JP2007139008A - 粘性流体封入ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスク装置の小型化に寄与できる粘性流体封入ダンパーの提供。
【解決手段】粘性流体封入ダンパー12は、筐体8に対してメカニカルシャーシ5が相対的に移動すると、取付溝19が連動して密閉容器13の内部に封入した粘性流体9を攪拌する。このため、従来例のような攪拌筒部が無くても振動減衰効果を発揮し、且つ密閉容器13を従来例よりも小さくでき、筐体8とメカニカルシャーシ5の隙間を小さくできる。また、弾性支持膜20と、筐体8に固定することで形成される蛇腹状屈曲部22は、振動や衝撃を受けると変形し、密閉容器13の内部に充填された粘性流体9の粘性抵抗を生じる。このため両者による相乗効果的な振動減衰や衝撃吸収を発揮できる。
【選択図】図3

Description

この発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器、各種精密機器などに用いられるCD、CD−ROM、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、光磁気ディスクなどのディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を再生するディスク装置に備える振動減衰装置に関し、特にディスク装置の筐体(支持体)に内蔵され、ディスクの再生機構を備えるメカニカルシャーシ(被支持体)の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーに関する。
ディスク装置は、振動がメカニカルシャーシに作用すると、ディスクからの記録データの読取りにエラーが生じることがある。このためメカニカルシャーシ(被支持体)とメカニカルシャーシを内蔵する筐体(支持体)との間には、振動減衰作用をもつ粘性流体封入のダンパーを介在させている。
このような一従来例による粘性流体封入ダンパー1は、例えば図20で示すように、密閉容器2を構成するゴム状弾性体でなる可撓部3に攪拌筒部4が形成されており、ここにメカニカルシャーシ5の取付シャフト6が挿入されて固定される。また密閉容器2を構成する蓋部7は、蓋部7の孔7aに貫入する取付ねじNによって筐体8に対して固定される。こうして粘性流体封入ダンパー1はメカニカルシャーシ5と筐体8に取付けられる。そして、密閉容器2に封入した粘性流体9を攪拌筒部4が攪拌することで振動が減衰される。またメカニカルシャーシ5には、一端を筐体8に取付けた吊下げばね10の他端が取付けられて、筐体8の内部で浮動状態で支持されている(特許文献1、特許文献2)。
特開2000−220681号公報(図3) 特開2001−271867号公報(図9)
ところで、ディスク装置11は、取付けスペースを小さくするために、より一層の小型化、薄型化が求められている。その一つの方法としてメカニカルシャーシ5と筐体8との隙間をより小さく設定することが検討されており、このため粘性流体封入ダンパーもそれに対応できることが要望されている。しかしながら、従来の粘性流体封入ダンパー1は可撓部3の頂部から取付シャフト6を攪拌筒部4に差込む構造であり、この基本構造を踏襲する限り、振動減衰性能を維持しつつ粘性流体封入ダンパーそれ自体を低背化して隙間が狭小でも取付可能とするには限界がある。つまり、粘性流体封入ダンパー1をそのまま低背化すると、攪拌筒部4が密閉容器2の内壁面に衝突して逆に衝撃を発生することがある。また衝突回避のため攪拌筒部4を短くすると、粘性流体9の攪拌が不十分となって振動減衰性能を維持できなくなる。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明で、その目的は、ディスク装置の小型化に寄与できる粘性流体封入ダンパーを提供することにある。
そして、上記目的を達成する本発明は、以下のように構成される。
すなわち本発明は、密閉容器と、前記密閉容器に封入する粘性流体と、を備えており、前記密閉容器を支持体と被支持体とに取付けて被支持体の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーについて、前記密閉容器に、前記支持体又は被支持体の何れか一方に固定する取付軸と、前記取付軸の外周面の外側に設けられ、前記支持体又は被支持体の何れか他方を固定する取付部と、前記取付部を浮動状態で弾性支持するゴム状弾性体でなる弾性膨出部と、を備えており、前記弾性膨出部は、前記支持体又は被支持体の何れか一方に前記密閉容器を固定すると押し潰されて前記取付軸の軸方向外向きに膨出変形し蛇腹状屈曲部を形成することを特徴とする粘性流体封入ダンパーを提供する。
本発明では、密閉容器に、支持体又は被支持体の何れか一方に固定する取付軸と、前記の何れか他方を固定する取付部と、を備えている。つまり、支持体に対して被支持体が相対的に移動すると、取付軸又は取付部が連動し、この連動に伴って密閉容器の内部に封入した粘性流体が攪拌される。このため、従来例のような密閉容器の内部に突出する攪拌筒部が無くても粘性流体の攪拌による振動減衰効果を発揮できる。よって、攪拌筒部が無くても優れた振動減衰効果を発揮し、且つ密閉容器を従来例よりも小さくできる。
また本発明では、前記蛇腹状屈曲部を有する。つまり、振動や衝撃を受けると取付部を浮動状態で弾性支持する変形自由度の高い蛇腹状屈曲部が変形し、この変形により密閉容器の内部に充填された粘性流体が振動や衝撃を減衰する粘性抵抗を生じる。このため、攪拌筒部が無くても蛇腹状屈曲部にて優れた振動減衰効果や衝撃吸収効果を発揮できる。
ところで、本発明の粘性流体封入ダンパーの密閉容器の内部には粘性流体が封入されている。この粘性流体の封入時に、蛇腹状屈曲部が密閉容器に予め形成されていると、その屈曲部分に空気が残存し、粘性流体の攪拌による減衰効果を低下させることがある。そこで本発明では粘性流体の封入後に蛇腹状屈曲部を形成する。つまり本発明では、密閉容器を支持体又は被支持体の何れか一方に固定することで弾性膨出部を押し潰し、取付軸の軸方向外向きに膨出変形させて蛇腹状屈曲部を形成する。したがって本発明によれば、蛇腹状屈曲部を備えながらも、密閉容器内の空気の残存による振動減衰効果の低減を抑制することができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、密閉容器が中空ドーナツ形であり、その内周に取付軸を有し、その取付軸の外側に取付部と弾性膨出部とを有する。つまり密閉容器と一体の取付軸を備える。このため、密閉容器を支持体又は被支持体に固定する際に、取付軸に換わる固定用の別部材が不要であり部品点数を削減できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、密閉容器が中心孔を有する中空ドーナツ形であり、その中心孔の内部に密閉容器とは別部材の取付軸を有し、その取付軸の外側に取付部と弾性膨出部とを有する。このため、密閉容器と取付軸とを異なる素材で構成できる利点がある。例えば、ゴム状弾性体でなる密閉容器と硬質樹脂でなる取付軸の組み合わせでは、密閉容器全体が柔軟に変形し内部に封入した粘性流体の粘性抵抗が高まり、かつ硬質の取付軸によって支持体又は被支持体に確実に固定できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、取付軸の軸方向における取付部の両側に弾性膨出部を有する。つまり、粘性流体封入ダンパーを取付けると、支持体又は被支持体の取付部は蛇腹状屈曲部の間で浮動状態で支持される。そして振動や衝撃を受けると、両側の蛇腹状屈曲部が変形し、密閉容器の内部に充填された粘性流体の粘性抵抗を生じる。このため、両側の蛇腹状屈曲部による相乗効果的な振動減衰や衝撃吸収が発揮できる。
また、前記目的を達成すべく本発明は、以下の粘性流体封入ダンパーを提供する。
第1の本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、ピン状固定部材を更に備えており、取付軸がピン状固定部材の挿通孔を有しており、取付部が取付軸の軸方向で対向する一対の環状面部を有するリング形であり、弾性膨出部が取付部における支持体又は被支持体の何れか一方と隣接する一方の環状面部と連続して設けられており、前記何れか一方に対しピン状固定部材を固定すると、前記何れか一方により押し潰されて蛇腹状屈曲部を形成する。つまり、支持体又は被支持体の何れか一方と取付部との間に蛇腹状屈曲部を構成する。
第2の本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、ピン状固定部材と、弾性膨出部と接触して設けられる押圧板と、を更に備えており、取付軸がピン状固定部材の挿通孔を有しており、取付部が取付軸の軸方向で対向する一対の環状面部を有するリング形であり、弾性膨出部が取付部における支持体又は被支持体の何れか一方と隣接しない一方の環状面部と連続して設けられており、ピン状固定部材を前記何れか一方に固定すると、押圧板により押し潰されて蛇腹状屈曲部を形成する。つまり、押圧板と取付部との間に蛇腹状屈曲部を構成する。
第3の本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、取付軸が弾性膨出部と接触して設けられる押圧板を備えており、取付部が一対の環状面部を有するリング形であり、弾性膨出部が取付部における支持体又は被支持体の何れか一方と隣接しない一方の環状面部と連続して設けられており、取付軸を前記何れか一方に固定すると、押圧板により押し潰されて蛇腹状屈曲部を形成する。つまり、ピン状固定部材を兼ねる取付軸と一体の押圧板と、取付部との間に蛇腹状屈曲部を構成する。
これら第1〜第3の本発明は、取付部の少なくとも一方の環状面部に設けられた弾性膨出部が蛇腹状屈曲部を形成しているため、振動や衝撃を受けると取付部を浮動状態で弾性支持している蛇腹状屈曲部が変形し、密閉容器の内部に充填された粘性流体の粘性抵抗を生じる。このため、蛇腹状屈曲部にて効果的な振動減衰や衝撃吸収をすることができる。また第3の発明では、ピン状固定部材と取付軸と押圧板が一体物であるため、部品点数が少なく、粘性流体封入ダンパーを手間が掛からず簡単に取付けできる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて取付軸を硬質材とする。このため取付軸に剛性があり、密閉容器を確実に支持体又は被支持体の何れか一方に取付けることができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、密閉容器に、先端を支持体又は被支持体の何れか一方に固定したピン状固定部材の基端側頭部を収容する凹部を有する。このため、ピン状固定部材の基端側頭部が密閉容器の外側に突出せず、粘性流体封入ダンパーの取付スペースを小さくすることができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、取付部における弾性膨出部を形成した一方の環状面の反対面となる他方の環状面に、取付部を浮動状態で弾性支持する弾性支持膜を有する。つまり、支持体又は被支持体の何れか一方に固定している取付部は、弾性膨出部と弾性支持膜との間で浮動状態で支持されている。弾性支持膜は、振動や衝撃を受けると変形し、密閉容器の内部に充填された粘性流体の粘性抵抗を生じるため、弾性膨出部と合わせて相乗効果的な振動減衰や衝撃吸収が発揮できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、弾性支持膜を断面蛇腹状の屈曲形状とする。このため、取付軸の軸心に対して垂直方向の振動や衝撃を受けた場合には、屈曲形状のズレ変形と内部に充填された粘性流体の粘性抵抗によって、振動を減衰し、衝撃を吸収することができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、取付部が硬質材であり、取付部の外周面に取付溝を形成し、弾性膨出部又は弾性支持膜の少なくとも何れか一方に、取付部の環状面部と取付溝の溝面を除く取付部の外周面とを覆う被覆部を設ける。
本発明では、外周面に取付溝を形成した取付部が硬質材である。このため、取付溝と係合している支持体又は被支持体の何れか一方の部材が擦れたり衝突した場合でも取付溝の摩耗や破断を防ぐことができ、取付溝の耐久性を向上できる。取付溝と係合している支持体又は被支持体は、金属や硬質樹脂などの剛性材にて形成される例が多い。取付溝は、継続的に擦れや衝突が繰り返されるため、取付溝の摩耗が進行して破断し、粘性流体が密閉容器から漏出するおそれがある。そこで本発明は、取付溝を硬質材でなるものとし、この課題を解決するものである。
また本発明では、弾性膨出部又は弾性支持膜の少なくとも何れか一方に、硬質材でなる取付部の環状面部と、取付溝の溝面を除く取付部の外周面とを覆う被覆部を設けるものである。つまり弾性膨出部又は弾性支持膜の少なくとも何れか一方が、取付部の環状面部と、取付溝の溝面を除く取付部の外周面とを覆っている。このため被支持体の振動時に、弾性膨出部や弾性支持膜が硬質材でなる取付部と衝突したり擦れ合うことを防止できる。よって弾性膨出部の破断を防ぐことができ、耐久性を向上できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、密閉容器に、弾性支持膜の端部に設けた硬質樹脂でなる環状蓋枠と、取付軸の端部と環状蓋枠との間を閉塞する硬質樹脂でなる蓋体と、を更に備えるものである。このため、環状蓋枠と蓋体との固着が硬質樹脂どうしとなり、硬質樹脂とゴム状弾性体との固着に比べて強固で安定した固着強度が得られる。
また本発明では、蓋体が硬質樹脂で形成されているため剛性があり、ピン状部材を蓋体側から貫入し支持体又は被支持体に対して密閉容器を押し付けるように固定すれば、蓋体が密閉容器を押さえて弾性膨出部を押し潰すため、別途弾性膨出部を押し潰すための押圧板を用意することなく部品点数を削減できる。
また、蓋体には剛性があるため、支持体又は被支持体の何れか一方を固定する取付部は、前記何れか他方と蓋体との間において浮動状態で支持される。このため、振動や衝撃を受けることによる密閉容器の取付軸の軸方向に沿う被支持体の変位量を、前記何れか他方と蓋体との間に抑えることができる。よって、支持体内での被支持体の変位量を小さくできる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、取付軸、取付部及び環状蓋枠が硬質樹脂材でなり、弾性膨出部及び弾性支持膜が熱可塑性エラストマーでなり、これらを一体の成形体として形成している。このため、二色成形やインサート成形によって密閉容器を短時間で製造できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、蓋体と環状蓋枠及び取付軸とを超音波融着した固着面を有するものである。このため、蓋体と環状蓋枠及び取付軸との固着が接着剤による固着と比べて強固となり、高耐久な密閉容器を得ることできる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、密閉容器の内部に、前記取付部の環状面部との当接により前記取付部に取付けた被支持体を弾性支持するコイルばねを備えるものである。つまり、コイルばねが被支持体の荷重を支持する。このため弾性膨出部や弾性支持膜が被支持体の荷重で取付軸の軸方向に潰れて、粘性流体の攪拌が不十分となり、粘性抵抗が生じ難くなることを防止できる。
本発明の粘性流体封入ダンパーによれば、支持体に対して被支持体が相対的に移動すると、取付軸又は取付部の少なくとも何れか一方が連動し、この連動に伴って密閉容器の内部に封入した粘性流体が攪拌される。このため、従来例のような密閉容器の内部に突出する攪拌筒部が無くても粘性流体の攪拌による振動減衰効果を発揮できる。よって、密閉容器を従来例より小さくでき、支持体と被支持体の隙間を小さくできる。
また本発明によれば、振動や衝撃を受けると取付部を浮動状態で弾性支持している蛇腹状屈曲部が変形し、密閉容器の内部に充填された粘性流体の粘性抵抗を生じる。このため、蛇腹状屈曲部にて振動減衰効果や衝撃吸収効果を発揮でき、密閉容器を従来例より小さくできる。よって前述と合わせて、省スペース化によりディスク装置を従来例より小型化できる。
本発明によれば、粘性流体の封入後に蛇腹状屈曲部を形成する。つまり、密閉容器を支持体又は被支持体の何れか一方に固定することで弾性膨出部を押し潰し、取付軸の軸方向外向きに膨出変形させて蛇腹状屈曲部を形成する。このため、蛇腹状屈曲部を備えながらも、密閉容器内の空気の残存による振動減衰効果の低減を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する構成については、同一符号を付して重複説明は省略する。
第1実施形態〔図1〜図3〕
本実施形態の粘性流体封入ダンパー12は、密閉容器13に粘性流体9を封入した構成である。密閉容器13は中空のドーナツ形であり、容器本体14と別体に成形した蓋体15とを超音波融着により固着して形成したものである。
容器本体14は、一端側が開口する中空ドーナツ形であり、内周にある取付軸16、外周部17、底部18で構成されている。このうち取付軸16は硬質樹脂でなる円筒形状に形成され、軸心には取付ねじNを通す円形の挿通孔16aが貫通して設けられている。そして外周部17は、ゴム状弾性体でなる略円筒形状であり、その開口端には硬質樹脂でなる環状の蓋枠17aが固着されている。この外周部17にはメカニカルシャーシ5の取付片5aを固定する「取付部」としての環状の取付溝19が形成され、この取付溝19と蓋枠17aとの間には環状の弾性支持膜20が設けられている。底部18はゴム状弾性体でなり、取付軸16と外周部17のそれぞれ他端側を閉塞し、取付軸16の下端より軸心方向の下方に向かって湾曲形状に形成されている。そして、底部18及び底部18から取付溝19まで繋がる外周部17の部分が「弾性膨出部」を構成している。
蓋体15は、硬質樹脂でなる円環形状に形成され、その中心には取付軸16の挿通孔16aと整合する挿通孔15aが貫通形成されている。この蓋体15の内縁は取付軸16の開口端に対して超音波融着により固着され、外縁は外周部17の蓋枠17aに対して超音波融着により固着されている。
次に、本実施形態の粘性流体封入ダンパー12を取付けたディスク装置21及び粘性流体封入ダンパー12を取付方法を説明する。
ディスク装置21は、図1で示すように、メカニカルシャーシ5と、メカニカルシャーシ5を内蔵する筐体8と、メカニカルシャーシ5と筐体8の間に介在する粘性流体封入ダンパー12とで構成されている。そしてこの粘性流体封入ダンパー12は、メカニカルシャーシ5に固定した後、筐体8に固定して、ディスク装置21に取付けられる。
メカニカルシャーシ5には、側面から突出する取付片5aが設けられており、この取付片5aには、図2(A)で示すように、粘性流体封入のダンパー12の取付溝19の周形状と相対形状の係合内縁5bが形成される。この係合内縁5bは、蓋体15を上方に向けた粘性流体封入ダンパー12の側方から取付溝19に差し込まれることとなる。このようにして、粘性流体封入ダンパー12をメカニカルシャーシ5に取付ける。メカニカルシャーシ5には、こうした取付片5aが複数箇所(例えば、メカニカルシャーシ5の四隅)に設けられており、その各々が粘性流体封入ダンパー12の取付溝19に対して前述のように差し込まれて係合する。
筐体8には、孔8aが貫通形成されている。図2(B)で示すように、粘性流体封入ダンパー12の底部18を筐体8の底面8bに対向させ、取付ねじNを蓋体15側から挿通孔15a,16aに貫入し、筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。この時取付ねじNの螺合は、取付軸16の下端が筐体8の底面8bと接触するまで行う。これによって粘性流体封入ダンパー12の底部18が、筐体8の底面8bによって押し潰されるようにして取付けられる。この結果、底部18及び底部18から取付溝19まで繋がる外周部17の部分が、取付軸16の軸心に対して直交方向へ外向きに膨出変形し、蛇腹状屈曲部22が取付溝19と筐体8との間に形成されることとなる。こうして図1で示すように、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー12によって筐体8の内側に防振支持される。
ここで、粘性流体封入ダンパー12を構成する各部材の材質を説明する。なお、以下の説明は後述の各実施形態についても共通である。
「ゴム状弾性体」の材質は、柔軟に変形し、耐屈曲性があり、減衰効果を有する合成ゴム、熱可塑性エラストマーが好ましい。例えば、合成ゴムは、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム等が挙げられ、熱可塑性エラストマーは、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
「硬質樹脂」の材質は、機械的強度、耐熱性、耐久性、寸法精度、信頼性等の要求性能、及び軽量化や加工性により、熱可塑性樹脂が好ましい。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはこれらの複合樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂に粉末形状や繊維形状の金属、ガラス、フィラー等の充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性の更なる向上もできる。
以上のような容器本体14、蓋体15は、「密閉容器」として要求される液密性を得るために好ましい相互間の固着方法や、この固着方法を実現する製造方法の観点から具体的な素材が選択される。例えば、取付軸16、外周部17、蓋枠17a、底部18との金型による一体成形を実現する観点からは、ゴム状弾性体として熱可塑性エラストマーを使用し、取付軸16及び蓋枠17aとしてこの熱可塑性エラストマーと型成形により固着する熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)を使用し、取付軸16及び蓋枠17aに蓋体15を超音波融着する観点からは、蓋体15として取付軸16及び蓋枠17aの熱可塑性樹脂と超音波融着可能な熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、アクリトニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)を使用することができる。そして、これによれば、例えばインサート成形や二色成形のような金型一体成形によって、取付軸16、外周部17、蓋枠17a、底部18を強固に固着することが可能であり、また超音波融着で蓋体15を固着することで、瞬時に且つ強固に、蓋体15を取付軸16及び蓋枠17aに対して一体化することが可能であり、優れた液密性と高い生産性とを実現することができる。
粘性流体9の材質は、液体、あるいは液体に反応、溶解しない固体粒子を添加したものが好ましい。例えば、シリコーン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル、液状ゴム等の液体、あるいはこれら液体に反応、溶解しない固体粒子を添加したものが挙げられる。なかでも、液体として、温度依存性、耐熱性、信頼性等の要求性能により、シリコーン系オイルが好ましく、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられ、これらシリコーン系オイルに反応、溶解しない固体粒子としては、シリコーンレジン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ、乾式シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン等、又はこれらの表面処理品等が挙げられ、これらを単独もしくは複数組合せて用いる。
次に、本実施形態の作用・効果を説明する。
粘性流体封入ダンパー12によれば、取付軸16が筐体8に固定され、取付溝19がメカニカルシャーシ5に固定されている。つまり、筐体8に対してメカニカルシャーシ5が相対的に移動すると、取付溝19が連動し、この連動に伴って密閉容器13の内部に封入した粘性流体9が攪拌される。このため、図21の従来例のような密閉容器2の内部に突出する攪拌筒部4が無くても振動減衰効果を発揮できる。よって、攪拌筒部4が無くても振動減衰効果を発揮し、且つ密閉容器13を従来例よりも小さくでき、筐体8とメカニカルシャーシ5の隙間を小さくできる。
蛇腹状屈曲部22は、振動や衝撃を受けると変形し、密閉容器13の内部に充填された粘性流体9の粘性抵抗を生じる。このため、攪拌筒部4が無くても蛇腹状屈曲部22にて優れた振動減衰効果や衝撃吸収効果を発揮できる。よって、密閉容器13を従来例よりも小さくできる。
また、この蛇腹状屈曲部22は、粘性流体9の封入後、粘性流体封入ダンパー12を筐体8に固定することで形成される。このため、蛇腹状屈曲部22の内部に空気溜まりが無く、粘性流体9の攪拌が十分行われる。よって優れた振動減衰効果や衝撃吸収効果を発揮できる。
弾性支持膜20は、蛇腹状屈曲部22との間で取付溝19を狭持し、この取付溝19を浮動状態で支持している。弾性支持膜20は、振動や衝撃を受けると変形し、密閉容器13の内部に充填された粘性流体9の粘性抵抗を生じるため、蛇腹状屈曲部22と合わせて相乗効果的な振動減衰や衝撃吸収が発揮できる。
蓋体15は、硬質樹脂で形成されているため剛性があって変形せず、メカニカルシャーシ5を固定する取付溝19を筐体8と蓋体15の間で浮動状態に支持できる。このため、振動や衝撃を受けることによる密閉容器13の取付軸16の軸方向に沿うメカニカルシャーシ5の最大変位量を、筐体8と蓋体15との間に抑えることができる。よって、筐体8内でのメカニカルシャーシ5の最大変位量を固定することが可能であり、その最大変位量を超えてメカニカルシャーシ5は変位しない。すなわち従来技術の粘性流体封入ダンパー1ではメカニカルシャーシ5の変位量が規制されていないため、筐体8とメカニカルシャーシ5との間にメカニカルシャーシ5の見込み変位量を超える広い隙間を設定する必要がある。しかし本実施形態の粘性流体封入ダンパー12であれば、前述のようにメカニカルシャーシ5の最大変位量を固定化できるため、筐体8との間で必要以上に広い隙間を設定する必要がなく、スペース上無駄の無いメカニカルシャーシ5の配置を実現できる。したがってディスク装置21を従来例よりも小型化できる。
取付軸16が硬質樹脂で形成されているため、取付軸16には剛性があり、それに換わる固定用の別部材が不要であり、部品点数を削減できる。そして密閉容器13は、取付ねじNによって簡単に確実に筐体8に固定することができる。
蓋体15は剛性があるため、取付ねじNを蓋体15側から挿通孔15a,16aに貫入し、筐体8に対して密閉容器13を押し付けるように固定すれば、蓋体15が密閉容器13を押さえて底部18等を押し潰すため、別途底部18等を押し潰すための部材を用意することなく部品点数を削減できる。
取付軸16及び蓋枠17aを硬質樹脂材とし、取付溝19、弾性支持膜20及び蛇腹状屈曲部22を熱可塑性エラストマーとして、これらを一体の成形体とするため、二色成形やインサート成形によって密閉容器13を短時間で製造できる。
蓋体15と取付軸16及び蓋枠17aを硬質樹脂で形成しているため、蓋体15と取付軸16及び蓋枠17aとを超音波融着で固着できる。このため、接着剤に比べて強固で安定した固着ができ、密閉容器13の液密性を向上できる。
第2実施形態〔図4〕
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー23が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー12と異なるのは、「取付部」としてのリング24の構成である。残余の構成は第1実施形態と同じである。
リング24は、硬質樹脂でなり、外周面には取付溝19が形成され、外周部17と一体に固着されている。具体的には、リング24における取付軸16の軸方向で対向する一対の環状面部24aのうち、底部18と隣接する側の一方の環状面部24aの内縁には底部18と繋がる外周部17の部分が固着されている。また他方の環状面部24aの外周面には弾性支持膜20が固着されている。
粘性流体封入ダンパー23の取付方法は、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー12と同様である。
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー23は、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー12と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー23は、取付溝19が硬質樹脂で形成されているため、メカニカルシャーシ5の取付片5aが擦れたり衝突した場合でも取付溝19の摩耗や破断を防ぐことができ、耐久性の高い密閉容器13を実現できる。
第3実施形態〔図5〕
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー25が、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー23と異なるのは、密閉容器13の蓋体15の側に凹部26を設けた構成である。残余の構成は第2実施形態と同じである。
蓋体15の中央には、挿通孔15aの径より大径の凹部15bが形成され、取付軸16の上端には、挿通孔16aの径より大径の凹部16bが形成される。そして取付軸16の凹部16bに蓋体15の凹部15bが嵌ることで取付ねじNの基端側頭部を収容する凹部26を構成している。なお本実施形態においても、蓋体15は蓋枠17aと取付軸16の双方に対して超音波融着される。
次に、粘性流体封入ダンパー25の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ5に対しては、粘性流体封入ダンパー23と同様に固定する。筐体8に対しては、粘性流体封入ダンパー23と同様に、取付ねじNを蓋体15の側から挿通孔15a,16aに貫入し、筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させるが、取付ねじNの基端側頭部は凹部26の内側に収容される。
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー25は、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー23と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー25は、取付ねじNの基端側頭部を収容する凹部26を設けたため、取付ねじNの基端側頭部が密閉容器13の外側に突出することがなく、粘性流体封入ダンパー25の取付スペースを小さくすることができる。
第4実施形態〔図6〕
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー27が、第3実施形態の粘性流体封入ダンパー25と異なるのは、底部18と隣接するリング24の環状面部24aに被覆部28を設けた構成である。残余の構成は第3実施形態と同じである。
底部18からリング24まで繋がる外周部17を構成するゴム状弾性体が、リング24における底部18と隣接する側のリング24の取付溝19を除く環状面部24aを覆う被覆部28を形成している。
粘性流体封入ダンパー27の取付方法は、第3実施形態の粘性流体封入ダンパー25と同様である。
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー27は、第3実施形態の粘性流体封入ダンパー25と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー27は、硬質樹脂でなるリング24の蛇腹状屈曲部22の側をゴム状弾性体でなる被覆部28で覆っているため、メカニカルシャーシ5の振動時に、柔らかい蛇腹状屈曲部22が硬質のリング24に対して直接衝突したり直接擦れ合うことを防止できる。よって、蛇腹状屈曲部22の破断を防ぐことができ、密閉容器13の耐久性が向上できる。
第5実施形態〔図7〕
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29が、第4実施形態の粘性流体封入ダンパー27と異なるのは、弾性支持膜20と、リング24における蓋体15と隣接する側の環状面部24aに被覆部28を設けた構成である。残余の構成は第4実施形態と同じである。
弾性支持膜20が、円環状で断面蛇腹状の屈曲形状に形成されており、リング24における蓋体15と隣接する側の取付溝19を除く環状面部24aを覆う被覆部28を形成している。
粘性流体封入ダンパー29の取付方法は、第4実施形態の粘性流体封入ダンパー27と同様である。
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29は、第4実施形態の粘性流体封入ダンパー27と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー29では、弾性支持膜20を断面蛇腹状の屈曲形状としているため、取付軸16の軸心に対して垂直方向の振動や衝撃を受けた場合には、屈曲形状のズレ変形と内部に充填された粘性流体9の粘性抵抗によって、振動を減衰し、衝撃を吸収することができる。
粘性流体封入ダンパー29では、硬質樹脂でなるリング24の弾性支持膜20と隣接する側の環状面部24aをゴム状弾性体でなる被覆部28で覆っているため、メカニカルシャーシ5の振動時に、柔らかい弾性支持膜20が硬質のリング24と直接衝突したり直接擦れ合うことを防止できる。よって、弾性支持膜20の破断を防ぐことができ、密閉容器13の耐久性が向上できる。
第6実施形態〔図8〕
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30が、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29と異なるのは、蓋体15及び取付軸16の上端の構成である。残余の構成は第5実施形態と同じである。
粘性流体封入ダンパー30は、蓋体15及び取付軸16の上端が平坦に形成され、粘性流体封入ダンパー23の蓋体15の側と同様に、密閉容器13の蓋体15と隣接する側に凹部26が設けられていない構成である。
粘性流体封入ダンパー30の取付方法は、メカニカルシャーシ5に対しては、底部18を上方に向け、取付片5aの内縁5bが側方から取付溝19に差し込まれて取付けられる。筐体8に対しては、蓋体15を筐体8の底面8bに対向させ、別途用意した挿通孔31aを貫通形成した硬質樹脂でなる押圧板31を介して、取付ねじNを底部18の側から挿通孔31a,15a,16aに貫入し、筐体8の底面8bの孔8aに対して螺合させる。この時取付ねじNの螺合は、取付軸16と押圧板31が接触するまで行う。これによって粘性流体封入ダンパー30は、底部18が押圧板31によって押し潰されるようにして取付けられる。この結果、底部18及び底部18からリング24まで繋がる外周部17の部分が、取付軸16と直交する外向きに膨出変形し、蛇腹状屈曲部22がリング24と押圧板31との間に形成されることとなる。なお、押圧板31は硬質樹脂でなる円形であり、この外径は膨出部22の外径より大きく形成されている。こうしてメカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー30によって筐体8の内側に防振支持される。
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30は、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー30は、蓋体15が筐体8の底面8bに接しているが、押圧板31が硬質樹脂で形成されているため剛性があって変形せず、メカニカルシャーシ5を固定するリング24を筐体8と押圧板31の間で浮動状態に支持できる。このため、振動や衝撃を受けることによる密閉容器13の取付軸16の軸方向に沿うメカニカルシャーシ5の最大変位量を、筐体8と押圧板31との間に抑えることができる。よって、筐体8内でのメカニカルシャーシ5の最大変位量を固定することができる。したがってディスク装置21を従来例よりも小型化できる。
第7実施形態〔図9〕
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32は、密閉容器33に粘性流体9を封入した構成である。密閉容器33は、ゴム状弾性体でなる中空のドーナツ形に形成したものである。
密閉容器33は、内周部34、外周部35、これらの端部どうしを閉塞する底部36a,36bで構成されている。このうち内周部34は、円筒形状に形成され、中心孔34aには軸心に向かう内壁34bが突設されている。この内壁34bには、孔34cが貫通形成され、中心孔34aに貫入する密閉容器33とは別部材の取付軸37と係合する。そして外周部35は、円筒形状に形成され、メカニカルシャーシ5の取付片5aを固定する「取付部」としての硬質樹脂でなるリング24が一体に固着されている。このリング24の外周面には取付溝19が形成されており、この取付溝19を除くリング24の外周面、すなわち取付軸37の軸方向で対向する一対の環状面部24aには、外周部35を構成するゴム状弾性体によって被覆部28が形成されている。底部36a,36bは内周部34と外周部35の端部どうしを閉塞しており、内周部34と外周部35の両端及び底部36a,36bが「弾性膨出部」を構成する。
次に、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32の取付方法を説明する。
粘性流体封入ダンパー32は、前述の各実施形態の粘性流体封入ダンパーと同様に、メカニカルシャーシ5に固定した後、筐体8に固定する。先ずメカニカルシャーシ5に対しては、取付片5aの内縁5bが側方から取付溝19に差し込まれ取付けられる。
次に筐体8に対しては、図9(A)で示すように、別部材の取付軸37、押圧板31を用いて、取付ねじNにて筐体8に取付けられる。このうち取付軸37は、硬質樹脂でなる円筒形状に形成されている。軸心には取付ねじNが貫入する円形の挿通孔37aが貫通形成され、内周部34の内壁34bと係合する端部には、内壁34bの孔34cと相対形状の段差部が設けられている。そして押圧板31の中央には、挿通孔31aの径より大径の凹部26が形成され、取付ねじNの基端側頭部を収容する。内周部34の中心孔34aに取付軸37を挿入し、押圧板31を介して取付ねじNを挿通孔31a,37aに貫入し、筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。取付ねじNの基端側頭部は凹部26の内側に収容される。この時取付ねじNの螺合は、取付軸37の下端が筐体8の底面8bと接触するまで行う。これによって粘性流体封入ダンパー32の底部36a,36bが、筐体8の底面8b及び押圧板31によって押し潰されるようにして取付けられる。この結果、底部36a,36b及び内周部34と外周部35の両端が、取付軸37の軸心と直交する外向きに膨出変形し、蛇腹状屈曲部22が、取付軸37の軸方向におけるリング24の両側に形成されることとなる。こうして、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー32によって筐体8の内側に防振支持される。
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32は、第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器33が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー32では、密閉容器33と取付軸37を異なる素材で構成している。このため、ゴム状弾性体でなる密閉容器33と硬質樹脂でなる取付軸37の組み合わせが実現でき、密閉容器33全体が柔軟に変形し内部に封入した粘性流体9の粘性抵抗が高まり、かつ硬質の取付軸37によって筐体8に確実に固定できる。
粘性流体封入ダンパー32では、リング24が両側の蛇腹状屈曲部22の間で浮動状態で支持されている。このため、振動や衝撃を受けると両側の蛇腹状屈曲部22が変形し、密閉容器33の内部に充填された粘性流体9の粘性抵抗を生じるため、両側の蛇腹状屈曲部22の相乗作用による優れた振動減衰や衝撃吸収を発揮できる。
粘性流体封入ダンパー32では、押圧板31が硬質樹脂で形成されているため剛性があって変形せず、メカニカルシャーシ5を固定するリング24を筐体8と押圧板31の間で浮動状態に支持できる。このため、振動や衝撃を受けることによる密閉容器33の取付軸37の軸方向に沿うメカニカルシャーシ5の最大変位量を、筐体8と押圧板31との間に抑えることができる。よって、筐体8内でのメカニカルシャーシ5の最大変位量を固定することができる。したがってディスク装置21を従来例よりも小型化できる。
第8実施形態〔図10〕
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー38が、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と異なるのは、取付軸39の構成である。残余の構成は第7実施形態と同じである。
取付軸39は、硬質樹脂で形成され、前述の取付軸37と押圧板31が一体となったものであり、取付軸部39aと押圧板部39bで構成される。取付軸部39aの軸心には取付ねじNが貫入する円形の挿通孔39cが貫通形成され、内周部34の内壁34bと係合する一端部には、内壁34bの孔34cと相対形状の段差部が設けられている。他端部には、軸心と垂直方向に突出する環状の押圧板部39bが形成され、押圧板部39bの外径は蛇腹状屈曲部22の外径より大きく形成されている。この押圧板部39bの中央には挿通孔39aの径より大径の凹部26が形成され、取付ねじNの基端側頭部を収容する。
次に、粘性流体封入ダンパー38の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ5に対しては、粘性流体封入ダンパー32と同様に固定する。筐体8に対しては、図10(A)で示すように、内周部34の中心孔34aに取付軸39を挿入し、取付ねじNを押圧板部39bの側から取付軸39の挿通孔39cに貫入し、筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。取付ねじNの基端側頭部は凹部26の内側に収容される。この結果、粘性流体封入ダンパー32と同様に、蛇腹状屈曲部22がリング24の両側に形成されることとなり、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー38によって筐体8の内側に防振支持される。
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー38は、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と同様にディスク装置21を従来より小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器33が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー38は、取付軸39が取付軸部39aと押圧板部39bで構成されるため、部品点数が少なく、粘性流体封入ダンパー38を手間が掛からず簡単に取付けできる。
第9実施形態〔図11〕
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー40が、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と異なるのは、押圧板41の構成である。残余の構成は第7実施形態と同じである。
押圧板41は、硬質樹脂で形成され、前述の押圧板31と取付ねじNが一体となったものであり、押圧板部41aと取付ねじ部41bで構成される。押圧板部41aの外径は、蛇腹状屈曲部22の外径より大きく形成され、押圧板部41aの中央には、取付ねじ部41bが押圧板部41aを貫通するように形成されている。
次に、粘性流体封入ダンパー40の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ5に対しては、粘性流体封入ダンパー32と同様に固定する。筐体8に対しては、図11(A)で示すように、内周部34の中心孔34aに取付軸37を挿入し、押圧板41の取付ねじ部41bを取付軸37上端側から挿通孔37aに貫入し、筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。この結果、粘性流体封入ダンパー32と同様に、蛇腹状屈曲部22がリング24の両側に形成されることとなり、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー40によって筐体8の内側に防振支持される。
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー40は、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器33が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー40は、押圧板41が押圧板部41aと取付ねじ部41bで構成されるため、部品点数が少なく、粘性流体封入ダンパー40を手間が掛からず簡単に取付けできる。
第10実施形態〔図12〕
第10実施形態の粘性流体封入ダンパー42が、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と異なるのは、取付軸43の構成である。残余の構成は第7実施形態と同じである。
取付軸43は、硬質樹脂で形成され、前述の取付軸37、押圧板31、取付ねじNが一体となったものであり、取付軸部43a、押圧板部43b、取付ねじ部43cで構成される。取付軸部43aのうち、内周部34の内壁34bと係合する一端部には内壁34bの孔34cと相対形状の段差部が設けられ、他端部には蛇腹状屈曲部22の外径より大径に形成された押圧板部43bが設けられ、軸心にはねじ部43cが取付軸部43aを貫通するように形成されている。
次に、粘性流体封入ダンパー40の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ5に対しては、粘性流体封入ダンパー32と同様に固定する。筐体8に対しては、図12(A)で示すように、内周部34の中心孔34aに取付軸43を取付ねじ部43cを先端として貫入し、取付ねじ部43cを筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。この結果、粘性流体封入ダンパー32と同様に、蛇腹状屈曲部22がリング24の両側に形成されることとなり、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー42によって筐体8の内側に防振支持される。
第10実施形態の粘性流体封入ダンパー42は、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー32と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器33が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー43は、取付軸43が取付軸部43a、押圧板部43b、取付ねじ部43cで構成されるため、部品点数が少なく、粘性流体封入ダンパー43を手間が掛からず簡単に取付けできる。
次に、ディスク装置21の変形例を説明する。なお、粘性流体封入ダンパーについては、前述の第1実施形態の粘性流体封入ダンパー12を代表例として説明するが、第1実施形態以外の粘性流体封入ダンパーを取付けて構成することも、もちろん可能である。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー12を取付けたディスク装置21の変形例〔図13,図14〕
変形例のディスク装置44は、メカニカルシャーシ5に取付ねじNと螺合する孔5cを貫通形成し、筐体8に取付片8cを形成している。
筐体8の底面8bには、図14(A)で示すように、粘性流体封入ダンパー12を貫入できる貫通孔8dを形成し、この貫通孔8dに、貫通孔8dの側面から内側に突出する取付片8cを形成している。この取付片8cは、前述したメカニカルシャーシ5の取付片5aと同様に、粘性流体封入ダンパー12の取付溝19に差し込まれている。筐体8には、こうした取付片8dが複数箇所(メカニカルシャーシ5の取付部5dと対向する箇所)に形成されており、その各々が粘性流体封入ダンパー12の取付溝19に対して前述のように差し込まれて係合する。
メカニカルシャーシ5の取付部5dには、孔5cが貫通形成されている。図14(B)で示すように、粘性流体封入ダンパー12の底部18をメカニカルシャーシ5の取付部5dに対向させ、取付ねじNを蓋体15の側から挿通孔15a,16aに貫入し、取付部5dの孔5cに対して螺合させる。この時取付ねじNの螺合は、取付軸16の底部18と隣接する側の端部がメカニカルシャーシ5の取付部5dと接触するまで行う。これによって粘性流体封入ダンパー12の底部18が、メカニカルシャーシ5の取付部5dによって押し潰されるようにして取付けられる。この結果、底部18及び底部18から取付溝19まで繋がる外周部17の部分が、取付軸16の軸心に対して直交する外向きに膨出変形し、蛇腹状屈曲部22がリング24とメカニカルシャーシ5との間に形成されることとなる。こうして図13で示すように、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー12によって筐体8の内側で防振支持される。
ディスク装置44によれば、ディスク装置21と同様に従来よりも小型化でき、ディスク装置44に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できる。
次に、圧縮コイルばね45を備える粘性流体封入ダンパーを説明する。なお、粘性流体封入ダンパーについては、前述の各実施形態から代表例を挙げて説明するが、その実施形態以外の粘性流体封入ダンパーを取付けて構成することも、もちろん可能である。
第11実施形態〔図15〕
第11実施形態の粘性流体封入ダンパー46は、第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30における密閉容器13の内部に圧縮コイルばね45を備える構成である。
圧縮コイルばね45は、取付軸16と同心状であり、リング24の蓋体15と隣接する環状面部24aと蓋体15との間に架設されている。つまり、弾性支持膜20とともにリング24を浮動状態で弾性支持するものである。なお実装時において、メカニカルシャーシ5とともにリング24が水平移動した場合であっても、環状の弾性支持膜20が圧縮コイルばね45を周囲から囲っているため、圧縮コイルばね45がリング24の環状面部24aから外れることはない。
粘性流体封入ダンパー46の取付方法は、第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30と同様である。
第11実施形態の粘性流体封入ダンパー46は、第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30と同様にディスク装置21を従来よりも小型化でき、ディスク装置21に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー46によれば、圧縮コイルばね45が弾性支持膜20とともにリング24を浮動状態で弾性支持するため、弾性支持膜20がメカニカルシャーシ5の荷重で取付軸16の軸方向に潰れて、粘性流体9の攪拌が不十分となり、粘性抵抗が生じ難くなることを防止できる。
圧縮コイルばね45が密閉容器13の内部に架設されているため、別途圧縮コイルばね45を組み付ける必要がない。よって、ディスク装置21への組み付けが容易であり、部品点数を削減できる。
第11実施形態の粘性流体封入ダンパー46の変形例を取付けたディスク装置47〔図16〕
ディスク装置47は粘性流体封入ダンパー46の変形例を備える構成であり、この粘性流体封入ダンパー46の変形例は粘性流体封入ダンパー30の外周に圧縮コイルばね45を備える構成である。
圧縮コイルばね45は、取付軸16と同心状であり、メカニカルシャーシ5の取付片5aのうち筐体8の底面8bとの対向面と、筐体8の底面8bとの間に架設されている。つまり、図16で示すように、メカニカルシャーシ5を浮動状態で弾性支持するものである。
粘性流体封入ダンパー46の変形例は、第6実施形態の粘性流体封入ダンパー30と同様にディスク装置47を従来より小型化でき、ディスク装置47に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
変形例によれば、圧縮コイルばね45がメカニカルシャーシ5を浮動状態で弾性支持するため、弾性支持膜20がメカニカルシャーシ5の荷重で取付軸16の軸方向に潰れて、粘性流体9の攪拌が不十分となり、粘性抵抗が生じ難くなることを防止できる。
また、圧縮コイルばね45を粘性流体封入ダンパーの内部に架設していないため、粘性流体9の封入量を粘性流体封入ダンパー46より多くすることができ、振動減衰効果や衝撃吸収効果が大きくなる。
第12実施形態〔図17〕
第12実施形態の粘性流体封入ダンパー48は、第8実施形態の粘性流体封入ダンパー38における密閉容器33の外周に圧縮コイルばね45を備える構成である。
圧縮コイルばね45は、取付軸39と同心状であり、メカニカルシャーシ5の取付片5aのうち筐体8の底面8bとの対向面と、筐体8の底面8bとの間に架設されている。つまり、メカニカルシャーシ5を浮動状態で弾性支持するものである。
次に、粘性流体封入ダンパー48の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ5に対しては、粘性流体封入ダンパー38と同様に固定する。筐体8に対しては、取付ねじNを押圧板部39b側から取付軸39の挿通孔39cに貫入し、圧縮コイルばね45を取付片5aと底面8bとの間に挟むように装着して、この取付ねじNを筐体8の底面8bに形成した孔8aに対して螺合させる。取付ねじNの基端側頭部は凹部26の内側に収容される。この結果、粘性流体封入ダンパー38と同様に、蛇腹状屈曲部22がリング24の両側に形成されることとなり、図17で示すように、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー38及び圧縮コイルばね45によって筐体8の内側に防振支持される。
第12実施形態の粘性流体封入ダンパー48は、第8実施形態の粘性流体封入ダンパー38と同様にディスク装置47を従来よりも小型化でき、ディスク装置47に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器33が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。すなわち粘性流体封入ダンパー48は、圧縮コイルばね45がメカニカルシャーシ5を浮動状態で弾性支持するため、リング24と筐体8の底面8bとの間に形成された蛇腹状屈曲部22がメカニカルシャーシ5の荷重によって取付軸39の軸方向に潰れて、粘性流体9の攪拌が不十分となり、粘性抵抗が生じ難くなることを防止できる。
第13実施形態〔図18,図19〕
第13実施形態の粘性流体封入ダンパー49は、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29における密閉容器13の内部に圧縮コイルばね45を備える構成である。
圧縮コイルばね45は、取付軸16と同心状であり、リング24の蓋体15と隣接する環状面部24aと蓋体15との間に架設されている。つまり、弾性支持膜20とともにリング24を浮動状態で弾性支持するものである。
次に、本実施形態の粘性流体封入ダンパー49を取付けたディスク装置50及び粘性流体封入ダンパー49を取付方法を説明する。
ディスク装置50は、図18で示すように、メカニカルシャーシ5と、メカニカルシャーシ5を内蔵する筐体8と、メカニカルシャーシ5と筐体8の間に介在する粘性流体封入ダンパー49から構成されている。そして粘性流体封入ダンパー49を、メカニカルシャーシ5に固定した後、筐体8に固定する。
メカニカルシャーシ5に対しては、底部18を上方に向け、取付片5aの内縁5bが側方から取付溝19に差し込まれ取付けられる。筐体8に対しては、底部18を筐体8の上面8eに対向させ、取付ねじNを蓋体15側から挿通孔15a,16aに貫入し、筐体8の上面8eの孔8aに対して螺合させる。取付ねじNの基端側頭部は凹部26の内側に収容される。この時取付ねじNの螺合は、取付軸16と筐体8の上面8eが接触するまで行う。これによって粘性流体封入ダンパー49は、底部18が上面8eによって押し潰されるようにして取付けられる。この結果、底部18及び底部18からリング24まで繋がる外周部17の部分が、取付軸16の軸心に対して直交する外向きに膨出変形し、蛇腹状屈曲部22がリング24と筐体8の上面8eとの間に形成されることとなる。こうして図18で示すように、メカニカルシャーシ5は粘性流体封入ダンパー49によって筐体8の内側に防振支持される。
第13実施形態の粘性流体封入ダンパー49は、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー29と同様にディスク装置50を従来より小型化でき、ディスク装置50に対し簡単に確実に固定でき、高耐久な密閉容器13が実現できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー49によれば、圧縮コイルばね45が弾性支持膜20とともにリング24を浮動状態で弾性支持するため、弾性支持膜20がメカニカルシャーシ5の荷重で取付軸16の軸方向に潰れて、粘性流体9の攪拌が不十分となり、粘性抵抗が生じ難くなることを防止できる。
圧縮コイルばね45が密閉容器13の内部に架設されているため、別途圧縮コイルばね45を組み付ける必要がない。よって、ディスク装置50への組み付けが容易であり、部品点数を削減できる。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の説明図。 図1の粘性流体封入ダンパーの取付方法であり、分図(A)はメカニカルシャーシに対する取付方法の説明図、分図(B)は筐体に対する取付方法の説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第4実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第5実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第7実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)は筐体に対する取付方法の説明図、分図(B)は取付説明図。 第8実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)は筐体に対する取付方法の説明図、分図(B)は取付説明図。 第9実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)は筐体に対する取付方法の説明図、分図(B)は取付説明図。 第10実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)は筐体に対する取付方法の説明図、分図(B)は取付説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の変形例の説明図。 図1の粘性流体封入ダンパーの取付方法の変形例あり、分図(A)は筐体に対する取付方法の説明図、分図(B)はメカニカルシャーシに対する取付方法の説明図。 第11実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 第11実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例を取付けたディスク装置の要部拡大説明図。 第12実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の要部拡大説明図。 第13実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の説明図。 第13実施形態の粘性流体封入ダンパーであり、分図(A)はその断面図、分図(B)は取付説明図。 一従来例による粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の説明図。 一従来例による粘性流体封入ダンパーの取付説明図。
符号の説明
5 メカニカルシャーシ
5a 取付片
5b 内縁
5c 孔
5d 取付部
8 筐体
8a 孔
8b 底面
8c 取付片
8d 貫通孔
8e 上面
9 粘性流体
12 粘性流体封入ダンパー(第1実施形態)
13 密閉容器
14 容器本体
15 蓋体
15a 挿通孔
15b 凹部
16 取付軸
16a 挿通孔
16b 凹部
17 外周部
17a 蓋枠
18 底部
19 取付溝
20 弾性支持膜
21 ディスク装置
22 蛇腹状屈曲部
23 粘性流体封入ダンパー(第2実施形態)
24 リング
24a 環状面部
25 粘性流体封入ダンパー(第3実施形態)
26 凹部
27 粘性流体封入ダンパー(第4実施形態)
28 被覆部
29 粘性流体封入ダンパー(第5実施形態)
30 粘性流体封入ダンパー(第6実施形態)
31 押圧板
31a 挿通孔
32 粘性流体封入ダンパー(第7実施形態)
33 密閉容器
34 内周部
34a 中心孔
34b 内壁
34c 孔
35 外周部
36a 底部
36b 底部
37 取付軸
37a 挿通孔
38 粘性流体封入ダンパー(第8実施形態)
39 取付軸
39a 取付軸部
39b 押圧板部
39c 挿通孔
40 粘性流体封入ダンパー(第9実施形態)
41 押圧板
41a 押圧板部
41b 取付ねじ部
42 粘性流体封入ダンパー(第10実施形態)
43 取付軸
43a 取付軸部
43b 押圧板部
43c 取付ねじ部
44 ディスク装置
45 圧縮コイルばね
46 粘性流体封入ダンパー(第11実施形態)
47 ディスク装置
48 粘性流体封入ダンパー(第12実施形態)
49 粘性流体封入ダンパー(第13実施形態)
50 ディスク装置
N 取付ねじ

Claims (17)

  1. 密閉容器と、前記密閉容器に封入する粘性流体と、を備えており、前記密閉容器を支持体と被支持体とに取付けて被支持体の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーにおいて、
    前記密閉容器に、
    前記支持体又は被支持体の何れか一方に固定する取付軸と、
    前記取付軸の外周面の外側に設けられ、前記支持体又は被支持体の何れか他方を固定する取付部と、
    前記取付部を浮動状態で弾性支持するゴム状弾性体でなる弾性膨出部と、を備えており、
    前記弾性膨出部は、前記支持体又は被支持体の何れか一方に前記密閉容器を固定すると押し潰されて前記取付軸の軸方向外向きに膨出変形し蛇腹状屈曲部を形成することを特徴とする粘性流体封入ダンパー。
  2. 前記密閉容器は、中空ドーナツ形であり、その内周に前記取付軸を有し、その取付軸の外側に前記取付部と前記弾性膨出部とを有する請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  3. 前記密閉容器は、中心孔を有する中空ドーナツ形であり、前記中心孔の内部に前記密閉容器とは別部材の前記取付軸を有し、その取付軸の外側に前記取付部と前記弾性膨出部とを有する請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  4. 前記取付軸の軸方向における前記取付部の両側に前記弾性膨出部を有する請求項3記載の粘性流体封入ダンパー。
  5. ピン状固定部材を更に備えており、
    前記取付軸は、前記ピン状固定部材の挿通孔を有しており、
    前記取付部は、前記取付軸の軸方向で対向する一対の環状面部を有するリング形であり、
    前記弾性膨出部は、前記取付部における前記支持体又は被支持体の何れか一方と隣接する一方の前記環状面部と連続して設けられており、前記支持体又は被支持体の何れか一方に対しピン状固定部材を固定すると、前記支持体又は被支持体の何れか一方により押し潰されて前記蛇腹状屈曲部を形成する請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  6. ピン状固定部材と、
    前記弾性膨出部と接触して設けられる押圧板と、を更に備えており、
    前記取付軸は、前記ピン状固定部材の挿通孔を有しており、
    前記取付部は、前記取付軸の軸方向で対向する一対の環状面部を有するリング形であり、
    前記弾性膨出部は、前記取付部における前記支持体又は被支持体の何れか一方と隣接しない一方の前記環状面部と連続して設けられており、前記支持体又は被支持体の何れか一方に対しピン状固定部材を固定すると、前記押圧板により押し潰されて前記蛇腹状屈曲部を形成する請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  7. 前記取付軸は前記弾性膨出部と接触して設けられる押圧板を備えており、
    前記取付部は、前記取付軸の軸方向で対向する一対の環状面部を有するリング形であり、
    前記弾性膨出部は、前記取付部における前記支持体又は被支持体の何れか一方と隣接しない一方の前記環状面部と連続して設けられており、前記支持体又は被支持体の何れか一方に対し前記取付軸を固定すると、前記押圧板により押し潰されて前記蛇腹状屈曲部を形成する請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  8. 前記取付軸が硬質材である請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  9. 前記密閉容器に、先端を前記支持体又は被支持体の何れか一方に固定した前記ピン状固定部材の基端側頭部を収容する凹部を有する請求項5又は請求項6記載の粘性流体封入ダンパー。
  10. 前記弾性膨出部を形成した一方の前記環状面の反対面となる他方の環状面に前記取付部を浮動状態で弾性支持する弾性支持膜を有する請求項5〜請求項7何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  11. 前記弾性支持膜が断面蛇腹状の屈曲形状である請求項10記載の粘性流体封入ダンパー。
  12. 前記取付部が硬質材であり、
    前記取付部の外周面に取付溝を形成し、
    前記弾性膨出部に、前記取付部の前記環状面部と、前記取付溝の溝面を除く前記取付部の前記外周面と、を覆う被覆部を設けた請求項5〜請求項7何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  13. 前記取付部が硬質材であり、
    前記取付部の外周面に取付溝を形成し、
    前記弾性支持膜に、前記取付部の前記環状面部と前記取付溝の溝面を除く前記取付部の前記外周面とを覆う被覆部を設けた請求項10記載の粘性流体封入ダンパー。
  14. 前記密閉容器に、
    前記弾性支持膜の端部に設けた硬質樹脂でなる環状蓋枠と、
    前記取付軸の端部と前記環状蓋枠との間を閉塞する硬質樹脂でなる蓋体と、を更に備える請求項10記載の粘性流体封入ダンパー。
  15. 取付軸、取付部及び環状蓋枠が硬質樹脂材でなり、弾性膨出部及び弾性支持膜が熱可塑性エラストマーでなり、これらが一体の成形体である請求項14記載の粘性流体封入ダンパー。
  16. 蓋体と環状蓋枠及び取付軸とを超音波融着した固着面を有する請求項15記載の粘性流体封入ダンパー。
  17. 前記密閉容器の内部に、前記取付部の環状面部との当接により前記取付部に取付けた被支持体を弾性支持するコイルばねを備える請求項1〜請求項16何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
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