JP2007138470A - 補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適で、補強籠の製作の容易化と軽量化並びに作業機の小形化を図れ、補強籠を合理的かつ安全に吊り込みでき、工期の短縮と工費の低減を図れる、補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭を提供すること。
【解決手段】複数の主筋6とフ−プ筋4とを籠状に形成した補強籠3であること。
前記主筋6とフ−プ筋4の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適で、補強籠の製作の容易化と軽量化並びに作業機の小形化を図れ、補強籠を合理的かつ安全に吊り込みでき、工期の短縮と工費の低減を図れる、補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭に関する。
例えばホ−ム上または線路間の狭隘で低空頭の鉄道施設に現場打ちコンクリ−ト杭を施工する場合、線閉下の限られた時間帯での作業となるため、小形作業機を利用した迅速かつ安全な施工が要請される。
また、構築される建物の高層化の要請から、杭のスパンが大きく、したがって杭一本当りの耐力が大きくなる傾向にある。
また、構築される建物の高層化の要請から、杭のスパンが大きく、したがって杭一本当りの耐力が大きくなる傾向にある。
このような要請に対し、従来の現場打ちコンクリ−ト杭の施工法として、BH工法とTBH工法とがある。
このうち、BH工法は、ボ−リングマシンを使用し、ボ−リングロッドの先端にビットを取り付けて回転させ、ケ−シングなしで掘削する方法で、掘削に安定液を使用し、掘削した土砂を上昇水流によって孔口に運び、サンドポンプで排出する正循環方式を採用し、施工機械が小形で、狭小な敷地での施工できる利点がある。
このうち、BH工法は、ボ−リングマシンを使用し、ボ−リングロッドの先端にビットを取り付けて回転させ、ケ−シングなしで掘削する方法で、掘削に安定液を使用し、掘削した土砂を上昇水流によって孔口に運び、サンドポンプで排出する正循環方式を採用し、施工機械が小形で、狭小な敷地での施工できる利点がある。
しかし、BH工法は安定液に排土を浮遊させて孔口から排出するため、孔壁にマッドケ−キが形成され易く、したがって杭耐力の形成に必要な安定した杭周面摩擦力を得られず、またスライムの沈降が大きい傾向があって、安定した杭耐力や施工の信頼性を得られという問題がある。
また、TBH工法は、BH工法と反対の逆循環による排土方法を採用し、狭小、低空間の施工条件下で大口径掘削を行なえ、マッドケ−キやスライムの発生を低減できる利点があるが、施工機械が大きく狭隘な空間での施工が難しいという問題がある。
しかも、低空頭下での施工には、杭の外周に大重量の補強鋼管の挿入や杭配筋の接続が数多く発生し、補強鋼管の挿入はジョイント溶接、杭配筋では主筋ジョイント代が増えて作業が煩雑かつ手間が掛かり、前記線閉下での施工に対応することが難しく、予てより代替工法の開発が望まれていた。
このような要請に応じられる現場打ちコンクリ−ト杭の施工法として、鉄筋籠の下端に笊状のプレロ−ド付与部を取り付け、該鉄筋籠を杭孔内に吊り込み、プレロ−ド付与部の注入袋体に注入材を注入して膨張させ、これをスライム部に載置させた後、杭孔内にコンクリ−トを打設し、これが所定強度に硬化した際、前記注入袋体に注入材を注入して杭底を押圧し、杭底地盤の支持力を増強するとともに、杭沈下量を低減する施工法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記施工法に使用される鉄筋籠は、長尺の主筋にフ−プ材を溶接して製作しているため、大形かつ大重量化し、その製作や搬送、杭孔内への吊り込みが大掛かりになるという問題があった。
このような問題を解決する鉄筋籠として、複数の鉄筋籠ユニットを軸方向に伸縮可能に連結し、鉄筋籠ユニットの長さを短縮して、主筋の長さを短小にした鉄筋籠がある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、前記鉄筋籠ユニットは幅広かつ重いフ−プ鋼と、二つのフ−プ鋼を連結する主筋とを要し、該主筋をフ−プ鋼の幅の略二倍分ラップして構成しているため、その分主筋が長尺かつ重量化し、鉄筋籠の重量化を助長するとともに、主筋の連結手段として、主筋の両端部を折り曲げ、これをフ−プ鋼に設けた折り曲げ金具に摺動可能に連結するため、部品点数が多く、それらの製作や組付けに手間が掛かるという問題があった。
一方、主筋の一般的な連結方法として、主筋の接合部を重ね継手を用いて接続する方法があるが、これを例えば杭の空頭を確保できない状況で施工する場合、鉄筋籠を短尺にし、継手箇所を増やすことで対応することになるが、その場合は主筋の接合部の重複部が増え、その分主筋を余計に要して重量増を招くという問題があった。
また、他の連結方法として、鉄筋を挿入可能なスリ−ブを設け、該スリ−ブの両側から鉄筋を挿入してスリ−ブをカシメた後、スリ−ブの中央に設けた注入口からセメントミルク若しくはエポキシ樹脂を注入し、前記鉄筋を固定する方法がある(例えば、特許文献3参照)。
また、他の連結方法として、鉄筋を挿入可能なスリ−ブを設け、該スリ−ブの両側から鉄筋を挿入してスリ−ブをカシメた後、スリ−ブの中央に設けた注入口からセメントミルク若しくはエポキシ樹脂を注入し、前記鉄筋を固定する方法がある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、前記後者の接合方法は、スリ−ブの両側のカシメ工程と注入材の注入工程とを要し、設備が大掛かりで手間が掛かり、コスト高になるとともに、スリ−ブの中央に注入口を突設するため、鉄筋のコンパクトな配置が損なわれ、また手指が擦過して怪我をする等の問題があった。
本発明はこのような問題を解決し、例えば狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適で、補強籠の製作の容易化と軽量化並びに作業機の小形化を図れ、補強籠を合理的かつ安全に吊り込みでき、工期の短縮と工費の低減を図れる、補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数の主筋とフ−プ筋とを籠状に形成した補強籠において、前記主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成し、補強籠を軽量化し、その製作や搬送等の取り扱いを至便にするとともに、杭孔へ吊り込む際の作業機の小形化と工費の低減を図り、狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適にしている。
請求項2の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる主筋と、炭素繊維製のストランドを環状に形成したフ−プ筋とを連結し、従来の鉄筋籠のような煩雑な溶接作業をなくし、これを容易かつ速やかに製作できるようにしている。
請求項2の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる主筋と、炭素繊維製のストランドを環状に形成したフ−プ筋とを連結し、従来の鉄筋籠のような煩雑な溶接作業をなくし、これを容易かつ速やかに製作できるようにしている。
請求項3の発明は、前記炭素繊維製のストランドの主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸して、従来の鉄筋籠と同程度の強度を容易に得られるようにしている。
請求項4の発明は、下側に配置したフ−プ筋の一部を鉄筋製とし、他のフ−プ筋と主筋とを炭素繊維製とし、補強籠を杭孔へ吊り込む際に鉄筋製のフ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込めるようにしている。
請求項5の発明は、前記主筋を炭素繊維または鉄筋製とし、炭素繊維製とすることによって補強籠の軽量化を図れ、また鉄筋製とすることによって、従来の組み付け法を利用して、製作の容易化を図れるようにしている。
請求項6の発明は、継手の両側から主筋を挿入し、前記継手と主筋の周面に炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、前記補強管に接着剤を含浸して接着し、補強管を介し主筋ないし補強籠を強固かつ安全に連結し得るようにしている。
請求項4の発明は、下側に配置したフ−プ筋の一部を鉄筋製とし、他のフ−プ筋と主筋とを炭素繊維製とし、補強籠を杭孔へ吊り込む際に鉄筋製のフ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込めるようにしている。
請求項5の発明は、前記主筋を炭素繊維または鉄筋製とし、炭素繊維製とすることによって補強籠の軽量化を図れ、また鉄筋製とすることによって、従来の組み付け法を利用して、製作の容易化を図れるようにしている。
請求項6の発明は、継手の両側から主筋を挿入し、前記継手と主筋の周面に炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、前記補強管に接着剤を含浸して接着し、補強管を介し主筋ないし補強籠を強固かつ安全に連結し得るようにしている。
請求項7の発明は、前記主筋およびフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製または鉄筋製とした補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、該補強管に接着剤を含浸して、従来の巻き鋼管に比べて製作の容易化と軽量化を図れ、また補強籠と補強管とを一体化して杭孔への吊り込みの合理化を図れ、しかも前記吊り込み時の作業機の小形化を促せるようにしている。
請求項8の発明は、前記補強管を網状に形成し、その柔軟性を促して、主筋または補強籠周面に対する被着の容易化を図るとともに、ストランドに対する接着剤の含浸と接着を容易かつ速やかに行なえ、しかも補強籠周面に被着後は、打設したコンクリ−トや骨材を網目から外側へ速やかに移動させ、均質な現場打ちコンクリ−ト杭を得られるようにしている。
請求項8の発明は、前記補強管を網状に形成し、その柔軟性を促して、主筋または補強籠周面に対する被着の容易化を図るとともに、ストランドに対する接着剤の含浸と接着を容易かつ速やかに行なえ、しかも補強籠周面に被着後は、打設したコンクリ−トや骨材を網目から外側へ速やかに移動させ、均質な現場打ちコンクリ−ト杭を得られるようにしている。
請求項9の発明は、地盤を掘削した杭孔に補強籠を吊り込んでコンクリ−トを打設する現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法において、前記補強籠が、主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで連結した補強籠であり、該補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に、主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸し、軽量で鉄筋と同程度の強度を有する補強籠を容易に得られるようにしている。
請求項10の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる複数のフ−プ筋を、炭素繊維製のストランドからなる主筋の所定間隔に接続し、前記フ−プ筋を複数に区画し、各区画のフ−プ筋を結束紐で束縛して、補強籠を軸方向に伸縮可能に組み付け、補強籠の軽量化と製作の容易化を図るととともに、補強籠の施工前の小形化と取り扱いの容易化を図り、施工時には補強籠の吊り込みに大型の重機を要することなく、容易に行なえるようにしている。
請求項10の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる複数のフ−プ筋を、炭素繊維製のストランドからなる主筋の所定間隔に接続し、前記フ−プ筋を複数に区画し、各区画のフ−プ筋を結束紐で束縛して、補強籠を軸方向に伸縮可能に組み付け、補強籠の軽量化と製作の容易化を図るととともに、補強籠の施工前の小形化と取り扱いの容易化を図り、施工時には補強籠の吊り込みに大型の重機を要することなく、容易に行なえるようにしている。
請求項11の発明は、鉄筋製のフ−プ筋を補強籠の下端部に配置し、補強籠の吊り込み時に前記フ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込めるようにしている。
請求項12の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を杭孔の開口部上方に位置付け、前記結束紐を下方から順次切断し、束縛したフ−プ筋を杭孔へ吊り下ろし、補強籠の吊り下ろし作業の合理化と作業性の向上を図るようにしている。
請求項13の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を収納容器に収納して取り扱うようにして、取り扱いの利便と安全性を図るようにしている。
請求項14の発明は、前記補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に前記収納容器に接着剤を収容し、該接着剤に前記補強籠を浸漬して接着剤を含浸させ、含浸の容易化と確実化を図れるとともに、含浸によって主筋等の強度を強化するようにしている。
請求項12の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を杭孔の開口部上方に位置付け、前記結束紐を下方から順次切断し、束縛したフ−プ筋を杭孔へ吊り下ろし、補強籠の吊り下ろし作業の合理化と作業性の向上を図るようにしている。
請求項13の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を収納容器に収納して取り扱うようにして、取り扱いの利便と安全性を図るようにしている。
請求項14の発明は、前記補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に前記収納容器に接着剤を収容し、該接着剤に前記補強籠を浸漬して接着剤を含浸させ、含浸の容易化と確実化を図れるとともに、含浸によって主筋等の強度を強化するようにしている。
請求項15の発明は、前記炭素繊維製の所定強度のストランドを捲回したリ−ルを施工現場に設置し、該リ−ルから前記ストランドを所定長さ繰り出して切断し、これを直線状に成形して主筋を形成するとともに、前記切断したストランドを環状に成形し、かつこれに接着剤を含浸してフ−プ筋を形成し、前記複数の主筋に前記フ−プ筋を所定間隔に配置し、前記主筋に接着剤を含浸して環状に配置したフ−プ筋を接着するようにして、施工現場での補強籠の製作を図り、施工条件や設計変更に容易に応じられるようにしている。
請求項16の発明は、一組の補強籠の各連結部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、その相対する主筋の一方に継手を取り付け、他方の主筋に炭素繊維製の網状の補強管を伸長可能に被着し、前記主筋を継手に挿入し、前記補強管を伸長して前記継手と近接する主筋周面に被着し、前記補強管に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着剤を含浸し主筋周面に接着するようにして、補強籠ないし主筋の連結作業の容易化と、作業性の向上を図るとともに、補強管を介して補強籠ないし主筋を強固に連結でき、しかも従来のような主筋の重複配置をなくして、材料費の低減と軽量化を図ようにしている。したがって、補強籠の連結に限らず、一般コンクリ−ト構造物等の配筋の利用に応じられるようにしている。
請求項17の発明は、炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を伸長可能に被着し、前記補強管の被着部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、前記補強管を所定長さ伸長して補強籠の所定域周面に被着し、該被着部に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着剤を含浸し補強籠の周面に接着するようにして、炭素繊維製の補強管の被着とその伸長操作によって、補強籠の所定域周面に補強管を容易に取り付けられ、従来の巻き鋼管のような鋼板の成形と煩雑な溶接作業を要することなく、しかも補強管を補強籠の周面に一体的に被着することによって、従来のように補強管と補強籠を分けて杭孔へ吊り込む不合理がなく、その分工期を短縮し工費の低減を図れる。
請求項18の発明は、前記補強管の所定域周面に接着剤を含浸し、かつ該補強管を補強籠周面に接着後、前記補強籠を前記補強管の伸長分、杭孔内へ吊り下ろすようにして、補強管ないし補強籠を確実かつ安全に吊り下ろすようにしている。
請求項19の発明は、前記補強管の全長を補強籠の所定域周面に接着し、前記補強籠の全域を杭孔に吊り込み後、前記杭孔にコンクリ−トを打設するようにして、補強管と補強籠とにコンクリ−トを合理的かつ確実に充填し得るようにしている。
請求項20の発明は、前記補強管を網状管に形成し、該網目から前記コンクリ−トおよび骨材を外側へ移動可能にして、前記コンクリ−トおよび骨材を杭孔の全域に確実、かつ一様に充填するようにしている。
請求項19の発明は、前記補強管の全長を補強籠の所定域周面に接着し、前記補強籠の全域を杭孔に吊り込み後、前記杭孔にコンクリ−トを打設するようにして、補強管と補強籠とにコンクリ−トを合理的かつ確実に充填し得るようにしている。
請求項20の発明は、前記補強管を網状管に形成し、該網目から前記コンクリ−トおよび骨材を外側へ移動可能にして、前記コンクリ−トおよび骨材を杭孔の全域に確実、かつ一様に充填するようにしている。
請求項21の発明は、複数の主筋とフ−プ筋とを籠状に形成した補強籠を、杭孔内に打設したコンクリ−ト内に配置した現場打ちコンクリ−ト杭において、前記主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成し、現場打ちコンクリ−ト杭の軽量化を図るとともに、従来の鉄筋のような腐食や、それによるコンクリ−ト杭の経時的な劣化がなく、長期に亘って一様な強度を維持し得るようにしている。
請求項22の発明は、前記炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を配置し、該補強管の内外にコンクリ−トを充填して、杭孔に対するコンクリ−トの食い付きを向上し、安定かつ強固な現場打ちコンクリ−ト杭を得られるようにしている。
請求項22の発明は、前記炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を配置し、該補強管の内外にコンクリ−トを充填して、杭孔に対するコンクリ−トの食い付きを向上し、安定かつ強固な現場打ちコンクリ−ト杭を得られるようにしている。
請求項1の発明は、主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成したから、補強籠を軽量化し、その製作や搬送等の取り扱いを至便にするとともに、杭孔へ吊り込む際の作業機の小形化と工費の低減を図れ、狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適な効果がある。
請求項2の発明は、炭素繊維製のストランドからなる主筋と、炭素繊維製のストランドを環状に形成したフ−プ筋とを連結したから、従来の鉄筋籠のような煩雑な溶接作業をなくし、これを容易かつ速やかに製作することができる。
請求項2の発明は、炭素繊維製のストランドからなる主筋と、炭素繊維製のストランドを環状に形成したフ−プ筋とを連結したから、従来の鉄筋籠のような煩雑な溶接作業をなくし、これを容易かつ速やかに製作することができる。
請求項3の発明は、前記炭素繊維製のストランドの主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸したから、従来の鉄筋籠と同程度の強度を容易に得ることができる。
請求項4の発明は、下側に配置したフ−プ筋の一部を鉄筋製とし、他のフ−プ筋と主筋とを炭素繊維製としたから、補強籠を杭孔へ吊り込む際に鉄筋製のフ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込むことができる
請求項4の発明は、下側に配置したフ−プ筋の一部を鉄筋製とし、他のフ−プ筋と主筋とを炭素繊維製としたから、補強籠を杭孔へ吊り込む際に鉄筋製のフ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込むことができる
請求項5の発明は、前記主筋を炭素繊維または鉄筋製としたから、炭素繊維製とすることによって補強籠の軽量化を図れ、また鉄筋製とすることによって、従来の組み付け法を利用して製作の容易化を図ることができる。
請求項6の発明は、継手の両側から主筋を挿入し、前記継手と主筋の周面に炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、前記補強管に接着剤を含浸して接着したから、補強管を介し主筋ないし補強籠を強固かつ安全に連結することができる。
請求項6の発明は、継手の両側から主筋を挿入し、前記継手と主筋の周面に炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、前記補強管に接着剤を含浸して接着したから、補強管を介し主筋ないし補強籠を強固かつ安全に連結することができる。
請求項7の発明は、前記主筋およびフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製または鉄筋製とした補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、該補強管に接着剤を含浸したから、従来の巻き鋼管に比べて製作の容易化と軽量化を図れ、また補強籠と補強管とを一体化して杭孔への吊り込みの合理化を図れ、しかも前記吊り込み時の作業機の小形化を促せる効果がある。
請求項8の発明は、前記補強管を網状に形成したから、その柔軟性を促して、主筋または補強籠周面に対する被着の容易化を図れるとともに、ストランドに対する接着剤の含浸と接着を容易かつ速やかに行なえ、しかも補強籠周面に被着後は、打設したコンクリ−トや骨材を網目から外側へ速やかに移動させて、均質な現場打ちコンクリ−ト杭を得られる効果がある。
請求項8の発明は、前記補強管を網状に形成したから、その柔軟性を促して、主筋または補強籠周面に対する被着の容易化を図れるとともに、ストランドに対する接着剤の含浸と接着を容易かつ速やかに行なえ、しかも補強籠周面に被着後は、打設したコンクリ−トや骨材を網目から外側へ速やかに移動させて、均質な現場打ちコンクリ−ト杭を得られる効果がある。
請求項9の発明は、補強籠が、主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで連結した補強籠であり、該補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に、主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸し、軽量で鉄筋と同程度の強度を有する補強籠を容易に得られる効果がある。
請求項10の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる複数のフ−プ筋を、炭素繊維製のストランドからなる主筋の所定間隔に接続し、前記フ−プ筋を複数に区画し、各区画のフ−プ筋を結束紐で束縛して、補強籠を軸方向に伸縮可能に組み付けるから、補強籠の軽量化と製作の容易化を図れるととともに、補強籠の施工前の小形化と取り扱いの容易化を図れ、施工時には補強籠の吊り込みに大型の重機を要することなく、容易に行なうことができる。
請求項10の発明は、前記炭素繊維製のストランドからなる複数のフ−プ筋を、炭素繊維製のストランドからなる主筋の所定間隔に接続し、前記フ−プ筋を複数に区画し、各区画のフ−プ筋を結束紐で束縛して、補強籠を軸方向に伸縮可能に組み付けるから、補強籠の軽量化と製作の容易化を図れるととともに、補強籠の施工前の小形化と取り扱いの容易化を図れ、施工時には補強籠の吊り込みに大型の重機を要することなく、容易に行なうことができる。
請求項11の発明は、鉄筋製のフ−プ筋を補強籠の下端部に配置するから、補強籠の吊り込み時に前記フ−プ筋を錘として機能させ、主筋を緊張させて垂直に配置し、補強籠を円滑かつ正確に吊り込むことができる。
請求項12の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を杭孔の開口部上方に位置付け、前記結束紐を下方から順次切断し、束縛したフ−プ筋を杭孔へ吊り下ろすから、補強籠の吊り下ろし作業の合理化と作業性の向上を図ることができる。
請求項13の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を収納容器に収納して取り扱うから、取り扱いの利便と安全性を図ることができる。
請求項14の発明は、前記補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に前記収納容器に接着剤を収容し、該接着剤に前記補強籠を浸漬して接着剤を含浸させるから、含浸の容易化と確実化を図れるとともに、含浸によって主筋等の強度を強化することができる。
請求項12の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を杭孔の開口部上方に位置付け、前記結束紐を下方から順次切断し、束縛したフ−プ筋を杭孔へ吊り下ろすから、補強籠の吊り下ろし作業の合理化と作業性の向上を図ることができる。
請求項13の発明は、前記伸縮可能に組み付けた補強籠を収納容器に収納して取り扱うから、取り扱いの利便と安全性を図ることができる。
請求項14の発明は、前記補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に前記収納容器に接着剤を収容し、該接着剤に前記補強籠を浸漬して接着剤を含浸させるから、含浸の容易化と確実化を図れるとともに、含浸によって主筋等の強度を強化することができる。
請求項15の発明は、前記炭素繊維製の所定強度のストランドを捲回したリ−ルを施工現場に設置し、該リ−ルから前記ストランドを所定長さ繰り出して切断し、これを直線状に成形して主筋を形成するとともに、前記切断したストランドを環状に成形し、かつこれに接着剤を含浸してフ−プ筋を形成し、前記複数の主筋に前記フ−プ筋を所定間隔に配置し、前記主筋に接着剤を含浸し環状に配置したフ−プ筋を接着するから、施工現場での補強籠の製作を図れ、施工条件や設計変更に容易に応じられる効果がある。
請求項16の発明は、一組の補強籠の各連結部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、その相対する主筋の一方に継手を取り付け、他方の主筋に炭素繊維製の網状の補強管を伸長可能に被着し、前記主筋を継手に挿入し、前記補強管を伸長して前記継手と近接する主筋周面に被着し、前記補強管に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着剤を含浸し主筋周面に接着するから、補強籠ないし主筋の連結作業の容易化と、作業性の向上を図れるとともに、補強管を介して補強籠ないし主筋を強固に連結でき、しかも従来のような主筋の重複配置をなくして、材料費の低減と軽量化を図ることができる。
したがって、補強籠の連結に限らず、一般コンクリ−ト構造物等の配筋の利用に応じられるようにしている。
したがって、補強籠の連結に限らず、一般コンクリ−ト構造物等の配筋の利用に応じられるようにしている。
請求項17の発明は、炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を伸長可能に被着し、前記補強管の被着部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、前記補強管を所定長さ伸長して補強籠の所定域周面に被着し、該被着部に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着剤を含浸し補強籠の周面に接着するから、炭素繊維製の補強管の被着とその伸長操作によって、補強籠の所定域周面に補強管を容易に取り付けられ、従来の巻き鋼管のような鋼板の成形と煩雑な溶接作業を要することなく、しかも補強管を補強籠の周面に一体的に被着することによって、従来のように補強管と補強籠を分けて杭孔へ吊り込む不合理がなく、その分工期を短縮し工費の低減を図ることができる。
請求項18の発明は、前記補強管の所定域周面に接着剤を含浸し、かつ該補強管を補強籠周面に接着後、前記補強籠を前記補強管の伸長分杭孔内へ吊り下ろすから、補強管ないし補強籠を確実かつ安全に吊り下ろすことができる。
請求項19の発明は、前記補強管の全長を補強籠の所定域周面に接着し、前記補強籠の全域を杭孔に吊り込み後、前記杭孔にコンクリ−トを打設するから、補強管と補強籠とにコンクリ−トを合理的かつ確実に充填することができる。
請求項20の発明は、前記補強管を網状管に形成し、該網目から前記コンクリ−トおよび骨材を外側へ移動可能にするから、前記コンクリ−トおよび骨材を杭孔の全域に確実、かつ一様に充填することができる。
請求項19の発明は、前記補強管の全長を補強籠の所定域周面に接着し、前記補強籠の全域を杭孔に吊り込み後、前記杭孔にコンクリ−トを打設するから、補強管と補強籠とにコンクリ−トを合理的かつ確実に充填することができる。
請求項20の発明は、前記補強管を網状管に形成し、該網目から前記コンクリ−トおよび骨材を外側へ移動可能にするから、前記コンクリ−トおよび骨材を杭孔の全域に確実、かつ一様に充填することができる。
請求項21の発明は、主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成したから、現場打ちコンクリ−ト杭の軽量化を図れるとともに、従来の鉄筋のような腐食や、それによるコンクリ−ト杭の経時的な劣化がなく、長期に亘って一様な強度を維持することができる。
請求項22の発明は、前記炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を配置し、該補強管の内外にコンクリ−トを充填したから、杭孔に対するコンクリ−トの食い付きを向上し、安定かつ強固な現場打ちコンクリ−ト杭を得られる効果がある。
請求項22の発明は、前記炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を配置し、該補強管の内外にコンクリ−トを充填したから、杭孔に対するコンクリ−トの食い付きを向上し、安定かつ強固な現場打ちコンクリ−ト杭を得られる効果がある。
以下、本発明を狭隘で低空頭の鉄道施設における施工に適用した図示の実施形態について説明すると、図1および図2において1は駅ホ−ム下または線路間の地盤で、その所定位置にボ−リングマシン等の掘削機(図示略)で杭孔2が掘削され、該杭孔2の底部に滞留したスライム(図示略)を除去後に、小能力の軽量な重機によって補強籠3を吊り込んでいる。
前記補強籠3は、円周方向に等間隔に配置された、軽量かつ高強度部材である炭素繊維製の閉合形状のフ−プ筋4と、該フ−プ筋4と同径に成形され、かつ補強籠3の下端部に錘材として配置する鉄筋製のフ−プ筋5と、相隣接するフ−プ筋4,5の円周方向の複数箇所を建て込み後の所定間隔で結束または接着等で連結する、可撓性ないし折り曲げ可能な炭素繊維製の主筋6とから構成されている。
前記フ−プ筋4と主筋6は、炭素繊維(PAN系若しくはピッチ系)製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドを用い、このうちフ−プ筋4は前記ストランドを杭孔2より若干小径の円周長さに切断し、これを円形に成形して端部を接着している。
その際、フ−プ筋4の成形時または成形後に前記接着剤を吹き付け、若しくはフ−プ筋4を接着剤に浸漬し、フ−プ筋4に接着剤を含浸する。
その際、フ−プ筋4の成形時または成形後に前記接着剤を吹き付け、若しくはフ−プ筋4を接着剤に浸漬し、フ−プ筋4に接着剤を含浸する。
また、前記主筋6はフ−プ筋4よりも大径(約1.5〜2.5倍)のストランドを杭孔2の略深さに切断し、その建て込み後の所定間隔位置に、フ−プ筋5,6を結束または連結している。
前記ストランドは、補強籠3の建て込み前は適宜な可撓性ないし折り曲げ性を保有し、相隣接するフ−プ筋5,6を補強籠3の軸方向に縮小変位させて、折り畳み可能にされ、補強籠3の建て込み時に前記接着剤に浸漬し、若しくは前記接着剤を塗布または吹き付けて含浸し、所定強度を形成可能にしている。
前記ストランドは、補強籠3の建て込み前は適宜な可撓性ないし折り曲げ性を保有し、相隣接するフ−プ筋5,6を補強籠3の軸方向に縮小変位させて、折り畳み可能にされ、補強籠3の建て込み時に前記接着剤に浸漬し、若しくは前記接着剤を塗布または吹き付けて含浸し、所定強度を形成可能にしている。
前記フ−プ筋5はフ−プ筋4と略同径の鋼線をフ−プ筋4と略同長に切断し、これを
円形に成形して端部を溶接等で連結し、フ−プ筋4と略同形に形成している。
前記フ−プ筋4と主筋6は、建て込み時に例えば気硬性接着剤を含浸若しくは塗布して、所定強度を形成可能にしている。
図中、7は複数のフ−プ筋4,5を束縛可能な結束紐で、前記折り畳み状態を保持可能にされ、その適宜位置の切断(図示の×印)を介して、前記折り畳み状態を解除可能にしている。
円形に成形して端部を溶接等で連結し、フ−プ筋4と略同形に形成している。
前記フ−プ筋4と主筋6は、建て込み時に例えば気硬性接着剤を含浸若しくは塗布して、所定強度を形成可能にしている。
図中、7は複数のフ−プ筋4,5を束縛可能な結束紐で、前記折り畳み状態を保持可能にされ、その適宜位置の切断(図示の×印)を介して、前記折り畳み状態を解除可能にしている。
前記補強籠3は、建て込み前は収納容器8に収容されて保管または搬送可能にされ、前記収納容器8は図1のように、フ−プ筋5,6より若干大径の環状の容器に形成され、該容器8に建て込み前の補強籠を収容している。
図中、9は前記容器8の蓋、10は建て込み直前に前記容器8に収容される気硬性の前述した接着剤で、該接着剤10に補強籠3を浸漬して、未含浸の主筋6を含浸可能にしている。
図中、9は前記容器8の蓋、10は建て込み直前に前記容器8に収容される気硬性の前述した接着剤で、該接着剤10に補強籠3を浸漬して、未含浸の主筋6を含浸可能にしている。
このように構成した補強籠3は、例えば工場において次のように製作する。
すなわち、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度ないし所定径のストランドを選択し、該ストランドは補強籠3の建て込み前は適宜な可撓性ないし折り曲げ性を保有していて、これを補強籠3の製作時に適宜長さに切断して、複数のフ−プ筋4と主筋6を用意する。
すなわち、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度ないし所定径のストランドを選択し、該ストランドは補強籠3の建て込み前は適宜な可撓性ないし折り曲げ性を保有していて、これを補強籠3の製作時に適宜長さに切断して、複数のフ−プ筋4と主筋6を用意する。
このうちフ−プ筋4は前記ストランドを杭孔2より若干小径の円周長さに切断し、これを円形に成形して端部を接着する。その際、フ−プ筋4の成形時または成形後に前記接着剤を吹き付け、若しくはフ−プ筋4を接着剤に浸漬し、フ−プ筋4に接着剤を含浸して強度を強化して置く。
前記フ−プ筋5は、フ−プ筋4と略同径の鋼線をフ−プ筋4と略同長に切断し、これを円形に成形して端部を溶接等で連結し、前記フ−プ筋4と略同形に形成する。
また、前記主筋6はフ−プ筋4より大径(約1.5〜2.5倍)のストランドを杭孔2の略深さに切断して、長尺に形成する。
更に、容易に切断可能な適宜材質の結束紐7を所定長さに切断する。
また、前記主筋6はフ−プ筋4より大径(約1.5〜2.5倍)のストランドを杭孔2の略深さに切断して、長尺に形成する。
更に、容易に切断可能な適宜材質の結束紐7を所定長さに切断する。
このようなフ−プ筋4,5と主筋6、および結束紐7を用いて補強籠3を製作する場合は、複数のフ−プ筋4,5を軸方向に配置し、その一端部に単一または複数のフ−プ筋5を配置する。
そして、隣接するフ−プ筋4,5の複数箇所を、複数の主筋6に結束または接着等で連結し、隣接するフ−プ筋4,5同士を建て込み後の所定間隔位置に接続する。
そして、隣接するフ−プ筋4,5の複数箇所を、複数の主筋6に結束または接着等で連結し、隣接するフ−プ筋4,5同士を建て込み後の所定間隔位置に接続する。
次に、前記複数のフ−プ筋4,5を結束紐6で適宜裕度に束縛して、全てのフ−プ筋4,5を複数に区画する。このようにすると、フ−プ筋5,6が軸方向に押し縮められ、これらが軸方向にコンパクトに折り畳まれる。
そして、前記補強籠3を製作後、これを保管または搬送する場合は、収納容器8に収容し、蓋9で密閉して搬送する。この状況は図1のようである。
この場合、補強籠3は前述のように軸方向にコンパクトに折り畳まれているから、収納容器8の小形軽量化を図れ、搬送等の取り扱いが容易になる。なお、補強籠3の搬送や保管時には、収納容器8に接着剤10を収容しない。
この場合、補強籠3は前述のように軸方向にコンパクトに折り畳まれているから、収納容器8の小形軽量化を図れ、搬送等の取り扱いが容易になる。なお、補強籠3の搬送や保管時には、収納容器8に接着剤10を収容しない。
こうして補強籠3を収納容器8に収納して施工現場へ搬送し、補強籠3を杭孔2に吊り込む施工前に、接着剤10を収納容器8に収容し、接着剤10に補強籠3を浸漬して、主筋6に接着剤10を含浸する。
この場合、フ−プ筋4は既に接着剤10が含浸されているため、その表面に接着剤10が付着するに留まる。
この場合、フ−プ筋4は既に接着剤10が含浸されているため、その表面に接着剤10が付着するに留まる。
次に、補強籠3を杭孔2に建て込む場合は、蓋9を開けて収納容器8から補強籠3を取り出し、フ−プ筋5を下側にして、スライムを除去した杭孔2の直上に、補強籠3を位置付け、最下位置の結束紐7を工具(図示略)で切断(図示の×印)する。
このようにすると、最下位置群のフ−プ筋4,5が結束紐7の束縛から解かれ、鉄筋製のフ−プ筋5が自重で下方へ移動し、これに炭素繊維製のフ−プ筋4が追従して下方へ移動し、これらのフ−プ筋5,4を連結する含浸途中の主筋6が垂直に伸長して緊張する。
この後、次の結束紐7を切断し、次群の複数のフ−プ筋4を結束紐7の束縛から解いて、前記フ−プ筋5の自重を介しフ−プ筋4を杭孔2の内部へ吊り込み、これらのフ−プ筋5,4を連結する主筋6が垂直に伸長して緊張する。
前記主筋6は含浸した接着剤が硬化して所定の強度を発揮し、下方のフ−プ筋5,4を支持する。
以降、順次結束紐7を切断し、当該フ−プ筋4を結束紐7の束縛から解いて杭孔2の内部へ吊り込み、フ−プ筋4,5を更に下方へ移動して、補強籠3を伸長する。
前記主筋6は含浸した接着剤が硬化して所定の強度を発揮し、下方のフ−プ筋5,4を支持する。
以降、順次結束紐7を切断し、当該フ−プ筋4を結束紐7の束縛から解いて杭孔2の内部へ吊り込み、フ−プ筋4,5を更に下方へ移動して、補強籠3を伸長する。
こうして最上位置の結束紐7を切断し、最上群のフープ筋4を結束紐7の束縛から解いて杭孔2の内部へ吊り込み、フープ筋4,5の全てを杭孔2の内部へ吊り込んで、補強籠3を杭孔2の深さと略同長に伸長し、その下端のフープ筋5を杭孔2の底部に設置する。
前記補強籠3の吊り込み時は、補強籠3の大半が炭素繊維製で軽量であるから、従来のような大型重機による吊り込みや主筋の溶接作業を要することなく、軽微な設備によって簡単に行なえる。
その際、杭孔2の底部に複数の鉄筋または炭素繊維を円周位置に配置して垂直に立設し、それらに沿ってフ−プ筋5,4を吊り込めば、フ−プ筋5,4が下方へ円滑に移動する。
その際、杭孔2の底部に複数の鉄筋または炭素繊維を円周位置に配置して垂直に立設し、それらに沿ってフ−プ筋5,4を吊り込めば、フ−プ筋5,4が下方へ円滑に移動する。
こうして、補強籠3を杭孔2に建て込み、補強籠3内にトレミ−管(図示略)を吊り下ろし、該管の上端部からコンクリ−ト(図示略)を流し込み、杭孔2の断面全域を充填し、該コンクリ−トが硬化したところで、コンクリ−ト杭の現場打ちが終了する。
前記現場打ちされたコンクリ−ト杭は、その外周部に補強籠3が埋設され、該籠3の炭素繊維による強度によって、鉄筋と略同程度に補強される。しかも、炭素繊維は耐食性を有するから、鉄筋のように腐食することがなく、経年的に強度が低下することがない。
図3乃至図12は本発明の他の実施形態を示し、前述の実施形態の構成と対応する構成部分に同一の符号を用いている。
このうち、図3は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態は前記補強籠3の別の製作法と施工法を示している。
このうち、図3は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態は前記補強籠3の別の製作法と施工法を示している。
すなわち、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドで成形した主筋6と、フ−プ筋4とからなる補強籠3の製作に当って、前記ストランドを捲回したリ−ル11を施工現場に回転可能に設置する。
そして、前記リ−ル11を回転し、主筋6またはフ−プ筋6材であるストランドを繰り出し、これを送りロ−ラ12の間に送り込んで直線状に成形し、これを所定長さに切断して、複数の主筋6とフ−プ筋6材とを製作する。
そして、前記リ−ル11を回転し、主筋6またはフ−プ筋6材であるストランドを繰り出し、これを送りロ−ラ12の間に送り込んで直線状に成形し、これを所定長さに切断して、複数の主筋6とフ−プ筋6材とを製作する。
この後、前記切断したストランドを所定径の環状に成形し、その両端部を接着等で接続し、これに接着剤を適宜手段で含浸して、複数のフ−プ筋6を製作する。
次に、前記複数の主筋6を円周上に配置し、その周囲に前記成形したフ−プ筋4を所定間隔に配置し、主筋6とフ−プ筋4の接続部を治具(図示略)で保持して、籠状に組み立てる。
この後、前記仮組みした補強籠3の主筋6とフ−プ筋4に向けて、ノズル13から接着剤を吹き付け、主筋6とフ−プ筋4を接着するとともに、接着剤を主筋6に含浸する。
そして、送風機14から温風を吹き付け、前記接着剤を乾燥して、主筋6とフ−プ筋4を接着し、かつこれらを所定強度に仕上げて補強籠3を製作する。
そして、送風機14から温風を吹き付け、前記接着剤を乾燥して、主筋6とフ−プ筋4を接着し、かつこれらを所定強度に仕上げて補強籠3を製作する。
このように前記実施形態は、特殊な設備を要することなく、施工現場で補強籠3を製作でき、施工条件の変化や形状寸法の変更に容易に対応できる。
しかも、前記補強籠3は炭素繊維製の主筋6とフ−プ筋4とで構成されているから、従来の鉄筋籠に比べて非常に軽量で、これを杭孔2に吊り込む場合でも、大きな重機や大掛かりな設備を要することなく、簡単に行なえる。
しかも、前記補強籠3は炭素繊維製の主筋6とフ−プ筋4とで構成されているから、従来の鉄筋籠に比べて非常に軽量で、これを杭孔2に吊り込む場合でも、大きな重機や大掛かりな設備を要することなく、簡単に行なえる。
この後、前記補強籠3を杭孔2に建て込んでコンクリ−トを打設し、コンクリ−ト杭を現場打ちする。その場合の現場打ち手法や、現場打ちコンクリ−ト杭の作用効果は、前述の実施形態と同様である。
図4乃至図8は本発明の第3の実施形態を示し、この実施形態は前述の補強籠3または従来の鉄筋籠の別の製作方法と、補強籠3または鉄筋籠の主筋6の新たな接続法を示している。
すなわち、前記補強籠3または鉄筋籠を補強籠全長の略1/2〜1/4に製作し、その一組を軸方向に配置して、それらの主筋6を継手15を介して同軸上に連結し、かつそれらの周面に亘って、炭素繊維製の網管状の補強管16を被着し接着固定している。
すなわち、前記補強籠3または鉄筋籠を補強籠全長の略1/2〜1/4に製作し、その一組を軸方向に配置して、それらの主筋6を継手15を介して同軸上に連結し、かつそれらの周面に亘って、炭素繊維製の網管状の補強管16を被着し接着固定している。
前記継手15は、主筋6を所定長さ挿入可能な通孔17を有する金属管で構成され、その長さ方向の内部中央に仕切壁18が形成されている。
前記補強管16は、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドを編んで円筒状の網管に形成され、接着固定前は適度な柔軟性ないし可撓性を備えていて、その内径を継手15や主筋6の周面に密着可能に形成し、かつその長さを継手15と両側の主筋6の所定域とを被覆可能な長さに形成している。
前記補強管16は、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドを編んで円筒状の網管に形成され、接着固定前は適度な柔軟性ないし可撓性を備えていて、その内径を継手15や主筋6の周面に密着可能に形成し、かつその長さを継手15と両側の主筋6の所定域とを被覆可能な長さに形成している。
前記補強籠3の連結ないしは主筋6の連結は、施工現場の杭孔2の外部または杭孔2への吊り込み時に行われる。
その場合は、一組の補強籠3と、双方の補強籠3の主筋6の個数分の補強管16を用意し、一方の補強籠3の主筋6の一端部を通孔17に挿入して継手15を取り付け、他方の補強籠3の各主筋6の一端部に補強管16を折り畳んで被着し、主筋6の先端部を突出させる。この状況は図5のようである。
その場合は、一組の補強籠3と、双方の補強籠3の主筋6の個数分の補強管16を用意し、一方の補強籠3の主筋6の一端部を通孔17に挿入して継手15を取り付け、他方の補強籠3の各主筋6の一端部に補強管16を折り畳んで被着し、主筋6の先端部を突出させる。この状況は図5のようである。
この場合、杭孔2への吊り込み時には、例えば下側の補強籠3に継手15を取り付け、上側の補強籠3に補強管16を被着すれば、継手15の脱落を回避できる。
また、下側の補強籠3の上端部を杭孔2の開口部直上に位置付け、その上方に上側の補強籠3を吊り下げ、その下端部を地上の所定高さに位置付ければ、この後の継手15に対する接続作業や、補強管16の折り畳み部16aの引き伸ばし作業、およびノズル13と送風機14の設置や吹き付けを容易に行なえる。
また、下側の補強籠3の上端部を杭孔2の開口部直上に位置付け、その上方に上側の補強籠3を吊り下げ、その下端部を地上の所定高さに位置付ければ、この後の継手15に対する接続作業や、補強管16の折り畳み部16aの引き伸ばし作業、およびノズル13と送風機14の設置や吹き付けを容易に行なえる。
このような状況の下で他方の補強籠3を一方の補強籠3に近接移動し、その主筋6を継手15の通孔17に挿入し、補強管16の折り畳み部16aを継手15側に引き伸ばして、継手15とその両側の主筋6の周面に被着し、それらをずれ止めする。この状況は図6および図7のようである。
この後、前記被着した補強管16に向けて、ノイズ13から接着剤を吹き付け、該接着剤を含浸するとともに、送風機14から温風を吹き付けて前記接着剤を乾燥し、継手15とその両側の主筋6の周面に補強管16を接着固定し、該管16を所定強度に形成して、これらを強固に連結する。この状況は図4のようである。
このように前記補強籠3ないし主筋6の連結方法は、主筋6を継手15に挿入し、これらに補強管16を被着して接着剤を含浸するだけで良く、従来のような煩雑なカシメ作業や主筋の重複部を要しない。
したがって、この種の接続作業ないし補強籠3の製作を容易かつ速やかに行なえ、また補強籠3ないし鉄筋籠の軽量化を図れるとともに、この後杭孔2へ吊り込む際の作業の容易化を図れる。しかも、補強管16の周面には従来のような特別の突起がないから、接続作業時に手指が擦過して怪我をする惧れがない。
したがって、この種の接続作業ないし補強籠3の製作を容易かつ速やかに行なえ、また補強籠3ないし鉄筋籠の軽量化を図れるとともに、この後杭孔2へ吊り込む際の作業の容易化を図れる。しかも、補強管16の周面には従来のような特別の突起がないから、接続作業時に手指が擦過して怪我をする惧れがない。
この後、前記補強籠3ないし鉄筋籠を順次連結して、これらを杭孔2内へ吊り下げ、これを建て込んでコンクリ−トを打設し、コンクリ−ト杭を現場打ちする。
その場合の補強籠3の吊り込み時の利点や現場打ち法、現場打ちコンクリ−ト杭の作用効果は、前述の実施形態と同様である。
なお、この実施形態は補強管16を鉄筋籠3の主筋6,6の接続に適用しているが、鉄筋籠3に限らず一般コンクリ−ト構造等における配筋にも適用可能である。
その場合の補強籠3の吊り込み時の利点や現場打ち法、現場打ちコンクリ−ト杭の作用効果は、前述の実施形態と同様である。
なお、この実施形態は補強管16を鉄筋籠3の主筋6,6の接続に適用しているが、鉄筋籠3に限らず一般コンクリ−ト構造等における配筋にも適用可能である。
図9乃至図12は本発明の第4の実施形態を示し、この実施形態は現場打ちコンクリ−ト杭の外周部を補強する、いわゆる巻き網管である炭素繊維製の新規な補強管17と、その補強籠3に対する取り付け法、および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法を示している。
前記補強管17は補強籠3、この実施形態では鉄筋籠の頭部から所定長さに亘る外周部に被着して固定され、該管17は炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドを編んで円筒状の網管に形成され、その接着固定前は適度な柔軟性ないし可撓性を備えている。
前記補強管17の内径は補強籠3の周面に密着可能に形成され、その長さを補強籠3の直径の約5倍に形成していて、これを補強籠3の上部側外周に被着し、コンクリ−ト杭の外周部内を囲繞して配置されている。
前記補強管17の網目の大きさは、前記補強管16の網目よりも大きく、杭孔2に打設するコンクリ−ト18に混入する砂利等の骨材が抜け出し可能な大きさ、例えば1辺が20mm〜40mmの矩形に形成されている。
前記補強管17の網目の大きさは、前記補強管16の網目よりも大きく、杭孔2に打設するコンクリ−ト18に混入する砂利等の骨材が抜け出し可能な大きさ、例えば1辺が20mm〜40mmの矩形に形成されている。
このように構成した補強管17を用いて現場打ちコンクリ−ト杭を施工する場合は、先ず補強管17を工場で製作する。前記補強管17は、炭素繊維製の原糸若しくはその複数本を拠り合わせた所定強度のストランドを編んで円筒状の網管に形成し、接着固定前は適度な柔軟性ないし可撓性を備えさせる。
前記補強管17の内径を補強籠3の周面に密着可能に形成し、その長さを補強籠3の直径の約5倍に形成し、これを補強籠3の上部側外周に被着し、コンクリ−ト杭の外周部内を囲繞して配置可能にする。
前記補強管17の網目の大きさは、前記補強管16の網目よりも大きく形成し、杭孔2に打設するコンクリ−ト18に混入する骨材が抜け出し可能な大きさ、例えば1辺が20mm〜40mmの矩形に形成する。
前記補強管17の網目の大きさは、前記補強管16の網目よりも大きく形成し、杭孔2に打設するコンクリ−ト18に混入する骨材が抜け出し可能な大きさ、例えば1辺が20mm〜40mmの矩形に形成する。
前記補強管17は、前述のように接着固定前は適度な柔軟性ないし可撓性を備え、その使用前は例えば折り畳んでコンパクトに保管または搬送され、現場打ちコンクリ−ト杭の施工時には、コンパクトに折り畳んで施工現場へ搬送する。
したがって、従来の鋼管製のような鋼板の煩雑な成形や溶接の必要がなく、またその大形大重量化を来たさず、その保管や搬送に至便である。
また、補強籠3として鉄筋籠を用いる場合、これを工場または施工現場で従来と同様に製作して施工現場へ搬送し、炭素繊維製のものを用いる場合は、第2または第3の実施形態の要領で工場または施工現場で製作する。
したがって、従来の鋼管製のような鋼板の煩雑な成形や溶接の必要がなく、またその大形大重量化を来たさず、その保管や搬送に至便である。
また、補強籠3として鉄筋籠を用いる場合、これを工場または施工現場で従来と同様に製作して施工現場へ搬送し、炭素繊維製のものを用いる場合は、第2または第3の実施形態の要領で工場または施工現場で製作する。
こうして補強籠3と補強管17とを施工現場へ搬送後、これらを施工前に組み付ける。すなわち、補強籠3の一端から補強管17を折り畳んで被着し、その大半の折り畳み部17aを補強籠3の中間部周面に移動する。この状況は図11のようである。
この場合、補強管17を折り畳むことなく、補強管17を伸長して補強籠3の頭部側を基点に被着することも可能であるが、補強管17の全長を引き伸ばす作業は煩雑で手間が掛かるから、後述のように吊り込み時毎に、順次下方から一定域引き伸ばして被着する方法が合理的である。
また、補強管17は炭素繊維製で非常に軽量であるから、補強籠3に被着しても顕著な重量増にならず、重機等の作業機の負担増にならない。
また、補強管17は炭素繊維製で非常に軽量であるから、補強籠3に被着しても顕著な重量増にならず、重機等の作業機の負担増にならない。
次に、施工現場の所定位置に杭孔2を削孔し、該杭孔2の底部に滞留したスライムを除去後、重機を用いて補強管17を被着した補強籠3を杭孔2内へ順次吊り下ろす。
その際、杭孔2の開口部の上方位置にノズル13と送風機14とを設置し、それらの設置と、接着剤と温風の吹き付けの容易化を図る。
その際、杭孔2の開口部の上方位置にノズル13と送風機14とを設置し、それらの設置と、接着剤と温風の吹き付けの容易化を図る。
このような状況の下で、補強籠3の下端部を杭孔2に吊り下ろし、補強管17の折り畳み部17aの初期位置を杭孔2の開口部直上に位置付け、補強籠3の当該状態を保持する この状況は図11のようである。
そして、補強籠3の次期吊り込み分、前記折り畳み部17aを上方へ引き伸ばして補強籠3の周面に被着したところで、補強籠3を前記吊り込み分、杭孔2内へゆっくり吊り下ろす。この場合、折り畳み部17aが杭孔2の開口部直上に位置しているから、前記引き伸ばし作業に不自然な姿勢を強いられず、良好な作業環境を得られる。
その際、補強管17の前記被着部に向けて、ノズル13から接着剤を吹き付け、該接着剤を含浸するとともに、送風機14から温風を吹き付けて前記接着剤を乾燥し、前記被着部を補強籠3の周面に接着固定する。この状況は図12のようである。
こうして、補強籠3を前記吊り込み分、杭孔2内へ吊り下ろしたところで、前記吊り込みを停止する。このようにすると、前記折り畳み部17aが杭孔2の開口部直上に移動する。
こうして、補強籠3を前記吊り込み分、杭孔2内へ吊り下ろしたところで、前記吊り込みを停止する。このようにすると、前記折り畳み部17aが杭孔2の開口部直上に移動する。
そこで、補強籠3の次期吊り込み分、折り畳み部17aを上方へ引き伸ばして補強籠3の周面に被着し、補強籠3を前記吊り込み分、杭孔2内へゆっくり吊り下ろし、前記被着部に向けて、ノズル13から接着剤を吹き付け、該接着剤を含浸するとともに、送風機14から温風を吹き付け、前記被着部を補強籠3の周面に接着固定する。
以降、前記作業を繰り返し、補強管17の全長を引き伸ばして補強籠3の周面に接着固定し、補強籠3に対する補強管17の組み付けが終了する。
以降、前記作業を繰り返し、補強管17の全長を引き伸ばして補強籠3の周面に接着固定し、補強籠3に対する補強管17の組み付けが終了する。
このように前記補強籠3に対する補強管17の組み付けは、補強籠3の所定位置に予め補強管17を折り畳んでコンパクトに取り付け、補強籠3の吊り込みと同時に並行して一定域づつ順次組み付ける。
したがって、従来の補強鋼管の組み付けのように、杭孔への鉄筋籠の吊り込みと、補強鋼管の吊り込みを分けて施工する不合理がなく、また低空頭下での施工の伴なう補強鋼管の挿入回数と、そのジョイント溶接回数が増えて手間が掛かることがなく、それだけ前記組み付けを容易かつ速やかに行なえ、限られた線閉時間内における鉄道施設の施工に好適である。
しかも、補強管17の組み付けは、軽量な折り畳み部17aを適宜長さ引き伸ばし、これを補強籠3の一部周面に被覆して接着固定する簡単な作業であるから、従来のような溶接等の煩雑な作業を要することなく、簡単に行なえる。
こうして、補強管17の全長を補強籠3の周面に接着固定したところで、補強籠3の吊り込みが終了し、該補強籠3内にトレミ−管(図示略)を吊り下ろし、該管の上端部からコンクリ−ト18を流し込む。
このようにすると、前記コンクリ−ト18が杭孔2および補強籠3の底部から徐々に充填され、これが補強管17内に到達すると、コンクリ−ト18が補強管17の網目から外側へ流出し、杭孔2の断面全域を充填する。
この後、杭孔2の全域にコンクリ−ト18が充填され、該コンクリ−ト18が硬化してコンクリ−ト杭の現場打ちが終了する。この状況は図9のようである。
この後、杭孔2の全域にコンクリ−ト18が充填され、該コンクリ−ト18が硬化してコンクリ−ト杭の現場打ちが終了する。この状況は図9のようである。
こうして現場打ちされたコンクリ−ト杭の外周部には補強管17が埋設され、該管13の炭素繊維による強度によって、コンクリ−ト杭が補強される。
しかも、前記コンクリ−ト杭は外周のコンクリ−ト部が杭孔2の内壁に接触しているから、コンクリ−ト部と杭孔2の内壁とが分断する従来のコンクリ−ト杭に比べて、安定した杭周面摩擦力を得られ、安定した杭耐力と施工の信頼性を得られる。
しかも、前記コンクリ−ト杭は外周のコンクリ−ト部が杭孔2の内壁に接触しているから、コンクリ−ト部と杭孔2の内壁とが分断する従来のコンクリ−ト杭に比べて、安定した杭周面摩擦力を得られ、安定した杭耐力と施工の信頼性を得られる。
なお、前述の各実施形態は現場打ちコンクリ−ト杭の製作に本発明を適用しているが、PC杭等の既製コンクリ−ト杭の製作に適用することも可能である。
このように本発明の補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭は、補強籠の製作の容易化と軽量化並びに作業機の小形化を図れ、補強籠を合理的かつ安全に吊り込みでき、工期の短縮と工費の低減を図れるから、例えば狭隘で低空頭の鉄道施設の施工に好適である。
1 地盤
2 杭孔
3 補強籠
4,5 フ−プ筋
6 主筋
7 結束紐
8 収納容器
10 接着剤
11 リ−ル
15 継手
16,17 補強管
18 コンクリ−ト
2 杭孔
3 補強籠
4,5 フ−プ筋
6 主筋
7 結束紐
8 収納容器
10 接着剤
11 リ−ル
15 継手
16,17 補強管
18 コンクリ−ト
Claims (22)
- 複数の主筋とフ−プ筋とを籠状に形成した補強籠において、前記主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成したことを特徴とする補強籠。
- 前記炭素繊維製のストランドからなる主筋と、炭素繊維製のストランドを環状に形成したフ−プ筋とを連結した請求項1記載の補強籠。
- 前記炭素繊維製のストランドの主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸した請求項1記載の補強籠。
- 下側に配置したフ−プ筋の一部を鉄筋製とし、他のフ−プ筋と主筋とを炭素繊維製とした請求項1記載の補強籠。
- 前記主筋を炭素繊維または鉄筋製とした請求項1記載の補強籠。
- 継手の両側から主筋を挿入し、前記継手と主筋の周面に炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、該補強管に接着剤を含浸して接着した請求項1または請求項5記載の補強籠。
- 前記主筋およびフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製または鉄筋製とした補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を被着し、前記補強管に接着剤を含浸した請求項1記載の補強籠。
- 前記補強管を網状に形成した請求項6または請求項7記載の補強籠。
- 地盤を掘削した杭孔に補強籠を吊り込んでコンクリ−トを打設する現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法において、前記補強籠が、主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで連結した補強籠であり、該補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に、主筋とフ−プ筋に接着剤を含浸することを特徴とする現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記炭素繊維製のストランドからなる複数のフ−プ筋を、炭素繊維製のストランドからなる主筋で所定間隔に接続し、前記フ−プ筋を複数に区画し、各区画のフ−プ筋を結束紐で束縛して、補強籠を軸方向に伸縮可能に組み付ける請求項9記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 鉄筋製のフ−プ筋を補強籠の下端部に配置する請求項10記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記伸縮可能に組み付けた補強籠を杭孔の開口部上方に位置付け、前記結束紐を下方から順次切断し、束縛したフ−プ筋を杭孔へ吊り下ろす請求項10記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記伸縮可能に組み付けた補強籠を収納容器に収納して取り扱う請求項10記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記補強籠の杭孔への吊り込み前または吊り込み時に前記収納容器に接着剤を収容し、該接着剤に前記補強籠を浸漬して含浸する請求項13記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記炭素繊維製の所定強度のストランドを捲回したリ−ルを施工現場に設置し、該リ−ルから前記ストランドを所定長さ繰り出して切断し、これを直線状に成形して主筋を形成するとともに、前記切断したストランドを環状に成形し、かつこれに接着剤を含浸してフ−プ筋を形成し、環状に配置した前記複数の主筋にフ−プ筋を所定間隔に配置し、前記主筋に接着剤を含浸しフ−プ筋を接着する請求項9記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 一組の補強籠の各連結部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、その相対する主筋の一方に継手を取り付け、他方の主筋に炭素繊維製の所定長さの補強管を伸長可能に被着し、前記主筋を継手に挿入し、前記補強管を伸長して前記継手と近接する主筋周面に被着し、前記補強管に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着剤を含浸し主筋周面に接着する請求項9記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を伸長可能に被着し、前記補強管の被着部を杭孔の開口部と略同高または所定高位置に保持し、前記補強管を所定長さ伸長して補強籠の所定域周面に被着し、該被着部に地上の所定高位置から接着剤を吹き付け、前記補強管に接着を含浸し補強籠の周面に接着する請求項9記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記補強管の所定域周面に接着剤を含浸し、かつ該補強管を補強籠の周面に接着後、前記補強籠を前記補強管の伸長分、杭孔内へ吊り下ろす請求項17記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記補強管の全長を補強籠の所定域周面に接着し、前記補強籠の全域を杭孔に吊り込み後、前記杭孔にコンクリ−トを打設する請求項17記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 前記補強管を網状管に形成し、該網目から前記コンクリ−トおよび骨材を外側へ移動可能にする請求項19記載の現場打ちコンクリ−ト杭の施工方法。
- 複数の主筋とフ−プ筋とを籠状に形成した補強籠を、杭孔内に打設したコンクリ−ト内に配置した現場打ちコンクリ−ト杭において、前記主筋とフ−プ筋の全部または一部を炭素繊維製のストランドで構成したことを特徴とする現場打ちコンクリ−ト杭。
- 前記炭素繊維ストランド製または鉄筋製の補強籠の所定域周面に、炭素繊維製の所定長さの補強管を配置し、該補強管の内外にコンクリ−トを充填した請求項21記載の現場打ちコンクリ−ト杭。
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JP2005331558A JP2007138470A (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | 補強籠および現場打ちコンクリ−ト杭の施工法並びに現場打ちコンクリ−ト杭 |
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---|---|---|---|---|
KR101430518B1 (ko) * | 2014-02-21 | 2014-08-18 | 박연수 | 섬유보강재를 이용한 에스알 콘크리트말뚝 |
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-
2005
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