JP2007139213A - 給湯機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管理会社3のセンターサーバ30は、電力単価情報取得ブロック31aと、制御部32とを備え、給湯機20を制御する。給湯機20は、水道源26から給水される水を沸かしてタンク22内に貯湯しておき、利用者からの要求に応じて湯を提供する。電力単価情報取得ブロック31aは、電力単価情報を取得する。電力単価情報は、給湯機20に電力を供給する電力会社5により定められた日時ごとの電力単価に関する情報である。制御部32は、電力単価情報に基づいて、利用者が負担する電力料金が最適化されるように給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する。
【選択図】図5
Description
本発明の課題は、電力会社が賄う電力負荷の平準化を促進することができる給湯機制御装置を提供することにある。
この給湯機制御装置では、給湯機の貯湯運転に必要となる電力料金が所定の第1基準料金と比較され、その比較結果に基づいて、貯湯運転を実行するか否かが決定される。これにより、この給湯機制御装置では、給湯機の貯湯運転に必要となる電力料金がある基準料金よりも高くなるような条件下での給湯機の貯湯運転を抑制することができる。
この給湯機制御装置では、給湯機のタンク内の貯湯量が所定の貯湯量と比較され、その比較結果に基づいて、貯湯運転を実行するか否かが決定される。これにより、この給湯機制御装置では、給湯機のタンク内の貯湯量をある貯湯量よりも少なくならないように維持することができる。
この給湯機制御装置では、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することを促すメッセージが利用者に通知される。これにより、この給湯機制御装置では、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することが望ましいと判断されるような場合に、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することを利用者が容易に意思決定することができる。なお、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することが望ましいと判断されるような場合とは、例えば、電力会社により定められた電力単価が高価になっている場合や、外気温度などの外的要因により運転効率が著しく低下している場合などである。
この給湯機制御装置では、所定の間隔で給湯機による貯湯運転のタイミングが見直される。これにより、この給湯機制御装置では、給湯機に適切なタイミングで貯湯運転を実行させることができる。
第6発明に係る給湯機制御装置では、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することを促すメッセージが利用者に通知される。これにより、この給湯機制御装置では、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することが望ましいと判断されるような場合に、貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することを利用者が容易に意思決定することができる。
図1に、本発明の第1実施形態に係るセンターサーバ(給湯機制御装置)30を含む給湯機制御システム1を示す。
給湯機制御システム1は、管理会社3と、管理会社3から給湯機20の管理サービスを受けている複数の利用者の利用者宅A1,A2,・・・,Anと、利用者宅A1,A2,・・・,Anに電力を供給する電力会社5と、利用者宅A1,A2,・・・,Anを含む様々な地域の気象の予測及び観測をして気象情報を配信する気象観測機関6とを含む。管理会社3と利用者宅A1,A2,・・・,Anと電力会社5と気象観測機関6とは、それぞれインターネット回線7を介して接続されている。
電力会社5は、管理用サーバ(図示せず)を有しており、この管理用サーバは、インターネット回線7に接続されている。電力会社5は、図2に示されるように日ごと時刻ごとに異なる電力単価に基づいて、利用者宅A1,A2,・・・,Anに電力を供給している。すなわち、本実施形態では、同じ1日の中での電力単価は、午前6時から午後22時までの昼間帯と午前22時から午前6時までの夜間帯とで異なり、一般的に電力使用量が少なくなる夜間帯での電力単価が昼間帯の電力単価よりも安くなるように設定されている。また、電力会社5は、1年365日をそれぞれ料金タイプA,B,Cのいずれかに割り当て、割り当てられた料金タイプA,B,Cごとに1年365日に異なる電力単価を設定している。各日に料金タイプA,B,Cを割り当てる作業は、その日の前日になされ、前日のうちにインターネット回線7を介して翌日の電力単価に関する電力単価情報が管理会社3に送信される。なお、1年365日のうち、料金タイプA,B,Cのそれぞれに割り当てられる日数は予め定められている。
図3に示すように、利用者宅A1,A2,・・・,Anには、それぞれ給湯機20と、利用者が給湯機20を操作するためのリモコン11と、コントローラ10とが設置されている。コントローラ10は、管理会社3からインターネット回線7を介して利用者宅A1,A2,・・・,Anに送信されてくる給湯機20の貯湯運転のスケジュールに基づいて、給湯機20を制御する。
給湯機20は、主として、ヒートポンプユニット21と、タンク22とから構成される。ヒートポンプユニット21は、空気熱交換機21a、圧縮機21b、水熱交換器21c及び膨張弁21dを有しており、空気熱交換器21aにおいて大気中の熱を汲み上げて自然冷媒CO2に伝え、圧縮機21bにおいて自然冷媒CO2を圧縮しさらに高温化させ、水熱交換器21cにおいて配管25を流れる水に自然冷媒CO2の熱を伝え、膨張弁21dにおいて自然冷媒CO2を減圧し低温化させて再び空気熱交換機21aに送る。タンク22内には、水道源26から配管23を介して給水がされ、タンク22内に給水された水は、配管25に送られて水熱交換器21cから熱を奪って沸き上げられて湯となる。タンク22内に貯湯された湯は、利用者からの要求に応じて配管24を介して台所や風呂等に提供される。
リモコン11は、操作ボタン11aとディスプレイ11bとを有している。
操作ボタン11aは、利用者から給湯機20への操作命令を受け付ける。操作命令には、タンク22内に貯湯すべき貯湯量の上限値を設定するための命令や、タンク22の貯湯温度の目標値である目標貯湯温度を設定するための命令が含まれる。また、操作命令には、貯湯をしないとする命令も含まれる。
この抑制メッセージは、例えば、翌日の電力単価が高くなる場合に表示される。具体的には、管理会社3は、電力会社5から電力単価情報を受信して、翌日にタイプAが割り当てられたことを認識すると、その情報をインターネット回線7を介して利用者宅A1,A2,・・・,Anに送信する。これにより、コントローラ10は、翌日の電力単価が高くなることを認識することができるようになり、抑制メッセージがディスプレイ11bに表示されることになる。
また、この抑制メッセージは、後述するステップS4において給湯機20の運転効率(COP)が著しく低下することが予測される場合などにも、ディスプレイ11bに表示される。
コントローラ10は、所定の間隔(本実施形態では、1時間)でマイコン29から被制御機器21a、21d、26,27a,27b,28の運転履歴情報を受け取って、1日1回、1日分の運転履歴情報をインターネット回線7を介して管理会社3に送信する。また、コントローラ10は、リモコン11の操作ボタン11aから操作命令を受け取ると、直ちにインターネット回線7を介して管理会社3に送信する。さらに、コントローラ10は、管理会社3から送信されてくる給湯機20の貯湯運転のスケジュールを受信し、受信した貯湯運転のスケジュールに基づいて被制御機器21a、21d、26,27a,27b,28を動作させるための制御命令を生成し、生成した制御命令をマイコン29に送る。このように、コントローラ10は、マイコン29を介して給湯機20を制御している。
気象観測機関6は、管理用サーバ(図示せず)を有しており、この管理用サーバは、インターネット回線7に接続されている。気象観測機関6は、利用者宅A1,A2,・・・,Anを含む様々な地域の気象を予測したり観測したりして、インターネット回線7を介して気象に関する気象情報を配信している。気象観測機関6により配信される気象情報には、気象予測情報と気象観測情報とが含まれる。
図4に示すように、管理会社3は、センターサーバ30と、センターサーバ30に接続された記憶部40とを備えている。センターサーバ30は、通信部31と制御部32とを有しており、記憶部40は、運転履歴情報データベース41と気象情報データベース42とを記憶している。
通信部31は、センターサーバ30をインターネット回線7に接続するための通信ポートであり、電力会社5から送信されてくる電力単価情報を取得する電力単価情報取得ブロック31aとして機能したり、気象観測機関6により配信される気象情報を取得する気象情報取得ブロック31bとして機能したりする。電力単価情報取得ブロック31aは、1日1回、電力単価情報を取得し、取得した電力単価情報を、順次、記憶部40に記憶してゆく。気象情報取得ブロック31bは、所定の間隔(本実施形態では、1時間)で気象情報を取得し、取得した気象情報を、順次、気象情報データベース42に格納してゆく。そして、その結果、気象情報データベース42には、過去の膨大な気象予測情報や気象観測情報が蓄積されることになる。気象情報データベース42は、日時及び地域コードに気象予測情報及び気象観測情報を対応付けるデータ構造となっている。
さらに、通信部31は、制御部32により作成される給湯機20の貯湯運転のスケジュールをインターネット回線7を介して対応する利用者宅A1,A2,・・・,Anのコントローラ10に送信する。
制御部32は、CPU、ROM及びRAM等から構成されており、センターサーバ30の全体の動作を制御している。また、制御部32は、CPUがROMに格納されている所定のプログラムを読み出して実行することにより、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する。
制御部32は、1日1回、所定の時刻(例えば、午前6時)に貯湯量予測ブロック32fとして動作する。貯湯量予測ブロック32fは、運転履歴情報データベース41及び季節情報データベース42を参照して、給湯機20の利用者が使用する向こう1日の所定の間隔(例えば、1時間)ごとの使用湯量を予測し、給湯機20のタンク22内に貯湯しておくべき向こう1日の所定の間隔(例えば、1時間)ごとの貯湯量を予測する。
制御部32は、図5に示されるフローチャートに従って給湯機20の貯湯運転を実行するか否かを決定し、その決定に基づいて給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する。制御部32が給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理は、制御部32により、所定の間隔(本実施形態では、1時間)で実行されるとともに、各利用者宅A1,A2,・・・,Anの給湯機20について実行される。
ステップS1では、制御部32は、実行決定ブロック32eとして動作する。実行決定ブロック32eは、給湯機20の貯湯運転を実行するか否かを決定する。具体的には、実行決定ブロック32eは、運転履歴情報データベース41を参照して、水位センサ28により計測されたタンク22内の最新の貯湯量を読み出す。そして、実行決定ブロック32eは、タンク22内の最新の貯湯量と記憶部40に記憶されたタンク22の最大貯湯量とを比較し、最新の貯湯量が最大貯湯量に満たないと判断される場合には、処理をステップS2に進め、最大貯湯量に等しいと判断される場合には、給湯機20の貯湯運転を実行しないことを決定する。
次に、ステップS3では、制御部32は、給水温度予測ブロック32bとして動作する。給水温度予測ブロック32bは、運転履歴情報データベース41を参照して、温度計27bにより計測された最新の給水温度を読み出す。そして、給水温度予測ブロック32bは、最新の給水温度及びステップS2で予測された向こう1時間の外気温度に基づいて、給湯機20のタンク22内に給水される水の向こう1時間の給水温度を予測する。このとき、記憶部40には、過去の運転履歴情報に基づいて外気温度と給水温度との相関関係が予め算出されて記憶されているものとする。そして、このステップS3では、この相関関係に基づいて、向こう1時間の給水温度が予測される。
次に、ステップS6では、制御部32は、実行決定ブロック32eとして動作する。実行決定ブロック32eは、ステップS5で予測された向こう1時間の電力料金C1と所定の基準電力料金C2とを比較し、電力料金C1が基準電力料金C2よりも高い場合には、処理をステップS7に進め、電力料金C1が基準電力料金C2よりも安い場合には、タンク22内に最大貯湯量の湯が貯湯されるまで給湯機20の貯湯運転を実行することを決定する。
次に、ステップS7では、制御部32は、実行決定ブロック32eとして動作する。実行決定ブロック32eは、貯湯量予測ブロック32fにより予測された給湯機20のタンク22内に貯湯しておくべき向こう1日の1時間ごとの貯湯量に基づいて、給湯機20のタンク22内に貯湯しておくべき向こう1時間の貯湯量を予測する。そして、実行決定ブロック32eは、ステップS1で読み出された最新の貯湯量と貯湯しておくべき向こう1時間の貯湯量に余裕しろを持たせた貯湯量とを比較し、最新の貯湯量の方が多いと判断される場合には、給湯機20の貯湯運転を実行しないことを決定し、最新の貯湯量の方が少ないと判断される場合には、タンク22内の貯湯量が貯湯しておくべき向こう1時間の貯湯量に余裕しろを持たせた貯湯量になるまで給湯機20の貯湯運転を実行することを決定する。
(1)
第1実施形態では、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理は、管理会社3のセンターサーバ30により実行されているが、この態様に限定されない。例えば、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理は、電力会社5の管理用サーバにより実行されてもよいし、コントローラ10により実行されてもよい。
第1実施形態では、基準電気料金C2は、実際に給湯機20の貯湯運転を実行した際の単位時間(例えば、1時間)当たりの電力料金の平均値として算出されているが、この態様に限定されない。基準電気料金C2は、例えば、運転履歴情報データベース41に蓄積されている過去の運転履歴情報に基づいて、運転効率(COP)が最も高い状態で貯湯運転が実行されたときの単位時間(例えば、1時間)当たりの電力料金として算出されてもよい。
また、第1実施形態では、基準電力料金C2は、予め記憶部40に記憶されているが、運転履歴情報データベース41に蓄積される運転履歴情報が増加するにつれて、定期的に再計算されるよう設定されていてもよい。
第1実施形態のステップS6では、電力料金C1と基準電力料金C2とを比較した結果に基づいて給湯機20の貯湯運転を実行するか否かが決定されているが、向こう1時間の給湯機20の貯湯運転に必要となる水道料金と電力料金C1との合計料金を所定の基準料金C3と比較した結果に基づいて、給湯機20の貯湯運転を実行するか否かが決定されてもよい。
これにより、水道料金が定額制や単純な従量制ではなく、例えば、総使用量が増加につれて水道単価が増加するような料金体系となっている場合に、利用者が負担する水道料金を合理化することができる。
第1実施形態では、操作命令がリモコン11の操作ボタン11aを介して入力されるようになっているが、さらに、外出中の利用者から携帯電話を介して入力可能になっていてもよい。この場合、携帯電話を介して利用者から入力された操作命令は、インターネット回線7を介して利用者宅A1,A2,・・・,Anのコントローラ10まで送信される。
第1実施形態のステップS3で給水温度を予測するために利用される外気温度と給水温度との相関関係は、センターサーバ30の学習機能により自動的に再計算されるように設定されていてもよい。例えば、初回運転時に再計算されてもよいし、定期的に再計算されてもよい。
図7に、本発明の第2実施形態に係るセンターサーバ(給湯機制御装置)130を含む給湯機制御システム101を示す。ここでは、第1実施形態との差異を中心に説明する。なお、同じ参照符号が付された構成要素は、同じ構成要素を示すものとする。
給湯機制御システム101は、管理会社3と、管理会社3から給湯機20の管理サービスを受けている複数の利用者の利用者宅A1,A2,・・・,Anと、利用者宅A1,A2,・・・,Anに電力を供給する電力会社5と、利用者宅A1,A2,・・・,Anを含む様々な地域の気象の予測及び観測をして気象情報を配信する気象観測機関6とを含む。管理会社3と利用者宅A1,A2,・・・,Anと電力会社5と気象観測機関6とは、それぞれインターネット回線7を介して接続されている。
電力会社5は、管理用サーバ(図示せず)を有しており、この管理用サーバは、インターネット回線7に接続されている。電力会社5は、利用者宅A1,A2,・・・,Anの給湯機20だけでなく、給湯機20以外の機器O1,O2,・・・,Onにも電力を供給している。そして、電力会社5は、1日1回、給湯機20以外の全ての機器O1,O2,・・・,Onに供給した時刻ごとの総電力量に関する情報(以下、時刻ごとの総電力量情報)を管理会社3に送信する。
図8に示すように、利用者宅A1,A2,・・・,Anには、それぞれ給湯機20と、給湯機以外の機器O1,O2,・・・,Onと、利用者が給湯機20を操作するためのリモコン11と、コントローラ110とが設置されている。コントローラ110は、管理会社3からインターネット回線7を介して利用者宅A1,A2,・・・,Anに送信されてくる制御命令に基づいて、給湯機20を制御する。この制御命令は、利用者宅A1,A2,・・・,Anの給湯機20に貯湯運転を開始または停止させるための命令である。
給湯機20の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
〔リモコン〕
リモコン11は、操作ボタン11aとディスプレイ11bとを有している。
操作ボタン11aは、利用者から給湯機20への操作命令を受け付ける。操作命令には、タンク22内に貯湯すべき貯湯量の上限値を設定するための命令や、タンク22の貯湯温度の目標値である目標貯湯温度を設定するための命令が含まれる。また、操作命令には、貯湯をしないとする命令も含まれる。
コントローラ110は、所定の間隔(本実施形態では、1時間)でマイコン29から被制御機器21a、21d、26,27a,27b,28の運転履歴情報を受け取って、直ちにその運転履歴情報を機種名及び機種番号などの給湯機20に関する情報とともにインターネット回線7を介して管理会社3に送信する。また、コントローラ110は、リモコン11の操作ボタン11aから操作命令を受け取ると、直ちにインターネット回線7を介して管理会社3に送信する。さらに、コントローラ110は、管理会社3から送信されてくる給湯機20に対する制御命令を受信し、受信した給湯機20に対する制御命令に基づいて被制御機器21a、21d、26,27a,27b,28を動作させるための制御命令を生成し、生成した制御命令をマイコン29に送る。このように、コントローラ110は、マイコン29を介して給湯機20を制御している。
気象観測機関6については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(管理会社)
図9に示すように、管理会社3は、センターサーバ130と、センターサーバ130に接続された記憶部140とを備えている。センターサーバ130は、通信部131と制御部132とを有しており、記憶部140は、運転履歴情報データベース41と気象情報データベース42とを記憶している。
通信部131は、センターサーバ130をインターネット回線7に接続するための通信ポートであり、電力会社5から送信されてくる時刻ごとの総電力量情報を受信したり、気象観測機関6により配信される気象情報を受信したりする。通信部131は、1日1回、電力負荷情報取得ブロック131aとして動作し、時刻ごとの総電力量情報を受信し、受信した時刻ごとの総電力量情報を、順次、記憶部140に記憶してゆく。また、通信部131は、所定の間隔(本実施形態では、1時間)で気象情報を取得し、取得した気象情報を、順次、気象情報データベース42に格納してゆく。そして、その結果、気象情報データベース42には、過去の膨大な気象予測情報や気象観測情報が蓄積されることになる。気象情報データベース42は、日時及び地域コードに気象予測情報及び気象観測情報を対応付けるデータ構造となっている。
さらに、通信部131は、制御部132により作成される給湯機20の給湯機20に対する制御命令をインターネット回線7を介して対応する利用者宅A1,A2,・・・,Anのコントローラ110に送信する。
制御部132は、CPU、ROM及びRAM等から構成されており、センターサーバ130の全体の動作を制御している。また、制御部132は、CPUがROMに格納されている所定のプログラムを読み出して実行することにより、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する。
制御部132は、図10に示されるフローチャートに従って、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理を実行する。この処理は、制御部132により、1日1回、所定の時刻(本実施形態では、午前6時)に実行される。
ステップS101では、制御部132は、電力負荷予測曲線算出ブロック132aとして動作する。電力負荷予測曲線算出ブロック132aは、記憶部140に記憶された時刻ごとの総電力量情報に基づいて、電力会社5から電力の供給を受けている給湯機20以外の全ての機器O1,O2,・・・,Onによる向こう1日の時刻ごとの電力負荷を示す電力負荷予測曲線L1(図11(a)参照)を算出する。
なお、最大貯湯量とは、利用者から操作命令が入力されてタンク22内に貯湯すべき貯湯量の上限値が定められた場合には、その上限値となり、特に上限値が定められていない場合には、タンク22内に貯湯することが可能な最大の貯湯量となる。目標貯湯温度とは、利用者から操作命令が入力されてタンク22の貯湯温度の目標値が定められた場合には、その目標値となり、特に目標値が定められていない場合には、タンク22の規格として定められている標準の貯湯温度となる。なお、タンク22内に貯湯することが可能な最大の貯湯量やタンク22の規格として定められている標準の貯湯温度に関する情報は、各利用者宅A1,A2,・・・,Anの給湯機20からセンターサーバ130にインターネット回線7を介して送信されてくる情報であって、予め記憶部140に格納されているものとする。
次に、ステップS103では、制御部132は、外気温度予測ブロック132cとして動作する。外気温度予測ブロック132cは、気象情報データベース42に格納されている最新の気象予測情報に基づいて、各利用者宅A1,A2,・・・,Anについて、給湯機20が設置された利用者宅付近の向こう1日の時刻ごとの外気温度を予測する。
(利用者に給湯機の使用に対する電力料金を課金する処理)
給湯機制御システム101では、給湯機20の貯湯運転のスケジュールは、電力負荷を平準化するという電力会社5の都合により作成されている。すなわち、どの利用者宅A1,A2,・・・,Anの給湯機20の貯湯運転についても、電力消費が最小化される時間帯で実行されるとは限らないようになっている。したがって、電力使用量に応じて課金すると、利用者からクレームを受けることが懸念される。そこで、電力会社5では、給湯機20が消費した電力ではなく、給湯機20が消費した熱量に基づいて、電力料金を課金するシステムが採用されている。
第2実施形態では、第1実施形態のように間接的に電力負荷が平準化されるのではなく、利用者の意図に関係なくセンターサーバ130の意図どおりに給湯機20の貯湯運転が実行されるため、より確実に電力負荷が平準化されるようになっている。
また、利用者にとって必要となる貯湯量が確保されるように給湯機20の駆動運転のスケジュールが作成されるため、電力料金が安くなるが不便や不快を強いられるというような一般のデマンド制御において生じ易い問題も回避されるようになっている。
(1)
第2実施形態では、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理は、管理会社3のセンターサーバ130により実行されているが、この態様に限定されない。例えば、給湯機20の貯湯運転のスケジュールを作成する処理は、電力会社5の管理用サーバにより実行されてもよいし、コントローラ110により実行されてもよい。
第2実施形態では、操作命令がリモコン11の操作ボタン11aを介して入力されるようになっているが、さらに、外出中の利用者から携帯電話を介して入力可能になっていてもよい。この場合、携帯電話を介して利用者から入力された操作命令は、インターネット回線7を介して利用者宅A1,A2,・・・,Anのコントローラ110まで送信される。
また、リモコン11や携帯電話を介して入力されるこの操作命令には、タンク22内に最大貯湯量かつ目標貯湯温度の湯を沸き上げる所定の時刻(第2実施形態では、翌日の午前6時)を設定する命令が含まれていてもよい。
第2実施形態のステップS101では、電力負荷予測曲線L1は、記憶部140に記憶された時刻ごとの総電力量情報に基づいて算出されているが、本発明は、この態様に限定されない。上述のステップS101では、その他、電力負荷予測曲線L1を算出することが可能となる任意の方法を採用し得る。
第2実施形態では、電力会社5と管理会社3とは別のものとして記載されているが、これらは同じ会社であってもよい。すなわち、電力会社5ないし電力会社5の管理サーバが担っている機能を、管理会社3のセンターサーバ130が担うようになっていてもよい。この場合、第2実施形態において電力会社5と管理会社3との間のインターネット回線7を介した通信は、センターサーバ130の内部通信となる。
第2実施形態のステップS104で給水温度を予測するために利用される外気温度と給水温度との相関関係は、センターサーバ130の学習機能により自動的に再計算されるように設定されていてもよい。例えば、初回運転時に再計算されてもよいし、定期的に再計算されてもよい。
第2実施形態において、タンク22の最大貯湯量、タンク22の目標貯湯温度及びタンク22内に最大貯湯量かつ目標貯湯温度の湯を沸き上げる所定の時刻(第2実施形態では、良く一の午前6時)は、記憶部140に予め格納されている、又は利用者により入力される等により設定されているが、運転履歴情報に基づいて学習されて、自動的に最適化されるようになっていてもよい。
第2実施形態では、給湯機20の機種名ごとに運転効率算出表や貯湯能力及び消費電力に関する情報が予め記憶部140に記憶されており、ステップS105,S106において利用されているが、本発明はこの態様に限定されない。センターサーバ130は、各利用者宅A1,A2,・・・,Anから給湯機20の機種名に関する情報を受信することに加えて、又は代えて、明示的に運転効率算出表や貯湯能力及び消費電力に関する情報を受信するようになっていてもよい。
11b ディスプレイ
20 給湯機
22 タンク
26 水道源
30,130 センターサーバ
31a 電力単価情報取得ブロック
31b 気象情報取得ブロック
32,132 制御部
32a 外気温度予測ブロック
32b 給水温度予測ブロック
32c 運転効率予測ブロック
32d 電力料金予測ブロック
32e 実行決定ブロック
32g 水道料金予測ブロック
131a 電力負荷情報取得ブロック
132a 電力負荷予測曲線算出ブロック
132h タイミング決定ブロック
Claims (8)
- 水道源(26)から給水される水を沸かしてタンク(22)内に貯湯しておき、利用者からの要求に応じて湯を提供する給湯機(20)を制御する給湯機制御装置(30)であって、
前記給湯機(20)に電力を供給する電力会社(5)により定められた日時ごとの電力単価に関する情報である電力単価情報を取得する電力単価情報取得手段(31a)と、
前記電力単価情報に基づいて、前記利用者が負担する電力料金が最適化されるように前記給湯機(20)の貯湯運転のスケジュールを作成するスケジュール作成手段(32)と、
を備える、給湯機制御装置(30)。 - 気象に関する情報である気象情報を取得する気象情報取得手段(31b)、
をさらに備え、
前記スケジュール作成手段(32)は、
前記気象情報に基づいて、前記給湯機(20)の設置場所付近の外気温度を予測する外気温度予測部(32a)と、
前記タンク(22)内に給水される水の温度である給水温度を予測する給水温度予測部(32b)と、
前記外気温度及び前記給水温度に基づいて、前記給湯機(20)の運転効率を予測する運転効率予測部(32c)と、
前記運転効率及び前記電力単価情報に基づいて、前記貯湯運転に必要となる電力料金を予測する電力料金予測部(32d)と、
を有する、
請求項1に記載の給湯機制御装置(30)。 - 前記スケジュール作成手段(32)は、
前記電力料金と所定の第1基準料金とを比較した結果に基づいて、前記貯湯運転を実行するか否かを決定する実行決定部(32e)、
をさらに有する、
請求項2に記載の給湯機制御装置(30)。 - 前記スケジュール作成手段(32)は、
水道単価に関する情報である水道単価情報に基づいて、前記貯湯運転に必要となる水道料金を予測する水道料金予測部(32g)と、
前記水道料金と前記電力料金との合算料金と所定の第2基準料金とを比較した結果に基づいて、前記貯湯運転を実行するか否かを決定する実行決定部(32e)と、
をさらに有する、
請求項2に記載の給湯機制御装置(30)。 - 前記実行決定部(32e)は、さらに前記タンク(22)内の貯湯量と所定の貯湯量とを比較した結果に基づいて、前記貯湯運転を実行するか否かを決定する、
請求項3又は4に記載の給湯機制御装置(30)。 - 前記タンク(22)内の貯湯量及び貯湯温度の少なくとも一方を抑制することを促すメッセージを前記利用者に通知する通知手段(11b)と、
をさらに備える、
請求項1から5のいずれかに記載の給湯機制御装置(30)。 - 水道源(26)から給水される水を沸かしてタンク(22)内に貯湯しておき、利用者からの要求に応じて湯を提供する給湯機(20)を制御する給湯機制御装置(130)であって、
前記給湯機(20)と同じく電力会社(5)から電力の供給を受ける機器であって前記給湯機(20)以外の機器である他機器(O1,O2,・・・,On)による電力負荷に関する電力負荷情報を取得する電力負荷情報取得手段(131a)と、
前記電力負荷情報に基づいて、前記給湯機(20)の貯湯運転のスケジュールを作成するスケジュール作成手段(132)と、
を備え、
前記スケジュール作成手段(132)は、
前記電力負荷情報に基づいて、前記他機器(O1,O2,・・・,On)による時刻ごとの電力負荷を示す電力負荷予測曲線を算出する電力負荷予測曲線算出部(132a)と、
前記電力負荷予測曲線を平準化するように前記貯湯運転を実行するタイミングを決定するタイミング決定部(132f)と、
を有する、
給湯機制御装置(130)。 - 前記スケジュール作成手段は、
前記タイミング決定部(132f)により決定された前記タイミングを所定の間隔で見直すスケジュール見直し部(132j)、
をさらに有する、
請求項7に記載の給湯機制御装置(130)。
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