JP2007143240A - モータの駆動装置 - Google Patents

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義典 竹岡
Keiji Ogawa
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Abstract

【課題】従来の構成では、装置の小型化のため平滑用コンデンサを極めて小さくし、電圧が0V近くまで低下してしまうような大きく激しい脈動の場合、電圧とデューティの積が不足し、一定に保つことができなくなり、電圧が低下している間はトルクが不足し、回転が安定せず振動が発生してしまうという課題を有していた。
【解決手段】電圧検出手段115により検出された電圧が低下時にトルクを上昇させるトルク上昇運転手段114を有することにより、トルクが不足するほどの電圧低下時にトルクを上昇させるので、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、安定した回転で運転することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫やエアコン等の冷凍空調システムを構成する圧縮機や送風機等に搭載されたモータの駆動装置に関するものであり、特に小型化のために整流回路における平滑用コンデンサを大幅に小容量化したものにおける振動低減制御に関するものである。
従来、この種のモータ駆動用インバータ制御装置は、母線電圧が変動しても動作が安定するよう、変動している電圧をもとにモータへの電圧の印加時間を調整している(例えば、特許文献1参照)。
図5は、前記特許文献1に記載された従来のモータ駆動用インバータ制御装置を示すものである。
図5に示すように、インバータ制御装置は、単相交流電源1と、ダイオードブリッジ2と、コンデンサ3と、ブラシ付DC電動機4と、ダイオード5と、スイッチ手段6と、制御手段7と、電圧検出手段8から構成されている。
以上のように構成されたモータ駆動用インバータ制御装置について、以下その動作を説明する。
まず、ブラシ付DC電動機4に流れる電流がコンデンサ3で平滑されてもなお、母線電圧が脈動した電圧であり、電圧検出手段8が検出した電圧が降下しているときは、制御手段7の信号を受けてスイッチ手段6でデューティ幅を大きくし、逆に電圧が上昇しているときは前記デューティ幅を小さくする。
このように従来の制御は、前記電圧の脈動に対してデューティ幅を変更し、電圧とデューティ幅の積がほぼ一定にすることができたので、ブラシ付DC電動機4を効率よく運転できるものであった。
特開2001−339974号公報
しかしながら、上記従来の構成では、装置の小型化のため平滑用コンデンサを極めて小さくし、母線電圧が0V近くまで低下してしまうような大きく激しい脈動の場合、電圧とデューティの積が不足し、一定に保つことができなくなり、電圧が低下している間はトルクが不足し、その結果、モータの回転が安定せず振動が発生してしまうものであった。
例えば、デューティ幅が80%、電圧が100Vであったときに、モータに印加される電圧は80Vである。ここで母線電圧が70Vまで低下した場合、デューティ幅を100%としても、モータに印加できる電圧は70Vとなりモータへの印加電圧が不足してしまう。
その結果、デューティ幅と電圧の積が一定に保てないほど、電圧が低下するような運転条件では、モータの回転数が安定せず振動が発生してしまう課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、回転数が安定し、モータを運転することができる小型で安価なモータの駆動装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のモータの駆動装置は、交流電源と、前記交流電源を入力として小容量のコンデンサをもつ整流回路と、前記整流回路に接続したインバータと、前記インバータにより駆動されるモータと、前記モータの回転子の回転位置を検出して前記インバータを動作させる位置検出手段と、母線電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段により検出された母線電圧が閾値より低下時にトルクを上昇させるトルク上昇運転手段を有し、前記母線電圧が低下してトルクが不足する範囲となった場合に前記トルク上昇手段を動作させ、トルクを上昇させるものである。
これによって、前記モータのトルクが不足する範囲で、トルクを上昇させることができ、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、回転数が安定し、その結果、モータを運転することができ、小型で安価なモータの駆動装置を提供することができる。
本発明のモータの駆動装置は、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、安定した運転を行うことができ、小型で安価なモータの駆動装置を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、交流電源と、前記交流電源を入力として小容量のコンデンサをもつ整流回路と、前記整流回路に接続したインバータと、前記インバータにより駆動されるモータと、前記モータの回転子の回転位置を検出して前記インバータを動作させる位置検出手段と、前記インバータに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、前記モータのトルクを上昇させるトルク上昇運転手段を有し、前記電圧検出手段により検出された電圧が閾値より低下した時に前記トルク上昇手段を動作させるものである。
かかる構成とすることにより、モータの印加電圧が低下し、前記モータのトルクが不足したときに前記モータのトルクを上昇させることとなるので、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧が発生した場合でも、安定した回転で運転することができる。
請求項2に記載の発明は、前記モータの起動時以外の運転時における前記整流回路の出力の電圧低下率を0.7以上としたものである。
かかる構成とすることにより、前記電圧検出手段により検出された電圧が大きなリプル電圧の場合であっても、ほぼ0Vまで低下するような小さな容量のコンデンサによりモータを駆動することとなり、非常に小型のモータの駆動装置を実現することができる。
請求項3に記載の発明は、前記トルク上昇運転手段を用いる閾値を、前記インバータから前記モータへ印加する電圧と、前記電圧検出手段により検出された電圧が一致した時とするものである。
かかることにより、適切なタイミングでトルクを上昇させることとなり、効率よく安定した運転を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、前記電圧検出手段により検出された電圧が、前記モータをトルク上昇運転手段が必要ない電圧であるときは、正弦波駆動方式によって前記モータを駆動し、前記トルク上昇運転手段が必要な電圧では、矩形波駆動方式によって前記モータを駆動するものである。
かかる構成とすることにより、矩形波駆動による電圧利用率の上昇でトルクが上昇し、単純な制御でトルクを上昇させることとなり、より安価なモータの駆動装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、前記トルク上昇運転手段により、前記モータの位相角に対して電流の位相角を進めるものである。
かかることにより、誘起電圧と前記モータへ印加する電圧との差を大きくすることができ、より大きな電流を流すことができ、トルクを得られるので、モータをより大きな運転範囲で安定して運転することができる。
請求項6に記載の発明は、前記モータの位相角に対して電流の位相角を進める大きさが、前記電圧検出手段によって検出された電圧によって変化するように制御するものである。
かかることにより、電圧の増減に対して精度良くトルクを制御することとなるので、より効率よく安定した運転を行うことができる。
請求項7に記載の発明は、前記モータによりレシプロ型の圧縮機を駆動するもので、トルクが不足するほどの電圧低下時に前記圧縮機の大きな慣性力を利用することとなり、さらに大きな運転範囲で安定して前記モータを運転することができる。
請求項8に記載の発明は、前記圧縮機が凝縮器、減圧器、蒸発器等と冷凍空調システムを構成するもので、前記小容量コンデンサで駆動装置が実現でき、小型のモータの駆動装置を提供することができる。したがって、これまで考えられていた以上の小型のシステムが実現でき、冷蔵庫に適用した場合、食品収納容積を大きく確保できる。
請求項9に記載の発明は、前記圧縮機が圧縮する冷媒ガスを可燃性冷媒としたものである。
かかることにより、冷凍能力の低下を補うため、前記圧縮機の気筒容積が大きくなり、より大きなイナーシャを持つ構成となった場合であっても、より安定した運転を行うことができ、R600a(イソブタン)、プロパン、シクロペンタン等の周知の可燃性物質を冷媒ガスとする安価な圧縮機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実の形態1におけるモータの駆動装置のブロック図である。
図1において、交流電源101は、日本の場合、100V50Hzまたは60Hzの一般的な商用の交流電源である。整流ブリッジ102は、4個のダイオードをブリッジ接続することによって構成されている。小容量のコンデンサ103は、ここでは1μFの積層セラミックコンデンサを用いている。前記積層セラミックコンデンサは、近年高耐圧で大容量のコンデンサがチップで実現できるようになっている。
従来、このコンデンサには、主に大容量(200W出力の場合には数百μF)の電解コンデンサが使われていたため、インバータ装置そのものが大型化していたが、前述のチップ化された積層セラミックコンデンサを用いることにより、非常に小型の駆動装置が実現できることになる。
整流ブリッジ102とコンデンサ103とを組み合わせた回路は、整流回路104を形成している。
前記平滑用のコンデンサの容量決定は、一般的にはインバータ105の出力容量(WまたはVA)や駆動装置全体の入力容量(WまたはVA)を基に、直流電圧のリプル含有量やリプル電流による平滑用コンデンサの耐リプル電流の特性等を勘案し、コンデンサの容量を決定していた。
これらの条件を加味して、一般的には2〜4μF/W程度の容量を確保している。即ち、200Wの出力容量の場合は、400〜800μF程度の電解コンデンサを使用していた。
これに対し、本実施の形態1では、コンデンサ103に0.1μF/W以下の容量を持つコンデンサを使用する。すなわち200Wの出力容量の場合は、20μF以下のコンデンサを使用することになる。
インバータ105は、スイッチング素子IGBTと逆向きに接続されたダイオードをセットにした回路を6回路用い、これらを図1に示す如く3相ブリッジ接続している。
モータ106は、ブラシレスDCモータとし、インバータ105の3相出力により駆動される。モータ106の固定子には、3相スター結線された巻線が施されている。この巻き方は集中巻であっても、分布巻であっても構わない。また、回転子には永久磁石を配置している。その配置方法は表面磁石型(SPM)であっても磁石埋め込み型(IPM)であっても構わず、また永久磁石はフェライトでも希土類でも構わない。
モータ106における回転子の軸に接続された圧縮要素107は、冷媒ガスを吸入し、圧縮して、吐出する。このモータ106と圧縮要素107とを同一の密閉容器に収納し、レシプロ型の圧縮機108を構成している。
圧縮機108で圧縮された吐出ガスは、凝縮器109、減圧器110、蒸発器111を通って再び圧縮機108の吸い込み側に戻るような冷凍空調システムを構成する。
かかるシステムは、周知の如く凝縮器109では放熱を行い、蒸発器111では吸熱を行うので、冷却や加熱を行うことができる。必要に応じて凝縮器109や蒸発器111に送風機等を用い、熱交換をさらに促進することもある。
位置検出手段112には、モータ106の軸に設置されたパルスエンコーダ等の使用や、モータ106の端子線圧、電流より演算するセンサレス等が知られているが、どの手段であっても構わない。ここでは、高効率の運転が可能で安価に実現が可能であり、モータ106に流れる電流を基に演算を行い、位置検出を行う、所謂センサレス位置検出手段にて行うものとする。
位置検出手段112により得られた、モータ106の位置情報である位相角(信号)は、運転手段113とトルク上昇運転手段114へと入力される。
電圧検出手段115では、母線電圧を検出し、検出した電圧値を運転手段113に入力している。
トルク上昇運転手段114では、位置検出手段112から得られるモータ106の位相角をもとに、矩形波通電方式のデューティの出力パターンを生成し、出力パターンを運転手段113の入力としている。また、トルク上昇運転手段114は、モータ106の位相角よりも電流位相角を進める作用も行う。そして、この電流位相角を進める大きさを、電圧検出手段115により検出された母線の電圧値により変更している。
運転手段113は、位置検出手段112によって検出された位置に基づき、モータ106に流れる電流が正弦波となるよう電圧を印加する。また、電圧検出手段115により検出された値が、モータ106へと印加する電圧より低下している場合は、トルク上昇運転手段114で決定されたタイミングで、モータ106へと電圧を印加する。
次に、コンデンサ103の両端の電圧波形について、図2および図1を用いて説明する。図2は本実施の形態1におけるコンデンサの電圧波形を示すタイミング図である。
図2において、縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示している。また交流電源101は、100V50Hzの交流電源である。
図中、波形Aは、非常に負荷電流が小さい(ほとんど電流は流れていない)状態でコンデンサ103の充電電荷がほとんど使われず、電圧の低下はほとんどない状態である。ただし、ここでいう負荷電流は、整流回路104の出力電流、すなわちインバータ105への入力電流であるものとする。
波形Aの場合は、整流後の電圧の最大値が141V、最小値も141Vと電圧差はほぼ0である。電圧の低下の割合を表す概念として、単相交流電源101の半周期の電圧低下率を次式の通り定義するものとする。
電圧低下率[V]=(瞬時最高電圧[V]−瞬時最低電圧[V])÷瞬時最高電圧[V] …(式)
次に負荷電流を大きくしていくとコンデンサ103の充電電荷が使われ、波形Bに示すように瞬時最低電圧が低下する。ただし、電源電圧から決まる瞬時最高電圧は141Vで変わらない。
波形Bに示す場合、瞬時最低電圧は40Vであるので、上記(式)に基づき、電圧効果率は、
電圧効果率=(141−40)÷141
の計算式で求められ、電圧低下率は約72%となる。
さらに、負荷電流を大きくしていくと、コンデンサ103にはほとんど充電電荷が蓄えられず、波形Cに示すように瞬時最低電圧がほとんど0Vまで低下する。ただし、電源電圧から決まる瞬時最高電圧は141Vで変わらない。波形Cに示す場合、瞬時最低電圧は0Vであるので、電圧低下率は100%となる。
このように、コンデンサ103が小容量の場合、負荷電流を取り出すと、ほとんど平滑されず入力の交流電源101を全波整流した波形となる。
次に、負荷電流と瞬時最低電圧、電圧低下率との関係について、図3を用いてさらに詳しく説明する。図3は本実施の形態1における負荷電流と瞬時最低電圧・電圧低下率を示す特性図である。
図3において、横軸は負荷電流を、縦軸は瞬時最低電圧と電圧低下率をそれぞれ示す。また、実線は瞬時最低電圧の特性を、破線は電圧低下率の特性をそれぞれ示す。
図2において説明を行った波形Aに示す電流波形の時は負荷電流0Aであり、瞬時最低電圧141V、リプル含有率0%である。また波形Bに示す電流波形の時は負荷電流0.25Aであり、瞬時最低電圧40V、電圧低下率72%である。また波形Cに示す電流波形の時は負荷電流0.35Aであり、瞬時最低電圧0V、電圧低下率100%である。そして、負荷電流0.35A以上の電流においては、瞬時最低電圧、電圧低下率ともに変化はしない。
本実施の形態1におけるモータの駆動装置においては、電流の実使用範囲は負荷電流0.25A以上1.3A以下であるものとする。実使用範囲においては、電圧低下率は70%以上であるような小容量のコンデンサ103を選定しており、単相交流電源101の半周期に1回は電圧不足になる状態で運転している。
次に、図1における動作を更に詳しく図4と図1とを用いて説明する。図4は、本実施の形態1における動作内容を示すフロー図である。
まず、STEP1において、電圧検出手段115が直流電圧Vdcを検出する。ここでいう直流電圧Vdcはコンデンサ103の両端電圧である。
次にSTEP2において、位置検出手段112により、モータ106の位相角の計算を該モータ106に流れる電流から行う。
次に、STEP3において、トルク上昇運転手段114がSTEP2において計算されたモータ106の位相角から、該モータ106への通電相を決定し、デューティを100%とした通電パターンを決定する。
次に、STEP4において、トルク上昇運転手段114が、STEP1において検出された直流電圧Vdcの低下率と電流位相の進み角の大きさを比例させて決定する。前記電流位相の進み角の最大値は、モータ106の特性から予め決めておき、0Vのとき電流位相の進み角が最大となるよう予め比例係数を決定しておく。
次に、STEP5において、STEP2で検出されたモータ106の位相角とSTEP1で検出された直流電圧Vdcから、正弦波電圧パターンを作成する。
次にSTEP6において、STEP1で検出された直流電圧VdcとSTEP5で決定された出力電圧パターンの最大値とを比較する。今ここで、直流電圧Vdcが100Vで、出力電圧パターンの最大値が80V相当とする。したがって、直流電圧Vdcの方が大きいためSTEP7へ遷移する。
STEP7では、STEP5で決定された出力電圧パターンを実際に出力する。
一方、STEP6において、直流電圧Vdcが70Vで、出力電圧パターンの最大値が80V相当であると、直流電圧Vdcの方が小さいためSTEP8へ遷移する。
STEP8では、STEP4において決定された出力電圧パターンを実際に出力する。
これらの動作を一定時間内に繰り返すことにより、常に電圧検出手段115で直流電圧の状態検出と、位置検出手段112でのモータ106の位相角の検出を行い、インバータ105からモータ106への出力電圧状態によってトルク上昇運転手段114の利用の有無を決定するので、トルクの低下時であっても安定した運転を行うことができる。
以上のように、本実施の形態1においては、単相交流電源101と、単相交流電源101を入力として小容量のコンデンサ103をもつ整流回路104と、整流回路104に接続したインバータ105と、インバータ105により駆動されるモータ106と、モータ106の回転子の回転位置を検出してインバータ105を動作させる位置検出手段112と、インバータ105に印加される電圧を検出する電圧検出手段115と、モータ106のトルクを上昇させるトルク上昇運転手段114を有し、電圧検出手段115により検出された電圧が閾値より低下した時にトルク上昇運転手段114を用いることにより、電圧検出手段115が検出した電圧が閾値より低下したときにトルクを上昇させるので、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、安定した回転で運転することができる。
また、モータ106が起動時以外の駆動時に、整流回路104の出力の電圧低下率が0.7以上であることにより、大きなリプル電圧であっても、モータ106を安定して駆動できるので、ほぼ0Vまで降下するような小容量のコンデンサ103により駆動できる。その結果、非常に小型のインバータを実現できることになる。
また、トルク上昇運転手段114を用いる閾値が、インバータ105からモータ106へ印加する電圧と、電圧検出手段115により検出された電圧が一致した時とすることにより、適切なタイミングでトルクを上昇させることとなり、効率よく安定した運転を行うことができる。
また、電圧検出手段115により検出された電圧が、モータ106を通常運転可能な電圧であるときは、正弦波駆動方式によりモータ106を駆動し、トルク上昇運転手段114が必要な電圧では、矩形波駆動方式によってモータ106を駆動することにより、単純な制御でトルクを上昇させることとなり、より安価なモータの駆動装置を提供することができる。
また、トルク上昇運転手段114が、モータ106の位相角に対して電流の位相角を進めることにより、一層トルクを得られるので、より大きな運転範囲で安定して運転できる。
また、トルク上昇運転手段114におけるモータ106の位相角に対して電流の位相角を進める大きさが、電圧検出手段115によって検出された電圧によって変化することにより、電圧の増減に対して精度良くトルクを制御することとなるので、より効率よく安定した運転を行うことができる。
また、モータ106が圧縮機108を駆動することにより、電圧低下時には圧縮機108の大きな慣性力を利用することとなり、さらに大きな運転範囲で安定して運転することができる。
また、圧縮機108が、凝縮器109、減圧器110、蒸発器111等と冷凍空調システムを構成する場合においても、小容量コンデンサで実現することで小型のモータの駆動装置を提供することができ、これまで考えられていた以上の小型のシステムが実現でき、冷蔵庫に適用した場合、食品収納容積を大きく確保できる。
また、圧縮機108が圧縮する冷媒ガスがR600a等の可燃性冷媒であるとしたことにより、冷凍能力の低下を補うため、圧縮機108の気筒容積が大きくなり、より大きなイナーシャを持つ構成となった場合においても、より安定した運転を行うことができ、R600a等の可燃性冷媒を冷媒ガスとする安価な圧縮機を提供することができる。
以上のように、本発明にかかるモータの駆動装置は、平滑コンデンサを大幅に小容量化した大きなリプル電圧がある場合でも、位置検出センサを用いない構成として効率の低下を防止し、また運転電流も安定し、モータが停止することなく安定して駆動されるものである。したがって、冷凍空調システムを構成する圧縮機以外にも、送風機や、AV機器(特に小型機器)等のモータ駆動回路を非常に小型化したい場合等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるモータの駆動装置のブロック図 同実施の形態1におけるコンデンサの電圧波形を示すタイミング図 同実施の形態1における負荷電流と瞬時最低電圧・電圧低下率を示す特性図 同実施の形態1における動作を示すフロー図 従来のモータの駆動装置のブロック図
符号の説明
101 単相交流電源
102 整流ブリッジ
103 小容量のコンデンサ
104 整流回路
105 インバータ
106 モータ
107 圧縮要素
108 圧縮機
109 凝縮器
110 減圧器
111 蒸発器
112 位置検出手段
113 運転手段
114 トルク上昇運転手段
115 電圧検出手段

Claims (9)

  1. 交流電源と、前記交流電源を入力として小容量のコンデンサをもつ整流回路と、前記整流回路に接続したインバータと、前記インバータにより駆動されるモータと、前記モータの回転子の回転位置を検出して前記インバータを動作させる位置検出手段と、前記インバータに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、前記モータのトルクを上昇させるトルク上昇運転手段を有し、前記電圧検出手段により検出された電圧が閾値より低下した時に前記トルク上昇手段を動作させるモータの駆動装置。
  2. 前記モータの起動時以外の運転時における前記整流回路の出力の電圧低下率を0.7以上とした請求項1に記載のモータの駆動装置。
  3. 前記トルク上昇運転手段を用いる閾値を、前記インバータから前記モータへ印加する電圧と、前記電圧検出手段により検出された電圧が一致した時とする請求項1または請求項2に記載のモータの駆動装置。
  4. 前記電圧検出手段により検出された電圧が、前記モータをトルク上昇運転手段が必要ない電圧であるときは、正弦波駆動方式によって前記モータを駆動し、前記トルク上昇運転手段が必要な電圧であるときは、矩形波駆動方式によってより前記モータを駆動する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモータの駆動装置。
  5. 前記トルク上昇運転手段により、前記モータの位相角に対して電流の位相角を進める請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のモータの駆動装置。
  6. 前記モータの位相角に対して電流の位相角を進める大きさが、前記電圧検出手段によって検出された電圧によって変化するように制御する請求項5に記載のモータの駆動装置。
  7. 前記モータによりレシプロ型の圧縮機を駆動する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のモータの駆動装置。
  8. 前記圧縮機が凝縮器、減圧器、蒸発器等と冷凍空調システムを構成する請求項7に記載のモータの駆動装置。
  9. 前記圧縮機が圧縮する冷媒ガスを可燃性冷媒とした請求項7または請求項8に記載のモータの駆動装置。
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