JP2007142068A - 受熱器及びそれを備えた冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、液体冷媒の循環を利用した冷却などに用いられる受熱器であって、液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上でき、しかも簡素な構造で小型化への対応も容易とする受熱器及びそれを備えた冷却装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、第1のフィン2aを立設した受熱板2と、その第1のフィン2aを収容するように受熱板2と組み合わされ、その間の空間の一部で液体冷媒の流路を構成するケーシング4と、受熱板2とケーシング4との間に挟装された隔壁部材3と、を備え、その隔壁部材3の受熱板2に対向する面から受熱板2の方向へ第2のフィン3bを立設した。
【選択図】図1

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等に使われるマイクロプロセッシングユニット(以下、MPUと称する)等の発熱する半導体素子、またはその他の発熱部を有する電子部品などの発熱電子部品を液体冷媒の循環による冷却に用いられる受熱器と、その受熱器を備えた冷却装置に関するものである。
最近のコンピュータなどの電子機器におけるデータ処理の高速化の動きはきわめて急速であり、MPUなどの発熱電子部品のクロック周波数は以前と比較して格段に大きなものになってきているので、その発熱量が増大している。このため、各発熱電子部品が動作温度範囲を越えてしまい、その結果電子部品の誤動作や熱破壊を招くことが少なからず発生している。
従って、その電子機器内に実装された各発熱電子部品を動作温度範囲内に保つことは、それらの各発熱電子部品を正常に動作させることとなり、その結果、その電子機器を安定して操作できるようにするための重要な課題となってきている。
従来のように発熱電子部品の放熱方法として複数の放熱フィンから構成されたヒートシンクを発熱電子部品に直接接触させて自然放熱する方法だけでなく、そのヒートシンクをファン装置で送風冷却する方法、受熱部からヒートパイプを用いて放熱部に熱接続したヒートシンクモジュールにおいてその放熱部をファン送風により強制的に送風冷却する方法、あるいは、液体冷媒をポンプにより強制的に液循環させ受熱部から放熱部へ熱輸送を行なった液冷却方式による冷却装置などが必要不可欠になっており、今後さらにそれら冷却装置の冷却能力の向上と併せて小型軽量化も必要とされている。
そこで、半導体素子の小型化及び高集積化に対応した受熱器として、例えば(特許文献1)に記載されたように、より液体冷媒の流路内の圧力損失を低減しながらコンパクト化を実現できる受熱器が提案されている。
図10(a)は(特許文献1)に記載の受熱器の分解斜視図、(b)はその外観斜視図、(c)はそのA−A断面の部分拡大断面図を示しており、例えば、一辺が約15mmの方形の基板101の一の主面101aに複数の溝102を化学エッチング等の公知の手法により形成することにより、例えば、幅が50μm程度で、深さが300μm程度に設定されており、各溝102は、ほぼ均等ピッチで略平行に形成されている。ここで、基板101の周縁部は残し、フィン107の頂面は、例えば図10(c)に示すように、この周縁部よりも高さが低くなっている。
また、基板101の一方の主面101a上には、その全面を覆うようにカバープレート103が張り合わされており、このカバープレート103には、貫通孔104,105が形成されている。これらの貫通孔104、105には接続カバー(図示せず)が取り付けされ、それぞれ冷媒供給口、冷媒排出口として、異なる冷媒流路(図示せず)に接続される。
そして、冷媒供給源(図示せず)から一の冷媒流路に供給された冷媒は、一の冷媒流路から一方の貫通孔104に送り込まれ、基板101とカバープレート103との間の領域を経て、他方の貫通孔105から他の冷媒流路に送り出される。これにより、液体冷媒がこの受熱器100の内部に設けられた液体冷媒の流路内をスムーズに流れるようになり、十分な冷却効果が発揮されるようになるため、基板101の他の主面101b上に設けられた冷却対象である半導体素子106が冷却され破壊される心配もなくなり信頼性が向上する。
一方、回路基板上に実装された1個乃至複数個の半導体素子を冷却するための別の冷却装置の受熱構造としては、例えば(特許文献2)のように、熱伝導性の気体が封入された空間部を備えた受熱構造も提案されている。
図11(a)は(特許文献2)に記載の冷却装置の断面図、(b)はその部分拡大断面図を示しており、冷却装置110は、回路基板111上に実装された複数の半導体素子112を取り囲むように回路基板111を被覆するキャップ113と、キャップ113と回路基板111との間に形成され熱伝導性の気体が封入された空間部114に半導体素子112と対向して配置された熱的ブリッジ素子115とキャップ113の上面に取り付けられた水冷ジャケット116とにより構成されている。
ここで、熱的ブリッジ素子115は、第1のフィン117及び第2のフィン118を備えており、これらのフィン117、118は、ベース部119、120と、これらのベース部119、120にそれぞれ一体的に形成された櫛歯状の複数のフィン部121、122とから構成されている。
これらのフィン部121、122は交互に嵌合されており、各フィン部121、122の嵌合部分は、精密に制御された微小間隙をもって嵌合されている。
第1及び第2のフィン117,118の中間部に形成された凹部123、124には、ベース部119、120に作用点をもつ弾性部材の一例たる圧縮ばね125が収容されており、この圧縮ばね125によって、第1のフィン117のベース部119の接触面119aはキャップ113に、第2のフィン118のベース部120の接触面120aは半導体素子112にそれぞれに適正な接触圧力で当接するように付勢されている。
半導体素子112の発熱は、極めて薄い熱伝導性の気体層126を介して、第2のフィン118のベース部120に伝えられ、このベース部120を横方向に拡がって伝熱面積を拡大した後、フィン部122に伝えられ、気体層126を介して第1のフィン117のフィン部121、ベース部119に伝えられ、さらに気体層126を介してキャップ113に伝えられ、最終的に水冷ジャケット116の内部を流れる液体冷媒により除去される。
ベース部119、120の各接触面119a、120a及びキャップ113のベース部119との接触面113aは、極めて平滑に仕上げられており、接触熱抵抗は十分小さな値に抑えられており、伝熱効果は高い。
また、フィン部121、122の嵌合部分は、精密に圧縮ばねにより制御された微小間隔をもって嵌合されているので、半導体素子112のわずかな傾きに追従して第2のフィン118が傾いても、第1のフィン117によってその動きが拘束されることはない。
従って、第2のフィン118のベース部120は、半導体素子112の背面と常に良好な平面接触状態が保持され伝熱効率が高くなる。また、半導体素子112が傾いても、第1及び第2のフィン117,118が互いに接触することが少なく安定した熱抵抗値が得られるような構造となっている。
特開平6−326226号公報(第6頁、図1(a)、(b)、図2(a)) 特開昭61−231744号公報(第5頁、図1)
しかしながら、前述した(特許文献1)の受熱器100では、受熱器100そのものを小型化、薄型化してコンパクトにすることは比較的容易であるが、フィン107が単純にほぼ均等ピッチで略平行に形成されているので、一方の貫通孔104から送り込まれ他方の貫通孔105から送り出されるまでの間、基板101とカバープレート103との間の流路を流れる液体冷媒は、最も高温になると予想される半導体素子106との接触領域である基板101の中央領域においては、液体冷媒がフィン107と略平行に流れる層流領域となるため、フィン107と液体冷媒の間で効率的かつ十分な熱交換が行われず発熱量の大きな発熱体に対応する場合には十分な冷却性能が得られないという課題があった。
一方では、このような受熱器100を備えた冷却装置を搭載する電子機器の薄型軽量化などに伴い当然その受熱器100をさらに小型化する必要もあり、限られた受熱器内の空間を流れる液体冷媒とフィン107間の接触面積を大きくするため平板状のフィン107のピッチを狭めていくのと相反して液体冷媒の流路が小さくなるので、その分、圧力損失が増大し循環する液体冷媒の流量が減少してしまい冷却性能が低下するという課題もあった。
また、フィン107での放熱面積を大きくするため基板101に微細な幅の溝102を形成するために化学エッチング等の公知の手法が用いられているが、例えば、一般的な化学エッチングであれば、金属材料の表面に感光性のあるレジストを形成するレジスト形成工程、ホトマスクを用いた露光(焼き付け)工程、フィンを形成する部分に対応するレジストのみを残して他のレジストを除去する現像工程、そして基板101が銅又は銅合金の金属材料の場合には、塩化第二鉄の溶液を吹き付けたエッチング工程、最後にはレジスト除去工程と幾多もの工程があり製造方法が複雑となってしまうのでダイカスト成型などに比較すると極めて量産性に劣るという課題もあった。
さらに、(特許文献2)の冷却装置110の受熱構造では、構造が複雑であるばかりでなく、半導体素子112から水冷ジャケット116の内部を流れる液体冷媒までの熱伝達経路が比較的長く、しかも回路基板111を被覆するキャップ113内には非常に大きな熱抵抗を有する気体層が数箇所に存在し、空気より熱伝導率の大きい気体、例えば水素やヘリウムであっても銅やアルミニウムなどの熱電性のよい金属材料に比較するとその熱伝導率は極めて小さいものであり、さらにはキャップ113と水冷ジャケット116のそれぞれの熱抵抗とその間にも境界層の熱抵抗が存在するので、それら全ての熱抵抗が加わる結果、全体として熱抵抗は非常に大きいものとなり、特に発熱量の大きな発熱体に対応する場合には十分な冷却性能が得られないという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、受熱器の構造を改良し、液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上でき、しかも簡素な構造で小型化への対応も容易な受熱器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係わる受熱器は、一対の液輸送路を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体と熱接続する受熱面を設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィンを立設した受熱板と、第1のフィンを収容するように受熱板と組み合わされたケーシングと、受熱板とケーシングとの間に挟装され、受熱板との間で伝熱室を形成するとともにケーシングとの間では羽根車を収容するポンプ室を形成し、中央部に貫通穴を有する隔壁部材と、を備え、伝熱室に流入した液体冷媒には、第1のフィンの熱を伝達し、その伝熱室から隔壁部材の貫通穴を通過してポンプ室に流入した液体冷媒には、ポンプ室に収容された羽根車の回転運動により推進力を与え、隔壁部材の受熱板に対向する面から受熱板の方向へ第2のフィンを立設し、液体冷媒の流れを制御することを主要な特徴としている。
本発明の受熱器によれば、液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上でき、しかも簡素な構造で小型化への対応も容易にできるという効果を奏する。
本発明の請求項1記載の発明によれば、一対の液輸送路を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体と熱接続する受熱面を設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィンを立設した受熱板と、第1のフィンを収容するように受熱板と組み合わされたケーシングと、受熱板とケーシングとの間に挟装され、受熱板との間で伝熱室を形成するとともにケーシングとの間では羽根車を収容するポンプ室を形成し、中央部に貫通穴を有する隔壁部材と、を備え、伝熱室に流入した液体冷媒には、第1のフィンの熱を伝達し、その伝熱室から隔壁部材の貫通穴を通過してポンプ室に流入した液体冷媒には、ポンプ室に収容された羽根車の回転運動により推進力を与え、隔壁部材の受熱板に対向する面から受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンを立設したので、まず発熱体が熱接続され最も温度の高くなる受熱面の裏側の面に液体冷媒への熱伝達の機能を有する複数の伝熱用の第1のフィンが立設されていることで、発熱体からその第1のフィンまでの熱伝導経路は短くなり熱抵抗が小さくなり、伝熱室においてより効率的に発熱体の熱を第1のフィンの隙間の流路を流れる液体冷媒に熱伝達することができる。
しかも、隔壁部材の受熱板に対向する面から受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンが立設されているので、その第2のフィンが伝熱用の第1のフィンの隙間の流路を流れる液体冷媒の流れ方向を制御し、液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上できるだけでなく、簡素な構造で小型化への対応も容易にできる。
また、アルミニウム合金、銅合金、亜鉛合金などを用い比較的量産性に優れたダイカスト成型により受熱板に第1のフィンを立設しようとした場合、成型用金型の耐久性やフィンの欠けやワレのない安定した品質の成型性を得るためには、その第1のフィンの板厚と相互に隣接する第1のフィン間の隙間は少なくとも0.8〜1.0mm程度の寸法を確保して立設しなくてはならず、液体冷媒との接触面積を増大するためのそれ以上の狭ピッチ化は、化学エッチング等の製造方法が複雑で量産性に劣る他の手法を必要とする。
しかし、このように液体冷媒の流れを適宜制御する第2のフィンを組み合わせた簡素な構造の受熱器としたことにより、実質的に液体冷媒との接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られるので、受熱器の量産性が向上し安価な製造も可能となる。
さらには、受熱器内にポンプ室が設けられ液体冷媒を循環させるポンプ機能も有しているので、この受熱器を備えた冷却装置では、その液循環路内に別体のポンプを必要せず、冷却装置全体の小型化がより一層容易となる。
本発明の請求項2記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第2のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に複数並べられ、相互に隣接する第1のフィンの隙間に、第2のフィンを入り込ませたので、相互に隣接する伝熱用の第1のフィン間の隙間の流路に第2のフィンが介在し、伝熱用の第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御され、液体冷媒がより効率的に第1のフィンの表面と接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応も容易となる。
本発明の請求項3記載の発明によれば、第2のフィンの頂面と受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する第1のフィンと第2のフィンとの隙間の距離の150%以下としたので、相互に隣接する伝熱用の第1のフィン間の隙間の流路に第2のフィンが介在し、第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御されているのに加え、第2のフィンの頂面が受熱板のベース面に近接するので、液体冷媒を伝熱用の第1のフィンの表面だけでなく発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面にもより効率的に接触させることができ、液体冷媒がより効率的に第1のフィンの表面と受熱板のベース面とに接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項4記載の発明によれば、第2のフィンの頂面が受熱板のベース面に接触するように第2のフィンを立設したので、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面から第2のフィンへの直接的な熱伝導が得られ、前述したように第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、第2のフィンも液体冷媒への熱伝達の機能を有することとなり、単位流量当たりの実質的な接触面積が増大することになるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項5記載の発明によれば、第1のフィンを受熱板のベース面から離れるに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状とし、第2のフィンを受熱板のベース面に近づくに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状としたので、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィンを、段差を有する外形形状としたことによりその表面積を増大でき、しかもその外形形状に沿って同じく段差を有する第2のフィンが介在するので、第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御され、単位流量当たりの実質的な接触面積を増大することにもなるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
また、第2のフィンの頂面と受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する第1のフィンと第2のフィンとの隙間の距離の150%以下となるように近接させた場合には、液体冷媒を伝熱用の第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面にもより効率的に接触させることができ、実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られことにもなるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
さらに、第2のフィンの頂面を受熱板のベース面に接触させた場合には、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面から第2のフィンへの直接的な熱伝導が得られるので、前述したように第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、第2のフィンも液体冷媒への熱伝達の機能を有することとなり、単位流量当たりの実質的な接触面積が増大することになるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項6記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第2のフィンを円柱状の外形形状としたので、液体冷媒への熱伝達の機能を有する伝熱用の第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向に沿って十分な接触面積を確保でき、併せて円柱状の外形形状を有する第2のフィンは、流路抵抗を大きく増やすことなく流れ方向を強制的に横方向に変化させその流れ方向の下流側に微小な乱流を発生しやすい外形形状なので、より大きな撹拌作用が得られ、第1のフィンと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
特に、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィンの表面の近くには、比較的に伝熱量が小さい層流領域の流れが存在するので、第2のフィンによる乱流効果により、実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上できる。
本発明の請求項7記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿って複数立設し、液体冷媒の流れ方向と直交する方向において相互に隣接する第1のフィンの隙間の上流側に、第2のフィンを立設したので、伝熱用の第1のフィンが長さの短い板状の外形形状なので、その表面に近くに存在する比較的に伝熱量が小さい層流領域がさらに液体冷媒の流れが停滞する剥離領域に移行するのを抑制しながら、加えて第2のフィンの乱流効果がより効果的に働き、その第1のフィンと接触する液体冷媒の流速が遅い場合や液体冷媒の流量が少ない受熱器でも効率的に冷却性能を向上できるので、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項8記載の発明によれば、第2のフィンの構成であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に並べた板状の外形形状のフィン群と液体冷媒の流れる方向と直交する方向に並べた円柱状の外形形状のフィン群とを構成し、その異なる外形形状のフィン群を、液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接させたので、微小な乱流を強制的に発生させる作用を有する円柱状の外形形状のフィン群と第1のフィンの表面に近接した領域に連続的に液体冷媒が流れるように制御する作用を有する板状の外形形状のフィン群が液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接するように立設されて、それぞれの作用の相乗効果が得られ、より液体冷媒との熱交換を促進できる。
本発明の請求項9記載の発明によれば、一対の液輸送路を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体と熱接続する受熱面を設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィンを立設した受熱板と、受熱板に第1のフィンを収容するように組み合わされその受熱板との空間の一部が液体冷媒の流路を構成するケーシングとを備え、ケーシングの内壁から受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンを立設したので、まず発熱体が熱接続され最も温度の高くなる受熱面の裏側の面に液体冷媒への熱伝達の機能を有する複数の伝熱用の第1のフィンが立設されていることで、発熱体からその第1のフィンまでの熱伝導経路は短くなり熱抵抗が小さくなり、受熱板とケーシングとの空間においてより効率的に発熱体の熱を第1のフィンの隙間の流路を流れる液体冷媒に熱伝達することができる。
しかも、ケーシングの内壁から受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンが立設されているので、その第2のフィンが伝熱用の第1のフィンの隙間の流路を流れる液体冷媒の流れ方向を制御し、液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上できるだけでなく、簡素な構造で小型化への対応も容易にできる。
また、アルミニウム合金、銅合金、亜鉛合金などを用い比較的量産性に優れたダイカスト成型により受熱板に第1のフィンを立設しようとした場合、成型用金型の耐久性やフィンの欠けやワレのない安定した品質の成型性を得るためには、その第1のフィンの板厚と相互に隣接する第1のフィン間の隙間は少なくとも0.8〜1.0mm程度の寸法を確保して立設しなくてはならず、液体冷媒との接触面積を増大するためのそれ以上の狭ピッチ化は、化学エッチング等の製造方法が複雑で量産性に劣る他の手法を必要とする。
しかし、このように液体冷媒の流れを適宜制御する第2のフィンを組み合わせた簡素な構造の受熱器としたことにより、実質的に液体冷媒との接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られるので、受熱器の量産性が向上し安価な製造も可能となる。
本発明の請求項10記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第2のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に複数並べられ、相互に隣接する第1のフィンの隙間に、第2のフィンを入り込ませたので、相互に隣接する伝熱用の第1のフィン間の隙間の流路に第2のフィンが介在し、伝熱用の第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御されているので、液体冷媒がより効率的に第1のフィンの表面と接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応も容易となる。
本発明の請求項11記載の発明によれば、第2のフィンの頂面と受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する第1のフィンと第2のフィンとの隙間の距離の150%以下としたので、相互に隣接する伝熱用の第1のフィン間の隙間の流路に第2のフィンが介在し、第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御されているのに加え、第2のフィンの頂面が受熱板のベース面に近接するので、液体冷媒を伝熱用の第1のフィンの表面だけでなく発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面にもより効率的に接触させることができ、液体冷媒がより効率的に第1のフィンの表面と受熱板のベース面とに接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項12記載の発明によれば、第2のフィンの頂面が受熱板のベース面に接触するように第2のフィンを立設したので、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面から第2のフィンへの直接的な熱伝導が得られるので、前述したように第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、第2のフィンも液体冷媒への熱伝達の機能を有することとなり、単位流量当たりの実質的な接触面積が増大することになるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項13記載の発明によれば、第1のフィンを受熱板のベース面から離れるに従って漸次薄板化するような段差を有した外形形状とし、第2のフィンを受熱板のベース面に近づくに従って漸次薄板化するような段差を有した外形形状としたので、、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィンを、段差を有する外形形状としたことによりその表面積を増大でき、しかもその外形形状に沿って同じく段差を有する第2のフィンが介在するので、第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御されているので、単位流量当たりの実質的な接触面積を増大することにもなるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
また、第2のフィンの頂面と受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する第1のフィンと第2のフィンとの隙間の距離の150%以下となるように近接させた場合には、液体冷媒を伝熱用の第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面にもより効率的に接触させることができ、実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られことにもなるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
さらに、第2のフィンの頂面を受熱板のベース面に接触させた場合には、発熱体との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板のベース面から第2のフィンへの直接的な熱伝導が得られるので、前述したように第1のフィンの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用に加えて、第2のフィンも液体冷媒への熱伝達の機能を有することとなり、単位流量当たりの実質的な接触面積が増大することになるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項14記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、第2のフィンを円柱状の外形形状としたので、液体冷媒への熱伝達の機能を有する伝熱用の第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向に沿って十分な接触面積を確保でき、併せて円柱状の外形形状を有する第2のフィンは、流路抵抗を大きく増やすことなく流れ方向を強制的に横方向に変化させその流れ方向の下流側に微小な乱流を発生しやすい外形形状なので、より大きな撹拌作用が得られ第1のフィンと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
特に、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィンの表面の近くには、比較的に伝熱量が小さい層流領域の流れが存在するので、第2のフィンによる乱流効果により実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上できる。
本発明の請求項15記載の発明によれば、第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿って複数立設し、液体冷媒の流れ方向と直交する方向において相互に隣接する第1のフィンの隙間の上流側に、第2のフィンを立設したので、伝熱用の第1のフィンが長さの短い板状の外形形状を有するので、その表面に近くに存在する比較的に伝熱量が小さい層流領域がさらに液体冷媒の流れが停滞する剥離領域に移行するのを抑制しながら、加えて第2のフィンの乱流効果がより効果的に働き、その第1のフィンと接触する液体冷媒の流速が遅い場合や液体冷媒の流量が少ない受熱器でも効率的に冷却性能を向上できるので、小型化への対応もより容易となる。
本発明の請求項16記載の発明によれば、第2のフィンの構成であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に並べた板状の外形形状のフィン群と液体冷媒の流れる方向と直交する方向に並べた円柱状の外形形状のフィン群とを構成し、その異なる外形形状のフィン群を、液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接させたので、微小な乱流を強制的に発生させる作用を有する円柱状の外形形状のフィン群と第1のフィンの表面に近接した領域に連続的に液体冷媒が流れるように制御する作用を有する板状の外形形状のフィン群が液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接するように立設されて、それぞれの作用の相乗効果が得られ、より液体冷媒との熱交換を促進できる。
本発明の請求項17記載の発明によれば、請求項1から16いずれか1項に記載の受熱器を備えたことにより、その受熱器が液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上でき、しかも簡素な構造で小型化への対応も容易にできるという効果を有しているので、冷却装置としての冷却性能が向上し、比較的発熱量の大きな発熱体への対応や小型軽量化への対応も容易となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、各図面において、受熱面側を下方、ケーシング側を上方として説明した。
(実施の形態1)
図1〜図5において、図1は本発明の実施の形態1における受熱器の一部切り欠き斜視図で、図2は図1のA−A矢視断面図で、図3(a)は隔壁部材の上方からの斜視図で、図3(b)は隔壁部材の下方からの斜視図で、図3(c)は受熱板の上方からの斜視図で、図4は図2のB−B矢視断面図で、図5(a)は本発明の実施の形態1における受熱器1の主要部の断面図、(b)はその変形例を示した断面図、(c)はその変形例を示した断面図である。
まず、図1を用いて遠心ポンプを備えた受熱器1の主要な構成について説明するが、受熱板2、第1のフィン2a、隔壁部材3、第2のフィン3b、及びケーシング4を除く他の構成部材については後述するのでそれらを省略して図示した。
略円柱形状の外形を有する受熱器1の底部は、半導体素子などの発熱体(図示せず)と接触し後述する受熱面を介して良好な熱接続を得られるように銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の熱伝導性の良好な金属材料により製作された受熱板2で構成されている。
そして、その平坦な円板形状の受熱板2の上面の略中央に少し窪んだ矩形の凹部2dが形成されており、その凹部2dの内面に液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状の第1のフィン2aが複数立設されている。
ここで、その第1のフィン2aは伝熱用であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に均等ピッチで略平行となるように複数並べられている。
また、その第1のフィン2aを収容するように、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)等の樹脂成型で製作されたケーシング4が、その受熱板2と組み合わされており、そのケーシング4と受熱板2との空間の一部が受熱器1の内部を流れる液体冷媒の流路を構成している。
また、詳細に後述するが隔壁部材3は、受熱板2とケーシング4との間に挟装され受熱板2との間で後述する伝熱室5を形成するとともにケーシング4との間では羽根車(図示せず)を収容し、その羽根車の回転運動による遠心方向の推進力を利用して液体冷媒を循環駆動するポンプ室6を形成している。
一方、ケーシング4の側壁には、図示しない冷却装置の一対の液輸送路を接続する吸込口4aと吐出口4bが設けられており、吸込口4aから矢印で示したように流入した液体冷媒は、受熱器1の内部を伝熱室5からポンプ室6の方向へ流れながら第1のフィン2aとの熱交換を行った後に吐出口4bより矢印で示したように受熱器1の外部へ流出する。
次に、図2は図1のA−A矢視断面図であるが、この図を用いて遠心ポンプを備えた受熱器1の内部構造について詳細に説明する。
図2において、前述したように、隔壁部材3は受熱板2とケーシング4との間に挟装され受熱板2との間で吸込伝熱室5a、周回伝熱室5b、及びその間を連通する流路5cなどにより構成される伝熱室5を形成するとともに、ケーシング4との間では羽根車7を収容するポンプ室6を形成している。
ここで、遠心ポンプを構成する羽根車7は受熱器1の略中心部に軸支され、オープン型の羽根7aが羽根車7の表面に略放射状に複数個立設され、マグネットロータ8が羽根車7の内周側の側面に設けられている。ここで、羽根車7はマグネットロータ8と別体で構成してもよいが、マグネットロータ8となる部分に着磁させた一体型の羽根車7とするのが好適である。
この羽根車7が液体冷媒内で回転すると、羽根7aの外周側における液体冷媒の圧力は、羽根車7の入口(図2のKで示した中央の部分)における液体冷媒の圧力より高くなり、またその羽根車7の入口の圧力は小孔7bによって連通した羽根車7の裏側圧力と略同一であるから、液体冷媒は羽根車7の裏面を通り、その小孔7bを抜けて入口側へ少量還流する。これにより小孔7bがない場合と比較して羽根車7へのスラスト力が軽減され羽根車7の回転がよりスムーズになる。
なお、この受熱器1に内蔵された遠心ポンプは小型で、一般の遠心ポンプに対して数十分の一、若しくは数百分の一以下の大きさであり、一例としてその諸元を示すと、厚さ3mm〜50mm、半径方向代表寸法10mm〜100mm、回転数は1000rpm〜8000rpm、ヘッド0.5m〜10m程度のポンプである。
次に、マグネットロータ8の内周側にはステータ9が設けられ、磁界を発生させるコイル10がステータ9に巻かれ、回路基板11にはコイル10に電流を流す電気回路が実装されている。
ここで、ステータ9は渦電流損失を少なくするため珪素鋼板を複数枚積層して構成されることが望ましく、コイル10としては絶縁皮膜のついた銅線が適しており、コイル10の線径と巻数は使用される電源電圧、線積率を鑑み最適化される。
そして、図示していないが、回路基板11の上には、マグネットロータ8の回転位置を検出するホール素子、電流方向切り替え用のトランジスタやダイオードが実装されている。
また、ケーシング4は、羽根車7を収容すると同時に羽根車7により遠心方向の推進力を与えられた液体冷媒をその側面に接続された吐出口4bの方向へ導き、また吸込口4aもケーシング4の側面のほぼ同じ方向に接続されている。
また、そのケーシング4は受熱板2の外周部に形成された鍔部2bと当接しながら組み合わされ、その内部の空間であるポンプ室6などの所定の空間の一部が液体冷媒の流路を構成する。そして、そのポンプ室6ではオープン型の羽根7aの回転運動により推進力を与えられた液体冷媒が吐出口4bへと導かれる。
さらに、ケーシング4はその形状が複雑であり、加えてある程度の耐熱性が要求されることから、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)等の樹脂成型での製作がより好適である。
反面、ケーシング4を金属材料で製作することは、ステータ9等の磁気回路が発生する磁束変動により渦電流損失を発生させるので好ましくない。
一方、受熱板2は、熱伝導性グリース等(図示せず)を介し2点鎖線で示した半導体素子などの発熱体12と直接的に接触するので、その表面はなるべく平面度を高くし、大きな熱伝導率で放熱性のよい銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料を用いて、ダイカスト成型などの鋳造、鍛造、機械加工やこれらの組み合わせの加工方法により製作される。
また、この受熱板2には、熱伝導性のよい金属材料を用いているので、その剛性が高まり、仮に強い応力でケーシング4を発熱体12の方向へ押圧しても、その応力による受熱板2の変形を抑えることができ、発熱体12と受熱面2cの間に隙間ができることを防ぐことができる。
そしてその強い力で受熱面2cを発熱体12に押圧できれば、発熱体12と受熱面2cの間に塗布されている熱伝導性グリース(図示せず)を薄く伸ばすことができ、これによって熱伝導性グリースでの熱抵抗を小さくすることができ、製品の振動・衝撃落下時の部品外れを予防することができる。
ここで、受熱板2の下部には2点鎖線で示した半導体素子などの発熱体12との接触面である受熱面2cが設けられ、その反対側の面である上面の略中央に少し窪んだ矩形の凹部2dが形成されており、その凹部2dの内面に液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状の第1のフィン2aが複数立設されている。
また、その第1のフィン2aは伝熱用であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に均等ピッチで略平行となるように複数並べられているので、その第1のフィン2aはその隙間の流路5cを流れる液体冷媒と接触しながら熱交換し、発熱体12から受け取った熱を効率的に液体冷媒に伝える働きを行なっている。
この平坦な円板形状の受熱板2は、受熱面2cより受熱した熱をその裏側の面に形成された伝熱用の第1のフィン2aに伝熱し易い簡素な構造となっており、その第1のフィン2aは、ケーシング4に収容され受熱板2に対して略垂直に立設されているので、受熱面2cから第1のフィン2aまでの伝熱経路を最短距離に設定できる。
つまり、伝熱経路が短いということは、受熱面2cと第1のフィン2aとの間の熱抵抗が小さいことを意味し、第1のフィン2aの表面温度を受熱面2cと接触した発熱体12の表面温度により近づけることができるので、液体冷媒と接触しながらその広範囲に対して効率的に熱交換が行なわれ冷却性能が向上する。
この第1のフィン2aは、液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状で、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に複数並べられていて、液体冷媒と接触する表面積を容易に増加させることができる上に、この第1のフィン2aの間の隙間の流路5cを流れる液体冷媒に対して大きな流路抵抗となることを抑制しているので、小さな圧力損失となり十分な流量を確保することができる。
さらに、受熱板2に対向する隔壁部材3の皿形状の隔壁板3aの底面から受熱板2の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィン3bが立設されており、この第2のフィン3bも液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状であり、しかも相互に隣接する第1のフィン2aの隙間に、その第2のフィン3bが入り込んでいるので、第1のフィン2a間の隙間の流路5cにその第2のフィン3bが介在するようになっている。
その第2のフィン3bは、第1のフィン2aの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御しているので、液体冷媒をより効率的に第1のフィン2aの表面と接触させることができ、実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応も容易となる。
また、第1のフィン2aと第2のフィン3bはそれぞれ吸込伝熱室5aから周回伝熱室5bの方向、つまり液体冷媒が流れる方向へ沿ってそれぞれが略平行となるように直線状に延設されており、しかも吸込口4aと連通した吸込伝熱室5aを経由して第1のフィン2aの延設方向に液体冷媒を供給し、第1のフィン2aや第2のフィン3bで挟まれた隙間の流路5cに対してそれぞれ均一的な流量の液体冷媒が送り込まれている。
従って、簡素な構造にも拘わらず液体冷媒の滞留も少なく流路5c内に液体冷媒を安定して流すことができ、冷却性能を向上することができる。
一方、吸込口4aから矢印で示したように流入した液体冷媒は、隔壁部材3の側面に形成された吸込連通口3eを通って、吸込伝熱室5aを経由し、複数の第1のフィン2aと熱交換しながらその隙間の流路5cを流れ周回伝熱室5bへ流れ込み、隔壁部材3の円筒壁3cにぶつかりながら進行方向に対して左右の2方向に分流され、この周回伝熱室5bで後続の液体冷媒と混ざり合いながら、最終的には隔壁部材3のやや周回伝熱室5b側に形成された貫通穴3dを通過してポンプ室6に送り出される。
ここで、貫通穴3dの下方の領域には、第2のフィン3bが介在しないので、その領域の流路抵抗が減り、液体冷媒が直接的にも流路5cから隔壁部材3の皿形状の隔壁板3aの底面に半月形状に開口された貫通穴3dを通過してポンプ室6側に容易に送り出される構造となっている。
つまり、このような簡素な構造により、液体冷媒が前述したように受熱板2の中央部に流入し、最終的に隔壁部材3の貫通穴3dを通過してポンプ室6側に送り出されるまでの間、発熱体12より受熱した熱が伝熱され高温になった伝熱用の第1のフィン2aの表面と羽根車7の回転運動により液循環駆動された液体冷媒とが接触するので、液体冷媒は効率よく第1のフィン2aと熱交換を行なうことができる。
そして、その第1のフィン2aは板状の外形形状であり液体冷媒の流れる方向に沿って略平行となるように吸込伝熱室5aから周回伝熱室5bの方向へ直線状に延設されているので、流路抵抗が小さくしかも液体冷媒との接触面積を格段に増やせ、熱交換効率を高めている。
ここで、受熱器1の構成についてさらに図2を用いて説明すると、ケーシング4の中心に耐食性の高いステンレス等の材質で製作されたシャフト13がインサート成形により一体的に固定され、そのシャフト13が羽根車7を回転自在に軸支している。
また、前述した皿形状の隔壁板3aを有する隔壁部材3は、ケーシング4と嵌合してポンプ室6を形成し、そのケーシング4と受熱板2の鍔部2bとの間に挟装されたOリング等のシール部材14は、ケーシング4と受熱板2の間から液体冷媒が漏れるのを防止し、周回伝熱室5bは隔壁部材3と受熱板2との間に形成された閉路となっている。
この隔壁部材3についても、ケーシング4と同様に形状が複雑であり、耐熱性が要求されることから、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)等の樹脂成型での製作が好適である。
以上説明した受熱器1を組み立てるときは、まず、隔壁部材3を受熱板2に装着した後に、ケーシング4とインサート成形により一体的に固定されたシャフト13に羽根車7を挿入する。次いで、ケーシング4に受熱板2を嵌合し、ねじ等(図示せず)を用いて固定する。
一方、別工程でステータ9にコイル10を巻回し、さらに羽根車7を回転駆動する電子部品を実装した回路基板11をステータ9に取り付けておく。この組み立て体をケーシング4のくぼみの中に挿入した後、充填剤(図示せず)を流し込み、その後恒温槽等を用いてその充填剤を硬化させる。
充填剤を使用する理由は回路基板11に実装された電子部品の放熱のためと、万が一に液体冷媒が漏れた場合でも回路基板11に直接触れないようにし信頼性を向上するためであり、そのような充填剤としてはウレタン系やエポキシ系のポッティング剤が好ましい。
次にこの受熱器1に備えられた遠心ポンプの作用について説明する。
まず、回路基板11を動作させ、ステータ9に交番磁界を発生させると、この交番磁界によりマグネットロータ8と一体化された羽根車7が回転し、液体冷媒に運動量を与え中央部が負圧となる。
これにより、液体冷媒は吸込口4aから流入して吸込連通口3eを通り、受熱板2と隔壁部材3で挟まれた空間である吸込伝熱室5aに流入する。そして、流入した液体冷媒は発熱体12の真上に位置し熱伝導により高温になった第1のフィン2aの熱を効率的に奪う。
その後、液体冷媒はその第1のフィン2aに沿って流れた後、その流出側端部に達し、周回伝熱室5bの中で隔壁部材3の円筒壁3cにぶつかりながら進行方向に対して左右の2方向に分流される。そして分流された液体冷媒は、それぞれ周回伝熱室5bで後続の液体冷媒と混ざり合いながら周回し、羽根車7の入口(図2のKで示した中央の部分)が負圧であるため再び第1のフィン2aの中心方向に吸引され、隔壁部材3の皿形状の隔壁板3aの底面のやや周回伝熱室5b側に半月形状に開口された貫通穴3dを通過してポンプ室6へ送り出される。
そして、ポンプ室6に送り出された液体冷媒は、最終的に羽根車7の回転運動により遠心方向の推進力が与えられてポンプ室6の外周部へと導かれ、後述する吐出連通口3fを通って、矢印で示したように吐出口4bから流出される。
ここで、図3(a)〜(c)を用いて、前述した内容と一部重複するが、液体冷媒の流れ方を補足して説明する。
図3(a)は、隔壁部材3の上方からの斜視図で、図3(b)は、その隔壁部材3の下方からの斜視図で、図3(c)は、受熱板2の上方からの斜視図である。
隔壁部材3の側面には、矩形に開口した吸込連通口3eが形成され、図2で示した吸込口4aから流入した液体冷媒はその吸込連通口3eを通って、受熱板2と隔壁部材3との間で形成される吸込伝熱室5a(図2参照)へ液体冷媒が流れるようになっている。
ここで、平坦な円板形状の受熱板2の上面の略中央に少し窪んだ矩形の凹部2dが形成されており、その凹部2dの内面に板状の外形形状の第1のフィン2aが複数立設されている。
吸込伝熱室5aに流れ込んだ液体冷媒は、その伝熱用の第1のフィン2aや液体冷媒の流れを制御する第2のフィン3bで挟まれた隙間の流路5c(図2参照)を流れながら熱交換を行った後に、隔壁部材3の円筒壁3cにぶつかって進行方向に対して左右の2方向に分流される。
そして、後続の液体冷媒と混ざり合いながら、隔壁部材3の隔壁板3aの底面の周回伝熱室5b側に開口された半月形状の貫通穴3dを通過してポンプ室6(図2参照)に送り出されるようになっている。
また、貫通穴3dの下方の領域には、第2のフィン3bが介在しないので、その領域の流路抵抗が減り、液体冷媒が直接的にも流路5cから貫通穴3dを通過してポンプ室6側に容易に送り出される構造となっている。
さらに、ポンプ室6に送り出された液体冷媒は、最終的に羽根車7(図2参照)の回転運動により遠心方向の推進力となる運動量を与えられてポンプ室6の外周部へと導かれ、吐出連通口3fを通って、吐出口4b(図2参照)から受熱器1の外へ流出する。
以上の説明のように、実施の形態1の遠心ポンプを備えた受熱器1は、受熱した熱を受熱板2や第1のフィン2aの表面より液体冷媒に伝える機能に加えて、ケーシング4と受熱板2との間の所定位置に隔壁部材3を設けて羽根車7を回転運動させるポンプ機能を有しているので、この受熱器1を備えた冷却装置では、液体冷媒の循環駆動用の別体のポンプを必要としないため、装置全体の小型化を容易に実現することができる。
次に、図4は図2のB−B矢視断面図であるが、この図を用いて、本発明の主要部である第1のフィン2aと第2のフィン3bについて詳細に説明する。
なお、図2や図3の説明と重複する内容については、説明を一部省略する。
まず、図4で示したように、平坦な円板形状の受熱板2の上面の略中央に少し窪んだ矩形の凹部2dが形成されており、その凹部2dの内面に複数の第1のフィン2aが液体冷媒の流れる方向に沿って略平行に均等ピッチで立設されている。
しかも、この第1のフィン2aは、アルミニウム合金、銅合金、亜鉛合金などの熱伝導性の良好な金属材料が用いられて受熱板2とダイカスト成型により一体的に形成されているので、発熱体12が熱接続され最も温度の高くなる受熱面2cの裏側の面と接触する液体冷媒への熱伝達の機能を有する。
そしてこの第1のフィン2aは、受熱面2cの裏側の面である凹部2dのベース面2eに対して垂直に立設され、液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状で、相互に隣接する第1のフィン2aの隙間に流路5cが形成されているので、その流路5cを流れる液体冷媒と接触しながら、発熱体12から受け取った熱を効率的に液体冷媒に伝える働きを行なっている。
この第1のフィン2aは、液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状であるので、液体冷媒と接触する表面積を容易に増加させることができる上に、この第1のフィン2a間の隙間の流路5cを流れる液体冷媒に対して大きな流路抵抗となることを抑制しているので、圧力損失も小さく十分な流量を確保することができる。
さらに、隔壁部材3の受熱板2に対向する面から受熱板2の方向へ第2のフィン3bが立設されており、この第2のフィン3bも液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状であり、相互に隣接する第1のフィン2a間の隙間にその第2のフィン3bが入り込んでいる。
そして、その第2のフィン3bの頂面3gとベース面2eとの距離が、相互に隣接する第1のフィン2aと第2のフィン3bとの隙間の距離の150%以下となるまで入り込んでいるので、伝熱用の第1のフィン2aの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御され、液体冷媒がより効率的に第1のフィン2aの表面と接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応も容易となる。
また、第1のフィン2aと第2のフィン3bはそれぞれ吸込伝熱室5aから周回伝熱室5bへの方向、つまり液体冷媒の流れる方向へ沿って相互に隣接し略平行となるように直線状に延設されているので、吸込口4aと連通した吸込伝熱室5aを経由して第1のフィン2aの延設方向に液体冷媒を供給し、第1のフィン2aや第2のフィン3bで挟まれた隙間の流路5cに対してそれぞれ均一的な流量の液体冷媒が送り込まれ、簡素な構造にも拘わらず液体冷媒の滞留も少なく流路5c内に液体冷媒を安定して流すことができ、冷却性能を向上することができる。
次に、図5(a)の本発明の実施の形態1における受熱器1の主要部の断面図と、図5(b)、(c)のその変形例を示した断面図を用いて、第2のフィン3bの変形例について説明する。
図5(a)に示したように、第1のフィン2a間の隙間の流路5cに第2のフィン3bが入り込み、第1のフィン2aの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御することに加え、その第2のフィン3bの頂面3gとベース面2eとの距離が、相互に隣接する第1のフィン2aと第2のフィン3bとの隙間の距離の150%以下となるまで入り込んでいるので、液体冷媒を第1のフィン2aの表面だけでなく発熱体12(図示せず)との熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板2のベース面2eにもより効率的に接触させることができ、液体冷媒がより効率的に第1のフィン2aの表面と受熱板2のベース面2eとに接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
また、図5(b)に示したように、第2のフィン3bの頂面3gが受熱板2のベース面2eに接触している場合には、受熱面2cとの熱伝達経路が短く比較的温度が高い受熱板2のベース面2eから第2のフィン3bへの直接的な熱伝導が得られるので、前述したように第1のフィン2aの表面に近接した領域の流路5cへ連続的に液体冷媒を流れるように制御できる作用に加えて、第2のフィン3bも液体冷媒への熱伝達の機能を有することとなり、単位流量当たりの実質的な接触面積を増大することになるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
なお、この場合においては、隔壁部材3の材質は樹脂製ではなく、受熱板2の材料と同じくアルミニウム合金、銅合金、亜鉛合金等の熱伝導性の良好な金属材料を用いたダイカスト成型により製作するのがより好ましい。
さらに、図5(c)に示したように、第1のフィン2aを受熱板2のベース面2eから離れるに従って漸次薄板化するような段差2fを有した外形形状とし、第2のフィン3bを受熱板2のベース面2eに近づくに従って漸次薄板化するような段差3hを有した外形形状としているので、液体冷媒への熱伝達の機能を有する伝熱用の第1のフィン2aの表面積をより増大でき、しかもその外形形状に沿って同じく段差3hを有した第2のフィン3bが介在するので、第1のフィン2aの表面に近接した領域に液体冷媒の流れを制御することができ、単位流量当たりの実質的な接触面積を増大することにもなるので、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
また、第2のフィン3bの頂面3gが受熱板2のベース面2eに近接しているので、液体冷媒を第1のフィン2aの段差2fを有する表面だけでなく受熱面2cとの熱伝達経路が短く熱伝導により比較的温度の高い受熱板2のベース面2eにもより効率的に接触させることができ、液体冷媒がより効率的に第1のフィン2aの表面と受熱板2のベース面2eとに接触し実質的に液体冷媒との単位流量当たりの接触面積を増大するのと等価の熱伝達効果が得られることとなり、少ない液体冷媒の流量でも冷却性能を向上でき、小型化への対応もより容易となる。
なお、図5(c)で示した第2のフィン3bは、ベース面2eから頂面3gへの立設方向に対して2段の段差3hを有する外形形状としたが、それ以上の段数や逆に1段に設定しても構わないのは言うまでもない。
(実施の形態2)
図6〜図8において、図6は本発明の実施の形態2における受熱器1の一部切り欠き斜視図で、図7(a)は図6のC−C矢視断面図で、図7(b)は図7(a)のD−D矢視断面図で、図8(a)は図7(b)のE−E矢視断面図、(b)はその変形例を示したE−E矢視断面図、(c)はその変形例を示したE−E矢視断面図である。
まず、図6を用いて、本発明の実施の形態2における受熱器1の主要な構成について説明するが、実施の形態1において説明したものと同様のものについては同一の符号を付けて重複する説明についてはその一部を省略する。
略直方体の外形を有する受熱器1の底面は、半導体素子などの発熱体(図示せず)と接触し後述する受熱面2cを介して良好な熱接続を得られるように銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の熱伝導性の良好な金属材料により製作された矩形形状の受熱板2で構成されている。
そして、その平坦な矩形形状の受熱板2の上面の略中央に少し窪んだ矩形の凹部2dが形成されており、その凹部2dの内面に液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状の第1のフィン2aが複数立設されている。
ここで、その第1のフィン2aは伝熱用であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に均等ピッチで略平行となるように複数並べられている。
また、その第1のフィン2aを収容するように、同じく銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の熱伝導性の良好な金属材料により製作されたケーシング15が、その受熱板2と組み合わされており、そのケーシング15と受熱板2との空間の一部が受熱器1の内部を流れる液体冷媒の流路を構成している。
つまり、ケーシング15と受熱板2との間で吸込伝熱室16a、周回伝熱室16b、及びその間を連通する流路5cなどにより構成される伝熱室16が形成されている。
一方、ケーシング15の両側の側壁には、図示しない冷却装置の一対の液輸送路を接続する吸込口15aと吐出口15bがそれぞれ設けられており、吸込口15aから矢印で示したように流入した液体冷媒は、吸込伝熱室16aを経由し、複数の第1のフィン2aと熱交換しながらその隙間の流路5cを流れ、周回伝熱室16bへ流れ込み、この周回伝熱室16bで後続の液体冷媒と混ざり合いながら、最終的には吐出口15bから矢印で示したように受熱器1の外部へ流出する。
ここで、複数の第1のフィン2aは吸込伝熱室16aから周回伝熱室16bの方向へ略平行となるように直線状に延設されており、しかも吸込口15aと連通した吸込伝熱室16aを経由して第1のフィン2aの延設方向に液体冷媒を供給し、第1のフィン2aと略平行で且つ複数の第1のフィン2aの隙間で形成される流路5cに対して均一的な流量の液体冷媒を送り込んでいるので、簡素な構造にも拘わらず液体冷媒の滞留も少なく流路5c内に液体冷媒を安定して流すことができ、冷却性能を向上することができる。
また、ケーシング15の内壁から受熱板2の方向へ液体冷媒の流れ方向に沿って複数の円柱状の外形形状の第2のフィン15cが立設されており、相互に隣接する第1のフィン2aの隙間に、その第2のフィン15cが入り込んでいる。
また、その第2のフィン15cは、第1のフィン2aに沿って流れる液体冷媒の流れ方向を強制的に横方向に変化させるように円柱状の外形形状であり、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィン2aの表面に近くに存在する比較的に伝熱量が小さい層流領域の流れが第2のフィン15cにより強制的に横方向に変化させられ、その流れ方向の下流側に微小な乱流が発生することにより撹拌作用が容易に得られ第1のフィン2aと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
一方、図7(a)、(b)で示されるように第1のフィン2aは、平坦な長方形の板状の受熱板2の上面の略中央の凹部2dのベース面2e対して垂直に立設され、液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状で、第1のフィン2a間の隙間に流路5cが形成されているので、その流路5cを流れる液体と接触しながら、受熱面2cから受け取った熱を効率的に液体冷媒に伝える働きを行なっている。
この第1のフィン2aは、液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状で、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に均等ピッチで略平行となるように複数並べられていて、液体冷媒と接触する表面積を容易に増加させることができる上に、この第1のフィン2a間の隙間の流路5cを流れる液体冷媒に対して大きな流路抵抗となることを抑制しているので、小さな圧力損失となり十分な流量を確保することができる。
さらに、ケーシング15の内壁から受熱板2の方向へ液体冷媒の流れ方向に沿って複数の円柱状の外形形状の第2のフィン15cが立設されており、第1のフィン2aに沿って流れる液体冷媒の流れ方向をその第2のフィン15cにより強制的に横方向に変化させるように円柱状の外形形状であり、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィン2aの表面に近くに存在する比較的に伝熱量が小さい層流領域の流れが第2のフィン15cにより強制的に横方向に変化させられ、その流れ方向の下流側に微小な乱流が発生することにより撹拌作用が容易に得られ第1のフィン2aと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
また、第1のフィン2aを板状の外形形状としたことにより、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィン2aは液体冷媒の流れ方向に沿って十分な接触面積を確保でき、併せて円柱状の外形形状の第2のフィン15cは、流路抵抗を大きく増やすことなく流れ方向を横方向に変化させその流れ方向の下流側に乱流領域を発生しやすい外形形状なので、より大きな撹拌作用が得られ第1のフィン2aと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
図8(a)は、図7(b)のE−E矢視断面図で、板状の外形形状を有する複数の第1のフィン2aの隙間の流路5cを流れる液体冷媒が、ほぼ均等なピッチで立設された円柱状の外形形状を有する第2のフィン15cにより矢印で示したように横方向に変化させられると、そこで微小な乱流が発生し、撹拌作用が容易に得られるので、第1のフィン2aと液体冷媒との熱交換を促進でき冷却性能を向上できる。
図8(b)は、実施の形態2における第1のフィン2gと第2のフィン15cの位置関係に関する変形例である。
ここで、やや短めで板状の外形形状の第1のフィン2gを液体冷媒の流れ方向に沿って複数立設し、液体冷媒の流れ方向と直交する方向において相互に隣接する第1のフィン2gの隙間の上流側に、円柱状の外形形状を有する第2のフィン15cを立設したことにより、第1のフィン2gの長さがやや短いので、その表面に近くに存在する比較的に伝熱量が小さい層流領域がさらに液体冷媒の流れが停滞してしまう剥離領域に移行するのを抑制するとともに、効果的に第2のフィン15cが乱流領域を発生する効果があり、液体冷媒への熱伝達の機能を有する第1のフィン2gと接触する液体冷媒の流速が遅い場合や液体冷媒の流量が少ない受熱器でも効率的に冷却性能を向上できるので、小型化への対応も容易となる。
また、図8(c)は実施の形態2における第1のフィン2aと第2のフィン15c、15dの位置関係に関する別の変形例である。
ここで、第2のフィン15c、15dの構成であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に並べた板状の外形形状のフィン群と液体冷媒の流れる方向と直交する方向に並べた円柱状の外形形状のフィン群とを構成し、その異なる外形形状のフィン群を、液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接させたことにより、第1のフィン2aの表面に近接した領域へ連続的に液体冷媒が流れるように制御できる作用を有する板状の外形形状のフィン群と微小な乱流を強制的に発生させる作用を有する円柱状の外形形状のフィン群とが液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接されているので、それぞれの作用の相乗効果が得られ、より液体冷媒との熱交換を促進できる。
なお、以上の説明において、第1のフィン2a、2gや第2のフィン3b、15c、15dの高さ、長さ、大きさ、数、位置関係、ピッチなどは、実施の形態1、2に限定されるものではなく、受熱器1の構造や冷却効果などを考慮して適宜選定すればよく、それらのフィン形状についても板状や円柱状の外形形状が好ましいが、同等の作用、効果を有するものであれば、他の形状でも構わない。
また、第1のフィン2a、2gや第2のフィン3b、15c、15dが板状の外形形状の場合は、実施の形態1,2のように直線状に延設される平板状である必要はなく、湾曲や屈曲するような板状の外形形状でもよい。
さらに、それらの製作方法についてもダイカスト成型以外の方法、例えば、別体で作成したフィンを受熱板2やケーシング15にろう付けや溶接などにより接合したり、あるいは、鍛造、粉末冶金、押し出し成型、ワイヤーカット、放電加工などにより成形したりしても構わない。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3における冷却装置をノートPCに実装した全体構成図である。
ここで、電子機器であるノートPCの筐体17の内部には冷却装置が搭載され、そのノートPCのキーボード18の下に、MPU等の発熱体12と接触して受熱する実施の形態1に記述した遠心ポンプを備えた受熱器1が実装されている。発熱体12は基板19に実装され、ノートPCのディスプレイの背面(裏側)には発熱体12から受熱した液体冷媒の熱を外部に放熱する放熱器20が配置されており、一対の液輸送路21の両端には受熱器1と放熱器20のそれぞれと接続されていて、その閉路中を液体冷媒が循環している。
なお、この液体冷媒としては、エチレングリコール水溶液やプロピレングリコール水溶液等の不凍液が適当であり、受熱板2の材料として銅や銅合金等を使用するため、防食添加剤を添加するのが望ましい。
一方、放熱器20は、熱伝導率が大きく放熱性のよい材料、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アツミニウム合金等の薄板材で構成され、その内部に液体冷媒の流路とリザーブタンクなどが形成され、一対の液輸送路21は、配管レイアウトの自由度を確保するために、フレキシブルでガス透過性の少ないゴム、例えばブチルゴム、フッ素ゴムなどのゴムチューブで構成されている。
また、放熱器20に強制的に空気を当てて冷却効果を向上する目的でファン装置を別に設けてもよい。
そして、この冷却装置の受熱器1は実施の形態1で説明したように、一対の液輸送路21を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体12と熱接続する受熱面2cを設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィン2aを立設した受熱板2と、その第1のフィン2aを収容するように受熱板2と組み合わされたケーシング4と、受熱板2とケーシング4との間に挟装され、受熱板2との間で伝熱室5を形成するとともにケーシング4との間では羽根車7を収容するポンプ室6を形成し、中央部に貫通穴3dを有する隔壁部材3と、を備え、伝熱室5に流入した液体冷媒には、第1のフィン2aの熱を伝達し、その伝熱室5から隔壁部材3の貫通穴3dを通過してポンプ室6に流入した液体冷媒には、ポンプ室6に収容された羽根車7の回転運動により推進力を与え、隔壁部材3の受熱板2に対向する面から受熱板2の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィン3bが立設されている。
従って、この冷却装置は、このような受熱器1を備えたことにより、その受熱器1が液体冷媒との熱交換を促進して、少ない液体冷媒の流量でも容易に冷却性能を向上でき、しかも簡素な構造で小型化への対応も容易にできるという効果を有しているので、冷却装置としての冷却性能が向上し、比較的発熱量の大きな発熱体への対応や小型軽量化への対応も容易となる。
しかも、実施の形態3の受熱器1は、ポンプ機能も併せて有しているので、液循環路内に別体のポンプを必要せず、ノートPCの筐体17全体の小型軽量化を容易に実現することができる。
本発明は、電子機器に搭載された発熱体を液体冷媒の循環により冷却する冷却装置に適用することができる。
本発明の実施の形態1における受熱器の一部切り欠き斜視図 図1のA−A矢視断面図 (a)隔壁部材の上方からの斜視図、(b)隔壁部材の下方からの斜視図、(c)受熱板の上方からの斜視図 図2のB−B矢視断面図 (a)本発明の実施の形態1における受熱器1の主要部の断面図、(b)その変形例を示した断面図、(c)その変形例を示した断面図 本発明の実施の形態2における受熱器の一部切り欠き斜視図 (a)図6のC−C矢視断面図、(b)図7(a)のD−D矢視断面図 (a)図7(b)のE−E矢視断面図、(b)その変形例を示したE−E矢視断面図、(c)その変形例を示したE−E矢視断面図 本発明の実施の形態3における冷却装置をノートPCに実装した全体構成図 (a)(特許文献1)に記載の受熱器の分解斜視図、(b)その外観斜視図、(c)そのA−A断面の部分拡大断面図 (a)(特許文献2)に記載の冷却装置の断面図、(b)その部分拡大断面図
符号の説明
1 受熱器
2 受熱板
2a 第1のフィン
2b 鍔部
2c 受熱面
2d 凹部
2e ベース面
2f 段差
2g 第1のフィン
3 隔壁部材
3a 隔壁板
3b 第2のフィン
3c 円筒壁
3d 貫通穴
3e 吸込連通口
3f 吐出連通口
3g 頂面
3h 段差
4 ケーシング
4a 吸込口
4b 吐出口
5 伝熱室
5a 吸込伝熱室
5b 周回伝熱室
5c 流路
6 ポンプ室
7 羽根車
7a 羽根
7b 小孔
8 マグネットロータ
9 ステータ
10 コイル
11 回路基板
12 発熱体
13 シャフト
14 シール部材
15 ケーシング
15a 吸込口
15b 吐出口
15c 第2のフィン
15d 第2のフィン
16 伝熱室
16a 吸込伝熱室
16b 周回伝熱室
17 筐体
18 キーボード
19 基板
20 放熱器
21 液輸送路
K 羽根車の入口

Claims (17)

  1. 一対の液輸送路を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体と熱接続する受熱面を設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィンを立設した受熱板と、前記第1のフィンを収容するように前記受熱板と組み合わされたケーシングと、前記受熱板と前記ケーシングとの間に挟装され、前記受熱板との間で伝熱室を形成するとともに前記ケーシングとの間では羽根車を収容するポンプ室を形成し、中央部に貫通穴を有する隔壁部材と、を備え、前記伝熱室に流入した液体冷媒には、前記第1のフィンの熱を伝達し、その伝熱室から前記隔壁部材の前記貫通穴を通過して前記ポンプ室に流入した液体冷媒には、前記ポンプ室に収容された羽根車の回転運動により推進力を与え、前記隔壁部材の前記受熱板に対向する面から前記受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンを立設することを特徴とする受熱器。
  2. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第2のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に複数並べられ、相互に隣接する前記第1のフィンの隙間に、前記第2のフィンを入り込ませることを特徴とする請求項1記載の受熱器。
  3. 前記第2のフィンの頂面と前記受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する前記第1のフィンと前記第2のフィンとの隙間の距離の150%以下とすることを特徴とする請求項2記載の受熱器。
  4. 前記第2のフィンの頂面が前記受熱板のベース面に接触するように前記第2のフィンを立設することを特徴とする請求項3記載の受熱器。
  5. 前記第1のフィンを前記受熱板のベース面から離れるに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状とし、前記第2のフィンを前記受熱板のベース面に近づくに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状とすることを特徴とする請求項2記載の受熱器。
  6. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第2のフィンを円柱状の外形形状とすることを特徴とする請求項2記載の受熱器。
  7. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿って複数立設し、液体冷媒の流れ方向と直交する方向において相互に隣接する前記第1のフィンの隙間の上流側に、前記第2のフィンを立設することを特徴とする請求項6記載の受熱器。
  8. 第2のフィンの構成であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に並べた板状の外形形状のフィン群と液体冷媒の流れる方向と直交する方向に並べた円柱状の外形形状のフィン群とを構成し、その異なる外形形状のフィン群を、液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接させることを特徴とする請求項2記載の受熱器。
  9. 一対の液輸送路を接続して内部に液体冷媒を流す受熱器であって、一方の面には発熱体と熱接続する受熱面を設けその裏側の面には伝熱用の第1のフィンを立設した受熱板と、前記受熱板に前記第1のフィンを収容するように組み合わされその受熱板との空間の一部が液体冷媒の流路を構成するケーシングとを備え、前記ケーシングの内壁から前記受熱板の方向へ液体冷媒の流れを制御する第2のフィンを立設することを特徴とする受熱器。
  10. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第2のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第1のフィンは、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に複数並べられ、相互に隣接する前記第1のフィンの隙間に、前記第2のフィンを入り込ませることを特徴とする請求項9記載の受熱器。
  11. 前記第2のフィンの頂面と前記受熱板のベース面との距離を、相互に隣接する前記第1のフィンと前記第2のフィンとの隙間の距離の150%以下とすることを特徴とする請求項10記載の受熱器。
  12. 前記第2のフィンの頂面が前記受熱板のベース面に接触するように前記第2のフィンを立設することを特徴とする請求項11記載の受熱器。
  13. 前記第1のフィンを前記受熱板のベース面から離れるに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状とし、前記第2のフィンを前記受熱板のベース面に近づくに従って漸次薄板化するような段差を有する外形形状とすることを特徴とする請求項10記載の受熱器。
  14. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿った板状の外形形状とし、前記第2のフィンを円柱状の外形形状とすることを特徴とする請求項10記載の受熱器。
  15. 前記第1のフィンを液体冷媒の流れ方向に沿って複数立設し、液体冷媒の流れ方向と直交する方向において相互に隣接する前記第1のフィンの隙間の上流側に、前記第2のフィンを立設することを特徴とする請求項14記載の受熱器。
  16. 第2のフィンの構成であって、液体冷媒の流れ方向と直交する方向に並べた板状の外形形状のフィン群と液体冷媒の流れる方向と直交する方向に並べた円柱状の外形形状のフィン群とを構成し、その異なる外形形状のフィン群を、液体冷媒の流れる方向に沿って相互に隣接させることを特徴とする請求項10記載の受熱器。
  17. 請求項1から16いずれか1項に記載の受熱器を備えたことを特徴とする冷却装置。
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