JP2007147748A - 音楽データ処理装置、音楽エフェクト処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】楽曲(音楽)別のエフェクト効果を容易に付加することを可能にする。
【解決手段】音楽データ処理装置は、音楽データ18dに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ18eが設けられている。CPU10は、音楽データ生成プログラム18bを実行することにより、音楽データ18dに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別し、この判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類をエフェクト設定データ18eに設定されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定し、この選定されたオーディオエフェクトを付加する制御データを音楽データ18dに挿入する。
【選択図】 図1
【解決手段】音楽データ処理装置は、音楽データ18dに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ18eが設けられている。CPU10は、音楽データ生成プログラム18bを実行することにより、音楽データ18dに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別し、この判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類をエフェクト設定データ18eに設定されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定し、この選定されたオーディオエフェクトを付加する制御データを音楽データ18dに挿入する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、音楽データに対するオーディオエフェクトを制御する音楽データ処理装置、音楽エフェクト処理プログラムに関する。
電子楽器等によって発生した楽音信号に対してリバーブ、コーラスあるいはディレイなどのエフェクトを付加することのできるエフェクト機能付きの電子楽器が数多く開発されている。こうした電子楽器では、演奏者がエフェクトの種類を任意に選択することにより、発音される楽音信号に対して所望のエフェクトを付加している。
また従来では、エフェクトの付加によって適切な音楽的効果を生じさせるために、伴奏パターンに最適なエフェクトを容易に選択して付加することができるエフェクト自動選択装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された装置では、ロック、ワルツ、バラード等の伴奏パターンに応じてそれぞれディストーション、リバーブ、コーラス等の最適なエフェクト効果をテーブルの形で格納しておき、例えば伴奏切換スイッチを操作することで伴奏パターン、例えば「ロック」を選択すると、「ロック」の伴奏パターンに対して最適なエフェクトとして設定されている「ディストーション」を付加した音色を得ることができる。
特開平5−289662号公報
従来のエフェクト自動選択装置では、伴奏パターンに応じたエフェクトを自動的に付加することができるものの、伴奏パターンに応じて付加されるエフェクト効果が決められているため、別の音楽(楽曲)であっても同じ伴奏パターン(例えば「ロック」)であれば同じエフェクト効果が付加されてしまう。
また、複数の伴奏パターンの楽曲に対してエフェクト効果を付加するためには、その都度、伴奏パターンを選択する操作をしなければならず、例えば多くの音楽(楽曲)に対してエフェクト効果を付加する必要がある場合には、多くの労力を要してしまう。
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、楽曲(音楽)別のエフェクト効果を容易に付加することが可能な音楽データ処理装置、エフェクト挿入処理プログラムを提供することにある。
本発明は、音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ記憶手段と、前記音楽データに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別する判別手段と、前記判別手段により判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類を、前記エフェクト設定データ記憶手段に記憶されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定するオーディオエフェクト選定手段と、前記オーディオエフェクト選定手段によって選定されたオーディオエフェクトを前記音楽データに付加するエフェクト付加手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、音楽データに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分が判別され、この判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類が選定されて音楽データに付加されるので、楽曲(音楽)別にエフェクト効果を付加することができ、またエフェクトを付加しようとする楽曲の数が多いとしても選択操作等を必要としないので容易にエフェクト効果を付加することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態における音楽データ処理装置の構成を示すブロック図である。図1に示す音楽データ処理装置は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等により実現されるもので、各種プログラムを実行することにより音楽データに対するオーディオエフェクトを制御することができる。
図1に示すように、本実施形態における音楽データ処理装置には、CPU10、メモリ12、入力装置14、表示装置16、記憶装置18、音源装置20、アンプ21、及びスピーカ22が設けられている。
CPU10は、装置全体の制御を司るもので、各種プログラムを実行することにより、音楽データに対するオーディオエフェクトを制御する機能を実現する。CPU10は、記憶装置18に記憶されたプログラムやデータを必要に応じてメモリ12に読み出して各種処理を実行する。
メモリ12は、プログラムやデータ等を一時的に記憶するために使用される。
入力装置14は、キーボードやポインティングデバイスなどにより構成されるもので、各種処理における入力操作が行われる。
表示装置16は、各種処理の実行に伴う画面を表示する。
表示装置16は、各種処理の実行に伴う画面を表示する。
記憶装置18は、ハードディスク装置等により構成されるもので、各種プログラムやデータなどが記憶される。記憶装置18に記憶された各種プログラムやデータは必要に応じて読み出されてメモリ12に記憶され、CPU10によりアクセスされる。記憶装置18に記憶される音楽データ処理に関係するプログラムには、音楽再生プログラム18a、音楽データ生成プログラム18b、音楽エフェクト処理プログラム18cを含む。また、これらプログラムに関連するデータとして音楽データ18d、エフェクト設定データ18eなどが記憶されている。
音楽再生プログラム18aは、音楽データ18dをもとに音源装置20を制御して、音楽を再生出力させる音楽再生処理を実行するためのプログラムである。
音楽データ生成プログラム18bは、既存の音楽データ18dに対してオーディオエフェクトを付加する音楽データ生成処理を実行するためのプログラムである。
音楽エフェクト処理プログラム18cは、音楽再生プログラム18aの実行による音楽再生処理時、あるいは音楽データ生成プログラム18bの実行による音楽データ生成処理時に実行されるもので、処理対象とする既存の音楽データ18dについてオーディオエフェクトが付加された音声が再生出力されるように制御データを挿入するためのエフェクト挿入処理を実行するためのプログラムである。音楽エフェクト処理プログラム18cを実行することで、既存の音楽データ18dについて、例えば音色、音量、音程の少なくとも1つを対象に解析してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別し、この部分に解析結果に応じたオーディオエフェクトを付加する制御データを挿入する。
音楽データ18dは、音源装置20による音声合成の機能を用いて音楽を再生出力させるためのデータである。音楽データ18dの詳細については後述する(図2、図3参照)。
エフェクト設定データ18eは、音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたデータである。エフェクト設定データ18eは、例えばユーザによる入力装置14に対する操作によって変更することもできる。エフェクト設定データ18eの詳細については後述する(図4参照)。
音源装置20は、時分割多重処理により複数チャンネル(例えば16チャンネル)同時発音可能になっており、CPU10(音楽再生プログラム18a)の制御により与えられる音楽データ(後述するノート番号、ノートオン/オフ、ベロシティ等)に基づいて所定の音色(例えば、鍵盤のキーオンでは鍵盤に割り当てられた音色)の音声信号を発生してアンプ21に出力する。音源装置20で発生された音楽信号には、音楽データに付加されたエフェクトを制御するデータに応じたオーディオエフェクトが付加されている。
アンプ21は、音源装置20から出力される音声信号を増幅してスピーカ22から音声を出力させる。
図2には、音楽データ18dの一例を示している。
図2(a)に示すように、音楽データ18dには、楽曲(データ)の基本的な情報(タイトル等)を含むヘッダ、音楽(楽曲)を再生出力するための音楽データを含む音楽トラック、ガイドメロディを再生するためのデータを含むガイドメロディトラック、歌詞データを含む歌詞トラック、楽曲中で音声を出力するためのデータを含む音声トラックなどが含まれている。
図2(a)に示すように、音楽データ18dには、楽曲(データ)の基本的な情報(タイトル等)を含むヘッダ、音楽(楽曲)を再生出力するための音楽データを含む音楽トラック、ガイドメロディを再生するためのデータを含むガイドメロディトラック、歌詞データを含む歌詞トラック、楽曲中で音声を出力するためのデータを含む音声トラックなどが含まれている。
音楽トラックは、図2(b)に示すように、イベントデータ(メッセージ)と各イベントデータの実行タイミングを示す時間データからなる音楽データが時系列的に含まれている。
時間データは、各イベントデータ間の時間的間隔(デルタタイム)を示すデータや曲の開始からの絶対時間を示す絶対時間データなどで構成することができる。音源装置20では、時間データが示すタイミングで、この時間データに対応するイベントデータに応じた処理が非同期により実行される。
イベントデータは、音源装置20を制御して音声信号を生成させるためのデータであり、例えば音を再生出力させるための音データ、音源装置20に対する各種制御のための制御データなどが含まれる。
図3には、イベントデータに含まれる音データの詳細について示している。
音データとしては、例えば音を出力させるための基本データ、音色の変更を示すプログラムチェンジデータ(音色番号)、その他の音声の出力を制御を指示するコントロールチェンジデータなどがある。音データは、例えば16チャンネル毎に管理されており、音源装置20によって複数チャンネルの音(楽器)を出力させることができる。
音データとしては、例えば音を出力させるための基本データ、音色の変更を示すプログラムチェンジデータ(音色番号)、その他の音声の出力を制御を指示するコントロールチェンジデータなどがある。音データは、例えば16チャンネル毎に管理されており、音源装置20によって複数チャンネルの音(楽器)を出力させることができる。
基本データには、図3(a)に示すように、音を出す/止めることを示すノートオン/オフ、音程を表すデータ(ノート番号)、音量を表すデータ(ベロシティ)を含んでいる。音程と音量については、それぞれ例えば0〜127までの値をとるものとする。
図3(b)に示すプログラムチェンジデータ(音色番号)は、音楽(楽曲)中で使用されている楽器の種類を示すもので、例えば音源装置20によって音声信号を生成可能な128個の楽器(例えば、音色番号1「グランドピアノ」、音色番号27「エレキギター」、音色番号107「三味線」、音色番号127「拍手喝采」など)の何れかを示す。
図3(c)に示すコントロールチェンジデータは、例えば左右の振り分けを行うパンポット、微妙な音程変化を出すピッチベント、楽器音の残響音など、基本データやプログラムチェンジデータでは制御できない他の制御のためのデータである。
再生出力される音にオーディオエフェクトを付加する場合、例えばオーディオエフェクトを制御するための制御データをイベントデータとして挿入する、あるいはオーディオエフェクトを制御するコントロールデータを音データとして挿入することにより実現されるものとする。音源装置20は、オーディオエフェクトを制御する制御データ、あるいは音データ(コントロールチェンジデータ)に応じたオーディオエフェクトを付加した音声信号を生成して出力するものとする。
図4には、エフェクト設定データ18eの一例を示している。
エフェクト設定データ18eは、音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたデータである。エフェクト設定データ18eは、ユーザによる入力装置14に対する操作により変更可能とする。
エフェクト設定データ18eは、音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたデータである。エフェクト設定データ18eは、ユーザによる入力装置14に対する操作により変更可能とする。
図4に示すエフェクト設定データ18eでは、音楽データに含まれる音色、音程、音量の組み合わせに対応付けてオーディオエフェクトの種類が設定されている。
例えば、音楽データ中の音色「エレキギター」に対しては、ディストネーションのエフェクトを付加することが設定されている。また、さらに音程を示す値が80以上であった場合には、コンプレッサを付加し、音量を示す値が95以上であった場合には、ハイカットフィルタを付加することが設定されている。
なお、オーディオエフェクトを付加する他の具体例としては次のようなものがある。
(1)音色(音色番号)別に設定されるオーディオエフェクトの種類。
「ピアノ」音色には、リバーブをかける。
「オルガン」音色には、フェイザーをかける。
「リード」音色には、エキサイタをかける。
「ベース」などリズム音色にはエフェクトをかけない。
(1)音色(音色番号)別に設定されるオーディオエフェクトの種類。
「ピアノ」音色には、リバーブをかける。
「オルガン」音色には、フェイザーをかける。
「リード」音色には、エキサイタをかける。
「ベース」などリズム音色にはエフェクトをかけない。
(2)音量(ベロシティ)に応じて設定されるオーディオエフェクトの種類。
音量が設定値よりも大きい場合あるいは小さい場合には、コンプレッサをかける。
音量が設定値よりも大きい場合あるいは小さい場合には、コンプレッサをかける。
(3)音程(ノート番号)に応じて設定されるオーディオエフェクトの種類。
音程が設定値より高い高音部では定位を右にし、低音部を左にする。
高音部ではハイカットフィルタをかける。
低音部ではローカットフィルタをかける。
音程が設定値より高い高音部では定位を右にし、低音部を左にする。
高音部ではハイカットフィルタをかける。
低音部ではローカットフィルタをかける。
なお、図4に示すエフェクト設定データ18eでは、音色、音程、及び音量の組み合わせによって、音データに付加するオーディオエフェクトの種類が設定されているが、音色、音程、及び音量の少なくとも1つに対してオーディオエフェクトの種類を設定するようにしても良い。
また、前述する以外にも音色、音量、音程の選択的な組み合わせに対して、任意のエフェクトを設定することが可能である。
次に、本実施形態における音楽データ処理装置の動作について説明する。
本実施形態における音楽データ処理装置では、図5(a)(b)(c)に示すような、第1〜第3の動作パターンによる実行が可能であるものとする。以下、各動作パターンについて説明する。
本実施形態における音楽データ処理装置では、図5(a)(b)(c)に示すような、第1〜第3の動作パターンによる実行が可能であるものとする。以下、各動作パターンについて説明する。
(1)まず、第1動作パターンについて説明する。
第1動作パターンでは、図5(a)に示すように、音楽データ(A1)に対してエフェクト挿入処理(A2)を実行することにより、自動的にエフェクト効果が付加された音楽データ(A3)を生成することができる。本実施形態における音楽データ処理装置では、音楽データに含まれる音データを解析し、例えば音色、音程、音量の少なくとも1つのデータをもとにエフェクトを付加すべき部分を判別すると共に付加すべきエフェクトを選定し、この選定したエフェクトを制御するための制御データを音楽データ中に挿入する。
第1動作パターンでは、図5(a)に示すように、音楽データ(A1)に対してエフェクト挿入処理(A2)を実行することにより、自動的にエフェクト効果が付加された音楽データ(A3)を生成することができる。本実施形態における音楽データ処理装置では、音楽データに含まれる音データを解析し、例えば音色、音程、音量の少なくとも1つのデータをもとにエフェクトを付加すべき部分を判別すると共に付加すべきエフェクトを選定し、この選定したエフェクトを制御するための制御データを音楽データ中に挿入する。
第1動作パターンでは、複数の音楽データ(楽曲)に対して個々に内容(音色、音程、音量)を解析して、各音楽データに応じたエフェクトを楽曲中の該当部分に対して自動的に付加することができるため、多数の音楽データに対しても容易にエフェクトを付加することができる。
第1の動作パターンによる実行時には、予め処理対象する複数の音楽データ18dが記憶装置18に記憶されるものとする。CPU10は、入力装置14に対するユーザによる操作により音楽データ生成処理の実行が指示されると、音楽データ生成プログラム18bを起動して音楽データ生成処理を開始する。
図6には、第1動作パターン実行時の音楽データ生成処理を説明するためのフローチャートを示している。
まず、CPU10は、記憶装置18に記憶された処理対象とする1楽曲分の音楽データ18dを読み出してメモリ12に記憶させ(ステップA1)、この音楽データ18dに含まれる時系列的に配列された順に1つのイベントデータを読み出す(ステップA2)。
CPU10は、このイベントデータに対して、エフェクト挿入処理を実行する(ステップA3)。
図7には、エフェクト挿入処理を説明するためのフローチャートを示している。
まず、エフェクト挿入処理では、処理対象とするイベントデータに音色を示す音データ(プログラムチェンジデータ(音色番号))が含まれているかを判別する。
ここで、プログラムチェンジデータにより音色の指定がされている場合(ステップB1、Yes)、この音色(音色番号)に対して付加すべきエフェクトの種類(適用エフェクト)がエフェクト設定データ18eに設定されているかを判別する。
ここで、適用エフェクトが設定されている場合(ステップB2、Yes)、CPU10は、エフェクト設定データ18eに設定されていた適用エフェクトの種類をメモリ12に一時記憶させておく(ステップB3)。
次に、処理対象とする音楽データにイベントデータが残っていれば(ステップA4、Yes)、前述と同様にして、イベントデータを読み出し、エフェクト挿入処理を実行する(ステップA2,A3)。
ここで、イベントデータが、先に読み出されたプログラムチェンジデータ(音色番号)に対する基本データである場合(ステップB4、Yes)、CPU10は、この基本データに含まれる音程(ノート番号)と音量(ベロシティ)が示す値を判別する(ステップB5,B6)。
CPU10は、先に記憶している適用エフェクトと、基本データから判別された音程、音量とをもとに、エフェクト設定データ18eを参照して、音声データ中のプログラムチェンジデータが示す音声に対して付加すべきエフェクト種類を選定する(ステップB7)。
CPU10は、エフェクト設定データ18eを参照して選定されたエフェクト種類が示すオーディオエフェクトを付加するためのイベントデータを、処理対象としている音楽データに挿入する(ステップB8)。
すなわち、図7に示すエフェクト挿入処理では、音楽データに含まれるプログラムチェンジデータをもとに音色の指定を判別し、音色別にエフェクト設定データ18eを参照して適用エフェクトを求める。さらに、プログラムチェンジデータが示す音色の音を再生出力させる際の音程と音量に応じて、エフェクト設定データ18eに設定されたエフェクトパラメータを求めて、当該音色に対して付加すべきエフェクトを選定している。
以上の処理を記憶装置18に記憶された全ての音楽データ18dについて実行するまで繰り返して実行する(ステップA5)。これにより、処理対象として記憶装置18に記憶された全ての音楽データ18dに対して、それぞれに応じたエフェクトを付加することができる。
図8は、エフェクト挿入処理によるエフェクト効果の付加を説明するための図である。図8(a)は、エフェクト挿入処理が実行される前のイベントデータを時系列的に示すもので、図8(b)は、図8(a)に示すイベントデータにエフェクトが付加されたイベントデータを時系列的に示す図である。
図8(a)に示すイベントデータには、例えばプログラムチェンジデータ(音色番号)として、「エレキギター」の音声出力を指示するデータ(例えば音色番号27)と、「グランドピアノ」の音声出力を指示するデータ(例えば音色番号1)が含まれている。
「エレキギター」のプログラムチェンジデータに対しては、エフェクト設定データ18e(図4)を参照することにより、ディストーションが適用エフェクトとして選定される。この場合、音楽データに対しては、図8(b)に示すように、オーディオエフェクトをディストーションに切り替える制御データを挿入する。なお、「エレキギター」の音声出力を制御する基本データに含まれる音程と音量を示す値をもとに、さらにエフェクトパラメータを選定し(例えば「コンプレッサ」「ハイカットフィルタ」)、これに応じたエフェクトを制御する制御データを付加する。
同様にして、「グランドピアノ」のプログラムチェンジデータに対しては、エフェクト設定データ18e(図4)を参照することにより、リバーブが適用エフェクトとして選定される。この場合、音楽データに対しては、図8(b)に示すように、オーディオエフェクトをリバーブに切り替える制御データを挿入する。
このようにして、第1の動作パターンでは、処理対象とする音楽データに含まれるイベントデータ(音色、音量、音程)を対象として解析し、オーディオエフェクトを付加すべき部分を判別し、この部分に解析結果に応じたエフェクトを制御する制御データを挿入して、エフェクトが付加された音楽データを作成することができる。従って、個々の音楽データに対して、エフェクトを付加する部分、及び付加するエフェクトの種類を指定する操作が必要ないため、既存の音楽データに対してエフェクトを付加する処理を容易に実行することができる。特に大量の音楽データ(楽曲)に対して、エフェクトを付加する場合に有効である。
(2)次に、第2動作パターンについて説明する。
第1動作パターンでは、音楽データ(A1)に対してエフェクト挿入処理(A2)を実行することにより、エフェクトが付加された音楽データ(A3)を生成しているが、第2動作パターンでは、図5(b)に示すように、音楽データ(B1)をもとに音楽再生をする際に、第1動作パターンにおいて説明したエフェクト挿入処理(B2)を実行して、エフェクトを付加しながら音楽を再生出力することができる(B3)。第2動作パターンでは、音楽再生時にエフェクト効果を付加するため、元の音楽データ(B1)を変更する必要がない。
第1動作パターンでは、音楽データ(A1)に対してエフェクト挿入処理(A2)を実行することにより、エフェクトが付加された音楽データ(A3)を生成しているが、第2動作パターンでは、図5(b)に示すように、音楽データ(B1)をもとに音楽再生をする際に、第1動作パターンにおいて説明したエフェクト挿入処理(B2)を実行して、エフェクトを付加しながら音楽を再生出力することができる(B3)。第2動作パターンでは、音楽再生時にエフェクト効果を付加するため、元の音楽データ(B1)を変更する必要がない。
図9には、第2動作パターン実行時の音楽再生処理を説明するためのフローチャートを示している。
CPU10は、入力装置14に対する入力操作によって、記憶装置18に記憶された音楽データ18dに対する再生出力が指示されると、音楽再生プログラム18aを起動して音楽再生処理を開始する。
CPU10は、入力装置14に対する入力操作によって、記憶装置18に記憶された音楽データ18dに対する再生出力が指示されると、音楽再生プログラム18aを起動して音楽再生処理を開始する。
CPU10は、再生出力の対象として選択された楽曲の音楽データ18dを、記憶装置18から読み出してメモリ12に記憶させ(ステップC1)、音楽データ18dに含まれるイベントデータを読み出す(ステップC2)。
CPU10は、このイベントデータに対して、エフェクト挿入処理を実行する(ステップC3)。なお、エフェクト挿入処理については、第1動作パターンと同様にして実行されるものとして説明を省略する。
CPU10は、イベントデータに対してエフェクト挿入処理を実行した後に再生/制御処理、すなわち音源装置20に出力して音声を出力させるためにイベントデータを音源装置20に出力する処理を実行する(ステップC4)。
以下同様にして、CPU10は、音楽データに含まれる各イベントデータに対してエフェクト挿入処理を実行することで、エフェクトを付加すべき部分を判別しながら、該当する部分に対してエフェクト設定データ18eに設定されたエフェクトを付加しながら再生出力制御を実行する(ステップC5、C2〜C4)。
このようにして、第2動作パターンでは、既存の音楽データ18dに対してエフェクトを付加しながら再生出力することができる。従って、予め音楽データ18dに対してエフェクトを付加するための処理を実行することなく、音楽データ18d(楽曲)に応じたエフェクトを付加して再生出力することができる。
(3)次に、第3動作パターンについて説明する。
第2動作パターンでは、音楽データ(B1)をもとに音楽再生をする際に、エフェクト挿入処理(B2)を実行して、エフェクトを付加しながら音楽を再生出力しているが、第3動作パターンでは、図5(c)に示すように、音楽再生時に音楽データ(C1)に対して付加するエフェクトを変更する指示をユーザ操作によって受け付けて(C3)、再生しながらエフェクトを変更することができる。
第2動作パターンでは、音楽データ(B1)をもとに音楽再生をする際に、エフェクト挿入処理(B2)を実行して、エフェクトを付加しながら音楽を再生出力しているが、第3動作パターンでは、図5(c)に示すように、音楽再生時に音楽データ(C1)に対して付加するエフェクトを変更する指示をユーザ操作によって受け付けて(C3)、再生しながらエフェクトを変更することができる。
図10には、第3動作パターン実行時の音楽再生処理を説明するためのフローチャートを示している。なお、第2動作パターンの動作を説明する図9に示すフローチャートと異なる部分についてのみ説明し、他は第2動作パターンと同じものとして説明を省略する。
CPU10は、再生出力の対象とする音楽データ18dに含まれる各イベントデータについてエフェクト挿入処理を実行しながら、処理後のデータを音源装置20に出力して音声を再生出力させている(ステップD2,D4〜D7)。
この間、入力装置14に対する操作によって、エフェクト設定データ18eに設定されたエフェクトの種類を変更する入力操作(エフェクト設定入力)があった場合(ステップD2、Yes)、CPU10は、入力された内容に従ってエフェクト設定データ18eを更新する(ステップD3)。
エフェクト設定入力では、例えばエフェクト設定データ18eに設定されているエフェクト種類の内容、例えば音色に対して設定されている適用エフェクトなどを表示装置16において一覧表示させ、この一覧表示中から変更対象を入力装置14の操作によって任意に指定できるようにする。そして、変更後のエフェクトの種類の指定を入力することで、エフェクト設定データ18eを更新する。
再生処理中にエフェクト設定データ18eが変更されることで、ステップD5において実行されるエフェクト挿入処理において、変更されたエフェクト設定データ18eに基づいたエフェクトが付加されることになる。
このようにして、第3動作パターンでは、音楽データ18dに対する再生出力中にエフェクト設定データ18eを変更することができるため、再生出力される音声を確認しながら音楽データ18dに対して付加するエフェクトを試行することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
10…CPU、12…メモリ、14…入力装置、16…表示装置、18…記憶装置、18a…音楽再生プログラム、18b…音楽データ生成プログラム、18c…音楽エフェクト処理プログラム、18d…音楽データ、18e…エフェクト設定データ、20…音源装置、21…アンプ、22…スピーカ。
Claims (6)
- 音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ記憶手段と、
前記音楽データに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類を、前記エフェクト設定データ記憶手段に記憶されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定するオーディオエフェクト選定手段と、
前記オーディオエフェクト選定手段によって選定されたオーディオエフェクトを前記音楽データに付加するエフェクト付加手段と
を具備したことを特徴とする音楽データ処理装置。 - 前記判別手段は、前記音楽データに含まれる音色、音程、音量の少なくとも1つをもとにオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別し、
前記エフェクト設定データ記憶手段には、前記判別手段により判別される前記音楽データに含まれる音色、音程、音量の少なくとも1つに対応付けてオーディオエフェクトの種類が設定されることを特徴とする請求項1記載の音楽データ処理装置。 - 前記音楽データは、音を再生出力させるためのイベントデータが時系列的に配列されたデータであり、
前記エフェクト付加手段は、オーディオエフェクトを付加して音を再生出力させるための制御データを、前記判別手段により判別された前記音楽データ中の該当部分に挿入することを特徴とする請求項1記載の音楽データ処理装置。 - 音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ記憶手段と、
前記音楽データに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類を、前記エフェクト設定データ記憶手段に記憶されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定するオーディオエフェクト選定手段と、
前記オーディオエフェクト選定手段によって選定されたオーディオエフェクトを前記音楽データに付加しながら再生出力する再生手段と
を具備したことを特徴とする音楽データ処理装置。 - 前記エフェクト設定データ記憶手段に記憶されたオーディオエフェクトの種類を変更する指示を入力する入力手段をさらに具備し、
前記オーディオエフェクト選定手段は、前記入力手段により入力された指示に応じて変更されたオーディオエフェクトの種類に応じて、前記音楽データに付加するオーディオエフェクトを選定することを特徴とする請求項4記載の音楽データ処理装置。 - コンピュータを、
音楽データに対して付加するオーディオエフェクトの種類が設定されたエフェクト設定データ記憶手段と、
前記音楽データに対してオーディオエフェクトを付加すべき部分を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された部分に対して付加するオーディオエフェクトの種類を、前記エフェクト設定データ記憶手段に記憶されたオーディオエフェクトの種類をもとに選定するオーディオエフェクト選定手段と、
前記オーディオエフェクト選定手段によって選定されたオーディオエフェクトを前記音楽データに付加するエフェクト付加手段として機能させるための音楽エフェクト処理プログラム。
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