JP2007146032A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

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松村  秀司
Satoshi Hashizume
橋詰  聡
Kiyomi Morita
清美 森田
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Abstract

【課題】高MFRで高立体規則性のポリオレフィンの製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリオレフィンの製造方法は、[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分
、[B]有機金属化合物成分、及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、成分[B]及び成分[C]の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行う。
Figure 2007146032

〔R、R’は炭素原子数1〜10のアルキル基、nは0〜4の整数、R1は炭素原子数1
〜8の炭化水素基、R2は炭素原子数1〜12の炭化水素基または水素、R3は炭素原子数1〜12の炭化水素基。〕
【選択図】なし

Description

本発明は高立体規則性ポリオレフィンの製造方法に関し、詳しくは高立体規則性のポリオレフィンが得られ、かつ高立体規則性領域において、立体規則性を任意に制御でき、水素など連鎖移動剤を多量に用いることなく、高流動性のポリオレフィンを低コストかつ高活性で製造する方法に関する。
従来、ポリオレフィン製造用触媒として、チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなる触媒が広く用いられており、特にチタン触媒成分として担体担持型固体状チタン触媒成分を用いた触媒は、高い重合活性を示すことが知られている。このような固体状チタン触媒成分のうちでも塩化マグネシウム担持型チタン触媒成分を用いた触媒は、高い重合活性を示すとともに、プロピレン、ブテンなどのオレフィンを重合させたときに立体規則性の高いポリオレフィンを製造できることが知られている。また、より高い立体規則性を有するポリオレフィンを製造しうる触媒として、例えば塩化マグネシウム担持型固体状チタン触媒成分と、有機アルミニウム化合物とともに第3成分としての電子供与性化合物(電子供与体)を併用した触媒も提案されている。
特開平9−40714号公報(特許文献1)においては、重合用触媒成分の第3成分として脂肪族アミノ置換基を有するアルコキシシラン化合物が開示されている。しかし、具体的な化合物として例示されているのはジメトキシシラン類のみであり、重合活性および立体規則性の面において必ずしも満足できる性能でない。特開平8−143620号公報(特許文献2)には、脂肪族アミノ置換基を2個有するジアルコキシシランを用いたα−オレフィンの製造方法が提案されているが、水素反応性および立体規則性の面において必ずしも満足できる性能ではない。また、特開平8−143621号公報(特許文献3)および特開平11−147923号公報(特許文献4)では環状アミノ基を有する有機ケイ素化合物を使用したα−オレフィンの製造方法が提案されているが、重合時の水素反応性は必ずしも満足できるものでない。
特開2000−336113号公報(特許文献5)および特開2004−107362号公報(特許文献6)では、高立体規則性かつ良水素反応性を図るオレフィン用重合体触媒として、2個以上のエーテル結合を有する電子供与体を含む予備重合触媒と有機金属化合物および多環式アミノ基を有する有機ケイ素化合物からなるオレフィン重合体用触媒が提案されている。しかし、開示されたオレフィン重合体用触媒では、立体規則性および水素反応性の改良が未だ不十分である。重合触媒の水素反応性が不十分であると、高立体規則性かつ低分子量(高流動性)のオレフィン重合体を液化モノマー下で製造(いわゆる、バルク重合)する場合、重合器中に連鎖移動剤としての水素を過剰に用いて製造しなければならず、耐圧限界のある重合器では問題があった。圧力を下げるために重合温度を下げると、生産速度が遅延せざるを得ず、生産性に悪影響を及ぼすという問題があった。
立体規則性の制御は、一般的には、オレフィン重合体製造時、重合器への第3成分としての電子供与性化合物(電子供与体)の添加の増減により行われている。しかしながら、この方法では、電子供与性化合物の添加が少ない場合、立体規則性の制御が難しく、安定した品質のオレフィン重合体を製造することができなかった。また、この方法では、高立体規則性領域での立体規則性の制御はできなかった。
特開平9−040714号公報 特開平8−143620号公報 特開平8−143621号公報 特開平11−147923号公報 特開2000−336113号公報 特開2004−107362号公報
本発明は、高立体規則性のポリオレフィンが得られ、かつ高立体規則性領域において、立体規則性を任意に制御でき、水素など連鎖移動剤を多量に用いることなく、高流動性のポリオレフィンを低コストかつ高活性で製造する方法を提供することを目的としている。
本発明のポリオレフィン製造方法は、
[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、
[B]有機金属化合物成分、及び
[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分
からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法である。
Figure 2007146032
〔前記一般式(I)中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、R’は炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、nは0〜4の整数を示す〕
Figure 2007146032
〔前記一般式(II)中、R1は炭素原子数1〜8の炭化水素基、R2は炭素原子数1〜12の炭化水素基または水素原子、R3は炭素原子数が1〜12の炭化水素基を示す。〕
[B]有機金属化合物としては、下記一般式(III)で表される有機アルミニウム化合
物が好ましく用いられる。
Figure 2007146032
(式中、Raは炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまたは水素原子で
あり、nは1〜3である。)
なお、本明細書において「重合」という語は、単独重合だけでなく、共重合をも包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は、単独重合体だけでなく、共重合
体をも包含した意味で用いられることがある。
本発明のポリオレフィンの製造方法に従い、例えば前記した予備重合触媒を用い温度70℃、圧力3.4MPa/Gの条件下で、プロピレンと水素のバルク重合を1時間行った場合、メルトフローレート;MFR(230℃、荷重2.16kg)が200g/10min以上、13C−NMR測定において、連続するプロピレンモノマーユニット5種のメチル基の配置(ddまたはllをmとする)mmmmの分率が96.9%以上であるポリプロピレンが、触媒活性が50000g−PP/g−cat・hr以上で得られるという特徴を持つ。
本発明のポリオレフィンの製造方法においては、本重合工程が多段重合、すなわちプロピレン単独重合工程並びに、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4以上のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンとの共重合を順次実施する場合において、本発明の効果を存分に発揮する。この多段重合によって得られるブロックポリプロピレンは通常、下記要件[a]〜[c]を同時に満たし、多くの産業用途に重宝される。
[a]室温ノルマルデカンに可溶部量が5.0重量%以上。
[b]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0dl/g以上。
[c]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、mmmm分率が97.5%以上、MFR(230℃、荷重2.16kg)が150g/10min以上である。
なお、以下説明ではノルマルデカンをn−デカン、ポリプロピレンをPPと略称する場合がある。
本発明のポリオレフィンの製造方法によれば、高立体規則性のポリオレフィンが得られ、かつ高立体規則性領域において、立体規則性を任意に制御でき、水素など連鎖移動剤を多量に用いることなく、高流動性のポリオレフィンを低コストかつ高活性で製造することができる。
以下、本発明に係るポリオレフィン製造方法について、発明を実施するための最良の形態を述べる。
オレフィン重合用触媒
本発明は、[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、[B]有機金属化合物成分、
及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うポリオレフィンの製造方法である。
以下、本発明で用いられる予備重合触媒について詳細に述べる。予備重合触媒は下記成分[A]、[B]、および[C]を含んでなることを特徴としている。
成分[A]
成分[A]は、マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含み、かつ25℃でのヘキサン洗浄によってチタン
が脱離することがなく、平均粒径が5〜75μmの固体状チタン触媒成分である。
〔成分[A]の調製方法〕
固体触媒成分[A]はマグネシウム化合物(c1)、チタン化合物(c2)および電子供与体(c3)を接触させることによって得られる。
マグネシウム化合物(c1)としては、還元能を有するマグネシウム化合物および還元
能を有さないマグネシウム化合物を挙げることができる。本発明では、固体触媒成分[A]を調製するに際して、マグネシウム化合物は固体状態で用いられることが好ましい。この固体状態のマグネシウム化合物は、マグネシウム化合物自体が固体状態であるものであってもよく、または電子供与体(f)との付加物であってもよい。
このようなマグネシウム化合物としては、塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、ブトキシマグネシウムなど、特開2004−002742号公報に記載された化合物を用いることができる。また、電子供与体(f)としてはマグネシム化合物可溶化能を有する化合物が用いられ、特開2004−002742号公報に記載されたようなアルコール、アルデヒド、アミン、カルボン酸及びこれらの混合物を用いることができる。上記電子供与体(f)の中ではアルコール類が好ましく、特にエタノール、プロパノール、ブタノールが好ましい。マグネシウム化合物(c1)及び電子供与体(f)の使用量は、その
種類、その接触条件等によっても異なるが、通常マグネシウム化合物(c1)が、電子供
与体(f)に対して0.1〜20モル/リットル、好ましくは0.5〜5モル/リットル用いられる。
チタン化合物(c2)としては、室温下で液状の形態のものが好んで用いられる(以下
の説明では、「室温下で液状の形態のチタン化合物」を単に「液状チタン」と呼ぶ場合がある。)。液状チタンの中では、特に4価のチタン化合物が好ましく用いられる。このような4価のチタン化合物としては、下記一般式(IV)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2007146032
(上式中、Rbは炭素原子数1〜15の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、0
≦g≦4である。)
これらの中でもテトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタン化合物は2種以上組合わせて用いることもできる。上記のチタン化合物は炭化水素、ハロゲン化炭化水素または芳香族炭化水素で希釈されて状態で用いられてもよい。
固体触媒成分[A]の調製の際には下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)が
用いられる。
Figure 2007146032
一般式(I)中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などを
例示できる。本発明において用いられる電子供与体(c3)の化学構造式上の特徴は、一
般式(I)の分子内の二つのエステル基Rのα位およびβ位が共にメチレン基であることである〔下記一般式(V)参照〕。これを満たす限りはRは自由に選定されるが通常メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基が好んで用いられる。
Figure 2007146032
一般式(I)におけるR’は、炭素原子数1〜10のアルキル基を示し前記Rで例示した基が同様に用いられる。nは0〜4の整数を示す。安定的に入手できるという視点からはR’は水素原子、nが0である化合物(すなわち、フタル酸ジエステル)が電子供与体として好んで用いられる。なお、本発明で用いられる電子供与体(c3)は、前記一般式
(I)で表される化合物以外の化合物(q)を含んでいてもよい。このような化合物(q)としては、ジエチルフタレート、ジ−iso−プロピルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジ(2−メチルブチル)フタレート、ジ(2−エチルブチル)フタレート、ジ(2−メチルペンチル)フタレート、ジ(2−エチルペンチル)フタレート及びこれらのフタル酸エステルの核水素がアルキル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲン元素で置換されたフタル酸エステル類;2−エチルヘキサノール等のアルコール類;フェノール類;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;アソトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類、カルボン酸類;酢酸メチル等の、フタル酸エステル以外のエステル類;イソプロピルエーテル等のエーテル類;酸アミド類;酸無水物類;アンモニア、アミン類;ニトリル類;イソシアナート類;含窒素環状化合物類;含酸素環状化合物類が例示される。電子供与体(c3)として、前記一般式(I)で表される化合物に加えて化合物(
q)が使用される場合は、その使用量は、一般式(I)で表される化合物の使用量の等モルまたはそれ以下であることが好ましい。
本発明では、通常は固体状のマグネシウム化合物(c1)と、液状形態のチタン化合物
(c2)と、電子供与体(c3)との接触により固体触媒成分[A]を調製することができる。各成分(c1)、(c2)および(c3)の接触順序は特に制限されないが、通常は成
分(c1)と成分(c2)を接触させ、次いで成分(c3)を接触させる方法が好んで採用
される。また、これら各成分を接触させる際に、液状形態のチタン化合物(c2)を1回
用いて固形物(S1)を生成させてもよく、得られた固形物(S1)にさらに液状形態のチタン化合物(c2)を接触させて固形物(S2)を生成させてもよい。
また成分(c1)、(c2)および(c3)を接触させて固形物を調製する際には、固体
状態のマグネシウム化合物(c1)を炭化水素溶媒に懸濁して用いることが好ましい。
上記のような各成分の接触は、通常−70℃〜+200℃、好ましくは−50℃〜+150℃、より好ましくは−30℃〜+130℃の温度で行われる。固体触媒成分[A]を調製する際に用いられる各成分(c1)、(c2)、および(c3)の使用量は調製方法に
よっても変動するが、通常はマグネシウム化合物(c1)1モル当り、電子供与体(c3)は0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モルの量、チタン化合物(c2)は0.0
1〜1000モル、好ましくは0.1〜200モルの量で用いられる。
また、固体触媒成分[A]を調製する際の洗浄時に用いられる炭化水素溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、セタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの非ハロゲン系芳香族炭化水素溶媒、さらに後述
するようなハロゲン含有芳香族炭化水素溶媒などが用いられる。これらのうち、脂肪族炭化水素溶媒またはハロゲンを含まない芳香族炭化水素溶媒が好ましく用いられる。
固形物(S1)または(S2)の洗浄に際しては、炭化水素溶媒は、固形物1gに対して通常10〜500ml、好ましくは20〜100mlの量で用いられる。このようにして得られる固体触媒成分[A]は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体(c3)を含有している。この固体触媒成分[A]については、電子供与体(c3)/チタン原子(重量比)が6以下であることが好ましい。
固体触媒成分[A]は、室温でのヘキサン洗浄によってチタンを脱離することがない。
上記の方法で得られた固体触媒成分[A]はそのまま予備重合触媒成分として用いられるが、必要に応じて本出願人による特開平9−31119号公報に開示された方法に準拠して該固体触媒成分[A]を更に、
[D]双極子モーメントが0.50〜4.00Debyeである極性化合物と、
[E]液状チタン(d)および電子供与体(e)から選ばれる一種以上とを接触させてもよい。
なお、極性化合物[D]は前記公報における極性化合物(ii)に、液状チタン(d)は前記公報における液状状態のチタン化合物(b)に、電子供与体(e)は前記公報における電子供与体(c)に対応する。ここで、双極子モーメントが0.50〜4.00Debyeである極性化合物としては、具体的に、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、α,α,α−トリクロロトルエン、o−クロロトルエン、塩化ベンジル、2−クロロ塩化ベンジルなどのハロゲン含有芳香族炭化水素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1,2−ジクロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−
クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、1−クロロペンタンなどのハロゲン含有脂肪族炭化水素、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシランなどのハロゲン含有Si化合物を例示することができる。
上記の方法で得られた固体触媒成分[A]は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含んでなり、下記要件[k1]〜[k5]を満たしている。
[k1]チタン含有量が2.5重量%以下、好ましくは2.2〜0.1重量%、より好ましくは2.0〜0.2重量%、特に好ましくは1.8〜0.3重量%、最も好ましくは1.5〜0.4重量%である。
[k2]電子供与体(d)と電子供与体(e)の合計含有量は、8〜30重量%である。[k3]電子供与体(c3+e)/チタン原子(重量比)は7以上、好ましくは7.5〜
35、より好ましくは8〜30、特に好ましくは8.5〜25である。
[k4]室温でのヘキサン洗浄によって、チタンが実質的に脱離されることがない。なお、ヘキサン洗浄とは、成分[A]1gに対して通常10〜500ml、好ましくは20〜100mlの量のヘキサンで5分間洗浄することをいう。室温とは15〜25℃である。また「チタンが実質的に脱離されることがない」とは、ヘキサン洗浄液中のチタン濃度が0.1g/リットル以下であることを意味する。
[k5]平均粒径が25〜70μmであり、好ましくは、28〜65μmであり、より好ましくは、30〜60μmであり、特に好ましくは、32〜55μmである。
なお、ここで、マグネシウム、ハロゲン、チタンおよび電子供与体の重量濃度は、それぞれ成分[A]の単位重量あたりの重量%であり、マグネシウム、ハロゲンおよびチタンはプラズマ発光分光分析(ICP法)により、電子供与体はガスクロマトグラフィーにより定量された測定値である。また、固体触媒成分[A]の平均粒径は、デカリン溶媒を用いた遠心沈降法により測定された値である。
〔予備重合〕
上記の固体触媒成分[A]は、[B]有機金属化合物成分、及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下に、オレフィン類が予備重合されて予備重合触媒となる。予備重合は、不活性媒体を用いる溶媒重合法、オレフィン(モノマー)自身を液状溶媒とする塊状重合法、気体状態でモノマーの重合を行う気相重合法あるいはこれらを組み合わせた方法を利用することが可能である。
予備重合触媒を分離後に次段の本重合工程に供してもよいし、予備重合触媒に更に複数回の予備重合を行った後に本重合工程に供してもよいし、あるいは、予備重合触媒を分離することなく本重合を続けて実施することもできる。
予備重合に用いられるオレフィン類としては、例えばエチレンおよびプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−
1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素原子数3以上のα−オレフィンが挙げられる。また後述する他のビニル化合物、ポリエン化合物を予備重合時に用いることもできる。これらは2種以上併用してもよい。これらの中で、プロピレン、エチレン、1−ブテンが好ましく用いられ、プロピレンおよびエチレンが更に好ましく用いられ、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体又はプロピレンブロック共重合体が、本発明の効果の恩恵を十分に受けて製造される。
予備重合時間は通常、0.1〜10時間であり、固体触媒成分[A]1g当たり0.1〜100gの予備重合触媒が生成するまで予備重合を続けることが好ましい。触媒固体成分[A]1g当たり0.1g未満であると本重合時における重合活性が充分でなく触媒残渣も多いことがあり、また、ポリオレフィンの立体規則性も充分でないことがある。また、100gを超えると、本重合時の重合活性およびポリオレフィンの結晶性が低下する傾向がある。予備重合温度は、0〜100℃、好ましくは10〜90℃である。50℃をこえるような高い温度で予備重合を行う場合は、エチレンあるいはα−オレフィン濃度を小さくするか、重合時間を短くすることが好ましい。重合時間が長くなると固体状触媒成分1g当たり0.1〜100gの予備重合体が生成するように制御することが困難であり、また、本重合時での重合活性が低下したり、得られるポリオレフィンの結晶性が低下したりすることがある。
予備重合において用いられる有機金属化合物としては、後述する有機金属化合物[B]が制限無く使用することができる。これらの有機金属化合物[B]の中でも、後述する一般式(III)で示される有機アルミニウム化合物[B1]を使用することが好ましい。予備重合時の有機アルミニウム化合物成分[B1]は、固体触媒成分[A]のチタン原子に対
する有機アルミニウム化合物成分[B1]中のアルミニウム原子量のモル比(Al/Ti
モル比)が通常0.5〜1000、好ましくは1〜400を満たすように用いられる。
成分[B]
本発明で用いられる有機金属化合物[B]としては、例えば、WO2004/029062号パンフレット、46〜47頁に記載した化合物が制限無く使用可能であるが、これらの中でも下記一般式(III)で表される有機有機アルミニウム化合物[B1]が好んで用いられる。
Figure 2007146032
上記一般式(III)中、Raは炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまたは水素であり、nは1〜3である。Raとしては、例えばアルキル基、シクロアルキル
基またはアリール基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。このような有機アルミニウム化合物として具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニム;イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
成分[C]
本発明で用いられる有機ケイ素化合物成分[C]は下記一般式(II)で表される。
Figure 2007146032
上記一般式(II)中、R1は炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、炭素原子数1〜8
の不飽和または飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられ、特に好ましくは炭素原子数2〜6の炭化水素基である。具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。特に好ましくはエチル基である。
2は炭素原子数1〜12の炭化水素基または水素であり、炭素原子数1〜12の不飽
和もしくは飽和脂肪族炭化水素基または水素などが挙げられる。具体例としては水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。特に好ましくは、エチル基である。
3は炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、炭素原子数1〜12の不飽和または飽
和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。特に好ましくは、エチル基である。
成分[C]としては、ジメチルアミノトリエトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、ジエチルアミノトリメトキシシラン、ジエチルアミノトリn−プロポキシシラン、ジn−プロピルアミノトリエトキシシラン、メチルn−プロピルアミノトリエトキシシラン、t−ブチルアミノトリエトキシシラン、エチルn−プロピルアミノトリエトキシシラン、エチルイソプロピルアミノトリエトキシシラン、メチルエチルアミノトリエトキシシランなどが挙げられる。これら有機ケイ素化合物は、単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
予備重合工程においては、成分[C]は成分[A]中のチタン元素の0.5〜50倍モル量、好ましくは0.7〜30倍モル量、さらに好ましくは1.0〜20倍モル量用いられる。
なお、予備重合においては、必要に応じて水素を共存させることができる。
次に、前記した予備重合体の存在下で「本重合」を実施し、ポリオレフィンを製造する方法について詳細に述べる。
ポリオレフィンの製造方法
本重合としては、不活性媒体を用いる溶媒重合法、モノマー自身を液状溶媒とする塊状重合法、モノマーを気体状態で重合を行う気相重合法、またはこれらを組み合わせる方法を利用することが可能である。本重合では、前記した予備重合体[A]、有機金属化合物[B]、有機ケイ素化合物成分[C]の存在下に、オレフィン類を重合させることによってポリオレフィンを得る。このとき使用される成分[B]、成分[C]は、上記有機金属化合物[B]、有機ケイ素化合物成分[C]であり、これらは予備重合に使用したものと同じであっても異なっていてもよい。
本発明において、重合反応に供されるオレフィンは、エチレンおよびα−オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーであり、モノマーの少なくとも一種がエチレンまたはプロピレンであることが好ましい。α−オレフィンとしては、炭素原子数が3〜20、好ましくは3〜10の直鎖状または分岐状のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。また、炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン;極性モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,
3−ジカルボン酸無水物などのα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩
、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの金属塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β−不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルなどを挙げることができる。また、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエンなどの芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメ
チルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体;および3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンなどを反応系に共存させて重合を進めることもできる。
これらの中で、プロピレン、エチレン、1−ブテンが好ましく用いられ、プロピレンおよびエチレンが更に好ましく用いられ、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体又はプロピレンブロック共重合体が、本発明の効果の恩恵を十分に受けて製造される。
本重合における成分[C]の使用量は、成分[B]のアルミニウム原子に対するケイ素原子の元素比(Si/Al)でそれぞれ0.01〜1.0が好ましく、特に0.05〜0.7が好ましい。
本発明において、本重合時に触媒成分[B]として有機アルミニウム化合物[B1]を
用いる場合は、成分[B1]の使用量は、成分[A]のチタン原子に対してAl/Tiモ
ル比が10〜800、好ましくは30〜400である。
本重合によってポリオレフィンを製造する工程においては水素などの連鎖移動剤を使用することができる。所望の立体規則性、融点及び分子量を有するポリオレフィンを製造するための水素の使用量は重合方法及び重合条件によって、適宜決定することができる。
予備重合触媒を用いる標準的な重合性能は、例えばオレフィンとしてプロピレンのみを用いるポリプロピレン(PP)製造においては、温度69〜71℃、圧力3.4MPa/Gの固定された条件下で、プロピレンと水素のバルク重合を1.0時間行った場合、ポリプロピレン(PP)のMFR(230℃、荷重2.16kg)が200g/10min以上、13C−NMR測定において、連続するプロピレンモノマーユニット5種のメチル基の配置(ddまたはllをmとする)mmmmの分率が96.9%以上、触媒活性が50,
000g−PP/g−cat・hr以上である。オレフィンとしてプロピレン以外のモノマーを使用した場合においても、重合条件を上記のように固定させれば、高立体規則性のポリオレフィンが、上記PPの場合と遜色ない活性でもって得られるのである。また、本発明のポリオレフィンの製造方法によれば、得られるポリオレフィン中に残存する、灰化法により測定した酸化マグネシウム含量が30重量ppm以下、好ましくは20重量ppm以下である高純度のポリオレフィンが提供されるのである。
酸化マグネシウム含量(灰化法)
重合体を磁性ルツボを用いて完全に灰化し、塩酸で溶解後、日立偏光ゼーマン原子吸光光度計Z−8200型により測定する。
本発明では、オレフィンの単独重合体を製造してもよく、また二種以上のオレフィンからランダム共重合体またはブロック共重合体などを製造してもよい。本発明の重合方法は、高立体規則性のプロピレン単独重合体の製造、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のコモノマーとのランダム共重合体であってn−デカン可溶分の少ない共重合体の製造やエチレンなどのコモノマー含量の多いブロック共重合体の製造に特に適している。本発明で用いられる触媒は、高立体規則性且つ高流動性(すなわち高MFR)のホモ重合体を与えることが一つの特徴であり、この特徴は、特にブロックポリプロピレン製造に応用した場合に、その特徴を遺憾なく発揮する。すなわち、本発明のポリオレフィンの製造方法における、一つの好ましい態様は、プ
ロピレン単独重合工程並びに、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4以上のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンの共重合工程を順次実施する重合方法である。このような多段重合方法を採用することによって、
[a]室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が5.0重量%以上、好ましくは5.0〜35重量%、さらに好ましくは6.5〜30重量%、特に好ましくは8.0〜25重量%であり、
[b]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0dl/g以上、好ましくは2.0〜10dl/g、さらに好ましくは2.0〜9dl/gであり、
[c]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、好ましくは0.85重量%以下、さらに好ましくは0.7重量%以下であり、mmmmの分率が97.5%以上、好ましくは97.6%以上であり、MFR(230℃、荷重2.16kg)が150g/10min以上、好ましくは150g/10min〜500g/10min、より好ましくは170g/10min〜500g/10minである
ブロックポリプロピレンを製造することが可能となる。
このような要件[a]〜[c]を満たすブロックポリプロピレンは、前段[単独重合工程]において高流動且つ高立体規則性のホモポリプロピレンを与える結果、後段[共重合工程]で生成する共重合体部(ゴム部)の、ブロックポリプロピレン全体に占める相対重量を高めること、すなわち「高ゴム化」が可能となる。この結果、主に自動車用部材の分野において要求される耐衝撃性を改良するために従来行われてきた後添加ゴム量の低減化、ないし用途によっては後添加ゴム量を不要とすることが可能となったのである。このことは、従来行われてきたポリプロピレンのゴム改質工程を簡略化、またはゴム改質工程を省略することにつながり、産業界に与える影響が大であるといえる。
上記要件[a]〜[c]を満たすブロックポリプロピレン中でも、下記要件[a1]〜[c1]を満たすブロックポリプロピレンは、本発明で用いられる触媒によって初めて製造が可能となったブロックポリプロピレンであり、高ゴムブロックポリプロピレンとしての使用が促進されること期待される。
[a1]室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が5.0〜35重量%、好ましくは6.5〜30重量%、さらに好ましくは8.0〜25重量%である。
[b1]室温ノルマルデカン可溶部の極限粘度が2.0〜10dl/g、好ましくは2.0〜9dl/gである。
[c1]プロピレン単独重合工程終了後のプロピレン単独重合体の、室温ノルマルデカンに可溶な部分の量が1.0重量%以下、好ましくは0.85重量%以下、さらに好ましくは0.7重量%以下であり、mmmmの分率が97.5%以上、好ましくは97.6%以上であり、MFR(230℃、荷重2.16kg)が200g/10min以上、好ましくは200g/10min〜500g/10minである。
室温n−デカン可溶部量(Dsol)、n−デカン可溶部の極限粘度(D[η])
サンプルをノルマルデカンに加熱溶解し、室温まで冷却させた後、析出物とノルマルデカンをろ別した。濾液をアセトン中入れ、析出させた。析出物とアセトンをろ別し、析出物を乾燥した。
n−デカン可溶部量(wt%)=[析出物重量/サンプル重量]×100
極限粘度は、135℃、デカリン中にて測定した。
上記のようにして得られたポリオレフィンパウダーに、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤、種々の合成樹脂等の各種添加剤を必要に応じて配合し、溶融混練し、さらにペレタイズしてペレットとし、各種成形品の製造用に供する。
また、本発明により得られたポリオレフィンに、エラストマーおよび無機フィラーを添加しても良い。エラストマーとしては、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体、水素添加ブロック共重合体、その他弾性重合体、およびこれらの混合物などが挙げられる。また、フィラーとしては、タルク、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、けい酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維などが挙げられる。これらの中では、タルク、炭酸カルシウムが好ましく、特にタルクが好ましい。タルクの平均粒径は、1〜5μm、好ましくは1〜3μmの範囲内にあることが望ましい。フィラーは1種単独で使用することもできるし2種以上を組合わせて使用することもできる。
本発明により得られたポリオレフィンに、前記各種添加剤の所定量を配合するには、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサーなどの通常の混練装置を用いることができる。溶融混練およびペレタイズは、通常の単軸押出機あるいは二軸押出機、ブラベンダー又はロールを使用して、170〜300℃、好ましくは190〜250℃で溶融混練し、ペレタイズする。得られたプロピレン共重合体組成物は、射出成形法、押出成形法、射出ブロー成形法、ブロー成形法などの各種成形法により、目的とする成形品、たとえば自動車用、家電用、雑貨等の射出成形品、レトルト用途等のフィルム、シート、ブロー成形体、射出ブロー成形体に加工することができる。
[実施例]
以下に本発明の実施例を述べるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例に記載された各種物性の測定方法は次の通りである。
メルトフローレート(MFR)
全てのMFR値は、ASTM D−1238の方法により230℃、荷重2.16 kgの条件で測定された値である。
メソペンダット分率(mmmm)
重合体の立体規則性の指標の1つであり、そのミクロタクティシティーを調べたメソペンタッド分率(mmmm,%)は、プロピレン重合体においてMacromolecules 8, 687(1975) に基づいて帰属した13C−NMRスペクトルのピーク強度比より算出した。13C−NMRスペクトルは、日本電子製 EX−400の装置を用い、TMSを基準とし、温度130℃、o−ジクロロベンゼン溶媒を用いて測定した。
[1]固体触媒成分の調製
内容積2リットルの高速撹拌装置(特殊機化工業製)を充分窒素置換した後精製灯油700ml、市販の塩化マグネシウム10g、エタノール24.2gおよびエマゾール320(商品名、花王アトラス(株)製ソルビタンジステアレート)3gをいれ、系を撹拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分撹拌した。高速撹拌下、内径5mmのテフロン(登録商標)製チューブを用いて、予め−10℃に冷却された精製灯油1リットルを張り込んである2リットルのガラスフラスコ(攪拌機付)に移液した。生成固体をろ過し、精製n−ヘキサンで充分洗浄することにより、塩化マグネシウムに対してエタノールが配位した固体状付加物を得た。
デカン548mlで懸濁状にした上記固体状付加物をマグネシウム原子に換算して825ミリモルを−20℃に保持した四塩化チタン2.2リットル中に攪拌下、全量導入した。この混合液を5.5時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジノルマルブチルフタレート(DNBP)33.0mlを添加した。引き続き1.5時間、110℃で攪拌した。1.5時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、100℃のデカン
および室温のヘキサンによって、濾液中にチタンが検出されなくなるまで洗浄した。
その結果、チタンを2.0重量%、マグネシウムを20重量%、ジノルマルブチルフタレートを14.7重量%含有する固体触媒成分を得た。電子供与体/チタン(重量比)は、11.3であった。
[2]予備重合触媒の調製
窒素置換された1リットルのオートクレーブに、n−ヘプタン150mlを装入して10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウム(TEA)を3ミリモル、ジエチルアミノトリエトキシシラン(DEATES)を1.5ミリモルおよび、[1]固体触媒成分の調製で得られた固体触媒成分をチタン原子換算で0.15ミリモル装入した後、オートクレーブを密閉し、攪拌下にプロピレンを1.73g導入し、20℃で1時間反応を行った。重合終了後、反応混合物を窒素雰囲気下に取り出し、デカンテーションにより液部を除去してn−ヘプタン洗浄を3回行い、得られた予備重合触媒をn−ヘプタンに再懸濁した。予備重合量は固体状チタン触媒成分1g当たり6.0gであった。
[3]本重合
整備された内容量5リットルのオートクレーブ内を水素で置換した後に、プロピレン1500gを装入した。60℃に昇温したのち、n−ヘプタン50ml、トリエチルアルミニウム1.09ミリモル、ジエチルアミノトリエトキシシランを0.22ミリモルおよび[2]予備重合触媒の調製で得られた予備重合触媒[A−1]を固体触媒成分として7mg混合して水素で圧入した。オートクレーブの温度を70℃に調節し、重合時の圧力は、3.4MPa/Gで一定になるように水素で調整した。重合は1時間行った。重合終了後、未反応プロピレンをパージし白色粉末を得た。乾燥後、白色粉末状で得られた重合体の収量は、398gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
実施例1の[2]予備重合触媒の調製を以下のように変えた以外は実施例1と同様に重合を行った。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを0.9ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
白色粉末状で得られた重合体の収量は、409gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
実施例1の[2]予備重合触媒の調製を以下のように変えた以外は実施例1と同様に重合を行った。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを0.3ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
得られた白色粉末状の重合体の収量は、430gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を0.045ミリモル用いた。また、[3]本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。白色粉末状で得られた重合体の収量は、324gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.09ミリモル用いた。また、[3]本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合
を行った。白色粉末状で得られた重合体の収量は、340gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果を表1に示した。
[比較例3]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりに2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン(IBIPMP)を0.3ミリ
モルとした以外は同様に予備重合を行った。また、[3]本重合のジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.11ミリモル用いた。又、本重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、355gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例4]
実施例1の予備重合において、ジエチルアミノトリエトキシシランのかわりに2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパンを0.6ミリモルとした以外は
同様に予備重合を行った。また、[3]本重合のジエチルアミノトリエトキシシランのかわりにジシクロペンチルジメトキシシランを0.11ミリモル用いた。又、本重合の重合時の圧力は、3.8MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、302gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例5]
実施例1の固体触媒成分の調製において、ジノルマルブチルフタレートのかわりにジイソブチルフタレート(DIBP)を33.0mlとした以外は同様に固体触媒成分の調製を行い、同様に予備重合を行った。また、本重合の重合時の圧力は、3.4MPa/Gで一定になるように水素で調整した以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた白色粉末状の重合体の収量は、199gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の測定結果は表1の通りであった。
[比較例6]
比較例5と同様の方法で調製した固体触媒成分を用いた。実施例1の[2]予備重合触媒の調製を以下のように変えた以外は実施例1と同様に重合を行った。
[2]ジエチルアミノトリエトキシシランを3ミリモルとした以外は実施例1と同様に重合を行った。
得られた白色粉末状の重合体の収量は、79gであった。MFRおよび立体規則性(mmmm)の結果を表1に示した。
Figure 2007146032
本発明は、予備重合時の有機ケイ素化合物[C]の量を調節する事により、立体規則性を任意に制御でき、且つ分子量(高流動性)も連鎖移動剤の水素量調整で自由に出来るポリオレフィンの製造方法を提供する。

Claims (5)

  1. [A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素及び下記一般式(I)で表される電子供与体(c3)を必須成分として含む固体触媒成分、
    [B]有機金属化合物成分、及び
    [C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分
    からなる触媒の存在下でオレフィンを重合させて予備重合触媒を調製する予備重合工程を行い、次いで前記予備重合触媒、[B]有機金属化合物成分及び[C]下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物成分の存在下でオレフィンを重合させる本重合工程を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法;
    Figure 2007146032
    〔前記一般式(I)中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、R’は炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、nは0〜4の整数を示す〕
    Figure 2007146032
    〔前記一般式(II)中、R1は炭素原子数1〜8の炭化水素基、R2は炭素原子数1〜12の炭化水素基または水素原子、R3は炭素原子数が1〜12の炭化水素基を示す。〕。
  2. 前記一般式(I)で表される電子供与体(c3)が、ジ−n−ブチルフタレートである
    ことを特徴とする請求項1記載のポリオレフィンの製造方法。
  3. 前記予備重合工程において、成分[C]を成分[A]中のチタン元素の0.5〜50倍モル量で用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリオレフィンの製造方法。
  4. 前記予備重合工程および本重合工程で用いられる[B]有機金属化合物成分が、下記一般式(III)で表される有機アルミニウム化合物であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のポリオレフィンの製造方法;
    Figure 2007146032
    (式中、Raは炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまたは水素原子で
    あり、nは1〜3である。)。
  5. 前記本重合工程で生成するポリオレフィンがポリプロピレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィンの製造方法。
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