JP2007137468A - 断熱性発現粘着ラベル - Google Patents
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【解決手段】四辺形の対向する2辺に沿って形成した端縁接着部22と、端縁接着部間の中央に形成した中央接着部21と、中央接着部と端縁接着部との間に形成した中間接着部23と、によって、非熱収縮性基材11と熱収縮性フィルム12とを積層する。熱収縮性フィルム12の外面に、中央接着部の両側に位置する中央粘着剤層31と、四辺形の対向する2辺に沿って位置する端縁粘着剤層32とを形成する。積層体の全厚を貫通させてラベル中央に横方向H形の切目線を形成する。H形切目線を構成する縦切目線4は、中央接着部21内に延在するとともに少なくとも1つの途切れ箇所6を有するので、当該縦切目線4の箇所においてラベルが反り返ることがない。
【選択図】図1
Description
特許文献1の断熱容器は、薄肉容器と、その周壁部に固着された積層体とから構成される。積層体は、熱収縮率の互いに異なる台紙と熱収縮フィルムが、間隔をおいた複数の貼合せ部で接着されていて、熱収縮率の大きい熱収縮フィルムの側で周壁部に固着されている。容器に高温のコーヒー等を注ぐと、その熱により熱収縮フィルムが縮み、その結果、波状のしわが発生して断熱性を有するに至る。
積層体において、台紙と熱収縮フィルムとを連結する複数の貼合せ部のうち、少なくとも1つの貼合せ部には、略I字状の切目線が設けられている。熱収縮フィルムが縮む際、このI字状切目線の部分が窓の如く開いて、これにより視覚的な訴求効果を高めている。
すなわち、積層体における熱収縮率の大きい熱収縮フィルムを内側にして積層体を薄肉容器の外面に取り付けた際に、積層体の左右方向の両側端部が固着されていないため、薄肉容器の外面に取り付けられた積層体が左右方向の両側端部で浮いてしまい、その結果、薄肉容器の取扱い中に積層体が剥離して脱落してしまうおそれがある。
本発明の断熱性発現粘着ラベルは、非熱収縮性基材と熱収縮性フィルムとを積層してなる四辺形の積層体で構成される。非熱収縮性基材と熱収縮性フィルムは、「四辺形の対向する2辺に沿って形成した端縁接着部」と「端縁接着部間の中央に形成した中央接着部」と「中央接着部と端縁接着部との間に形成した中間接着部」とによって接着されている。
また、熱収縮性フィルムの外面には、「中央接着部の両側に位置する中央粘着剤層」と「四辺形の対向する上記2辺に沿って位置する端縁粘着剤層」とが形成されている。そして、「中央接着部内に延在するとともに少なくとも1つの途切れ箇所を有する縦切目線」と「中央接着部に隣接する両側の中間接着部間を結ぶように縦切目線の上下端縁を通過して延在する横切目線」とが、上記積層体の全厚を貫通して形成されている。
また、本発明の断熱性発現粘着ラベルでは、四辺形の積層体の対向する2辺に沿って端縁粘着剤層を設けているので、当該ラベルを紙カップ等に貼り付けた状態において、ラベル両端縁部が紙カップ等に接着した状態となる。このため、紙カップ等を取り扱う際に、断熱性発現粘着ラベルが剥離して脱落することがなく、取扱いが容易となる。
さらには、縦切目線に途切れ箇所(刃止め)が形成されているので、当該断熱性発現粘着ラベルが貼着された紙カップ等の湾曲壁面の曲率に起因して、当該縦切目線の箇所でラベルが反り返ってくることがなく、紙カップ等の取り扱いがきわめて容易となる。
そのような構成を採用した場合には、熱収縮性フィルムが横方向に収縮するので、上記端縁接着部と平行に延在する波状の膨出部を出現させるのに都合がよい。
断熱性発現粘着ラベルを貼り付けた紙カップ等の取扱中ないしは紙カップ等に熱湯を注入する際に、断熱性発現粘着ラベルが紙カップ等から剥離して脱落することを確実に防止するためには、各粘着剤層がこのような物性を有することが好ましい。
図1は本発明の第1実施形態に係る断熱性発現粘着ラベル1を示す平面図、図2は図1のI−I線断面図、図3は本発明の第2実施形態に係る断熱性発現粘着ラベル1’を示す平面図、図4は図1の断熱性発現粘着ラベルを紙カップに貼着した状態の斜視図、図5は図4の断熱性発現粘着ラベル1の断熱性を発現させた状態の斜視図である。
図中、参照数字1、1'は断熱性発現粘着ラベル、21は中央接着部、22は端縁接着部、23は中間接着部、31は中央粘着剤層、32は端縁粘着剤層、4,4'は縦切目線、5は横切目線、6は刃止め、7は紙カップ、8は膨出部、10は積層体、11は非熱収縮性基材、12は熱収縮性フィルムをそれぞれ表す。
端縁接着部22は、四辺形の対向する2辺に沿って形成した接着部である。中央接着部21は、端縁接着部22、22間の中央位置に縦方向の帯状に形成した接着部である。中間接着部23は、中央接着部21と端縁接着部22との間に縦方向の帯状に形成した接着部である。
すなわち、刃止め6とは切目線が途切れた箇所のことであり、刃止め6の部分では非熱収縮性基材11および熱収縮性フィルム12は、切断されていない。
すなわち、第2実施形態のラベル1'では、縦切目線4'上の中央位置と、上下端縁近傍位置とに、合計3個の刃止め6が形成されている。
なお、本発明においては、縦切目線に形成する刃止め6の数および位置は任意であり、断熱性発現粘着ラベルを構成する積層体が縦切目線に沿って反り返るのを防止できるものであれば、図示したもの以外の構成であってもよい。
断熱性発現粘着ラベル1を紙カップの壁面に貼着すると、当該ラベル1は、中央粘着剤層31と両側端の端縁粘着剤層32とにより紙カップに固定されるので、紙カップの取扱中に断熱性発現粘着ラベル1が剥離して脱落することがない。ラベル1の左右両端が紙カップの壁面に確実に固定されるように、端縁粘着剤層32は、その幅寸法を2mm以上とすることが好ましい。
また、縦切目線4、4'に刃止め6を設けているので、縦切目線4、4'に沿った箇所から断熱性発現粘着ラベル1を構成する積層体10が反り返ってくることがなく、紙カップ7の取扱中に断熱性発現粘着ラベル1が剥離したり脱落することがない。
ラベル中央において上下の横切目線5、5間に挟まれた領域では、中央接着部21とこれに隣接する両側の中間接着部23との間の非熱収縮性基材11が収縮することで、縦切目線4の部分が左右に分離する。その結果、非熱収縮性基材11に波状の膨出部8が形成されて、縦切目線4の箇所に紙カップの壁面が露出する(図5参照)。
また、中央粘着剤層31よりも側端側において、積層体10の非熱収縮性基材11が収縮することにより、端縁粘着剤層32が紙カップ面から剥離するとともに、隣接する中間接着部23同士の間の領域、および中間接着部23と端縁接着部22との間の領域においても、それぞれ非熱収縮性基材11からなる膨出部8が形成される。
以上の結果、ラベル中央部よりも両側において、それぞれ3箇所(合計6個)の膨出部8が形成された状態となり、膨出部8と紙カップとの間に形成された空気層により優れた断熱性が得られる。
なお、第2実施形態の断熱性発現粘着ラベル1'においても、同様の効果が得られる。
横1軸延伸プラスチックフィルムを使用することにより、断熱性発現粘着ラベルを横方向のみに収縮させることができる。すなわち、当該熱収縮性フィルムの延伸方向を端縁接着部22に直交させて配置すれば、図1中左右方向に熱収縮性フィルムが収縮するので、端縁接着部22と平行に延在する波状の膨出部8を出現させるのに都合がよい。
また、粘着剤層は、断熱性発現粘着ラベルを紙カップ等の容器の外面に貼着して容器に熱湯を注入した際に、断熱性発現粘着ラベルが容器から脱落しない程度の耐熱性が必要である。
(1)両面アート紙等を非収縮性基材11として使用し、当該基材11の表面側に基準線を印刷する。この基準線は、後述するように、1つのラベルのほぼ全幅に対応している。
(2)両面アート紙の裏面上の所定位置に、所定間隔で並列に、かつ製造工程の流れ方向に延在する複数の帯状領域に渡って接着剤を塗布し、その上に熱収縮性フィルム12を積層する。並列する各帯状領域に塗布された接着剤は、それぞれ、上記の中央接着部21と、端縁接着部22と、中間接着部23とを構成する。
(3)積層した熱収縮性フィルム12の基材11とは反対側の全面に粘着剤層を形成し、当該粘着剤層面上に離型紙を貼り付ける。
(4)得られた積層物を基準線に沿って切断して、細長い帯状体とする。この帯状体は、複数のラベル1が一列に連続したものであって、後述するように、最終的には個々のラベル毎に分断される。
(5)上記帯状体の裏側から離型紙を剥離しながら、露出した粘着剤層に、のり殺し剤を間隔をおいてパターンコートする。のり殺し剤をコートした領域においては粘着層の粘着性が失われるので、当該コート領域外の領域(つまり、中央粘着剤層31および端縁粘着剤層32)だけが粘着性を有することとなる。
(6)のり殺し剤のパターンコートが終了した後、上記剥離させた離型紙を再度貼り合わせる。この後、当該離型紙を剥がすと、中央粘着剤層31および端縁粘着剤層32が露出するので、この状態でラベル1、1'を紙コップ等の壁面に固定することができる。
(6)必要に応じて、非収縮性基材11としての両面アート紙の表面に絵柄を印刷する。
(7)以上の工程で得られた帯状の積層物を図1に示したような四辺形のラベル形状に打ち抜くと同時に、所望の位置および数の刃止め6を有する縦切目線4、4'および横切目線5を切込み形成する。
(8)最後に、くず巻き上げ、および巻き取りを行う。
21 中央接着部
22 端縁接着部
23 中間接着部
31 中央粘着剤層
32 端縁粘着剤層
4、4' 縦切目線
5 横切目線
6 刃止め
7 紙カップ
8 膨出部
10 積層体
11 非収縮性基材
12 熱収縮性フィルム
Claims (4)
- 非熱収縮性基材(11)と熱収縮性フィルム(12)とを積層してなる四辺形の積層体で構成される断熱性発現粘着ラベルであって、
非熱収縮性基材(11)と熱収縮性フィルム(12)とが、四辺形の対向する2辺に沿って形成した端縁接着部(22)と、端縁接着部間の中央に形成した中央接着部(21)と、中央接着部と端縁接着部との間に形成した中間接着部(23)と、によって接着されており、
熱収縮性フィルム(12)の外面に、中央接着部の両側に位置する中央粘着剤層(31)と、四辺形の対向する上記2辺に沿って位置する端縁粘着剤層(32)とが形成され、
中央接着部内に延在するとともに少なくとも1つの途切れ箇所(6)を有する縦切目線(4、4')と、中央接着部に隣接する両側の中間接着部間を結ぶように縦切目線の上下端縁を通過して延在する横切目線(5)と、が上記積層体の全厚を貫通して形成されていることを特徴とする、断熱性発現粘着ラベル。 - 前記中間接着部(23)は、中央接着部(21)の両側にそれぞれ2つ形成されたことを特徴とする、請求項1記載の断熱性発現粘着ラベル。
- 前記熱収縮性フィルム(12)は、横1軸延伸ポリエステルフィルム、横1軸延伸ポリプロピレンフィルム、横1軸延伸ポリスチレンフィルムのいずれかであって、
当該熱収縮性フィルム(12)は、その延伸方向を上記端縁接着部(22)に直交させて配置したことを特徴とする、請求項1または2記載の断熱性発現粘着ラベル。 - 前記中央粘着剤層(31)および端縁粘着剤層(32)は、紙カップ面への接着強度が100g/20mm以上3000g/20mm以下(JIS Z−0237)の範囲にあり、100℃の雰囲気下での紙カップ面への接着強度が250g/20mm以上あることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の断熱性発現粘着ラベル。
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