JP6582476B2 - 給湯機の制御装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の制御装置60を使用した給湯機10の概略構成図である。図2は、制御装置60の概略構成図である。この給湯機10は、宿泊施設、給食センター、食堂、病院及び福祉施設等の大型施設で利用される給湯設備である。図1に示すように、給湯機10は、主として、熱源ユニット11と、給湯タンク12と、湯使用部13と、制御装置60と、給水ライン14と、出湯ライン15と、給湯ラインとしての湯循環路16とを備える。給水ライン14は、受水槽17と熱源ユニット11とを接続する管である。出湯ライン15は、熱源ユニット11と給湯タンク12とを接続する管である。湯循環路16は、給湯タンク12と湯使用部13とを接続する管である。図1において、給水ライン14、出湯ライン15及び湯循環路16に沿った矢印は、水または湯の流れる方向を示している。
(2−1)受水槽17
受水槽17は、屋外に設置されており、給湯機10において使用される水を貯留するための槽である。受水槽17は、上水道等に接続される。受水槽17は、給水ライン14を介して熱源ユニット11に水を供給する。
熱源ユニット11は、屋外に設置される。熱源ユニット11は、冷凍サイクルを循環する冷媒と熱交換を行うヒートポンプを用いて水を加熱し、湯を生成する。熱源ユニット11は、受水槽17から給水ライン14を介して水の供給を受ける。熱源ユニット11は、給水ライン14から取り入れた水を加熱する。熱源ユニット11は、加熱された水である湯を、出湯ライン15を介して給湯タンク12へと送る。
給湯タンク12は、熱源ユニット11から出湯ライン15を介して供給される水すなわち湯を貯めるための開放型又は密閉型タンクである。給湯タンク12に貯められた湯は、湯循環路16を介して湯使用部13に供給される。湯循環路16は、図1に示すように、環状になっており、給湯タンク12の内部に貯められた湯は湯循環路16を介して湯使用部13へと送られる一方で、湯使用部13で利用されなかった湯は湯循環路16を介して給湯タンク12に戻される。
湯使用部13は、台所、シャワー及びプール等、給湯タンク12に貯められている湯が利用者に使用させるためのものである。給湯タンク12に貯められている湯は、給湯ポンプ16aによって、湯循環路16を介して、湯使用部13に供給される。
制御装置60は、給湯機10の有する各部11,16aを制御するための装置である。制御装置60は、主として、給湯機10の設置された物件に配されるコントローラ20と、コントローラ20と通信可能に遠隔に設置された遠隔制御部としての管理サーバ40と、を備える。
(3−1)コントローラ20
図3は、コントローラ20の概略構成図である。コントローラ20は、物件の給湯機10の有する各部11,16aと接続されており、各部11,16aに制御信号を送信することで給湯機10の動作制御を行う。また、ここでは、図1に示すように、コントローラ20は、給湯タンク12の外壁に取り付けられている。
入力部21は、給湯機10の利用者からの各種情報及び各種操作の入力を受け付ける。入力部21は、例えば、キーボードやタッチパネルディスプレイ等の入力機器である。
出力部22は、入力情報等の各種情報を出力する。出力部22は、例えば、ディスプレイ等の出力機器である。
通信部23は、所定のネットワーク機器を介してインターネット61と接続されると共に、管理サーバ40から翌日のスケジュールに関する情報を受信する。スケジュールに関する情報には、時間帯別のタンク目標湯量に関する情報が含まれる。
図4は、記憶部24に含まれる各種領域24a〜24dを示す図である。記憶部24には、入力部21が受け付けた各種情報、給湯機10の各種センサ90〜94から送信される各種データ、及び熱源ユニット11の制御に必要な各種プログラム等が記憶される。
図5は、コントローラ20から管理サーバ40へと送られる日報データの一例を示す図である。日報データ作成部25は、記憶部24に記憶されている各種情報に基づき、管理サーバ40へと送信する日報データを作成する。ここでは、日報データ作成部25は、当日の夜間電力時間帯の間に前日の日報データを作成する。
熱源制御部26は、熱源ユニット11を制御することで、給湯タンク12に溜める湯を生成する。ここでは、熱源制御部26は、給湯タンク12が湯切れを起こさないように(給湯タンク12の残湯量が後述する安全率を下回らないように)、基本沸き上げ動作及び追加沸き上げ動作を含む給湯動作を熱源ユニット11に行わせる。基本沸き上げ動作は夜間電力時間帯に実行される動作のことであり、追加沸き上げ動作は昼間電力時間帯に実行される動作のことである。熱源制御部26が、熱源ユニット11に基本沸き上げ動作実行させることで蓄熱運転が行われ、熱源ユニット11に追加沸き上げ動作を実行させることで貯湯運転が行われることになる。
図6は、管理サーバ40の概略構成図である。管理サーバ40は、インターネット61を介してコントローラ20から送信されてくる給湯機10に関する情報を格納すると共に、翌日のスケジュールに関する情報を作成してコントローラ20へと送信する。管理サーバ40は、入力部41と、出力部42と、通信部43と、記憶部44と、演算処理部45と、を有する。
入力部41は、管理サーバ40の使用者からの各種情報及び各種操作の入力を受け付ける。入力部41は、例えば、マウスやキーボード等の入力機器である。
出力部42は、入力情報等の各種情報を出力する。出力部42は、例えば、ディスプレイ等の出力機器である。
通信部43は、所定のネットワーク機器を介してインターネット61と接続されると共に、コントローラ20から送信される日報データを含む各種情報を受信する。さらに、通信部43は、管理サーバ40側で作成した翌日のスケジュールに関する情報をコントローラ20へと送信する。
図7は、記憶部44に含まれる各種領域44a,44bを示す図である。記憶部44には、入力部41が受け付けた各種情報、演算処理部45で実行されるスケジュールの作成に関するプログラムを含む各種演算プログラム、及び演算処理部45の演算処理に必要な各種データ等が記憶される。
演算処理部45は、記憶部44に記憶されている各種プログラムを読み出して実行し、各種の演算及び処理を行うCPU等の演算処理ユニットである。特に、演算処理部45は、記憶部44に記憶されているスケジュールの作成に関するプログラムを読み出して実行することで、給湯機10の過去の湯の使用量の実績データに基づき給湯タンク12に溜める湯の目標量であるタンク目標湯量を決定する決定部として機能する。演算処理部45は、定数算出部45a、タンク目標湯量算出部45b、及びスケジュール作成部45cを有する。
図8は、コントローラ20及び管理サーバ40における処理の流れを示す図である。以下、図8を用いてコントローラ20及び管理サーバ40における処理の流れを説明する。図8は、タンク目標湯量のチューニングに関与する3つの要素(給湯機10、コントローラ20及び管理サーバ40)が実行する処理の時間的関係、及びこれら要素間で受け渡されるデータの流れを示している。なお、図8では、上から下に時間の流れが規定されている。また、以下では、対象となる物件に対応する業種、設備、使用パターン、余裕率コースに関する情報を含む物件データが管理サーバ40の物件情報記憶領域44aに既に記憶されているものとして説明する。
(5−1)
従来より、熱源ユニットによって加熱された水すなわち湯が給湯タンクに溜められ、給湯タンクに溜められた湯が利用者に使用される構成の給湯機がある。
本実施形態では、時間帯別(時刻別)にタンク目標湯量が決定されている。具体的には、過去の使用実績データのうちの各時間帯の使用実績データに基づき使用量定数が算出され、この使用量定数を利用して翌日の各時間帯別のタンク目標湯量が決定されている。すなわち、過去の時間帯別の湯の使用実績データに応じたタンク目標湯量を決定することができる。これにより、例えば、1日毎にタンク目標湯量が決定されているよりも、適切な湯量を給湯タンク12に溜めておくことができている。
ここで、給湯タンク12や受水槽17が屋外に設置されている場合、給湯タンク12に貯留される湯の温度は外気温度や天候の影響を受けやすい傾向にある。
本実施形態の制御装置60は、給湯機10を遠隔から管理するための管理サーバ40を備えている。このため、遠隔から使用実績データやタンク目標湯量等を監視することができている。また、気象情報の提供サービスを行っている会社等から配信される翌日の外気温度情報や気象情報を取得して、タンク目標湯量を決定する際に利用することができている。
本実施形態の給湯機10は、給水ライン14を介して熱源ユニット11へと送られる水を貯留する受水槽17を有する。このため、受水槽17を有する給湯機10を制御することができている。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、制御装置60がコントローラ20と管理サーバ40とを備えており、コントローラ20と管理サーバ40とがインターネット61を介して接続されて遠隔管理のできるものとなっている。
図11は、保温ライン18を備える給湯機10’の概略構成図である。なお、給湯機10’は、上記実施形態の給湯機10の構成に加えて保温ライン18が更に設けられている以外は上記給湯機10と同様の構成であるため、以下の説明では給湯機10と同様の構成に関しては説明を省略すると共に、同一の符号を付している。
上記実施形態では、コントローラ20と管理サーバ40との間で、主に日報データ及び残湯量データの通信が行われている。これら通信に加えて、常に双方向で通信か行われていてもよい。
上記実施形態の給湯機10は受水槽17を備えており、受水槽17に溜められた水が熱源ユニット11へと供給されているが、受水槽17を備えていない給湯器に本発明が適用されてもよい。この場合、給水ライン14が上水道等の給水部に接続されており、該給水部から熱源ユニット11へと水が供給されることになる。受水槽がないことで、物件において受水槽を設置するためのスペースを削減することができる。
上記実施形態において、給湯機10にコントローラ20を設置してから所定期間(例えば、2週間)が経過するまでの間は、チューニングを行うための実績データが不十分であるため、実績データに基づくタンク目標湯量のチューニングは行われず、管理者等によって曜日別及び時間別に予め設定されている初期設置値がタンク目標湯量として決定されてもよい。さらに、給湯機10にコントローラ20を設置してから所定期間(例えば、2週間から1ヶ月)の間は、チューニングを行うための実績データが十分ではない可能性があるため、設定されている余裕率コースに関する情報に拘わらず、余剰湯量20%コースでタンク目標湯量が算出されるようになっていてもよい。これにより、給湯タンク12における湯切れを防止することができる。
上記実施形態では、翌日の外気温度データを利用して、タンク目標湯量が決定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、外気温度以外の翌日の気象情報(例えば、天候等)が外気温度に代えて、或いは外気温度に加えて利用されて、タンク目標湯量が決定されてもよい。
上記実施形態では、物件の翌日のパターンが判定され、予め記憶されている図10に示すテーブルを参照して各時刻におけるタンク目標湯量が決定されている。このとき参照される図10に示されるテーブルは、一例を示すものであって、これに限定されるものではない。
ここで、建物内に設置された設備機器は電力の供給を受けているため、設備機器は電力の消費源となり得る。一般的に消費電力の合計値が大きいほど、契約している電力会社に支払う基本料金が高くなるため、近年では、設備機器を含む様々な機器の消費電力の合計値をなるべく抑えようとする動きが高まりつつある。
11 熱源ユニット
12 給湯タンク
13 湯使用部
14 給水ライン
16 湯循環路(給湯ライン)
17 受水槽
26 熱源制御部
40 管理サーバ(遠隔制御部)
44b 使用実績記憶領域(蓄積部)
45 演算処理部(決定部)
60 制御装置
Claims (6)
- 給水ライン(14)から取り入れた水を加熱する熱源ユニット(11)と、前記熱源ユニットで加熱された水が溜められる給湯タンク(12)と、前記給湯タンクから給湯ライン(16)を介して送られた湯を利用者に使用させるための湯使用部(13)と、前記給湯タンク内の水を熱源ユニットに流すことが可能な保温ライン(18)と、を有する給湯機(10)の制御装置であって、
所定時間帯に実行される基本沸き上げ動作及び前記所定時間帯以外の時間帯に実行される追加沸き上げ動作を、前記熱源ユニットに行わせる熱源制御部(26)と、
前記湯使用部において使用された湯の使用量の実績データを蓄積する蓄積部(44b)と、
前記給湯タンクに溜める湯の目標量であるタンク目標湯量を、前記実績データに基づき決定する決定部(45)と、
を備え、
前記熱源制御部は、前記決定部により決定された前記タンク目標湯量に応じて前記基本沸き上げ動作及び/又は前記追加沸き上げ動作を前記熱源ユニットに行わせ、かつ、前記給湯タンクに溜められた湯の温度に基づき、前記給湯タンク内に溜められた湯の温度を目標温度にするための保温動作を、前記保温ラインを流れた水を前記熱源ユニットで加熱することによって行い、
前記蓄積部には、さらに、前記保温動作の動作履歴データが蓄積され、
前記決定部は、前記実績データに加えて前記動作履歴データを利用して曜日別に前記タンク目標湯量を決定する、
制御装置(60)。 - 前記決定部は、前記タンク目標湯量を時間帯別に決定する、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記決定部は、外気温度情報及び/又は気象情報を利用して前記タンク目標湯量を決定
する、
請求項1又は2に記載の制御装置。 - 前記給湯機を遠隔から管理するための遠隔制御部(40)、
を備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。 - 前記タンク目標湯量は、前記給湯機が設置されている物件における設備機器のデマンド
時限に応じて設定されている前記給湯機の消費電力量を利用して決定されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。 - 前記給湯機は、前記給水ラインを介して前記熱源ユニットへと送られる水を貯留する受
水槽(17)、を有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
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