JP2007146037A - ポリアリレート樹脂組成物および成形体 - Google Patents
ポリアリレート樹脂組成物および成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007146037A JP2007146037A JP2005343901A JP2005343901A JP2007146037A JP 2007146037 A JP2007146037 A JP 2007146037A JP 2005343901 A JP2005343901 A JP 2005343901A JP 2005343901 A JP2005343901 A JP 2005343901A JP 2007146037 A JP2007146037 A JP 2007146037A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- resin
- mass
- thermoplastic resin
- par
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】 耐熱性、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形加工性、熱安定性に優れたポリアリレート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリアリレート樹脂(A)80〜30質量%と、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(B)20〜70質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。前記熱可塑性樹脂組成物の全樹脂成分100質量部に対して、有機リン化合物(C)を0.01〜3質量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。前記熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
【解決手段】 ポリアリレート樹脂(A)80〜30質量%と、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(B)20〜70質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。前記熱可塑性樹脂組成物の全樹脂成分100質量部に対して、有機リン化合物(C)を0.01〜3質量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。前記熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
Description
本発明は、耐熱性、透明性に優れ、かつ、耐衝撃性、成形加工性、耐薬品性が改善されたポリアリレート樹脂組成物に関する。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと、テレフタル酸および/またはイソフタル酸とからなるポリアリレート(以下、PARと略称する)樹脂は、エンジニアプラスチックとして広く知られている。かかるPAR樹脂は、耐熱性が高く、透明性、機械的強度、寸法安定性に優れた樹脂として、様々な分野で使用されている。また、成形加工性、耐薬品性の改善を目的として、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)等の他のポリエステル樹脂とのアロイした樹脂組成物も、その使用分野を広げている。
しかしながら、PAR樹脂とPET樹脂との樹脂組成物は、PAR樹脂単体と比較すると、成形加工性、耐薬品性は向上するものの、成形品のサイズが非常に大型である場合や、逆に非常に薄肉である場合は、流動性がまだ不十分で、射出成形が困難な場合があった。また、PET樹脂の比率が少ない場合は、実用上耐薬品性が問題となる場合があった。さらに耐衝撃性に関しては、PAR樹脂単体より低下してしまい、耐衝撃性が高度に求められる部品での使用にも問題があった。
また、PAR樹脂とPET樹脂との組成物を作製する場合、単純に溶融混練しただけでは、十分に相溶したものは得られず、エステル交換を促進させるために無水酢酸ナトリウムのような金属塩を添加して溶融混練する必要があり、この添加した金属塩が樹脂組成物の熱安定性を悪化させ、成形時の滞留安定性が問題となる場合があった(特許文献1)。
特開平10−176102号公報
本発明の課題は、前記事情に鑑み、耐熱性、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形加工性、熱安定性に優れたPAR樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、PAR樹脂に特定の樹脂を配合することで課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の要旨は、PAR樹脂(A)80〜30質量%とポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略称する)樹脂(B)20〜70質量%とを配合してなる樹脂組成物、この樹脂組成物に有機リン化合物(C)を配合した樹脂組成物、および、これら樹脂組成物からなる成形体である。
本発明によると、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐薬品性に優れ、さらには、成形加工性、滞留安定性が改善されたPAR樹脂組成物を提供することができ、自動車外装、同外板部品、自動車内装部品、自動車アンダーフード部品、二輪車用部品、家具用部品、OA機器分野用品、電子電器用部品、工業用部品など産業上の利用価値は極めて高い。
本発明においてPAR樹脂(A)とは、芳香族ジカルボン酸残基単位とビスフェノール残基単位とを繰り返し単位とする樹脂である。
ビスフェノール残基を導入するためのPAR原料はビスフェノール類であり、その具体例として、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよいし、あるいは、2種類以上を混合して使用してもよい。とりわけ、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが経済的に好ましく、当該化合物を単独で使用することが最適である。
ビスフェノール残基を導入するためのPAR原料はビスフェノール類であり、その具体例として、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよいし、あるいは、2種類以上を混合して使用してもよい。とりわけ、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが経済的に好ましく、当該化合物を単独で使用することが最適である。
芳香族ジカルボン酸残基を導入するための原料の好ましい例としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が挙げられる。本発明においては両者を混合使用して得られるPAR樹脂組成物が溶融加工性、および、機械的特性の面で特に好ましい。その混合比率(テレフタル酸/イソフタル酸)は任意に選択することができるが、モル分率で90/10〜10/90の範囲であることが好ましく、より好ましくは70/30〜30/70、最適には50/50である。テレフタル酸の混合モル分率が10モル%未満であっても、90モル%を超えていても界面重合法では十分な重合度を得にくくなる場合がある。
本発明においてPAR樹脂(A)は、機械的特性と流動性の観点から、極限粘度が0.4〜1.0、好ましくは0.4〜0.8、より好ましくは0.5〜0.7であることが望ましい。
本発明においてPAR樹脂(A)として、例えば、Uポリマー(ユニチカ社製 U−100、パウダー、パウダーL、パウダーD)を使用することができる。
本発明においてPTT樹脂(B)とは、テレフタル酸を酸成分とし、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)をジオール成分としたポリエステル樹脂である。該PTT樹脂(B)は、他の共重合成分を含有してもよい。そのような共重合成分としては、エチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aのエチレンオキシド付加体、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、フマル酸、無水マレイン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、乳酸、ε−カプロラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸のエチレンオキシド付加体等のエステル形成性モノマーが挙げられる。共重合する場合の共重合量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に制限はないが、通常、酸成分の30モル%以下、あるいはグリコール成分の30モル%以下であることが好ましい。
PTT樹脂(B)の分子量に特に制限はない。通常、フェノールと四塩化エタンの等量混合物を溶媒として用いて35℃で測定した極限粘度(dl/g)が0.50〜2.50のものを使用することができ、好ましくは0.60〜2.00、特に好ましくは0.70〜1.50である。
PTT樹脂(B)の重合法は、公知の方法をそのまま用いることができる。例えば、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルと、トリメチレングリコールを原料とし、テトラブチルチタネート、チタンテトライソプロポキシド、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マンガン、二酸化チタン、二酸化ケイ素などの金属塩の1種あるいは2種以上を、ポリマーに対して0.03〜0.1質量%となるように加え、常圧下あるいは加圧下でエステル交換率90〜98%でビスα−ヒドロキシプロピルテレフタレートを得、次に、チタンテトライソプロポキシド、テトラブチルチタネート、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどの触媒の1種あるいは2種以上を、ポリマーに対して0.02〜0.15質量%、好ましくは0.03〜0.1質量%となるように添加し、250〜270℃で減圧下反応させる方法等が挙げられる。
重合の任意の段階で、さらには重縮合反応の前に、安定剤を添加してもよい。安定剤の添加により、白度の向上、溶融安定性の向上、ポリエステルオリゴマーやアクロレイン、アリルアルコールなどの分子量が300以下の有機物の生成の制御ができ好ましい。安定剤としては、5価および/または3価のリン化合物やヒンダードフェノール系化合物が好ましく挙げられる。
重合方法は、特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、および、これらを組み合わせた方法を利用することができる。
PTT樹脂(B)には必要に応じて、各種の添加剤、例えば、熱安定剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤、艶消し剤などを共重合、または混合してもよい。
重合の任意の段階で、さらには重縮合反応の前に、安定剤を添加してもよい。安定剤の添加により、白度の向上、溶融安定性の向上、ポリエステルオリゴマーやアクロレイン、アリルアルコールなどの分子量が300以下の有機物の生成の制御ができ好ましい。安定剤としては、5価および/または3価のリン化合物やヒンダードフェノール系化合物が好ましく挙げられる。
重合方法は、特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、および、これらを組み合わせた方法を利用することができる。
PTT樹脂(B)には必要に応じて、各種の添加剤、例えば、熱安定剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤、艶消し剤などを共重合、または混合してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、PAR樹脂(A)/PTT樹脂(B)の配合比率は、80/20〜30/70であることが必要であり、要求される耐熱性、成形性(流動性)、耐薬品性の要求に合わせ、適切な割合を選択でき、70/30〜40/60であることが好ましい。PAR樹脂(A)、PTT樹脂(B)はそれぞれ2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、有機リン化合物(C)を配合してもよい。有機リン化合物(C)としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2、4−tert−ブチルフェニル)[1、1−ビフェニル]−4、4′−ジイルビスホスフォナイト等が挙げられる。これらを添加することで、色調を改善できるだけでなく、耐衝撃強度を向上させることができる。
有機リン化合物(C)の含有量は、熱可塑性樹脂組成物の全樹脂成分100質量部に対して0.01〜3質量部とすることが好ましく、さらに0.03〜2質量部であることが好ましい。含有量が0.01質量部未満であると、溶融混練時や成形加工時の変色を防止する効果が乏しくなり、また、含有量が3質量部を超えると、耐熱性が低下することがある。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を大きく損なわない限り、ブルーイング剤、熱安定剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、滑剤等の各種添加剤を含んでもよい。
本発明の樹脂組成物は、PAR樹脂(A)とPTT樹脂(B)とを、またはさらに有機リン化合物(C)を混合してなる組成物である。混合方法としては、これらを単にドライブレンドする方法や、溶融、混練する方法が挙げられる。樹脂組成物の形態としては、成形加工時における取り扱いの容易さや、相溶性の観点から、ペレット形態の溶融混練物であることが望ましい。
本発明の樹脂組成物から容易に射出成形または押出成形によりシート状に加工することができ、成形品を得ることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明する。
1.原料
(1)PAR樹脂:ユニチカ社製 パウダーL 極限粘度0.50
(2)PTT樹脂:デュポン社製 極限粘度1.06
(3)PET樹脂:日本エステル社製 NEH−2070 極限粘度0.80
(4)ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂:ウィンテックポリマー社製 ジュラネックス2000 極限粘度0.82
(5)有機リン化合物:
・ビス(2、6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電気化学社製PEP−36)
・テトラキス(2、4−tert−ブチルフェニル)[1、1−ビフェニル]−4、4′−ジイルビスホスフォナイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製P−EPQ)
(1)PAR樹脂:ユニチカ社製 パウダーL 極限粘度0.50
(2)PTT樹脂:デュポン社製 極限粘度1.06
(3)PET樹脂:日本エステル社製 NEH−2070 極限粘度0.80
(4)ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂:ウィンテックポリマー社製 ジュラネックス2000 極限粘度0.82
(5)有機リン化合物:
・ビス(2、6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電気化学社製PEP−36)
・テトラキス(2、4−tert−ブチルフェニル)[1、1−ビフェニル]−4、4′−ジイルビスホスフォナイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製P−EPQ)
2.評価方法
(1)極限粘度:
フェノールと四塩化エタンとの等量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した溶液粘度から求めた。
(2)透明性:
試験片の透明性を以下にようにして評価した。
○:透明
×:半透明または不透明
(3)溶融粘度:
フローテスター(島津製作所 MFR)を用いて、樹脂温度280℃、せん断速度1000(1/s)のときの溶融粘度を測定した。この値が低いほど、流動性がよく成形加工性に優れるが、実用上500Pa・s以下が好ましい。
(4)DTUL:
試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D648に準じ、荷重1.8MPaにて測定した。実用上好ましい範囲は70℃以上である。
(5)曲げ強度:
試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D790に準じて測定した。
(6)Izod衝撃強度:
成形サイクル30sと60sの2種類で作製した試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D256に準じて測定した。実用上、好ましい範囲は50J/m以上である。
(7)耐薬品性:
ASTM D790に規定する曲げ試験用測定試験片を、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃、成形サイクル30sで成形した。次いで、3点曲げ治具を使用して、曲げ試験片を最大歪が1.0%となるように曲げて固定した。その最大歪部にフェノールと四塩化エタンとの等量混合物の溶剤を塗布し、クラックが生じるまでの時間を測定した。好ましい時間は1min以上である。
(1)極限粘度:
フェノールと四塩化エタンとの等量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した溶液粘度から求めた。
(2)透明性:
試験片の透明性を以下にようにして評価した。
○:透明
×:半透明または不透明
(3)溶融粘度:
フローテスター(島津製作所 MFR)を用いて、樹脂温度280℃、せん断速度1000(1/s)のときの溶融粘度を測定した。この値が低いほど、流動性がよく成形加工性に優れるが、実用上500Pa・s以下が好ましい。
(4)DTUL:
試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D648に準じ、荷重1.8MPaにて測定した。実用上好ましい範囲は70℃以上である。
(5)曲げ強度:
試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D790に準じて測定した。
(6)Izod衝撃強度:
成形サイクル30sと60sの2種類で作製した試験片を1日以上室温にて放置した後、ASTM D256に準じて測定した。実用上、好ましい範囲は50J/m以上である。
(7)耐薬品性:
ASTM D790に規定する曲げ試験用測定試験片を、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃、成形サイクル30sで成形した。次いで、3点曲げ治具を使用して、曲げ試験片を最大歪が1.0%となるように曲げて固定した。その最大歪部にフェノールと四塩化エタンとの等量混合物の溶剤を塗布し、クラックが生じるまでの時間を測定した。好ましい時間は1min以上である。
実施例1
PAR樹脂30質量部と、PTT樹脂70質量部とを、クボタ社製連続定量供給装置を用いて、同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM−37BS)の主供給口に供給した。樹脂温度280℃、吐出量20kg/hで溶融混練をおこない、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴に浸して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、100℃で12時間熱風乾燥することによって樹脂組成物のペレットを得た。
次いで、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃、成形サイクル30sで成形し、各種物性測定試験片を作製した。Izod衝撃試験片に関しては、成形サイクル60sでも成形して作製した。
PAR樹脂30質量部と、PTT樹脂70質量部とを、クボタ社製連続定量供給装置を用いて、同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM−37BS)の主供給口に供給した。樹脂温度280℃、吐出量20kg/hで溶融混練をおこない、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴に浸して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、100℃で12時間熱風乾燥することによって樹脂組成物のペレットを得た。
次いで、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃、成形サイクル30sで成形し、各種物性測定試験片を作製した。Izod衝撃試験片に関しては、成形サイクル60sでも成形して作製した。
実施例2〜4、比較例1、2
PAR樹脂量、PTT樹脂量を表1に記載の量に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
PAR樹脂量、PTT樹脂量を表1に記載の量に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
実施例5
有機リン化合物としてPEP36を0.1質量部加えた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
有機リン化合物としてPEP36を0.1質量部加えた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
実施例6
有機リン化合物としてP−EPQを0.1質量部加えた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
有機リン化合物としてP−EPQを0.1質量部加えた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
比較例3
PTT樹脂の代わりにPET樹脂を用いた以外は、実施例2と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
PTT樹脂の代わりにPET樹脂を用いた以外は、実施例2と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
比較例4
PTT樹脂の代わりにPBT樹脂を用いた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
PTT樹脂の代わりにPBT樹脂を用いた以外は、実施例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
比較例5
無水酢酸ナトリウムを0.05質量部加えた以外は、比較例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
無水酢酸ナトリウムを0.05質量部加えた以外は、比較例3と同様にして、樹脂組成物のペレットと試験片を得た。
実施例1〜6、および比較例1〜4で得られた樹脂組成物ペレットと試験片を使用して各種評価試験をおこない、結果を表1に示した。
実施例1〜6では、いずれも透明性に優れ、流動性も良好で、耐衝撃性も実用的な値であり、耐薬品性も優れていた。また、成形サイクル30sと60sの条件でそれぞれ作製した試験片のIzod衝撃強度はあまり変わらず、滞留安定性にも優れていた。有機リン化合物を配合した実施例5、6では、配合していない実施例3に比較して、IZOD衝撃強度が向上していた。PTT樹脂を使用した実施例2では、PETを使用した比較例3よりも、溶剤によるクラックが生じる時間が遅く、耐薬品性が向上していた。また、溶融粘度も低く、流動性も良好であった。
比較例1ではPAR樹脂比率が少なすぎるため、DTULが低いものであった。比較例2ではPAR樹脂比率が大すぎるため、溶融粘度が高く、流動性が悪く、また、耐薬品性も低いものであった。比較例3では、多少白化し、透明性が悪いものであった。比較例4では、かなり白化し、またIZOD衝撃強度が低いものであった。比較例5では、成形サイクル60sの条件で作製した試験片のIzod衝撃強度が低く、滞留安定性が悪いものであった。
比較例1ではPAR樹脂比率が少なすぎるため、DTULが低いものであった。比較例2ではPAR樹脂比率が大すぎるため、溶融粘度が高く、流動性が悪く、また、耐薬品性も低いものであった。比較例3では、多少白化し、透明性が悪いものであった。比較例4では、かなり白化し、またIZOD衝撃強度が低いものであった。比較例5では、成形サイクル60sの条件で作製した試験片のIzod衝撃強度が低く、滞留安定性が悪いものであった。
Claims (3)
- ポリアリレート樹脂(A)80〜30質量%と、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(B)20〜70質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物の全樹脂成分100質量部に対して、有機リン化合物(C)を0.01〜3質量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005343901A JP2007146037A (ja) | 2005-11-29 | 2005-11-29 | ポリアリレート樹脂組成物および成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005343901A JP2007146037A (ja) | 2005-11-29 | 2005-11-29 | ポリアリレート樹脂組成物および成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007146037A true JP2007146037A (ja) | 2007-06-14 |
Family
ID=38207826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005343901A Pending JP2007146037A (ja) | 2005-11-29 | 2005-11-29 | ポリアリレート樹脂組成物および成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007146037A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT201800001691A1 (it) * | 2018-01-23 | 2019-07-23 | Point Plastic S R L | Film multistrato a base di pet |
-
2005
- 2005-11-29 JP JP2005343901A patent/JP2007146037A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT201800001691A1 (it) * | 2018-01-23 | 2019-07-23 | Point Plastic S R L | Film multistrato a base di pet |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4829304B2 (ja) | 高流動性ポリエステル組成物 | |
JP2008524397A (ja) | 光学的に透明なポリカーボネート・ポリエステル組成物 | |
US20100249293A1 (en) | Polyester blends | |
JPS5930184B2 (ja) | 難燃性ポリエステル組成物 | |
JP6781539B2 (ja) | オーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物 | |
JP2007517112A (ja) | ポリカーボネートポリエステル成形用組成物 | |
JP2010018697A (ja) | 熱可塑性エラストマ樹脂組成物およびその成形体 | |
CN108350254B (zh) | 热塑性树脂组合物及其成型品 | |
JP2006056997A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
KR100846861B1 (ko) | 폴리에스테르 수지 조성물 | |
JP5569104B2 (ja) | 難燃性ポリエステル系樹脂組成物 | |
JP2004277706A (ja) | ポリ乳酸含有プラスチック組成物およびプラスチック成形物 | |
JP5710864B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及び成形体 | |
JP2006182980A (ja) | ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形体 | |
JP2007146037A (ja) | ポリアリレート樹脂組成物および成形体 | |
JP2011157538A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2017172794A (ja) | 樹脂ベルト材料用熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物および樹脂ベルト成形体 | |
JP5334779B2 (ja) | 樹脂組成物及び該樹脂組成物からなる成形体 | |
WO2019188285A1 (ja) | 樹脂ベルト材料用熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物および樹脂ベルト成形体 | |
JP2009126906A (ja) | ポリエステルエラストマー樹脂組成物 | |
JP2004083656A (ja) | 成形性に優れた樹脂組成物 | |
JPS5996159A (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH05247325A (ja) | 耐熱食器用ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS6264856A (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP3390539B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 |