JP2007147749A - 焦点検出装置およびオートフォーカス装置 - Google Patents

焦点検出装置およびオートフォーカス装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明な試料の表面による反射光に基づいて確実に焦点位置を検出する焦点検出装置およびこれを用いたオートフォーカス装置を提供する。
【解決手段】透明な試料に観察用光学系の対物レンズの焦点を合わせるための焦点検出装置において、観察用光学系とは別に設けられ、低可干渉光を放射する光源から射出する光束によって試料を、対物レンズを介して照明する照明光学系と、照明光学系の瞳の一部に入射する光源から射出された光束を反射することにより、瞳の一部を遮光する第1のミラーと、試料によって反射され、対物レンズを通過した低可干渉光を偏向する第2のミラーと、第1のミラーによって反射された光束を折り返して、第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導く干渉光学系と、干渉光学系によって光路が一致させられた2つの光束による干渉を観測した結果に基づいて、観察対象の試料の表面に対物レンズの焦点が合っているか否かを判定する判定手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、顕微鏡のように試料の表面に光学系の焦点を結ばせて観測を行う測定装置の焦点検出装置およびオートフォーカス装置に関する。
顕微鏡などのオートフォーカス装置のための焦点検出手法としては、ナイフエッジを用いた手法が一般に知られている。
この手法では、オートフォーカス照明光学系の瞳の半分を照明するように、オートフォーカスに使用する光束の半分をナイフエッジミラーによって遮光して試料に照射し、試料からの反射光をナイフエッジミラーによって反射させる。そして、試料が焦点位置にあるときに反射光が中央部に入射するように予め位置決めされた2分割センサに、この試料からの反射光を入射させる。
このように、従来のナイフエッジと2分割センサを用いた焦点検出手法は、試料の焦点位置からのずれを試料表面からの反射光が2分割センサに入射する位置のずれとして捉えており、2分割センサを構成する2つのセンサからの出力が同等なる位置に試料の位置を調整することにより、試料表面へのオートフォーカスを実現している。
特開2001−311866号公報
上述した従来のオートフォーカス装置の焦点検出手法は、オートフォーカスに使用する光束が試料表面によってのみ反射されることを前提とし、2分割センサの2つの出力のみに基づいて焦点位置を検出している。
しかしながら、試料がオートフォーカスに使用する照明光について透明である場合には、試料表面からの反射に加えて試料の裏面からの反射光も2分割センサに入射するため、上述した従来のオートフォーカス装置では、試料の表面に確実に焦点を合わせることができなかった。
例えば、NA0.3、倍率10倍の対物レンズを用いて光学的厚みが500μm以下の透明な試料を観察しようとした場合には、試料の表面からの反射光が2分割センサの一方のセンサに入射し、試料の裏面からの反射光が他方のセンサに入射したときにも2つのセンサ出力が同等となり、試料の表面からの反射光が2分割センサの中央に入射したときと区別することができなかった。
このように、観察しようとする試料が透明な物体である場合には、試料の表面からの反射と裏面からの反射を確実に峻別可能な焦点検出手法が必要である。
本発明は、透明な試料の表面による反射光に基づいて確実に焦点位置を検出する焦点検出装置およびこれを用いたオートフォーカス装置を提供することを目的とする。
本発明にかかわる焦点検出装置は、照明光学系と、第1のミラーと、第2のミラーと、干渉光学系と、判定手段とから構成される。
本発明にかかわる焦点検出装置の原理は、以下の通りである。
少なくとも観察用光学系による観察に用いられる光について透明な試料に観察用光学系の対物レンズの焦点を合わせるための焦点検出装置において、照明光学系は、観察用光学系とは別に設けられ、低可干渉光を放射する光源から射出する光束によって試料を、対物レンズを介して照明する。第1のミラーは、照明光学系の瞳の一部に入射する光源から射出された光束を反射することにより、瞳の一部を遮光する。第2のミラーは、試料によって反射され、対物レンズを通過した低可干渉光を偏向する。干渉光学系は、第1のミラーによって反射された光束を折り返して、第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導く。判定手段は、干渉光学系によって光路が一致させられた2つの光束による干渉を観測した結果に基づいて、観察対象の試料の表面に対物レンズの焦点が合っているか否かを判定する。
このように構成された焦点検出装置の動作は、下記の通りである。
照明光学系に備えられた光源から放射される低可干渉光は、第1のミラーによって照明光学系の瞳の一部が遮光されるように反射されるので、観察対象の試料は、照明光学系の瞳の他の部分を通過した光束によって照明される。このようにして試料に入射した低可干渉光は、試料表面で反射され、対物レンズを通過した後に、第2のミラーによって偏向され、一方、第1のミラーによって反射された光束は、干渉光学系によって折り返され、上述した第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導かれる。また、上述した試料面に対物レンズが合焦している場合に限り、第2のミラーによって偏向された光束は第1のミラーによって反射された光束と同一の位置にスポット像を結ぶ。一方、上述した光源から放射される低可干渉光による可干渉距離と試料の光学的厚みとが適切な関係を満たしていれば、第1のミラーによって反射された光束を試料の表面によって反射された光束とのみ干渉させることができる。つまり、第1のミラーによって反射された光束と第2のミラーによって偏向された光束とがそれぞれたどった光路長が、上述した低可干渉光の可干渉距離の範囲で一致していれば、これらの2つの光束による干渉が観測されるか否かによって、試料面に合焦しているか否かが示される。
本発明にかかわる第1のオートフォーカス装置は、照明光学系と、第1のミラーと、第2のミラーと、干渉光学系と、観測手段と、合焦評価手段と、調整手段とから構成される。
本発明にかかわる第1のオートフォーカス装置の原理は、以下の通りである。
少なくとも観察用光学系による観察に用いられる光について透明な試料に観察用光学系の対物レンズの焦点を合わせるための焦点検出装置において、照明光学系は、観察用光学系とは別に設けられ、低可干渉光を放射する光源から射出する光束によって試料を、対物レンズを介して照明する。第1のミラーは、照明光学系の瞳の一部に入射する光源から射出された光束を反射することにより、瞳の一部を遮光する。第2のミラーは、試料によって反射され、対物レンズを通過した低可干渉光を偏向する。干渉光学系は、第1のミラーによって反射された光束を折り返して、第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導く。観測手段は、干渉光学系によって光路が一致させられた2つの光束による干渉を観測する。合焦評価手段は、観測手段による観測結果に基づいて、試料の位置と対物レンズの合焦位置とのずれを評価する。調整手段は、合焦評価手段による評価結果に基づいて、試料の位置を調整する。
このように構成された第1のオートフォーカス装置の動作は、下記の通りである。
上述した焦点検出装置と同様に、第1のミラーによって反射された光束と第2のミラーによって偏向された光束とがそれぞれたどった光路長が、上述した低可干渉光の可干渉距離の範囲で一致するように調整された干渉光学系を利用して、上述した2つの光束を干渉させ、これを観測手段によって観測した結果を合焦評価手段を介して調整手段にフィードバックすることにより、試料の表面は確実に対物レンズの焦点位置に位置決めされる。
本発明にかかわる第2のオートフォーカス装置は、上述した第1のオートフォーカス装置において、干渉光学系に光路長変更手段を備え、観測手段にレンズと2分割センサと抽出手段とを備え、合焦評価手段にずれ算出手段を備えて構成される。
本発明にかかわる第2のオートフォーカス装置の原理は、以下の通りである。
上述した第1のオートフォーカス装置に備えられる干渉光学系において、光路長変更手段は、第1のミラーによって反射された光束の光路長を所定の範囲で変動させる。観測手段において、レンズは、第1のミラーによって反射された光束と第2のミラーによって偏向された光束とをそれぞれ集光する。2分割センサは、レンズの焦点位置に配置されている。抽出手段は、2分割センサを形成する2つのセンサそれぞれの出力信号から光路長変更手段による光路長の変動周期と同一の周期を持つ信号成分を抽出し、抽出した信号成分を観測結果として合焦評価手段の処理に供する。合焦評価手段において、ずれ算出手段は、2つのセンサに対応して抽出された信号成分の振幅およびその比率に基づいて、試料の位置と対物レンズの合焦位置とのずれ量を算出し、算出したずれ量を調整手段の処理に供する。
このように構成された第2のオートフォーカス装置の動作は、下記の通りである。
光路長変更手段により、例えば、上述した光源から放射される低可干渉光の可干渉距離内で上述した2つの光束の光路長が変動させられているので、試料の表面が対物レンズの合焦位置付近にある状態では、これらの光束の干渉によって生成される干渉縞は光軸方向に振動する。したがって、上述した2つの光束がレンズによって集光された位置に配置された2分割センサの2つの出力信号は、この光路長の変動に同期した変調を受けることになるので、抽出手段によって抽出される変動成分は、試料表面からの反射光が第1のミラーによって反射された光束と干渉して生成された干渉縞にのみかかわっている。なぜなら、試料の裏面からの反射光は、照明用光学系に備えられた光源から放射される光束の低可干渉性のために、第1のミラーによって反射された光束とは干渉しないからである。
故に、上述した抽出手段によって抽出された2つの信号成分に基づいて、ずれ算出手段により、試料の裏面からの反射光がレンズを介して2分割センサに入射しているか否かにかかわらず、試料の表面の位置と対物レンズの合焦位置とのずれが適切に評価される。
本発明にかかわる第3のオートフォーカス装置の原理は、以下の通りである。
上述した第1のオートフォーカス装置において、第1のミラーと第2のミラーとは、単一の光学部品に設けられた反射面の表面と裏面とにそれぞれ形成されていることを特徴とする。
このように構成された第3のオートフォーカス装置の動作は、下記の通りである。
例えば、キューブプリズムの接合面に適切なコーティングを施して、この接合面の一方の面を第1のミラーとし、他方の面を第2のミラーとすることにより、これらを一つの光学部品として扱うことができる。
本発明にかかわる第4のオートフォーカス装置は、上述した第1のオートフォーカス装置において、干渉光学系に、集光レンズと平面ミラーとを備えて構成される。
本発明にかかわる第4のオートフォーカス装置の原理は、以下の通りである。
上述した第1のオートフォーカス装置に備えられた干渉光学系において、集光レンズは、対物レンズと同等の波面収差を持つ。平面ミラーは、集光レンズの焦点位置に配置されている。
このように構成された第4のオートフォーカス装置の動作は、下記の通りである。
干渉光学系に備えられた集光レンズは、対物レンズと同等の波面収差をもっているので、第1のミラーによって反射された光束をこの集光レンズによって集光し、平面ミラーによって反射して、再び同一の集光レンズによって平行光束にすることにより、第1のミラーによって反射された光束に、上述した第2のミラーによって偏向された光束と同等の波面収差を付加することができる。
以上に説明したように、本発明にかかわる焦点検出装置によれば、透明な試料の表面からの反射光と裏面からの反射光を峻別し、透明な試料の表面(あるいは裏面)に焦点が合っているか否かを確実に判定することができる。
同様に、本発明にかかわるオートフォーカス装置によれば、透明な試料の表面および裏面双方からの反射光の存在にかかわらず、透明な試料の表面(あるいは裏面)に確実に対物レンズの焦点を合わせることが可能である。
これにより、光学的な厚みが500μm程度の透明な試料の表面に顕微鏡などの観察装置のピントを確実にあわせ、鮮明な像を利用者の観察に供することが可能となる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明にかかわるオートフォーカス装置の第1の実施形態を示す。
図1に示した顕微鏡装置に備えられた観察光学系において、光源14から射出した照明光は、コリメータレンズ15およびハーフミラー16を介して第1対物レンズ5に入射し、この第1対物レンズ5を介して試料6を照明する。また、この試料6からの反射光は、上述した第1対物レンズ5、第2対物レンズ17および俯瞰プリズム18によって像面19に結像され、接眼レンズ20を介して利用者による観察に供される。
一方、図1に示したオートフォーカス用光源1から射出された光は、コリメータレンズ2によって平行光束化され、その一部は、ナイフエッジミラー3によって反射され、参照光として折り返しミラー9側に偏向される。ここで、コリメータレンズから射出する光束は十分な程度に平行光束であるので、図1のように配置したナイフエッジミラー3により、オートフォーカス用光源1およびコリメータレンズ2からなるオートフォーカス用照明光学系の瞳の半分に入射する光束を参照光として偏向させ、試料6に入射させる測定光と分離することができる。このようにして分離された参照光は、折り返しミラー9によって折り返され、集光レンズ7により、2分割センサ8上に集光される。
一方、上述した瞳の他の部分に入射する光束、すなわち、測定光は、観察光学系内に設けられたダイクロイックミラー4によって反射され、まず、第1対物レンズ5を介して試料6上に集光される。
ここで、例えば、オートフォーカス用光源1として近赤外線を放射する光源を用い、ダイクロイックミラー4として、近赤外線を選択的に反射し、可視光線を透過させる波長選択性ミラーを用いれば、観察光学系において試料6の像の観察に用いられる光束と、オートフォーカス用の光束とを完全に分離することができる。
また、図1に示した試料6によって反射された測定光は、第1対物レンズ6によって平行光束化された後に、再び上述したダイクロイックミラー4によって反射され、ナイフエッジミラー21によって偏向されて上述した集光レンズ7に導かれ、この集光レンズ7により、上述した2分割センサ8上に集光される。
なお、図1において、矢印の種類を変えて測定光と参照光とをそれぞれ示した。
図1に示した折り返しミラー9を適切に配置し、測定光が第1対物レンズ5の焦点位置に配置された試料6によって反射され2分割センサ8に到達するまでに辿る光路長と参照光が2分割センサ8に到達するまでに辿る光路長とを、オートフォーカス用光源1の可干渉距離の範囲内で一致させれば、当然ながら、2分割センサ8上において参照光と測定光とが干渉する。
逆にいえば、オートフォーカス用光源1として、式(1)のように、光源の中心波長λと半値幅λdとを用いて定義される可干渉距離Lcが観察対象である試料6の光学的厚みDの2倍以下であるような低可干渉光を放射する光源を用いれば、参照光と干渉するか否かによって、透明な試料の表面からの反射光と裏面からの反射光と峻別することができる。
Figure 2007147749
例えば、試料6の光学的厚みが10μm程度である場合は、可干渉距離が20μm以下となればよいので、中心波長500nm、半値幅10nm程度の光源をオートフォーカス用光源1として用いることができる。このような光源は、LEDやハロゲンランプと干渉フィルタを組み合わせて構成することが可能である。更に、観察光学系への影響を考えれば、近赤外領域に中心波長を持つ光源を用いることが望ましい。例えば、中心波長1μmの光源に干渉フィルタを組み合わせて半値幅50nmとすれば、可干渉距離が20μmの低可干渉光を放射する光源を実現することができる。一方、光学的厚みが500μm程度の試料6を中心波長1μmの近赤外光源で照明する場合には、波長半値幅λdは1nm程度でよいので、半導体レーザなどを用いることでオートフォーカス用光源を実現することができる。
次に、上述したような低可干渉光である参照光と測定光との干渉を利用して、試料6の表面に第1対物レンズ5の焦点が合っているか否かを判定する方法について説明する。
図2に示すように、2分割センサ8は、符号A、Bを付して示したような2つの受光素子から形成されており、第1対物レンズ5の焦点位置に試料面があるときに、図2において太い破線で示した合焦位置に試料6からの反射光によってスポットが形成されるように位置決めされている。
第1対物レンズ5の焦点位置が試料6の表面よりも手前にある場合(いわゆる前ピン状態)は、図2(イ)に示すように、試料6の表面からの反射光によるスポットは、2分割センサ8を構成する2つの受光素子の一方(図2においては、受光素子A)に偏った位置に形成され、同時に、試料6の裏面からの反射光によるスポット(図2において、網掛けの種類を変えて示した)もまた、同じ受光素子上に形成される。
一方、第1対物レンズ5の焦点位置に試料6の表面がある場合は、図2(ロ)に示すように、試料6の表面からの反射光によるスポットは上述した合焦位置に形成され、第1対物レンズ5の焦点位置が試料6の表面よりも奥にある場合(いわゆる後ピン状態)は、2分割センサ8を構成するもう一方の受光素子(図2においては、受光素子Bに偏った位置に、試料6の表面からの反射光によるスポットが形成される(図2(ハ)参照)。
上述したように、オートフォーカス用光源1の低可干渉性のために、図2(イ)、(ロ)、(ハ)のいずれの場合でも、試料6の表面からの反射光によって形成されるスポットについてのみ、参照光と測定光とが干渉を起こしており、裏面からの反射光に対応するスポットでは干渉は生じていない。
したがって、例えば、図1に示すように、ピエゾ素子22をミラー位置制御部23によって制御することにより、折り返しミラー9を適切な範囲で光軸方向に振動させれば、測定光と参照光とが形成する干渉縞は光軸方向に振動し、これに応じて、干渉が生じているスポットの明るさが変化するか否かによって、表面からの反射光によるスポットと裏面反射に対応するスポットとを確実に判別することができる。
上述した折り返しミラー9を等速度vで振動させた場合に、干渉が生じているスポットの明るさの変調周波数ωは、オートフォーカス用光源1の中心波長λを用いて、式(2)のように表される。
Figure 2007147749
したがって、図1に示すように、2分割センサ8を構成する2つの受光素子A,Bの出力信号それぞれを上述した変調周波数ωに相当する周波数に対応するバンドパスフィルタ10a、10bに入力することにより、干渉縞の形成に寄与する光の強度に対応する信号成分のみを選択的に透過して差動増幅器11に入力し、合焦位置の検出に供することができる。
図1に示したオートフォーカス装置では、裏面反射によるスポットの位置にかかわらず、試料6の表面からの反射光によるスポットが図2(ロ)に示した合焦位置に形成されたときにのみ、図1に示した差動増幅器11の出力信号により、2つの受光素子の出力信号が同等であることが示され、試料6の表面が合焦位置にあることを確実に検出することができる。
また、差動増幅器11により、図2(イ)、(ハ)に示した前ピン状態および後ピン状態にそれぞれ対応する極性の出力信号が得られる。したがって、これに応じて、図1に示したステージ制御部12により試料6が載せられたステージ13を移動させ、試料6の光軸方向の位置を調整することにより、透明な試料6の表面および裏面を峻別したオートフォーカスを実現することができる。
これにより、例えば、光学的厚みが500μm程度の透明な試料の表面に、裏面からの反射光の存在にもかかわらず、確実にオートフォーカスさせることができるので、透明な試料を顕微鏡装置で観察する際の利用者の負担を大幅に軽減することができる。もちろん、同様にして、透明な試料の表面からの反射光の存在にかかわらず、この試料の裏面に確実にオートフォーカスさせることも可能である。
また、図1に示した2分割センサ8の代わりに、2次元イメージセンサなどを配置し、このイメージセンサ上に形成されたスポットそのものを観測し、干渉縞が発生しているスポットを判別し、その位置に基づいて、試料6の観測対象の面(表面あるいは裏面)が合焦しているか否かを判定することも可能である。また更に、干渉縞が発生しているスポットの位置を示す信号をステージ制御部12にフィードバックすることにより、試料6の観測対象の面への確実なオートフォーカスを実現することもできる。
(第2の実施形態)
図3に、本発明にかかわるオートフォーカス装置の第2の実施形態を示す。
なお、図3に示す構成要素のうち、図1に示した各部と同等のものについては、図1に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図3に示したナイフエッジミラー25は、表面、裏面ともにオートフォーカス用光源1から放射される光束を反射する作用を備えており、図1に示したナイフエッジミラー3、21の機能を上述した両面の反射作用によって実現する。このような構成は、例えば、光学的な厚みが無視可能なペリクルミラーやキューブプリズムの接合面に適切なコーティングを施すことで実現することができる。
このように、参照光と測定光とを分離する機能と測定光を偏向させる機能とを一つの部品に集約したことによって、折り返しミラー24として小型のコーナーキューブプリズムなどを利用することができる。
これにより、オートフォーカス装置を構成する部品点数を削減するとともに、全体としてのサイズを小型化することが可能である。また、部品点数が少なくなったことにより、位置決めが容易になるため、特に、折り返しミラー24の位置調整作業に要する労力を大幅に削減することができる。
(第3の実施形態)
図4に、本発明にかかわるオートフォーカス装置の第3の実施形態を示す。
なお、図4に示す構成要素のうち、図1、図3に示した各部と同等のものについては、図1、図3に示した符号を付して示し、その説明を省略する。
図3に示した集光レンズ26は、第1対物レンズ5と同等の波面収差を発生させるように設計されており、反射ミラー27は、この集光レンズ26の焦点位置に配置されている。
したがって、ナイフエッジミラー25によって測定光から分離された参照光は、上述した集光レンズ26によって集光され、反射ミラー27によって反射された後に、再び集光レンズ26によって平行光束化されることによって集光レンズ7側に折り返される。
つまり、図4に示した構成では、集光レンズ26と反射ミラー27とによって、図1に示した折り返しミラー9および図3に示した折り返しミラー24と同等に、参照光の折り返し機能が果たされている。
更に、参照光が集光レンズ26を通過することにより、参照光には第1対物レンズ5を通過した場合と同等の波面収差が付加されるので、第1対物レンズ5を通過したことによって測定光に付加された波面収差を補償することができる。
これにより、試料6の光学的厚みが波面収差による影響を無視できない程度に薄い場合にも、試料6の表面によって反射された測定光と参照光との干渉を観測した結果から、高精度で合焦位置を検出し、試料6の表面に精密にオートフォーカスさせることができる。
以上に説明したように、本発明にかかわる焦点検出装置およびオートフォーカス装置は、光学的に透明でしかもその光学的な厚みが比較的薄い試料を顕微鏡システムなどで観察する際に、試料の表面と裏面とを峻別しつつ対物レンズの焦点が合っているか否かを判断し、更にはこのような試料表面へのオートフォーカスを実現することができる。
これにより、裏面からの反射光にかかわらず、ペリクルミラーのような精密な光学部品などの表面に確実にフォーカスを合わせて観察することが可能となるので、このような光学部品などの検査作業などを大幅に効率化することができる。
本発明にかかわるオートフォーカス装置の第1の実施形態を示す図である。 2分割センサによる焦点位置検出を説明する図である。 本発明にかかわるオートフォーカス装置の第2の実施形態を示す図である。 本発明にかかわるオートフォーカス装置の第3の実施形態を示す図である。
符号の説明
1…オートフォーカス用光源、2…コリメータレンズ、3、21、25…ナイフエッジミラー、4…ダイクロイックミラー、5…第1対物レンズ、6…試料、7、26…集光レンズ、8…2分割センサ、9、24…折り返しミラー、10…バンドパスフィルタ、11…差動増幅器、12…ステージ制御部、13…ステージ、14…照明光源、15…集光レンズ、16…ハーフミラー、17…第2対物レンズ、18…俯瞰プリズム、19…像面、20…接眼レンズ、22…ピエゾ素子、23…ミラー位置制御部、27…反射ミラー。

Claims (5)

  1. 少なくとも観察用光学系による観察に用いられる光について透明な試料に前記観察用光学系の対物レンズの焦点を合わせるための焦点検出装置において、
    前記観察用光学系とは別に設けられ、低可干渉光を放射する光源から射出する光束によって前記試料を、前記対物レンズを介して照明する照明光学系と、
    前記照明光学系の瞳の一部に入射する前記光源から射出された光束を反射することにより、前記瞳の一部を遮光する第1のミラーと、
    前記試料によって反射され、前記対物レンズを通過した前記低可干渉光を偏向する第2のミラーと、
    前記第1のミラーによって反射された光束を折り返して、前記第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導く干渉光学系と、
    前記干渉光学系によって光路が一致させられた前記2つの光束による干渉を観測した結果に基づいて、前記観察対象の試料の表面に前記対物レンズの焦点が合っているか否かを判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 少なくとも観察用光学系による観察に用いられる光について透明な試料に前記観察用光学系の対物レンズの焦点を合わせるための焦点検出装置において、
    前記観察用光学系とは別に設けられ、低可干渉光を放射する光源から射出する光束によって前記試料を、前記対物レンズを介して照明する照明光学系と、
    前記照明光学系の瞳の一部に入射する前記光源から射出された光束を反射することにより、前記瞳の一部を遮光する第1のミラーと、
    前記試料によって反射され、前記対物レンズを通過した前記低可干渉光を偏向する第2のミラーと、
    前記第1のミラーによって反射された光束を折り返して、前記第2のミラーによって偏向された光束と同一の光路に導く干渉光学系と、
    前記干渉光学系によって光路が一致させられた前記2つの光束による干渉を観測する観測手段と、
    前記観測手段による観測結果に基づいて、前記試料の位置と前記対物レンズの合焦位置とのずれを評価する合焦評価手段と、
    前記合焦評価手段による評価結果に基づいて、前記試料の位置を調整する調整手段と
    を備えたことを特徴とするオートフォーカス装置。
  3. 請求項2に記載のオートフォーカス装置において、
    前記干渉光学系は、前記第1のミラーによって反射された光束の光路長を所定の範囲で変動させる光路長変更手段を備え、
    前記観測手段は、
    前記第1のミラーによって反射された光束と前記第2のミラーによって偏向された光束とをそれぞれ集光するレンズと、
    前記レンズの焦点位置に配置された2分割センサと、
    前記2分割センサを形成する2つのセンサそれぞれの出力信号から前記光路長変更手段による光路長の変動周期と同一の周期を持つ信号成分を抽出し、抽出した信号成分を観測結果として合焦評価手段の処理に供する抽出手段とを備え、
    前記合焦評価手段は、前記2つのセンサに対応して抽出された信号成分の振幅およびその比率に基づいて、前記試料の位置と前記対物レンズの合焦位置とのずれ量を算出し、算出したずれ量を調整手段の処理に供するずれ算出手段を備えた
    ことを特徴とするオートフォーカス装置。
  4. 請求項2に記載のオートフォーカス装置において、
    前記第1のミラーと前記第2のミラーとは、単一の光学部品に設けられた反射面の表面と裏面とにそれぞれ形成されている
    ことを特徴とするオートフォーカス装置。
  5. 請求項2に記載のオートフォーカス装置において、
    前記干渉光学系は、
    前記対物レンズと同等の波面収差を持つ集光レンズと、
    前記集光レンズの焦点位置に配置された平面ミラーとを備えた
    ことを特徴とするオートフォーカス装置。
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