JP2007139110A - 変速システム - Google Patents

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Kazunobu Eritate
和伸 襟立
Toshikuni Shirasawa
敏邦 白沢
Koichi Iketani
浩一 池谷
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Abstract

【課題】ギヤ入れ時に最大操作力を発揮できるような変速システムを提供する。
【解決手段】変速システム1は、ギヤ入れ時に、ギヤ入れ位置303まではギヤの最大操作力を発揮できるようなシフトDUTY305(駆動電圧のパルス幅比)を直接電動GSU10に指示し、ギヤ入れ位置303を越えると、一定時間306でシフトDUTY305を略0に下降させるような制御を行う。
なお、ギヤ入れ開始直後はシフトDUTY305を一度にパルス状に一定値308として与えるのではなく、シフトDUTY305が0の状態から一定の時間勾配306をもって徐々にシフトDUTY305を上昇させるような制御を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、変速システムに関するものである。
近年、自動車の変速機として、マニュアル車と同様な変速機及びクラッチにそれぞれアクチュエータを付設し、これらをECU(Electric Control Unit)と呼ばれるコンピュータが自動制御することにより、変速を行えるようにした機械式自動変速機が、開発、実用化されている。
このような自動変速機は、変速時には、ECUが目標シフトストロークを設定し、ギヤの実際のシフトストロークと目標シフトストロークとの差を元に算出した操作力をギヤに与えるようアクチュエータを制御している。
図10は、ノンシンクロ機構の機械式自動変速機のギヤ入れ時のシフトストローク制御を示す図であって、図11はシンクロ機構の機械式自動変速機のギヤ入れ時のシフトストローク制御を示す図である。
図10に示すように、ノンシンクロ機構のギヤ入れ時には、ECUは、目標シフトストローク601として特定の変速段を設定し、ギヤの実際のシフトストローク602と目標シフトストローク601との差を元にPID制御で算出したシフトDUTY605をアクチュエータに指示することによってギヤ入れを制御している。
従って、ノンシンクロ機構のギヤ入れ時は全工程がPID制御区間607となる。
なお、シフトDUTY605とは駆動電圧のパルス幅比のことであり、シフトDUTY605を変化させることによってアクチュエータの操作力を制御することができる。
一方、図11に示すように、シンクロ機構のギヤ入れ時には、ECUは、目標シフトストローク701として特定の変速段を設定し、入力軸と出力軸の回転数が一致するいわゆる同期位置703の直前までは、ギヤの実際のシフトストローク702と目標シフトストローク701との差を元にPID制御で算出したシフトDUTY705をアクチュエータに指示することによってギヤ入れを制御する。
そして、シフトストロークが同期位置の直前以上になると、ECUはシフトDUTY705を直接指示する。
従って、シンクロ機構のギヤ入れの工程は、PID制御区間707とDUTY制御区間709の2区間からなる。
このような制御を行う変速システムとしては以下のようなものがある(特許文献1)。
特開2005-106165号公報
しかしながら、このような変速システムでは、ギヤの現在位置と目標ストローク位置との差を元に操作力が与えられるため、常にアクチュエータの最大操作力が与えられるわけではない。
即ち、PID制御ではシフトストロークが目標シフトストロークに近づくにつれて操作力が低下するため、ノンシンクロ機構では、ギヤ入れ時の操作力が不足するという問題があった。
また、シンクロ機構ではPID制御区間707とDUTY制御区間709の境界で操作力が略0になるため、変速に時間がかかるという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的はギヤ入れ時に最大操作力を発揮できるような変速システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、エンジンと、所定のギヤを噛み合わせ、前記エンジンの回転数を変換する変速機と、前記変速機のギヤを駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータを制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記変速機が中立位置から目標変速段にギヤ入れを行う際に、ギヤ入れ開始後、所定の位置に前記ギヤが移動するまでは所定のギヤ入れ操作力でギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御することを特徴とする変速システムである。
前記制御手段は、所定の位置に前記ギヤが移動した後は、一定の時間で操作力が略0になるようにギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御してもよい。
前記所定の位置はギヤ入り完了位置である。
前記所定の操作力は前記アクチュエータの最大操作力である。
前記制御手段は、前記所定のギヤ入れ操作力でギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御する際、操作力が略0の状態から略一定の時間勾配で前記所定のギヤ入れ操作力になるように前記アクチュエータを制御してもよい。
前記エンジンの出力軸と前記変速機の入力軸とが、上記ギヤ入れを行う際にも常時連結されている
本発明によれば、ギヤ入れ時に最大操作力を発揮できるため、ギヤ入れが容易となる。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。図1は、大1の実施形態に係る変速システム1の回路図である。
エンジン3と変速機9の間にはクラッチ5が設けられている。
クラッチ5はアクチュエータである電動CCU(Clutch Control Unit)11によって断接駆動されるようになっており、変速機9は、アクチュエータである電動GSU(Gear Shift Unit)10によって制御されるようになっている。
エンジン3はエンジンECU(Electric Control Unit)15によって制御され、電動CCU11、電動GSU10はパワー回路であるドライブユニット100を介して変速機ECU13に接続されており、変速機ECU13によって電気信号を通じて制御されている。
変速機ECU13は、変速等を行うための制御プログラムに従って演算処理を実行するCPU91(Central Processing Unit)、演算結果等を格納するRAM93(Random Access Memory)、制御プログラム等を格納するROM95(Read Only Memory)、後述する時間の計測を行うタイマ97および後述する各種信号の入出力を行う入出力インタフェース99を備えている。
また、変速機ECU13には、チェンジレバーユニット101、パーキングブレーキ103の作動を検出するパーキングブレーキスイッチ105、ブレーキペダル107の作動を検出するストップランプスイッチ109、エンジンECU15等が接続されており、エンジンECU15、チェンジレバーユニット101、パーキングブレーキスイッチ105、ストップランプスイッチ109等からの信号が入力されるようになっている。
チェンジレバーユニット101は、運転者が変速の指示を行うための装置であり、運転者がチェンジレバーユニット101内の図示しないシフトレバーを操作することにより、チェンジレバー操作信号が変速機ECU13に出力される。
パーキングブレーキ103は主に停車時に用いられる機械式のブレーキである。
ブレーキペダル107は運転者がブレーキの指示を行うためのペダルである。
また変速機9からは、分波器であるパルスデバイダ102を介して車速信号S3が入力されるようになっており、電動GSU10からはギヤポジション信号S6が入力されるようになっている。
車速信号S3とは、車速を示す信号であり、変速機ECU13は車速信号S3から、現在の車速を読み取る。
ギヤポジション信号S6とは、変速機9内でのギヤの位置を示す信号であり、変速機ECU13は、ギヤポジション信号S6から、現在の変速位置を読み取る。
変速機ECU13は、これらの入力信号に基づいて、変速を行うか否かの判断をし、変速を行う場合は、クラッチ5の断接のためのCCUモータ駆動信号S1をドライブユニット100を介して電動CCU11に出力したり、シフトチェンジのためのGSUモータ駆動信号S2をドライブユニット100を介して電動GSU10に出力したりする。
また、変速時は変速機ECU13がエンジン3の駆動も制御するため、燃料噴射量信号S7や、排気ブレーキ駆動指示信号S8をエンジンECU15に出力する。
エンジンECU15は加速、減速等を行うための制御プログラムに従って演算処理を実行するCPU111、演算結果等を格納するRAM113、制御プログラム等を格納するROM115、時間の計測を行うタイマ117及び各種信号の入出力を行う入出力インタフェース119を備えている。
また、エンジンECU15にはアクセルペダル121の踏み込み量を検出するアクセル踏み込み量センサ123、排気ブレーキメインバルブ125、排気ブレーキスイッチ127、変速機ECU13等が接続され、アクセル踏み込み量センサ123、排気ブレーキスイッチ127等からの信号が入力されるようになっている。
アクセルペダル121は運転者が車速の増減の指示を出すためのペダルである。
排気ブレーキメインバルブ125は、排気ブレーキを作動するためのバルブであり、バルブが閉じられると、エンジン内への吸気が遮断され、排気ガスによる制動効果(排気ブレーキ)が得られる。
排気ブレーキスイッチ127は、排気ブレーキ操作信号を出力するスイッチである。
また変速機9からは、分波器であるパルスデバイダ102を介して車速信号S3がエンジンECU15に入力されるようになっているほか、変速時は変速機ECU13から燃料噴射量信号S7が入力されるようになっている。さらに、エンジン3からはエンジン駆動信号S5が、クラッチ5の入力側からは、エンジン回転数信号S4がエンジンECU15に入力されるようになっている。
エンジンECU15は車速信号S3から、現在の車速を読み取る。
エンジン駆動信号S5は、エンジンECU15がエンジン5に与えている駆動力を示す信号である。
エンジン回転数信号S4はエンジンの回転数を示す信号である。
エンジンECU15は、これらの入力信号に基づいてエンジン3の回転数を変えるかどうかの判断を行い、エンジン3の回転数を変える場合には、エンジン3にエンジン駆動信号S5を出力する。また、エンジンECU15は排気ブレーキスイッチ127からの排気ブレーキ操作信号に基づいて、排気ブレーキを作動させるかどうかを判断し、作動させる場合は、排気ブレーキメインバルブ125に排気ブレーキ駆動信号を出力する。
また、エンジンECU15、変速機ECU13はCAN(Controller Area Network)通信129を通じて接続されており、相互に情報を交換できる。
さらに、CAN通信129を通じてメータクラスタ120に各種信号が出力されており、メータクラスタ120は、これらの信号が入力されると、内部に設けられた図示しない速度メータ、タコメータ(回転数メータ)等の各種メータに所定の表示を行う。
次に、変速機9およびその周辺の装置について説明する。図2は変速機9とその周辺装置を示す模式図である。
エンジン3と変速機9の間にはクラッチ5が設けられている。変速機9には、電動GSU10が設けられ、電動GSU10には、ドライブユニット100を介して変速機ECU13が接続されている。また、エンジン3にはエンジンECU15が接続されている。
クラッチ5は電動CCU11に接続され、電動CCU11にはドライブユニット100を介して変速機ECU13が接続されている。
入力軸19が変速機9内に設けられており、駆動歯車21が入力軸19に設けられている。
駆動歯車21はカウンターシャフト23に設けられたカウンター歯車25と噛み合っており、カウンターシャフト23には常時、入力軸19からの動力が伝えられている。
カウンターシャフト23に設けられたカウンター歯車27、29はそれぞれ出力軸31に設けられた1速歯車33、2速歯車35と噛み合っており、1速歯車33はギヤ歯部37を有し、2速歯車35はギヤ歯部39を有している。なお、通常は3速、4速‥と複数の歯車が設けられているが、3速以降の歯車は省略する。
また、出力軸31上にはドグクラッチ63がA方向及びB方向に移動可能に設けられ、ドグクラッチ63にはドグ歯部64a、64bが設けられている。
ドグクラッチ63にはセレクタ65が設けられている。
ドグクラッチ63はリング状の形状を有する部品であり、1速歯車33もしくは2速歯車35と締結することによって入力軸23からの動力を出力軸31に伝達する。
セレクタ65はリング状の形状を有する部品であり、変速の際は、電動GSU10によって、ドグクラッチ63と一体になってA方向及びB方向に移動する。
なお図2のセレクタ65の位置はいわゆるニュートラルの位置であり、1速歯車33、2速歯車35は共に出力軸31とは繋がっておらず、エンジン3の動力は、出力軸31には伝えられていない。
出力軸31の一端にはファイナルギヤ71が設けられ、ファイナルギヤ71には車輪75が設けられており、出力軸31の動力は、ファイナルギヤ71で最後に回転数を調整されて車輪75に伝えられる。
ここで、ギヤ入れ時およびギヤ抜き時の変速機9内の動作について、ニュートラルから2速にギヤ入れを行う場合を例に説明する。
図3は、変速時の変速機9内の動作を示す図であって、図3(a)はニュートラル時、図3(b)はギヤ入れ開始時、図3(c)はギヤ入れ終了時の動作を示す。また、各図とも、左図は2速歯車35付近の詳細図、右図はギヤ歯部39、ドグ歯部64aを示す詳細図である。
図3(a)に示すように、ギヤ歯部39は複数のドグ歯81a、81bを有している。ドグ歯81a、81bは共に、先端が三角形状をしており、傾斜部81c、81dおよび先端部81e、81fを有している。
ドグ歯部64aも同様に、ドグ歯85a、85bを有し、各ドグ歯は傾斜部85c、85dおよび、先端部85e、85fを有している。
なお、実際はギヤ歯部39、ドグ歯部64a共にドグ歯の数は2本以上あるが、図3(a)、図3(b)および図3(c)では3本目以降のドグ歯の表記を省略している。
ギヤ入れの際は、まず図3(a)の状態から、セレクタ65がA方向に移動し、図3(b)に示すようにドグクラッチ63のドグ歯部64aを2速歯車35のギヤ歯部39に接触させる。
ここで、ドグ歯部64aのドグ歯85a、85bと、ギヤ歯部39のドグ歯81a、81bは傾斜部85c、85dと傾斜部81c、81dが接触するため、ドグ歯85a、85bは傾斜部81c、81dに沿ってA方向に移動する。
図3(c)に示すようにドグクラッチ63が更にA方向に移動し、ドグ歯部64aのドグ歯85a、85bが、ギヤ歯部39のドグ歯81a、81bと噛み合うとギヤ入れは終了する。
これにより、入力軸19の動力がドグクラッチ63を介して出力軸31に伝えられ、入力軸19と出力軸31は一体となって回転する。
なお、ギヤ抜き時は上記動作とは逆の動作を行う。
即ち、図3(c)に示す状態からセレクタ65がB方向に移動して、ドグ歯部64aのドグ歯85a、85bをギヤ歯部39のドグ歯81a、81bから切り離し、図3(b)に示す状態を経て図3(a)に示すニュートラル位置までドグクラッチ63が移動する。
次に第1の実施形態の動作について説明する。図4は変速システム1の動作を示すフローチャートであって、図5は図4におけるシフトストローク302とシフトDUTY305の経時変化を示す図である。
なお、第1の実施形態ではクラッチ5を繋いだ状態でギヤ入れを行ういわゆるクラッチコントロールレス制御を前提にしている。
まず、走行中、あるいは発進時に変速機ECU13は、車速信号S3、エンジン回転数信号S4等の入力信号から、変速の条件を満たすか否かを判断し、変速の条件を満たすと判断すると次のステップに進む(ステップ201)。
エンジンECU15はエンジン3のトルクを制御する(ステップ202)。
具体的には、変速機ECU13が、エンジンECU15にエンジン3のトルクを制御するよう燃料噴射量信号S7を送信し、燃料噴射量信号S7を受信したエンジンECU15は、エンジン3にエンジン駆動信号S5を送信してギヤ歯部39とドグ歯部64aとの間にかかるトルクを減少させるようにエンジントルクを制御する。
ギヤ歯部39とドグ歯部64aとの間にかかるトルクが0になると、変速機ECU13は、現行の変速段からニュートラル位置へのギヤ抜きを行う(ステップ203)。
ギヤがニュートラル位置に達すると、変速機ECU13は目標変速段の歯車(目標段が1速であれば1速歯車33)と出力軸31の回転数を一致させるよう変速機9およびエンジン3を制御する(ステップ204)。これは、ギヤ入れ時のショックや騒音及び破損を防止するためである。
具体的には、エンジン3に燃料噴射量信号S7や排気ブレーキ駆動信号S8を送信しエンジンの回転数を調整する。
目標変速段の歯車と出力軸31の回転数が一致すると、変速機ECU13は、セレクタ65の目標シフトストローク301を目標変速段に設定し、電動GSU10にGSUモータ駆動信号S2を出力し、ニュートラル位置から目標シフトストローク301へのギヤ入れを行う(ステップ205)。
この際、変速機ECU13は、電動GSU10に与えるシフトDUTY305を直接指示する。
即ち、変速機ECU13はシフトDUTY305としてROM95に記憶された一定値308をGSUモータ駆動信号S2として出力する。
この一定値308とは例えば電動GSU10が最大操作力を発揮するようなシフトDUTYである。このようなシフトDUTYを出力することにより、電動GSU10が最大操作力でギヤ入れを行うことができ、ギヤ入れが容易となる。
なお、ギヤ入れ開始直後は、シフトDUTY305を一度にパルス状に一定値308として与えるのではなく、シフトDUTY305が略0の状態から一定の時間勾配306をもって徐々にシフトDUTY305を上昇させるような制御を行う。
これは電動GSU10のモータに負荷がかからないようにするためである。なお、時間の計測はタイマ97を用いる。
シフトDUTY305が一定になると、変速機ECU13は、電動GSU10に出力するシフトDUTY305を、一定値308に保持する(ステップ206)。
ここで、変速機ECU13はギヤポジション信号S6から、セレクタ65の現在のシフトストローク302を読み取り、これがギヤ入れ位置303以上であるか否かを判断し、ギヤ入れ位置303以上である場合は次のステップに進み、ギヤ入れ位置303以上でない場合はステップ206に戻る(ステップ207)。
なお、ギヤ入れ位置303とは図3(c)に示すようなギヤ位置のことであり、あらかじめROM95に記憶されている。
また、ギヤ入れ位置303は幅を持った値であってもよい。
現在のシフトストローク302がギヤ入れ位置303以上である場合、変速機ECU13は、シフトDUTY305を、一定値308の状態から一定時間306で略0に下降させるような制御を行う。(ステップ208)。
これは、ギヤ入れ位置303の誤差を考慮した処理である。
シフトDUTY305が略0になるとギヤ入れは終了する(ステップ209)。
以上のように、第1の実施形態ではギヤ入れの全工程がシフトDUTY305を直接指示するDUTY制御区間307となる。
このように、第1の実施の形態によれば、変速システム1は、ギヤ入れ時に直接シフトDUTY305を電動GSU10に指示する制御を行う。
従って、電動GSU10がギヤ入れ時に最大操作力を発揮することができ、ギヤ入れが容易となる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図6は第2の実施形態に係る変速システム2の変速機9とその周辺装置を示す模式図である。
なお、第1の実施形態に係る変速システム1と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
また、変速システム2の回路図は変速システム1の回路図と同様であるため、説明を省略する。
第2の実施形態では、変速機9の係合装置にドグクラッチ63ではなく、シンクロナイザリング149、151およびスリーブ163を用いている。
図6に示すように、1速歯車33aはギヤ歯部137および円錐形状のコーン141を有し、2速歯車35aはギヤ歯部139および円錐形状のコーン143を有している。なお、通常は3速、4速‥と複数の歯車が設けられているが、3速以降の歯車は省略する。
また、出力軸31にはハブ147、シンクロナイザリング149、151が設けられ、シンクロナイザリング149にはシンクロ歯部153が設けられ、シンクロナイザリング151にはシンクロ歯部155が設けられている。
また、ハブ147にはスリーブ163がハブ147上をC方向及びD方向に移動可能に設けられ、スリーブ163にはスリーブ歯部164が設けられている。
スリーブ163にはセレクタ165が設けられている。
シンクロナイザリング149、151はリング状の形状を有する部品であり、変速の際は、コーン141、143との摺動によって、1速歯車33aもしくは2速歯車35aとスリーブ163の回転数同期を行う。
スリーブ163はリング状の形状を有する部品であり、同期が終了した後に1速歯車33aもしくは2速歯車35aとハブ147の締結を行う。
セレクタ165はリング状の形状を有する部品であり、変速の際は、電動GSU10によって、スリーブ163と一体になってC方向及びD方向に移動する。
なお図6のセレクタ165の位置はいわゆるニュートラルの位置であり、1速歯車33a、2速歯車35aは共に出力軸31とは繋がっておらず、エンジン3の動力は、出力軸31には伝えられていない。
ここで、ギヤ入れ時の変速機9内の動作についてニュートラルから2速にギヤ入れを行う場合を例に説明する。
図7は、変速システム2の変速時の変速機9内の動作を示す図であって、図7(a)はニュートラル時、図7(b)はギヤ入れ開始時、図7(c)はギヤ入れ終了時の動作を示す。また、各図とも、左図は2速歯車35a付近の詳細図、右図はギヤ歯部139、シンクロ歯部155、スリーブ歯部164を示す詳細図である。
図7(a)に示すように、ギヤ歯部139は複数のドグ歯181a、181bを有している。ドグ歯181a、181bは共に、先端が三角形状をしており、傾斜部181c、181dおよび先端部181e、181fを有している。
シンクロ歯部155、スリーブ歯部164も同様に、ドグ歯183a、183b、185a、185bを有し、各ドグ歯は傾斜部183c、183d、185c、185dおよび、先端部183e、183f、185e、185fを有している。
なお、実際はギヤ歯部139、シンクロ歯部155、スリーブ歯部164共にドグ歯の数は2本以上あるが、図7(a)、図7(b)および図7(c)では3本目以降のドグ歯の表記を省略している。
変速の際は、まず、図7(a)に示す状態からセレクタ165がC方向に移動し、図7(b)に示すように、スリーブ163のスリーブ歯部164をシンクロナイザリング151のシンクロ歯部155に接触させる。
スリーブ163の接触を受けたシンクロナイザリング151は、2速歯車35aのコーン143に押し付けられ、シンクロナイザリング151とコーン143の摺動によって同期が行われる。
同期が終了すると、図7(c)に示すようにスリーブ163は更にC方向に移動し、スリーブ歯部164のドグ歯185a、185bはシンクロ歯部155のドグ歯183a、183bおよびギヤ歯部139のドグ歯181a、181bと噛み合い、ギヤ入れは終了する。
これにより、入力軸19の動力がスリーブ163を介して出力軸31に伝えられ、入力軸19と出力軸31は一体となって回転する。
なお、ギヤ抜き時は上記動作とは逆の動作を行う。
即ち、図7(c)に示す状態からセレクタ65がD方向に移動して、スリーブ歯部164のドグ歯185a、185bをシンクロ歯部155のドグ歯183a、183bおよびギヤ歯部139のドグ歯181a、181bから切り離し、図7(b)に示す状態を経て図7(a)に示すニュートラル位置までスリーブ163が移動する。
次に第2の実施形態の動作について説明する。図8は変速システム2の動作を示すフローチャートであって、図9は図8におけるシフトストロークとシフトDUTYの経時変化を示す図である。
まず、走行中、あるいは発進時に変速機ECU13は、車速信号S3、エンジン回転数信号S4等の入力信号から、変速の条件を満たすか否かを判断し、変速の条件を満たすと判断すると次のステップに進む(ステップ401)。
エンジンECU15はエンジン3のトルクを制御する(ステップ402)。
具体的には、変速機ECU13が、エンジンECU15にエンジン3のトルクを制御するよう燃料噴射量信号S7を送信し、燃料噴射量信号S7を受信したエンジンECU15は、エンジン3にエンジン駆動信号S5を送信してギヤ歯部139とスリーブ歯部164との間にかかるトルクを減少させるようにエンジントルクを制御する。
ギヤ歯部139とスリーブ歯部164との間にかかるトルクが0になると、変速機ECU13は、クラッチ5を切断する(ステップ403)。
変速機ECU13は、現行の変速段からニュートラル位置へのギヤ抜きを行う(ステップ404)。
ギヤがニュートラル位置に達すると、変速機ECU13は、セレクタ165の目標シフトストローク501を目標変速段に設定し、電動GSU10にGSUモータ駆動信号S2を出力し、ニュートラル位置から目標シフトストローク501へのギヤ入れを行う(ステップ405)。
この際、変速機ECU13は、電動GSU10に与えるシフトDUTY505を直接指示する。
即ち、変速機ECU13はシフトDUTY505としてROM95に記憶された一定値508をGSUモータ駆動信号S2として出力する。
この一定値508とは例えば電動GSU10が最大操作力を発揮するようなシフトDUTYである。このようなシフトDUTYを出力することにより、電動GSU10が最大操作力でギヤ入れを行うことができ、ギヤ入れが容易となる。
なお、ギヤ入れ開始直後は、シフトDUTY505を一度にパルス状に一定値508として与えるのではなく、シフトDUTY505が略0の状態から一定の時間勾配506をもって徐々にシフトDUTY505を上昇させるような制御を行う。
これは電動GSU10のモータに負荷がかからないようにするためである。なお、時間の計測はタイマ97を用いる。
シフトDUTY505が一定になると、変速機ECU13は、電動GSU10に出力するシフトDUTY505を、一定値508に保持する(ステップ406)。
ここで、変速機ECU13はギヤポジション信号S6から、セレクタ165の現在のシフトストローク502を読み取り、これがギヤ入れ位置503以上であるか否かを判断し、ギヤ入れ位置503以上である場合は次のステップに進み、ギヤ入れ位置503以上でない場合はステップ406に戻る(ステップ407)。
なお、ギヤ入れ位置503とは図7(c)に示すようなギヤ位置のことであり、あらかじめROM95に記憶されている。
また、ギヤ入れ位置503は幅を持った値であってもよい。
現在のシフトストローク502がギヤ入れ位置503以上である場合、変速機ECU13は、シフトDUTY505を、一定値508の状態から一定時間506で略0に下降させるような制御を行う(ステップ408)。これは、ギヤ入れ位置503の誤差を考慮した処理である。
シフトDUTY505が略0になると、変速機ECU13は電動CCU11にクラッチ5を繋ぐ指示を出し、電動CCU11がクラッチ5を繋いでギヤ入れは終了する(ステップ409)。
以上のように、第2の実施形態ではギヤ入れの全工程がシフトDUTY505を直接指示するDUTY制御区間507となる。
このように、第2の実施の形態によれば、変速システム2は、ギヤ入れ時に直接シフトDUTY305を電動GSU10に指示する制御を行う。
従って、電動GSU10がギヤ入れ時に最大操作力を発揮することができ、ギヤ入れが容易となる。
また、第2の実施形態によれば、PID制御区間とDUTY制御区間の境界が存在しないため、シンクロ機構を有する変速システム2の変速時間を短縮することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第1の実施形態ではクラッチコントロールレス制御でギヤ入れを行っているが、クラッチ5を制御してもよい。
変速システム1の回路図 変速機9とその周辺装置を示す模式図 変速時の変速機9内の動作を示す図 変速システム1の動作を示すフローチャート 図4におけるシフトストロークとシフトDUTYの経時変化を示す図 変速システム2の変速機9とその周辺装置を示す模式図 変速システム2の変速時の変速機9内の動作を示す図 変速システム2の動作を示すフローチャート 図8におけるシフトストロークとシフトDUTYの経時変化を示す図 ノンシンクロ機構の機械式自動変速機のギヤ入れ時のシフトストローク制御を示す図 シンクロ機構の機械式自動変速機のギヤ入れ時のシフトストローク制御を示す図
符号の説明
1…………変速システム
3…………エンジン
5…………クラッチ
9…………変速機
10………電動GSU
11………電動CCU
13………変速機ECU
15………エンジンECU
19………入力軸
21………駆動歯車
23………カウンターシャフト
25………カウンター歯車
27………カウンター歯車
29………カウンター歯車
31………出力軸
33………1速歯車
35………2速歯車
37………ギヤ歯部
39………ギヤ歯部
63………ドグクラッチ
64a……ドグ歯部
65………セレクタ
81a……ドグ歯
81c……傾斜部
81e……先端部
143……コーン
155……シンクロナイザリング
163……スリーブ
302……シフトストローク
303……ギヤ係合位置
305……シフトDUTY

Claims (6)

  1. エンジンと、
    所定のギヤを噛み合わせ、前記エンジンの回転数を変換する変速機と、
    前記変速機のギヤを駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記変速機が中立位置から目標変速段にギヤ入れを行う際に、ギヤ入れ開始後、所定の位置に前記ギヤが移動するまでは所定のギヤ入れ操作力でギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御することを特徴とする変速システム。
  2. 前記制御手段は、所定の位置に前記ギヤが移動した後は、一定の時間で操作力が略0になるようにギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1記載の変速システム。
  3. 前記所定の位置はギヤ入り完了位置であることを特徴とする請求項1または2記載の変速システム。
  4. 前記所定の操作力は前記アクチュエータの最大操作力であることを特徴とする請求項1記載の変速システム。
  5. 前記制御手段は、前記所定のギヤ入れ操作力でギヤ入れを行うよう前記アクチュエータを制御する際、操作力が略0の状態から略一定の時間勾配で前記所定のギヤ入れ操作力になるように前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1記載の変速システム。
  6. 前記エンジンの出力軸と前記変速機の入力軸とが、上記ギヤ入れを行う際にも常時連結されていることを特徴とする請求項1記載の変速システム。
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