JP2007146013A - 石炭の装入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料石炭を分級して得た微粉炭を塊成化してコークス炉に装入するに際し、塊成化に用いるバインダー使用量を大幅に低減できる方法を提供する。
【解決手段】室炉式コークス炉に、予め乾燥処理して粗粒炭と微粉炭に分級した石炭を装入する方法であって、前記微粉炭にバインダーおよび前記粗粒炭の一部を添加して塊成化した後、この塊成物を前記粗粒炭の残部(微粉炭に添加した残りの部分)とともに装入する。この場合、粗粒炭と微粉炭との分級の際に用いる篩の目(分級点)を0.3mm以下とすれば、塊成化処理に供する石炭の量(塊成化量)を少なくすることができ、経済的に有利である。分級時の石炭水分を6%以下、塊成化する際の微粉炭に添加する粗粒炭の割合を、塊成化する微粉炭と粗粒炭の合計質量に対して5〜50質量%とするのが望ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、高炉用コークス製造時におけるコークス炉への石炭の装入方法に関する。
室炉式コークス炉を用いた高炉用コークスの製造に際しては、一般に、石炭を粒径3mm以下のものの割合が80%程度になるように粉砕してコークス炉に装入している。この石炭の粉砕時には、必然的に微粉炭が発生する。
石炭はヤードでは通常9〜12質量%程度(以下、石炭中の水分の「%」は「質量%」を意味する)の水分を含んでおり(このような石炭を「湿炭」とも称する)、湿炭では、微粉炭は粗粒炭の周りに付着したり、あるいは擬似粒子を形成したりして、微粉炭が単独で存在することはほとんどない。
しかしながら、近年、高炉用コークスの品質改善や、安価な非粘結炭、微粘結炭の多量使用を目的として石炭を乾燥や予熱するプロセスが採用されている。このように、石炭中の水分を低下させ、あるいは石炭を100℃以上に加熱した場合は(このような処理をした石炭を、それぞれ「乾燥炭」、「予熱炭」とも称する)、微粉炭は粗粒炭の粒子から分離したり擬似粒子が崩壊したりして、微粉炭が単独で存在することになる。
このような状態で石炭をコークス炉に装入すると、微粉炭粒子は装入時に発生するガスに同伴して飛散する。一般に、装入時に飛散する石炭粒子の粒径は0.1mm以下である。飛散した粒子はコークス炉の炉壁に付着し操業トラブルを招くほか、コークス炉ガスとともにガス精製工程へ導入され、最終的にタール中に混入してタール品質の悪化を招くことになる。
微粉炭粒子のこのような挙動は、石炭の水分が6%以下の場合に特に顕著になる。したがって、コークス炉に水分が6%以下の乾燥炭や予熱炭を装入する前に、予め石炭を微粉炭と粗粒炭に分級して微粉炭を塊成化するなど、微粉炭を単独で存在させないようにする処理が必要になる。
微粉炭の塊成化方法としては、重質油やタール等のバインダー(粘結剤、結合剤などとも称される)を用いる方法が一般的である。
しかしながら、微粉炭の粒子群は、塊成化していない段階では充填密度が低い、言い換えると空隙が多い状態で、塊成化しても、脱気が十分でない(つまり、空隙が多く残っている)と塊成物の強度が小さい。そのため、搬送時などに一部が崩壊して微粉炭に戻ってしまう。この傾向は、塊成化する石炭の粒径分布幅が小さい場合、粒子群の充填密度も小さくなるので、より顕著になる。
したがって、このような塊成化しにくい石炭に対しては、塊成化時に脱気を十分に行わなければならず、脱気を促進させ、強度の高い塊成物を得るためには、多量のバインダーを使用して粒子間の空隙を埋めることが必要になる。
しかし、バインダーは高価であるため、従来、塊成物の必要な性状(形状や強度等)を勘案しつつバインダーの使用量の低減を図るべく検討がなされ、種々の方法が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、石炭を予熱乾燥した後、塊成化してコークス炉に装入する際に、含水率2.7%以下まで乾燥した後、分級し、回収した0.3mm以下の微粉炭に、3〜5質量%のタールやタール滓をバインダーとして添加し、微粉炭とロールの噛み込み性を考慮して表面に溝を設けたロールコンパクターで塊成化する方法が開示されている。
しかし、この方法では、微粉炭を単独で塊成化するため、塊成化が難しく、多量のバインダーの添加が必要となる。特に、微粉炭の粒径が0.3mm以下の場合はその傾向が顕著で、たとえ塊成化したとしても塊成物の強度が低いため粗粒炭と混合してコークス炉に装入するまでの搬送過程で塊成物が粉化し、微粉炭の状態に戻るようなことが起こる。塊成物が粉化すれば、コークス炉への装入時に微粉炭の飛散が生じ、また塊成物の残存率が低下するため装入時の嵩密度が低下し、所期の目的であるコークス品質の向上や安価な非粘結炭の多量使用ができなくなる。
また、特許文献2には、粉砕処理した原料石炭を乾燥処理した後に微粉炭と粗粒炭に分別し、微粉炭に前記粉砕処理した分別前の原料石炭を混合し、バインダーを添加して塊成化させ、その後分別した粗粒炭と混合してコークス炉へ装入する方法が記載されている。微粉炭とは粒径が0.3mm以下の粒子であり、原料石炭の混合量は、微粉炭と等量程度もしくはそれ以下とするのが好ましいと記載されている。また、微粉炭に混合する原料石炭として、安価な非粘結炭や微粘結炭を増配合することが可能であり、これらは予め乾燥処理をして脱水したものあるいは処理しないもののいずれを用いてもよいとしている。
この方法では、微粉炭に粗粒部分を含む原料石炭を混合するので幾分塊成化し易くなる。しかし、混合する原料石炭中には粒径が0.3mm以下の微粉炭が多量に含まれているため塊成化しても必要な強度が得られにくいことに加え、次のような問題もある。すなわち、微粉炭に混合する原料石炭を脱水処理しない場合には、塊成物の水分が高くなり、最終的に混合する乾燥処理をした粗粒炭との間で水分差が生じ、コークス炉内での乾留のばらつきが大きくなる。一方、微粉炭に混合する原料石炭を脱水処理する場合には、前記の問題はほとんど解消されるが、乾燥処理設備の増設等が必要となるため設備費が増加する。
さらに、特許文献3には、一定粒度以下の微粉と一定粒度以上の粗粉を、微粉と粗粉の合計量に対し微粉の割合が90〜30質量%になるように混合し、バインダーを用いることなく加圧成型する方法が記載されている。微粉を篩い分ける篩の目を0.3mm以下、粗粉を篩い分ける篩の目を1.5mm以上にし、微粉の篩目と粗粉の篩目の差を1.2mm以上とする方法である。
この方法でも微粉炭の塊成化は可能である。しかし、バインダーを全くまたは事実上使用しないために塊成化の条件が厳しくなる。具体的には、塊成化する微粉炭に混合する粗粒炭の下限粒径を、微粉炭の上限粒径より1.2mm以上、望ましくは2.5mm以上大きくする必要がある。そのため、石炭の篩分けに際し、篩目の異なる2つ以上の篩を必要とし、設備費が増加することに加え、工程が複雑になるという問題がある。
特開平9−3458号公報 特許第3395604号 特開2000−160175号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、コークス炉に装入する際に原料石炭を乾燥処理する場合、その水分が6%以下になると微粉炭が飛散しやすく、炉壁へのカーボンの付着による操業トラブルや回収されるタール品質の低下を招くことになるため、石炭を分級した後、微粉炭を塊成化して装入することが必要となる。しかし、微粉炭単独ないしは微粉炭比率が多い場合は塊成化前の充填密度を十分に高められないので塊成化は容易ではなく、塊成化しても必要な強度が得られない。そのため、塊成化時に粒子間に存在する多くの空気を取り除く(脱気する)ことが必要となり、脱気を促進させ、微粉炭を擬似粒子化させるために高価なバインダーの多量使用を余儀なくされる。
ここに、本発明の目的は、原料石炭を粗粒炭と微粉炭に分級し、微粉炭を塊成化してコークス炉へ装入するに際し、塊成化に用いるバインダー使用量を大幅に低減することができる工程を含む石炭の装入方法を提供することにある。
本発明者は、前述の課題を解決するために種々検討を重ねた。その結果、コークス炉に装入する石炭を粉砕処理した後、予め微粉炭と粗粒炭に分級し、前記微粉炭にバインダーおよび前記粗粒炭の一部を添加することにより、塊成化前に十分脱気できる状態(すなわち、粗粒炭の周りに微粉炭が存在し、塊成化の際に充填密度が向上する状態)にしておけば、成形性が向上するので、少量のバインダーで容易に塊成化することができ、コークス炉への装入時における微粉炭の飛散や、炉内壁への付着に起因する操業トラブルも回避できることが判明した。しかもその際、分級に用いる篩の目(分級点)を変更することによって高価なバインダーの使用量を大幅に低減させることが可能である。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その要旨は、下記の石炭の装入方法にある。
すなわち、室炉式コークス炉に、予め乾燥処理して粗粒炭と微粉炭に分級した石炭を装入する方法であって、前記微粉炭にバインダーおよび前記粗粒炭の一部を添加して塊成化した後、該塊成物を残部粗粒炭に添加して装入する石炭の装入方法である。
この石炭の装入方法において、粗粒炭と微粉炭との分級点を0.3mm以下とすれば(実施形態1)、塊成化処理に供する石炭の量(塊成化量)を少なくすることができ、経済的に有利である。
本発明の石炭の装入方法(実施形態1を含む)において、粗粒炭と微粉炭とに分級する際の石炭水分を6%以下とすれば(実施形態2)、微粉炭が粗粒炭から分離されやすく、望ましい。
また、本発明の装入方法(実施形態1および2を含む)において、塊成化する際の微粉炭に添加する粗粒炭の割合を、塊成化する微粉炭と粗粒炭の合計質量に対して5〜50質量%とするのがよい(実施態様3)。粗粒炭比率が大きすぎると塊成化量が増大し、小さすぎると塊成化が十分に行われにくくなるからである。
本発明の石炭の装入方法によれば、予め石炭を乾燥処理した後に微粉炭と粗粒炭に分級し、微粉炭に粗粒炭の一部を添加することによって成形性が向上するので、バインダーの使用量を低下させることができる。粗粒炭の添加量および石炭の分級点を変更することにより塊成化量を調整し、バインダー使用量を大幅に低減させることが可能であり、その効果は極めて大きい。
以下に、本発明の石炭の装入方法について説明する。なお、微粉炭と粗粒炭の混合割合、バインダーの添加量を示す「%」は「質量%」を意味する。
本発明の石炭の装入方法は、室炉式コークス炉に、予め乾燥処理して粗粒炭と微粉炭に分級した石炭を装入する方法であって、前記微粉炭にバインダーおよび前記粗粒炭の一部を添加して塊成化した後、該塊成物を残部粗粒炭に添加して装入する方法である。
コークス炉に装入する石炭は、通常、粒径3mm以下のものの質量割合が80%程度になるように粉砕される。粉砕後の石炭は、以前はそのままコークス炉に装入されていたが、近年においては、前述したように、コークスの品質改善、安価な非粘結炭や微粘結炭の多量使用を目的として乾燥処理や予熱処理が行われる。
本発明においても、粉砕後の石炭は、予め乾燥処理される。
乾燥処理は、チューブドライヤによる処理や流動床加熱処理など、従来一般的に実施されている方法や設備を用いて行えばよい。
続いて、微粉炭と粗粒炭に分級される。ここでいう「微粉炭」とは、分級処理された粒径の小さい石炭、「粗粒炭」とは、原料石炭からこの微粉炭を除いた粒径の大きい石炭を意味する。後に詳述するように、分級点は変更されるので、微粉炭および粗粒炭の粒径については規定しない。
分級処理の前に乾燥処理を実施するのは、主に粗粒炭に付着している微粉炭の分離を容易にするためである。微粉炭の粗粒炭からの分離は、石炭水分が6%以下になると起こり易くなり、粗粒炭の周りに付着していた微粉炭が分離して、微粉炭単独で存在する割合が増加する。
したがって、本発明の石炭の装入方法において、粗粒炭と微粉炭とに分級する際の石炭水分を6%以下として分級する実施形態2を採用すれば、微粉炭が粗粒炭から分離され易く、望ましい。分級効率を高めるためには、石炭水分を3%以下にすることが一層望ましい。なお、ここでいう「石炭水分」とは、JIS M 8812〔石炭類及びコークス類−工業分析方法〕に規定される水分定量方法で求められる水分をいう。
次いで、分級処理により分別された微粉炭に、バインダーおよび分別処理された粗粒炭の一部を添加し、塊成化する。前記添加の順序、方法等については特に規定しない。微粉炭、粗粒炭およびバインダーの混合をよくするために、必要に応じ塊成化の前段に混合工程を設けてもよい。
微粉炭に粗粒炭を添加するのは以下の理由による。すなわち、塊成化する場合、塊成化の前にバインダーを添加して擬似粒子を形成させるのが一般的であるが、微粉炭だけの場合は、石炭粒子の比表面積が大きいためにバインダーを多量に添加する必要がある。しかしながら、微粉炭に粗粒炭を添加して塊成化する場合は、粗粒炭が核となり、その周りに微粉炭がバインダーを介して付着するので、少量のバインダーで擬似粒子が形成される。このように粗粒炭を核とした微粉炭の擬似粒子を形成すれば、微粉炭だけの場合よりも石炭粒子の充填密度が向上し(つまり、脱気された状態となり)、塊成化し易くなる。
塊成化は、ロール成形、造粒等の一般に用いられている方法、装置を用いて行えばよい。後述する実施例では、ダブルロールタイプの成形機を使用した。
また、バインダーとしては、使用時の温度が石炭を乾燥処理する程度の温度であるため、軟化点が数十度のバインダーを適宜選定して用いればよい。タールその他従来使用されているものが適用できる。実施例では、ロードタールを加熱して用いた。
微粉炭は粗いほど塊成化しやすいので、塊成化の観点からは粗粒炭と微粉炭の分級点を大きくすることが望ましい。しかし、分級点を大きくすれば本来飛散しない比較的粗粒の石炭まで塊成化することになり、塊成化量が増加し、塊成化設備費やランニングコストが増大するので、経済的には不利になる。したがって、塊成化費用の面からは、分級点を小さくして、できるだけ細かい石炭のみを塊成化するのが望ましい。
本発明の石炭の装入方法において、粗粒炭と微粉炭との分級点を0.3mm以下とする実施形態1を採用すれば、塊成化量を少なくすることができる。この場合、以下に述べるように、装入時における微粉炭の飛散も効果的に抑制することが可能である。
前述のとおり、装入時に飛散する石炭粒子の粒径は一般に0.1mm以下とされているので、分級点が0.3mm以下であれば、微粉炭の飛散抑制が十分可能である。さらに、本発明においては、分級点が小さくても、微粉炭にバインダーと粗粒炭の一部を添加することにより塊成化し易くしているので、分級点を0.1mmに極力近づけ、塊成化する量を少なくすることがより望ましい。
本発明の特徴の一つは、このように、粗粒炭と微粉炭との分級点を適宜変更できる点にある。すなわち、原料石炭の品質、粒径分布等に応じ、微粉炭への粗粒炭の添加量を調整するとともに、塊成物の強度等の性状を勘案しながら、分級点を小さくし、塊成化量を少なくしてバインダーの使用量を大幅に低下させることが可能である。
微粉炭に添加する粗粒炭の割合は、微粉炭と粗粒炭の合計量に対して50%以下にすることが望ましい。粗粒炭が多いほど塊成化はし易いが、粗粒炭の割合が50%を超えると塊成化量が増加し、微粉炭の分級点を例えば0.3mmとして塊成化量を低減させたとしても、その効果が相殺されるからである。また、粗粒炭の割合の下限は5%とするのが望ましい。5%未満では、粗粒炭を核として形成される擬似粒子が少なく、微粉炭の塊成化が困難になり、バインダーの使用量が増大する。
したがって、本発明の装入方法において、塊成化する際の微粉炭に添加する粗粒炭の割合を、塊成化する微粉炭と粗粒炭の合計質量に対して5〜50%とする実施態様3を採用するのが好適である。
微粉炭を前述のように塊成化した後は、この塊成物を、残部粗粒炭(すなわち、分級して得られた粗粒炭のうち、微粉炭に添加した残りの粗粒炭)に添加し、粗粒炭とともにコークス炉に装入する。
以上説明したように、コークス炉に原料石炭を装入するに際し、微粉炭にバインダーおよび粗粒炭を添加して塊成化する工程を含む本発明の装入方法を適用すれば、微粉炭の塊成化を容易に実施し、高価なバインダーの使用量を低減できる。特に、原料石炭の性状、塊成物の必要強度等に対応した最適の分級点を選択し、経済的に有利な操業の実施が可能である。
乾燥後、粉砕することにより、表1に示すような粒径分布に調整した石炭を使用し、分級点、微粉炭と粗粒炭の配合比率、バインダー添加量等を種々変更して微粉炭の成形を行い、塊成化における成形性を調査した。なお、表1において、篩目を表す数字に付した記号「+」は、その篩で分級した篩上を、「−」は篩下を表す。
Figure 2007146013
使用した石炭は、−2.8mm(篩目2.8mmの篩で分級した篩下)の収率が81.7%であり、通常のコークス炉装入炭と同程度の粒径分布を有している。
この石炭を、0.5mm、0.3mmまたは0.15mmを分級点として粗粒炭と微粉炭に分級した後、微粉炭を塊成化した。
塊成化には、外径410mmのダブルロールタイプの小型成形機を使用し、石炭(微粉炭単独、または粗粒炭を添加した微粉炭)にバインダーとして150℃に加熱したロードタールを所定量添加して成形を実施した。成形機の回転数は1分間に4回転とした。
成形性の評価は、成形物を篩目が1mmの篩で篩分けを行い、+1mmの収率を「成形歩留」とし、この成形歩留を指標として評価した。
表2に、成形時の条件および評価結果等をまとめて示す。なお、表2の「石炭配合比率(%)」、「粒径区分(mm)」の欄の例えば「−0.5」および「+0.5」は、それぞれ「篩目0.5mmの篩で分級した篩下」および「同篩上」を意味する。すなわち、分級点を0.5mmとして微粉炭と粗粒炭に分級したことを表している。「−0.3」および「+0.3」、「−0.15」および「+0.15」についても同様である。
Figure 2007146013
表2において、比較例1から比較例4までは、微粉炭(単独)にバインダーを添加した場合である。
比較例1はベースとなるもので、0.5mmを分級点として分級した後の粒径が−0.5mmの微粉炭にバインダーを外数で5%添加した場合である。その時の成形歩留は、78%であった。
なお、表2における「石炭使用相対比率」とは、塊成化する石炭量(つまり、塊成化量)の指標であり、比較例1の石炭量(この場合は、−0.5mmの微粉炭量)を1.0とした。例えば、本発明例1を例にとると、微粉炭(−0.5mm)と粗粒炭(+0.5mm)の比率が85:15で、微粉炭100部を塊成化するためには粗粒炭17.6部を添加することになるので、塊成化量は117.6部になる。したがって、これを石炭使用相対比率で表すと、表2に示すように、1.18となる。なお、本発明例2〜6についても同様で、比較例1の石炭量(−0.5mmの微粉炭量)を基準にとると、石炭使用相対比率はそれぞれ表2に示した値になる。
また、「バインダー使用相対比率」とは、比較例1で使用したバインダー量を5%とした指標で、実際に塊成化に使用したバインダー量を比較例1を基準として表したものである。バインダー使用量は、「塊成化する石炭量×バインダー添加量(%)」により求められるので、例えば、比較例1と比較例2との対比から明らかなように、バインダー添加量(%)が同じでも、石炭使用相対比率が低ければ、バインダー使用相対比率は低下する。
比較例2は、分級点を0.3mmとして微粉炭の粒径を小さくした場合で、バインダー添加量(%)が比較例1と同じ5%では、成形歩留が比較例1に比べ低下した。
比較例3は、分級点を比較例2と同じ0.3mmとし、バインダー添加量を8%とした場合で、バインダー添加量を増加させたことにより比較例1と同程度の成形歩留が得られた。
比較例4は、分級点をさらに小さく、0.15mmとし、バインダー添加量を8%とした場合である。この場合は、微粉炭の粒径が非常に小さいため、バインダー添加量を増やしても成形歩留は比較例1に比べて大幅に低下した。
本発明例1から本発明例6までは、微粉炭に粗粒炭とバインダーを添加した場合で、本発明例1は分級点を0.5mm、本発明例2〜4は分級点を0.3mm、本発明例5および6は分級点を0.15mmとした場合である。
本発明例1は−0.5mmの微粉炭に対して、微粉炭85:粗粒炭15の比率となるように、+0.5mmの粗粒炭を添加した場合で、バインダー添加量を4%と、比較例1に比べて低下させても、成形歩留は85%の高い値を示した。粗粒炭を添加するので、比較例1に比べて塊成化量は増えるが(石炭使用相対比率で1.18)、バインダー添加量が低いので、バインダー使用相対比率は5%をかなり下回った。
本発明例2および3は、いずれも分級点を0.3mmとし、−0.3mmの微粉炭に+0.3mmの粗粒炭を添加して、粗粒炭の配合比率が15%となるようにした場合である。本発明例3の石炭水分は3%であるが、本発明例2では、石炭に水を添加してその水分を7%とした。バインダー添加量はいずれも5%とした。
この場合、成形性に関しては、石炭水分が高い方(本発明例2)が成形歩留がやや高くなる程度であった。実際の操業では、分級過程で、石炭水分を低下させ、その後水を添加するような複雑な工程が加わるが、その成形性に対する影響は小さいと推察される。なお、本発明例2および3では、粗粒炭を添加したが、分級点を0.5mmから0.3mmへ低下させて粒径が比較的小さい微粉炭を塊成化の対象としたので、石炭使用相対比率は0.77に低下し、バインダー使用相対比率は比較例1の5%に比べて3.85%と大きく減少した。
本発明例4は、分級点を本発明例2および3と同じ0.3mmとした場合であるが、+0.3mm(粗粒炭)の配合比率を40%に増加させ、−0.3mm(微粉炭)の比率を低下させたものである。粗粒炭を比較的多く添加したので、3%という低いバインダー添加量で高い成形歩留が得られた。粗粒炭の配合比率を増加させたので塊成化量は多くなったが、バインダー添加量が大幅に低下したので、バインダー使用相対比率は大きく減少した。
本発明例5および6は、分級点を0.15mmとして、−0.15mmの微粉炭に+0.15mmの粗粒炭を添加した場合である。
本発明例5から、粒径が非常に小さい場合でも、粗粒炭を添加し(配合比率10%)、バインダー添加量を6%とすれば、比較的良好な成形歩留を確保できることがわかる。分級点を0.15mmへ低下させて粒径の小さい微粉炭を塊成化の対象としたので、塊成化量は比較例1に対し半分以下(石炭使用相対比率で0.43)に低下し、バインダー使用相対比率は比較例1の5%に対し3%以下(2.58%)と大幅に低減した。
本発明例6は、+0.15mmの粗粒炭の配合比率を10%(本発明例5)から40%に高めた場合で、バインダー添加量4%で十分な成形歩留が得られた。バインダー使用相対比率も2.56%で、本発明例5におけると同様に非常に小さく、分級点を小さくすることにより、実際に塊成化に使用するバインダー量を大幅に低減できることがわかる。
本発明の石炭の装入方法によれば、乾燥処理して粗粒炭と微粉炭に分級した石炭をコークス炉に装入する際に実施する微粉炭の塊成化に要するバインダーの使用量を大幅に低下させることができる。バインダー使用量が少ないにかかわらず必要な強度を有しており、装入時における微粉炭の飛散や炉壁へのカーボンの付着による操業トラブルも抑制できるので、この装入方法は、乾燥炭や予熱炭を使用するコークスの製造に好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 室炉式コークス炉に、予め乾燥処理して粗粒炭と微粉炭に分級した石炭を装入する方法であって、前記微粉炭にバインダーおよび前記粗粒炭の一部を添加して塊成化した後、該塊成物を残部粗粒炭に添加して装入することを特徴とする石炭の装入方法。
  2. 粗粒炭と微粉炭との分級点を0.3mm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の石炭の装入方法。
  3. 粗粒炭と微粉炭とに分級する際の石炭水分を6質量%以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載の石炭の装入方法。
  4. 塊成化する際の微粉炭に添加する粗粒炭の割合を、塊成化する微粉炭と粗粒炭の合計質量に対して5〜50質量%とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の石炭の装入方法。
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