JP2007143244A - 三相負荷駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三相モータへの配電線路の断線を、廉価な構成で以て短時間で検知可能とする。
【解決手段】制御部5は、三相モータMの起動に先立ち、三相ブリッジ構成のR相の高電圧側のスイッチング素子41とS相、T相の低電圧側のスイッチング素子44、46をオンし、他の3個のスイッチング素子42、43、45、をオフさせ、その状態で直流/直流変換回路3から三相インバータ回路4に直流電圧を印加してシャント抵抗36に流れる電流を検出する。このときに電流が流れていればR相の欠相はないと判断する。S相、T相についても同様に欠相の有無を判断し、一つでも欠相があれば三相モータMの起動を停止して表示器6により異常を報知する。
【選択図】図1

Description

本発明は三相モータ等の三相負荷を駆動する駆動制御装置に関し、さらに詳しくは、三相負荷の内部配線や当該装置と三相負荷とを接続する配電線路の断線を検知する断線検知機能を有する三相負荷駆動制御装置に関する。
例えばスパッタリング装置などの半導体製造装置等においてはチャンバ内を高真空雰囲気にするためにターボ分子ポンプが利用される。ターボ分子ポンプでは、ポンプモータとして最高で800Hz程度の高速回転が可能な三相モータが利用される。こうした三相モータにおいて内部の巻線やモータと駆動制御装置とを接続する配電線路に断線が生じている場合にはモータが動作せず、真空ポンプとして機能しないことになる。
従来より、上記のような断線、換言すれば三相出力の欠相を検知する技術はいくつか提案されている。例えば、通常使用時に三相モータの回転速度を或る速度まで上昇させることを前提として、起動時点から所定時間が経過した時点で所定の回転速度まで速度が上昇しているか否かを検知することにより、結果的に断線の検知を可能とした装置が知られている。しかしながら、例えば上述したようなターボ分子ポンプではその回転速度をかなり緩慢に上昇させてゆくため、モータが正常であっても所定の回転速度まで回転速度が上がるには時間が掛かる。そのため、断線の有無の検知結果が出るまでに時間を要し、断線があった場合にはそれまでの起動からの時間が無駄になるという問題がある。
これに対し、インバータ回路の三相の出力線路上にそれぞれ交流電流検出手段を設け、その検出信号に基づいて断線の有無を判断するような装置も知られている(例えば特許文献1など参照)。しかしながら、交流電流検出手段として鉄芯と銅線を巻回した巻線とを備える高価なカレントトランスを用いる必要があり、しかも三相のそれぞれにカレントトランスを設けなければならないため、コストがかなり高いものとなるという問題がある。
特開2001−309669号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたもので、その目的とするところは、簡単で低コストな構成で以てモータ巻線やモータへの配電線路の断線を検知することができる三相負荷駆動制御装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された第1発明は、商用交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換手段と、直流電力を三相交流電力に変換するために三相ブリッジ接続されたスイッチング素子を有するインバータ手段と、該インバータ手段の各相の高電圧側及び低電圧側のスイッチング素子のオン・オフを制御することで前記インバータ手段に接続された三相負荷に通電を行う制御手段と、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線を検知する断線検知手段と、を具備する三相負荷駆動制御装置において、前記断線検知手段は、
a)前記インバータ手段に印加される直流電圧により該インバータ手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、
b)前記制御手段に含まれ、前記インバータ手段の或る一相の高電圧側のスイッチング素子をオン、他の二相の低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子をオフするという駆動パターンに従ったスイッチング素子の駆動を各相について順番に実行する断線検知用制御手段と、
c)該断線検知用制御手段により前記駆動パターンで以てスイッチング素子がオン・オフされる毎に前記電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、電流が流れていない駆動パターンが存在した場合に断線があると判断する判断手段と、
を備え、前記制御手段は、前記断線検知手段により断線が検知された場合に、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することを特徴としている。
インバータ手段の三相ブリッジ構成の三相をR相、S相、T相とするとき、R相の高電圧側のスイッチング素子をオン、S相、T相の低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子、つまりR相の低電圧側及びS相、T相の高電圧側スイッチング素子をオフするという駆動パターンとして、インバータ手段に直流電圧を印加しても、少なくともR相の配電線路に断線があればインバータ手段には直流電流は流れない。同様に、S相の高電圧側のスイッチング素子をオンする駆動パターンの場合、又はT相の高電圧側のスイッチング素子をオンする駆動パターンの場合には、少なくともS相又はT相の配電線路に断線があればインバータ手段に直流電流は流れない。
そこで、断線検知用制御手段は、上記三種の駆動パターンを順次試みて、判断手段はそれぞれの駆動パターンにおいて電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、いずれの場合でもインバータ手段に直流電流が流れていることが確認できたならば断線が無いものと判断する。そして、断線検知手段により断線が有ると判断された場合には、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することにより、無駄な駆動を速やかに中止する。
また、上記課題を解決するために成された第2発明は、商用交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換手段と、直流電力を三相交流電力に変換するために三相ブリッジ接続されたスイッチング素子を有するインバータ手段と、該インバータ手段の各相の高電圧側及び低電圧側のスイッチング素子のオン・オフを制御することで前記インバータ手段に接続された三相負荷に通電を行う制御手段と、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線を検知する断線検知手段と、を具備する三相負荷駆動制御装置において、前記断線検知手段は、
a)前記インバータ手段に印加される直流電圧により該インバータ手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、
b)前記制御手段に含まれ、前記インバータ手段の互いに異なる相の高電圧側のスイッチング素子と低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子をオフするという駆動パターンに従ったスイッチング素子の駆動を二種以上の駆動パターンについて順次行うことにより、少なくとも三相出力の全てについて電流が流れ得る経路を形成する断線検知用制御手段と、
c)該断線検知用制御手段により前記駆動パターンで以てスイッチング素子がオン・オフされる毎に前記電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、電流が流れていない駆動パターンが存在した場合に断線があると判断する判断手段と、
を備え、前記制御手段は、前記断線検知手段により断線が検知された場合に、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することを特徴としている。
この第2発明に係る三相負荷駆動制御装置では、断線検知用制御手段は、例えばR相の高電圧側のスイッチング素子をオン、S相の低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子を全てオフするという駆動パターンを設定し、インバータ手段に直流電圧を印加する。この場合、R相又はS相の配電線路に断線があればインバータ手段には直流電流は流れない。次いで例えばR相の高電圧側のスイッチング素子をオン、T相の低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子を全てオフするという駆動パターンを設定し、インバータ手段に直流電圧を印加する。この場合、R相又はT相の配電線路に断線があればインバータ手段には直流電流は流れない。そこで、判断手段はそれぞれの駆動パターンにおいて電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、いずれの場合でもインバータ手段に直流電流が流れていることが確認できたならば断線が無いものと判断する。そして、断線検知手段により断線が有ると判断された場合には、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することにより、無駄な駆動を速やかに中止する。
上記第1及び第2発明のいずれにおいても、各駆動パターンの実行時間及びそのときに電流が流れているか否かを判定する時間は短くて済み、たとえ三種の駆動パターンを順次実行しても全体でせいぜい1秒以内に収まる。したがって、第1及び第2発明に係る三相負荷駆動制御装置によれば、短時間で断線の有無を確実に判断することができ、断線により負荷が動作にしないにも拘わらず駆動を継続しているような無駄を排除することができる。また、負荷に流れる交流電流を検出するカレントトランスは不要であり、インバータ手段に供給される直流電流を検出するために例えばシャント抵抗を用いる以外は、断線検知用制御手段、判定手段等はCPU上で実行される制御プログラムの追加により実現することができる。このため、煩雑なハードウエア回路を追加する必要がなく、コストの増加も最小限に抑えることができる。
なお、第1及び第2発明に係る三相負荷駆動制御装置において、前記断線検知手段は、三相負荷の起動時に該起動に先立って三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線検知を実行する構成とすることができる。これによれば、三相負荷を起動させる前に断線の有無を確認して、断線がある場合には即座に配電線路を確認する等の適切な対策をとることができる。
もちろん、断線検知は起動時のみならず、通常の駆動制御時に行うこともできる。即ち、前記制御手段は、三相負荷の通常の駆動制御を行っている期間に一時的にその駆動を停止し、該駆動停止期間中に前記断線検知手段は、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線検知を実行すればよい。
以下、第1発明に係る三相負荷駆動制御装置の一実施例であるモータ駆動制御装置について図1〜図5を参照して説明する。図1は本実施例のモータ駆動制御装置の要部のブロック構成図である。
本実施例のモータ駆動制御装置の概略的な構成としては、単相200V(又は100V)の商用交流電源1から供給される交流電力が整流回路2により直流電力に変換され、さらに直流/直流変換回路3において所定電圧の直流電力に変換される。そして、この直流電力が三相インバータ回路4により三相モータMのR、S、T各相に供給される交流電力に変換される。
より詳しく説明すると、整流回路2は図示しないもののダイオードブリッジ回路や平滑用電解コンデンサなどを含み、所定の直流電圧を出力する。直流/直流変換回路3において、トランス32の一次巻線には電力用FET等のスイッチング素子31が直列に接続され、後述の制御部5からの制御信号によりスイッチング素子31がオンするとトランス32の一次巻線に直流電流が流れて二次巻線の両端に電圧が発生する。この電圧はダイオード33、34、コンデンサ35、直列接続された2個の抵抗による出力電圧検出部37などを含む回路を通して出力される。また、この直流/直流変換回路3の低電圧側の線路には直流電流検出用のシャント抵抗36が設けられている。
三相インバータ回路4は、6個の電力用FET等のスイッチング素子41、42、43、44、45、46が三相ブリッジ接続されたスイッチング部と制御部5からの指示に基づいてこれらスイッチング素子41〜46をそれぞれ独立にオン又はオフさせるインバータ駆動部47とを含み、R相、S相、T相の各相において高電圧側のスイッチング素子41、43、45と低電圧側のスイッチング素子42、44、46との直列接続部から出力が取り出され、三本の配電線路を通して三相モータMの各相端子に接続されている。
直流/直流変換回路3や三相インバータ回路4を制御する制御部5は、CPU51を含むマイクロコンピュータを中心に構成されている。周知のようにCPU51は例えばROM等の記憶装置に格納された制御プログラムに従って所定の処理を実行するが、ここでは、大別して通常駆動制御用プログラム52と断線検知用プログラム53とを有している。通常駆動制御用プログラム52は三相モータMの起動や定常運転など一般的な動作のためのプログラムであり、一方、断線検知用プログラム53は本実施例に特徴的な断線検知処理を実行するためのプログラムである。また、制御部5には表示器6が接続され、この表示器6には運転状態を示す表示などがなされるようになっている。
制御部5は上記シャント抵抗36の両端の電位を検出し、その電位差に基づいてシャント抵抗36に流れる直流電流iの電流値を検出することができる。また、出力電圧検出部37により入力される電圧値に基づいて三相インバータ回路4に印加される直流電圧を認識する。
次に、上記構成を有する三相モータ駆動制御装置においてモータ起動時の動作について図2〜図5を参照して説明する。図2は制御部5におけるモータ起動時の処理を示すフローチャート、図3は断線検知処理時の三相インバータ回路4の制御方法を説明するための図、図4は断線検知処理時の電流の流れを示す図、図5は三相インバータ回路4に印加される直流電圧とそれにより流れる直流電流の時間的な変化を示す図である。
図示しないスイッチの操作等により三相モータMの起動指示が与えられると(ステップS1)、制御部5は起動に先立ち断線検知用プログラム53に従って断線検知処理(欠相検知処理)を実行する(ステップS2)。即ち、まず、後述する断線検知用のフラグF1、F2、F3を“0”にリセットし(ステップS3)、図3(a)に示すようなR線断線検知駆動パターンに従って各スイッチング素子41〜46がオン又はオフするようにインバータ駆動部47に制御信号を送る(ステップS4)。具体的には、R相の高電圧側スイッチング素子41とS相及びT相の低電圧側スイッチング素子44、46をオンさせ、他の3個のスイッチング素子42、43、45はオフさせる。
三相インバータ回路4において上記のように各スイッチング素子41〜46がそれぞれオン・オフされ、直流/直流変換回路3から三相インバータ回路4に所定の直流電圧が印加されるとき、三相インバータ回路4及び三相モータMには図4(a)に示すような経路で以て電流が流れる筈である。この場合、S相又はT相の配電線路のいずれか一方に断線があったとしても、S相又はT相の配電線路の他方を通して電流は流れるため、シャント抵抗36には電流iが流れる。換言すれば、シャント抵抗36に電流iが流れないとすると、それはR相の配電線路が断線している場合である。
そこで、制御部5はR線断線検知駆動パターンを設定して三相モータMに通電を行う状態で、シャント抵抗36に電流iが流れているか否かを判定し(ステップS5)、電流iが流れていると判定されたならばそのままステップS7に進む。一方、ステップS5で電流iが流れていないと判定された場合には、R相の配電線路(R線と称す)の断線を示すR線断線フラグF1を“1”にセットした上で(ステップS6)ステップS7に進む。
なお、三相モータMの巻線に最大定格を超えるような過大な直流電流が流れると焼損するおそれがある。そこで、上記のように三相インバータ回路4の各スイッチング素子41〜46をオン・オフした状態で急激に大きな直流電圧を三相インバータ回路4に印加するのではなく、図5に示すように電圧値が規定値まで徐々に増加するようにしている。これは、制御部5がスイッチング素子31に与えるオン・オフ制御信号のデューティ比を適宜に変化させることにより達成される。
いずれの配電線路にも断線がない場合、上記のような印加電圧の変化に伴って直流電流も図5中に示すように徐々に増加するが、その最大値は三相モータMの最大定格電流よりも小さくなるように抑える必要がある。ここでは、三相モータMとして様々な定格のものが使用されることを考慮し、その中で最大定格が最も小さなモータより小さくなるように直流電流の最大値を約1[A]としている。もちろん、この値は適宜に変更することが可能であり、またモータMの巻線の抵抗値などから直流電圧印加時に流れる電流が最大定格を超えないことが分かっている場合には必ずしも上記のように電圧を徐々に増加させる必要はない。
ステップS7では、図3(b)に示すようなS線断線検知駆動パターンに従って各スイッチング素子41〜46がオン又はオフするようにインバータ駆動部47に制御信号を送る。具体的には、S相の高電圧側スイッチング素子43とR相及びT相の低電圧側スイッチング素子42、46をオンさせ、他の3個のスイッチング素子41、44、45はオフさせる。
三相インバータ回路4において上記のように各スイッチング素子41〜46がそれぞれオン・オフされ、直流/直流変換回路3から三相インバータ回路4に所定の直流電圧が印加されるとき、三相インバータ回路4及び三相モータMには図4(b)に示すような経路で以て電流が流れる筈である。この場合、R相又はT相の配電線路のいずれか一方に断線があったとしても、R相又はT相の配電線路の他方を通して電流は流れるため、シャント抵抗36には電流iが流れる。換言すれば、シャント抵抗36に電流iが流れないとすると、それはS相の配電線路が断線している場合である。
そこで、制御部5はS線断線検知駆動パターンを設定して三相モータMに通電を行う状態で、シャント抵抗36に電流iが流れているか否かを判定し(ステップS8)、電流iが流れていると判定されたならばそのままステップS10に進む。一方、ステップS7で電流iが流れていないと判定された場合には、S相の配電線路(S線と称す)の断線を示すS線断線フラグF2を“1”にセットした上で(ステップS9)ステップS10に進む。
ステップS10では、図3(c)に示すようなT線断線検知駆動パターンに従って各スイッチング素子41〜46がオン又はオフするようにインバータ駆動部47に制御信号を送る。具体的には、T相の高電圧側スイッチング素子45とR相及びS相の低電圧側スイッチング素子42、44をオンさせ、他の3個のスイッチング素子41、43、46はオフさせる。
三相インバータ回路4において上記のように各スイッチング素子41〜46がそれぞれオン・オフされ、直流/直流変換回路3から三相インバータ回路4に所定の直流電圧が印加されるとき、三相インバータ回路4及び三相モータMには図4(c)に示すような経路で以て電流が流れる筈である。この場合、R相又はS相の配電線路のいずれか一方に断線があったとしても、R相又はS相の配電線路の他方を通して電流は流れるため、シャント抵抗36には電流iが流れる。換言すれば、シャント抵抗36に電流iが流れないとすると、それはT相の配電線路が断線している場合である。
そこで、制御部5はT線断線検知駆動パターンを設定して三相モータMに通電を行う状態で、シャント抵抗36に電流iが流れているか否かを判定し(ステップS11)、電流iが流れていると判定されたならばそのままステップS13に進む。一方、ステップS11で電流iが流れていないと判定された場合には、T相の配電線路(T線と称す)の断線を示すT線断線フラグF3を“1”にセットした上で(ステップS12)ステップS13に進む。
上記のようにR相、S相、T相の各相の断線検知を一通り終了した後、R線断線フラグF1、S線断線フラグF2、T線断線フラグF3が全て初期状態の“0”であるか否かを判定し(ステップS13)、もし全てが“0”であれば断線無しと判断し(ステップS14)、実際に三相モータMの回転速度を上昇させるためのモータ起動処理に移行して(ステップS15)三相モータMを回転駆動する。即ち、CPU51は上述した通常駆動制御用プログラム52に従った処理を実行する。
これに対し、ステップS13でフラグF1、F2、F3の少なくとも一つが“1”であると判定されると断線が有るものと判断し(ステップS16)、三相インバータ回路4の駆動を停止することで三相モータMの起動を停止し(ステップS17)、表示器6により異常報知を行う(ステップS18)。もちろん、同時にブザーなどの鳴動により使用者の注意を喚起してもよい。
いずれか一つの断線検知駆動パターンでのみ断線が検知された場合には、前述のようにR相、S相、T相のいずれで断線が生じているのかが分かる。一方、二相(又は三相全部)の配電線路が同時に断線している場合には、どの断線検知駆動パターンであっても三相モータMに電流は流れない。そこで、上記のように表示器6により異常報知を行う際に、断線が一相であるか二相以上であるか、そして一相である場合にはどの相であるのか、を必要に応じてユーザーに知らせるようにすることができる。これにより、ユーザーの対処が容易になる。
上記の断線検知処理において実際に各相毎に三相モータMに直流電流を流す時間はたかだか100m秒程度の期間でよく、長くても1秒以内に三相全部の配電線路の断線の有無の結果が判明する。したがって、起動の前に断線検知処理を実行しても実質的に三相モータMの起動時間には殆ど影響を与えず、断線がある場合には三相モータMの起動指示の後、即座にモータ駆動禁止と異常報知とが実行されることになる。
なお、R、S、Tのいずれかの相に断線(欠相)があることを検知するためには、上述したような三つの断線検知駆動パターンを実行する必要はなく、理論的には、第2発明に係る三相負荷駆動制御装置のように、二つの断線検知駆動パターンを実行すれば十分である。
図6は第2発明の一実施例である三相モータ駆動制御装置における断線検知処理時の三相インバータ回路の制御方法を説明するための図、図7は断線検知処理時の電流の流れを示す図である。
図6(a)に示すように駆動パターンを設定すれば図7(a)に示すような経路で以て電流が流れる筈であるから、R相又はS相の配電線路に断線があった場合にはシャント抵抗36に電流iが流れない。図6(b)に示すように駆動パターンを設定すれば図7(b)に示すような経路で以て電流が流れる筈であるから、R相又はT相の配電線路に断線があった場合にはシャント抵抗36に電流iが流れない。したがって、R相、S相、T相のいずれの配電線路が断線していても検知が可能である。もちろん、この場合には、駆動パターンは図6に記載した以外のいくつかのパターンが可能である。
しかしながら、前述のように三つの断線検知駆動パターンを実行しても断線検知処理の所要時間が大幅に長くなるわけではなく、さらに、三つの断線検知駆動パターンを実行することで、前述したように、欠相が一相であるか、それ以上(二相乃至三相)であるのか、そして一相である場合にはどの相が欠相しているのか、を判別することができるという利点がある。
また、上記実施例では三相モータMの起動時に断線検知処理を実行していたが、起動時以外にも断線検知処理を実行することができる。例えば、三相モータMを所定回転速度で以て回転させるべく駆動させている期間中に、その駆動を一時的に停止することで三相モータMを惰性で回転させ、そのときに上述したような断線検知処理を実行して欠相が無いかどうかを調べてもよい。そして、断線検知処理の結果、断線が無いことが確認されたならば通常のモータ駆動を再開し、一方、断線が見つかった場合には駆動を停止するようにするとよい。こうした駆動中の断線検知処理は例えば定期的に行ってもよいし、非定期的、例えば特に指示があったときに実行するようにしてもよい。
なお、上記実施例は本発明の一例であって、本発明の趣旨の範囲で、適宜に変更、修正又は追加を行えることは明らかである。
本発明に係る三相負荷駆動制御装置の一実施例である三相モータ駆動制御装置の要部のブロック構成図。 本実施例の三相モータ駆動制御装置でのモータ起動時の処理を示すフローチャート。 断線検知処理時の三相インバータ回路の制御方法を説明するための図。 三相インバータ回路及び三相モータにおける断線検知処理時の直流電流の流れを示す図。 三相インバータ回路に供給される直流電流の時間的変化を示す図。 他の実施例の三相モータ駆動制御装置での検知処理時の三相インバータ回路の制御方法を説明するための図。 図6に示した断線検知処理時の電流の流れを示す図。
符号の説明
1…商用交流電源
2…整流回路
3…直流/直流変換回路
31…スイッチング素子
32…トランス
33、34…ダイオード
35…コンデンサ
36…シャント抵抗
37…出力電圧検出部
4…三相インバータ回路
41、43、45…高電圧側スイッチング素子
42、44、46…低電圧側スイッチング素子
47…インバータ駆動部
5…制御部
51…CPU
52…通常駆動制御用プログラム
53…断線検知用プログラム
6…表示器
M…三相モータ

Claims (4)

  1. 商用交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換手段と、直流電力を三相交流電力に変換するために三相ブリッジ接続されたスイッチング素子を有するインバータ手段と、該インバータ手段の各相の高電圧側及び低電圧側のスイッチング素子のオン・オフを制御することで前記インバータ手段に接続された三相負荷に通電を行う制御手段と、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線を検知する断線検知手段と、を具備する三相負荷駆動制御装置において、前記断線検知手段は、
    a)前記インバータ手段に印加される直流電圧により該インバータ手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、
    b)前記制御手段に含まれ、前記インバータ手段の或る一相の高電圧側のスイッチング素子をオン、他の二相の低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子をオフするという駆動パターンに従ったスイッチング素子の駆動を各相について順番に実行する断線検知用制御手段と、
    c)該断線検知用制御手段により前記駆動パターンで以てスイッチング素子がオン・オフされる毎に前記電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、電流が流れていない駆動パターンが存在した場合に断線があると判断する判断手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記断線検知手段により断線が検知された場合に、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することを特徴とする三相負荷駆動制御装置。
  2. 商用交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換手段と、直流電力を三相交流電力に変換するために三相ブリッジ接続されたスイッチング素子を有するインバータ手段と、該インバータ手段の各相の高電圧側及び低電圧側のスイッチング素子のオン・オフを制御することで前記インバータ手段に接続された三相負荷に通電を行う制御手段と、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線を検知する断線検知手段と、を具備する三相負荷駆動制御装置において、前記断線検知手段は、
    a)前記インバータ手段に印加される直流電圧により該インバータ手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、
    b)前記制御手段に含まれ、前記インバータ手段の互いに異なる相の高電圧側のスイッチング素子と低電圧側のスイッチング素子をオンするとともにそれ以外のスイッチング素子をオフするという駆動パターンに従ったスイッチング素子の駆動を二種以上の駆動パターンについて順次行うことにより、少なくとも三相出力の全てについて電流が流れ得る経路を形成する断線検知用制御手段と、
    c)該断線検知用制御手段により前記駆動パターンで以てスイッチング素子がオン・オフされる毎に前記電流検出手段により電流が流れているか否かを判定し、電流が流れていない駆動パターンが存在した場合に断線があると判断する判断手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記断線検知手段により断線が検知された場合に、三相負荷の起動を禁止する又はそれ以降の駆動を停止することを特徴とする三相負荷駆動制御装置。
  3. 前記断線検知手段は、三相負荷の起動時に該起動に先立って三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線検知を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の三相負荷駆動制御装置。
  4. 前記制御手段は、三相負荷の通常の駆動制御を行っている期間に一時的にその駆動を停止し、該駆動停止期間中に前記断線検知手段は、三相負荷内部配線や三相負荷への配電線路の断線検知を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の三相負荷駆動制御装置。

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