JP2009139694A - 焦点検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対物レンズ6と、透明基板4a1に合焦信号生成用の照明光を対物レンズを通して照射する点光源17と、照明光の光束の一方の領域を遮光する第1の遮光部16aを有するマスク手段16と、2つの受光部19a,19b有する光検出器19とを備え、マスク手段は、光検出器の一方の受光部と相似形状に形成され、且つ、透明基板4a1の第1又は第2の表面の一方の近傍に対物レンズの焦点が位置するときに、該一方の表面からの反射光が2つの受光部に入射するとともに他方の表面からの反射光が一方の領域に配置された受光部を外れた領域を通るように、照明光の光束の他方の領域を通る一部の光束を遮断する、第2の遮光部16bを有する。
【選択図】図1
Description
このため、細胞画像を取得する顕微観察装置としては、マイクロプレートなどの容器の下方より観察する倒立顕微鏡型の光学配置を採用し、さらに視野位置変更、焦点合わせ、撮像などの画像取得に係わる一連の動作を自動化したものが望まれる。
しかるに、特許文献1に記載の焦点検出装置では、透明基板における焦点合わせの対象となっている一方の面(透明基板の表面)で反射された光の検出時に外乱光となる光線を遮光するために用いられる開口絞りを、透明基板の表面での開口数が所定値より大きい光のみを選択的に透過させるように輪帯形状に形成することによって、透明基板における焦点合わせの対象となっていない他方の面(透明基板の裏面)で反射された光がノイズとして検出されないようにしている。
図1は本発明の一実施形態にかかる焦点検出装置を備えた顕微観察装置の概略構成を示す説明図、図2は図1の顕微観察装置に備わる焦点検出装置におけるマスク手段を構成する第1及び第2の遮光部の形状、及び照明光束における第1及び第2の遮光部で遮光されない領域と遮光される領域を示す説明図、図3は図2に示す第1及び第2の遮光部で遮光されない領域の照明光について、透明基板における焦点合わせの対象となっている側の表面で反射された光と、焦点合わせの対象となっていない側の表面で反射された光の、2つの受光部との位置関係を示す説明図である。図4は本実施形態の焦点検出装置において、焦点を透明基板の被検物側の面に合わせた場合における、焦点合わせの対象となっている側の表面で反射する光と、焦点合わせの対象となっていない側の表面で反射する光の経路を概念的に示す説明図である。図5は図4に示す状態の焦点検出装置において、透明基板における焦点検出対象となっている側と焦点検出対象となっていない側の夫々の表面で反射する光の2つの受光部近傍での入射状態を示す説明図である。図6は本実施形態の焦点検出装置において、焦点を透明基板の被検物側とは反対側の面に合わせた場合における、焦点合わせの対象となっている側の表面で反射する光と、焦点合わせの対象となっていない側の表面で反射する光の経路を概念的に示す説明図である。図7は図6に示す状態の焦点検出装置において、透明基板における焦点検出対象となっている側と焦点検出対象となっていない側の夫々の表面で反射する光の2つの受光部近傍での入射状態を示す説明図である。図8は本実施形態の焦点検出装置における2つの受光部で検出される、合焦状態に応じた受光量の変化の一例を示すグラフである。図9は図8に示した2つの受光部で検出された受光量に基づき計算された評価関数計算値の一例を示すグラフである。なお、図4及び図6では説明の便宜上、本発明における点光源及びマスク手段と、光検出器の位置を入れ替えた状態で示してある。また、後述する外乱光遮光部材も省略して示してある。
顕微鏡本体1は、被検物4を載置するXYステージ5を備えている。XYステージ5の下方には、対物レンズ6と、ハーフミラー7,20と、結像レンズ8と、CCDカメラ9とを備えている。XYステージ5は、水平面内(紙面に対して垂直な平面内)を移動可能に構成されている。対物レンズ6は、駆動部10を介して光軸方向に移動可能に構成されている。
被検物4は、公知の複数ウェルを有するポリスチレン等の光透過性部材で製作されたマイクロプレート4aを容器として使用し、培養液4b中で培養された細胞をマイクロプレート4aの底面部4a1に公知の技術によって固定化したものである。マイクロプレート4aの底面部4a1は、本発明における透明基板に相当する。なお、被検物4に用いる細胞は、さらに解析する項目に応じて適切な方法によって染色された細胞でもかまわない。また、使用する容器として、ここではプラスチック製のものを例示したが、底面にガラスを貼り付けたガラスボトムプレートでもかまわない。
焦点検出装置3は、対物レンズ8と、ハーフミラー7と、焦点検出ユニット3’を有している。焦点検出ユニット3’は、顕微鏡本体1におけるハーフミラー7の反射光路上に配置され、λ/4板15と、レンズ13と、偏光ビームスプリッタ14と、マスク手段16と、偏光ビームスプリッタ14の透過光路上に配置された、焦点合わせ用の点光源17と、偏光ビームスプリッタ14の反射光路上に配置された、外乱光遮光部材18と、光検出器19とを備えている。焦点合わせ用の点光源17は、レーザダイオードで構成されていて、被検物4の透明基板(マイクロプレート4aの底面部4a1)に対して合焦信号を生成するための照明光を発するようになっている。外乱光遮光部材18は、後述するマスク手段16を通過し対物レンズ6を介して被検物4を照射し被検物4で反射されて光検出器19側へ向かう光のうち、所定の光路を外れた乱光を遮光するように、光軸X2に沿う第2の仮想平面(図1では光軸X2を含む紙面に垂直な平面)で分割したときの一方の領域に設けられている。なお、外乱光遮光部材18は、所定の光路を外れた乱光が殆ど発生しない場合には、その配置を省略してもよい。
光検出器19は、2分割フォトダイオードで構成されている。2分割フォトダイオードは、2つの受光部19a,19bを有している。2つの受光部19a,19bは、光軸X2に沿う仮想平面(図1では光軸X2を含む紙面に垂直な平面)を挟んで対称に配置されている。
第1の遮光部16aは、点光源17から発せられた照明光の光束のうち光軸X1に沿う第1の仮想平面(図1では光軸X1を含む紙面に垂直な平面)で分割したときの一方の領域を通る光束を遮光する形状及び大きさに形成されている。なお、本実施形態では、第1の遮光部16aは、矩形形状をしているが、この一方の片側部分の光束を遮光することができる形状であればどのような形状でもよい。
第2の遮光部16bは、光検出器19における一方の受光部と相似形状に形成され、且つ、透明基板(マイクロプレート4aの底面部4a1)における第1又は第2の表面(底面部4a1の表面4a11又は表面4a12)のうち、一方の表面近傍に対物レンズ6の焦点が位置するときに、一方の表面からの反射光が2つの受光部19a,19bに入射するとともに他方の表面からの反射光が、例えば図3に示すように、第2の仮想平面で分割したときの一方の領域におけるその一方の領域に配置された受光部(図3の例では受光部19a)を外れた領域を通るように、点光源17から発せられた照明光の光束のうち光軸X1に沿う第1の仮想平面で分割したときの他方の領域を通る一部の光束を遮光するように構成されている。
すなわち、レーザダイオード17から発してマイクロプレート4aの底面部4a1で反射された光のうち、目的表面4a11で反射された光は、対物レンズ8を透過した後、受光素子19である2分割フォトディテクター上の結像点21に結像する。一方、目的表面4a11に対向する表面4a12で反射された光は、結像点21よりも遠い結像点23で結像する。
したがって、図5に示すように、目的表面4a11で反射された光は、ほぼ点に近い状態に集光して2分割フォトディテクターに入射し、2分割フォトディテクターの双方の受光部19a,19bで均等な光量が検出される。一方、表面4a12で反射された光は、結像しない状態で2分割フォトディテクター側に向かうが、点光源17から発せられて表面4a12で反射しうる光のうち2分割フォトディテクターに入射しうる領域の光は、マスク手段16の第2の遮光部16bによって遮光され、表面4a12で反射されない。このため、表面4a12で反射された光は、そのすべてが、2分割フォトディテクターから外れた位置を通る。
すなわち、レーザダイオード17から発してマイクロプレート4aの底面部4a1で反射された光のうち、目的表面4a12で反射された光は、対物レンズ8を透過した後、受光素子19である2分割フォトディテクター上の結像点23’に結像する。一方、目的表面4a12に対向する表面4a11で反射された光は、結像点23’よりも近い結像点21’で結像する。
したがって、図7に示すように、目的表面4a12で反射された光は、ほぼ点に近い状態に集光して2分割フォトディテクターに入射し、2分割フォトディテクターの双方の受光部19a,19bで均等な光量が検出される。一方、表面4a11で反射された光は、結像しない状態で2分割フォトディテクター側に向かうが、点光源17から発せられて表面4a11で反射しうる光のうち2分割フォトディテクターに入射しうる領域の光は、マスク手段16の第2の遮光部16bによって遮光され、表面4a11で反射されない。このため、表面4a11で反射された光は、そのすべてが、2分割フォトディテクターから外れた位置を通る。
また、本実施形態の焦点検出装置によれば、照明用光源として点光源を用いることで焦点合わせ用光学系を構成する部材が少なくて済む。
2 落射照明装置
3 焦点検出装置
3’ 自動焦点検出ユニット
4 被検物
4a マイクロプレート
4a1 底面部
4a11,4a12 底面部4a1の表面
4b 培養液
5 XYステージ
6 対物レンズ
7,20 ハーフミラー
8 結像レンズ
9 CCDカメラ
10 駆動部
11 光源
12,13 レンズ
14 偏光ビームスプリッタ
15 λ/4板
16 マスク手段
16a 第1の遮光部
16b 第2の遮光部
17 点光源
18 外乱光遮光部材
19 光検出器
19a,19b 受光
Claims (3)
- 対物レンズと、透明基板に対し合焦信号を生成するための照明光を発し、前記対物レンズを通して照射する点光源と、前記照明光の光束のうち該照明光の光軸に沿う第1の仮想平面で分割したときの一方の領域を通る光束を遮光する第1の遮光部を有するマスク手段と、前記透明基板で反射された光の光軸に沿う第2の仮想平面を挟んで対称に配置された2つの受光部を有する光検出器とを備え、前記2つの受光部を介して夫々検出された前記透明基板からの反射光の光量に基づいて、前記透明基板の第1又は第2の表面に前記対物レンズの焦点合わせを行うための焦点検出装置であって、
前記マスク手段は、前記光検出器における一方の受光部と相似形状に形成され、且つ、前記透明基板における第1又は第2の表面のうち一方の表面近傍に前記対物レンズの焦点が位置するときに、該一方の表面からの反射光が前記2つの受光部に入射するとともに他方の表面からの反射光が前記第2の仮想平面で分割したときの一方の領域における当該領域に配置された受光部を外れた領域を通るように、前記照明光の光束のうち光軸に沿う前記第1の仮想平面で分割したときの他方の領域を通る一部の光束を遮断する、第2の遮光部を有することを特徴とする焦点検出装置。 - 前記マスク手段が、形状可変であることを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
- 前記マスク手段における第1及び第2の遮光部が、2枚の薄板の組み合わせで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の焦点検出装置。
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