JP2014144994A - プロピレン重合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合体の分子量を変化させることなく、立体規則性がより精密に制御されたプロピレン重合体を製造する。
【解決手段】立体規則性が制御されたプロピレン重合体の製造方法であって、反応器内に水素及びプロピレンを供給し、遷移金属錯体及び有機アルミニウムの存在下でプロピレンを重合反応させてプロピレン重合体を生成する重合工程、得られたプロピレン重合体の立体規則性(mmmm%)を測定する工程、及び測定されたプロピレン重合体の立体規則性の測定値と予め設定された目標値とを対比し、測定値が目標値より高い場合には反応器中の有機アルミニウムの濃度を増加させる等の操作を行い、測定値が目標値より低い場合には反応器中の有機アルミニウムの濃度を低減させる等の操作を行う制御工程を含む、プロピレン重合体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレン重合体の製造方法に関し、詳しくは立体規則性が制御されたプロピレン重合体の製造方法に関する。
一般に、プロピレン重合体の性質は、その立体規則性によって大きく影響を受けることが知られている。特に、プロピレン重合体のメソペンタッド分率(mmmm)の値が1%異なるだけで、所望する性質が得られないこともある。そのため、従来、プロピレン重合体の立体規則性を制御する方法について様々な検討がなされている。
例えば重合触媒の錯体構造によって、プロピレン重合体の立体規則性が大きく左右される。重合触媒の中でもメタロセン触媒は、重合時の触媒活性が高く、しかも錯体の幾何構造に由来して重合反応を制御して所望の立体規則性を有する樹脂の設計ができる。
非特許文献1には、重合条件によりプロピレン重合体の立体規則性を制御する手法として、C1対称型の架橋メタロセンを用いたステレオブロックポリプロピレンの合成や、非架橋の2−置換フェニルインデン錯体を用いたアイソタクチックポリプロピレン(IPP)−アタクチックポリプロピレン(APP)のブロック部を有するポリプロピレンの合成について開示されている。しかしながら、非特許文献1に記載された方法では、得られる重合体中に立体規則性の異なる成分が多く含まれるため、実用上問題がある。
これに対して、C2対称型の架橋メタロセンを用いた重合において、ポリエン化合物を使用して立体規則性の制御されたプロピレンを重合する方法が検討されている(特許文献1)。
一方、重合条件を変化させて、立体規則性の制御されたプロピレンを重合する方法も検討されている。特許文献2には、反応場におけるプロピレン分圧を変化させて重合反応速度を調整する方法が開示されている。
特開平8−311119号公報 特開2011−236352号公報
「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the American Chemical Society)」,1999年,Vol.121,p.4348-4355
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ポリマー重合成分以外の構成成分であるポリエン化合物を反応系に添加するため、望まない副反応が進行したり、添加物が樹脂中へ混入したりして重合体の品質が低下し、重合体の機械特性等が低下するおそれがある。また、特許文献2に記載された方法では、反応器中でプロピレン分圧を変化させることで反応液中のプロピレン濃度が変化するため、得られる重合体の分子量を別途制御する必要が生じる。
本発明の課題は、重合体の分子量を変化させることなく、立体規則性がより精密に制御されたプロピレン重合体を製造することにある。
すなわち本発明は、以下のプロピレン重合体の製造方法を提供するものである。
<1>立体規則性が制御されたプロピレン重合体の製造方法であって、
工程(1):反応器内に水素及びプロピレンを供給し、遷移金属錯体及び有機アルミニウムの存在下でプロピレンを重合反応させてプロピレン重合体を生成する重合工程、
工程(2):工程(1)で得られたプロピレン重合体の立体規則性(mmmm%)を測定する工程、及び
工程(3):工程(2)で測定されたプロピレン重合体の立体規則性の測定値と予め設定された目標値とを対比し、測定値が目標値より高い場合には下記(a1)〜(a4)の少なくとも1つの操作を行い、測定値が目標値より低い場合には下記(b1)〜(b4)の少なくとも1つの操作を行う制御工程
を含む、プロピレン重合体の製造方法。
(a1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を増加させる
(a2)重合工程に供給する水素の分圧を低下させる
(a3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を増加させる
(a4)重合温度を上げる
(b1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を低減させる
(b2)重合工程に供給する水素の分圧を上昇させる
(b3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を低減させる
(b4)重合温度を下げる
<2>前記有機アルミニウムが、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド及び有機アルモキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、<1>に記載のプロピレン重合体の製造方法。
<3>前記遷移金属錯体がキレート型錯体又はメタロセン錯体である、<1>又は<2>に記載のプロピレン重合体の製造方法。
<4>前記遷移金属錯体が、下記一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体である、<1>〜<3>のいずれかに記載のプロピレン重合体の製造方法。
Figure 2014144994
〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基、ホスフィド基、炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、またそれらは互いに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX、E1、E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY、E1、E2又はXと架橋していてもよく、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
本発明によれば、重合体の分子量を変化させることなく、立体規則性がより精密に制御されたプロピレン重合体を製造することができる。
本発明のプロピレン重合プロセスを示すフローチャートである。
[プロピレン重合体の製造方法]
本発明の方法は、立体規則性が精密に制御されたプロピレン重合体の製造方法である。上述のとおり、プロピレン重合体の性質は、その立体規則性によって大きく影響を受け、プロピレン重合体の立体規則性(メソペンタッド分率)の値がわずかに異なるだけで所望する性質が得られないこともある。
これに対し、本発明では、重合して得られたプロピレン重合体の立体規則性を測定し、その測定値と予め設定された目標値とを対比して、その差異を重合工程にフィードバックし、所定の手段によって触媒の立体規則性や触媒活性を変動させて重合を行う。測定値と目標値とが一致するまでこの一連の操作を行うことで、プロピレン重合体の立体規則性を精密に制御することができ、目標とする立体規則性を有するプロピレン重合体を製造することができる。
以下、本発明の方法における各工程について詳細に説明する。
<工程(1)>
本発明の方法における工程(1)は、反応器内に水素及びプロピレンを供給し、遷移金属錯体及び有機アルミニウムの存在下でプロピレンを重合反応させてプロピレン重合体を生成する重合工程である。
プロピレンは原料モノマーであり、水素は、得られるプロピレン重合体の分子量を調整するために使用される。
(遷移金属錯体)
遷移金属錯体としては、キレート型錯体、メタロセン錯体等が挙げられる。
キレート型錯体としては、例えば、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,2−ジメチルエチレンジイミノニッケルジブロマイド、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,2−ジメチルエチレンジイミノパラジウムジブロマイド等が挙げられる。
メタロセン錯体としては、架橋されていない配位子を有するメタロセン錯体、架橋された配位子を有するメタロセン錯体が挙げられる。配位子が架橋基を介して架橋構造を形成しているメタロセン錯体が、架橋構造を形成していないメタロセン錯体よりも重合活性が高い。したがって、メタロセン錯体の中でも、配位子が架橋基を介して架橋構造を形成しているメタロセン錯体が好ましく、一架橋メタロセン錯体及び二架橋メタロセン錯体がより好ましく、二架橋メタロセン錯体が最も好ましい。
非架橋の配位子を有するメタロセン錯体としては、例えば、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビスインデニルジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
一架橋メタロセン錯体としては、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(tert−ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
二架橋メタロセン錯体としては、下記一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体が挙げられる。
Figure 2014144994
〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基、ホスフィド基、炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、またそれらは互いに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX、E1、E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY、E1、E2又はXと架橋していてもよく、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
一般式(I)において、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、具体例としてはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム、バナジウム、クロム、マンガン、ニッケル、コバルト、パラジウム及びランタノイド系金属等が挙げられる。これらの中ではオレフィン重合活性等の点から周期律表第4族の金属元素が好ましく、チタン、ジルコニウム及びハフニウムが好適である。
1及びE2はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基(−N<)、ホスフィン基(−P<)、炭化水素基〔>CR−、>C<〕及び珪素含有基〔>SiR−、>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基又はヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。
1及びE2としては、重合活性がより高くなるため、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基及び置換インデニル基が好ましい。また、E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよい。なお、一種類の活性点上で重合を進行させ、錯体の幾何構造に応じて一定の乱れを持つプロピレン重合体を得る観点から、C2対称型メタロセン錯体を用いることが好ましく、E1及びE2が互いに同一であることが好ましい。
Xはσ結合性の配位子を示し、その具体例としては、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミド基、炭素数1〜20の珪素含有基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基等が挙げられる。qは1〜5の整数で、[(Mの原子価)−2]を示し、qが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基等のアリール基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェニルメトキシ基及びフェニルエトキシ基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基及びジメチルフェノキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジシクロヘキシルアミド基、メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基;ジビニルアミド基、ジプロペニルアミド基、ジシクロヘキセニルアミド基等のアルケニルアミド基;ジベンジルアミド基、フェニルエチルアミド基、フェニルプロピルアミド基等のアリールアルキルアミド基;ジフェニルアミド基、ジナフチルアミド基等のアリールアミド基等が挙げられる。
炭素数1〜20の珪素含有基としては、メチルシリル基、フェニルシリル基等のモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基等のジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、ジメチル(t−ブチル)シリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基等のトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基等の炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基等の珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基等の珪素置換アリール基、ジメチルヒドロシリル基及びメチルジヒドロシリル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のホスフィド基の具体例としては、ジメチルホスフィド基、メチルフェニルホスフィド基、ジフェニルホスフィド基、ジシクロヘキシルホスフィド基及びジベンジルホスフィド基等が挙げられる。
炭素数1〜20のスルフィド基としては、メチルスルフィド基、エチルスルフィド基、プロピルスルフィド基、ブチルスルフィド基、ヘキシルスルフィド基、シクロヘキシルスルフィド基、オクチルスルフィド基等のアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基、プロペニルスルフィド基、シクロヘキセニルスルフィド基等のアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基、フェニルエチルスルフィド基、フェニルプロピルスルフィド基等のアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基、トリルスルフィド基、ジメチルフェニルスルフィド基、トリメチルフェニルスルフィド基、エチルフェニルスルフィド基、プロピルフェニルスルフィド基、ビフェニルスルフィド基、ナフチルスルフィド基、メチルナフチルスルフィド基、アントラセニルスルフィド基、フェナントニルスルフィド基等のアリールスルフィド基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基等のアルキルアシル基、ベンゾイル基、トルオイル基、サリチロイル基、シンナモイル基、ナフトイル基、フタロイル基等のアリールアシル基、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸からそれぞれ誘導されるオキサリル基、マロニル基、スクシニル基等が挙げられる。
Yはルイス塩基を示し、その具体例としては、アミン、エーテル、ホスフィン、チオエーテル類等を挙げることができる。rは0〜3の整数を示し、rが2又は3の場合、複数のYは同じでも異なっていてもよい。
アミンとしては、炭素数1〜20のアミン類が挙げられ、具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン;ビニルアミン、プロペニルアミン、シクロヘキセニルアミン、ジビニルアミン、ジプロペニルアミン、ジシクロヘキセニルアミン等のアルケニルアミン;フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、フェニルプロピルアミン等のアリールアルキルアミン;ジフェニルアミン、ジナフチルアミン等のアリールアミン、又はアンモニア、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン及びp−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。
エーテルの具体例としては、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、n−アミルエーテル、イソアミルエーテル等の脂肪族単一エーテル化合物;メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチル−n−アミルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチル−n−アミルエーテル、エチルイソアミルエーテル等の脂肪族混成エーテル化合物;ビニルエーテル、アリルエーテル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルアリルエーテル等の脂肪族不飽和エーテル化合物;アニソール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、フェニルベンジルエーテル、α−ナフチルエーテル、β−ナフチルエーテル等の芳香族エーテル化合物;酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化トリメチレン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の環式エーテル化合物等が挙げられる。
ホスフィンとしては、炭素数1〜20のホスフィンが挙げられる。具体的には、メチルホスフィン、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、ヘキシルホスフィン、シクロヘキシルホスフィン、オクチルホスフィン等のモノ炭化水素置換ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジプロピルホスフィン、ジブチルホスフィン、ジヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、ジオクチルホスフィン等のジ炭化水素置換ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリ炭化水素置換ホスフィン等のアルキルホスフィン;ビニルホスフィン、プロペニルホスフィン、シクロヘキセニルホスフィン等のモノアルケニルホスフィンやホスフィンの水素原子をアルケニルが2個置換したジアルケニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルケニルが3個置換したトリアルケニルホスフィン;ベンジルホスフィン、フェニルエチルホスフィン、フェニルプロピルホスフィン等のアリールアルキルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアリール又はアルケニルが3個置換したジアリールアルキルホスフィン又はアリールジアルキルホスフィン;フェニルホスフィン、トリルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリメチルフェニルホスフィン、エチルフェニルホスフィン、プロピルフェニルホスフィン、ビフェニルホスフィン、ナフチルホスフィン、メチルナフチルホスフィン、アントラセニルホスフィン、フェナントニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが2個置換したジ(アルキルアリール)ホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが3個置換したトリ(アルキルアリール)ホスフィン等のアリールホスフィン等が挙げられる。
チオエーテルの具体例としては、上記のスルフィドが挙げられる。
Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のYやE1、E2又はXと架橋していてもよい。該Yのルイス塩基の具体例としては、アミン類、エーテル類、ホスフィン類、チオエーテル類などを挙げることができる。
1及びA2は、二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、Xの具体例として上述したものと同様のものが挙げられる。ハロゲン含有炭化水素基の具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、p−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニルメチル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基及び3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
珪素含有基の具体例としては、メチルシリル基、フェニルシリル基等のモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基等のジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、ジメチル(t−ブチル)シリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基等のトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基等の炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基等の珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基等の珪素置換アリール基、ジメチルヒドロシリル基及びメチルジヒドロシリル基等が挙げられる。
1及びA2で表される架橋基としては、下記一般式で表される基が好ましい。
Figure 2014144994
(Dは、炭素、ケイ素又はスズ、R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環構造を形成していてもよい。eは1〜4の整数を示す。)
その具体例としては、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、シクロヘキシリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、ビニリデン基(CH2=C=)、ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、ジメチルゲルミレン基、ジメチルスタニレン基、テトラメチルジシリレン基、ジフェニルジシリレン基等を挙げることができる。これらの中で、重合活性がより高くなるため、エチレン基、イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。
このような一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体の中では、重合活性がより高くなる観点から、下記一般式(II)又は(III)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014144994
一般式(II)及び(III)において、M、A1、A2、q及びrは、前記一般式(I)におけるM、A1、A2、q及びrと同じである。
1は、σ結合性の配位子を示し、X1が複数ある場合、複数のX1は同じでも異なっていてもよく、他のX1又はY1と架橋していてもよい。このX1の具体例としては、一般式(I)のXの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。
1は、ルイス塩基を示し、Y1が複数ある場合、複数のY1は同じでも異なっていてもよく、他のY1又はX1と架橋していてもよい。このY1の具体例としては、一般式(I)のYの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。
4〜R13はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基又はヘテロ原子含有基を示す。ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基及びケイ素含有基としては、上記一般式(I)において説明したものと同様のものが挙げられる。炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、p−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロ)フェニル基、フルオロブチル基等が挙げられる。ヘテロ原子含有基としては、炭素数1〜20のヘテロ原子含有基が挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の窒素含有基;フェニルスルフィド基、メチルスルフィド基等の硫黄含有基;ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基等のリン含有基;メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基等の酸素含有基等が挙げられる。なかでも、R4及びR5としてはハロゲン原子、酸素、ケイ素等のヘテロ原子を含有する基、炭素数1〜20の炭化水素基が、重合活性が高く好ましい。また、モノマーの配位空間を制御し、結合割合と融解吸熱量のバランスを有する重合体を合成する観点から、R4及びR5としてはトリメチルシリルメチル基が特に好ましい。R6〜R13としては、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基が好ましい。
この二架橋ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とするメタロセン錯体は、配位子間の架橋基にケイ素を含むものが好ましい。
前記一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体の具体例としては、国際公開第95/009172号,特開2000−256411号公報,国際公開第02/024714号,特開2002−308893号公報等に記載の具体例が本発明においても好適に用いることができる。
上記の中でも、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−(3−トリメチルシリルメチルインデニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドが好ましく、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドが特に好ましい。
前記一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体の合成方法は、例えば、「ジャーナル・オブ・オルガノメタリックケミストリー(J.Organomet.Chem.)、第369巻、第359ページ(1989年)」に記載された方法により合成できる。すなわち、対応する置換されたシクロアルケニル陰イオンと、前記一般式(I)においてMで示される金属のハライドとの反応により合成することができる。
(有機アルミニウム)
有機アルミニウムは、重合反応系中において水分除去を目的とするいわゆるスカベンジャーとして用いる成分や触媒の活性点(カチオン錯体)の生成及び安定化を目的とする成分であり、遷移金属錯体とドーマントを形成する化合物である。有機アルミニウムとしては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド及び有機アルモキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。有機アルミニウムは一種用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
有機アルミニウムとしては、下記一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。
20 vAlJ3-v (IV)
〔式中、R20は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整数である〕
一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド等のジアルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のアルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムセスキハライド等が挙げられる。これらの中でも、炭素数4以上、好ましくは炭素数4〜8、より好ましくは炭素数6〜8の炭化水素基が結合した有機アルミニウム化合物が、高温安定性に優れる点で好ましい。
また、有機アルミニウムとしては、下記一般式(V)で表される鎖状アルミノキサン、又は一般式(VI)で表される環状アルミノキサンを挙げることもできる。
Figure 2014144994
(式中、R21は、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基等の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。なお、各R21は同じでも異なっていてもよい。)
一般式(V)又は(VI)で表されるアルミノキサンとしては、直鎖状又は環状のテトラメチルジアルモキサン、テトライソブチルジアルモキサン、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン等が挙げられる。
アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水等の縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。
例えば、(1)有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させ方法、(2)重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、(3)金属塩等に含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、(4)テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、更に水を反応させる方法等がある。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。これらのアルミノキサンは、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法で用いる重合用触媒における遷移金属錯体と有機アルミニウムとの使用割合は、モル比で、好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、更に好ましくは1:10〜1:1000の範囲である。この範囲にあれば、有機アルミニウムの添加効果と経済性とのバランスが良好であり、また、得られるプロピレン重合体中にアルミニウムが多量に存在するおそれがない。
なお、有機アルミニウムは、遷移金属錯体とは別々に反応系に供給してもよい。また、予備重合用の触媒に供給してもよい。
本発明の製造方法で用いる重合用触媒は、国際公開第95/009172号,特開2000−256411号公報,国際公開第02/024714号,特開2002−308893号公報等の記載に準じて製造することができる。
(重合方法及び重合条件)
本発明において、重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法等のいずれの方法を用いてもよいが、スラリー重合法,溶液重合法が特に好ましい。重合条件については、重合温度は通常0〜200℃、より好ましくは20〜200℃、特に好ましくは70〜200℃である。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料プロピレン/前記遷移金属錯体(モル比)が好ましくは1〜100000000、より好ましくは1〜1000である。重合時間は通常5分〜30時間、好ましくは15分〜25時間である。
遷移金属錯体を含む触媒成分の添加方法としては、触媒の分散度の観点から触媒溶液での添加が好ましい。
重合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼン、デカリン等の芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素等を用いることができる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。
また、重合方法によっては無溶媒で行うことができる。
(予備重合)
重合に際しては、予備重合を行うことで重合用触媒を調製してもよい。予備重合は、触媒成分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。予備重合温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0〜80℃である。予備重合においては、溶媒として、脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマー等を用いることができる。溶媒は、活性種が溶解しやすい観点から、芳香族炭化水素が好ましい。また、予備重合は無溶媒で行ってもよい。予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度〔η〕(135℃デカリン中で測定)が0.1dL/g以上、触媒中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gとなるように条件を調整することが好ましい。
<工程(2)>
本発明の方法における工程(2)は、工程(1)で得られたプロピレン重合体の立体規則性(mmmm%)を測定する工程である。
上述のとおり、プロピレン重合体の性質は、その立体規則性によって大きく影響を受け、プロピレン重合体のメソペンタッド分率の値がわずかに異なるだけで所望する性質が得られないこともある。そのため、まず本工程において、プロピレン重合体の立体規則性を測定し、次の工程(3)において、その制御を行う。
メソペンタッド分率(mmmm)とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率である。
本発明では、13C核磁気共鳴スペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行った。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/mL
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(容量比90/10)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
<工程(3)>
本発明の方法における工程(3)は、工程(2)で測定されたプロピレン重合体の立体規則性の測定値と予め設定された目標値とを対比し、測定値が目標値より高い場合には下記(a1)〜(a4)の少なくとも1つの操作を行い、測定値が目標値より低い場合には下記(b1)〜(b4)の少なくとも1つの操作を行う制御工程である。
(a1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を増加させる
(a2)重合工程に供給する水素の分圧を低下させる
(a3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を増加させる
(a4)重合温度を上げる
(b1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を低減させる
(b2)重合工程に供給する水素の分圧を上昇させる
(b3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を低減させる
(b4)重合温度を下げる
本工程では、前記工程(2)で測定されたプロピレン重合体の立体規則性の測定値と予め設定された目標値とを対比して、その差異を前記工程(1)の重合工程にフィードバックし、所定の手段によってプロピレン重合体の立体規則性を精密に制御する。本発明において、プロピレン重合体の立体規則性を制御する手段としては、反応器中の有機アルミニウムの濃度、重合工程に供給する水素の分圧、及び重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物(具体的には、水分、一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄分等)の量を変動させる。これらの手段は、単独で行ってもよく、複数を組み合わせてもよい。
本発明の方法によれば、重合体の分子量を変化させることなく、立体規則性がより精密に制御されたプロピレン重合体を製造することができる。なお、重合体の分子量は極限粘度によって示すことができ、極限粘度の変動量が好ましくは0.10dL/g以下、より好ましくは0.05dL/g以下であれば、重合温度を微調整することで重合反応を制御して重合体の分子量を調節できる。
(反応器中の有機アルミニウムの濃度)
有機アルミニウムは、スカベンジャーとして、あるいは錯体の活性化のために、触媒よりも過剰に加えることから、活性点近傍に多量に存在する。そのため、有機アルミの種類や濃度が、モノマーの配位や成長過程に影響を及ぼすことで、重合活性だけでなく得られるポリマーの分子量や立体規則性が変化すると推定される。
例えば有機アルミニウムとしてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)を用いた場合、メタロセン錯体は、空の配位座を有する「活性種」と、TIBAが結合した「不活性種(ドーマント)」との間で平衡状態にあると考えられる。このドーマント上のポリマー鎖において、β位の不斉炭素原子に結合した水素原子が一旦脱離して再付加する「エピメリ化」が起こると考えられる。ここで、「エピメリ化」とは、ある化合物からエピマー(2ヵ所以上のキラル中心を有しジアステレオマーの関係にある化合物のうち、1ヵ所のキラル中心上の立体配置だけが異なる化合物)に変換することをいう。ドーマントではポリマー鎖の成長反応が進行しないため、有機アルミニウム濃度が高くなるとエピメリ化の割合が増え、平衡により活性種に戻ることで、立体規則性が低下すると考えられる。
したがって、プロピレン重合体の立体規則性の測定値が目標値より高い場合には反応器中の有機アルミニウムの濃度を増加させる(a1)。これにより、ドーマント濃度を増加させてプロピレン重合体の立体規則性を低下させることができる。一方、測定値が目標値より低い場合には反応器中の有機アルミニウムの濃度を低減させる(b1)。これにより、ドーマント濃度を低減させてプロピレン重合体の立体規則性を向上させることができる。
有機アルミニウムの濃度を増減させる手段としては、供給ラインに投じる有機アルミニウム量を制御する方法や、有機アルミニウムに対して、極性物質(水やアルコール類等)を添加し反応させることで、有機アルミニウムの濃度を制御する方法がある。
(重合工程に供給する水素の分圧)
重合工程に供給する水素分圧は、1kPa以上100kPa以下に設定することが好ましい。水素分圧が高いと触媒活性が向上する一方、水素分圧が低いと触媒活性が低減する。
したがって、プロピレン重合体の立体規則性の測定値が目標値より高い場合には重合工程に供給する水素の分圧を低下させる(a2)。これにより、触媒活性を低減させてプロピレン重合体の立体規則性を低下させることができる。一方、測定値が目標値より低い場合には重合工程に供給する水素の分圧を上昇させる(b2)。これにより、触媒活性を向上させてプロピレン重合体の立体規則性を向上させることができる。
水素の分圧で規則性が制御できる理由は、水素濃度が高くなった場合、ポリマー鎖のエピメリ化が進行する過程で、ポリマー鎖が水素へ連鎖移動することから、エピメリ化の発生頻度が低下し規則性が上昇するためと推定される。
重合工程に供給する水素の分圧は、供給ラインに投じる水素量を制御することで調節することができる。なお、水素分圧を上昇させた場合、水素への連鎖移動が促進されるため、ポリマーの分子量は低下する。そのため、重合温度を変化させ若干の分子量の調整が必要となる。
本発明者らは、重合条件によってエピメリ化の発生割合を制御し、プロピレン重合体の立体規則性を制御できることを見出した。エピメリ化によるポリマーの立体規則性の低下は、ポリマー鎖の成長反応との競争反応であるため、重合活性と関わりがあると考えられる。例えば、立体規則性を低下させる場合、エピメリ化を増加させる、あるいは成長反応を低下させる、といった手法となり、総じて活性低下に繋がると考えられる。
(重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量)
プロピレン重合体の工業的製造の際には、原料のプロピレンを反応器に供給する前に、メタロセン触媒の触媒毒として知られている水分、一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄分等の不純物を精製カラムにてプロピレン中から除去することが通常行われている。触媒毒となる成分は、遷移金属錯体と結合してドーマントを形成すると想定される。そのため、ドーマント上のポリマー鎖でエピメリ化が起こり、立体規則性が低下すると考えられる。
したがって、プロピレン重合体の立体規則性の測定値が目標値より高い場合には重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を増加させる(a3)。これにより、ドーマント濃度を増加させてプロピレン重合体の立体規則性を低下させることができる。一方、測定値が目標値より低い場合には重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を低減させる(b3)。これにより、ドーマント濃度を低減させてプロピレン重合体の立体規則性を向上させることができる。
重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量は、プロピレン供給源に存在するものを供給過程において除去することで制御してもよく、新たに供給してもよい。プロピレン中の不純物量を低減させる手段としては、精製触媒を充填したカラムを使用して粗プロピレンを精製することが好ましい。精製触媒としては、活性アルミナ、モレキュラーシーブス、酸化銅、酸化亜鉛、パラジウム、ニッケル等が挙げられ、活性アルミナが好ましい。これら精製触媒は、1塔の吸着塔に1種もしくは2種以上の触媒が投入され、1塔もしくは2塔以上の連続した吸着塔にて不純物の入った粗プロピレンを精製する。
精製される不純物は、粗プロピレン中の一酸化炭素,二酸化炭素,水分等の極性化合物,含硫黄化合物,含酸素化合物,含窒素化合物のヘテロ原子を含む化合物を対象とすることが好ましい。
(重合温度)
上述のように重合温度は通常0〜200℃で行われる。重合温度が高いと、反応の溶液中に溶解可能な原料プロピレン濃度が低減したり、またメタロセン錯体が配位子振動することでプロピレン挿入時の選択性が低下し、ポリマーの立体規則性の制御性が低減することがある。
したがって、プロピレン重合体の立体規則性の測定値が目標値より高い場合には重合温度を上げる(a4)。これにより、原料プロピレン濃度が低減したり、またメタロセン錯体の配位子振動により、プロピレン重合体の立体規則性を低下させることができる。一方、測定値が目標値より低い場合には重合温度を下げる(b4)。これにより、プロピレン重合体の立体規則性を向上させることができる。
水素の分圧で規則性が制御できる理由は、原料プロピレン濃度が低減された場合、ポリマー鎖のエピメリ化の発生頻度が増加し規則性が低下するためと推定される。
なお、重合温度を大きく変化させるとポリマーの分子量が大きく変化するため、0〜10℃の範囲で調整することが好ましい。また、分子量を変化させず立体規則性のみを変化させる観点から、(a4)及び(b4)の操作は、(a1)〜(a3)及び(b1)〜(b3)のいずれかの操作と組み合わせることが好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
13C−NMR測定]
下記の装置及び条件にて13C−NMRスペクトルの測定を行い、プロピレン重合体のメソペンタッド分率[mmmm]を求めた。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/mL
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(容量比90/10)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
[極限粘度(η)]
粘度計((株)離合社製、商品名:「VMR−053U−PC・F01」)、ウベローデ型粘度管(測時球容積:2〜3mL、毛細管直径:0.44〜0.48mm)、溶媒としてテトラリンを用いて、0.02〜0.16g/dLの溶液を135℃にて測定して、プロピレン重合体の極限粘度を求めた。
[触媒活性]
重合器のヒートバランスから求められる重合熱量よりプロピレン重合体の重合量を計算し、この重合量を供給触媒流量で割ることで求められる単位触媒量当たりの生産量を触媒活性とした。
実施例1−1
以下のようにして、メソペンタッド分率が47.5%(目標値)に制御されたポリプロピレンの製造を行った。
<工程(1)>
撹拌機付きの内容積200Lのステンレス製反応器に、n−ヘプタンを25L/h、トリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給すると共に、さらに、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートと(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウムとプロピレンとをモル比1:7.5:160で事前に接触させて得られた触媒成分をジルコニウム換算として1μmol/hで連続供給した。
重合温度を65℃に設定し、反応器へトリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給し、反応器の気相部の水素濃度が9モル%、反応器内の全圧が1.0MPa(G)に保たれるように、水素と精製カラムを経由させたプロピレンとを連続供給し、重合反応を120分間行った。なお、精製カラムとしては、BASF社製「R3−12」,「R3−17」及び「Selexsorb−COS」、並びにユニオン昭和(株)製「MS−OG491」(商品名)を使用した。
<工程(2)>
溶媒であるn−ヘプタンを除去して得られたポリプロピレンについて、メソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ51.3mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.93dL/gであった。
<工程(3)−操作(a3)>
メソペンタッド分率が目標値の47.5%よりも高いため、精製カラムの入口に設置した三方弁の開度にて、精製カラムを経由するプロピレンとバイパスを経由するプロピレンとの流量比が1:1となるように調整し、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ50.4mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.91dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例1−2
<工程(3)−操作(a3)>
実施例1−1で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の47.5%よりも依然として高いため、三方弁を切り替えて精製カラムをバイパスさせたプロピレンのみを原料プロピレンとして反応器に供給し、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ49.4mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.92dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例1−3
<工程(3)−操作(a2)>
実施例1−2で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の47.5%よりも依然として高いため、重合温度を70℃に設定し、反応器の気相部の水素濃度が1.8モル%、反応器内の全圧が1.0MPa(G)に保たれるように、水素と精製カラムをバイパスさせたプロピレンとを反応器に連続供給し、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ48.4mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.92dL/gであり極限粘度に変動はなく、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例1−4
<工程(3)−操作(a2)>
実施例1−3で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の47.5%よりも依然として高いため、重合温度を72℃に設定し、反応器の気相部の水素濃度が0.6モル%、反応器内の全圧が1.0MPa・Gに保たれるように、水素と精製カラムをバイパスさせたプロピレンとを連続供給し、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ47.8mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.92dL/gであり極限粘度に変動はなく、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例2−1
以下のようにして、メソペンタッド分率が49.0%(目標値)に制御されたポリプロピレンの製造を行った。
<工程(1)>
撹拌機付きの内容積200Lのステンレス製反応器に、n−ヘプタンを25L/h、トリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給すると共に、さらに、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートと(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウムとプロピレンとをモル比1:7.5:160で事前に接触させて得られた触媒成分をジルコニウム換算として2μmol/hで連続供給した。
重合温度を67℃に設定し、反応器へトリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給し、反応器の気相部の水素濃度が20モル%、反応器内の全圧が1.0MPa(G)に保たれるように、水素と精製カラムを経由させたプロピレンとを連続供給し、重合反応を120分間行った。なお、精製カラムとしては、実施例1−1で用いたのと同じものを使用した。
<工程(2)>
溶媒であるn−ヘプタンを除去して得られたポリプロピレンについて、メソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ50.6mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.63dL/gであった。
<工程(3)−操作(a1)>
メソペンタッド分率が目標値の49.0%よりも高いため、反応器へ供給するトリイソブチルアルミニウムの量を50mmol/hに変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ49.8mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.63dL/gであり極限粘度に変動はなく、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例2−2
<工程(3)−操作(a1)>
実施例2−1で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の49.0%よりも依然として高いため、反応器へ供給するトリイソブチルアルミニウムを100mmol/hに変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ49.2mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.63dL/gであり極限粘度に変動はなく、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御することができ、目標の立体規則性のポリプロピレンを得ることができた。
実施例2−3
<工程(3)−操作(b1)>
実施例2−2にて目標のポリプロピレンが得られたことから、次に、異なるメソペンタッド分率の50.0%を目標とした製造操作を行った。目標よりも規則性が高いため、反応器へ供給するトリイソブチルアルミニウムを50mmol/hに変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ49.2mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.64dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例2−4
<工程(3)−操作(b1)>
実施例2−3で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の50.0%よりも依然として高いため、反応器へ供給するトリイソブチルアルミニウムを25mmol/hに変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ50.1mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.63dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、目標の立体規則性のポリプロピレンを得ることができた。
比較例1
以下のようにして、メソペンタッド分率が49.0%(目標値)に制御されたポリプロピレンの製造を行った。
<工程(1)>
撹拌機付きの内容積200Lのステンレス製反応器に、n−ヘプタンを25L/h、トリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給すると共に、さらに、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートと(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウムとプロピレンとをモル比1:7.5:160で事前に接触させて得られた触媒成分をジルコニウム換算で1.5μmol/hで連続供給した。
重合温度を60℃に設定し、反応器へトリイソブチルアルミニウムを25mmol/hで供給し、反応器の気相部の水素濃度が15モル%、反応器内の全圧が1.0MPa(G)に保たれるように、水素と精製カラムを経由させたプロピレンとを連続供給し、重合反応を120分間行った。なお、精製カラムとしては、実施例1−1で用いたのと同じものを使用した。
<工程(2)>
溶媒であるn−ヘプタンを除去して得られたポリプロピレンについて、メソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ51.3mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.6dL/gであった。
<工程(3)−比較操作>
メソペンタッド分率が目標値の49.0%よりも高いため、全圧が0.9MPa(G)で保たれるようにプロピレンの供給量を減らすことにより、反応器の気相部のプロピレン濃度を77.8mol%から58.8mol%まで低下させて、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ49.1mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.4dL/gであった。この結果、反応器中のプロピレン濃度を低下させることによれば、ポリプロピレンの立体規則性を制御できるものの、極限粘度が0.2dL/g低下しており、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御することはできないことがわかった。
Figure 2014144994
実施例3−1
以下のようにして、メソペンタッド分率が47.0%(目標値)に制御されたポリプロピレンの製造を行った。
<工程(1)>
(予備重合)
撹拌装置付1Lのオートクレーブに室温、窒素気流下、十分に窒素バブリングしたメタキシレン196mLを加えた。その後、撹拌しながら、トリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液4.5mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:9mmol)、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドの30mMトルエンスラリー40mL(メタロセン錯体添加量:1.2mmol)、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの30mMのトルエンスラリー60mL(ホウ素化合物添加量:1.8mmol)を順に加えた。その後、プロピレンを0.05MPaとなるように導入し、30℃に昇温し、予備重合を開始した。15分後、プロピレン導入を停止し、さらにそのまま30分撹拌することにより、触媒1を含有する触媒溶液を得た(触媒濃度:4mmol/L)。消費したプロピレン流量5.6Lから算出した結果、予備重合におけるポリプロピレン生成量は10.5gであった。
(重合反応)
1Lのオートクレーブに、25℃で、窒素気流下、n−ヘプタン400mLを加え、トリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液1.0mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:2.0mmol)を投入した。1分間撹拌した後、水素を0.05MPa、プロピレンを全圧0.65MPaになるように導入し、撹拌しながら70℃まで3分程度かけて昇温した。所定圧力、温度に到達後、上記触媒1を含有する触媒溶液0.05mL(触媒1添加量:0.2μmol)を投入し、30分間重合を行った。その後、エタノール5mLを投入し、重合反応を停止した。脱圧後、得られた重合溶液を減圧下、80℃で乾燥することにより、ポリプロピレンを得た。
<工程(2)>
溶媒であるn−ヘプタンを除去して得られたポリプロピレンについて、メソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ43.8mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.50dL/gであった。
<工程(3)−操作(b1)>
メソペンタッド分率が目標値の47.0%よりも低いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.4mL(0.8mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ45.1mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.53dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例3−2
<工程(3)−操作(b1)>
実施例3−1で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の47.0%よりも依然として低いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.2mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:0.4mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ46.8mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.59dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例3−3
<工程(3)−操作(b1)>
実施例3−2で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の47.0%よりも依然として低いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.05mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:0.1mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ47.1mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.60dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例4−1
以下のようにして、メソペンタッド分率が42.0%(目標値)に制御されたポリプロピレンの製造を行った。
<工程(1)>
実施例3−1の重合反応においてトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.025mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:0.05mmol)に変更し、反応温度を80℃に変更したこと以外は実施例3−1の工程(1)と同様にして重合を行った。
<工程(2)>
溶媒であるn−ヘプタンを除去して得られたポリプロピレンについて、メソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ44.2mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.37dL/gであった。
<工程(3)−操作(a1)>
メソペンタッド分率が目標値の42.0%よりも高いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.1mL(0.2mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ43.7mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.39dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例4−2
<工程(3)−操作(a1)>
実施例4−1で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の42.0%よりも依然として高いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.2mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:0.4mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ43.5mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.36dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
実施例4−3
<工程(3)−操作(a1)>
実施例4−2で得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率が目標値の42.0%よりも依然として高いため、重合反応におけるトリイソブチルアルミニウムの2Mヘプタン溶液の添加量を0.4mL(トリイソブチルアルミニウム添加量:0.8mol)に変更して、重合反応を行った。このとき得られたポリプロピレンのメソペンタッド分率[mmmm]を測定したところ42.1mol%であった。また、極限粘度(η)を測定したところ0.32dL/gであり極限粘度はほぼ変化しておらず、ポリプロピレンの分子量を維持したまま立体規則性を制御できたことがわかった。
Figure 2014144994
本発明によれば、重合体の分子量を変化させることなく、立体規則性がより精密に制御されたプロピレン重合体を製造することができる。本発明により製造されるプロピレン重合体は、インキ、塗料、エマルジョン、トナー用離型剤を始めとする各種の用途に有用である。

Claims (4)

  1. 立体規則性が制御されたプロピレン重合体の製造方法であって、
    工程(1):反応器内に水素及びプロピレンを供給し、遷移金属錯体及び有機アルミニウムの存在下でプロピレンを重合反応させてプロピレン重合体を生成する重合工程、
    工程(2):工程(1)で得られたプロピレン重合体の立体規則性(mmmm%)を測定する工程、及び
    工程(3):工程(2)で測定されたプロピレン重合体の立体規則性の測定値と予め設定された目標値とを対比し、測定値が目標値より高い場合には下記(a1)〜(a4)の少なくとも1つの操作を行い、測定値が目標値より低い場合には下記(b1)〜(b4)の少なくとも1つの操作を行う制御工程
    を含む、プロピレン重合体の製造方法。
    (a1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を増加させる
    (a2)重合工程に供給する水素の分圧を低下させる
    (a3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を増加させる
    (a4)重合温度を上げる
    (b1)反応器中の有機アルミニウムの濃度を低減させる
    (b2)重合工程に供給する水素の分圧を上昇させる
    (b3)重合工程に供給するプロピレン中に含まれる不純物の量を低減させる
    (b4)重合温度を下げる
  2. 前記有機アルミニウムが、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド及び有機アルモキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のプロピレン重合体の製造方法。
  3. 前記遷移金属錯体がキレート型錯体又はメタロセン錯体である、請求項1又は2に記載のプロピレン重合体の製造方法。
  4. 前記遷移金属錯体が、下記一般式(I)で表される二架橋メタロセン錯体である、請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン重合体の製造方法。
    Figure 2014144994
    〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基、ホスフィド基、炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、またそれらは互いに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX、E1、E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY、E1、E2又はXと架橋していてもよく、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
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