JP2007147255A - 自動製氷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下両面に製氷皿を設けた製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿を別々に捩ることができる構成とすることによって製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿で上下同時に製氷することを可能にし,製氷能力を向上させた自動製氷装置を提供する。
【解決手段】本発明は,上下両面に製氷皿を有する製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿を上下別々に捩れる構造にしたことを主な特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は冷蔵庫に備えられ,所定のシーケンスに従って氷を繰り返し自動生成することができる自動製氷装置における製氷皿の改良に関するものである。
給水・製氷・排氷の動作を所定のシーケンスに従って自動で行う家庭用冷蔵庫の冷凍室又は,冷凍庫に備え付けて使用する自動製氷装置の中には,上下両面に製氷皿を有する上下両面製氷皿を使用することができる自動製氷装置がある。
特開平10−78276号公報 特開2003−343949号公報 特開2000−346506号公報
例えば特許文献1及び2に開示されている自動製氷装置では,上下両面に製氷皿を有する上下両面製氷皿を反転できるようにし,使用者は上下両面に配置されている製氷皿のうち,上面または下面に配置されている製氷皿のいずれか一方を任意に選択して,製氷することが可能となっている。また,特許文献3に開示されている自動製氷装置では,上下両面に製氷皿を有する両面製氷皿のうち,開口面が上側を向いている製氷皿で製氷を行い,製氷が完了した後に上記両面製氷皿を反転させ,製氷を行い氷が入っている製氷皿の開口面を下側に,製氷を行っていない空の状態である製氷皿の開口面を上側に向け,開口面が上側を向いている製氷皿に予め定められた量の水を注水する。水を注水することにより上記両面製氷皿の温度を上昇させることで,上記上下両面製氷皿の離氷性を向上させている。
しかしながら,上下両面に製氷皿を有した上下両面製氷皿を利用できるようにしたこれらの自動製氷装置では,上下両面に有する製氷皿のいずれか一方の製氷皿を使用して注水・製氷・離氷の3つの動作からなる製氷サイクルを実行するため,図1に示すように他方の製氷皿が使用されない期間があり,効率的ではない。
また,前記上下両面製氷皿を効率良く利用するためには図2に示すように,製氷途中で前記上下両面製氷皿を反転し,上下両面に設けられたそれぞれの製氷皿で前記製氷サイクルを上下同時に実行すれば良いが,特許文献1〜特許文献3に示されている上下両面製氷皿を使用すると,氷を排出するために製氷皿を捩った際に,上下両面の製氷皿がねじれてしまうため,開口面が上側を向いている製氷皿で製氷している途中の氷も製氷皿から剥がれ,このまま前記上下両面製氷皿の上下を反転させると,製氷途中の氷が落下してしまう問題がある。
本発明は,製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿を別々に捩れる様にし,製氷が完了した側だけの製氷皿を捩って排氷できる構成としている。
また,追加の課題解決手段は,製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿もしくは氷の温度を連続的に検出できるセンサーと検出回路を備え,水が凍る過程において0℃付近で温度が一定となり温度変化が小さくなる状態を検出することで前記温度変化が小さくなっている間に,製氷皿支持体を反転させる機能を有し,これらの一連の動作をADコンバータ内蔵のマイクロプロセッサを有する電子回路で制御できる構成としている。
本発明を用いることで,上下両面に設けられたそれぞれの製氷皿で注水・製氷・離氷の3つの動作からなる製氷サイクルを図2に示すように上下面で同時に実行することが可能となり,上下両面製氷皿を効率よく利用でき,使用者に短い時間で氷を提供することができる。
以下,添付された図面を参照して本発明を詳述する。図3〜図5は本発明による自動製氷装置の一形態を示す。図3において301がコントロールボックス,302が上下両面に製氷皿を設けた製氷皿支持体,303が製氷皿支持体302の上面に設けられた製氷皿の温度を検出するための温度センサA,304が製氷皿支持体302の下面に設けられた製氷皿の温度を検出するための温度センサB,305が給水口,306が満氷検出アーム,307が製氷皿支持体302を支えるフレーム,308が製氷皿支持体302の上面もしくは下面に設けられた製氷皿に捩りを生じさせるための阻止部,309が排出した氷を貯めておく貯氷箱,310が製氷皿支持体302の中心線,を示す。また,図3に示した自動製氷装置には冷凍庫の温度を検出するための温度センサ(図示せず)が設けられており,連続的に冷凍庫の温度を検出している。
図4は本発明の自動製氷装置に使用されている製氷皿支持体302の詳細を説明する図である。図4において401が製氷皿支持体302の上面に設けられた製氷皿A,402が製氷皿A401に設けられた凸部A,403が製氷皿支持体302の下面に設けられた製氷皿B,404が製氷皿B403に設けられた凸部B,405が製氷皿支持体302内部にある空間,406が製氷皿支持体302の上下両面に設けられた製氷皿A401及び製氷皿B403を支持し,製氷皿A401及び製氷皿B403の側面を囲っている側壁,407が製氷皿A401及び製氷皿B403を側壁406に固定している固定手段,408が製氷皿A401を支え,製氷皿A401を捩る際の回転中心となる支軸A,409が製氷皿B403を支え,製氷皿B403を捩る際の回転中心となる支軸B,を示す。ここで,空間405は,製氷皿A401,又は製氷皿B403を捩った際,上下両面に設けられた製氷皿A401,B403が互いにあたらない大きさとし,また空間405が柔軟な断熱性のある弾性材質で満たされていても良い。また,支軸A408は側壁406に摺動性を持たせて接続しており,支軸A408を中心に製氷皿A401を回転させることができる。さらに,支軸B409は側壁406に摺動性を持たせて接続しており,支軸B409を中心に製氷皿B403を回転させることができる。
この自動製氷装置は製氷皿支持体302を保持するフレーム307の側壁の一部に設けられたブラケット(図示せず)を冷凍庫内部に予め設けられた結合部へ固定され,冷凍庫内部の冷気によって製氷皿支持体302に充填された水を凍結させ,凍結が完了した氷をコントロールボックス301内の駆動部(図示せず)により,中心線310を中心に製氷皿支持体302を回転させ,製氷皿支持体302に設けられている製氷皿A401もしくは製氷皿B403に捩りを加えることにより離氷し,排出した氷を貯氷箱309に落とす構成となっている。
また,コントロールボックス301の内部には製氷皿支持体302及び,満氷検出レバー306を駆動させるためのモータ(図示せず)及び,モータの動力を製氷皿支持体302及び,満氷検出レバー306に伝達するための機構(図示せず)と,温度センサA303及び,温度センサB304によって連続的に絶えず検出される製氷皿支持体302の温度信号電圧によって自動製氷装置の動作を制御するための制御回路(図示せず)が設けられている。
図5はコントロールボックス301に内蔵される制御回路の主な制御ブロック図を示す。図5において,501がADコンバータ及び,カウンタ内蔵のマイクロプロセッサ,502がモータを駆動させるためのモータ駆動回路,503が注水用ソレノイドバルブを駆動させるためのバルブ駆動回路,504が冷凍庫内の温度を検出するための温度センサF,505が製氷皿支持体302の水平位置を検出するための位置検出センサA,506が製氷皿支持体302の上下を反転させた位置を検出するための位置検出センサB,507が貯氷箱308に所定量の氷が貯まったことを検出する満氷検出センサ,508が機構部(図示せず)を経て製氷皿支持体302及び,満氷検出レバー306を駆動するためのモータ,509が注水用ソレノイドバルブを示す。
製氷を開始するにあたり,マイクロプロセッサ501は位置検出センサA505もしくは位置検出センサB506からの位置信号電圧を読み込み,製氷皿支持体302が水平位置にあることを確認する。この時,製氷皿支持体302が水平位置になければマイクロプロセッサ501はモータ駆動回路502を経てモータ508を駆動させ,製氷皿支持体302を水平位置まで回転させる。
マイクロプロセッサ501が位置検出センサA505もしくは位置検出センサB506からの信号電圧により,製氷皿支持体302が水平位置であることを検知したら,マイクロプロセッサ501は温度センサA303及び,温度センサB304により検出される温度信号電圧を逐次読み込みAD変換を行うことで製氷皿A401及び,製氷皿B403それぞれの温度を検出し,製氷皿A401及び,製氷皿B403の温度が冷凍庫内の温度を検出する温度センサF504からの温度信号電圧を連続的に監視することで検出することができる冷凍庫内の設定温度に対応した所定の温度(例えば設定温度のX%)以下になるのを待つ。
製氷皿A401及び,製氷皿B403の温度が前記所定の温度以下になったことを温度センサA303及び温度センサB304が検出する温度信号電圧からマイクロプロセッサ501が検知したら,
マイクロプロセッサ501からの制御信号によりモータ駆動回路502を経てモータ508を駆動させ離氷動作を行い,上下両面に設けられた製氷皿A401もしくは製氷皿B403いずれかの製氷皿を確実に空にし,空になった製氷皿の開口面が給水口305側を向くように製氷皿支持体302を水平位置に戻す。以上が本発明の自動製氷装置が製氷サイクルを開始する前までの準備動作の一例である。また,離氷動作の詳細な説明は後述する。
以降に本発明による自動製氷装置による製氷サイクルを前記準備動作により,前記所定の温度以下で,且つ空の状態である製氷皿A401の開口面が給水口305側を向いている状態で製氷皿支持体302が水平位置にある状態から製氷サイクルを開始する場合を例にとって説明する。
この状態から製氷サイクルを開始するにあたり,マイクロプロセッサ501からの制御信号によりモータ駆動回路502を経て,駆動用モータ508を駆動させることにより製氷皿支持体302を駆動させ製氷皿A401を注水位置に移動させる。製氷皿A401が注水位置に到達したら,マイクロプロセッサ501からの制御信号によりバルブ駆動回路503を経て注水用ソレノイドバルブ509が開き,給水口305から予め定められた所定量の水が製氷皿A401の各氷室に注がれる。製氷皿A401の各氷室に水が均等に行き渡ったら,マイクロプロセッサ501からの制御信号により,モータ駆動回路502を経てモータ508を駆動させることにより製氷皿支持体302を回転させて製氷皿A401を水平位置に戻し,製氷が開始される。注水量は注水用ソレノイドバルブ509が開いている時間で管理する。ここでは製氷皿支持体302に設けられている製氷皿A401の注水位置と水平位置が異なる場合を例としてあげたが,水平位置が注水位置を兼ねても良い。
水が製氷皿A401に注がれると,注がれた水の温度は冷凍庫の冷気により冷却され所定の温度(氷点下)以下になっている製氷皿支持体302と比較して温度が高いため,水が注がれた製氷皿A401の温度が一時的に上昇する(図7中冷却期間)。
製氷皿A401の温度は温度センサA303によって連続的に検出されている。温度センサA303によって検出された製氷皿A401の温度信号電圧はマイクロプロセッサ501によって逐次AD変換され読み込まれ,製氷皿A401の温度及び温度変化(温度の時間にたいする変化)はマイクロプロセッサ501によって常に監視されている。
製氷皿A401の温度変化が0℃以下で最小(図7中凍結期間)になったことをマイクロプロセッサ501が検知し,且つ開口面が貯氷箱309の側を向いている製氷皿B403の温度及び温度変化が製氷皿B403の底部に取り付けられた温度センサB304を経て氷が凍結したことを判定するための所定の温度以下になったか,もしくは,水が完全に凍結し,0℃以下で安定していた温度が下がり始めた状態(図7中凍結後冷却期間)であることをマイクロプロセッサ501が検知したら,製氷皿B403で製氷している氷が凍結したと判断し,製氷皿B403の氷室に氷が無い場合でもマイクロプロセッサ501はモータ駆動回路502を経てモータ508を開口面が貯氷箱309側に向いている製氷皿B403を捩る方向に製氷皿支持体302を回転させることで離氷動作を行い,製氷した氷を貯氷箱309に排出し,製氷皿B403を確実に空にする。また,製氷皿B403からの離氷を確実にするために,離氷動作を数回繰り返しても良い。
また,製氷皿A401の温度が0℃以下になり温度変化が最小(図7中凍結期間)になったことをマイクロプロセッサ501が検知した後に,マイクロプロセッサ501はカウンタにより時間のカウントを開始する。その後,マイクロプロセッサ501のカウンタが予め定められた冷凍庫の設定温度に応じた長さ以上の時間を計時し,且つ開口面が貯氷箱309の側を向いている製氷皿B403の温度及び温度変化が製氷皿B403の底部に取り付けられた温度センサB304を経て氷が凍結したことを判定するための所定の温度以下になったか,もしくは,水が完全に凍結し,0℃以下で安定した状態から温度が下がり始めた状態(図7中凍結後冷却期間)であることをマイクロプロセッサ501が検知することで,製氷皿B403で製氷している氷が凍結したと判断し,離氷動作を行っても良い。
ここで,離氷動作について図4及び図6を参照しながら説明する。図6は製氷皿支持体302で製氷した氷を離氷させるために製氷皿B403を捩った時の状態を説明する。図6において601が製氷皿支持体302の中心に位置する回転軸,602が製氷皿B403を捩る際に加わる力の方向を示した矢印,を示す。
温度センサA303及び,温度センサB304によって検出される製氷皿A401及び,製氷皿B403の温度信号電圧からマイクロプロセッサ501が離氷動作を行える状態であることを検知すると,マイクロプロセッサ501は製氷皿支持体302を離氷方向に回転させるための制御信号を発生させ,モータ駆動回路502を経てモータ508を駆動させると製氷皿支持体302が回転運動を開始する。製氷皿支持体302が回転運動を続けると製氷皿B403に設けられている凸部B404が阻止部308に当たる。この時,製氷途中の氷が存在する製氷皿A401を傾けることになるが,製氷皿A401の開口面及び,製氷皿A401と接している部分は既に凍っているため,製氷途中の氷または水が落ちることは無い。更に製氷皿支持体302に回転運動を続けさせると製氷皿B403の凸部B404が阻止部308に当たっているために,製氷皿B403には矢印602の方向に力が加わり,製氷皿B403の一方が側壁406に固定手段407で固定されており,もう一方が支軸B409を中心に回転できるようになっているため製氷皿B403は捩られ,製氷皿B403の各氷室が変形し,製氷した氷を離氷することができ,製氷した氷を貯氷箱309に排出することができる。一方,開口面が給水口305側を向いている製氷皿A401は,製氷皿支持体302に空間405があるため,製氷皿B403が捩られても製氷皿A401は捩られることはない。製氷皿B403に捩りを発生させた状態を予め設定した所定の時間続けたあと,製氷皿支持体302を水平位置へ戻すと製氷皿B403は捩られる前の状態に戻る。製氷皿B403からの離氷をより確実に行うために,製氷皿を捩る離氷動作を繰り返し行っても良い。
離氷動作を行い開口面が貯氷箱309の側を向いている製氷皿B403を空にした後,マイクロプロセッサ501は,モータ駆動回路502を経てモータ508に製氷皿支持体302の上下を反転させる方向に駆動させる制御信号を発生させると,製氷皿支持体302が回転し,製氷途中の氷が入っている製氷皿A401の開口面が貯氷箱309の方に向き,空になった製氷皿B403の開口面が給水口305の方を向く。この時,開口面が貯氷箱309の側に向いた製氷皿A401の各氷室には製氷途中の氷が存在するが,製氷皿A401の温度が0℃以下で温度変化が最小になった状態(図7中,凍結期間)であれば製氷皿A401の開口面及び,製氷皿A401と接している部分は既に凍っているため,製氷途中の氷や水が落ちることはない。
マイクロプロセッサ501が位置検出センサB506からの信号により製氷皿支持体302の上下を反転させる動作が終了したことを検知したら,マイクロプロセッサ501からの制御信号によりモータ駆動回路502を経て,モータ508を駆動させることにより製氷皿支持体302を駆動させ,製氷皿B403を注水位置に移動させる。製氷皿B403が注水位置に到達したら,マイクロプロセッサ501からの制御信号によりバルブ駆動回路503を経て注水用ソレノイドバルブ509が開き,給水口305から所定量の水が製氷皿B403の各氷室に注がれる。製氷皿B403の各氷室に水が行き渡ったら,マクロプロセッサ501からの制御信号により,モータ駆動回路502を経て,モータ508を駆動させることにより製氷皿支持体302を回転させて製氷皿B403を水平位置に戻し製氷が開始される。注水量は注水用ソレノイドバルブ509が開いている時間で管理する。ここでは製氷皿支持体302に設けられている製氷皿B403の注水位置と水平位置が異なる場合を例として挙げたが,水平位置が注水位置を兼ねても良い。
水が製氷皿B403に注がれると,注がれた水の温度は冷凍庫の冷気により冷却され所定の温度(氷点下)以下になっている製氷皿支持体302と比較して温度が高いため,水が注がれた製氷皿B403の温度が一時的に上昇する(図7中,冷却期間)。
製氷皿B403の温度は温度センサB304によって連続的に検出されている。温度センサB304によって検出された製氷皿B403の温度信号電圧はマイクロプロセッサ501によってAD変換され逐次読み込まれ,製氷皿B403の温度及び温度変化(温度の時間に対する変化)はマイクロプロセッサ501によって常に監視されている。
製氷皿B403の温度変化が0℃以下で最小(図7中凍結期間)になったことをマイクロプロセッサ501が検知し,且つ開口面が貯氷箱309の側を向いている製氷皿A401の温度及び温度変化が製氷皿A401の底部に取り付けられた温度センサA303を経て氷が凍結したことを判定するための所定の温度以下になったか,もしくは,水が完全に凍結し,0℃以下で安定していた温度が下がり始めた状態(図7中凍結後冷却期間)であることをマイクロプロセッサ501が検知したら,製氷皿A401で製氷している氷が凍結したと判断し、マイクロプロセッサ501はモータ駆動回路502を経てモータ508を開口面が貯氷箱309側に向いている製氷皿A401を捩る方向に製氷皿支持体302を回転させることで離氷動作を行い,製氷した氷を貯氷箱309に排出し,製氷皿A401を確実に空にする。また,製氷皿A401からの離氷を確実にするために,離氷動作を数回繰り返しても良い。
また,製氷皿B403の温度が0℃以下になり温度変化が最小(図7中凍結期間)になったことをマイクロプロセッサ501が検知した後に,マイクロプロセッサ501はカウンタにより時間のカウントを開始する。その後,マイクロプロセッサ501のカウンタが予め定められた冷凍庫の設定温度に応じた長さ以上の時間を計時し,且つ開口面が貯氷箱309の側を向いている製氷皿A401の温度及び温度変化が製氷皿A401の底部に取り付けられた温度センサA303を経て氷が凍結したことを判定するための所定の温度以下になったか,もしくは,水が完全に凍結し,0℃以下で安定した状態から温度が下がり始めた状態(図7中凍結後冷却期間)であることをマイクロプロセッサ501が検知することで,製氷皿A401で製氷している氷が凍結したと判断し,離氷動作を行っても良い。
離氷動作を行い開口面が貯氷箱309の方を向いている製氷皿A401を空にした後,マイクロプロセッサ501は,モータ駆動回路502を経てモータ508に製氷皿支持体302の上下を反転させる方向に駆動させる制御信号を発生させることで製氷皿支持体302が回転し,製氷途中の氷が入っている製氷皿B403の開口面が貯氷箱309の方に向き,空になった製氷皿A401の開口面が給水口305の方を向く。
このサイクルを続けて行うと,排出した氷を貯蔵する貯氷箱309に氷がたまり,氷が所定量になったことを満氷検出用センサ504が検出し,マイクロプロセッサ501が満氷検出用センサ507からの信号を検知すると製氷サイクルを一時停止させる。使用者により貯氷箱309から氷が取り出され,貯氷箱309の氷が所定量より少なくなったことを満氷検出用センサ507が検出し,マイクロプロセッサ501が検知すると製氷サイクルを再開する。上記,一連の製氷サイクルの間,マイクロプロセッサ501は上両面製氷皿302の上面に配置された製氷皿A401の底部の温度を検出する温度センサA303と,製氷皿支持体302の下面に配置された製氷皿B403の底部を検出する温度センサB304の出力信号を逐次読み込みAD変換し,それらの温度を監視し,自動製氷装置の動作中にドアが開放されるなどの動作が行われた結果,温度が本来あるべき値と異なると,異常と判断しその工程毎に予め決められた異常事態処理を行う。
図8により本発明の他の自動製氷装置を説明する。この自動製氷装置は上下両面に製氷皿を設けた製氷皿支持体の上面に設けられた製氷皿の小室の形状と前記製氷皿支持体の下面に設けられた製氷皿の小室の形状が異なっている。
図8は本発明の他の自動製氷装置に使用されている製氷皿支持体の詳細を説明する図である。図8において801が製氷皿支持体の上面に設けられた製氷皿C,802が製氷皿C801に設けられた凸部C,803が製氷皿支持体の下面に設けられた製氷皿D,804が製氷皿D803に設けられた凸部D,805が製氷皿支持体の内部にある空間,806が製氷皿C801を回転可能に支え,製氷皿C801を捩る際の回転中心となる支軸C,807が製氷皿D803を回転可能に支え,製氷皿D803を捩る際の回転中心となる支軸D,808が製氷皿C801に取り付けられ,製氷皿C801の温度を検出している温度センサC,809が製氷皿D803に取り付けられ,製氷皿D803の温度を検出している温度センサD,を示す。ここで,空間805は,柔軟な断熱性のある弾性材質で満たされていても良い。その他の構成は図3〜図5に示した自動製氷装置と同様である。そして,図3〜図5に示した自動製氷装置と同様の製氷サイクルにより氷を製造することができる。
この自動製氷装置においては製氷皿C801に設けられた小室の形状と製氷皿D803に設けられた小室の形状とが相違しているため,複数の形状の氷を製造することが出来る。
図9,図10により本発明の他の自動製氷装置を説明する。この自動製氷装置は上下両面に製氷皿を設けた製氷皿支持体の上面に設けられた製氷皿と下面に設けられた製氷皿には形状の異なる小室のが設けられている。
図9,及び図10において901が,形状が相違する複数の小室を設けた製氷皿E,902が製氷皿E901に設けられた凸部E,903が製氷皿E901に設けられ,製氷皿901を回転可能に支持する支軸E,1001が,形状が相違する複数の小室を設けた製氷皿F,1002が製氷皿F1001に設けられた凸部F,1003が製氷皿F1001に設けられ,製氷皿F1001を回転可能に支持する支軸F,を示す。その他の構成は図3〜図5に示した自動製氷装置と同様である。そして,図3〜図5に示した自動製氷装置と同様の製氷サイクルにより氷を製造することができる。
この自動製氷装置においては,製氷皿E901,製氷皿F1001に形状が相違する小室が設けられているから,複数の形状の氷を製氷することができる。
なお,上述の実施例では製氷皿A401,製氷皿B403の温度検出する温度検出センサ303,304を設けたが,製氷皿A401,及び製氷皿B403に設けた小室内の氷の温度を検出する温度検出センサを設けても良い。また,上述の実施例においては,ADコンバータ及びカウンタを内臓するマイクロプロセッサ501としたが,ADコンバータ,マイクロプロセッサ,及びカウンタを有する電子回路で構成された信号処理回路を用いても良い。上述の実施例では製氷皿C801,製氷皿D803の温度を検出する温度検出センサ808,809を設けたが,製氷皿C801,製氷皿D803に設けた小室内の氷の温度を検出する温度検出センサを設けても良い。また,上述の実施例では,製氷皿支持体302を図6紙面反時計方向に回転させて製氷皿A401,又は製氷皿B403に捩りを加えたが,図11紙面時計方向に製氷皿支持体を回転させ,製氷皿A401,製氷皿B403に捩りを加えても良い。また,上述の実施例では,製氷皿E901,及び製氷皿F1001に形状が相違する小室を設けたが,製氷皿E901,製氷皿F1001のどちらか一方に形状が相違する小室を設けても良い。
冷凍庫の一画に備えることが可能で,所定の製氷サイクルで自動的に氷を作る自動製氷装置に適用できる。
上下両面製氷皿を用いた自動製氷装置の従来の製氷サイクルを説明した図である。 本発明により可能となる自動製氷装置の製氷サイクルの説明図である。 本発明の自動製氷装置の一実施例を示した説明図である。 本発明の自動製氷装置による製氷皿支持体の一実施例を説明した図である。 本発明の一実施例のシステムブロック図を示したものである。 本発明の自動製氷装置の一実施例における上下両面製氷皿を捩る様子を示した説明図である。 本発明の自動製氷装置の一実施例における上下両面製氷皿の温度変化を示した説明図である。 本発明の他の自動製氷装置による製氷皿支持体の一実施例を説明示した図である。 本発明の他の自動製氷装置による製氷皿の一実施例を説明示した図である。 本発明の他の自動製氷装置による製氷皿の一実施例を説明示した図である。 本発明の自動製氷装置の一実施例における上下両面製氷皿を捩る他の様子を示した説明図である。
符号の説明
301 コントロールボックス
302 製氷皿支持体
303 温度センサA(上面製氷皿の底部の温度を検出)
304 温度センサB(下面製氷皿の底部の温度を検出)
305 給水口
306 満氷検出レバー
307 製氷皿支持体を保持するフレーム
308 阻止部
309 貯氷箱
310 中心線
401 製氷皿A(製氷皿支持体の上面に設けられた製氷皿)
402 製氷皿Aに設けられた凸部A
403 製氷皿B(製氷皿支持体の下面に設けられた製氷皿)
404 製氷皿Bに設けられた凸部B
405 製氷皿支持体内部の空間
406 製氷皿支持体の側壁
407 製氷皿A,及び製氷皿Bを側壁に固定するための固定手段
408 製氷皿Aを支え,製氷皿Aを捩る際の回転中心となる支軸A
409 製氷皿Bを支え,製氷皿Bを捩る際の回転中心となる支軸B
501 マイクロプロセッサ
502 モータ駆動回路
503 バルブ駆動回路
504 温度センサF(冷凍庫の温度検出用)
505 位置検出センサA(製氷皿支持体の水平位置検出用)
506 位置検出センサB(製氷皿支持体の上下反転位置検出用)
507 満氷検出センサ
508 モータ
509 注水用ソレノイドバルブ
601 製氷皿支持体の回転軸
602 製氷皿Aもしくは製氷皿Bを捩るために加える力の方向を示した矢印
801 製氷皿C(製氷皿支持体の上面に設けられた製氷皿)
802 製氷皿Cに設けられた凸部C
803 製氷皿D(製氷皿支持体の下面に設けられた製氷皿)
804 製氷皿Dに設けられた凸部D
805 製氷皿支持体内部の空間
806 製氷皿Cを回転可能に支え,製氷皿Cを捩る際の回転中心となる支軸C
807 製氷皿Dを回転可能に支え,製氷皿Dを捩る際の回転中心となる支軸D
808 温度センサC(製氷皿Cの底部の温度を検出)
809 温度センサD(製氷皿Dの底部の温度を検出)
901 形状の異なる小室を設けた製氷皿E
902 製氷皿Eに設けられた凸部E
903 製氷皿Eを回転可能に支え,製氷皿Eを捩る際の回転中心となる支軸E
1001 形状の異なる小室を設けた製氷皿F
1002 製氷皿Fに設けられた凸部F
1003 製氷皿Fを回転可能に支え,製氷皿Fを捩る際の回転中心となる支軸F

Claims (7)

  1. 冷凍庫の一画に備えることが可能な自動で氷を作り,排出することができ,且つ上下両面に製氷皿を有する製氷皿支持体を回動する駆動手段備えた自動製氷装置において,前記製氷皿支持体の回動に応じて上下に設けた製氷皿を上下別々に捩ることができる構成としたことを特徴とする自動製氷装置。
  2. 前記製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿もしくは氷の温度を連続的に検出できるセンサと検出回路を備え,水が凍る過程において0℃付近で温度が一定となり温度変化が小さくなる状態を検出することで前記温度変化が小さくなっている間に,前記製氷皿支持体を前記駆動手段によって反転させることを特徴とした請求項1に記載の自動製氷装置。
  3. 前記製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿もしくは氷の温度を連続的に検出できるセンサと検出回路を備え,水が凍る過程において温度変化が小さくなる状態を検出してから,所定の時間が経過した後に前記製氷皿支持体を駆動手段によって反転することを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
  4. 前記製氷皿支持体の上下両面に設けられた製氷皿もしくは氷の温度を連続的に検出できるセンサに加え,冷凍庫内の温度を検出できる温度センサと検出回路を備えたことを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
  5. 前記センサから得られる信号の処理部が,ADコンバータとマイクロプロセッサもしくはADコンバータ内蔵のマイクロプロセッサを有する電子回路で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
  6. 前記上下両面製氷皿の上下両面に設けられた製氷皿のそれぞれに設けられた小室の形状が前記両面製氷皿の上側に設けられた製氷皿と前記両面製氷皿の下側に設けられた製氷皿で相違する請求項1に記載の自動製氷装置。
  7. 前記上下両面製氷皿の上下両面に設けられた製氷皿の少なくとも一方に形状が相違する小室を設けた請求項1に記載の自動製氷装置。
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