JP2007142111A - 発光素子及び表示装置 - Google Patents

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純士 中村
Takeshi Iwata
武史 岩田
Yoshimasa Matsushima
義正 松嶋
Toshimitsu Tsuzuki
俊満 都築
Shizuo Tokito
静士 時任
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Abstract

【課題】高効率で耐久性に優れた燐光発光素子を提供する。
【解決手段】対向した電極間に3成分以上の材料で構成された発光層を有する有機発光素子において、該発光層の第1主構成材料が金属錯体であり、第2主構成材料がカルバゾール骨格を持つ化合物であり、かつ副構成材料が燐光発光性材料であることを特徴とする発光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機化合物を用いた高効率な燐光発光素子であり、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア等の分野に好適に使用できる発光素子及びこれを用いた表示装置に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発であり、中でも有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」と略す。)は、低電圧で高輝度の発光を得ることが出来る為、有望な次世代の表示素子として注目を集めている。有機EL素子は、従来用いられてきた液晶に比べて応答速度が速く、かつ自発光であることから、従来の液晶のようにバックライトを必要とせず、極めて薄型のフラットパネルディスプレイを形成することが可能である。このような有機EL素子は、電界発光現象(EL)を利用した発光デバイスであり、原理的にはLEDと同じであるが、発光材料として有機化合物を使用している点が特徴である。
一般に有機EL素子は、透明基板上に設けられた、透明電極と金属電極との間の複数層の有機膜層から構成され、該有機層には、例えば発光層とホール輸送層とが包含されている。透明電極としては、仕事関数が大きな酸化インジウムスズ(ITO)などが用いられ、透明電極からホール輸送層への良好なホール注入特性を持たせている。金属電極としては、アルミニウム、マグネシウム又はそれらの合金などの仕事関数が小さな金属材料が用いられ、有機層への良好な電子注入性を持たせている。
このような有機化合物を発光材料として用いた有機EL素子の例として、蒸着法による多層薄膜を利用した有機EL素子が報告されている。この蒸着多層薄膜を利用した発光素子として、トリス(8−ヒドロキシキノリナト−O,N)アルミニウム(Alq)を電子輸送材料として用い、正孔輸送材料(例えば芳香族アミン化合物など)と積層させた発光素子が提案され、この発光素子は、従来の単層型素子に比べて発光特性が大幅に向上されている。これまでの有機EL素子に用いられている発光は、一般に発光中心材料の分子の一重項励起子から基底状態になるときの蛍光が取り出されている。
近年、このような有機EL素子をマルチカラーディスプレイへと適用する動きが盛んに検討されているが、高機能なマルチカラーディスプレイを開発する為には、光の三原色である赤色、緑色及び青色の夫々各色の発光素子特性及びその効率を向上させる必要がある。そして、発光素子特性を向上させる手段として、有機EL素子の発光層に副構成材料として燐光発光性材料を利用することが提案されている。有機EL素子の発光層に副構成材料として燐光発光性材料を用いたものとして、これまで発表されている代表的な文献としては、例えば下記非特許文献1、非特許文献2及び非特許文献3が挙げられる。
Nature、Vol.395、p151(1998) Applied Physics Letters、 Vol.74、 No3、 p442(1999) Applied Physics Letters、 Vol.75、 No1、 p4(1999)
燐光性発光材料が特に注目されている理由は、原理的に高発光効率が期待できるからである。その理由は、キャリア再結合により生成される励起子は一重項励起子と三重項励起子からなり、その確率は1:3である。これまでの有機EL素子は、一重項励起子から基底状態に遷移する際の蛍光を発光として取り出していたが、原理的にその発光収率は生成された励起子数に対して、25%でありこれが原理的上限であった。しかし、三重項から発生する励起子からの燐光を用いれば、原理的に少なくとも3倍の収率が期待され、さらに、エネルギー的に高い一重項からの三重項への項間交差による転移を考え合わせれば、原理的には4倍の100%の発光収率が期待できる。
三重項からの発光を利用したものに関する文献としては、上記文献の他、下記特許文献1、特許文献2及び特許文献3等がある。
特開平11−329739号公報 特開平11−256148号公報 特開平8−319482号公報
このような燐光発光物質を用いた有機EL素子としては、現在までにイリジウム及び白金を中心金属とする様々な錯体を用いた素子が開発されている。
以上のように、次世代表示素子の実用化に向けて種々の検討が盛んに行われており、その中でも燐光発光性材料を用いた有機EL素子は、素子特性向上といった観点から特に脚光を浴びている。しかしながら、その研究はまだ端緒に就いたばかりであり、素子の発光特性、発光効率、色純度及び構造の最適化など課題は数多い。これらの課題を解決するために、燐光発光性材料の効率的な素子構成の開発が望まれている。
上記燐光発光を用いた有機EL素子における課題の一つとして、発光劣化の問題がある。有機EL素子の発光劣化と電流量に相関があるのは知られており、発光劣化を抑制するには出来るだけ発光効率を高くし、電流量を少なくするのが望ましい。下記非特許文献4において知られているように、燐光発光素子は高電流領域でTriplet−Triplet annihilationと呼ばれる現象によって、著しく発光効率が減少する。アクティブ駆動より低コストで製造できるパッシブ駆動型素子はデューティー駆動であることから、電流量を多くして高輝度で表示する必要があり、より高電流域での発光効率改善が強く望まれている。
Physics Review B Vol.62,p10967(2000)
燐光発光を用いた有機EL素子のホスト材料として、電子輸送性のアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)4−フェニルフェノラート(BAlq)を用いる方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開2003−142264号公報
上記文献においては、発光材料として白金ポルフィリン、ホスト材料としてBAlqを用いた素子において耐久性向上を図っているが、まだまだ不十分である。
また、燐光発光を用いた有機EL素子のホスト材料として燐光発光性材料を混合する方法も提案されている(特許文献5および特許文献6参照)。
特開2003−142264号公報 特開2003−77674号公報
特許文献5においては、ホスト材料に燐光発光性材料を混合しているが、燐光発光性材料は補助ドーパントしての役割に限定され、素子の耐久性には触れられていない。一方、特許文献6においても、ホスト材料に燐光発光性材料を混合しているが、増感剤としての役割でもって発光効率、耐久性向上を図っているものの、まだまだその効果は十分でない。
上記したように有機EL素子においては発光効率が高く、かつ耐久性が優れた発光素子が強く望まれている。そこで本発明は、上記問題即ち燐光発光素子の量子効率を高め、劣化問題を解決し得る高効率燐光発光素子及び表示装置を提供することを目的とする。
ところで、発光層が、キャリア輸送性のホスト材料(主構成材料)と燐光発光性のゲスト材料(副構成材料)とからなる場合、三重項励起子からの燐光発光にいたる主な過程は、以下のいくつかの過程からなる。
発光層内での電子・ホールの輸送
ホストの励起子生成
ホスト分子間の励起エネルギー伝達
ホストからゲストへの励起エネルギー移動
ゲストの三重項励起子生成
6.ゲストの三重項励起子→基底状態時の燐光発光
夫々の過程における所望のエネルギー移動や、発光はさまざまな失活過程と競争でおこる。EL素子の発光効率を高めるためには、発光中心材料であるゲスト材料そのものの発光量子収率を大きくすべきことは言うまでもない。しかしながら、ホスト−ホスト間、あるいはホスト−ゲスト間のエネルギー移動が如何に効率的に行われるかということも大きな問題となる。また、通電による発光劣化の原因は今のところ明らかではないが、少なくともゲスト材料そのもの、又は、その周辺分子によるゲスト材料の環境変化に関連したものと想定される。
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、対向した電極間に3成分以上の材料で構成された発光層を有する有機発光素子に於いて、該発光層の第1主構成材料が発光性金属錯体であり、第2主構成材料がカルバゾール骨格を持つ化合物であり、かつ副構成材料として特定の構造を有する燐光発光性材料化合物を用いることにより、極めて高効率かつ発光劣化が少ない発光素子が得られることを見出し、本発明に完成するに到った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[19]の内容を包含する。
[1] 対向した電極間に3成分以上の材料で構成された発光層を有する有機発光素子において、該発光層の第1主構成材料が発光性金属錯体であり、第2主構成材料がカルバゾール骨格を持つ化合物であり、かつ副構成材料が燐光発光性材料であることを特徴とする発光素子。
[2] 前記燐光発光性材料が白金又はイリジウム金属を有する材料である上記[1]に記載の発光素子。
[3] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(1)で示される材料である上記[2]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。W、W、W及びWは、夫々白金又はイリジウム原子に配位する配位部位を表す。Lは一価のアニオン性配位子を表す。V、V及びVは、夫々、二価の原子又は原子団、単結合又は二重結合を表す。破線で表される結合は単結合又は二重結合を、実線で表される結合は配位結合又は共有結合を表す。nは0〜2の整数を表す。)
[4] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(2)で示される材料である上記[3]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の何れか2つの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの2つの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A、環B、環C、環Dは夫々が縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。X、X、X及びXは、この中の何れか2つが白金原子に配位結合する窒素原子を示し、残りの2つは炭素原子又は窒素原子を表す。Y、Y、Y、Y、Y及びYは夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Q、Q及びQは、夫々独立して、二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。Z、Z、Z及びZは、いずれか2つが配位結合手を示し、残りの2つが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。)
[5] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(3)で示される材料である上記[3]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、環E及び環Fは、夫々独立して、置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。R31〜R34は、夫々独立して水素原子又は置換基を表す。R31とR32、R32とR33、R33とR34は夫々縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。)
[6] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(4)に示される材料である上記[3]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、環G、環H及び環Kは、夫々独立して置換基を有していてもよい芳香環を表す。Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。R35及びR36は、夫々独立して水素原子又は置換基を表す。R35と環H,R36と環Hは、夫々縮合して縮合環を形成してもよい。)
[7] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(5)で示される材料である上記[2]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。環Sは置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。R41、R42は夫々独立して水素原子又は置換基を表す。環SとR41、R41とR42、及び環SとR42は互いに縮合して環を形成してもよく、該環はさらに縮合して環を形成してもよい。Lは負一価の配位子を示す。n1は1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示すが、nとnの和は2又は3である。)
[8] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(6)で示される材料である上記[7]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは、白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
[9] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(7)で示される材料である上記[7]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
[10] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(8)で示される材料である上記[7]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
[11] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(9)で示される材料である上記[7]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R、RとR、R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
[12] 前記燐光発光性材料が、下記一般式(10)で示される材料である上記[2]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、R101〜R112は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R102とR103、R105とR106、R108とR109、R111とR112は、夫々縮合して環を形成してもよい。)
[13] 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が下記一般式(11)で表される錯体である上記[1]〜[12]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mtlは、アルミニウム、ガリウム又はインジウム原子を表す。R51〜R56は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。Arは置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。前記各置換基は、夫々他の置換基と縮合して環を形成してもよい。)
[14] 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が燐光発光性金属錯体である上記[1]〜[12]のいずれかに記載の発光素子。
[15] 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が下記一般式(12)で表される燐光発光性金属錯体である上記[14]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、M’は遷移金属原子を示す。環A’及び環B’は、この中の何れかの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A’と環B’の置換基が縮合して縮合環を形成してもよい。X及びXはこの中のいずれかが遷移金属原子に配位結合する窒素原子を示し、残りは炭素原子又は窒素原子を表す。Y及びYは夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Z及びZは、いずれかが配位結合手を示し、残りが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。Qは二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。Lは負一価の配位子を示す。)
[16] 前記第1主構成材料が下記一般式(13)で表される燐光発光性金属錯体である上記[15]に記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜Rの置換基は、R〜R内の他の置換基と縮合して環を形成しても良い。R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
[17] 前記第2主構成材料におけるカルバゾール骨格を含む化合物が下記一般式(14)で表される化合物である上記[1]〜[16]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、R201〜R208は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、夫々の置換基が他の置換基と縮合して環を形成してもよい。R209、R210及びR211は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。Q、Qは二価の原子団又は結合手を示す。m、nは自然数を示す。)
[18] 前記第2主構成材料におけるカルバゾール骨格を含む化合物が下記一般式(15)で表される化合物である上記[1]〜[16]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2007142111
(式中、R212〜R235は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。夫々の置換基は他の置換基と結合してもよい。Qは二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。)
[19] 上記[1]〜[18]のいずれかに記載の発光素子を有する表示装置。
本発明により、発光層に第1主構成材料として発光性金属錯体、第2主構成材料としてカルバゾール骨格を持つ化合物、副構成材料として燐光発光性材料を用いることにより、発光効率が優れ、耐久性の向上された発光素子を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機発光素子の発光層では、副構成材料として燐光発光性材料が用いられる。この副構成材料として用いられる燐光発光性材料としては、好ましくは遷移金属を有する燐光発光性材料が挙げられ、より好ましくは白金又はイリジウムを有する燐光発光性材料である。白金を有する燐光発光性材料としては、例えば、下記一般式(1)で示される白金又はイリジウム錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。W、W、W及びWは、夫々白金又はイリジウム原子に配位する配位部位を表す。Lは一価のアニオン性配位子を表す。V、V及びVは、夫々、二価の原子又は原子団、単結合又は二重結合を表す。破線で表される結合は単結合又は二重結合を、実線で表される結合は配位結合又は共有結合を表す。nは0〜2の整数を表す。)
白金又はイリジウム原子に炭素結合で共有結合するW、W、W及びWとしては、特に限定されないが、芳香族炭素環配位子(例えばベンゼン環、ナフタレン環、等)、芳香族複素環配位子(例えば、ピリジン環、トリアジン環、ピロール環、トリアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピラゾール環、ピロール環等)が挙げられる。これらの環配位子は後述するアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、置換アミノ基等で置換されていてもよい。
白金又はイリジウム原子に窒素原子で配位又は結合するW、W、W及びWとしては特に限定されないが、ピリジン環、トリアジン環、ピロール環、トリアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピラゾール環、ピロール環等の含窒素複素環、イミノ基(−C(R14)=N−)等が挙げられる(式中、R14は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。)。前記含窒素複素環は、後述するアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、置換アミノ基等で置換されていてもよい。
白金又はイリジウム原子に酸素原子で結合するW、W、W及びWとしては、アリールオキシ(好ましくは炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜12の、例えば、フェニルオキシ、トリルオキシ、ナフチルオキシ、アントラニルオキシ基等)、ヘテロアリールオキシ(炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜12の、例えば、ピリジルオキシ、ピロリルオキシ、トリアゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、チアジアゾリルオキシ、オキサゾリルオキシ、オキサジアゾリルオキシ、ベンゾピリジルオキシ、ベンゾピロリルオキシ、ベンゾチエニルオキシ、ベンゾフリルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、キノリルオキシ、イソキノリルオキシ、キノキサリニルオキシ、フタラジニルオキシ、キナゾリニルオキシ、ナフチリジニルオキシ、シンノリニルオキシ、ピラゾリルオキシ、ピロリルオキシ等)が挙げられる。これらのアリールオキシ及びヘテロアリールオキシは、後述するアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、置換アミノ基等で置換されていてもよい。
白金又はイリジウム原子に硫黄原子で結合するW、W、W及びWとしては、アリールチオ(好ましくは炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜12の、例えば、フェニルチオ、トリルチオ、ナフチルチオ、アントラニルチオ基等)、ヘテロアリールチオ(炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜12の、例えば、ピリジルチオ、ピロリルチオ、トリアゾリルチオ、チアゾリルチオ、チアジアゾリルチオ、オキサゾリルチオ、オキサジアゾリルチオ、ベンゾピリジルチオ、ベンゾピロリルチオ、ベンゾチエニルチオ、ベンゾフリルチオ、ピリミジニルチオ、ピラジニルチオ、ピリダジニルチオ、キノリルチオ、イソキノリルチオ、キノキサリニルチオ、フタラジニルチオ、キナゾリニルチオ、ナフチリジニルチオ、シンノリニルチオ、ピラゾリルチオ、ピロリルチオ等)が挙げられる。これらのアリールチオ及びヘテロアリールチオは、後述するアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、置換アミノ基等で置換されていてもよい。
、V及びVは、夫々二価の連結基(二価の原子又は原子団)、単結合又は二重結合を表す。前記連結基としては、特に限定されるものではないが、窒素原子連結基、酸素原子連結基、カルボニル連結基、(ポリ)メチレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、珪素原子連結基等が挙げられる。
一般式(1)中、Lは一価のアニオン性配位子を表し、これらアニオン性配位子としては例えば、下記非特許文献5あるいは6等に記載の配位子が挙げられる。これら文献の引用により、本発明には、これら非特許文献に記載された配位子が包含される。前記アニオン性配位子としては、ハロゲン原子、シアノ基等の単座配位子、ジケトン化合物(例えばアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなど)由来の配位子、ピコリン酸由来の配位子、テトラピラゾリルボレート等の2座配位子が挙げられ、2座配位子が好ましく、2座配位子の中でもジケトン配位子がより好ましい。
H.Yersin著、Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社 山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」 裳華房社1982年発行
この一般式(1)で示される白金又はイリジウム錯体としては、前記一般式(2)〜(4)で示される白金錯体が好ましいものとして挙げられる。これら一般式(2)〜(4)で示される白金錯体について、以下具体的に説明する。
燐光発光性材料として好ましい材料の一つとして、下記一般式(2)で示される白金錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の何れか2つの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの2つの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A、環B、環C、環Dは、夫々が縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。X、X、X及びXは、この中の何れか2つが白金原子に配位結合する窒素原子を示し、残りの2つは炭素原子又は窒素原子を表す。Y、Y、Y、Y、Y及びYは、夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Q、Q及びQは、夫々独立して、二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。Z、Z、Z及びZは、いずれか2つが配位結合手を示し、残りの2つが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。)
本発明の一般式(2)で表される白金錯体において、環A、環B、環C、環Dにおける置換基を有していてもよい含窒素複素環としては、少なくとも1個の窒素原子を異種原子として有する複素環であり、更に1個〜3個の例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子からなる異種原子を含有していてもよい5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式、多環式又は縮合環式の複素環が挙げられる。当該含窒素複素環の窒素原子は白金原子に配位することができるものである。多環式基や縮合環式基を形成する他の環としては、前記した複素環式基や炭素環式基などが挙げられる。好ましい当該含窒素複素環としては、例えば、ピリジン環、ジアジン環、トリアジン環、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾピリジン環、ベンゾジアジン環、ベンゾピロール環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピラゾール環、2H−ピロール環などが挙げられる。
一般式(2)で表される白金錯体の環A、環B、環C、環Dにおける含窒素複素環上の1個以上の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。このような置換基としては、発光特性に悪影響を与えない基であれば特に制限はないが、好ましくは後述する一般式(3)で表される白金錯体におけるR31、R32、R33及びR34で説明される基を挙げることができる。
本発明の一般式(2)で表される白金錯体において、環A、環B、環C、環Dが置換基を有していてもよいアリール環又はヘテロアリール環である場合の当該アリール環としては、炭素数6〜40、好ましくは炭素数6〜30、更に好ましくは6〜20の単環式、多環式又は縮合環式の炭素環式基が挙げられる。また、当該ヘテロアリール環としては、1個〜3個の例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子からなる異種原子を含有する、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式、多環式又は縮合環式の複素環式基が挙げられる。当該複素環式基の多環式や縮合環式を形成する他の環としては、前記した複素環式基や前記した炭素環式基などが挙げられる。
好ましいアリール環又はヘテロアリール環としては、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、ジアジン環、トリアジン環、ピロール環、ジアゾール環、フラン環、チオフェン環、ナフタレン環、ピリミジン環、ピリダジン環、キノリン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、ピラゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環などが挙げられる。
一般式(2)で表される白金錯体の環A、環B、環C、環Dにおけるアリール環又はヘテロアリール環上の1個以上の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。このような置換基としては、発光特性に悪影響を与えない基であれば特に制限はないが、好ましくは後述する一般式(3)で表される白金錯体におけるR31、R32、R33及びR34で説明される基を挙げることができる。
続いて、一般式(2)において、Q、Q、Qで示される二価の原子又は原子団について説明する。
本発明においてQ、Q、Qで示される二価の原子又は原子団は、4個の環基をつなぐスペーサーとして存在し、その具体例としては、例えば、−(CR1516n12−、−O(CR1516n12O−、−(O)n13C(=O)(O)n14−、酸素原子、硫黄原子、−NR17−、−BR18−、−S(=O)−、−SO−、−O(SO)O−、−Si(R1920)−、−OSi(R1920)O−、−C(=CR2122)−等が挙げられる。n12は1〜3の整数を表し、n13及びn14は夫々0又は1を表す。−(CR1516n12−及び−O(CR1516n12O−におけるR15及びR16としては、夫々独立して水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基が挙げられ、−NR17におけるR17としては、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基が挙げられ、−BR18におけるR18としては、アルキル基、アラルキル基及びアリール基が挙げられ、−Si(R1920)−及び−OSi(R1920)O−におけるR19及びR20としては、夫々独立して、アルキル基、アラルキル基又はアリール基が挙げられ、−C(=CR2122)−におけるR21及びR22としては、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基又はシアノ基が挙げられ、これらR15、R16、R17、R18、R19、R20、R21及びR22で示されるアルキル基、アラルキル基及びアリール基の具体例等は、後述する一般式(16)で表される白金錯体におけるアルキル基、アラルキル基及びアリール基の場合と全く同様である。また、R15とR16、R19とR20、R21とR22とが互いに縮合して、各々が置換している原子と共に形成される環としては、ヘテロ原子を含んでもよい5又は6員環が挙げられる。
具体的な環としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、ジオキソラン環、ジオキサン環、フラン環、ピラン環、チオフェン環、ベンゼン環、テトラヒドロシロール環及びシロール環等が挙げられる。また、これらの環は同一原子からの二価基のスピロ環、異なる原子からの二価基の飽和環、芳香族環等も含むものである。
一般式(2)で示される白金錯体の好ましい形態としては、例えば、下記一般式(16)で表される白金錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、置換基R1a、R1b、R1c及びR1dは、夫々独立して、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、モノ又はジアリールアミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヘテロ環基、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基を表し、R1a基同士、R1b基同士、R1c基同士、R1d基同士、R1aとR1b、R1aとR1c、R1bとR1dとが夫々一緒になって縮合環構造を形成してもよい。又は夫々の基とQ、Q、QにおけるR15、R16、R17、R18、R19、又はR20とで縮合環を形成してもよい。m、m、m及びmは0〜3の整数を表す。また、m、m、m及びmが2以上の整数の場合は、複数のR1a、R1b、R1c及びR1dは異なっていてもよい。なお、X、X、X、X、Q、Q、Q、Z、Z、Z及びZは、前記したものと同じ意味を表す。)
一般式(16)において、R1a、R1b、R1c、R1dで示されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、前記したアルキル基の1個以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子によりハロゲン置換された基が挙げられ、具体的には、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等のパーフルオロアルキル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、前記したアルキル基の1個以上の水素原子が前記した炭素環式アリール基(当該アリール基は、前記したアルキル基、後述するアルコキシル基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。)で置換された基が挙げられる。好ましいアラルキル基としては、置換基を有していてもよい、炭素数7〜30、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜15のアリール化アルキル基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、1−フェネチル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数2〜30、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基に1個以上の二重結合を有するものが挙げられ、具体例としては、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜30、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基に1個以上の三重結合を有するものが挙げられ、具体例としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられる。当該アリール基は、前記したアルキル基、後述するアルコキシ基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
ヘテロアリール基としては、炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式、多環式又は縮合環式のヘテロアリール基が挙げられ、具体的にはフリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基及びベンゾチアゾリル基等が挙げられる。当該ヘテロアリール基は、前記したアルキル基、後述するアルコキシ基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
モノ又はジアルキルアミノ基としては、前記したようなアルキル基により、1個又は2個の水素原子が置換されたアミノ基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。
モノ又はジアラルキルアミノ基としては、前記したようなアラルキル基により、1個又は2個の水素原子が置換されたアミノ基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基、1−フェニルエチルアミノ基などが挙げられる。
モノ又はジアリールアミノ基としては、前記したようなアリール基により、1個又は2個の水素原子が置換されたアミノ基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、前記したようなアルキル基に酸素原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基などが挙げられる。
アルケニルオキシ基としては、前記したようなアルケニル基に酸素原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、ビニルオキシ基、アリルオキシ基などが挙げられる。
アラルキルオキシ基としては、前記したようなアラルキル基に酸素原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジルオキシ基、1−フェネチルオキシ基などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、前記したようなアリール基に酸素原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
ヘテロアリールオキシ基としては、前記したようなヘテロアリール基に酸素原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、2−ピリジルオキシ基、2−ピラジルオキシ基、2−ピリミジルオキシ基、2−キノリルオキシ基などが挙げられる。
アシル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等のカルボン酸由来の炭素数1〜18のアシル基が挙げられ、具体例としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、アクリロイル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数2〜19のアルコキシカルボニル基が挙げられ、具体例としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、2−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ラウリルオキシカルボニル基、ステアリルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、例えば炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、カルボン酸由来の例えば炭素数2〜18のアシルオキシ基が挙げられ、具体例としては、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、アクリロイルオキシ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、アミノ基の1個の水素原子が前記したようなアシル基で置換されたアミノ基が挙げられ、具体例としては、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、無置換のカルバモイル基又は窒素原子上の少なくとも1つの水素原子が前記したようなアルキル基、アリール基又はアラルキル基などで置換されたモノ又はジ置換カルバモイル基が挙げられ、例えば、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる。
アルキルチオ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、2−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、2−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。
アラルキルチオ基としては、前記したようなアラルキル基に硫黄原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジルチオ基、1−フェネチルチオ基などが挙げられる。
アリールチオ基としては、前記したようなアリール基に硫黄原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基などが挙げられる。
ヘテロアリールチオ基としては、前記したようなヘテロアリール基に硫黄原子が結合した基が挙げられ、具体例としては、例えば、ピリジルチオ基、2−ベンズイミダゾリルチオ基、2−ベンズオキサゾリルチオ基、2−ベンズチアゾリルチオ基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
ヘテロ環基は、前記したようなヘテロアリール基であり、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、チエニル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンズオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる。
トリアルキルシリル基としては、前記したようなアルキル基で3置換されたシリル基が挙げられ、具体例としては、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
トリアリールシリル基としては、前記したアリール基で3置換されたシリル基が挙げられ、具体例としては、例えば、トリフェニルシリル基などが挙げられる。
これらの置換基は更に置換されていてもよい。また、R1a基同士、R1b基同士、R1c基同士、R1d基同士が一緒になって縮合環構造を形成してもよく、更には、R1aとR1b、R1cとR1c又は/及びR1bとR1dとが一緒になって縮合環構造を形成していてもよい。該縮合環の具体例としては、例えばフェナンスレン環、フルオレン−9−オン環、1,10−フェナンスロリン環、4,5−ジアザフルオレン−9−オン環等が挙げられる。
、m、m及びmは夫々R1a、R1b、R1c及びR1dの数を示し、夫々独立して0〜3の整数を示す。また、m、m、m及びmが2以上の整数の場合は、複数のR1a、R1b、R1c及びR1dは同一であっても互いに異なっていてもよい。
さらに、一般式(16)で示される白金錯体の好ましい形態としては、例えば、下記一般式(17)で表される白金錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、置換基R1a、R1b、R1c及びR1dは、夫々独立して、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、モノ又はジアリールアミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヘテロ環基、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基を表し、R1a基同士、R1b基同士、R1c基同士、R1d基同士、R1aとR1b、R1aとR1c、R1bとR1dとが夫々一緒になって縮合環構造を形成してもよい。又はR1aとR1bはR1eと一緒になって縮合環構造を形成してもよい。R1eは水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。白金原子とX、X、X及びXとの結合は、そのうちの二つが配位結合を残りの二つが共有結合を表す。なお、X、X、X、X、m、m、m及びmは前記と同じ意味を表す。)
一般式(17)における置換基R1a、R1b、R1c、R1d及びR1eの各具体例は、一般式(16)のR1a、R1b、R1c、R1d及びR1eの置換基の説明で列記されたものと同様のものが挙げられる。また、一般式(17)においても、R1a基同士、R1b基同士、R1c基同士、R1d基同士が一緒になって縮合環構造を形成してもよく、更には、R1aとR1b、R1aとR1c又は/及びR1bとR1dとが一緒になって縮合環構造を形成していてもよいし、R1aとR1bはR1eとが一緒になって縮合環構造を形成していてもよい。該縮合環の具体例としては、例えばフェナンスレン環、フルオレン−9−オン環、1,10−フェナンスロリン環、4,5−ジアザフルオレン−9−オン環等が挙げられる。
以下、本発明に用いられる一般式(2)で示される副構成材料(ゲスト材料)である燐光性発光をする白金金属錯体の具体的な構造式を以下に示す。但し、これらは、代表例を例示しただけで、本発明に用いられる一般式(2)で示される白金金属錯体がこれに限定されるものではない。
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
また、本発明の有機発光素子の発光層の副構成材料の燐光発光性材料としてとして好ましく用いられる、下記一般式(3)で示される白金錯体について具体的に説明する。
Figure 2007142111
(式中、環E及び環Fは、夫々独立して、置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、R31、R32、R33及びR34は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R31とR32、R32とR33、R33とR34は、夫々縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。)
一般式(3)中、環E及び環Fは、夫々独立して、置換基を有してもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。芳香環としては、例えば炭素数6〜14の単環、多環或いは縮合環である芳香環が挙げられ、具体的にはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環等が挙げられる。置換芳香環としては、上記芳香環の少なくとも1個の水素原子が置換基で置換された芳香環が挙げられる。
芳香族複素環としては、例えば炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環、多環或いは縮合環である芳香族複素環が挙げられ、具体的にはフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピラゾリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環等が挙げられる。置換芳香族複素環としては、上記芳香族複素環の少なくとも1個の水素原子が置換基で置換された芳香族複素環が挙げられる。
前記置換基としては、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、スルフィノ基、スルフィニル基、スルホ基、スルホニル基、アミノ基、置換アミノ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、スルファモイル基、置換スルファモイル基、ウレイド基、置換ウレイド基、リン酸アミド基、シリル基、ヒドラジノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、ハロゲン原子等が挙げられる。
置換基について更に具体的に説明すると、炭化水素基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。この内、アルキル基としては、直鎖状でも、分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−メチルペンタン−3−イル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。アルキニル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、具体的にはエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナンスレニル基、ビフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としては、前記アルキル基の少なくとも1個の水素原子が前記アリール基で置換された基が挙げられ、例えば炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、具体的にはベンジル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルプロピル基、3−ナフチルプロピル基等が挙げられる。
また、脂肪族複素環基としては、例えば炭素数2〜14で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環の脂肪族複素環基、多環又は縮合環の脂肪族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基の具体例としては、例えば、ピロリジル−2−オン基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチエニル基等が挙げられる。
更に、芳香族複素環基としては、例えば炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式芳香族複素環基、多環式又は縮合環式の芳香族複素環基が挙げられ、具体的にはフリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、5−メチルペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
アルキレンジオキシ基としては、例えば炭素数1〜3のアルキレンジオキシ基が挙げられ、具体的にはメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば炭素数6〜14のアリールオキシ基が挙げられ、具体的にはフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基等が挙げられる。
アラルキルオキシ基としては、例えば炭素数7〜12のアラルキルオキシ基が挙げられ、具体的にはベンジルオキシ基、2−フェニルエトキシ基、1−フェニルプロポキシ基、2−フェニルプロポキシ基、3−フェニルプロポキシ基、1−フェニルブトキシ基、2−フェニルブトキシ基、3−フェニルブトキシ基、4−フェニルブトキシ基、1−フェニルペンチルオキシ基、2−フェニルペンチルオキシ基、3−フェニルペンチルオキシ基、4−フェニルペンチルオキシ基、5−フェニルペンチルオキシ基、1−フェニルヘキシルオキシ基、2−フェニルヘキシルオキシ基、3−フェニルヘキシルオキシ基、4−フェニルヘキシルオキシ基、5−フェニルヘキシルオキシ基、6−フェニルヘキシルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロアリールオキシ基としては、例えば異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、炭素数2〜14のヘテロアリールオキシ基が挙げられ、具体的には、2−ピリジルオキシ基、2−ピラジルオキシ基、2−ピリミジルオキシ基、2−キノリルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えばカルボン酸由来の炭素数2〜18のアシルオキシ基が挙げられ、具体的にはアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、直鎖状でも分岐状でもよい、例えば脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等のカルボン酸由来の炭素数1〜18のアシル基が挙げられ、具体的にはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数2〜19のアルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ラウリルオキシカルボニル基、ステアリルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、例えば炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基としては、例えば炭素数8〜15のアラルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはベンジルオキシカルボニル基、フェニルエトキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状でもよい、例えば炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられ、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、2−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、例えば炭素数6〜14のアリールチオ基が挙げられ、具体的にはフェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
アラルキルチオ基としては、例えば炭素数7〜12のアラルキルチオ基が挙げられ、具体的にはベンジルチオ基、2−フェネチルチオ基等が挙げられる。
ヘテロアリールチオ基としては、例えば異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでいる、炭素数2〜14のヘテロアリールチオ基が挙げられ、具体的には、例えば4−ピリジルチオ基、2−ベンズイミダゾリルチオ基、2−ベンズオキサゾリルチオ基、2−ベンズチアゾリルチオ基等が挙げられる。
スルフィニル基としては、例えばR−SO−(Rは、上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等を表す。)で表される置換スルフィニル基が挙げられる。スルフィニル基の具体例としては、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基等が挙げられる。
スルホニル基としては、例えばR−SO−(Rは、上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等を表す。)で表される置換スルホニル基が挙げられる。スルホニル基の具体例としては、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。
置換アミノ基としては、アミノ基の1個又は2個の水素原子が上記アルキル基、上記アリール基又はアミノ基の保護基等の置換基で置換されたアミノ基が挙げられる。アミノ保護基の具体例としては、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基及びスルホニル基等が挙げられる。
アルキル基で置換されたアミノ基、即ちアルキル基置換アミノ基の具体例としては、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基が挙げられる。
アリール基で置換されたアミノ基、即ちアリール基置換アミノ基の具体例としては、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基が挙げられる。アラルキル基で置換されたアミノ基、即ちアラルキル基置換アミノ基の具体例としては、N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基が挙げられる。
アシル基で置換されたアミノ基、即ちアシルアミノ基の具体例としては、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアルコキシカルボニルアミノ基の具体例としては、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアリールオキシカルボニルアミノ基の具体例としては、アミノ基の1個の水素原子が前記したアリールオキシカルボニル基で置換されたアミノ基が挙げられ、具体的にはフェノキシカルボニルアミノ基、ナフチルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基で置換されたアミノ基、即ちアラルキルオキシカルボニルアミノ基の具体例としては、ベンジルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルホニル基で置換されたアミノ基、即ちスルホニルアミノ基の具体例としては、メタンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられる。
置換カルバモイル基としては、カルバモイル基中のアミノ基の1個又は2個の水素原子が上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基で置換されたカルバモイル基が挙げられ、具体的にはN−メチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基等が挙げられる。
置換スルファモイル基としては、スルファモイル基中のアミノ基の1個又は2個の水素原子が上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基で置換されたスルファモイル基が挙げられ、具体的にはN−メチルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基等が挙げられる。
置換ウレイド基としては、ウレイド基中の窒素原子上の少なくとも一つの水素原子が上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基で置換されたウレイド基が挙げられ、具体的にはN−メチルウレイド基、N−フェニルウレイド基等が挙げられる。
リン酸アミド基としては、リン酸アミド基中のリン酸基の少なくとも1個の水素原子が上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基で置換された置換リン酸アミド基が挙げられ、具体的にはジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基等が挙げられる。
シリル基としては、例えばケイ素原子上の3個の水素原子が上記アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基で置換されたトリ置換シリル基が挙げられ、具体的にはトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
これらの置換基の中でも、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、ヘテロアリールチオ基、スルフィニル基、スルホニル基、置換アミノ基、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、置換ウレイド基、リン酸アミド基又はシリル基は、上記置換基の群から選ばれる基によってさらに置換されていてもよい。
また、一般式(3)中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。特に好ましいXとしては酸素原子が挙げられる。
一般式(3)中、R31及びR34は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。該置換基としては、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基等が挙げられる。炭化水素基、脂肪族複素環基及び芳香族複素環基は、環E及び環Fの説明において詳述されたこれら置換基と同様の例が挙げられる。またこれらの置換基は、環E及び環Fの説明において詳述した置換基の群から選ばれる基によってさらに置換されていてもよい。
一般式(3)中、R32及びR33は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。該置換基としては、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シアノ基等が挙げられる。炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換カルバモイル基及びシアノ基は、環E及び環Fの説明において詳述されたこれら置換基と同様の例が挙げられる。また、炭化水素基、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基及び置換カルバモイル基は、環E及び環Fの説明において詳述した置換基の群から選ばれる基によってさらに置換されていてもよい。
また、R31とR32、R32とR33、R33とR34は夫々縮合して環を形成してもよい。R31とR32、R33とR34が縮合して環を形成した場合の例としては、置換基を有してもよい含窒素芳香族複素環が挙げられる。置換基を有していてもよい含窒素芳香族複素環としては、含窒素芳香族複素環及び置換含窒素芳香族複素環が挙げられる。
含窒素芳香族複素環は、例えば炭素数2〜15で、少なくとも白金中心に配位可能な1個の窒素原子を異種原子として有する芳香族複素環であり、さらに1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子を有してもよい。更に、白金中心に配位する窒素原子に隣接する二つの原子は炭素原子であることが好ましい。また、前記含窒素芳香族複素環は、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環の含窒素芳香族複素環、多環或いは縮合環の含窒素芳香族複素環である。含窒素芳香族複素環の具体例としては、例えばピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イソキノリン環、キナゾリン環、ナフチリジン環等が挙げられる。置換含窒素芳香族複素環としては、上記含窒素芳香族複素環の少なくとも1個の水素原子が置換基によって置換された含窒素芳香族複素環が挙げられる。該置換基としては、環E及び環Fの説明において詳述した置換基と同様の例が挙げられる。
32とR33が縮合して環を形成した場合の例としては、例えば置換基を有していてもよい脂肪族環、置換基を有していてもよい脂肪族複素環、置換基を有していてもよい芳香環、置換基を有していてもよい芳香族複素環が挙げられる。置換基を有していてもよい脂肪族環としては、脂肪族環及び置換脂肪族環が挙げられる。脂肪族環としては、例えば炭素数3〜14で、3〜8員の単環の脂肪族環、多環或いは縮合環の脂肪族環が挙げられる。脂肪族環の具体例としては、例えばシクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、デカリン環等が挙げられる。置換脂肪族環としては、上記脂肪族環の少なくとも1個の水素原子が置換基によって置換された脂肪族環が挙げられる。該置換基としては、環E及び環Fの説明において詳述した置換基と同様の例が挙げられる。
置換基を有していてもよい脂肪族複素環としては、脂肪族複素環及び置換脂肪族複素環が挙げられる。脂肪族複素環としては、例えば炭素数2〜14で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいる、5〜8員、好ましくは5又は6員の単環の脂肪族複素環、多環或いは縮合環の脂肪族複素環が挙げられる。脂肪族複素環の具体例としては、例えばピロリドン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロチオフェン環等が挙げられる。置換脂肪族複素環としては、上記脂肪族複素環の少なくとも1個の水素原子が置換基によって置換された脂肪族複素環が挙げられる。前記置換基としては、環E及び環Fの説明において詳述した置換基と同様の例が挙げられる。
置換基を有していてもよい芳香環及び置換基を有していてもよい芳香族複素環としては、環E及び環Fの説明において詳述した環と同様の例が挙げられる。
31とR32、R32とR33、R33とR34が夫々縮合して形成した環は、夫々さらに結合して縮合環を形成してもよい。該縮合環の具体例としては、例えばキノリン環、ジヒドロキノリン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、1,10−フェナンスロリン環、4,5−ジアザフルオレン−9−オン環等が挙げられる。
本発明に用いられる副構成材料(ゲスト材料)である一般式(3)で示される白金錯体のさらに好ましい化合物として、下記一般式(4)で表される白金錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、環G、環H及び環Kは、夫々独立して、置換基を有していてもよい芳香環を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、R35及びR36は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R35と環H、R36と環Hは、夫々結合して縮合環を形成してもよい。)
一般式(4)における、R35及びR36で表される置換基としては、前記一般式(3)の説明中のものと同様な基が挙げられる。また、環G、環H及び環Kに関しても、前記一般式(3)で環Eあるいは環Fで説明したものと同様な環が挙げられる。
以下、本発明に用いられる副構成材料(ゲスト材料)である一般式(3)又は一般式(4)で表される白金錯体の具体的な構造式を(1−1)〜(1−96)として挙げるが、本発明で用いられる一般式(3)又は一般式(4)で表される白金錯体が、これら具体例に限定されるものではない。
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
また、本発明の有機発光素子の発光層の副構成材料の燐光発光性材料としてとして好ましく用いられる白金又はイリジウムを有する燐光発光性材料として、例えば、下記一般式(5)で示される白金又はイリジウム錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。環Sは置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。R41、R42は夫々独立して水素原子又は置換基を表す。環SとR41、R41とR42、及び環SとR42は互いに縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。Lは負一価の配位子を示す。n1は1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示すが、nとnの和は2又は3である。)
本発明の一般式(5)で表される白金又はイリジウム錯体において、環Sにおける置換基を有していてもよい芳香族複素環としては、少なくとも1個の窒素原子を異種原子として有する複素環であり、更に1個〜3個の例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子からなる異種原子を含有していてもよい5〜8員、好ましくは5又は6員の単環式、多環式又は縮合環式の複素環が挙げられる。芳香族複素環の窒素原子はイリジウム又は白金原子に配位することができるものである。多環式基や縮合環式基を形成する他の環としては前記した複素環式基や炭素環式基などが挙げられる。好ましい含窒素複素環としては、例えば、ピリジン環、ジアジン環、トリアジン環、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾピリジン環、ベンゾジアジン環、ベンゾピロール環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピラゾール環、2H−ピロール環等が挙げられる。
本発明の一般式(5)で表される白金又はイリジウム錯体において、R41及びR42で表される置換基の例としては、前記一般式(3)の説明中で置換基として説明されたものと同様な基が挙げられる。
本発明の一般式(5)で表される白金又はイリジウム錯体において、Lは一価のアニオン性配位子を表し、これらアニオン性配位子としては例えば前記非特許文献5及び6として挙げた、H.Yersin著、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社、1987年発行、又は山本明夫著、「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。前記アニオン性配位子としては、2座配位子が好ましく、ジケトン化合物(例えばアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなど)由来の配位子、ピコリン酸由来の配位子、テトラピラゾリルボレート等が好ましく、この中でもジケトン配位子がより好ましい。
一般式(5)で示される白金又はイリジウム錯体の好ましい形態として、例えば下記一般式、(6)、(7)、(8)が挙げられる。
Figure 2007142111
Figure 2007142111
Figure 2007142111
(一般式(6)、(7)、(8)中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
置換基R〜R13の置換基の例としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dで詳述された置換基と同様な基が挙げられる。
また、一般式(5)で示される白金又はイリジウム錯体の好ましい形態はとして、例えば下記一般式(9)が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R、RとR、R11とR12、R12とR13、R11とR13は夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
置換基R〜R、R11〜R13の置換基の例としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dで詳述された置換基と同様な基が挙げられる。
以下、本発明に用いられる副構成材料(ゲスト材料)である一般式(5)、(6)、(7)、(8)、(9)で表される白金またはイリジウム錯体の具体的な構造式を挙げる。本発明で用いられる副構成材料である一般式(5)で表される白金またはイリジウム錯体は、下記具体例に限定されるものではない。
Figure 2007142111
さらに、本発明に用いられる副構成材料(ゲスト材料)である燐光発光性材料としては、例えば、下記一般式(10)で示される白金錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、R101〜R112は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R102とR103、R105とR106、R108とR109、R111とR112は夫々縮合して環を形成してもよい。)
置換基R101〜R112の例としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dで説明された置換基と同様な基が挙げられる。
以下、本発明に用いられる副構成材料(ゲスト材料)である一般式(10)で表される白金錯体の具体的な構造式を挙げるが、本発明で用いられる一般式(10)で表される白金錯体が、これら具体例に限定されるものではない。
Figure 2007142111
続いて、本発明において用いられる第1主構成材料(第1ホスト材料)について説明する。発光層のホスト材料である発光性金属錯体としては、典型元素及び遷移元素及びランタノイド系元素からなる金属元素と配位子から形成される金属錯体が挙げられる。この金属錯体は中性金属錯体もしくはイオン性金属錯体であってもかまわないが、中性金属錯体であることが好ましい。
該発光性金属錯体としては、例えば、下記一般式(11)で示されるアルミニウム、ガリウム又はインジウム錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、Mtlは、アルミニウム、ガリウム又はインジウム原子を表す。R51〜R56は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。Arは置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。夫々の置換基が他の置換基と縮合して環を形成してもよい。)
一般式(11)中、置換基R51〜R56および芳香環(アリール基)又は芳香族複素環(ヘテロアリール基)としては、前記一般式(16)で置換基あるいは芳香環(アリール基)又は芳香族複素環(ヘテロアリール基)として説明されたものと同様な基が挙げられる。
以下、本発明に用いられる第1主構成材料(第1ホスト材料)である一般式(11)で表される発光性金属錯体の具体的な構造式を挙げるが、本発明で用いられる一般式(11)で表される発光性金属錯体が、これら具体的な構造式で挙げられた化合物に限定されるものではない。
Figure 2007142111
また、本発明において第1主構成材料(第1ホスト材料)として用いられる発光性金属錯体は、燐光発光を有する金属錯体であることが好ましい。燐光発光を有する金属錯体とは、結晶中、固体中又は溶液中、室温又は低温において燐光発光する金属錯体を示す。このような特性を有する燐光発光する金属錯体としては、例えば下記一般式(12)で表される燐光発光性錯体等挙げられるが、結晶中、固体中又は溶液中、室温又は低温において燐光発光する金属錯体はこれに限定されるものではない。
Figure 2007142111
(式中、M’は遷移金属原子を示す。環A’及び環B’は、この中の何れかの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A’と環B’の置換基は縮合して縮合環を形成してもよい。X及びXは、この中のいずれかが遷移金属原子に配位結合する窒素原子を示し、残りは炭素原子又は窒素原子を表す。Y及びYは、夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Z及びZは、いずれかが配位結合手を示し、残りが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。Qは、二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。Lは負一価の配位子を示す。)
本発明の一般式(12)で表される遷移錯体において、芳香環又は芳香族複素環である環A’と環B’、二価の原子又は原子団、又は結合手、およびQの例は、前記一般式(2)の説明中の環A、環B、環C及び環D、Q、Q及びQにおいて説明されたものと同様な基が挙げられる。また、負一価の配位子Lについては、前記一般式(1)のLの説明中のものと同様な基が挙げられる。
前記一般式(12)で示される遷移錯体の好ましい形態としては、例えば、下記一般式(13)で表される白金又はイリジウム錯体が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜Rの置換基はR〜R内の他の置換基と縮合して環を形成しても良い。R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
置換基R〜R、R11〜R13としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dの説明中のものと同様な基が挙げられる。
以下、本発明に用いられる第1主構成材料(第1ホスト材料)である一般式(12)、(13)で表される燐光発光性錯体の具体的な構造式を挙げる。本発明で第1主構成材料として用いられる一般式(12)、(13)で表される白金又はイリジウム錯体が、以下の構造式で示されるものに限定されるものではない。
Figure 2007142111
Figure 2007142111
続いて、本発明において用いられる第2主構成材料(第2ホスト材料)について説明する。第2主構成材料はカルバゾール骨格を持つ化合物が用いられる。このようなカルバゾール骨格を持つ化合物としては、例えば下記一般式(14)で示されるカルバゾール骨格を持つ化合物が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、R201〜R208は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、夫々の置換基が他の置換基と縮合して環を形成してもよい。R209、R210及びR211は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。Q、Qは二価の原子団又は結合手を示す。m、nは自然数を示す。)
置換基R201〜R211としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dの説明中のものと同様な基が挙げられる。二価の原子団又は結合手Q、Qとしては、前記一般式(2)の説明中の二価の原子団又は結合手Q、Q及びQと同様な基が挙げられる。
また、本発明において用いられる第2主構成材料(第2ホスト材料)の他の例としては、例えば下記一般式(15)で示されるカルバゾール骨格を持つ化合物が挙げられる。
Figure 2007142111
(式中、R212〜R235は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。また、夫々の置換基は他の置換基と結合してもよい。Qは二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。)
置換基R212〜R235としては、前記一般式(16)の置換基R1a、R1b、R1c及びR1dの説明中のものと同様な基が挙げられる。二価の原子又は原子団、又は結合手Qとして、前記一般式(2)の説明中の二価の原子又は原子団、又は結合手Q、Q及びQと同様な基が挙げられる。
以下、本発明に用いられる第2主構成材料(第2ホスト材料)として例示された一般式(14)、(15)で表される燐光発光性錯体の具体的な構造式を挙げる。本発明で用いられる第2主構成材料は一般式(14)、(15)で表されるこれら具体例に限定されるものではない。
Figure 2007142111
Figure 2007142111
本発明に用いられる発光層における主構成材料群及び副構成材料は、単量体であっても、また、デンドリマー及び高分子化合物のような重合体でもあっても良い。又、本発明に用いられる主構成材料群及び副構成材料は、有機溶媒もしくは水溶液に溶解性を有する特性を有しても良い。
本発明に用いる主構成材料群と副構成材料の割合は主構成材料群/副構成材料=99.9/0.1質量%〜50/50質量%であり、好ましくは99.5/0.5質量%〜70/30質量%である。さらに好ましくは99.0/1.0質量%〜80/20質量%である。
本発明に用いる第1主構成材料と第2主構成材料の割合は、第1主構成材料/第2主構成材料=99.9/0.1質量%〜0.1/99.9質量%であり、好ましくは90/10質量%〜10/90質量%である。さらに好ましくは75/25質量%〜25/75質量%である。
上記具体例でもって示された主構成材料群及び副構成材料を含む発光層には、他の成分も含むことが出来る。即ち、他のゲスト材料である金属錯体材料、蛍光材料、燐光材料などの発光材料等、又は下記に示した正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層で挙げられる化合物等が挙げられる。
本発明の発光層の厚みは1nm〜5μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましい。さらに好ましくは20〜200nmである。
発光素子の有機層(有機化合物層)の形成方法は、特に限定されないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、コーティング法、インクジェット法などの方法が用いられ、特性面、製造面から抵抗加熱蒸着、コーティング法が好ましい方法である。本発明の発光素子は、陽極、陰極の一対の電極間の発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄膜から構成されている。発光素子を構成する、前記発光層以外の他の層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などが挙げられ、これらの層は必要に応じ発光素子の構成層として用いられる。発光層を含む前記各層は、夫々他の機能を備えたものであっても良い。前記他の層の形成には、夫々これら各層を構成するために知られた種々の材料を用いることが出来る。以下、発光素子を構成する各層について、その機能と代表的な材料及び各層の形成方法を簡単に説明する。
陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層などに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物などを用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(以下、ITOとする)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性などの点からITOが好ましい。陽極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極は通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが用いられる。ガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。基板の厚みは、機械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラスを用いる場合には、通常0.2mm以上、好ましくは0.7mm以上のものを用いる。陽極の作製には材料によって種々の方法が用いられるが、たとえばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法など)、ITO分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げ、発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場合、UV−オゾン処理、プラズマ処理などが効果的である。
陰極は電子注入層、電子輸送層、発光層などに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送層、発光層などの負極と隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。陰極の材料としては金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いる事ができ、具体例としてはリチウム、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属およびその弗化物、マグネシウム、カルシウムといったアルカリ土類金属及びその弗化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属等が挙げられ、好ましくは仕事関数が4eV以下の材料であり、より好ましくはアルミニウム、リチウム−アルミニウム合金又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金又はそれらの混合金属等である。
陰極は、上記化合物及び混合物を含む積層構造を取ることも出来る。陰極の膜厚は材料により適時選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。陰極の作製には電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法等の方法が用いられ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を同時に蒸着することも出来る。さらに、複数の金属を同時に蒸着して合金で極を形成することも可能であり、またあらかじめ調整した合金を蒸着させても良い。陰極及び陽極のシート抵抗は低い方が好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の材料は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば良い。正孔注入層、正孔輸送層の材料としては、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)
誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン誘導体、イリジウム錯体等が挙げられる。正孔注入層、正孔輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、さらに好ましくは10nm〜500nmである。正孔注入層、正孔輸送層は上述した材料の一種又は二種以上から成る単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であっても良い。正孔注入層、正孔輸送層の作製方法は、真空蒸着法やLB法、前記の正孔注入輸送剤を溶媒に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法等の方法が用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解又は分散することが出来、樹脂成分としては例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
電子注入層、電子輸送層の材料は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば良い。陽極から注入された正孔を障壁する機能を有する正孔ブロッキング層のイオン化ポテンシャルは、発光層のイオン化ポテンシャルよりも大きいものを選択する。電子注入層、電子輸送層の材料としては、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、多環系化合物、バソクプロイン等のヘテロ多環系化合物、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、アントラキノンジメタン誘導体、アントロン誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンテトラカルボン酸又はペリレンテトラカルボン酸等の芳香環テトラカルボン酸の酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機ケイ素化合物、イリジウム錯体、フッ化リチウム、酸化リチウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等が挙げられる。電子注入層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常0.01nm〜1μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1nm〜100nmであり、さらに好ましくは0.2nm〜5nmである。電子輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、さらに好ましくは10nm〜500nmである。電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上から成る単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であっても良い。電子注入層、電子輸送層の形成方法としては、真空蒸着法やLB法、前記の正孔注入輸送剤を溶媒に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法等の方法が用いられる。コーティング法の場合、樹脂成分と共に溶解又は分散することが出来、樹脂成分としては正孔注入層及び正孔輸送層の場合に例示したものが適用できる。
保護層の材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであれば良い。具体例としては、インジウム、錫、鉛、金、銀、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル等の金属、酸化マグネシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ゲルマニウム、酸化ニッケル、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化イッテルビウム、酸化チタンなどの金属酸化物、弗化マグネシウム、弗化リチウム、弗化アルミニウム、弗化カルシウムの金属弗化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも一種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。保護層の形成方法についても特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法を適用できる。
発光層の材料としては、電界印加時に陽極または正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができると共に、陰極又は電子注入層、電子輸送層から電子を注入することができる機能や、注入された電荷を移動させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層を形成することができものであれば、本発明の化合物のほかに他のゲスト材料である金属錯体材料、蛍光材料、燐光材料などの発光材料等、又は上記に示した正孔注入層、正孔輸送層、下記に示した電子注入層、電子輸送層で挙げられる化合物等があってもよい。発光層はひとつであっても複数であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光して、例えば、白色を発光してもよい。また、単一の発光層から白色を発光してもよい。発光層が複数の場合は、そのうちの何れか一層が本発明に係る発光層であってもよいし、全ての層が本発明に係る発光層であってもよいが、全ての層が本発明に係る発光層である態様が好ましい。発光層の形成方法は、特に限定されるものではないが、前述の有機化合物層の形成方法と同様の方法、すなわち抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、コーティング法、インクジェット法、印刷法、LB法、転写法などの方法が用いられ、好ましくは抵抗加熱蒸着、コーティング法である。
本発明で示した高効率な発光素子は、省エネルギーや高輝度が必要な製品に応用が可能である。応用例としては表示装置・照明装置やプリンターの光源、液晶表示装置のバックライトなどが考えられる。表示装置としては、省エネルギーや高視認性・軽量なフラットパネルディスプレイが可能となる。また、プリンターの光源としては、現在広く用いられているレーザビームプリンタのレーザー光源部を、本発明の発光素子に置き換えることができる。独立にアドレスできる素子をアレイ上に配置し、感光ドラムに所望の露光を行うことで、画像形成する。本発明の素子を用いることで、装置体積を大幅に減少することができる。照明装置やバックライトに関しては、本発明による省エネルギー効果が期待できる。ディスプレイへの応用では、単純マトリックス方式及びアクティブマトリクス方式であるTFT駆動回路を用いて駆動する方式が考えられる。上記ITO電極の上に多層あるいは単層の有機EL層/陰極層を順次積層し有機EL表示パネルを得ることができる。本発明の発光層を用いた表示パネルを駆動することにより、良好な画質で、長時間表示にも安定な表示が可能になる。
以下、比較例、実施例などの具体例を挙げ、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、比較例及び実施例中において物性の測定に用いた装置は以下の通りである。
電流電圧計:ケースレーインスツルメンツ社製 直流電流源2400
色彩色度(輝度)計:ミノルタ製 CS-100
発光スペクトル測定装置:オーシャンオプティクス社製 分光蛍光計USB2000
まず、蒸着型素子による本発明の実施例1〜4及び比較例1〜6を示す。以下、この蒸着型素子による実施例及び比較例に用いた蒸着型素子作成工程の共通部分をまず説明する。
素子構成として、図1に示す有機層が4層の素子を使用した。ITO基板上に、以下の有機層1、2、3、4、電子注入層及び電極層を、10−4Paの真空チャンバー内で抵抗加熱により順次真空蒸着し、製膜した。
有機層1(ホール輸送層)(40nm):α−NPD
有機層2(発光層)(35nm):所定のホスト/所定のゲスト(重量比6重量%)又は所定の第1ホスト(重量比47重量%)/所定の第2ホスト(重量比47重量%)/所定のゲスト(重量比6重量%)
有機層3(励起子拡散防止層)(10nm):BAlq
有機層4(電子輸送層)(35nm):Alq
電子注入層(0.5nm):LiF
電極層(100nm):Al
Figure 2007142111
ITO側を陽極に、Al側を陰極にして電圧を印加して、電流、輝度、発光スペクトル測定を行った。上記測定は素子劣化の原因として酸素や水が問題なので、その要因を除くため真空チャンバーから水及び酸素が1ppm以下に維持されたアルゴンで満たされたグローブボックスに空気に触れることなく取り出し、ガラスキャップで封止を行った後に測定を行った。
(比較例1)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料H2−1中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.660、y=0.337、発光ピークは624nm、外部量子効率は6.7%であった。
(比較例2)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料BAlq中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.648、y=0.352、発光ピークは624nm,外部量子効率は7.2%であった。
(比較例3)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料H1−1中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.652、y=0.348、発光ピークは624nm、外部量子効率は9.3%であった。
(実施例1)
例示化合物E−4をゲスト材料として、第1ホスト材料BAlqが47重量%、第2ホスト材料H2−1が47重量%中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.646、y=0.353、発光ピークは625nm、外部量子効率は7.5%であった。第1ホスト材料、第2ホスト材料を夫々単独で用いた比較例2、比較例1より両ホスト材料を発光層に共蒸着した本実施例は外部量子効率が向上した。
(実施例2)
例示化合物E−4をゲスト材料として、第1ホスト材料H1−1が47重量%、第2ホスト材料H2−1が47重量%中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.649、y=0.350、発光ピークは624nm、外部量子効率は11.1%であった。第1ホスト材料、第2ホスト材料を夫々単独で用いた比較例3、比較例1より両ホスト材料を発光層に共蒸着した本実施例は外部量子効率が向上した。
(比較例4)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料H1−6中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.647、y=0.353、発光ピークは614nm、外部量子効率は12.1%であった。
(実施例3)
例示化合物E−4をゲスト材料として、第1ホスト材料H1−6が47重量%、第2ホスト材料H2−1が47重量%中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.643、y=0.357、発光ピークは624nm、外部量子効率は12.4%であった。第1ホスト材料、第2ホスト材料を夫々単独で用いた比較例4、比較例1より両ホスト材料を発光層に共蒸着した本実施例は外部量子効率が向上した。
(比較例5)
例示化合物1−11をゲスト材料として、ホスト材料H2−1中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、励起子拡散防止層はBAlqに代えてBCPを用いて素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.635、y=0.359、発光ピークは631nm、外部量子効率は2.6%であった。
(比較例6)
例示化合物1−11をゲスト材料として、ホスト材料H1−1中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、励起子拡散防止層はBAlqに代えてBCPを用いて素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.641、y=0.359、発光ピークは629nm、外部量子効率は2.1%であった。
(実施例4)
例示化合物1−11をゲスト材料として、第1ホスト材料H1−1が47重量%、第2ホスト材料H2−1が47重量%中に6重量%、共蒸着によるドーピングを行って発光層を形成し、励起子拡散防止層はBAlqに代えてBCPを用いて素子を作製した。1000cd/m時のCIE色度はx=0.624、y=0.375、発光ピークは630nm、外部量子効率は3.6%であった。第1ホスト材料、第2ホスト材料を夫々単独で用いた比較例6、比較例5より両ホスト材料を発光層に共蒸着した本実施例は外部量子効率が向上した。
Figure 2007142111
次に、塗布型素子による本発明の実施例5及び比較例7、8を示す。この塗布型素子作成工程の共通部分を説明する。
素子構成として、図1に示す有機層が4層の素子を使用した。ITO基板上に、有機層1、2、3、4、電子注入層、電極層を順次製膜した。有機層1、有機層2はスピンコートにて製膜した。有機層1は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDT/PSS)をスピンコートし、180℃で1時間加熱乾燥して製膜した。有機層2は1wt%の1,2−ジクロロエタン溶液を1000rpmでスピンコートし、100℃で1時間加熱乾燥により製膜した。有機層3、有機層4、電子注入層及び電極層は、10−4Paの真空チャンバー内で抵抗加熱により順次真空蒸着して、製膜した。
Figure 2007142111
有機層1(ホール輸送層)(35nm):PEDT/PSS
有機層2(発光層)(90nm):所定のホスト/所定のゲスト(重量比6重量%)又は所定の第1ホスト(重量比47重量%)/所定の第2ホスト(重量比47重量%)/所定のゲスト(重量比6重量%)
有機層3(励起子拡散防止層)(10nm):BCP
有機層4(電子輸送層)(20nm):Alq
電子注入層(0.5nm):LiF
電極層(100nm):Al
(比較例7)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料H2−2中に6重量%、スピンコートによって発光層を形成し、素子を作製した。100cd/m時の発光ピークは629nm、外部量子効率は0.37%であった。
(比較例8)
例示化合物E−4をゲスト材料として、ホスト材料H1−6中に6重量%、スピンコートによって発光層を形成し、素子を作製した。100cd/m時の発光ピークは615nm、外部量子効率は1.9%であった。
(実施例5)
例示化合物E−4をゲスト材料として、第1ホスト材料H1−6が47重量%、第2ホスト材料H2−2が47重量%中に6重量%、スピンコートによって発光層を形成し、素子を作製した。100cd/m時の発光ピークは618nm、外部量子効率は6.6%であった。第1ホスト材料、第2ホスト材料を夫々単独で用いた比較例8、比較例7より両ホスト材料を発光層に用いた本実施例は外部量子効率が向上した。
Figure 2007142111
(比較例9)
比較例1の素子構成で有機層1(ホール輸送層)をITO側から銅フタロシアニン(10nm)、α−NPD(30nm)に変更した素子を作製した。初期輝度1000cd/m、20.20mA/cmで定電流DC駆動させた。初期輝度を1として輝度の減衰をフォトダイオードS2386−18K(浜松フォトニクス製)にて測定した。輝度は240時間の駆動で初期輝度の86.17%であり、300時間の駆動で初期輝度の84.29%であった(図2)。この60時間の減衰は1.88%であり、同じ割合で輝度が減衰するとした場合、輝度が初期輝度から半減する時間は1454時間である。
(比較例10)
比較例3の素子構成で有機層1(ホール輸送層)をITO側から銅フタロシアニン(10nm)、α−NPD(30nm)に変更した素子を作製した。初期輝度1000cd/m、18.96mA/cmで定電流DC駆動させた。初期輝度を1として輝度の減衰をフォトダイオードS2386−18K(浜松フォトニクス製)にて測定した。輝度は240時間の駆動で初期輝度の85.83%であり、300時間の駆動で初期輝度の84.00%であった(図2)。この60時間の減衰は1.83%であり、同じ割合で輝度が減衰するとした場合、輝度が初期輝度から半減する時間は1414時間である。
(実施例6)
実施例2の素子構成で有機層1(ホール輸送層)をITO側から銅フタロシアニン(10nm)、α−NPD(30nm)に変更した素子を作製した。初期輝度1000cd/m、11.98mA/cmで定電流DC駆動させた。初期輝度を1として輝度の減衰をフォトダイオードS2386−18K(浜松フォトニクス製)にて測定した。輝度は240時間の駆動で初期輝度の81.82%であり、300時間の駆動で初期輝度の80.82%であった(図2)。この60時間の減衰は1.00%であり、同じ割合で輝度が減衰するとした場合、輝度が初期輝度から半減する時間は2149時間である。
比較例9、比較例10、実施例6から明らかなように、発光層の第1主構成材料が発光性金属錯体であり、第2主構成材料がカルバゾール骨格を持つ化合物であり、かつ副構成材料が燐光発光性材料であることを特徴とする発光素子は耐久性にも優れる。
このように本発明の素子は発光効率に優れ、耐久性に優れる素子を実現した。
実施例及び比較例で作成したEL素子の素子構成を示す。 比較例9、比較例10及び実施例6における有機EL素子の初期輝度1000cd/m、定電流DC駆動下における輝度減衰の様子を示す。

Claims (19)

  1. 対向した電極間に3成分以上の材料で構成された発光層を有する有機発光素子において、該発光層の第1主構成材料が発光性金属錯体であり、第2主構成材料がカルバゾール骨格を持つ化合物であり、かつ副構成材料が燐光発光性材料であることを特徴とする発光素子。
  2. 前記燐光発光性材料が白金又はイリジウム金属を有する材料である請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(1)で示される材料である請求項2に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。W、W、W及びWは、夫々白金又はイリジウム原子に配位する配位部位を表す。Lは一価のアニオン性配位子を表す。V、V及びVは、夫々、二価の原子又は原子団、単結合又は二重結合を表す。破線で表される結合は単結合又は二重結合を、実線で表される結合は配位結合又は共有結合を表す。nは0〜2の整数を表す。)
  4. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(2)で示される材料である請求項3に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、環A、環B、環C及び環Dは、この中の何れか2つの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの2つの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A、環B、環C及び環Dは、夫々が縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。X、X、X及びXは、この中の何れか2つが白金原子に配位結合する窒素原子を示し、残りの2つは炭素原子又は窒素原子を表す。Y、Y、Y、Y、Y及びYは、夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Q、Q及びQは、夫々独立して二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。Z、Z、Z及びZは、いずれか2つが配位結合手を示し、残りの2つが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。)
  5. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(3)で示される材料である請求項3に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、環E及び環Fは、夫々独立して置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。R31〜R34は、夫々独立して水素原子又は置換基を表す。R31とR32、R32とR33、R33とR34は、夫々縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。)
  6. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(4)に示される材料である請求項3に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、環G、環H及び環Kは、夫々独立して置換基を有していてもよい芳香環を表す。Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。R35及びR36は、夫々独立して水素原子又は置換基を表す。R35と環H、R36と環Hは、夫々縮合して縮合環を形成してもよい。)
  7. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(5)で示される材料である請求項2に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。環Sは、置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。R41、R42は、夫々独立して水素原子又は置換基を表す。環SとR41、R41とR42、及び環SとR42は互いに縮合して環を形成してもよく、該環はさらに結合して縮合環を形成してもよい。Lは、負一価の配位子を示す。n1は1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示すが、nとnの和は2又は3である。)
  8. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(6)で示される材料である請求項7に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
  9. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(7)で示される材料である請求項7に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
  10. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(8)で示される材料である請求項7に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R10、R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
  11. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(9)で示される材料である請求項7に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜R、RとR、R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は2又は3である。)
  12. 前記燐光発光性材料が、下記一般式(10)で示される材料である請求項2に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、R101〜R112は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R102とR103、R105とR106、R108とR109、R111とR112は、夫々縮合して環を形成してもよい。)
  13. 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が下記一般式(11)で表される錯体である請求項1〜12のいずれかに記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mtlは、アルミニウム、ガリウム又はインジウム原子を表す。R51〜R56は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。Arは、置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。前記各置換基は、夫々他の置換基と縮合して環を形成してもよい。)
  14. 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が燐光発光性金属錯体である請求項1〜12のいずれかに記載の発光素子。
  15. 前記第1主構成材料における発光性金属錯体が下記一般式(12)で表される燐光発光性金属錯体である請求項14に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、M’は遷移金属原子を示す。環A’及び環B’は、この中の何れかの環が置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、残りの環が置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を示す。環A’と環B’の置換基は縮合して縮合環を形成してもよい。X及びXはこの中のいずれかが遷移金属原子に配位結合する窒素原子を示し、残りは炭素原子又は窒素原子を表す。Y及びYは夫々独立して炭素又は窒素原子を示す。Z及びZは、いずれかが配位結合手を示し、残りが共有結合手、酸素原子又は硫黄原子を示す。Qは二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は、2又は3である。Lは負一価の配位子を示す。)
  16. 前記第1主構成材料が下記一般式(13)で表される燐光発光性金属錯体である請求項15に記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、Mは白金又はイリジウム原子を表す。R〜R、R11〜R13は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。R〜Rの置換基は、R〜R内の他の置換基と縮合して環を形成しても良い。R11とR12、R12とR13、R11とR13は、夫々縮合して環を形成しても良い。nは1から3の整数を示し、nは0から2の整数を示す。nとnの和は、2又は3である。)
  17. 前記第2主構成材料におけるカルバゾール骨格を含む化合物が下記一般式(14)で表される化合物である請求項1〜16のいずれかに記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、R201〜R208は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、夫々の置換基が他の置換基と縮合して環を形成してもよい。R209、R210及びR211は、夫々独立して、水素原子又は置換基を表す。Q、Qは二価の原子団又は結合手を示す。m、nは自然数を示す。)
  18. 前記第2主構成材料におけるカルバゾール骨格を含む化合物が下記一般式(15)で表される化合物である請求項1〜16のいずれかに記載の発光素子。
    Figure 2007142111
    (式中、R212〜R235は、夫々独立して水素原子又は置換基を表し、重合性基および該重合性基が重合した基でも良い。夫々の置換基は他の置換基と結合してもよい。Qは二価の原子又は原子団、又は結合手を示す。)
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の発光素子を有する表示装置。
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