JP2007137714A - 単結晶の製造方法及び単結晶の製造装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kamata
弘之 鎌田
Toshiaki Mabuchi
利明 馬淵
Kunihiro Naoe
邦浩 直江
Shoji Mimura
彰治 味村
Kazuo Sanada
和夫 真田
Noboru Ichinose
昇 一ノ瀬
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Abstract

【課題】製造条件の変動を抑制し、結晶内の品質のばらつきを低減することができる単結晶の製造方法及び単結晶の製造装置を提供する。
【解決手段】るつぼ3内の原料11の質量減少量をロードセル7aによりモニタして、るつぼ3内の原料11の質量減少量が一定になるように、析出部の温度を調節する。また、蓋5の下面に成長した単結晶の質量増加量をロードセル7bによりモニタし、単結晶の質量増加量をその厚さ方向の成長速度に換算する。そして、その換算結果に基づき、蓋5の下面に成長した単結晶表面(析出面)と原料11の表面との距離が一定になるように、蓋5を上方に移動させるモータ6の駆動速度を調節する。
【選択図】図1

Description

本発明は、昇華法により金属窒化物の単結晶を製造する方法及びその際使用する単結晶の製造装置に関し、特に、発光ダイオード及びレーザダイオード用成長基板並びにパワーデバイス用基板として使用される単結晶の製造方法及び単結晶の製造装置に関する。
近時、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウム(In)等の3族の元素を含む窒化物半導体材料に関する研究開発の発展が著しく、窒化物半導体材料を使用した青色発光ダイオード及び紫外発光ダイオードを搭載した発光デバイスが市販され始めている。一般に、これらの発光ダイオードは基板上に形成されており、例えば、窒化ガリウム(GaN)系青色発光ダイオードは、基板上に有機金属気相成長法(Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)又はハロゲン系気相成長法(Halide Vapor Phase Epitaxy:HVPE)等の方法により形成されている。現在、その成長基板としては、主にサファイヤ基板が使用されているが、サファイヤはGaN系発光材料との格子不整合が13.8%と大きく、ミスフィット転位の発生数が多いという問題点がある。
このため、GaN系発光ダイオードの更なる高輝度化及び長寿命化を実現するために、サファイヤよりも格子不整合が小さい基板材料が求められており、GaN系発光材料との格子不整合が2.4%と小さく、サファイヤよりも熱伝導率が一桁以上高い窒化アルミニウム(AlN)単結晶を基板として利用するための検討がなされている。
このAlN単結晶の製造方法としては、一般に、多結晶AlN粉末を昇華させた後、昇華温度よりも低い温度で単結晶を析出させる昇華法が利用されている(特許文献1及び2並びに非特許文献1参照)。図6は昇華法を利用した従来の単結晶の製造装置を模式的に示す断面図である。図6に示すように、従来、昇華法により単結晶を製造する場合は、蓋101b付きのるつぼ101が使用されている。そして、るつぼ本体101aの底部に多結晶粉末等の原料102を設置し、加熱用ヒータ103によりるつぼ101の周囲を加熱して原料102を気化させる。気化した原料は、るつぼ本体101aの上部に設けられた開口部に嵌合された蓋101bに接触することにより冷却され、蓋101bの表面に単結晶が析出する。従って、図6に示す従来の単結晶の製造装置においては、るつぼ101の下部(底部)が昇華部(気化部)111となり、上部(蓋部)が析出部112となる。なお、従来の単結晶の製造方法においては、蓋101bの内面の単結晶を析出させる領域上に、予め種結晶104が形成されている場合もある。
特表2003−519064号公報 特表2002−527343号公報 R. Schlesser, R. Dalmau, Z. Sitar、「Seeded growth of AlN bulk single crystals by sublimation 」,2002年,"Journal of Crystal Growth",第241号,p.416−420
しかしながら、前述の従来の技術には以下に示す問題点がある。図7は図6に示す単結晶製造装置で単結晶を製造しているときのるつぼ内の状態を模式的に示す断面図である。図7に示すように、従来の単結晶製造装置を使用し、昇華法により単結晶を製造した場合、るつぼ101内に設置された原料102の表面形状は、反応時間が経過するに従い、平坦状から丘状へと変化する。この現象は、るつぼ101を周囲から加熱しているため、原料102の中心部よりも外周部の方が加熱されやすいということ、及び原料102が固体であることに起因している。このように、原料102の表面形状が丘状に変化すると、原料102の表面積が変化するため、図6に示す従来の装置を使用した昇華法による単結晶の製造方法には、経時的に製造条件が変化するという問題点がある。
なお、特許文献2には、結晶成長界面の相対位置を一定に保持することが記載されているが、この特許文献2に記載されているAlNの製造方法には、析出量のフィードバック機構を設けていないため、移動速度を経験的にしか設定することができず、品質のバラツキをまねくおそれがあるという問題点がある。
また、従来の昇華法による単結晶の製造方法においては、るつぼの蓋101bは、るつぼ本体101bの開口部に嵌合され、静置されているため、蓋101bの内面に析出した結晶105の表面は、結晶が成長するに従い下方に向かって変化する。即ち、製造開始直後は、蓋101bの表面又は蓋101bの内面上に形成された種結晶104の表面が結晶の析出位置であるが、結晶105が成長するに従い結晶の析出位置は原料102側に移動する。このように、結晶の析出位置が変化すると、気体から固体への凝縮過程における温度及び時間が変化する。このため、従来の装置を使用した昇華法により製造された単結晶には、その成長方向に沿って物理的性質が異なっているという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、製造条件の変動を抑制し、結晶内の品質のばらつきを低減することができる単結晶の製造方法及び単結晶の製造装置を提供することを目的とする。
本願第1発明に係る単結晶の製造方法は、気化部において金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する工程と、析出部において前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる工程と、を有し、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節することを特徴とする。
本発明においては、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように気化部の温度を調節しているため、製造過程における条件の変動を抑制することができ、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を得ることができる。
本願第2発明に係る単結晶の製造方法は、気化部において金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する工程と、析出部において前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる工程と、を有し、前記窒化金属単結晶の析出量に基づいて前記窒化金属単結晶の析出面の高さ位置が一定になるように前記基材の高さ位置を調節することを特徴とする。
本発明においては、窒化金属単結晶の析出量に基づいて窒化金属単結晶の析出面の高さ位置が一定になるように基材の位置を調節しているため、製造過程における条件の変動を抑制することができ、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を得ることができる。
この単結晶の製造方法では、更に、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節することもできる。このように、窒化金属単結晶の析出面の高さ位置を一定にすると共に、前記原料の単位時間あたりの減少量を一定にすることにより、製造過程における条件の変動を抑制する効果が高まり、結晶内の品質のばらつきが極めて少ない単結晶を製造することができる。この場合、前記原料の質量を測定し、その変化量から前記原料の減少量を求めてもよい。
また、前記窒化金属単結晶の質量を測定し、その変化量から前記窒化金属単結晶の析出量を求めることができる。その場合、前記窒化金属単結晶の単位時間あたりの析出量をこの窒化金属単結晶の厚さ方向における成長速度に換算し、前記成長速度に応じた速度で前記基材を前記原料から遠ざかる方向に移動させてもよい。
更に、前述の第1及び第2発明の単結晶の製造方法は、前記原料として、窒化アルミニウムを使用することができる。更にまた、前記基材の前記原料側の面に予め種結晶を形成しておいてもよい。
本願第3発明に係る単結晶の製造装置は、金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する気化部と、前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる析出部と、前記原料の質量を測定する第1測定部と、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節する温度調節部と、を有することを特徴とする。
本発明においては、第1測定部で測定された原料の質量の減少量に応じて、温度調節部により、単位時間あたりの原料の減少量が一定になるように気化部の温度を調節しているため、製造条件の変動が抑制され、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を製造することができる。
本願第4発明に係る単結晶の製造装置は、金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する気化部と、前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる析出部と、前記窒化金属単結晶の質量を測定する第2測定部と、前記窒化金属単結晶の質量の増加量に基づいて前記窒化金属単結晶の析出面の高さ位置が一定になるように前記基材の位置を調節する析出位置調節部と、を有することを特徴とする。
本発明においては、第2測定部により測定された窒化金属単結晶の質量の増加量に基づき、析出位置調節部により、析出面の位置が一定になるように、基材の位置を調節しているため、製造条件の変動が抑制され、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を製造することができる。
この単結晶の製造装置は、更に、前記原料の質量を測定する第1測定部と、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節する温度調節部と、を有していてもよい。これにより、製造条件の変動を抑制する効果が向上し、結晶内の品質のばらつきが極めて少ない単結晶を製造することができる。
また、前記析出位置調節部は、前記基材を前記原料から遠ざかる方向又は近づく方向に移動させる速度可変駆動モータを有していてもよい。これにより、前記モータの駆動速度を調節することにより、容易に前記析出面の位置を一定に保持することができる。
更に、前述の第3及び第4発明の単結晶の製造装置における前記気化部及び前記析出部は、真空チャンバー内に配置されたるつぼ内に設けることができる。更にまた、前記基材の前記原料側の面には、種結晶が形成されていてもよい。
本発明によれば、単位時間あたりの原料の減少量が一定になるように気化部の温度を調節するか、窒化金属単結晶の析出量に基づき析出面の位置が一定になるように基材と原料との間隔を調節するか、又はその両方を行っているため、製造条件の変動が抑制され、結晶内の品質のばらつきを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る単結晶製造装置について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本実施形態の単結晶製造装置を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の単結晶製造装置10は、チャンバー1の下部に配置された支持台2上に、一方の端部に開口部が設けられ、底部に原料11が配置される筒状のるつぼ3が、開口部を上にして載置されている。そして、るつぼ3の内部には、単結晶を析出させる基材となる蓋5が、支柱4に固定された状態で配置されている。この蓋5の下面、即ち、原料11側の面には、種結晶12が形成されていてもよい。また、るつぼ蓋支柱4は、例えば速度可変上下駆動モータ6等により、上下方向にその位置を移動可能となっている。即ち、本実施形態の単結晶製造装置10は、るつぼ4の内部に、蓋5が上下方向に移動可能な状態で配置されている。
更に、支持台2及び支柱4には、夫々ロードセル7a及び7bが取り付けられており、支持台2に取り付けられたロードセル7aにより、るつぼ3内に投入された原料11の質量変化が測定され、るつぼ支柱4に取り付けられたロードセル7bにより、蓋5に付着し、成長した単結晶の質量が測定される。更にまた、チャンバー1の上部には、チャンバー内に窒素(N)ガスを導入するためのガス導入口8、及びチャンバー内を排気するためのガス排出口9が設けられており、このガス排出口8には真空ポンプ13が取り付けられている。
なお、本実施形態の単結晶製造装置10においては、るつぼ3の周囲には加熱ヒータ(図示せず)が配置されており、この加熱ヒータによりるつぼ3が加熱される。そして、るつぼ3の下部が昇華部(気化部)となり、蓋5の下面側が析出部となる。
次に、本実施形態の単結晶製造装置10の動作、即ち、本実施形態の単結晶製造装置10を使用した単結晶の製造方法について説明する。先ず、図1に示すように、るつぼ3内に、例えばAlN多結晶粉末等の窒化金属粉末からなる原料11を投入した後、モータ6を動作させて蓋5をるつぼ3内の所定の位置に配置する。次に、チャンバー1内を排気した後、ガス導入口からNガスを所定量導入すると共に、抵抗加熱又は高周波加熱等によりるつぼ3を加熱し、原料11を気化させる。この気化した原料11は、蓋5の下面に接触することにより冷却され、種結晶12上に単結晶が析出する。
このとき、ロードセル7aより、るつぼ3内の原料11の質量減少量を測定すると共に、ロードセル7bにより、蓋5の下面上に析出した単結晶の質量増加量を測定する。そして、これらの質量変化に応じて、モータ6により蓋5の位置、即ち、蓋5の下面の高さ位置及び気化部の温度を調節する。具体的には、ロードセル7aで測定された原料11の質量減少量が一定になるように、気化部の温度を調節すると共に、ロードセル7bで測定された単結晶の質量増加量を、その厚さ方向の成長速度に換算し、モータ6の駆動速度を調節して、単結晶の成長速度と同じ速度で蓋5を上方に移動させることにより、蓋5の下面に成長した単結晶表面(析出面)の高さ位置が一定になるようにする。
図2(a)は本実施形態の単結晶製造装置10における単結晶製造開始直後のるつぼ3内の状態を模式的に示す断面図であり、図2(b)は製造途中のるつぼ3内の状態を模式的に示す断面図である。また、図3(a)及び(b)は横軸に温度をとり、縦軸に原料11の表面からの距離をとって、製造途中の析出部の温度分布を示すグラフ図である。図2(a)及び(b)に示すように、種結晶12上に厚さtの単結晶13が成長した場合、析出面は、単結晶13の厚さtの分だけ下方、即ち、原料11側に移動する。このとき、析出部における温度分布は、図3(a)又は図3(b)のようになると考えられる。しかしながら、析出部の温度が、図3(a)に示すような状態になると、単結晶の成長温度が経時変化する。即ち、成長条件が変化するため、厚さ方向の物理的性質が変化する。また、析出部の温度が、図3(b)に示すような状態では、均熱域(温度一定の領域)に原料ガスが滞在する時間が異なるため、厚さ方向の物理的性質が変化してしまう。そこで、本実施形態の単結晶の製造方法においては、単結晶の成長に応じて、蓋5を上方に移動させ、単結晶析出面の高さ位置が一定になるようにしている。これにより、析出部の温度分布が変化せず、一定の温度条件下で単結晶を析出させることができるため、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を得ることができる。
本実施形態の単結晶製造装置10においては、るつぼ3内の原料11の質量減少量をモニタするロードセル7aと、蓋5の下面に成長した単結晶の質量増加量をモニタするロードセル7bとを設け、るつぼ3内の原料11の質量減少量が一定になるように析出部の温度を調節すると共に、単結晶の厚さ方向の成長速度に対応した速度で蓋5を上方に移動させ、蓋5の下面に成長した単結晶表面(析出面)の位置が一定になるようにしているため、製造条件の変動が抑制され、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を製造することができる。
なお、本実施形態の単結晶製造装置10は、例えば、AlNなどの窒化金属単結晶、SiC単結晶,ZnSe単結晶等の製造に適用することができる。また、本実施形態においては、窒化金属の多結晶粉末を原料11として使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、原料11として金属Alを使用し、Al融液を蒸発させ、これとNガスを混合することにより、AlNの単結晶を成長させることもできる。
更に、本実施形態の単結晶製造装置10においては、るつぼ3内の原料11の質量減少量をモニタするロードセル7aと、蓋5の下面に成長した単結晶の質量増加量をモニタするロードセル7bとの2つのロードセルを設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロードセル7a及び7bのうち一方のみを設け、単位時間あたりの原料の減少量が一定になるように析出部の温度を調節するか、又は、窒化金属単結晶の質量の増加量に基づき析出面の位置が一定になるように基材の位置を調節してもよい。その場合でも、図6に示すような従来の製造装置で製造する場合に比べて、製造条件の変動が抑制され、結晶内の品質のばらつきが少ない単結晶を製造することができる。
以下、本発明の実施例の効果について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。先ず、本発明の実施例として、図1に示す単結晶製造装置10を使用し、下記表1に示す条件で、昇華法によりAlN単結晶を作製した。なお、本実施例においては、るつぼ3が載置された支持台2をロードセル7a上に配置した。また、蓋5が固定されている支柱4をロードセル7bで支持すると共にこのロードセル7bの側面に支柱を上下方向に移動させるためのサーボモータ6を設置した。更に、るつぼ3の加熱方式は、抵抗加熱又は高周波加熱とした。更に、単位時間あたりの原料11の質量減少量が一定になるように、原料11の質量減少量に基づき、気化部の温度をフィードバック制御した。更にまた、支柱4を取り付けたロードセル7bにより、析出物(AlN単結晶)の質量を測定し、その増加量を厚さ方向の成長速度に換算した値に基づいてサーボモータ6の駆動速度を変化させることにより、単結晶析出面の高さ位置を一定に保持した。
Figure 2007137714
30時間経過後、種結晶12の上に、11mmの厚さのAlN単結晶が析出していた。図4はAlN単結晶の切断方向及び研磨面を示す斜視図である。なお、図4においては、研磨面をハッチングをかけて示している。図4に示すように、AlN単結晶を、先ず、c軸方向に対して垂直に切断した後、この表面を規準として、その厚さ方向に2mm毎に切断し、No.1乃至No.5の試料を作製した。そして、切断された各試料について、後に成長した方の面を鏡面研磨し、この研磨面に対してX線ロッキングカーブを測定した。図5はX線ロッキングカーブ測定位置を示す図である。なお、図5においては測定個所にハッチングをかけて示す。図5に示すように、X線ロッキングカーブの測定は、X線を縦1mm、横1mmになるように絞って各試料に照射し、面内において5点測定した。下記表2にロッキングカーブ測定により得たAlN(0002)面の半値幅を示す。
Figure 2007137714
次に、本発明の比較例として、図1に示す単結晶製造装置を使用し、従来の製造装置と同様に、蓋の位置を固定すると共に析出部の温度を調整せずにAlN単結晶を作製し、前述の実施例と同様の方法で評価した。なお、上記以外の条件は、前述の実施例と同じにした。その結果を下記表3に示す。
Figure 2007137714
上記表2及び表3に示すように、本発明の範囲内で作製した実施例のAlN単結晶は、従来の方法で作製した比較例のAlNに比べて、厚さ方向の結晶性分布を著しく低減することができた。その結果、結晶内の品質のばらつきが少ないAlN単結晶が得られた。
本発明の実施形態の単結晶製造装置を模式的に示す断面図である。 (a)は図1に示す単結晶製造装置における単結晶製造前のるつぼ内の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は製造途中のるつぼ内の状態を模式的に示す断面図である。 (a)及び(b)は横軸に温度をとり、縦軸に原料11の表面からの距離をとって、析出部の温度分布を示すグラフ図である。 AlN単結晶の切断方向及び研磨面を示す斜視図である。 X線ロッキングカーブ測定位置を示す図である。 昇華法を利用した従来の単結晶の製造装置を模式的に示す断面図である。 図6に示す単結晶製造装置で単結晶を製造しているときのるつぼ内の状態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1;チャンバー
2;支持台
3;るつぼ
4;支柱
5;蓋
6;モータ
7a、7b;ロードセル
8;ガス導入口
9;排気口
10;単結晶製造装置
11、102;原料
12、104;種結晶
101;るつぼ
101a;るつぼ本体
101b;蓋
103;加熱用ヒータ
105;成長結晶
111;昇華部
112;析出部

Claims (14)

  1. 気化部において金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する工程と、析出部において前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる工程と、を有し、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 気化部において金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する工程と、析出部において前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる工程と、を有し、前記窒化金属単結晶の析出量に基づいて前記窒化金属単結晶の析出面の高さ位置が一定になるように前記基材の高さ位置を調節することを特徴とする単結晶の製造方法。
  3. 更に、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節することを特徴とする請求項2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記原料の質量を測定し、その変化量から前記原料の減少量を求めることを特徴とする請求項1又は3に記載の単結晶の製造方法。
  5. 前記窒化金属単結晶の質量を測定し、その変化量から前記窒化金属単結晶の析出量を求めることを特徴とする請求項2又は3に記載の単結晶の製造方法。
  6. 前記窒化金属単結晶の単位時間あたりの析出量をこの窒化金属単結晶の厚さ方向における成長速度に換算し、前記成長速度に応じた速度で前記基材を前記原料から遠ざかる方向に移動させることを特徴とする請求項5に記載の単結晶の製造方法。
  7. 前記原料として、窒化アルミニウムを使用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
  8. 前記基材の前記原料側の面に予め種結晶を形成しておくことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
  9. 金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する気化部と、前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる析出部と、前記原料の質量を測定する第1測定部と、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節する温度調節部と、を有することを特徴とする単結晶の製造装置。
  10. 金属又は窒化金属からなる原料を窒素ガス雰囲気中で気化させて窒化金属ガスを生成する気化部と、前記窒化金属ガスを冷却して基材表面に窒化金属単結晶を析出させる析出部と、前記窒化金属単結晶の質量を測定する第2測定部と、前記窒化金属単結晶の質量の増加量に基づいて前記窒化金属単結晶の析出面の高さ位置が一定になるように前記基材の高さ位置を調節する析出位置調節部と、を有することを特徴とする単結晶の製造装置。
  11. 更に、前記原料の質量を測定する第1測定部と、前記原料の単位時間あたりの減少量が一定になるように前記気化部の温度を調節する温度調節部と、を有することを特徴とする請求項10に記載の単結晶の製造装置。
  12. 前記析出位置調節部は、前記基材を前記原料から遠ざかる方向又は近づく方向に移動させる速度可変駆動モータを有することを特徴とする請求項10又は11に記載の単結晶の製造装置。
  13. 前記気化部及び前記析出部は、真空チャンバー内に配置されたるつぼ内に設けられていることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の単結晶の製造装置。
  14. 前記基材の前記原料側の面には、種結晶が形成されていることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の単結晶の製造装置。

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WO2009072378A1 (ja) * 2007-12-04 2009-06-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. AlN結晶およびその成長方法
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US10287651B2 (en) 2014-09-04 2019-05-14 Research Institute Of Industrial Science & Technology Thermal reduction apparatus for metal production, gate device, condensing system, and control method thereof

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