、金型キャビティ内において、磁場を印加した状態で磁性粉末を下方からの機械的な支持を解除した後に、磁場を印加したままで磁性粉末を加圧成形して成形体を作製する工程と、成形体を焼結する工程と、を備えることを特徴としている。
本発明の焼結体の製造方法では、金型キャビティ内に磁性粉末を供給する段階では、磁性粉末は下パンチによる下方からの支持を受けており、磁性粉末の供給終了後に、磁場を印加し、次いで下パンチを相対的に降下することにより、下方からの機械的な支持のない状態を形成することができる。
本発明において、磁性粉末として、RFe14化合物(R:希土類金属元素の1種または2種以上)を主成分とすることができる。この磁性粉末を用いて製造される焼結磁石は、その長手方向における磁気特性、とりわけ残留磁束密度(Br)のばらつきが低減され、全体として高い磁気特性の焼結磁石を得ることができる。
また本発明は、磁性粉末が顆粒状の形態をなしている場合に、配向のばらつき低減効果が大きい。
本発明によれば、磁場中成形の状態における成形体の上部及び下部の配向のばらつきを低減することができる。この配向のばらつきの低減は、焼結磁石であれば成形体の上部に該当する部分と成形体の下部に該当する部分の残留磁束密度(Br)の差が小さくなることにより、把握することができる。しかも本発明は、磁性粉末を供給した後に、磁場を印加し、ついで下パンチを相対的に降下させるという動作を行うだけで成形体の上部及び下部の配向のばらつきを低減することができるので、従来の磁場中成形機に新たな機構を設ける必要がない。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における磁場中成形装置20の構成を示す断面図である。
磁場中成形装置20は、円柱状の成形体を形成するためのもので、金型によって形成されるキャビティ100内に磁性粉末を供給し、磁場を印加しつつキャビティ100内の磁性粉末を加圧することで磁場中成形を行い、成形体を形成するものである。
この磁場中成形装置20は、ダイ40を支持する支持プレート21と、下パンチ50を支持する下パンチベース22と、上パンチ60を支持する上パンチベース23とを備える。
支持プレート21は、磁場中成形装置20のベース(図示無し)に対し油圧シリンダやボールねじ、カム等の駆動機構によって昇降駆動可能とされた下ラム24に支持され、これによって昇降可能となっている。
下パンチベース22は、磁場中成形装置20のベース(図示無し)に、支柱26を介して固定支持されている。
上パンチベース23は、下パンチベース22の上方に対向するよう設けられ、磁場中成形装置20のベース(図示無し)に、油圧シリンダやボールねじ、カム等の駆動機構により昇降駆動可能とされた上ラム27によって昇降可能とされている。
図1に示すように、金型はダイ40、下パンチ50、上パンチ60によって構成され、上記磁場中成形装置20の支持プレート21、下パンチベース22、上パンチベース23に対し、ボルト等の取付部材によって着脱可能に取り付けられるようになっている。
ダイ40は、その中心が、コイル72a,72bによって発生される磁場の中心に合致するよう設けられる。
非磁性体で構成されるダイ40には、成形すべき成形体の形状に対応した形状の貫通孔であるダイホール41が形成されている。本実施の形態は円柱状の成形体を作製するため、ダイホール41は開口形が真円状をなしている。また、このダイホール41の中心は、ダイ40の中心と一致する。
ダイ40の下面は、下パンチベース22を貫通する一対の下ガイドポスト25を介して支持プレート21に接続されている。支持プレート21は、下ラム24を介して図示しない油圧シリンダに接続される。従って、ダイ40はこの油圧シリンダによって上下方向に移動可能とされている。
ダイ40の周囲には、キャビティ100内の磁性粉末を配向させるための磁場発生装置70が設けられている。磁場発生装置70は、ダイ40の両側から挟むように対象的に配置される一対のヨーク71aおよび71bを有している。ヨーク71aおよび71bは、透磁率の高い軟磁性材料から形成されている。ヨーク71aおよび71bには、それぞれ、コイル72aおよび72bが巻き回されており、通電により、下パンチ50及び上パンチ60により加圧方向と直交する方向(点線矢印)の磁界が発生し、キャビティ100内の磁性粉末を配向する。
下パンチ50は、下パンチホルダ51により、磁場中成形装置20の下パンチベース22に取り付けられるようになっている。下パンチ50は、ダイ40のダイホール41に対応する位置に配置されている。下パンチホルダ51に保持された下パンチ50は、その上端部がダイ40のダイホール41内に挿入されている。
ダイ40の上方には、上パンチベース23が配置され、この上パンチベース23の下面には、キャビティ100に挿入可能な位置に上パンチ60が設けられている。上パンチベース23の上面には、上ラム27が設けられている。上ラム27には図示しない油圧シリンダが接続されている。上パンチベース23の両端近傍には、鉛直方向に設けられた一対の上ガイドポスト28が挿入され、上ガイドポスト28の下端部がダイ40の上面に固定されている。上パンチベース23は、上ガイドポスト28に案内されながら油圧シリンダによって上下方向に移動可能とされ、それにともなって上パンチ60が上下方向に移動可能とされ、キャビティ100内に挿入される。
さて、磁場中成形装置20は、その動作を制御するコントローラ80を備えている。このコントローラ80は、図示しない油圧シリンダを作動させることにより、ダイ40及び上パンチ60の昇降運動を制御する。また、コントローラ80は、図示しない電源からコイル72a,72bへの通電を制御することにより、所定のタイミングでキャビティ100へ磁場を印加する。この制御を図2〜図4を参照しながら説明する。なお、図2及び図3は磁場中成形方法の工程を示す図であり、図4はコントローラ80の制御フローを示す図である。
磁場中成形を開始する際には、ダイ40、下パンチ50及び上パンチ60からなる金型を初期状態に設定する(図2(a)、図4 S101)。金型は初期状態において、下パンチ50はダイ40に対して所定の位置に配置することにより、下パンチ50とダイ40によりキャビティを形成する。このとき、上パンチ60はダイ40の上方に退避している。図示しない粉末供給装置により磁性粉末を前記キャビティに供給するに足りる空間を形成するためである。
金型が初期状態において、図示しない粉末供給装置を用いて、下パンチ50とダイ40により形成されているキャビティに磁性粉末Pを供給する(図2(b)、図4 S103)。粉末供給装置としては、定量の磁性粉末Pを供給する方式、あるいはフィーダボックスを用いてキャビティに擦り切り充填する方式等のいずれであってもよい。
磁性粉末Pをキャビティに供給した後に、コントローラ80は上パンチ60を降下させる(図2(c)、図4 S105)。上パンチ60は、ダイ40の貫通孔に挿入されるが、磁性粉末Pの上端から所定の間隙を有する位置まで降下される。この間隙は、以下の2つの意義を有する。1つは、キャビティ上部が開放された状態で磁性粉末Pに磁場を印加すると、磁性粉末Pがキャビティから飛び出すことがあり、この磁性粉末Pの飛び出しを防止するために、上パンチ60をダイ40の貫通孔に挿入させる。他の一つは、磁性粉末Pの飛び出しだけを目的とするのであれば、上パンチ60を磁性粉末Pの上端に接触させてもよいが、磁場印加による磁性粉末Pの配向性を十分に確保することができない。そこで、磁性粉末Pの上端との間に所定の間隙を形成することが好ましい。
次いで、コントローラ80は、図示しない電源からコイル72a,72bに通電することにより、キャビティに供給された磁性粉末Pに磁場を印加する(図2(d)、図4 S107)。印加される磁場を白抜き矢印で示すが、本実施の形態は、下パンチ50及び上パンチ60による加圧方向と直交する、所謂、横磁場成形を適用している。この磁場印加により、磁性粉末Pは、その磁化容易軸が磁場の印加方向に配向する。
コントローラ80は、磁場の印加を継続し、かつダイ40を上昇させる(図2(e)、図4 S109)。つまり、下パンチ50は、ダイ40に対して相対的に降下する。磁性粉末Pには磁場が平行方向に印加されているため、磁性粉末Pはダイ40の上昇にともなって上方に移動する。したがって、理想的には、下パンチ50の上面と磁性粉末Pの下端は離間して空隙が形成される。空隙が形成されないとしても、磁性粉末Pの下端部分は、充填密度が低くなる。いずれにしても、下パンチ50を相対的に降下することにより、磁性粉末P、特に下端部は、下パンチ50からの機械的な支持が解除され、配向されやすい状態となる。以上では、磁場を印加した後にダイ40を上昇させているが、磁場印加とダイ40上昇のタイミングとを一致させても同様の効果を得ることができる。
なお、磁性粉末Pと上パンチ60との間の間隙が維持されるようにダイ40を上昇させることが好ましい。磁性粉末P上端部の配向のし易さを確保するためである。
コントローラ80は、磁場の印加を継続し、かつ下パンチ50及び上パンチ60の間隔を狭くすることにより磁性粉末Pを加圧成形する(図2(f)、図4 S111)。加圧成形することができれば、ダイ40、下パンチ50及び上パンチ60の動作は問わない。本実施の形態では、下パンチ50が固定であるため、上パンチ60を降下させることにより加圧成形する。この際、ダイ40を降下させることができる。下パンチ50が昇降可能な磁場中成形装置であれば、下パンチ50を上昇させることによって、加圧成形することができる。この際、上パンチ60を降下させることもできる。さらに、ダイ40の昇・降を伴うこともできる。
加圧成形が終了すると、コントローラ80は電源を制御することにより、コイル72a,72bから、それまでと逆向きの磁場を成形体(磁性粉末P)に印加することによる脱磁を行う(図2(g)、図4 S113)。
所定時間の脱磁を行った後に、磁場印加を停止する(図2(h)、図4 S115)。
磁場印加停止後、ダイ40を降下させ、さらに上パンチ60を上昇させることにより、成形体Cをキャビティから排出する(図2(i)、図4 S117)。
以上で、磁場中成形の1サイクルの工程が終了する。1サイクルの工程が終了すると、次のサイクルの磁場中成形を行うため、コントローラ80は、金型を初期状態に設定する(図2(a)、図4 S101)。以後、後続する各工程が実行されるように、コントローラ80は、ダイ40、下パンチ50及び上パンチ60の動作を制御するとともに、コイル72a,72bによる磁場印加を制御する。
本発明の磁場中成形方法、例えば、焼結磁石、超磁歪材料に適用することができる。これらの焼結体は、原料合金を作製し、所定の粒度まで粉砕し、粉砕された合金粉末(磁性粉末)を以上説明した磁場中成形方法により成形体を作製し、次いで焼結するという基本的な工程を経て製造される点で共通する。
本発明において、焼結磁石としては、特にR−Fe−B系焼結磁石に適用することができる。このR−Fe−B系焼結磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。ここで、RはYを含む概念を有しており、したがってY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。Rの量が25wt%未満であると、R−Fe−B系焼結磁石の主相となるR14B相の生成が十分ではなく軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。一方、Rが37wt%を超えると主相であるR14B相の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。またRが酸素と反応し、含有する酸素量が増え、これに伴い保磁力発生に有効なRリッチ相が減少し、保磁力の低下を招く。したがって、Rの量は25〜37wt%とする。
また、このR−Fe−B系焼結磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、Bの上限を4.5wt%とする。好ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに好ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
このR−Fe−B系焼結磁石は、Coを2.0wt%以下(0を含まず)、望ましくは0.1〜1.0wt%、さらに望ましくは、0.3〜0.7wt%含有することができる。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
また、このR−Fe−B系焼結磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Al、Cu、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが好ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を5000ppm以下、さらには3000ppmと以下とすることが好ましい。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。
本発明は、上記したようなR−Fe−B系焼結磁石に限らず、他の希土類焼結磁石に適用することも可能である。例えば、R−Co系焼結磁石に本発明を適用することもできる。
R−Co系焼結磁石は、Rと、Fe、Ni、Mn及びCrから選ばれる1種以上の元素と、Coとを含有する。この場合、望ましくはさらにCu又は、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素を含有し、特に望ましくはCuと、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素とを含有する。これらのうち特に、SmとCoとの金属間化合物、望ましくはSmCo17金属間化合物を主相とし、粒界にはSmCo系を主体とする副相が存在する。具体的組成は、製造方法や要求される磁気特性等に応じて適宜選択すればよいが、例えば、R:20〜30wt%、特に22〜28wt%程度、Fe、Ni、Mn及びCrの1種以上:1〜35wt%程度、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVの1種以上:0〜6wt%、特に0.5〜4wt%程度、Cu:0〜10wt%、特に1〜10wt%程度、Co:残部の組成が好ましい。
以上、R−Fe−B系焼結磁石、R−Co系焼結磁石について言及したが、本発明は他の希土類焼結磁石への適用を妨げるものではない。
希土類焼結磁石は以下のような工程を経て製造することができる。
原料合金は、真空又は不活性ガス、望ましくはアルゴン雰囲気中でストリップキャスト法、その他公知の溶解法により作製することができる。
R−Fe−B系焼結磁石を得る場合、RFe14B結晶粒を主体とする合金(低R合金)と、低R合金よりRを多く含む合金(高R合金)とを用いる所謂混合法を適用することもできる。
まず、原料合金は粉砕工程に供される。混合法による場合には、低R合金及び高R合金は別々に又は一緒に粉砕される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。
粗粉砕工程では、原料合金を、粒径数百μm程度になるまで粗粉砕し、粗粉砕粉末を得る。この粗粉砕粉末が本発明における原料合金粉に該当する。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行うことが好ましい。粗粉砕に先立って、原料合金に水素を吸蔵させた後に放出させることにより粉砕を行うことが効果的である。なお、水素吸蔵処理、水素放出処理は必須の処理ではない。この水素粉砕を粗粉砕と位置付けて、機械的な粗粉砕を省略することもできる。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕には主に気流式粉砕機が用いられ、粗粉砕粉末を微粉砕することで、平均粒径2.5〜6μm、望ましくは3〜5μmの微粉砕粉末(粉砕粉)を得る。気流式粉砕機は、高圧の不活性ガスを狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉末を加速し、粗粉砕粉末同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。
混合法による場合、2種の合金の混合のタイミングは限定されるものではないが、微粉砕工程において低R合金及び高R合金を別々に粉砕した場合には、微粉砕された低R合金粉末及び高R合金粉末を窒素雰囲気中で混合する。低R合金粉末及び高R合金粉末の混合比率は、重量比で80:20〜97:3程度とすればよい。低R合金及び高R合金を一緒に粉砕する場合の混合比率も同様である。
以上のようにして得られた微粉砕粉末は、上述した方法による磁場中成形に供される。磁場中成形により得られた成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、真空中で、1000〜1200℃で1〜10時間程度焼結すればよい。
さて、焼結後には、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する重要な工程である。時効処理を2段に分けて行う場合には、750〜1000℃、500〜700℃での所定時間の保持が有効である。750〜1000℃での熱処理を焼結後に行うと、保磁力が増大するため、混合法においては特に有効である。また、500〜700℃の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行う場合には、500〜700℃の時効処理を施すとよい。
また本発明は、RT(ここで、Rは1種類以上の希土類金属、Tは1種類以上の遷移金属であり、yは1<y<4を表す。)で示す組成の焼結体からなる超磁歪材料にも適用することができる。
ここで、Rは、Yを含むランタノイド系列、アクチノイド系列の希土類金属から選択される1種以上を表している。これらの中で、Rとしては、特に、Nd、Pr、Sm、Tb、Dy、Hoの希土類金属が望ましく、Tb、Dyがより一層望ましく、これらを複合して用いることができる。Tは、1種以上の遷移金属を表している。これらの中で、Tとしては、特に、Fe、Co、Ni、Mn、Cr、Mo等の遷移金属が望ましく、Fe、Co、Niが一層望ましく、これらを複合して用いることができる。
組成式RTにおいて、y=2のときにRとTとが形成するRTラーベス型金属間化合物は、キュリー温度が高く、かつ磁歪値が大きいため、磁歪素子として最も適する。ここで、yが1以下では、焼結後の熱処理でRT相が析出して磁歪値が低下する。また、yが4以上では、RT相又はRT相が多くなり、磁歪値が低下する。このため、RT相を多くするために、1<y<4の範囲が望ましい。Rとして複数種の希土類金属を用いてもよく、特に、TbとDyを用いることが望ましい。
本実施の形態において、上記のような磁歪素子は、特開2002−129274号公報に示すような、3種類の異なる組成の原料粉末(以下、原料A、B、Cと適宜称する)を混合して作製するのが好ましい。また、原料粉末となる合金粉の一部には、水素吸蔵処理される原料を含んでいることが好ましい。合金粉に水素を吸蔵させることにより、歪みが生じ、その内部応力によって割れが生ずる。このために、混合される合金粉は、成形体を形成する時に圧力を受け、混合した状態の内部で粉砕されて細かくなり、焼結したときに緻密な高密度焼結体を得ることができるからである。
原料Aは、式(1):(TbDy1−x)Tで表されるものを用いる。ここで、原料AのTは、Fe、Co、Niの群から選択される少なくとも1種類の金属で、特に、TはFe単独でもよい。式(1)において、x、yは、0.35<x≦0.5、1.7≦y≦2.0の範囲とする。
原料Bとして、式(2):Dy1−t(Dyは、TbとHoの双方又はいずれか一方を含むことがあり、tは0.37≦t≦1.0の範囲)で表される組成を有するものを用いる。
さらに、Tを含む原料Cを用いる。Tは、上述したように、Fe、Co、Niの群から選択させる少なくとも1種類の金属であり、この中ではFeが最も好ましい。
原料A、原料B及び原料Cは、最終的に得たい組成となるように秤量、混合してから、粉砕処理される。粉砕処理では、湿式ボールミル、アトライタ、アトマイザー等の粉砕機から適宜選択することができる。特に、アトマイザーが好ましい。衝撃と剪断を同時にかけることができ、粉体の凝集を防ぎ、かつ生産性が高いからである。
混合された原料A、原料B及び原料Cは、焼結前に所望の形状に成形する。この成形が、上述した磁場中成形方法で行われる。この磁場中成形により、主に原料Aを一定方向に揃えて、焼結後の磁歪材料を[111]軸方向に配向させる。
磁場中成形で得られた成形体は焼結される。焼結条件は、1100℃以上で、好ましくは1150〜1250℃で、1〜10時間行うことがよい。焼結の雰囲気は、非酸化性雰囲気が良く、Arガス等の不活性ガス又は真空中がよい。
以上、本発明が適用される材料の例を説明したが、本発明は材料の種類に係らず、磁場中成形が適用される磁性材料に広く適用することができる。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ストリップキャスト法により、26.5wt%Nd−5.9wt%Dy−0.25wt%Al−0.5wt%Co−0.07wt%Cu−1wt%B−Feの組成を有する原料合金を作製した。
次いで、室温にて原料合金に水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素を行なう水素粉砕処理を行なった。
水素粉砕処理が施された合金に、粉砕性の向上並びに成形時の配向性の向上に寄与する潤滑剤を0.05〜0.1%混合した。潤滑剤の混合は、例えばナウターミキサー等により5〜30分間ほど行なう程度でよい。その後、ジェットミルを用いて平均粒径が5.0μmの微粉砕粉末を得た。
以上の微粉砕粉末を造粒装置のチャンバ内に入れ、酸化防止のためチャンバ内部を窒素で満たした。造粒装置は、チャンバ容積が4リットルの高速流動型スパルタンリューザ(ダルトン社製)を用いた。 オクタノールを添加して造粒を行い、平均粒径350μmの顆粒を作製した。この顆粒におけるオクタノールの残留量は0.5wt%である。
以上の微粉砕粉末及び顆粒を各々磁場中成形した。磁場中成形は、上述した、加圧成形前に磁場を印加(図2(d))しかつダイ40を上昇させる(図2(e))ことにより下パンチ50を相対的に降下する方法(実施例)と、加圧成形前に磁場を印加するが下パンチ50を相対的に降下させない以外は本発明と同様の方法(比較例)の2種類とした。なお、印加した磁場は15kOe、成形圧力は1.4ton/cmとした。得られた成形体のサイズは、20(L)×18(W)×13(H)mmである。また、加圧成形前に磁場を印加する図2(d)の状態で、磁性粉末Pと上パンチ60との間隙を20mmとし、その後図2(e)の状態までダイ40を10mm又は20mm上昇させた。なお、ダイ40を10mm上昇させるのは、磁性粉末Pの上・下に空隙を形成することを想定している。また、ダイ40を20mm上昇させるのは、磁性粉末Pの上端が上パンチ60と接触し、かつ磁性粉末Pの下に空隙を形成することを想定している。
以上のようにして得られた成形体を真空中およびAr雰囲気中で1080℃まで昇温し4時間保持して焼結を行った。次いで得られた焼結体に800℃×1時間と560℃×1時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を施した。
得られた焼結磁石の磁気特性を測定した。ただし、磁気特性の測定は、得られた焼結磁石を、磁場中成形時の状態で上・下に2分割して、分割された焼結磁石の各々について行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007149951
表1に示すように、微粉砕粉末及び顆粒のいずれの場合でも、加圧成形前に磁場を印加しかつ下パンチ50を相対的に降下させることにより、磁場中成形時に下側に位置した焼結磁石の残留磁束密度(Br)が向上する。このことは、本発明の磁場中成形方法を適用することにより、磁場中成形時に下パンチ側に位置する磁石粉末の配向を改善できることを意味している。
また、比較例の場合には磁場中成形時に下側に位置した焼結磁石の残留磁束密度(Br)が上側に位置した焼結磁石よりも低いのに対して、実施例の場合には磁場中成形時に下側に位置した焼結磁石の残留磁束密度(Br)が上側に位置した焼結磁石よりも高くなっていることが注目される。
さらに、顆粒の実施例における残留磁束密度(Br)の上側と下側の差が比較例のそれに比べて著しく小さくなっている。微粉砕粉末に比べて嵩密度の大きい顆粒は、粒子同士の接触点が多いために、磁場配向時に粉が回転しづらくなる。したがって、顆粒の比較例における残留磁束密度(Br)の上側と下側の差が大きくなるが、本発明によれば、このように嵩密度の大きな顆粒における配向向上の度合いが大きいという効果を有している。
本実施の形態における、磁場中成形装置の構成を示す断面図である。 本実施の形態における、磁場中成形方法の工程を示す図である。 本実施の形態における、磁場中成形方法の工程を示す図である。 本実施の形態における、コントローラの制御フローを示す図である。
符号の説明
20…磁場中成形装置、21…支持プレート、22…下パンチベース、23…上パンチベース、24…下ラム、25…下ガイドポスト、26…支柱、27…上ラム、28…上ガイドポスト、40…ダイ、50…下パンチ、60…上パンチ、70…磁場発生装置、71a,71b…ヨーク、72a,72b…コイル、80…コントローラ

Claims (9)

  1. 上パンチ、下パンチ及びダイにより、磁場が印加された磁性粉末を加圧成形する磁場中成形方法において、
    前記下パンチ及び前記ダイにより形成されるキャビティに前記磁性粉末を供給する工程(a)と、
    前記磁性粉末に磁場を印加しつつ前記下パンチを相対的に降下する工程(b)と、
    前記下パンチに対して前記上パンチを降下させることにより前記磁性粉末を加圧する工程(c)と、
    を備えることを特徴とする磁場中成形方法。
  2. 前記磁性粉末の加圧方向と略直交する方向に前記磁場を印加することを特徴とする磁場中成形方法。
  3. 前記工程(b)において、前記ダイを上昇させることにより前記下パンチを相対的に降下させることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁場中成形方法。
  4. 成形体の外形形状に応じた貫通孔を有するダイと、
    前記ダイに対し前記貫通孔の中心軸方向に沿って相対移動可能とされた下パンチと、
    前記ダイの前記貫通孔に上側から挿入可能とされ、前記貫通孔内で前記下パンチと対向するよう昇降可能に設けられた上パンチと、
    前記ダイの外周部に設けられ、前記ダイ、前記下パンチ及び前記上パンチに囲まれたキャビティに磁界を印加するコイルと、
    前記ダイ、前記下パンチ、前記上パンチ及び前記コイルの動作を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記ダイ及び前記下パンチで形成されるキャビティに成形対象の磁性粉末が供給された後に、前記上パンチを前記キャビティ内の所定位置まで降下させ、
    次いで、前記コイルから前記キャビティ内の前記磁性粉末に磁界を印加させ、
    磁界を印加したままで前記下パンチを相対的に降下させ、
    しかる後に、磁界を印加したままで前記下パンチ及び前記上パンチの間隔を狭くすることにより前記磁性粉末を加圧成形するよう制御することを特徴とする磁場中成形装置。
  5. 前記コントローラは、前記成形対象の磁性粉末が供給された後に、前記上パンチを前記磁性粉末との間に間隙を形成するように前記キャビティ内の所定位置まで降下させることを特徴とする請求項4に記載の磁場中成形装置。
  6. 金型キャビティ内において、磁場を印加した状態で磁性粉末を下方からの機械的な支持を解除した後に、前記磁場を印加したままで前記磁性粉末を加圧成形して成形体を作製する工程と、
    前記成形体を焼結する工程と、
    を備えることを特徴とする焼結体の製造方法。
  7. 前記金型キャビティ内に前記磁性粉末を供給する段階では、前記磁性粉末は下パンチによる下方からの支持を受けており、前記磁性粉末の供給終了後に、前記磁場を印加し、次いで前記下パンチを相対的に降下することにより、下方からの機械的な支持のない状態を形成することを特徴とする請求項6に記載の焼結体の製造方法。
  8. 前記磁性粉末は、RFe14化合物(R:希土類金属元素の1種または2種以上)を主成分とすることを特徴とする請求項6又は7に記載の焼結体の製造方法。
  9. 前記磁性粉末は、顆粒状の形態をなしていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の焼結体の製造方法。
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