JP2007138133A - 有機膜研磨用研磨液及びこれを用いた有機膜の研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素間段差を効率的に解消することができ、さらに画素内で膜厚が均一な液晶ディスプレイ用RCBカラーフィルターの研磨に好適な有機膜研磨用研磨液及びこれを用いた基板の研磨方法を提供する。
【解決手段】砥粒を水に分散させた研磨液であり、研磨液中の砥粒のゼータ電位が負である有機膜研磨用研磨液、また、砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が、−20mV〜−100mVの範囲である有機膜研磨用研磨液、及び研磨する有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、前記の有機膜研磨用研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する有機膜の研磨方法。
【選択図】なし
【解決手段】砥粒を水に分散させた研磨液であり、研磨液中の砥粒のゼータ電位が負である有機膜研磨用研磨液、また、砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が、−20mV〜−100mVの範囲である有機膜研磨用研磨液、及び研磨する有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、前記の有機膜研磨用研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する有機膜の研磨方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、有機材料表面の研磨に関するものであり、特に液晶ディスプレイ用カラーフィルター等の有機材料の膜表面の平坦化に適した有機膜研磨用研磨液及びこれを用いた有機膜の研磨方法に関する。
テレビ画面やデスクトップ用ディスプレイの大型化に伴い液晶ディスプレイの普及が顕著である。現在の液晶ディスプレイの主流がカラーTFT−LCDであり、その構造は2枚のガラス基板の間に、液晶ディスプレイパネルをカラー化させるR(赤)G(緑)B(青)の各画素からなるカラーフィルターが形成されている。このカラーフィルターの形成は、液状のカラーレジストを使用する方法が一般的であり、各色ごとにカラーレジスト塗布、パターニングを繰り返して膜状のRGBのカラーフィルターを形成する。これらカラーフィルターの材質は、主にアクリル樹脂等の有機材料と、顔料等の着色剤からなる。
このカラーフィルター形成時に、二色目又は三色目のカラーレジストは平滑な基板ではなく、すでに他の色のカラーフィルターが形成されている基板に塗布、パターニングを行うことになり、最終的に形成されるRGBカラーフィルターには隣接するRGB画素間の膜厚差(画素間段差または色間段差ともいう。)が生じることが避けられない。この色間段差は、液状のカラーレジスト使用時に顕著であるが、フィルム状のカラーレジスト使用時にも見られる。
また、色間段差以外にもRGBの各画素間に遮光を目的として形成されるブラックマトリックスが、従来のクロムから樹脂に置き換わることにより膜厚が増し、画素とブラックマトリックスが重なる部分のカラーフィルターが局部的に盛り上がることにより、画素内でも段差が発生する。これらの段差は液晶ディスプレイを構成する2枚のガラス基板の隙間であるセルギャップの不均一による液晶密度のばらつきや色むら、さらにはギャップそのものの寸法に制限を与え、パネル性能に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、このような段差を平坦化するため、種々の研磨液を用いて研磨することが提案されている。例えば、特許文献1にはアルミナ等の微粒子を液中に混合、拡散した研磨剤で着色インキ被膜を研磨するカラーフィルターの製造方法が提案されている。
特開平07−151911号公報
しかしながら、ゼータ電位が正である研磨液を使用した場合、研磨速度および色間段差の解消速度は速いものの、画素の仕上がりが中心と端で厚さが大きく異なった丸みを帯びた形状となり、液晶ディスプレイが見る方向によって色の見え方が異なる欠点があった。
そこで、研磨後の画素の中心と端での膜厚差が小さい研磨液が望まれていた。
そこで、研磨後の画素の中心と端での膜厚差が小さい研磨液が望まれていた。
本発明の目的は、画素内での膜厚が均一であり、さらに色間段差を効率的に解消することができる、液晶ディスプレイ用カラーフィルターの研磨に好適な有機膜研磨用研磨液及びこれを用いた有機材料の膜(有機膜)の研磨方法を提供することである。
(1)本発明は、砥粒を水に分散させた研磨液であり、研磨液中の砥粒のゼータ電位が負である有機膜研磨用研磨液に関する。
(2)また、本発明は、砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が、−20mV〜−100mVの範囲である前記(1)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(3)また、本発明は、砥粒が、酸化セリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアから選ばれた1種以上である前記(1)または(2)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(2)また、本発明は、砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が、−20mV〜−100mVの範囲である前記(1)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(3)また、本発明は、砥粒が、酸化セリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアから選ばれた1種以上である前記(1)または(2)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(4)また、本発明は、砥粒を分散させるための分散剤を含有してなる前記(1)〜(3)のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(5)また、本発明は、分散剤が、ポリアクリル酸アンモニウム塩、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含むポリマー、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンから選ばれた1種以上である前記(4)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(6)また、本発明は、有機膜が液晶パネル用カラーフィルター、液晶パネル用透明樹脂又は液晶パネル用ブラックマトリクスである前記(1)〜(5)のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(7)さらに、本発明は、研磨する有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、前記(1)〜(6)のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する有機膜の研磨方法に関する。
(5)また、本発明は、分散剤が、ポリアクリル酸アンモニウム塩、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含むポリマー、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンから選ばれた1種以上である前記(4)記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(6)また、本発明は、有機膜が液晶パネル用カラーフィルター、液晶パネル用透明樹脂又は液晶パネル用ブラックマトリクスである前記(1)〜(5)のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液に関する。
(7)さらに、本発明は、研磨する有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、前記(1)〜(6)のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する有機膜の研磨方法に関する。
本発明の有機膜研磨用研磨液を用いれば、研磨によりカラーフィルターの断面形状が良好な状態で、画素内での膜厚差および色間段差を解消することができ、有機材料の研磨方法に極めて好適であり、このため、カラーフィルター製造の高品質化に寄与することができる。
本発明で、有機膜研磨用研磨液中での砥粒のゼータ電位は負であり、−20mV〜−100mVの範囲であることが好ましく、−30mV〜−90mVの範囲がより好ましい。電位が高すぎると被研磨面の断面の形状が丸みを帯び、良好な形状が得られない。また、ゼータ電位の絶対値が20mV未満の領域では砥粒間の斥力が低下することで砥粒の凝集が生じ、安定した研磨液が得られない場合がある。
さらに、一般的に有機膜表面の電位が負であることから、電位が低すぎると被研磨膜との斥力が大きくなりすぎ、研磨速度が大きく低下する可能性がある。
さらに、一般的に有機膜表面の電位が負であることから、電位が低すぎると被研磨膜との斥力が大きくなりすぎ、研磨速度が大きく低下する可能性がある。
なお、本発明において、研磨液中での砥粒のゼータ電位とは、研磨液を遠心分離した上澄み液を電気泳動法により測定したゼータ電位を指す。具体的には研磨液を遠沈管に25g量り取った後、25℃、8000min−1で30分間遠心分離し、その上澄み液をマルバーン社製ゼータサイザー3000HSでゼータ電位を測定した。
本発明における砥粒としてはアルミナ、シリカ、セリア(酸化セリウム)、ジルコニア、チタニア、酸化鉄、酸化マンガン等のケイ素及び金属元素の酸化物からなる粒子を用いることができる。特に酸化セリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアから選ばれるのが好ましい。
また、砥粒を水中に分散させる方法としては、通常の撹拌機による分散処理の他にホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミルなども使用でき、特に制限はない。
本発明の研磨液中の砥粒の平均粒子径は、0.01μm〜20μmであることが好ましく、0.02μm〜10μmであることがより好ましく、0.05μm〜10μmであることがさらに好ましい。砥粒の平均粒子径が0.01μm未満であると研磨速度が低くなりすぎ、20μmを超えると研磨する膜に傷がつき易くなるからである。なお、本発明において酸化セリウム粒子の平均粒子径とはレーザ回折式粒度分布計で測定した累積中央値を示す。
本発明の有機膜研磨用研磨液は、砥粒を分散させるための分散剤を含有するのが好ましい。分散剤を添加する場合、ゼータ電位を負にする必要があることから、例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩や、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含む高分子分散剤が好ましい。
また、他の水溶性陰イオン性分散剤、水溶性非イオン性分散剤、水溶性両性分散剤などを用いることもできる。
また、他の水溶性陰イオン性分散剤、水溶性非イオン性分散剤、水溶性両性分散剤などを用いることもできる。
水溶性陰イオン性分散剤としては、例えば、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、特殊ポリカルボン酸型高分子分散剤等が挙げられる。
また、水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
また、水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
さらに、水溶性両性分散剤としては、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
これらの分散剤添加量は、分散液又は研磨液中や研磨液中の粒子の分散性及び沈降防止との関係から、砥粒100重量部に対して、0.01重量部〜2.0重量部の範囲が好ましい。また分散剤の分子量は、100〜50,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。分散剤の分子量が100未満の場合は、有機膜を研磨するときに、十分な研磨速度が得られなくなる傾向があり、分散剤の分子量が50,000を超えた場合は、粘度が高くなり、研磨液の保存安定性が低下する傾向がある。
ただし、研磨液の使用pHにおいて、分散剤を使用せずに砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が−30mV〜−100mVの範囲となる場合は、分散剤を使用しなくても良い。
本発明の研磨液には上述した材料の他に、一般に研磨液に添加される、染料、顔料等の着色剤、ポリビニルアミン、アクリル酸エステル誘導体等の添加剤、pH調整剤、水以外の溶媒などを、研磨液の効果を損なわない範囲で添加しても良い。
本発明の研磨液には上述した材料の他に、一般に研磨液に添加される、染料、顔料等の着色剤、ポリビニルアミン、アクリル酸エステル誘導体等の添加剤、pH調整剤、水以外の溶媒などを、研磨液の効果を損なわない範囲で添加しても良い。
本発明の有機膜の研磨方法は、有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、上記本発明の研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する。
以下、基板表面に形成した液晶RGBカラーフィルターの研磨方法について説明するが、このような有機材料の研磨方法に限定されるものではない。本発明の有機膜の研磨方法において、使用できる研磨装置としては、基板を保持するホルダーと、研磨布(パッド)を貼り付けられ、回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある定盤とを有する一般的な研磨装置でよく、特に制限はない。
また、研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等特に制限はないが、研磨布に研磨液がたまるような溝加工を施すことが好ましい。
以下、基板表面に形成した液晶RGBカラーフィルターの研磨方法について説明するが、このような有機材料の研磨方法に限定されるものではない。本発明の有機膜の研磨方法において、使用できる研磨装置としては、基板を保持するホルダーと、研磨布(パッド)を貼り付けられ、回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある定盤とを有する一般的な研磨装置でよく、特に制限はない。
また、研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等特に制限はないが、研磨布に研磨液がたまるような溝加工を施すことが好ましい。
さらに、研磨条件に制限はないが、定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200min−1以下の低回転が好ましく、また、基板にかける圧力は研磨後に、基板の研磨表面に傷が発生しないように9.8×104Pa以下(1kg/cm2以下)にすることが好ましい。
本発明の研磨液を研磨装置に供給する方法は、研磨している間、研磨布に研磨液をポンプ等で連続的に供給できれば特に制限はない。
さらに、この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤなどを用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
さらに、この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤなどを用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
本発明の研磨液は液晶パネル用カラーフィルターの他、液晶パネル用透明樹脂、液晶パネル用ブラックマトリクス等の有機材料の膜の研磨に使用できる。
液晶パネル用透明樹脂とは、主にアクリル系の樹脂で、オーバーコート材も含まれる。オーバーコート以外の用途としては、カラーフィルターの透過部やカラーフィルター上に形成される透明な樹脂によるパターンで、液晶の配向方向を制御すること等に用いられる。
液晶パネル用ブラックマトリクスとしては、アクリル系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂等が使用される。
液晶パネル用透明樹脂とは、主にアクリル系の樹脂で、オーバーコート材も含まれる。オーバーコート以外の用途としては、カラーフィルターの透過部やカラーフィルター上に形成される透明な樹脂によるパターンで、液晶の配向方向を制御すること等に用いられる。
液晶パネル用ブラックマトリクスとしては、アクリル系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂等が使用される。
本発明の研磨液および有機膜の研磨方法に適用できる有機材料としては、フェノール、エポキシ、不飽和ポリエステル、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの熱硬化性樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルホルマリン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化塩化エチレンなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらの中で、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化塩化エチレンなどのフッ素樹脂を用いると膜の低誘電率化に有効であり、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂などを用いると膜の耐熱性に有効であるが、特に制限は無い。
以下、本発明の実施例、比較例をあげてさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により制限するものではない。
(カラーフィルター基板の作製)
清浄な5cm角のガラス基板表面に1500Åのクロム薄膜層をスパッタ法にて形成した。その後、液状レジスト(ローム アンド ハース社製、PHOTOPOSIT SN 50A)を塗布し、マスク露光後、現像処理を行い不要なレジスト層を除去した。また2%硝酸アンモニウムセリウム溶液にてエッチング処理を行い、ラインアンドスペースが30/70μm幅のクロム層(ブラックマトリクス)を形成した。
清浄な5cm角のガラス基板表面に1500Åのクロム薄膜層をスパッタ法にて形成した。その後、液状レジスト(ローム アンド ハース社製、PHOTOPOSIT SN 50A)を塗布し、マスク露光後、現像処理を行い不要なレジスト層を除去した。また2%硝酸アンモニウムセリウム溶液にてエッチング処理を行い、ラインアンドスペースが30/70μm幅のクロム層(ブラックマトリクス)を形成した。
さらに、赤色顔料を含むカラーフィルター用樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名PD−500、アクリル系樹脂)を塗布した。その後、ブラックマトリクス間のガラス基板上に3本間隔となるようにマスク露光を行い、剥離、ベーク処理を経て、厚さ15000Å、70μm幅のカラーフィルター(赤)を形成した。同様に緑色、青色のカラーフィルターを形成し、評価用カラーフィルター基板を得た。
実施例1
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。X線回折法でこの粉末の相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。
また、焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。さらに、焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察され、粒界に囲まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。X線回折法でこの粉末の相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。
また、焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。さらに、焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察され、粒界に囲まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。
次に、この酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕し、粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察した。結晶子径と同等サイズの微粒子の他に、1〜3μmの大きな多結晶粒子と0.5〜1μmの多結晶粒子が混在していた。
(酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液の作製)
上記で乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩10gと脱イオン水8990gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた分散液を1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。
上記で乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩10gと脱イオン水8990gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた分散液を1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。
この有機膜研磨用研磨液のpHは8.3であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のセリウム粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
また、有機膜研磨用研磨液中のセリウム粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
さらに、有機膜研磨用研磨液中のセリウム粒子のゼータ電位を測定するため、8000min−1、10分間遠心分離し、その上澄み液をマルバーン社製ゼータサイザー3000HSでゼータ電位を測定した。その結果、−69mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
研磨装置(株式会社ナノファクター製、FACT−200)の基板取り付け用吸着パッドを貼り付けたホルダーに2cm角に切断した上記カラーフィルター基板をセットし、発泡ポリウレタンの研磨パッドを貼り付けた定盤上に塗膜(カラーフィルター)面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重が300g/cm2になるように重しを載せた。定盤上に上記1wt%有機膜研磨用研磨液を10ml/minで滴下しながら、定盤を50min−1で60秒間回転させ、カラーフィルターを研磨した。
研磨装置(株式会社ナノファクター製、FACT−200)の基板取り付け用吸着パッドを貼り付けたホルダーに2cm角に切断した上記カラーフィルター基板をセットし、発泡ポリウレタンの研磨パッドを貼り付けた定盤上に塗膜(カラーフィルター)面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重が300g/cm2になるように重しを載せた。定盤上に上記1wt%有機膜研磨用研磨液を10ml/minで滴下しながら、定盤を50min−1で60秒間回転させ、カラーフィルターを研磨した。
研磨後フィルターをホルダーから取り外して、流水で良く洗浄し、洗浄液、超音波洗浄機によってさらに20分間洗浄した。洗浄後、窒素ブローにより乾燥させた。乾燥後、段差計Dektak V200−Si(Veeco社製型番)を用いて、研磨後のガラス基板とカラーフィルター表面の段差を測定し研磨速度を見積もった。画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で240nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた研磨前の断面形状を図1に、研磨後の断面形状を図2に示す。図1及び2において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板からカラーフィルター表面までの段差量で研磨速度を比較した。
研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が142nm程度と小さく、また画素内の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が142nm程度と小さく、また画素内の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
なお、表1の「断面形状」は、研磨後のカラーフィルター基板の中央付近、任意の場所を上述の段差計DEKTAKで1000μmスキャンして観察された画素断面を観察し、次のように評価した。各画素の中央と、画素端部から中央方向へ4μmの地点との膜厚差を求め、段差計観察データ内で最も膜厚差の大きかった画素における値を代表値とした。なお、通常、この代表値が40nm以下が好ましく、80nm以上は好ましくない。
実施例2
(酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例1と同様に乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgと脱イオン水9000gを混合した後、40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを10.6とし、さらに攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた研磨液を1ミクロンフィルターでろ過をし、次いで、脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは10.6であった。
(酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例1と同様に乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgと脱イオン水9000gを混合した後、40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを10.6とし、さらに攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた研磨液を1ミクロンフィルターでろ過をし、次いで、脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは10.6であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のセリウム粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が208nmであった。
実施例1と同様にして有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、−41mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
実施例1と同様にして研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で268nm/minと高速であった。
実施例1と同様にして研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で268nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図3に示す。図3において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が140nm程度と小さく、また画素の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
実施例3
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
純度99.9%のα−アルミナ粉末を純水中に懸濁し超音波分散後、分級により粗大粒子を取り除き平均粒径0.3μm、濃度10wt%のα−アルミナ懸濁液を作製した。このα−アルミナ懸濁液10重量部、ポリアクリル酸アンモニウム塩0.1重量部及び水89.9重量部を加えて溶解し、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは8.2であった。
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
純度99.9%のα−アルミナ粉末を純水中に懸濁し超音波分散後、分級により粗大粒子を取り除き平均粒径0.3μm、濃度10wt%のα−アルミナ懸濁液を作製した。このα−アルミナ懸濁液10重量部、ポリアクリル酸アンモニウム塩0.1重量部及び水89.9重量部を加えて溶解し、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは8.2であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が222nmであった。
実施例1と同様にして有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、−67mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径よびゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径よびゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
実施例1と同様にして研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で438nm/minと高速であった。
実施例1と同様にして研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で438nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図4に示す。図4において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が106nm程度と小さく、また画素の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
実施例4
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例3で作製したα−アルミナ懸濁液10重量部に水90重量部を加えて溶解した後、40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを11.5とし、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例3で作製したα−アルミナ懸濁液10重量部に水90重量部を加えて溶解した後、40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを11.5とし、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が196nmであった。
実施例1と同様にして有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、−46mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
実施例1と同様に研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で596nm/minと高速であった。
実施例1と同様に研磨し、画素間段差及びその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で596nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図5に示す。図5において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が205nm程度と小さく、また画素の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
実施例5
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを10.7とした以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
40wt%水酸化カリウム水溶液を添加することでpHを10.7とした以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が240nmであった。
実施例1と同様にして有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、−36mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
実施例1と同様に研磨し、画素間段差およびその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で660nm/minと高速であった。
実施例1と同様に研磨し、画素間段差およびその形状を測定した。研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で660nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図6に示す。図6において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が100nm程度と小さく、また画素の端と中央で厚さの差がほとんどみられず、断面形状は良好であった。
比較例1
(酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例1と同様に乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgと脱イオン水9000gを混合した後、10wt%硝酸水溶液を添加することでpHを3.8とし、さらに攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた分散液を1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは3.8であった。
(酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液の作製)
実施例1と同様に乾式粉砕して作製した酸化セリウム粒子1kgと脱イオン水9000gを混合した後、10wt%硝酸水溶液を添加することでpHを3.8とし、さらに攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた分散液を1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより1wt%酸化セリウム系有機膜研磨用研磨液を得た。この研磨液のpHは3.8であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のセリウム粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が210nmであった。
実施例1と同様に有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、+52mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
定盤を50min−1で30秒間回転させた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で1800nm/minと高速であった。
定盤を50min−1で30秒間回転させた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で1800nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図7に示す。図7において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差は160nm程度と小さかったが、画素の端と中央で厚さが大きく、形状が丸みを帯びたものとなり、断面形状は不良であった。
比較例2
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
10wt%硝酸水溶液を添加することでpHを3.5とした以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が200nmであった。
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
10wt%硝酸水溶液を添加することでpHを3.5とした以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が200nmであった。
実施例1と同様にして有機膜研磨用研磨液のゼータ電位を測定した。その結果、+55mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
比較例1と同様にしてカラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で2040nm/minと高速であった。
比較例1と同様にしてカラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で2040nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図8に示す。図8において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が160nm程度と小さかったが、画素の端と中央で厚さが大きく、形状が丸みを帯びたものとなり、断面形状は不良であった。
比較例3
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
水酸化カリウム水溶液を添加しない以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。得られた研磨液のpHは6.7であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
(α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液の作製)
水酸化カリウム水溶液を添加しない以外は実施例4と同様にして、α−アルミナ系有機膜研磨用研磨液を得た。得られた研磨液のpHは6.7であった。
また、有機膜研磨用研磨液中のα−アルミナ粒子の平均粒子径をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
実施例1と同様にゼータ電位を測定した。その結果、+50mVと分散性は良好であった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
また、1、3、6ヶ月後に有機膜研磨用研磨液を十分攪拌した後に、粒子径及びゼータ電位を測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(カラーフィルターの研磨)
比較例1と同様にしてカラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で1880nm/minと高速であった。
比較例1と同様にしてカラーフィルターを研磨した。
画素間段差及びその形状を測定した研磨結果を表1に示す。ガラス基板とカラーフィルターとの段差から算出した研磨速度は赤色部で1880nm/minと高速であった。
また、段差計により得られた断面形状を図9に示す。図9において右側はガラス基板まで樹脂層を削ったもので、突起はブラックマトリックスを表す。ガラス基板から塗膜表面までの段差量で研磨速度を比較した。研磨後のカラーフィルターは画素間での段差が175nm程度と小さかったが、画素の端と中央で厚さが大きく、形状が丸みを帯びたものとなり、断面形状は不良であった。
Claims (7)
- 砥粒を水に分散させた研磨液であり、研磨液中の砥粒のゼータ電位が負である有機膜研磨用研磨液。
- 砥粒の研磨液中におけるゼータ電位が、−20mV〜−100mVの範囲である請求項1記載の有機膜研磨用研磨液。
- 砥粒が、酸化セリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアから選ばれた1種以上である請求項1または2記載の有機膜研磨用研磨液。
- 砥粒を分散させるための分散剤を含有してなる請求項1〜3のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液。
- 分散剤が、ポリアクリル酸アンモニウム塩、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含むポリマー、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミンから選ばれた1種以上である請求項4記載の有機膜研磨用研磨液。
- 有機膜が液晶パネル用カラーフィルター、液晶パネル用透明樹脂又は液晶パネル用ブラックマトリクスである請求項1〜5のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液。
- 研磨する有機膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、請求項1〜6のいずれか記載の有機膜研磨用研磨液を有機膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を相対的に動かして有機膜を研磨する有機膜の研磨方法。
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-
2006
- 2006-03-22 JP JP2006078202A patent/JP2007138133A/ja active Pending
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