JP2006041395A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 発光効率が向上されるとともに駆動電圧が低くかつ発光寿命が向上された有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
【解決手段】 有機EL素子100の発光層5は、ホスト材料に三重項発光材料からなる発光ドーパントおよび三重項発光材料からなる補助ドーパントがドープされることにより形成される。補助ドーパントの発光ピーク波長は、発光ドーパントの発光ピーク波長よりも短い。補助ドーパントのエネルギーギャップは、ホスト材料のエネルギーギャップと発光ドーパントのエネルギーギャップとの間にある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
近年、情報機器の多様化に伴い、一般に使用されているCRT(陰極線管)に比べて消費電力が少ない平面表示素子に対するニーズが高まってきている。このような平面表示素子の一つとして、高効率・薄型・軽量・低視野角依存性等の特徴を有する有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略記する。)素子が注目されている。
有機EL素子は、電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを有機材料からなる発光層内へ注入し、注入された電子およびホールを発光中心で再結合させて有機分子を励起状態にし、この有機分子が励起状態から基底状態へ戻るときに光を発生する自発光型の素子である。
キャリアの再結合により生成される励起状態には一重項励起状態および三重項励起状態がある。従来より開発されてきた有機EL素子の多くは、一重項励起状態から基底状態へ戻るときのエネルギー差(一重項励起エネルギー)により発光するものである。このような従来の有機EL素子によれば、蛍光のみが観測され、三重項励起状態を経由して基底状態へ戻るときのエネルギー差(三重項励起エネルギー)による発光(燐光)は観測されない。
ここで、一重項励起状態から発光が生じる材料を一重項発光材料と呼び、三重項励起状態から発光が生じる材料を三重項発光材料と呼ぶ。なお、一重項励起状態からの発光を蛍光と呼ぶため、一重項発光材料を蛍光発光材料と呼ぶ場合もあり、三重項励起状態からの発光を燐光と呼ぶため、三重項発光材料を燐光発光材料と呼ぶ場合もある。
量子力学的考察によれば、一重項励起状態の一重項励起子と三重項励起状態の三重項励起子との形成確率は統計的に1:3であることが知られている。したがって、三重項発光材料を用いた場合、一重項発光材料を用いた場合よりも高い発光効率が得られると考えられる。
近年、発光効率の向上の観点から三重項発光材料を用いた有機EL素子の開発が進められている(非特許文献1および2参照)。
M.A.Baldo et al., Applied Physics Letters, Vol.75, No.1, p.4, (1999) S.Lamansky et al., J. Am. Chem. Soc., 123, 4304-4312 (2001)
このように、三重項発光材料を用いた有機EL素子は、高い発光効率の観点から有望であるが、駆動電圧(発光開始電圧)が高く、発光寿命が短いという課題がある。
また、有機EL素子の発光層中に10重量%以上の濃度で三重項発光材料をドープした場合、発光効率が低下することが報告されている(非特許文献1参照)。これは、濃度消光によるものであると考えられる。濃度消光とは、発光分子の濃度が高くなることにより発光が弱くなる現象である。
そのため、従来は、発光層中に三重項発光材料が6重量%以下、多くとも8%程度以下しかドープされていない。
上記の理由から発光層中の三重項発光材料の濃度を最適化することにより高い発光効率、低い駆動電圧および長い発光寿命のすべてを満足させることはできない。その結果、三重項発光材料を用いた有機EL素子において、現実には、発光効率、駆動電圧および発光寿命が最適化されていない。
本発明の目的は、発光効率が向上されるとともに駆動電圧が低く発光寿命が向上された有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明者は、三重項発光材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率を向上させるべく種々の実験および検討を重ねた結果、特定の関係を有する異なる三重項発光材料を発光層にドープすることにより濃度消光を抑制することができ、発光効率および発光寿命を向上させることが可能になるとともに、駆動電圧を低下させかつ発光寿命を向上させることができることを見出し、以下の発明を案出した。
第1の発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、ホール注入電極と、発光層と、電子注入電極とを順に備え、発光層は、三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなる第1のドーパントと、三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ第1のドーパントの発光ピーク波長よりも短い発光ピーク波長を有する第2のドーパントとを含むものである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子においては、発光層中に第1のドーパントおよび第2のドーパントが含まれる。第2のドーパントの発光ピーク波長は第1のドーパントの発光ピーク波長よりも短い。
ホール注入電極からホールが注入され、電子注入電極から電子が注入されると、発光層中のホスト材料でホールと電子とが再結合し、ホスト材料が励起状態になる。ホスト材料の励起エネルギーが第1のドーパントに移動し、三重項励起エネルギーが発光に変換される。また、第2のドーパントでホールと電子とが再結合し、第2のドーパントが励起状態となる。第2のドーパントの三重項励起エネルギーは第1のドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。
第2のドーパントはホスト材料に比べてホールおよび電子の伝導帯すなわちHOMO(最高被占有分子軌道)およびLUMO(最低空分子軌道)がエネルギー的に安定であるため、発光層中に第2のドーパントがドープされることにより発光層へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、第2のドーパントの三重項励起エネルギーは第1のドーパントへ移動するため、発光層中に第1のドーパントに加えて第2のドーパントがドープされても濃度消光が発生しにくい。したがって、第1および第2のドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
第2の発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、ホール注入電極と、発光層と、電子注入電極とを順に備え、発光層は、三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ第1のエネルギーギャップを有する第1のドーパントと、三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ第1のエネルギーギャップよりも大きい第2のエネルギーギャップを有する第2のドーパントと、第2のエネルギーギャップよりも大きい第3のエネルギーギャップを有するホスト材料とを含むものである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子においては、発光層がホスト材料、第1のドーパントおよび第2のドーパントにより形成される。発光層中の第2のドーパントの第2のエネルギーギャップは、第1のドーパントの第1のエネルギーギャップとホスト材料の第3のエネルギーギャップとの間にある。
ホール注入電極からホールが注入され、電子注入電極から電子が注入されると、発光層中のホスト材料でホールと電子とが再結合し、ホスト材料が励起状態になる。ホスト材料の励起エネルギーが第1のドーパントに移動し、三重項励起エネルギーが発光に変換される。また、第2のドーパントでホールと電子とが再結合し、第2のドーパントが励起状態となる。第2のドーパントの三重項励起エネルギーは第1のドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。
第2のドーパントはホスト材料に比べてホールおよび電子の伝導帯すなわちHOMO(最高被占有分子軌道)およびLUMO(最低空分子軌道)がエネルギー的に安定であるため、発光層中に第2のドーパントがドープされることにより発光層へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、第2のドーパントの三重項励起エネルギーは第1のドーパントへ移動するため、発光層中に第1のドーパントに加えて第2のドーパントがドープされても濃度消光が発生しにくい。したがって、第1および第2のドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
発光層中の第2のドーパントの濃度が8重量%以上30重量%以下であってもよい。
この場合、第2のドーパントから第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動量が多くなるとともに、発光層へのキャリアの輸送量が増加する。それにより、発光効率がより向上するとともに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
第1のドーパントの発光ピーク波長と第2のドーパントの発光ピーク波長との差が30nm以上100nm以下であることが好ましい。
この場合、第2のドーパントから第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動が円滑に行われるとともに、発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、発光効率がより向上するとともに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
また、第2のドーパントが発光したとしても、第2のドーパントの発光ピーク波長が第1のドーパントの発光ピーク波長に近いため、第1のドーパントの発光の色度が第2のドーパントの発光による影響を受けることを最小限に抑制することができる。
第1のドーパントの発光ピーク波長は600nm以上660nm以下の範囲内にあり、第2のドーパントの発光ピーク波長は550nm以上610nm以下の範囲内にあってもよい。この場合、発光層から赤色発光が得られる。
第2のドーパントは、下記式(1)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、赤色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、赤色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第2のドーパントは、下記式(2)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、赤色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、赤色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第1のドーパントは、下記式(3)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で赤色発光を得ることができる。
第1のドーパントは、下記式(4)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で赤色発光を得ることができる。
第1のドーパントは、下記式(5)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で赤色発光を得ることができる。
第1のドーパントは、下記式(6)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で赤色発光を得ることができる。
第1のドーパントの発光ピーク波長は550nm以上610nm以下の範囲内にあり、第2のドーパントの発光ピーク波長は500nm以上560nm以下の範囲内にあってもよい。この場合、発光層から橙色の発光が得られる。
第2のドーパントは、下記式(7)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、橙色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、橙色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第2のドーパントは、下記式(8)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、橙色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、橙色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第1のドーパントは、下記式(1)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で橙色発光を得ることができる。
第1のドーパントは下記式(2)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で橙色発光を得ることができる。
第2のドーパントの発光ピーク波長は440nm以上510nm以下の範囲内にあり、第1のドーパント発光ピーク波長は500nm以上550nm以下の範囲内にあってもよい。この場合、発光層から緑色の発光が得られる。
第2のドーパントは、下記式(9)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R3は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、緑色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、緑色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第2のドーパントは、下記式(10)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1およびR2は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、緑色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、緑色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第2のドーパントは、下記式(11)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1およびR2は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、緑色に発光する第1のドーパントへの三重項励起エネルギーの移動がより円滑に行われるとともに発光層へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、緑色発光を高い発光効率で得ることができるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることができる。
第1のドーパントは、下記式(7)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で緑色発光を得ることができる。
第1のドーパントは、下記式(8)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であってもよい。
Figure 2006041395
この場合、高い発光効率で緑色発光を得ることができる。
本発明によれば、発光効率が向上されるとともに駆動電圧が低くかつ発光寿命が向上された有機エレクトロルミネッセンス素子が実現される。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと呼ぶ。)素子の一例を示す模式的断面図である。
第1の実施の形態に係る有機EL素子100は、基板1上にホール注入電極2(陽極)、有機化合物層10および電子注入電極8(陰極)が順に積層された積層構造を有する。有機化合物層10は、ホール注入層3、ホール輸送層4、発光層5、ホール阻止層6および電子注入層7からなる。
基板1は、ガラスまたはプラスチック等からなる透明基板である。ホール注入電極2は、インジウム−スズ酸化物(以下、ITOと略記する)等の金属化合物、銀等の金属または合金からなる透明電極または半透明電極である。電子注入電極8は、マグネシウム−インジウム合金またはITO等の金属化合物、金属または合金からなる透明電極、半透明電極または不透明電極である。
有機化合物層10のホール注入層3は、例えば、プラズマCVD法(プラズマ化学的気相成長法)により形成されたフッ化炭素(CFx)からなる。
ホール輸送層4は、例えば、下記式(12)に示されるN,N'-ジ(1-ナフチル)-N,N'-ジフェニル-ベンジジン(N,N'-Di(1-naphthyl)-N,N'-diphenyl-benzidine)(以下、NPBと略記する)等の有機材料からなる。
Figure 2006041395
発光層5は、後述のホスト材料、発光ドーパントおよび補助ドーパント(アシストドーパント)からなる。発光層5に用いられる各種有機材料の詳細については後述する。
ホール阻止層6は、例えば、下記式(13)に示される((1,1'-ビスフェニル)-4-オラト)(2-メチル-8-キノリナト-N1,08)アルミニウム(((1,1'-Bisphenyl)-4-olato)(2-methyl-8-quinolinato-N1,08)Aluminum)(以下、BAlqと略記する)等の有機材料からなる。
Figure 2006041395
電子注入層7は、例えば、下記式(14)に示されるトリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminum)(以下、Alq3と略記する)等の有機材料からなる。
Figure 2006041395
有機EL素子100のホール注入電極2と電子注入電極8との間に駆動電圧が印加されると、発光層5が発光する。発光層5において発生された光は、ホール輸送層4、ホール注入層3、ホール注入電極2および基板1を介して外部に取り出される。このように発光層5において発生された光が、基板1を介して外部に取り出される素子の構造をバックエミッション構造と呼ぶ。
以下、発光層5の発光のメカニズムおよびホスト材料、発光ドーパントおよび補助ドーパントに用いられる有機材料について図2に基づき説明する。
図2は第1の実施の形態に係る有機EL素子100のホール輸送層、発光層およびホール阻止層の最低空分子軌道(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;以下、LUMOと呼ぶ。)および最高被占有分子軌道(Highest Occupied Molecular Orbital;以下、HOMOと呼ぶ。)のエネルギー準位ならびに電子およびホールの移動過程の一例を示す模式図である。
本実施の形態において、発光層5を構成するホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2のLUMOおよびHOMOにおけるエネルギー準位の関係は以下の通りである。
発光ドーパントD1のHOMO(エネルギー準位H1)は補助ドーパントD2のHOMO(エネルギー準位H2)より高く、補助ドーパントD2のHOMO(エネルギー準位H2)はホスト材料5HのHOMO(エネルギー準位H3)より高い。
また、補助ドーパントD2のLUMO(エネルギー準位L2)は発光ドーパントD1のLUMO(エネルギー準位L1)より高く、ホスト材料5HのLUMO(エネルギー準位L3)は補助ドーパントD2のLUMO(エネルギー準位L2)より高い。
すなわち、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2のLUMOおよびHOMOにおけるエネルギー準位の関係は次式(50)および(51)で表される。
H1>H2>H3 ・・・(50)
L3>L2>L1 ・・・(51)
すなわち、注入されるホールの安定性はホスト材料5H<補助ドーパントD2<発光ドーパントD1の関係を有し、注入される電子の安定性もホスト材料5H<補助ドーパントD2<発光ドーパントD1の関係を有する。
ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2の各々のエネルギーギャップを順に"E3","E1","E2"とした場合、エネルギーギャップの関係は次式(52)で表される。
E3>E2>E1 ・・・(52)
図1の有機EL素子100のホール注入電極2と電子注入電極8との間に駆動電圧が印加されると、ホール注入電極2より供給されたホールがホール注入層3に注入され、電子注入電極8より供給された電子が電子注入層7に注入される。
ホール注入層3に注入されたホールはホール輸送層4を介して発光層5に輸送され、電子注入層7に注入された電子はホール阻止層6を介して発光層5に輸送される。
ホール輸送層4から発光層5へ輸送されるホールは、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2のLUMOに移動する。
補助ドーパントのキャリア輸送能が高い場合、ホール輸送層4およびホール阻止層6と発光層5との間のキャリア輸送性が向上する。
発光層5において、エネルギー準位H3にあるホールは、矢印e1,e2で示されるように、エネルギー準位H1またはH2に移動する。また、エネルギー準位H2にあるホールは、矢印e3で示されるように、エネルギー準位H1に移動する。
ホール阻止層6から発光層5へ輸送される電子は、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2のHOMOに移動する。
発光層5において、エネルギー準位L3にある電子は、矢印e4,e5で示されるように、エネルギー準位L1またはL2に移動する。また、エネルギー準位L2にある電子は、矢印e6で示されるように、エネルギー準位L1に移動する。
エネルギー準位H3のホールとエネルギー準位L3の電子とが再結合し、形成された励起エネルギーが発光ドーパントD1または補助ドーパントD2へ移動し、発光層5が発光する。
また、エネルギー準位H2のホールとエネルギー準位L2の電子とが再結合し、形成された励起エネルギーが発光ドーパントD1へ移動し、発光層5が発光する。
さらに、エネルギー準位H2のホールとエネルギー準位L2の電子とが再結合し、発光層5が発光する。
このように、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2の各々のLUMOおよびHOMOのエネルギー準位およびエネルギーギャップが式(50)〜(52)の関係を満たす場合、補助ドーパントD2により発光ドーパントD1への励起エネルギーの移動が補助されるため、発光ドーパントD1への励起エネルギーの移動が円滑に行われる。それにより、発光効率が向上する。
また、補助ドーパントD2はホスト材料5Hに比べてエネルギー的に安定であるため、発光層5中に補助ドーパントD2がドープされることにより発光層5へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧(発光開始電圧)が低下しかつ発光寿命が向上する。
なお、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2の各々のLUMOおよびHOMOのエネルギー準位およびエネルギーギャップが式(50)〜(52)の関係を満たすことが好ましいが、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2の各々のエネルギーギャップが式(52)の関係を満たしていれば、ホスト材料5H、発光ドーパントD1および補助ドーパントD2の各々のLUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たさなくてもよい。この場合にも、発光ドーパントD1への励起エネルギーの移動が円滑に行われる。
以下、第1の実施の形態においては、赤色発光の有機EL素子100について説明する。
ホスト材料は、例えば、下記式(15)に示される4,4'-ビス(カルバゾール-9-イル)-ビフェニル(4,4'-Bis(carbazol-9-yl)-biphenyl)(以下、CBPと略記する)等の有機材料からなる。
Figure 2006041395
発光ドーパントおよび補助ドーパントには、三重項励起エネルギーを発光に寄与させる(発光に変換する)有機材料(以下、三重項発光材料と呼ぶ)が用いられる。本実施の形態では、発光ドーパントとして600〜660nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられ、補助ドーパントとして550〜610nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられる。それにより、赤色の発光が得られる。
補助ドーパントとしては、発光ドーパントの発光ピーク波長よりも短い発光ピーク波長を有する三重項発光材料が選択される。
発光ドーパントとしては、下記式(3)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができる。
Figure 2006041395
式(3)中のR1〜R6は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはイソキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(3a)に示される分子構造を有するトリス(2−フェニルイソキノリン)イリジウム(tris(2-phenylisoquinoline)iridium)(以下、Ir(piq)3と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
発光ドーパントとしては、下記式(4)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(4)中のR1〜R4は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはイソキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(4a)に示される分子構造を有するビス(2−フェニルイソキノリン)イリジウム(アセチルアセテート)(bis(2-phenylisoquionoline)iridium(acetylacetate))(以下、Ir(piq)2(acac)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
発光ドーパントとしては、下記式(5)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(5)中のR1〜R6は、同一または異なっていてもよく、ナフタレン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(5a)に示される分子構造を有するトリス{2−(1−ナフチル)キノリン}イリジウム(tris[2-(1-naphthyl)quinoline]iridium)(以下、Ir(Naphq)3と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
発光ドーパントとしては、下記式(6)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(6)中のR1〜R4は、同一または異なっていてもよく、ナフタレン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(6a)に示される分子構造を有するビス{2−(1−ナフチル)キノリン}イリジウム(アチセルアセテート)(bis[2-(1-naphthyl)quinoline]iridium(acetylacetate))(以下、Ir(Naphq)2(acac)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
上記式(3)〜(6)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、三重項励起状態を経由して赤色の燐光(発光ピーク波長が600〜660nm)を発することが可能である。
発光ドーパントに用いられる三重項発光材料としては、ホスト材料および補助ドーパントに対し、エネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、発光ドーパントに用いられる三重項発光材料としては、ホスト材料および補助ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
補助ドーパントとしては、下記式(1)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができる。
Figure 2006041395
式(1)中のR1〜R6は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(1a)に示される分子構造を有するトリス(2−フェニルキノリン)イリジウム(tris(2-phenylquinoline)iridium)(以下、Ir(phq)3と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
補助ドーパントとしては、下記式(2)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(2)中のR1〜R4は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(2a)に示される分子構造を有するビス(2−フェニルキノリン)イリジウム(アセチルアセテート)(bis(2-phenylquinoline)iridium(acetylacetate))(以下、Ir(phq)2(acac)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
上記式(1),(2)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、550〜610nmに発光ピーク波長を有する。
補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
上記のように、本実施の形態に係る有機EL素子100においては、発光層5中のホスト材料でホールと電子とが再結合し、ホスト材料が励起状態になる。ホスト材料の励起エネルギーが発光ドーパントに移動し、三重項励起エネルギーが発光に変換される。また、補助ドーパントでホールと電子とが再結合し、補助ドーパントが励起状態となる。補助ドーパントの三重項励起エネルギーは発光ドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。
補助ドーパントはホスト材料に比べてエネルギー的に安定であるため、発光層5中に補助ドーパントがドープされることにより発光層5へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、補助ドーパントの三重項励起エネルギーは発光ドーパントへ移動するため、発光層5中に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされても濃度消光が発生しない。したがって、発光ドーパントおよび補助ドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
発光層5中の補助ドーパントは8重量%以上30重量%以下の濃度を有することが好ましい。この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動量が多くなるとともに、発光層5へのキャリアの輸送量が増加する。それにより、発光効率がより向上するとともに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
なお、補助ドーパントは発光してもよい。この場合、補助ドーパントが発光することにより、さらに発光効率が向上する。
補助ドーパントの発光ピーク波長と発光ドーパントの発光ピーク波長との差は30nm以上100nm以下であることが好ましい。
この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動が円滑に行われるとともに、発光層5へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、発光効率がより向上するとももに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
また、補助ドーパントが発光したとしても、補助ドーパントの発光ピーク波長が発光ドーパントの発光ピーク波長に近いため、発光ドーパントの発光の色度が補助ドーパントの発光による影響を受けることを最小限に抑制することができる。
なお、本実施の形態に係る有機EL素子100は、電子注入電極8を透明電極または半透明電極とすることにより、発光層5において発生された光をホール阻止層6、電子注入層7および電子注入電極8を介して取り出すトップエミッション構造を有してもよい。
本実施の形態において、有機化合物層10の構造は上記に限らず、種々の構造を用いることができる。例えば、ホール注入層3およびホール輸送層4の性質を有する有機材料を用いた場合にはホール注入層3およびホール輸送層4を一層としてもよく、ホール阻止層6および電子注入層7の性質を有する有機材料を用いた場合にはホール阻止層6および電子注入層7を一層としてもよい。さらに、ホール注入層3、ホール輸送層4、ホール阻止層6または電子注入層7のいずれかとともに発光層5の性質を有する有機材料を用いた場合には複数の層を一層としてもよい。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態においては、橙色発光の有機EL素子100について説明する。
第2の実施の形態に係る有機EL素子100は、発光層5の発光ドーパントおよび補助ドーパントの材料を除いて第1の実施の形態に係る有機EL素子100と同様の構成を有する。
本実施の形態では、発光ドーパントとして550〜610nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられ、補助ドーパントとして500〜560nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられる。それにより、橙色の発光が得られる。
補助ドーパントとしては、発光ドーパントの発光ピーク波長よりも短い発光ピーク波長を有する三重項発光材料が選択される。
発光ドーパントには、上記式(1)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができ、例えば、上記式(1a)に示される分子構造を有するIr(phq)3を用いることができる。
発光ドーパントとして、上記式(2)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよく、例えば、上記式(2a)に示される分子構造を有するIr(phq)2(acac)を用いることができる。
上記式(1),(2)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、三重項励起状態を経由して橙色の燐光(発光ピーク波長が550〜610nm)を発することが可能である。
発光ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および補助ドーパントに対し、エネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、発光ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および補助ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
補助ドーパントとしては、下記式(7)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができる。
Figure 2006041395
式(7)中のR1〜R6は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(7a)に示される分子構造を有するトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(tris(2-phenylpyridine)iridium)(以下、Ir(ppy)3と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
補助ドーパントとしては、下記式(8)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(8)中のR1〜R4は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環またはキノリン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(8a)に示される分子構造を有するビス(2−フェニルピリジン)イリジウム(アセチルアセテート)(bis(2-phenylpridine)iridium(acetylacetate))(以下、Ir(ppy)2(acac)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
上記式(7),(8)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、500〜560nmに発光ピーク波長を有する。
補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、エネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
本実施の形態に係る有機EL素子100においても、補助ドーパントの三重項励起エネルギーが発光ドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。また、補助ドーパントはホスト材料に比べてエネルギー的に安定であるため、発光層5中に補助ドーパントがドープされることにより発光層5へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、補助ドーパントの三重項励起エネルギーは発光ドーパントへ移動するため、発光層5中に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされても濃度消光が発生しない。したがって、発光ドーパントおよび補助ドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
発光層5中の補助ドーパントは8重量%以上30重量%以下の濃度を有することが好ましい。この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動量が多くなるとともに、発光層5へのキャリアの輸送量が増加する。それにより、発光効率がより向上するとともに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
なお、補助ドーパントは発光してもよい。この場合、補助ドーパントが発光することにより、さらに発光効率が向上する。
補助ドーパントの発光ピーク波長と発光ドーパントの発光ピーク波長との差は30nm以上100nm以下であることが好ましい。
この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動が円滑に行われるとともに、発光層5へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、発光効率がより向上するとももに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
また、補助ドーパントが発光したとしても、補助ドーパントの発光ピーク波長が発光ドーパントの発光ピーク波長に近いため、発光ドーパントの発光の色度が補助ドーパントの発光による影響を受けることを最小限に抑制することができる。
本実施の形態における橙色発光する発光層5に青色発光する発光層が積層されてもよい。それにより、発光効率が向上されるとともに駆動電圧が低くかつ発光寿命が向上された白色発光の有機EL素子が実現される。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態においては、緑色発光の有機EL素子100について説明する。
第3の実施の形態に係る有機EL素子100は、発光層5の発光ドーパントおよび補助ドーパントの材料を除いて第1の実施の形態に係る有機EL素子100と同様の構成を有する。
本実施の形態では、発光ドーパントとして500〜550nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられ、補助ドーパントとして440〜510nmに発光ピーク波長を有する三重項発光材料が用いられる。それにより、緑色の発光が得られる。
補助ドーパントとしては、発光ドーパントの発光ピーク波長よりも短い発光ピーク波長を有する三重項発光材料が選択される。
発光ドーパントには、上記式(7)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができ、例えば、上記式(7a)に示される分子構造を有するIr(ppy)3を用いることができる。
発光ドーパントとして、上記式(8)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよく、例えば、上記式(8a)に示される分子構造を有するIr(ppy)2(acac)を用いることができる。
上記式(7),(8)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、三重項励起状態を経由して緑色の燐光(発光ピーク波長が500〜550nm)を発することが可能である。
発光ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および補助ドーパントに対し、エネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、発光ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および補助ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
補助ドーパントとしては、下記式(9)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いることができる。
Figure 2006041395
式(9)中のR1〜R3は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(9a)に示される分子構造を有するトリス{2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリジン}イリジウム(tris[2-(2,4-difluorophenyl)pyridine]iridium)(以下、Ir(2,4−Fppy)3と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
補助ドーパントとしては、下記式(10)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(10)中のR1およびR2は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(10a)に示される分子構造を有するビス{2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリジン}イリジウム(アセチルアセテート)(bis[2-(2,4-difluorophenyl)pyridine]iridium(acetylacetate))(以下、Ir(2,4−Fppy)2(acac)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
補助ドーパントとしては、下記式(11)に示される分子構造を有するイリジウム錯体を用いてもよい。
Figure 2006041395
式(11)中のR1およびR2は、同一または異なっていてもよく、ベンゼン環のいずれの位置に置換してもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が4以下のアルキル基を示す。
例えば、下記式(11a)に示される分子構造を有するビス{2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリジン}イリジウム(ピコレート)(bis[2-(2,4-difluorophenyl)pyridine]iridium(picholate))(以下、Ir(2,4−Fppy)2(piq)と略記する。)を用いることができる。
Figure 2006041395
上記式(9)〜(11)で示される分子構造を有する三重項発光材料は、440〜510nmに発光ピーク波長を有する。
補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、エネルギーギャップが上記式(52)の関係を満たすものが選択される。なお、補助ドーパントに用いられる三重項発光材料は、ホスト材料および発光ドーパントに対し、LUMOおよびHOMOのエネルギー準位が式(50),(51)の関係を満たすものを選択することが好ましい。
本実施の形態に係る有機EL素子100においても、補助ドーパントの三重項励起エネルギーが発光ドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。また、補助ドーパントはホスト材料に比べてエネルギー的に安定であるため、発光層5中に補助ドーパントがドープされることにより発光層5へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、補助ドーパントの三重項励起エネルギーは発光ドーパントへ移動するため、発光層5中に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされても濃度消光が発生しない。したがって、発光ドーパントおよび補助ドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
発光層5中の補助ドーパントは8重量%以上30重量%以下の濃度を有することが好ましい。この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動量が多くなるとともに、発光層5へのキャリアの輸送量が増加する。それにより、発光効率がより向上するとともに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
なお、補助ドーパントは発光してもよい。この場合、補助ドーパントが発光することにより、さらに発光効率が向上する。
補助ドーパントの発光ピーク波長と発光ドーパントの発光ピーク波長との差は50nm以上100nm以下であることが好ましい。
この場合、補助ドーパントから発光ドーパントへの三重項励起エネルギーの移動が円滑に行われるとともに、発光層5へのキャリアの輸送がより促進される。それにより、発光効率がより向上するとももに、駆動電圧がより低下しかつ発光寿命がより向上する。
また、補助ドーパントが発光したとしても、補助ドーパントの発光ピーク波長が発光ドーパントの発光ピーク波長に近いため、発光ドーパントの発光の色度が補助ドーパントの発光による影響を受けることを最小限に抑制することができる。
(第4の実施の形態)
図3は有機EL素子を用いた有機EL表示装置の一例を示す模式的平面図であり、図4は図3の有機EL表示装置のA−A線断面図である。
図3および図4の有機EL表示装置においては、赤色発光する有機EL素子100R、緑色発光する有機EL素子100Gおよび青色発光する有機EL素子100Bがマトリクス状に配置されている。
有機EL素子100Rは、第1の実施の形態の発光層5と同様の赤色発光層5Rを有する。有機EL素子100Gは、第3の実施の形態の発光層5と同様の緑色発光層5Gを有する。有機EL素子100Bは、図1の発光層5の代わりに青色発光層5Bを有する。
青色発光層5Bは、例えば、下記式(16)に示されるターシャリー-ブチル置換ジナフチルアントラセン(tert-butyl substituted dinaphthylanthracene)(以下、TBADNと略記する)をホスト材料とし、下記式(17)に示す1,4,7,10-テトラ-ターシャリー-ブチルペリレン(1,4,7,10-Tetra-tert-butylPerylene)(以下、TBPと略記する)をドーパントとして形成される。
Figure 2006041395
Figure 2006041395
以下、本実施の形態に係る有機EL表示装置をより詳細に説明する。
図3においては、左から順に有機EL素子100R、有機EL素子100Gおよび有機EL素子100Bが設けられている。
各有機EL素子100R,100G,100Bの構成は平面図では同一である。各有機EL素子100R,100G,100Bは行方向に延びる2つのゲート信号線51と列方向に延びる2つのドレイン信号線(データ線)52とに囲まれた領域に形成される。各有機EL素子100R,100G,100Bの領域内において、ゲート信号線51とドレイン信号線52との交点付近にはスイッチング素子である第1のTFT130が形成され、中央付近には各有機EL素子100R,100G,100Bを駆動する第2のTFT140が形成される。また、各有機EL素子100R,100G,100Bの領域内に補助容量70、およびITOからなるホール注入電極2が形成される。ホール注入電極2の領域に各有機EL素子100R,100G,100Bが島状に形成される。
第1のTFT130のドレインはドレイン電極13dを介してドレイン信号線52に接続され、第1のTFT130のソースはソ−ス電極13sを介して電極55に接続される。第1のTFT130のゲート電極111は、ゲート信号線51から延びる。
補助容量70は、電源電圧Vscを受けるSC線54と、能動層11(図4参照)と一体の電極55とから構成される。
第2のTFT140のドレインはドレイン電極43dを介して各有機EL素子100R,100G,100Bのホール注入電極2に接続され、第2のTFT140のソースはソ−ス電極43sを介して列方向に延びる電源線53に接続される。第2のTFT140のゲート電極41は電極55に接続される。
図4に示されるように、ガラス基板10上に多結晶シリコン等からなる能動層11が形成され、その能動層11の一部が有機EL素子100R,100G,100Bを駆動するための第2のTFT140となる。能動層11上にゲート酸化膜(図示せず)を介してダブルゲート構造のゲート電極41が形成され、ゲート電極41を覆うように能動層11上に層間絶縁膜13および第1の平坦化層15が形成される。第1の平坦化層15の材料としては、例えばアクリル樹脂を用いることができる。第1の平坦化層15上に透明なホール注入電極2が各有機EL素子100R,100G,100Bに形成され、ホール注入電極2を覆うように第1の平坦化層15上に絶縁性の第2の平坦化層18が形成される。
第2のTFT140は第2の平坦化層18の下に形成されている。ホール注入電極2および第2の平坦化層18を覆うようにホール輸送層4が全体の領域上に形成される。
有機EL素子100R,100G,100Bのホール輸送層4上には、それぞれ列方向に延びるストライプ状の赤色発光層5R、緑色発光層5Gおよび青色発光層5Bが形成される。
ストライプ状の赤色発光層5R、緑色発光層5Gおよび青色発光層5Bの間の境界は第2の平坦化層18上の表面でガラス基板10と平行となっている領域に設けられる。
有機EL素子100R,100G,100Bの赤色発光層5R、緑色発光層5Gおよび青色発光層5B上には、列方向に延びるストライプ状のホール阻止層6および列方向に延びるストライプ状の電子輸送層7がそれぞれ形成される。各電子輸送層7上には電子注入電極8が形成される。電子注入電極8の上には樹脂等からなる保護層34が形成されている。
上記有機EL表示装置において、ゲート信号線51に選択信号が出力されると第1のTFT130がオンし、そのときにドレイン信号線52に与えられる電圧値(データ信号)に応じて補助容量70が充電される。第2のTFT140のゲート電極41は補助容量70に充電された電荷に応じた電圧を受ける。それにより、電源線53から各有機EL素子100R,100G,100Bに供給される電流が制御され、各有機EL素子100R,100G,100Bは供給された電流に応じた輝度で発光する。
本実施の形態の有機EL表示装置の有機EL素子100R,100Gにおいては、補助ドーパントの三重項励起エネルギーが発光ドーパントに移動する。それにより、発光効率が向上する。また、補助ドーパントはホスト材料に比べてエネルギー的に安定であるため、発光層5R,5G中に補助ドーパントがドープされることにより発光層5へのキャリアの輸送が促進される。それにより、駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上する。
この場合、補助ドーパントの三重項励起エネルギーは発光ドーパントへ移動するため、発光層5R,5G中に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされても濃度消光が発生しない。したがって、発光ドーパントおよび補助ドーパントの濃度を最適化することにより、発光効率をより向上させるとともに、駆動電圧をより低下させかつ発光寿命をより向上させることが可能となる。
その結果、高い発光効率を有するとともに駆動電圧が低くかつ発光寿命が向上されたフルカラー表示の有機EL装置が得られる。
以下、実施例および比較例の有機EL素子を作製し、作製した有機EL素子の発光特性を測定した。
(実施例1)
実施例1においては、図1の構造を有する赤色発光の有機EL素子を次のように作製した。
ガラスからなる基板1上にインジウム−スズ酸化物(ITO)からなるホール注入電極2を形成した。次に、ホール注入電極2上にプラズマCVD法によりCFX (フッ化炭素)からなるホール注入層3を形成した。プラズマCVDにおけるプラズマ放電時間は10秒とした。
さらに、ホール注入層3上に、ホール輸送層4、発光層5、ホール阻止層6および電子輸送層7を真空蒸着により順に形成した。
ホール輸送層4は、膜厚150nmのNPBからなる。発光層5は、膜厚25nmを有し、CBPからなるホスト材料にIr(piq)3からなる発光ドーパントおよびIr(phq)3からなる補助ドーパントを添加することにより形成した。
発光層5中の発光ドーパントの濃度を1重量%とし、補助ドーパントの濃度を15重量%とした。
ホール阻止層6は、膜厚10nmのBAlqからなる。電子輸送層7は、膜厚40nmのAlq3からなる。
その後、電子輸送層7上に、膜厚1nmのフッ化リチウム膜および膜厚200nmのアルミニウム膜の積層構造からなる電子注入電極8を形成した。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。なお、発光寿命は測定開始時の輝度1500cd/m2 が半減するまでの時間を測定したものである。
その結果、実施例1の有機EL素子の駆動電圧は7.0Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.64,0.36)であり、発光効率は12.2cd/Aであり、発光寿命は2200時間であった。
(実施例2)
実施例2の赤色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5中の発光ドーパントの濃度を1重量%とし、補助ドーパントの濃度を9重量%とした。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、実施例2の有機EL素子の駆動電圧は8.5Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.62,0.38)であり、発光効率は12.3cd/Aであり、発光寿命は900時間であった。
(実施例3)
実施例3の赤色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5中の発光ドーパントの濃度を5重量%とし、補助ドーパントの濃度を5重量%とした。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、実施例3の有機EL素子の駆動電圧は8.6Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.61,0.39)であり、発光効率は9.4cd/Aであり、発光寿命は600時間であった。
(比較例1)
比較例1の赤色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5に補助ドーパントをドープせず、発光層5中の発光ドーパントの濃度を6重量%とした。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、比較例1の有機EL素子の駆動電圧は9.2Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.67,0.32)であり、発光効率は8.1cd/Aであり、発光寿命は400時間であった。
[評価]
表1に実施例1〜3および比較例1の有機EL素子の各層の条件を示す。表2に実施例1〜3および比較例1における駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命の測定結果を示す。
Figure 2006041395
Figure 2006041395
表2に示すように、実施例1〜3の有機EL素子の発光効率は、比較例1の有機EL素子の発光効率に比べて高くなっている。
表1に示すように、実施例1〜3の有機EL素子においては、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光ドーパントへの励起エネルギーの移動が円滑に行われるためであると考えられる。
また、実施例1〜3の有機EL素子の駆動電圧は、比較例1の有機EL素子の駆動電圧に比べて低くなっている。さらに、実施例1〜3の有機EL素子の発光寿命は、比較例1の有機EL素子の発光寿命に比べて長くなっている。
これは、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光層5へのキャリアの輸送が促進されるためであると考えられる。
実施例1〜3から、発光層5中の補助ドーパントの濃度が高くなるにつれて発光効率が増加するとともに駆動電圧が低下しかつ発光寿命が向上することがわかる。特に、発光層5中の補助ドーパントの濃度が8重量%以上である9重量%および15重量%の場合には、補助ドーパントの濃度が5重量%の場合に比べて発光効率が大幅に向上している。
このことから、発光層5中の補助ドーパントの濃度が高くなっても、濃度消光が発生しないことがわかる。
(実施例4)
実施例4の橙色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5の発光ドーパントとしてIr(ppy)3を用い、補助ドーパントとしてIr(2,4−Fppy)2(piq)を用いた。
発光層5中の発光ドーパントの濃度は6重量%であり、補助ドーパントの濃度は10重量%である。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、実施例4の有機EL素子の駆動電圧は7.6Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.28,0.64)であり、発光効率は46.7cd/Aであり、発光寿命は490時間であった。
(比較例2)
比較例2の橙色発光の有機EL素子は、実施例4の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5に補助ドーパントをドープせず、発光層5中の発光ドーパントの濃度を6重量%とした。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、比較例2の有機EL素子の駆動電圧は7.7Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.29,0.64)であり、発光効率は34.4cd/Aであり、発光寿命は450時間であった。
[評価]
表3に実施例4および比較例2の有機EL素子の各層の条件を示す。表4に実施例4および比較例2における駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命の測定結果を示す。
Figure 2006041395
Figure 2006041395
表4に示すように、実施例4の有機EL素子の発光効率は、比較例2の有機EL素子の発光効率に比べて高くなっている。
表3に示すように、実施例4の有機EL素子においては、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光ドーパントへの励起エネルギーの移動が円滑に行われるためであると考えられる。
また、実施例4の有機EL素子の駆動電圧は、比較例2の有機EL素子の駆動電圧に比べて僅かに低くなっている。さらに、実施例4の有機EL素子の発光寿命は、比較例2の有機EL素子の発光寿命に比べて長くなっている。
これは、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光層5へのキャリアの輸送が促進されるためであると考えられる。
実施例4から、発光層5中の補助ドーパントの濃度が10重量%と高くなっても、濃度消光が発生しないことがわかる。
(実施例5)
実施例5の緑色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5の発光ドーパントとしてIr(phq)3を用い、補助ドーパントとしてIr(ppy)3を用いた。
発光層5中の発光ドーパントの濃度は3重量%であり、補助ドーパントの濃度は10重量%である。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。なお、発光寿命は測定開始時の輝度3000cd/m2 が半減するまでの時間を測定したものである。
その結果、実施例5の有機EL素子の駆動電圧は8.7Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.55,0.45)であり、発光効率は26.5cd/Aであり、発光寿命は3000時間であった。
(比較例3)
比較例3の緑色発光の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子と以下の点を除き同様の構成を有する。
発光層5に補助ドーパントをドープせず、発光層5中の発光ドーパントの濃度を6重量%とした。
以上のようにして作製した有機EL素子の10mA/cm2 での駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命を測定した。
その結果、比較例3の有機EL素子の駆動電圧は9.9Vであり、CIE色度座標は(x,y)=(0.55,0.44)であり、発光効率は20.8cd/Aであり、発光寿命は2100時間であった。
[評価]
表5に、実施例5および比較例3の有機EL素子の各層の条件を示す。表6に、実施例5および比較例3における駆動電圧、CIE色度座標、発光効率および発光寿命の測定結果を示す。
Figure 2006041395
Figure 2006041395
表6に示すように、実施例5の有機EL素子の発光効率は、比較例3の有機EL素子の発光効率に比べて高くなっている。
表5に示すように、実施例5の有機EL素子においては、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光ドーパントへの励起エネルギーの移動が円滑に行われるためであると考えられる。
また、実施例5の有機EL素子の駆動電圧は、比較例3の有機EL素子の駆動電圧に比べて低くなっている。さらに、実施例5の有機EL素子の発光寿命は、比較例3の有機EL素子の発光寿命に比べて長くなっている。
これは、発光層5に発光ドーパントに加えて補助ドーパントがドープされることにより、発光層5へのキャリアの輸送が促進されるためであると考えられる。
実施例5から、発光層5中の補助ドーパントの濃度が10重量%と高くなっても、濃度消光が発生しないことがわかる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、各種光源または表示装置等に有効に利用できる。
第1の実施の形態に係る有機EL素子の一例を示す模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る有機EL素子のホール輸送層、発光層およびホール阻止層の最低空分子軌道(LUMO)および最高被占有分子分子軌道(HOMO)のエネルギー準位ならびに電子およびホールの移動過程の一例を示す模式図である。 有機EL素子を用いた有機EL表示装置の一例を示す模式的平面図である。 図3の有機EL表示装置のA−A線断面図である。
符号の説明
1 基板
2 ホール注入電極
3 ホール注入層
4 ホール輸送層
5 発光層
5R 赤色発光層
5G 緑色発光層
5B 青色発光層
6 ホール阻止層
7 電子注入層
8 電子注入電極
100,100R,100G,100B 有機エレクトロルミネッセンス素子
5H ホスト材料
D1 発光ドーパント
D2 補助ドーパント

Claims (22)

  1. ホール注入電極と、
    発光層と、
    電子注入電極とを順に備え、
    前記発光層は、
    三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなる第1のドーパントと、
    三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ前記第1のドーパントの発光ピーク波長よりも短い発光ピーク波長を有する第2のドーパントとを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. ホール注入電極と、
    発光層と、
    電子注入電極とを順に備え、
    前記発光層は、
    三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ第1のエネルギーギャップを有する第1のドーパントと、
    三重項励起エネルギーを発光に変換しうる材料からなりかつ前記第1のエネルギーギャップよりも大きい第2のエネルギーギャップを有する第2のドーパントと、
    前記第2のエネルギーギャップよりも大きい第3のエネルギーギャップを有するホスト材料とを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記発光層中の前記第2のドーパントの濃度が8重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記第1のドーパントの発光ピーク波長と第2のドーパントの発光ピーク波長との差が30nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記第1のドーパントの発光ピーク波長は600nm以上660nm以下の範囲内にあり、前記第2のドーパントの発光ピーク波長は550nm以上610nm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記第2のドーパントは、下記式(1)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  7. 前記第2のドーパントは、下記式(2)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  8. 前記第1のドーパントは、下記式(3)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  9. 前記第1のドーパントは、下記式(4)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  10. 前記第1のドーパントは、下記式(5)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  11. 前記第1のドーパントは、下記式(6)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  12. 前記第1のドーパントの発光ピーク波長は550nm以上610nm以下の範囲内にあり、
    前記第2のドーパントの発光ピーク波長は500nm以上560nm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 前記第2のドーパントは、下記式(7)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  14. 前記第2のドーパントは、下記式(8)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  15. 前記第1のドーパントは、下記式(1)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および12〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  16. 前記第1のドーパントは、下記式(2)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および12〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  17. 前記第2のドーパントの発光ピーク波長は440nm以上510nm以下の範囲内にあり、
    前記第1のドーパントの発光ピーク波長は500nm以上550nm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 前記第2のドーパントは、下記式(9)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R3は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  19. 前記第2のドーパントは、下記式(10)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1およびR2は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  20. 前記第2のドーパントは、下記式(11)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1およびR2は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  21. 前記第1のドーパントは、下記式(7)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R6は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および17〜20のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
  22. 前記第1のドーパントは、下記式(8)に示される分子構造を有する有機化合物を含み、R1〜R4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3および17〜20のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006041395
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