JP2011256907A - 粘性流体封入ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】一の開口端部を有し粘性流体を充填可能な容器本体と該開口端部に固着して液密に閉塞する蓋体とでなる密閉容器と、該密閉容器に封入する前記粘性流体と、を備えており、密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーについて、小型化や薄型化されても高い振動減衰効果を発揮できる技術を提供すること。
【解決手段】容器本体13が開口端部13cに樹脂フィルム14を備えたゴム状弾性体16でなり、蓋体15が樹脂フィルムでなる粘性流体封入ダンパー11とした。樹脂フィルム部分14,15を変形させることでゴム状弾性体部分16による変形、伸びを補うことができ、大きな振動や衝撃に対しても高い振動減衰効果を発揮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器、各種精密機器などに用いられる光ディスク装置、光磁気ディスク装置、ハードディスク装置などのディスク装置や車載用電子制御ユニットの防振対象物の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーに関する。
ディスク装置では、内部振動や外部振動によって再生エラーが起こり易い。そこで、筐体などの「支持体」と、支持体に内蔵されモータやディスクテーブルで構成されるメカニカルシャーシなどの「被支持体」との間の振動伝達経路に、粘性流体封入ダンパーと吊下げばねを取付けて、メカニカルシャーシを防振支持している。例えば、特開2001−271867号公報公報では、図12で示すように、粘性流体封入ダンパー1と
吊下げばね5とを用いて、メカニカルシャーシ3を防振支持している。ここで粘性流体封入ダンパー1は、密閉容器2の可撓部2aをメカニカルシャーシ3に設けた硬質の取付シャフト3aに固定するとともに、密閉容器2の蓋部2bを取付ねじ4aによって筐体4に固定することで、メカニカルシャーシ3と筐体4の間に取付けている。吊下げばね5は、一端を筐体4に取付けて、他端をメカニカルシャーシ3に取付けることで、メカニカルシャーシ3と筐体4の間に設けている。このようにディスク装置6では、粘性流体封入ダンパー1と吊下げばね5を併用することで筐体4の内部にメカニカルシャーシ3を浮動状態で支持している。
上記粘性流体封入ダンパー1は、図13で示すように、密閉容器2の内部にシリコーンオイル等の粘性流体7を封入した構成となっている。密閉容器2は、円筒形状で硬質樹脂製の周壁部2cの一端側を、ゴム状弾性体からなる可撓部2aで封止し、フランジ付きの他端側を、硬質樹脂でなる蓋部2bで封止している。可撓部2aの頂部中央には密閉容器2の内部に突出する攪拌筒部2dが形成されており、この攪拌筒部2dの収容凹部2eには取付シャフト3aが挿入される。
特開2001−271867号公報
ところで、ディスク装置6の小型化や薄型化の要求に伴い、粘性流体封入ダンパー1に対しても小型化や薄型化が求められている。しかしながら、従来の粘性流体封入ダンパー1を小型や薄型にすると、大きな振幅や高い衝撃を受けた際、図14で示すように、攪拌筒部2dが硬質の周壁部2cの内壁面に衝突してしまい、その衝突による衝撃をメカニカルシャーシ3へ伝えてしまうことがある。
また、粘性流体封入ダンパー1が小型化、薄型化することでゴム状弾性体からなる可撓部も小さく、薄くなるため、可撓部が必要以上に延びすぎてゴム特性を失ったり、破断したりする可能性も生じてくる。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち、本発明の目的は、ディスク装置の小型化や薄型化に対応しても、高い振動減衰効果を発揮できる技術を提供することにある。
上記目的を達成すべく以下の構成を提供する。
一の開口端部を有し粘性流体を充填可能な容器本体と該開口端部に固着して液密に閉塞する蓋体とでなる密閉容器と、該密閉容器に封入する前記粘性流体と、を備えており、密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーについて、容器本体が開口端部に樹脂フィルムを備えたゴム状弾性体でなり、蓋体が樹脂フィルムでなることを特徴とする粘性流体封入ダンパーである。
一の開口端部を有し粘性流体を充填可能な容器本体と該開口端部に固着して液密に閉塞する蓋体とでなる密閉容器と、該密閉容器に封入する前記粘性流体と、を備えており、密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーについて、容器本体が開口端部に樹脂フィルムを備えたゴム状弾性体で形成し、蓋体を樹脂フィルムで形成したため、この容器本体の樹脂フィルムを蓋体である樹脂フィルムと固着して容器本体の開口端部側を封止することができる。
一般に、密閉容器に粘性流体を封止する際には、容器本体内に開口端部から粘性流体を充填した後、容器本体の開口端部側と蓋体を固着する。それに対してここでは、容器本体の開口端部に環状樹脂フィルムを備え、かつ蓋体も樹脂フィルムとしたため、フィルムどうしの固着によって粘性流体を封止することができ、粘性流体を簡単に封止することができる。
また、蓋体が樹脂フィルムで形成されるため、粘性流体封入ダンパーの厚みを薄くすることができる。
前記樹脂フィルムが可撓性の樹脂フィルムである粘性流体封入ダンパーとすることができる。
容器本体の樹脂フィルムでなる部分を可撓性のある樹脂フィルムで形成したため、従来の粘性流体封入ダンパーのような硬質樹脂でなり可撓性の無い周壁部分を備えていない。そのため、振動を受けた際に容器本体は無理なく変形することができ、容器本体内の粘性流体を流動し易くすることができる。即ち、可撓性の無い周壁部であれば攪拌筒部が衝突して衝撃が発生するような場合であっても、可撓性のある樹脂フィルムを有しているため攪拌筒部が衝突する前に環状樹脂フィルムも変形するか、あるいは衝突した時に樹脂フィルムが変形して衝突による衝撃を和らげることができる。こうして衝撃を与えずに粘性流体の粘性抵抗を効果的に発生することができ、高い振動減衰効果を発揮することができる。
加えて、振動や衝撃を受けた際に、容器本体の樹脂フィルム部分も変形するため、可撓性の無い周壁部を備える場合に比べて、容器本体全体の変形量を大きくすることができ、小型化されていても高い振動減衰、衝撃緩和性能を有することができる。
また、蓋体を可撓性のある樹脂フィルムで形成すれば、蓋体も柔軟に変形することができるため、振動を受けた際に密閉容器の容器本体だけでなく蓋体も無理なく変形することができる。即ち、従来の粘性流体封入ダンパーでは蓋体が可撓性の無い硬質樹脂で形成されているため、蓋体が変形せず、蓋体に沿う粘性流体が流動し難いのに対し、蓋体が変形するため、密閉容器内で滞留して動きのない粘性流体をほぼ無くすことができ、粘性流体の粘性抵抗を効果的に発生することができる。こうして高い振動減衰効果を発揮することができる。
さらに、容器本体がゴム状弾性体だけでなく樹脂フィルムで形成されているため、振動や衝撃がゴム状弾性体部分を変形させるのみならず樹脂フィルム部分をも変形させるため、変形部分がゴム状弾性体部分だけであった従来の粘性流体封入ダンパーに比べて、ゴム状弾性体部分の欠点を補うことができる。すなわち、小型化、薄型化されて変形可能領域が小さくなったゴム状弾性体だけでは延びきってしまうおそれがあるところを樹脂フィルムの変形で補えるため、ゴム状弾性体部分が過分な変形を起こすことを抑制でき、ゴム特性の喪失や破断から粘性流体封入ダンパーを防ぐことができる。
加えて、容器本体がゴム状弾性体だけでなく樹脂フィルムで形成されているため、従来は粘性流体封入ダンパーにばね効果を持たせることができなかったものが、樹脂フィルム部分によってばね効果を持たせることもできる。
容器本体に備えた樹脂フィルムが、ゴム状弾性体部分の端から鍔状に突出する粘性流体封入ダンパーとすることができる。
容器本体に備えた樹脂フィルムをゴム状弾性体部分の端から鍔状に突出する粘性流体封入ダンパーとしたため、鍔状に突出する部分で蓋体の樹脂フィルムと固着することができる。そのため、固着面積を大きく取ることができ、容器本体と蓋体との固着力が高い粘性流体封入ダンパーとすることができる。
蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成する粘性流体封入ダンパーとすることができる。
蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成することとしたため、容器本体に樹脂フィルム部分を有していても、容器本体の実質的な容積をゴム状弾性体部分で形成することができる。そのため、硬質壁部に相当する部位が容器本体に無く、大きな衝撃や振動が生じても衝撃を受けにくい。即ち、攪拌筒部がゴム状弾性体部分に衝突しても大きな衝撃を発生することがない。
さらに、振動や衝撃を受けた際に、容器本体の樹脂フィルムの部分が密閉容器の内部空間を形成するように変化させることができる。容器本体の樹脂フィルムの部分が変形することによって内部空間が増加すれば、ゴム状弾性体部分の必要以上の変形を抑えることができゴム状弾性体部分を保護することができる。
また、ゴム状弾性体だけで容器本体を形成する場合と比較して、蓋体の平面方向に対する変形程度を保持したまま、蓋体に対する垂直方向への延びを抑制することができる。したがって、蓋体の平面方向に対する変形程度は従来の粘性流体封入ダンパーと同程度に保持したまま、蓋体に対する垂直方向のゴム状弾性体部分の変形を抑えるように設定することができる。これにより、取付シャフトの抜止めに効果的な粘性流体封入ダンパーとすることができる。
蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分と容器本体の樹脂フィルム部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成する粘性流体封入ダンパーとすることができる。
蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分と容器本体の樹脂フィルム部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成するものとしたため、密閉容器で形成される閉空間をゴム状弾性体のみならず樹脂フィルムで担わせることができ、ゴム状弾性体だけで形成される場合に比較して、樹脂フィルムの特性を加えることができる。
即ち、ゴム状弾性体だけで容器本体を形成する場合と比較して、ゴム状弾性体による変形、伸びだけでなく、樹脂フィルムによる変形を行わせることができ、振動、衝撃によるエネルギーの一部を樹脂フィルムの変形に変換することができる。
容器本体のゴム状弾性体部分が熱可塑性エラストマーでなり、容器本体の樹脂フィルム部分が無延伸樹脂フィルムでなる粘性流体封入ダンパーとすることができる。
容器本体のゴム状弾性体部分を熱可塑性エラストマーで形成し、容器本体の樹脂フィルム部分を無延伸樹脂フィルムで形成したため、容器本体を形成する際に、ゴム状弾性体部分と樹脂フィルム部分とを射出成形金型内で融着することができ、ゴム状弾性体部分と樹脂フィルム部分とが強固に固着した容器本体を得ることができる。これに対し、容器本体の樹脂フィルム部分を2軸延伸樹脂フィルムで形成した場合には、熱可塑性エラストマーと射出成形金型内で融着することが困難である。
そして、先の蓋体とゴム状弾性体部分と樹脂フィルム部分とで内部空間を形成する粘性流体封入ダンパーについては、容器本体の頂部中央にその容器本体の内部に突出する攪拌筒部が形成されており、該攪拌筒部の先端が容器本体の樹脂フィルム部分にまで延在している粘性流体封入ダンパーとすることができる。
容器本体の頂部中央にその容器本体の内部に突出する攪拌筒部を形成することができる。こうした攪拌筒部を設ければ、振動を受けて密閉容器が変形する際に、攪拌筒部が粘性流体を攪拌するため、粘性流体の粘性抵抗を大きくすることができ、振動減衰の効果を高めることができる。
また、大きな振幅や高い衝撃を受けても容器本体には硬質部分が無いため、容器本体が柔軟に変形して攪拌筒部と接触し難くなり、振動減衰を効果的に発揮することができる。そして攪拌筒部と容器本体が接触したとしても攪拌筒部が硬質部分に衝突して発生するような衝撃が生じ難く、高い振動減衰効果を発揮することができる。
容器本体の樹脂フィルム部分が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成し、さらに攪拌筒部を有する粘性流体封入ダンパーについては、該攪拌筒部の先端を容器本体の樹脂フィルム部分にまで延在するものとすることができる。このようにすれば、振動を受けて密閉容器が変形する際に、粘性流体の略全量を効率良く攪拌することができ、粘性流体の粘性抵抗を最大限に発揮することができる。よって振動減衰効果の高い粘性流体封入ダンパーを実現することができる。
本発明によれば、樹脂フィルム部分を変形させることでゴム状弾性体部分による変形、伸びを補うことができ、大きな振動や衝撃に対しても高い振動減衰効果を発揮することができる。
また、構成部材どうしの衝突による衝撃を発生させず、被支持体に対するノイズを抑えることができる。
粘性流体を樹脂フィルムどうしの固着によって封止することができ、製造工程が容易な粘性流体封入ダンパーである。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパーを示す縦断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける組付状態を示す断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付状態で大きな振幅や高い衝撃を受けた際の変形状態を示す説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける製造方法について容器本体と環状フィルムを一体成形した際の説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける製造方法について粘性流体を封止するために環状フィルムと蓋体を固着する際の説明図。 第1実施形態の変形例である粘性流体封入ダンパーを示す縦断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーを示す縦断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける組付状態を示す断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付状態で大きな振幅や高い衝撃を受けた際の変形状態を示す説明図。 第2実施形態の変形例である粘性流体封入ダンパーを示す縦断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーを示す縦断面図。 従来の粘性流体封入ダンパーにおける組付構造を示すディスク装置の内部構造説明図。 図12の粘性流体封入ダンパーを示す断面図。 図12の粘性流体封入ダンパーについて組付状態で大きな振幅や高い衝撃を受けた際の変形状態を示す説明図。
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。なお、以下の各実施形態において、共通する構造、材料、製造方法等については重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜図5〕
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11を図1〜図3に示す。図1は粘性流体封入ダンパー11の縦断面図であり、図2は粘性流体封入ダンパー11の組付状態を示す断面図、そして図3は粘性流体封入ダンパー11の組付状態で、大きな振幅や高い衝撃を受けた際の変形状態を示す説明図である。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11は、密閉容器12と粘性流体7とを備えており、密閉容器12は、容器本体13と蓋体15とで形成されている。
さらにこの容器本体13は、樹脂フィルム部分である環状フィルム14と、ゴム状弾性体部分16とで形成されている。また、蓋体15は、樹脂フィルムでなる蓋フィルム15から形成されている。そして、容器本体13と蓋体15とで囲まれた内部には粘性流体7が封入されている。
容器本体13は、一の開口端部13cを有し粘性流体7を充填可能であり、密閉容器12の内部空間を形成する部材である。そして、この容器本体13は該開口端部13cに後述する蓋体15が固着して液密に閉塞している。本実施形態では、ゴム状弾性体部分16の断面が蛇腹状のドーム形状であり熱可塑性エラストマーで形成されている。また、樹脂フィルム部分14は、円環形状であり無延伸の樹脂フィルムで形成されている。
そして、蓋体15と容器本体13のゴム状弾性体部分16とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器12の実質的な内部空間を形成している。
容器本体13のゴム状弾性体部分16の頂部中央には、容器本体13の内部に突出する攪拌筒部13aが形成されており、その攪拌筒部13aにはメカニカルシャーシ3の取付シャフト3aの一端側を挿入する差込凹部13bが設けられている。この差込凹部13bの内空間は、挿入される取付シャフト3aと密着するように形成されており、攪拌筒部13aは差込凹部13bに挿入した取付シャフト3aと一体に連動する。このようなゴム状弾性体部分16の端は円形に形成されており、樹脂フィルム部分14である環状フィルム14が鍔状に突出して固着し、容器本体13の開口端部13cを形成している。
環状フィルム14は、容器本体13を蓋フィルム15に一体化する連結部位である。この環状フィルム14の内縁側に容器本体13が固着しており、その外縁側に蓋フィルム15の外縁側が固着している。
蓋体15を形成する蓋フィルム15は、容器本体13に充填した粘性流体7を密封する部材である。この蓋フィルム15は、本実施形態では、円形状であり、樹脂フィルムで形成されている。
容器本体13を形成するゴム状弾性体部分16の材質としては、封入されている粘性流体7に対して膨潤や浸透が少なく、さらにガス透過性の小さい材料が好ましく、熱可塑性エラストマーや熱硬化性ゴムなどのゴム状弾性体を用いることができる。例えば、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーなどが挙げられる。熱硬化性ゴムとしては、スチレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。
環状フィルム14や蓋フィルム15の材質としては、封入されている粘性流体7に対して膨潤や浸透が少なく、さらにガス透過性の小さい材料が好ましく、熱可塑性樹脂の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル樹脂フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムの他に、熱可塑性エラストマーフィルム、熱硬化性ゴムフィルム、熱硬化性樹脂フィルムなども用いることができる。また、延伸フィルムや無延伸フィルム、積層フィルム、さらには、合成繊維、織布、金属箔などとのラミネートフィルムなども用いることもできる。
また、上記の材質からなる容器本体13と環状フィルム14、環状フィルム14と蓋フィルム15は、それぞれ接着剤で固着することができるが、さらに材質を選択して組合わせれば他の手段によって簡単にそして強固に固着することができる。例えば、容器本体13に熱可塑性エラストマーを用い環状フィルム14に無延伸の熱可塑性樹脂フィルムを用いれば、容器本体13を射出成形する際に、熱融着で容器本体13と環状フィルム14を一体成形することができる。また、環状フィルム14と蓋フィルム15に熱可塑性樹脂フィルムを用いれば、環状フィルム14と蓋フィルム15を高周波や超音波による融着で固着することができる。
粘性流体7は、流動時や攪拌時に粘性抵抗が発生する液状体や粘稠体を用いることができる。例えば、水、石油系オイル、シリコーンオイルなどが挙げられる。また、これらの中に粉体を分散させて粘性抵抗を大きくすることもできる。
粘性流体封入ダンパー11は、図2で示すようにディスク装置に組付けられる。
メカニカルシャーシ3から剛性のある取付シャフト3aが突出しており、この取付シャフト3aを粘性流体封入ダンパー11の差込凹部13b内に挿入して容器本体13の頂部をメカニカルシャーシ3に固定する。取付シャフト3aは差込凹部13bから抜け難くするために、取付シャフト3aの先端が中程に比べてやや大形に形成されており、差込凹部13bと係合する形状になっている。
なお、取付シャフト3aと差込凹部13bとを接着や融着により固定させることもできる。そして蓋フィルム15の外面15aに両面テープ8を貼着し、筐体4に固定する。本実施形態では両面テープ8を蓋フィルム15の中央部分にのみ貼着しているが、全面に貼着することもできる。両面テープ8を蓋フィルム15の全面に貼着した場合は、中央部分にのみ貼着した場合と比べて固着面積を大きくすることができ、蓋フィルム15を筐体4に対して強固に固定することができる。よって筐体4に固定されている蓋フィルム15を位置ずれし難くすることができ、攪拌筒部13aの軸心に対して横方向へ移動する攪拌筒部13aの粘性流体7に対する抵抗を大きくすることができる。したがって攪拌筒部13aの軸心に対して横方向の減衰効果を高めることができる。
このようにディスク装置に組付られた粘性流体封入ダンパー11が、その攪拌筒部13aの軸心に対して横方向の振動を受けると、図3で示すように、密閉容器12の容器本体13が弾性変形する。そして密閉容器12内の粘性流体7が流動し、さらに攪拌筒部13aで攪拌されて粘性抵抗を生じ、その振動を減衰する。
粘性流体封入ダンパー11の製造方法の一例を説明する。図4は容器本体と環状フィルムを一体成形した際の説明図、図5は粘性流体を封止するために環状フィルムと蓋体を固着する際の説明図である。
先ず、樹脂フィルムを抜き加工して環状フィルム14を形成する。そしてこの環状フィルム14を容器本体13の射出成形金型にインサートした後、熱可塑性エラストマーを射出する。こうして図4で示すように、ゴム状弾性体部分16と環状フィルム14が熱融着により一体成形された容器本体13を得る。
次に、この容器本体13の内部に、開口端部13c側からディスペンサーにて粘性流体7を注入する。その後図5で示すように、樹脂フィルムを抜き加工して形成した蓋フィルム15を環状フィルム14に被せ、超音波融着にて環状フィルム14と蓋フィルム15を固着し粘性流体封入ダンパー11を得る。
粘性流体封入ダンパー11によれば、容器本体13を形成する実質的な内部空間には硬質部分が無いため、振動を受けた際に容器本体13が無理なく変形することができ、容器本体13内の粘性流体7を流動し易くすることができる。よって粘性流体7の粘性抵抗を効果的に発生することができ、小型や薄型の粘性流体封入ダンパー11であっても高い振動減衰効果を発揮することができる。
また、攪拌筒部13aの軸心に対して横方向の大きな振動を受けても、容器本体13が柔軟に変形して攪拌筒部13aが密閉容器12の内壁と接触し難く、振動減衰を効果的に発揮することができる。よって粘性流体封入ダンパー11を小型や薄型にすることができ、ディスク装置の小型化や薄型化を実現することができる。
容器本体13を熱可塑性エラストマーで形成し、環状フィルム14を無延伸樹脂フィルムで形成すると、容器本体13を射出成形する際に、ゴム状弾性体部分16と環状フィルム14とを射出成形の金型内で融着することができ、ゴム状弾性体部分16と環状フィルム14とが強固に固着して一体化した容器本体13を得ることができる。
環状フィルム14の開口端部13cに対して熱可塑性樹脂フィルムでなる蓋フィルム15を固着するため、フィルムどうしの超音波融着によって粘性流体7を封止することができ、粘性流体7を簡単にしかも確実に封止することができる。
蓋体15とゴム状弾性体部分16とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器12の実質的な内部空間を形成しており、従来の粘性流体封入ダンパーにおける硬質壁部に相当する部位が容器本体13に無く、大きな衝撃や振動が生じても衝撃を受けにくい。
さらに、振動や衝撃を受けた際に、容器本体13の樹脂フィルム部分14が密閉容器12の内部空間を形成するように変化させることができる。こうして内部空間が増加すれば、図1における上下方向に大きな振動が加わった場合でも、ゴム状弾性体部分16の伸びを樹脂フィルム14,15部分の変形で補い、ゴム状弾性体部分16が必要以上に伸ばされることを防止することができ、小型化、薄型化しても大きな振動や衝撃に耐えうる粘性流体封入ダンパーとすることができる。
また、ゴム状弾性体だけで容器本体を形成する従来の粘性流体封入ダンパーの場合と比較して、図面横方向に対する変形では、樹脂フィルム部分14,15の変形程度は少量であり、ゴム状弾性体部分16の変形程度を従来型と同程度に保持することができる。そうした一方で、図面上下方向に対する変形では、樹脂フィルム部分34,35の変形程度は多量であり、この樹脂フィルム部分34,35の変形にエネルギーが使われて、ゴム状弾性体部分36に加わるエネルギーを減少させ、その延びを抑制することができる。したがって、横方向に対する振動減衰、衝撃緩和特性は変化させずに、縦方向に対する特性を変化させることができる。
第1実施形態の変形例〔図6〕
第1実施形態の変形例である粘性流体封入ダンパー21を図6に示す。図6は粘性流体封入ダンパー21の断面図である。
粘性流体封入ダンパー21は、密閉容器22の容器本体23に攪拌筒部が無く、取付部23dが設けられている。
容器本体23は、容器本体13と同様に、その断面が蛇腹状のドーム形状である。しかし、容器本体23の頂部中央には、容器本体23の内部とは反対の外方に突出する取付部23dが設けられている。この取付部23dは基端より先端がやや大形に形成されており、メカニカルシャーシ3に設けた透孔などに挿入固定することができる。そして、容器本体23の頂部をメカニカルシャーシ3と一体に連動させることができる。
粘性流体封入ダンパー21の製造は、環状フィルム14を容器本体23の射出成形金型にインサートした後に熱可塑性エラストマーを射出して、容器本体23と環状フィルム14を熱融着により一体成形する。そして容器本体23の内部に粘性流体7を注入した後、環状フィルム14と蓋フィルム15を超音波融着にて固着して行う。
粘性流体封入ダンパー21によれば、攪拌筒部が無いため、大きな振幅や高い衝撃を受けて容器本体23が大きく変形しても、密閉容器12内で衝突が起こらず、高い振動減衰効果を発揮することができる。
第2実施形態〔図7〜図9〕
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー31を図7〜図9に示す。図7はその縦断面図であり、図8は組付状態を示す断面図、図9は組付状態で大きな振幅や高い衝撃を受けた際の変形状態を示す説明図である。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー31では、容器本体13のゴム状弾性体部分16で囲まれた部分(図7における境界Lよりも上部)を第1空間S1として有し、容器本体13の樹脂フィルム部分34で囲まれた部分を第2空間S2(図7における境界Lよりも下部)として有している。
即ち、容器本体33の樹脂フィルム部分34を形成する環状フィルム34は、その内縁側に容器本体33のゴム状弾性体部分36が固着しており、環状フィルム34の外縁側に蓋フィルム35の外縁側が固着している。そして、図面上で環状フィルム34の外縁側が内縁側より下がるように撓んでいる。また、蓋フィルム35は、その外縁側が環状フィルム34の外縁側に固着している。こうして、環状フィルム34と蓋フィルム35で囲まれた部分S2が密閉容器32の内部空間の一部を形成している。そして、蓋体35と容器本体33のゴム状弾性体部分36と容器本体33の樹脂フィルム部分34とで囲まれた空間(図7におけるS1とS2を併せた空間)が、振動が加わらない初期状態での密閉容器32の実質的な内部空間の全部を形成している。
この粘性流体封入ダンパー31も、図8で示すように、ディスク装置に組付けることができる。具体的には、メカニカルシャーシ3の取付シャフト3aを粘性流体封入ダンパー31の差込凹部13b内に挿入して容器本体13の頂部をメカニカルシャーシ3に固定し、蓋フィルム35における外面35aの中央部分を両面テープ8で筐体4に固定する。
粘性流体封入ダンパー31は、その攪拌筒部13aの軸心に対して横方向の振動を受けると、図9で示すように、密閉容器32の容器本体33が弾性変形する。そして第1空間S1内の粘性流体7が流動し、さらに攪拌筒部13aで攪拌されて粘性抵抗を生じ、その振動を減衰する。その際に環状フィルム34及び蓋フィルム35も撓んで第2空間S2内の粘性流体7も流動して粘性抵抗を生じ、振動を減衰することができる。さらに環状フィルム34や蓋フィルム35も撓むことから、密閉容器32は密閉容器12と比べて無理なく横方向へ変形できるようになり、攪拌筒部13aの移動ストロークを長くすることができる。このため大きな衝撃に対しても粘性流体7の粘性抵抗を効果的に利用することができる。
粘性流体封入ダンパー31の製造は次のように行う。平坦な環状フィルム34を容器本体13の射出成形金型にインサートした後に熱可塑性エラストマーを射出して、ゴム状弾性体部分36と環状フィルム34を熱融着により一体成形して容器本体33を得る。そして容器本体33を伸長させて内側の容積を大きくた後、その状態で容器本体33の内部に粘性流体7を注入し、平坦な環状フィルム34と平坦な蓋フィルム35を超音波融着にて固着する。その後、容器本体13の伸長を解くと容器本体33がその弾性変形によって元の形状に戻り、この時の応力で押された粘性流体7が環状フィルム34と蓋フィルム35を撓ませて第2空間S2を形成する。このようにして粘性流体封入ダンパー31を得る。
粘性流体封入ダンパー31によれば、環状フィルム34や蓋フィルム35が柔軟に変形することができるため、振動を受けた際に密閉容器32の容器本体33だけでなく環状フィルム34や蓋フィルム35も無理なく変形することができ、密閉容器32内で滞留して動かない粘性流体7をほぼ無くすことができる。よって粘性流体7の粘性抵抗を効果的に発生することができ、高い振動減衰効果を発揮することができる。
また、環状フィルム34や蓋フィルム35も無理なく変形するため、攪拌筒部13aの軸心に対して横方向の振動を受けても、攪拌筒部13aが密閉容器32の内壁と接触し難くなり、振動減衰を効果的に発揮することができる。
蓋体35と容器本体33のゴム状弾性体部分36と容器本体33の樹脂フィルム34部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器32の実質的な内部空間を形成するため、密閉容器32で形成される閉空間をゴム状弾性体部分36のみならず樹脂フィルム部分34で担わせることができ、ゴム状弾性体だけで形成される場合に比較して、樹脂フィルムの特性を併せ持つ粘性流体封入ダンパー31とすることができる。
即ち、ゴム状弾性体だけで容器本体を形成する場合と比較して、図面横方向に対する変形でも、図面縦方向に対する変形でも、樹脂フィルム部分34,35を変形させるため、粘性流体7の攪拌と、ゴム状弾性体部分36の変形、伸びに加えて、樹脂フィルム部分34,35の変形にも振動衝撃によるエネルギーが使われるため、大きな振動、衝撃に耐えうる粘性流体封入ダンパー31とすることができる。
第2実施形態の変形例〔図10〕
第2実施形態の変形例である粘性流体封入ダンパー41を図10に示す。図10は粘性流体封入ダンパー41の縦断面図である。
粘性流体封入ダンパー41では、密閉容器42の容器本体43における攪拌筒部43aの先端が第2空間S2にまで延在している。換言すれば、容器本体43の頂部中央からその内部に突出する攪拌筒部43aの先端は、環状フィルム34が固着する開口端部43cより外側にまで突出しており、攪拌筒部43aに設けられている差込凹部43bも攪拌筒部43aの先端側まで深く形成されている。
粘性流体封入ダンパー41によれば、攪拌筒部43aの先端が第2空間S2にまで延在するため、振動を受けて密閉容器42が変形する際に、攪拌筒部43aが第1空間S1と第2空間S2内の粘性流体7を攪拌することになり、粘性流体7の略全量を効率良く攪拌することができる。よって粘性流体7の粘性抵抗を最大限に発揮することができ、振動減衰効果の高い粘性流体封入ダンパー41を実現することができる。
また、環状フィルム34と蓋フィルム35が可撓性の樹脂フィルムで形成されていれば、攪拌筒部43aの軸心に対して交差方向にずれる変形を伴っても、環状フィルム34と蓋フィルム35が柔軟に変形して攪拌筒部43aと環状フィルム34とを衝突し難くすることができ、高い振動減衰効果を発揮することができる。
第3実施形態〔図11〕
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー51を図11に示す。図11は粘性流体封入ダンパー51の縦断面図である。
粘性流体封入ダンパー51は、密閉容器52の容器本体53を形成する樹脂フィルム部分54が、蓋フィルム55に対する垂直方向でゴム状弾性体部分56と固着されており、ラッパ状に末広がりに形成されている。
こうした粘性流体封入ダンパー51によれば、樹脂フィルム部分54でも粘性流体封入ダンパーの内部空間を形成するため、粘性流体封入ダンパー51に加わる振動、衝撃を樹脂フィルム部分54の変形にも変換することができる。そのため、ゴム状弾性体部分56だけでは得られにくい大きな振動、衝撃に対する吸収力を得ることができる。
上記各実施形態では、粘性流体封入ダンパーをディスク装置の防振に適用する例を説明したが、防振対象物はディスク装置に限られるものではなく、例えば車載用の電子制御装置の防振に適用することもできる。この場合は、例えば「支持体」を電子制御装置の筐体とし、「被支持体」を筐体に収容する回路基板として設定することができる。また、「支持体」を電子制御装置とし、「被支持体」を電子制御装置の取付構造部として設定することができる。
上記各実施形態は本願発明の例示であり、矛盾が生じない限度において、上記各実施形態で示した構成要素は他の実施形態で示した構成要素に適宜変更することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
実施例1
先ず、可撓性で厚さ0.3mmの無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムを所定形状に裁断して、環状フィルム(14)及び蓋フィルム(15)を得た。次に、ゴム状弾性体として硬度30(JIS K6253準拠によるタイプAデュロメータ)のスチレン系熱可塑性エラストマーを用意した。容器本体(13)を射出成形する金型に環状フィルム(14)をインサートした後、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出して容器本体(13)を成形した。この時、容器本体(13)と環状フィルム(14)とを熱融着による一体成形を行った。この容器本体(13)における攪拌筒部(13a)の先端は開口端部(13c)に達せず、静止状態で後述する蓋フィルム(15)に衝突しないものとした。
別途、粘性流体(7)としてシリコーンオイルに無機粉体を配合したシリコーングリスを調製しておき、容器本体(13)の内部に開口端部(13c)側からディスペンサーにて粘性流体(7)を注入した。その後、減圧して粘性流体(7)を脱気し、環状フィルム(14)の外縁と蓋フィルム(15)の外縁とを超音波融着によって固着して粘性流体(7)を封止した。こうして、粘性流体封入ダンパー(11)を得た。
この粘性流体封入ダンパー(11)は、薄型であり、さらに環状フィルム(14)及び蓋フィルム(15)が可撓性であるため容器本体(13)と共に変形することができ、大きな衝撃を受けても攪拌筒部(13a)が密閉容器(12)の内壁と接触し難くい性質を有していた。
実施例2
実施例1と同様に、平坦な環状フィルム(34)を容器本体(13)の射出成形金型にインサートした後に熱可塑性エラストマーを射出して、容器本体(13)と環状フィルム(34)を熱融着による一体成形を行った。そして容器本体(13)を伸長させて内側の容積を大きくた後、その状態の容器本体(13)の内部に粘性流体(7)を注入し、平坦な環状フィルム(34)と平坦な蓋フィルム(35)を超音波融着にて固着して粘性流体(7)を封止した。その後、容器本体(13)の伸長を解いて第1空間(S1)と第2空間(S2)を有する粘性流体封入ダンパー(31)を得た。
この粘性流体封入ダンパー(31)は、粘性流体封入ダンパー(11)に比べて、粘性流体(7)の内容量が第2空間(S2)分多くなると共に、環状フィルム(34)及び蓋フィルム(35)が撓み易くなり、変形し易く振動減衰効果が高かった。
実施例3
実施例1と同様に、平坦な環状フィルム(34)を容器本体(43)の射出成形金型にインサートした後に熱可塑性エラストマーを射出して、容器本体(43)と環状フィルム(34)を熱融着により一体成形した。そして容器本体(43)を伸長させて内側の容積を大きくた後、その状態の容器本体(43)の内部に粘性流体(7)を注入し、平坦な環状フィルム(34)と平坦な蓋フィルム(35)を超音波融着にて固着して粘性流体(7)を封止した。その後、容器本体(43)の伸長を解いて第1空間(S1)と第2空間(S2)を有する粘性流体封入ダンパー(41)を得た。
この粘性流体封入ダンパー(41)は、攪拌筒部(43a)が第2空間(S2)に達する分、第2空間(S2)の粘性流体(7)を攪拌し易かった。
実施例4
実施例1と同様に、容器本体(13)と環状フィルム(14)を熱融着により一体成形し、容器本体(13)の内部に粘性流体(7)を注入した。この状態の容器本体(13)を複数個並べて、これら複数の容器本体(13)に対して大判の樹脂フィルムを「蓋フィルム」として使用し、環状フィルム(14)の外縁と大判の樹脂フィルムとを超音波融着によって固着した。このようにして、1枚の樹脂フィルムで複数の粘性流体封入ダンパーを一体に形成した。
複数の粘性流体封入ダンパーを1シート化することができ、品質検査や梱包などの取扱いを簡単にすることができた。
1 粘性流体封入ダンパー(従来例)
2 密閉容器
2a 可撓部
2b 蓋部
2c 周壁部
2d 攪拌筒部
2e 収容凹部
3 メカニカルシャーシ(被支持体)
3a 取付シャフト
4 筐体(支持体)
4a 取付ねじ
5 吊下げばね
6 ディスク装置
7 粘性流体
8 両面テープ
11 粘性流体封入ダンパー(第1実施形態)
12 密閉容器
13 容器本体
13a 攪拌筒部
13b 差込凹部
13c 開口端部
14 環状フィルム(樹脂フィルム部分)
15 蓋フィルム(蓋体)
15a 外面
16 ゴム状弾性体部分
21 粘性流体封入ダンパー(第1実施形態の変形例)
22 密閉容器
23 容器本体
23d 取付部
26 ゴム状弾性体部分
31 粘性流体封入ダンパー(第2実施形態)
32 密閉容器
33 容器本体
34 環状フィルム(樹脂フィルム部分)
35 蓋フィルム(蓋体)
35a 外面
36 ゴム状弾性体部分
41 粘性流体封入ダンパー(第2実施形態の変形例)
42 密閉容器
43 容器本体
43a 攪拌筒部
43b 差込凹部
43c 開口端部
S1 第1空間
S2 第2空間
46 ゴム状弾性体部分
51 粘性流体封入ダンパー(第3実施形態)
52 密閉容器
53 容器本体
53a 攪拌筒部
53b 差込凹部
53c 開口端部
54 環状フィルム(樹脂フィルム部分)
55 蓋フィルム(蓋体)
56 ゴム状弾性体部分
L 境界

Claims (7)

  1. 一の開口端部を有し粘性流体を充填可能な容器本体と該開口端部に固着して液密に閉塞する蓋体とでなる密閉容器と、該密閉容器に封入する前記粘性流体と、を備えており、密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーにおいて、
    容器本体が開口端部に樹脂フィルムを備えたゴム状弾性体でなり、
    蓋体が樹脂フィルムでなることを特徴とする粘性流体封入ダンパー。
  2. 前記樹脂フィルムが可撓性の樹脂フィルムである請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  3. 容器本体に備えた樹脂フィルムが、ゴム状弾性体部分の端から鍔状に突出する請求項1または請求項2記載の粘性流体封入ダンパー。
  4. 蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成する請求項1〜請求項3何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  5. 蓋体と容器本体のゴム状弾性体部分と容器本体の樹脂フィルム部分とで囲まれた空間が、振動が加わらない初期状態での密閉容器の実質的な内部空間を形成する請求項1〜請求項3何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  6. 容器本体のゴム状弾性体部分が熱可塑性エラストマーでなり、容器本体の樹脂フィルム部分が無延伸樹脂フィルムでなる請求項1〜請求項5何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  7. 容器本体の頂部中央にその容器本体の内部に突出する攪拌筒部が形成されており、該攪拌筒部の先端が容器本体の樹脂フィルム部分にまで延在している請求項5記載の粘性流体封入ダンパー。
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