JP2007146032A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリオレフィンの製造方法は、[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分
、[B]有機金属化合物成分、及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、成分[B]及び成分[C]の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行う。
〔R、R’は炭素原子数1〜10のアルキル基、nは0〜4の整数、R1は炭素原子数1
〜8の炭化水素基、R2は炭素原子数1〜12の炭化水素基または水素、R3は炭素原子数1〜12の炭化水素基。〕
【選択図】なし
Description
[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、
[B]有機金属化合物成分、及び
[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分
からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法である。
[B]有機金属化合物としては、下記一般式(III)で表される有機アルミニウム化合
物が好ましく用いられる。
あり、nは1〜3である。)
なお、本明細書において「重合」という語は、単独重合だけでなく、共重合をも包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は、単独重合体だけでなく、共重合
体をも包含した意味で用いられることがある。
[a]室温ノルマルデカンに可溶部量が5.0重量%以上。
[b]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0dl/g以上。
[c]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、mmmm分率が97.5%以上、MFR(230℃、荷重2.16kg)が150g/10min以上である。
オレフィン重合用触媒
本発明は、[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、[B]有機金属化合物成分、
及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うポリオレフィンの製造方法である。
成分[A]
成分[A]は、マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含み、かつ25℃でのヘキサン洗浄によってチタン
が脱離することがなく、平均粒径が5〜75μmの固体状チタン触媒成分である。
固体触媒成分[A]はマグネシウム化合物(c1)、チタン化合物(c2)および電子供与体(c3)を接触させることによって得られる。
能を有さないマグネシウム化合物を挙げることができる。本発明では、固体触媒成分[A]を調製するに際して、マグネシウム化合物は固体状態で用いられることが好ましい。この固体状態のマグネシウム化合物は、マグネシウム化合物自体が固体状態であるものであってもよく、または電子供与体(f)との付加物であってもよい。
種類、その接触条件等によっても異なるが、通常マグネシウム化合物(c1)が、電子供
与体(f)に対して0.1〜20モル/リットル、好ましくは0.5〜5モル/リットル用いられる。
の説明では、「室温下で液状の形態のチタン化合物」を単に「液状チタン」と呼ぶ場合がある。)。液状チタンの中では、特に4価のチタン化合物が好ましく用いられる。このような4価のチタン化合物としては、下記一般式(IV)で示される化合物が挙げられる。
≦g≦4である。)
これらの中でもテトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタン化合物は2種以上組合わせて用いることもできる。上記のチタン化合物は炭化水素、ハロゲン化炭化水素または芳香族炭化水素で希釈されて状態で用いられてもよい。
用いられる。
例示できる。本発明において用いられる電子供与体(c3)の化学構造式上の特徴は、一
般式(I)の分子内の二つのエステル基Rのα位およびβ位が共にメチレン基であることである〔下記一般式(V)参照〕。これを満たす限りはRは自由に選定されるが通常メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基が好んで用いられる。
(I)で表される化合物以外の化合物(q)を含んでいてもよい。このような化合物(q)としては、ジエチルフタレート、ジ−iso−プロピルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジ(2−メチルブチル)フタレート、ジ(2−エチルブチル)フタレート、ジ(2−メチルペンチル)フタレート、ジ(2−エチルペンチル)フタレート及びこれらのフタル酸エステルの核水素がアルキル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲン元素で置換されたフタル酸エステル類;2−エチルヘキサノール等のアルコール類;フェノール類;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;アソトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類、カルボン酸類;酢酸メチル等の、フタル酸エステル以外のエステル類;イソプロピルエーテル等のエーテル類;酸アミド類;酸無水物類;アンモニア、アミン類;ニトリル類;イソシアナート類;含窒素環状化合物類;含酸素環状化合物類が例示される。電子供与体(c3)として、前記一般式(I)で表される化合物に加えて化合物(
q)が使用される場合は、その使用量は、一般式(I)で表される化合物の使用量の等モルまたはそれ以下であることが好ましい。
(c2)と、電子供与体(c3)との接触により固体触媒成分[A]を調製することができる。各成分(c1)、(c2)および(c3)の接触順序は特に制限されないが、通常は成
分(c1)と成分(c2)を接触させ、次いで成分(c3)を接触させる方法が好んで採用
される。また、これら各成分を接触させる際に、液状形態のチタン化合物(c2)を1回
用いて固形物(S1)を生成させてもよく、得られた固形物(S1)にさらに液状形態のチタン化合物(c2)を接触させて固形物(S2)を生成させてもよい。
状態のマグネシウム化合物(c1)を炭化水素溶媒に懸濁して用いることが好ましい。
上記のような各成分の接触は、通常−70℃〜+200℃、好ましくは−50℃〜+150℃、より好ましくは−30℃〜+130℃の温度で行われる。固体触媒成分[A]を調製する際に用いられる各成分(c1)、(c2)、および(c3)の使用量は調製方法に
よっても変動するが、通常はマグネシウム化合物(c1)1モル当り、電子供与体(c3)は0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モルの量、チタン化合物(c2)は0.0
1〜1000モル、好ましくは0.1〜200モルの量で用いられる。
するようなハロゲン含有芳香族炭化水素溶媒などが用いられる。これらのうち、脂肪族炭化水素溶媒またはハロゲンを含まない芳香族炭化水素溶媒が好ましく用いられる。
上記の方法で得られた固体触媒成分[A]はそのまま予備重合触媒成分として用いられるが、必要に応じて本出願人による特開平9−31119号公報に開示された方法に準拠して該固体触媒成分[A]を更に、
[D]双極子モーメントが0.50〜4.00Debyeである極性化合物と、
[E]液状チタン(d)および電子供与体(e)から選ばれる一種以上とを接触させてもよい。
クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、1−クロロペンタンなどのハロゲン含有脂肪族炭化水素、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシランなどのハロゲン含有Si化合物を例示することができる。
[k1]チタン含有量が2.5重量%以下、好ましくは2.2〜0.1重量%、より好ましくは2.0〜0.2重量%、特に好ましくは1.8〜0.3重量%、最も好ましくは1.5〜0.4重量%である。
[k2]電子供与体(d)と電子供与体(e)の合計含有量は、8〜30重量%である。[k3]電子供与体(c3+e)/チタン原子(重量比)は7以上、好ましくは7.5〜
35、より好ましくは8〜30、特に好ましくは8.5〜25である。
[k4]室温でのヘキサン洗浄によって、チタンが実質的に脱離されることがない。なお、ヘキサン洗浄とは、成分[A]1gに対して通常10〜500ml、好ましくは20〜100mlの量のヘキサンで5分間洗浄することをいう。室温とは15〜25℃である。また「チタンが実質的に脱離されることがない」とは、ヘキサン洗浄液中のチタン濃度が0.1g/リットル以下であることを意味する。
[k5]平均粒径が25〜70μmであり、好ましくは、28〜65μmであり、より好ましくは、30〜60μmであり、特に好ましくは、32〜55μmである。
上記の固体触媒成分[A]は、[B]有機金属化合物成分、及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下に、オレフィン類が予備重合されて予備重合触媒となる。予備重合は、不活性媒体を用いる溶媒重合法、オレフィン(モノマー)自身を液状溶媒とする塊状重合法、気体状態でモノマーの重合を行う気相重合法あるいはこれらを組み合わせた方法を利用することが可能である。
ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−
1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素原子数3以上のα−オレフィンが挙げられる。また後述する他のビニル化合物、ポリエン化合物を予備重合時に用いることもできる。これらは2種以上併用してもよい。これらの中で、プロピレン、エチレン、1−ブテンが好ましく用いられ、プロピレンおよびエチレンが更に好ましく用いられ、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体又はプロピレンブロック共重合体が、本発明の効果の恩恵を十分に受けて製造される。
する有機アルミニウム化合物成分[B1]中のアルミニウム原子量のモル比(Al/Ti
モル比)が通常0.5〜1000、好ましくは1〜400を満たすように用いられる。
本発明で用いられる有機金属化合物[B]としては、例えば、WO2004/029062号パンフレット、46〜47頁に記載した化合物が制限無く使用可能であるが、これらの中でも下記一般式(III)で表される有機有機アルミニウム化合物[B1]が好んで用いられる。
基またはアリール基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。このような有機アルミニウム化合物として具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニム;イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
本発明で用いられる有機ケイ素化合物成分[C]は下記一般式(II)で表される。
の不飽和または飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられ、特に好ましくは炭素原子数2〜6の炭化水素基である。具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。特に好ましくはエチル基である。
和もしくは飽和脂肪族炭化水素基または水素などが挙げられる。具体例としては水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。特に好ましくは、エチル基である。
和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。特に好ましくは、エチル基である。
次に、前記した予備重合体の存在下で「本重合」を実施し、ポリオレフィンを製造する方法について詳細に述べる。
本重合としては、不活性媒体を用いる溶媒重合法、モノマー自身を液状溶媒とする塊状重合法、モノマーを気体状態で重合を行う気相重合法、またはこれらを組み合わせる方法を利用することが可能である。本重合では、前記した予備重合体[A]、有機金属化合物[B]、有機ケイ素化合物成分[C]の存在下に、オレフィン類を重合させることによってポリオレフィンを得る。このとき使用される成分[B]、成分[C]は、上記有機金属化合物[B]、有機ケイ素化合物成分[C]であり、これらは予備重合に使用したものと同じであっても異なっていてもよい。
3−ジカルボン酸無水物などのα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩
、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの金属塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β−不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルなどを挙げることができる。また、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエンなどの芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメ
チルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体;および3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンなどを反応系に共存させて重合を進めることもできる。
用いる場合は、成分[B1]の使用量は、成分[A]のチタン原子に対してAl/Tiモ
ル比が10〜800、好ましくは30〜400である。
000g−PP/g−cat・hr以上である。オレフィンとしてプロピレン以外のモノマーを使用した場合においても、重合条件を上記のように固定させれば、高立体規則性のポリオレフィンが、上記PPの場合と遜色ない活性でもって得られるのである。また、本発明のポリオレフィンの製造方法によれば、得られるポリオレフィン中に残存する、灰化法により測定した酸化マグネシウム含量が30重量ppm以下、好ましくは20重量ppm以下である高純度のポリオレフィンが提供されるのである。
重合体を磁性ルツボを用いて完全に灰化し、塩酸で溶解後、日立偏光ゼーマン原子吸光光度計Z−8200型により測定する。
ロピレン単独重合工程並びに、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4以上のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンの共重合工程を順次実施する重合方法である。このような多段重合方法を採用することによって、
[a]室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が5.0重量%以上、好ましくは5.0〜35重量%、さらに好ましくは6.5〜30重量%、特に好ましくは8.0〜25重量%であり、
[b]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0dl/g以上、好ましくは2.0〜10dl/g、さらに好ましくは2.0〜9dl/gであり、
[c]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、好ましくは0.85重量%以下、さらに好ましくは0.7重量%以下であり、mmmmの分率が97.5%以上、好ましくは97.6%以上であり、MFR(230℃、荷重2.16kg)が150g/10min以上、好ましくは150g/10min〜500g/10min、より好ましくは170g/10min〜500g/10minである
ブロックポリプロピレンを製造することが可能となる。
[a1]室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が5.0〜35重量%、好ましくは6.5〜30重量%、さらに好ましくは8.0〜25重量%である。
[b1]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0〜10dl/g、好ましくは2.0〜9dl/gである。
[c1]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、好ましくは0.85重量%以下、さらに好ましくは0.7重量%以下であり、mmmmの分率が97.5%以上、好ましくは97.6%以上であり、MFR(230℃、荷重2.16kg)が200g/10min以上、好ましくは200g/10min〜500g/10minである。
サンプルをノルマルデカンに加熱溶解し、室温まで冷却させた後、析出物とノルマルデカンをろ別した。濾液をアセトン中入れ、析出させた。析出物とアセトンをろ別し、析出物を乾燥した。
極限粘度は、135℃、デカリン中にて測定した。
上記のようにして得られたポリオレフィンパウダーに、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤、種々の合成樹脂等の各種添加剤を必要に応じて配合し、溶融混練し、さらにペレタイズしてペレットとし、各種成形品の製造用に供する。
[実施例]
以下に本発明の実施例を述べるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例に記載された各種物性の測定方法は次の通りである。
全てのMFR値は、ASTM D−1238の方法により230℃、荷重2.16 kgの条件で測定された値である。
重合体の立体規則性の指標の1つであり、そのミクロタクティシティーを調べたメソペンタッド分率(mmmm,%)は、プロピレン重合体においてMacromolecules 8, 687(1975) に基づいて帰属した13C−NMRスペクトルのピーク強度比より算出した。13C−NMRスペクトルは、日本電子製 EX−400の装置を用い、TMSを基準とし、温度130℃、o−ジクロロベンゼン溶媒を用いて測定した。
内容積2リットルの高速撹拌装置(特殊機化工業製)を充分窒素置換した後精製灯油700ml、市販の塩化マグネシウム10g、エタノール24.2gおよびエマゾール320(商品名、花王アトラス(株)製ソルビタンジステアレート)3gをいれ、系を撹拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分撹拌した。高速撹拌下、内径5mmのテフロン(登録商標)製チューブを用いて、予め−10℃に冷却された精製灯油1リットルを張り込んである2リットルのガラスフラスコ(攪拌機付)に移液した。生成固体をろ過し、精製n−ヘキサンで充分洗浄することにより、塩化マグネシウムに対してエタノールが配位した固体状付加物を得た。
および室温のヘキサンによって、濾液中にチタンが検出されなくなるまで洗浄した。
[2]予備重合触媒の調製
窒素置換された1リットルのオートクレーブに、n−ヘプタン150mlを装入して10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウム(TEA)を3ミリモル、ジエチルアミノトリエトキシシラン(DEATES)を1.5ミリモルおよび、[1]固体触媒成分の調製で得られた固体触媒成分をチタン原子換算で0.15ミリモル装入した後、オートクレーブを密閉し、攪拌下にプロピレンを1.73g導入し、20℃で1時間反応を行った。重合終了後、反応混合物を窒素雰囲気下に取り出し、デカンテーションにより液部を除去してn−ヘプタン洗浄を3回行い、得られた予備重合触媒をn−ヘプタンに再懸濁した。予備重合量は固体状チタン触媒成分1g当たり6.0gであった。
[3]本重合
整備された内容量5リットルのオートクレーブ内を水素で置換した後に、プロピレン1500gを装入した。60℃に昇温したのち、n−ヘプタン50ml、トリエチルアルミニウム1.09ミリモル、ジエチルアミノトリエトキシシランを0.22ミリモルおよび[2]予備重合触媒の調製で得られた予備重合触媒[A−1]を固体触媒成分として7mg混合して水素で圧入した。オートクレーブの温度を70℃に調節し、重合時の圧力は、3.4MPa/Gで一定になるように水素で調整した。重合は1時間行った。重合終了後、未反応プロピレンをパージし白色粉末を得た。乾燥後、白色粉末状で得られた重合体の収量は、398gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを0.9ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
白色粉末状で得られた重合体の収量は、409gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを0.3ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
得られた白色粉末状の重合体の収量は、430gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を0.045ミリモル用いた。また、[3]本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。白色粉末状で得られた重合体の収量は、324gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.09ミリモル用いた。また、[3]本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合
を行った。白色粉末状で得られた重合体の収量は、340gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果を表1に示した。
[比較例3]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりに2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン(IBIPMP)を0.3ミリ
モルとした以外は同様に予備重合を行った。また、[3]本重合のジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.11ミリモル用いた。又、本重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、355gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例4]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりに2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパンを0.6ミリモルとした以外は
同様に予備重合を行った。また、[3]本重合のジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.11ミリモル用いた。又、本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、302gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例5]
実施例1の固体触媒成分の調製において、ジノルマルブチルフタレートのかわりにジイソブチルフタレート(DIBP)を33.0mlとした以外は同様に固体触媒成分の調製を行い、同様に予備重合を行った。また、本重合の重合時の圧力は、3.4MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、199gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例6]
比較例5と同様の方法で調製した固体触媒成分を用いた。実施例1の[2]予備重合触媒の調製を以下のように変えた以外は実施例1と同様に重合を行った。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを3ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
Claims (5)
- [A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、
[B]有機金属化合物成分、及び
[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分
からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法;
- 前記一般式(I)で表される電子供与体(c3)が、ジ−n−ブチルフタレートである
ことを特徴とする請求項1記載のポリオレフィンの製造方法。 - 前記予備重合工程において、成分[C]を成分[A]中のチタン元素の0.5〜50倍モル量で用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリオレフィンの製造方法。
- 前記本重合工程で生成するポリオレフィンがポリプロピレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィンの製造方法。
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- 2005-11-29 JP JP2005343590A patent/JP2007146032A/ja active Pending
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