JP2007134872A - 画像読取装置における塵埃検知方法および画像読取装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

画像読取装置における塵埃検知方法および画像読取装置ならびに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】読取位置における塵埃有無検知のために、無駄な動作,負荷を少なく、しかも確実かつ正確な塵埃検知を可能にする。
【解決手段】原稿の読取動作開始前に、ゴミ検知のために、原稿搬送ベルト21を回転させて画像データを読み取り、ゴミ有無の判定を行う際に、ゴミ有無検知にかかる時間を短くするため、原稿搬送ベルト21の回転数を、通常の等倍率読取時の速度よりも高速で行うように設定するか、あるいは高速で原稿搬送ベルト21が回転すると、音や振動が発生することになり、また読み取りに係る各部材の早期劣化が懸念されるため、原稿搬送ベルト21の回転数を、通常、等倍率読取時の速度よりも遅く回転させて、低騒音,低振動でゴミ有無検知を行うように設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、周方向へ回転移動することにより原稿をコンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読み取る原稿読取手段とを備えた原稿読取装置,画像形成装置に適用され、特にコンタクトガラス上のトナー,塵などの塵埃付着などの検知を行う塵埃検知方法および装置に関するものである。
図30は従来の自動原稿搬送装置の概略構成図であり、11は原稿または原稿束、12は原稿11が載置される原稿テーブル、13はピックアップコロ、14は給紙ベルト、15はリバースコロ、16はプルアウトローラ、17はターンローラ、18は読取入口ローラである。また、19はコンタクトガラス(スリットガラス)、20は原稿搬送読取モード(シートスルー)時における画像読取装置1の原稿読取位置、21はコンタクトガラス19上に配設された原稿搬送ベルト、22は搬送ベルト駆動ローラ、23は搬送ベルト従動ローラ、24は搬送ベルト加圧ローラである。さらに、25は読取出口ローラ、26は排紙ローラ、27は排紙トレイである。
図30を参照して原稿搬送の動作を説明する。
原稿テーブル12上の原稿11は、ピックアップコロ13により給紙され、給紙ベルト14とリバースコロ15で一枚ずつ分離されて搬送され、さらに、プルアウトローラ16,ターンローラ17および読取入口ローラ18によって搬送され、コンタクトガラス19に到達し、搬送ベルト駆動ローラ22によって駆動される搬送ベルト21に案内されながらコンタクトガラス19上を通過する。
このとき、原稿読取位置20によって原稿の画像が読み取られる。この後、原稿11は、読取出口ローラ25によって搬送され、排紙ローラ26によって排紙トレイ27へ排紙されスタックされる。
前記のように原稿11は、コンタクトガラス19上を移動し、滑りながら搬送されるため、原稿読取面に付着しているトナー,塵埃などがコンタクトガラス19の原稿通過面である上面に付着しやすい。
このようなコンタクトガラス19にトナー,塵埃などが付着した状態で原稿の読み取りが行われると、画像不良(黒すじ,白すじ)が発生し、読取品質の低下を招くことになる。この課題に対処するため種々の発明が提案され、実施されてきている(特許文献1〜4参照)。
特許第3159470号公報 特開2003−48642号公報 特開2002−158835号公報 特開2002−135542号公報
従来の技術では、周方向へ回転移動することにより原稿をコンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送ベルトなどの原稿搬送手段と、コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読み取る画像読取手段とを備えた構成のものにおいて、この原稿搬送手段を一定時間回転駆動し、原稿読取手段によりコンタクトガラスを通して読み取りを行わせ、この読取情報に基づいてゴミ有無検知を行うものがある。
しかし、前記のようにゴミ有無検知のために、原稿搬送手段と原稿読取手段とを所定時間動作させることは、その分、原稿読取時間に原稿読取以外の動作が行われ、それに伴う処理時間が必要で、また駆動負荷が加わることになる。
前記検知処理中は、画像形成が中断されるため、その分、作業性が低下することになる。しかし、高速動作にて前記検知を行うと、それによる駆動負荷により、各部における耐久性が低下し、また騒音の発生など、作業環境にも悪影響を与えることになる。
本発明は、前記従来の課題を解決し、読取位置における塵埃有無検知のために、無駄な動作,負荷を少なく、しかも確実かつ正確な塵埃検知が行われる画像読取装置における塵埃検知方法、および画像読取装置,画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、コンタクトガラス上部に設置され、周方向へ回転移動することにより原稿を前記コンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、前記コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読取位置にてコンタクトガラス下から読み取る原稿読取手段とを備え、原稿非搬送時に前記原稿搬送手段を回転移動させ前記原稿読取手段による読み取りを行い、該読取情報に基づき前記読取位置における塵埃の有無検知を行う画像読取装置における塵埃検知方法であって、倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも、前記塵埃検知時における前記原稿搬送手段の線速を速くするか、あるいは遅く設定することを特徴とし、この方法によって、仕様あるいは作業状態によって、線速を設定することにより、塵埃検知動作を最短時間で行うこと、あるいは騒音の発生や駆動部品への負荷の増大による早期劣化などを抑制することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、コンタクトガラス上部に設置され、周方向へ回転移動することにより原稿を前記コンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、前記コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読取位置にて読み取る原稿読取手段と、原稿非搬送時に前記原稿搬送手段を回転移動させ前記原稿読取手段による読み取りを行い、該読取情報に基づき前記読取位置における塵埃の有無検知を行う塵埃検知手段とを備えた画像読取装置において、倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも、前記塵埃検知時における前記原稿搬送手段の線速を速くするか、あるいは遅く設定する設定手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、仕様あるいは作業状態によって、設定手段により線速を設定することにより、塵埃検知動作を最短時間で行うこと、あるいは騒音の発生や駆動部品への負荷の増大による早期劣化などを抑制することのいずれかの状態にすることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、原稿搬送手段が、コンタクトガラスの搬送上流側と搬送下流側とにローラを配設し、該ローラ間に回転移動可能に無端ベルトを架設した構成であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、原稿搬送手段が、コンタクトガラスに対向設置されたローラ体からなる構成であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4いずれか1項記載の画像読取装置において、塵埃検知時における原稿搬送手段の線速を、倍率等倍の原稿読取時における原稿搬送手段の線速よりも速く設定したことを特徴とし、この構成によって、塵埃検知動作を短時間で行うことが可能となり、読取動作の中断などがなくなり、作業性の低下を防止することができ、高作業性を維持可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜4いずれか1項記載の画像読取装置において、塵埃検知時における原稿搬送手段の線速を、倍率等倍の原稿読取時における原稿搬送手段の線速よりも遅く設定したことを特徴とし、この構成によって、塵埃検知動作を低速で行うため、騒音の発生や駆動部品への負荷の増大による早期劣化などを防止することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6いずれか1項記載の画像読取装置において、原稿搬送手段の表面に凹部を設けたことを特徴とし、この構成によって、原稿搬送手段の表面の凹部は、使用時にコンタクトガラスなどの構成部材や搬送中の原稿に触れないか、触れる程度が他の部位に比べて低いため、他の部位と比較すると経時使用による塵埃が発生しない。よって、塵埃有無検知において原稿搬送手段の塵埃とコンタクトガラス上の塵埃とを区別する際に、凹部を、その区別のための非塵埃部の基準とすることができ、塵埃検知の精度が良好に機能する。
請求項8に記載の発明は、請求項7記載の画像読取装置において、凹部を、原稿搬送手段における原稿搬送方向に対して直交する方向に延在させたことを特徴とし、この構成によって、原稿搬送の主走査方向全範囲にわたって、原稿搬送手段の塵埃検知用の非塵埃部である凹部を基準とした塵埃検知が可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8記載の画像読取装置において、凹部を、原稿搬送手段の複数箇所に設けたことを特徴とし、この構成によって、塵埃検知の基準となる凹部が複数存在し、その面積が増えるため、より正確な非塵埃部の読み取りが可能になり、誤検知を防止することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項3記載の画像読取装置において、複数のローラの中心軸は互いに平行であることを特徴とし、この構成によって、無端ベルトの捩れを防止して凹部が湾曲したり捩じれたりすることを防止して、略直線形状を維持可能となる。よって、直線上の読取ラインを持つ原稿読取手段が、無端ベルトの主走査方向全面にわたって凹部を読み取ることが可能となり、非凹部を読み取ることによる誤検知を防止することが可能になる。
請求項11に記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、原稿読取開始時、原稿をコンタクトガラスの所定の読取位置に搬送する前に、原稿搬送手段をあらかじめ設定された時間作動させて、塵埃検知手段による塵埃検知を行わせる制御手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、原稿搬送手段によるコンタクトガラス上の塵埃検知動作を、原稿が読取位置に搬送されてくる一連の動作中に行うため、特別に塵埃検知動作のための時間を設定する必要はない。よって、画像読取の作業性を良好に維持可能であり、また、画像読取動作を行う前に塵埃有無検知を行うため、塵埃無しと検知した場合には、その状態で直ぐに原稿の読み取りを行うため、良好な画像品質を得ることが可能となる。
請求項12に記載の発明は、請求項11記載の画像読取装置において、制御手段は、塵埃検知手段により塵埃無しと検知された場合に、原稿読取を開始させることを特徴とし、この構成によって、塵埃無しと検知された場合に、一連の動作中において自動的に読取動作に移行するため作業性が向上し、さらに、塵埃無しの状態で直ぐに原稿の読み取りを行うため、良好な画像品質を得ることが可能となる。
請求項13に記載の発明は、請求項11または12記載の画像読取装置において、制御手段は、塵埃検知手段により塵埃有りと検知された場合に、原稿読取手段の読取位置を移動させて、塵埃検知手段による塵埃検知を繰り返して行わせることを特徴とし、この構成によって、塵埃有りと検知された場合に、原稿読取手段を移動させて読取位置を塵埃の無い位置へ移動させて、その位置で原稿読取を行うことが可能となる。よって、塵埃有りと検知しても読取動作の中断や、作業者が再動作のための操作を行うなどの煩わしい作業がなくなり、作業性の維持と効率の向上、および良好な画像品質を得ることが可能となる。
請求項14に記載の発明は、請求項13記載の画像読取装置において、制御手段は、塵埃検知手段により塵埃有りと検知された場合に、塵埃検知手段による塵埃検知をあらかじめ設定された回数行った後に、再度、塵埃有りと検知された場合に、警告報知用の信号を出力することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項11記載の画像読取装置において、塵埃検知手段による塵埃検知作動中に、原稿載置部からの原稿給紙を開始させることを特徴とし、作業性の向上を図ることができる。
請求項16に記載の発明は、原稿搬送手段と原稿読取手段を具備する画像読取部と、該画像読取部にて読み取った画像情報に基づいて記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部とを備えた画像形成装置において、前記画像読取部として請求項1〜14いずれか1項記載の画像読取装置を搭載したことを特徴とし、この構成によって、適正な塵埃有無検知が行われた後、良好な原稿読取状態の下で画像形成を行うことが可能となる。
本発明によれば、読取位置に対する塵埃有無検知を行う構成において、倍率等倍の原稿読取時における原稿搬送手段の線速よりも、塵埃検知時における原稿搬送手段の線速を速くするか、遅くするかの設定を可能にすることにより、仕様あるいは作業状態の違いによる要求に応じて、塵埃検知動作を最短時間で行って、読取動作の中断などをなくし、作業性の低下を防止して高作業性を維持したり、塵埃検知動作を低速で行って、騒音の発生や駆動部品への負荷の増大による早期劣化などを防止したりすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1,図2は本発明の実施形態を説明するための各装置の正面図であり、図1は原稿読取装置の外観を示す正面図であって、画像読取装置1の本体上部に自動原稿搬送装置(ADF)2が搭載されている。また、図2は画像形成装置の外観全体を示す正面図であって、原稿読取装置1の本体下部に、画像形成部本体3と、複数の給紙カセット4からなる給紙装置5が設置されている。
図3は本実施形態の説明するためのADF2を搭載した画像読取装置1の概略構成図であり、11は原稿または原稿束、12は原稿11が載置される原稿テーブル、13はピックアップコロ、14は給紙ベルト、15はリバースコロ、16はプルアウトローラ、17はターンローラ、18は読取入口ローラである。また、19はコンタクトガラス、20はシートスルー時における画像読取装置1の原稿読取位置、21はコンタクトガラス19上に配設された原稿搬送ベルト、22は搬送ベルト駆動ローラ、23は搬送ベルト従動ローラ、24は搬送ベルト加圧ローラである。さらに、25は読取出口ローラ、26は排紙ローラ、27は排紙トレイである。
図3を参照して原稿搬送の動作を説明する。原稿テーブル12上の原稿11は、ピックアップコロ13により給紙され、給紙ベルト14とリバースコロ15で一枚ずつ分離されて搬送され、さらに、プルアウトローラ16,ターンローラ17および読取入口ローラ18によって搬送され、コンタクトガラス19に到達し、搬送ベルト駆動ローラ22によって駆動される搬送ベルト21に案内されながらコンタクトガラス19上を通過する。
このとき、原稿読取位置20によって原稿の画像が読み取られる。この後、原稿11は読取出口ローラ25によって搬送され、排紙ローラ26によって排紙トレイ27へ排紙、スタックされる。
画像読取装置1は、第1ミラー30とランプ31で構成される第1走行体32と、第2ミラー33と第3ミラー34から構成される第2走行体35とからなるスキャナ(読取光学系)が設置され、原稿11の反射光は破線で示す光路を通って図示しないレンズブロックを介してCCDユニットへ入り、光学/電気変換処理により原稿画像の読み取りが行われる。
36は白基準板であって、CCDの各素子の出力ばらつきを補正するシェーディング動作の基準のため設けられている。シェーディング動作時は、原稿読取位置20に位置している第1走行体32が、矢印(a)方向に図示しないスキャナモータの駆動により移動して、白基準板36に対向する位置で、白基準板36の白データを読み取ってシェーディングを行う。その後、第1走行体32が矢印(b)方向に移動し原稿読取位置20に復帰する。
図4は本実施形態における画像形成部本体の概略構成図であり、本例ではカラープリンタの構成例を示す。
図4において、現像部41は、複数のドラム状の感光体にて構成された第1〜第4のトナー像担持体43Y,43M,43C,43BKを有し、各トナー像担持体上にイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像の各色のトナー像がそれぞれ形成される。第1〜第4のトナー像担持体43Y〜43BKに対向して転写ベルト44が配置され、この転写ベルト44は、駆動ローラ45と従動ローラ46間に架設されて、矢印A方向に移動駆動される。
第1〜第4のトナー像担持体43Y〜43BK上にトナー像を形成する構成、および動作はそれぞれ実質的に同一であるため、第1のトナー像担持体43Yにトナー像を形成する構成のみ説明する。
トナー像担持体43Yは、図4において時計方向に回転駆動され、帯電ローラ47によって表面が所定の極性に均一に帯電される。次いで、その帯電面に対して、レーザ書き込みユニット48から、画像読取装置1で読み取った原稿画像データに基づき光変調されて出射するレーザビームLが照射され、この照射による露光によりトナー像担持体43Y上に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像装置49によってイエロートナー像として可視像化される。
一方、図示しない給紙部から、例えば普通紙または樹脂シートあるいは樹脂フィルムなどから成る記録材Pが給送され、記録材Pが、矢印Aで示すように、トナー像担持体43Yと転写ベルト44の間に送り込まれ、転写ベルト44に担持されて矢印B方向へ搬送される。転写ベルト44を挟んで、像担持体43Yに略対向する位置に転写ローラ50が配置されており、転写ローラ50に対し、トナー像担持体43Y上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、トナー像担持体43Y上のイエロートナー像が記録材P上に転写される。記録材Pに転写されず、トナー像担持体43Y上に残された転写残トナーは、クリーニング装置51によって除去回収される。
同様にして、第2〜第4のトナー像担持体43M,43C,43BK上にマゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像が、前記イエロートナー像の転写された記録材P上に順次重ねて転写される。
このようにして4色の未定着トナー像を担持した記録材Pは、矢印Cで示すように定着部42に送り込まれ、該定着部42を通過する。このとき、そのトナー像が記録材P上に定着され、該定着部42を通過した記録材Pは、矢印D方向に搬送されて排紙トレイ(図示せず)に排出される。
図5(a),図6(a)は本発明の実施形態1を説明するための自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置における要部の構成図である。
図5(a)において、19はコンタクトガラス、20は画像読取装置1の原稿読取位置、21はコンタクトガラス19上に配設された原稿搬送ベルト、22は搬送ベルト駆動ローラ、23は搬送ベルト従動ローラ、24は搬送ベルト加圧ローラである。
図5(a)はコンタクトガラス19の読取位置にゴミが無い場合を示す。原稿搬送とは別にゴミ有無検知のために搬送ベルト21が周方向に1回転し、原稿読取位置20にて原稿搬送ベルト21の表面を読み取る。
図5(b)は、このとき原稿読取装置1にて読み取った画像データの主走査方向における任意位置のイメージを示す図であって、原稿搬送ベルト21の白色面を読み取っているため画像データは全面“白”、すなわち、白レベルの画像データとなる。
図6(a)はコンタクトガラス19の読取位置の主走査方向の一部にトナー,塵埃などのゴミGが存在する場合を示す。前記と同様に原稿搬送とは別にゴミ有無検知のために搬送ベルト21が周方向に1回転し、原稿読取位置20にて原稿搬送ベルト21の表面を読み取る。
図6(b)は、このとき原稿読取装置1にて読み取った画像データの主走査方向における任意位置のイメージを示す図であって、原稿搬送ベルト21の白色面とゴミGを読み取ったため画像データ、すなわち“白の面と黒線”となる。
このように、コンタクトガラス19上の読取位置におけるゴミGの有無検知を図5(b)と図6(b)の画像データを比較して行う。
なお、本実施形態におけるタイムチャート,フローチャートなどの各種制御は、装置内に搭載された制御手段としてのCPU(中央演算処理ユニット:図示せず)でのソフトウエアによる処理にてコントロールされる。
図7は実施形態1におけるゴミ有無検知動作のタイムチャートである。ADF2と画像読取装置1とはUARTなどの公知のシリアル通信などによって信号の授受を行い、ADF2は画像読取装置1からの指令により各種動作の開始や停止を行う。本実施形態は、原稿11を搬送しながら画像データを読み取るシートスルー方式であるため、原稿11の搬送速度の変化により副走査方向における読取画像の伸縮が変る。
原稿11と同じ縮率(等倍)で読むための線速(速度)を等倍率時速度とすると、その2倍の速さで原稿11を搬送し、原稿画像を読み取ると、原稿に対し1/2(50%)の縮率で画像を読み取ることとなる。画像読取装置1からADF2に対し、変倍率50%の速度で原稿搬送ベルト21を駆動する指令が出されると、これによりADF2は、等倍率時の速度の2倍の速さでADF読取モータを駆動し、原稿搬送ベルト21を回転させる。
同時に、画像読取装置1では、ランプ31を点灯し、所定時間後にスキャナモータを駆動して第1走行体32を移動させシェーディング動作を行う。図3に示す(a)方向への駆動により、第1走行体32を白基準板36方向へ移動し、白基準板36を読み取った後、(b)方向へ移動して、原稿読取位置20で停止させる。
その後、搬送ベルト21が定速になっていることを確認した後、ゴミ有無検知のために原稿搬送ベルト21に対する画像の読み取りを行う。読取量(時間)は、原稿搬送ベルト21の1周分を目安としている。このため、仮に、等倍率時の速度で読み取りを行ったときを、図7において破線で示すと、等倍率時速度時の方が、ゴミ有無検知のための読取時間が多くかかることになる。すなわち、図7に示すtで示す分、余分に時間が必要となる。
ゴミ有無検知は、本来の画像読取動作の前に行われる動作であるため、このゴミ有無検知にかかる時間は、なるべく短くして、作業性の低下を少なくする必要がある。
ここで、公知の技術ではあるが、ゴミ(トナー,塵埃)の検知方法について、その代表例を図8,図9を参照して説明する。
図8はCCDの出力レベル(原稿読取装置1の画像読取データ)を例を示す説明図であって、出力が高い方が白い画像、また低い方が黒い画像の場合、さらにTH1と記したスレッシュレベルを白/黒それぞれに決めて、「TH1:白」よりも出力レベルが高い場合、その画素を白ゴミのゴミ候補1とする。「TH1:黒」よりも出力レベルが低い場合は、その画素を黒ゴミのゴミ候補1とする。このTH1は、画像読取装置1の仕様,使用状態ごとに、その設定値を変更する。
また、図8とは異なる検知方法としては、TH1をある値として、搬送ベルト21を読み取った画像データで、原稿搬送ベルト21の地肌濃度の平均を算出して、注目画素において、この地肌濃度の平均値との差分がTH1を超える場合に、ゴミ候補1とする方式もある。そして図9に示すように、主走査1ライン上で、ゴミ候補1の画素がTH2で設定した値(本例ではTH2=3とする)以上連続した場合、そのラインをゴミ候補ラインとする。
このようにして原稿搬送ベルト21の1周分全てのラインについて検出を行い、トータルのゴミ候補ラインの数(n)が全ライン(N)の所定%(M%)以上あるときに、初めて、読取位置にゴミが存在すると判断する。前記TH1,TH2、およびM%などのスレッシュ値は、画像読取装置1ごとに設定を変更することを可能にする。これは、原稿搬送ベルト21を使用しているうちに、経時的に汚れてきた場合に、原稿搬送ベルト21の汚れをゴミと誤検知しないために変更可能とする。
原稿の読取動作開始前に、ゴミ有無検知のために、原稿搬送ベルト21を回転させて画像データを読み取り、ゴミ有無の判定を行うが、ゴミ有無検知にかかる時間を短くするためには、原稿搬送ベルト21の回転数を、通常の等倍率読取時の速度よりも、高速にする必要がある。このゴミ有無検知のために、原稿搬送ベルト21を回転させる必要性は、装置側の構成によるところであり、作業者には関わりの無いことである。
このため本来の原稿読取作業開始前に、高速で原稿搬送ベルト21が回転することは、音や振動の発生も気になり、また読み取りに係る各部材の早期劣化が懸念される。これに対応するため、本発明の実施形態2として、原稿搬送ベルト21の回転数を、通常の等倍率読取時における速度よりも遅く回転させて、低騒音,低振動でゴミ有無検知を行うこととする。
図10に実施形態2におけるゴミ有無検知に係る動作のタイムチャートを示す。実施形態2では、変倍率200%の速度、つまり、等倍率時の半分の速度で原稿搬送ベルト21を回転させる場合を示している。低騒音,低振動および低負荷にすることに効果がある。図10にて、等倍率時の速度でゴミ有無検知を行った場合を破線で示しているが、ゴミ有無検知にかかる時間は、tで図示した分、等倍率速度時よりも時間が必要となる。
図11は本発明の実施形態3における要部を示す斜視図である。なお、以下の説明において、既に説明されている部材に対応する部材には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
図11において、搬送ベルト駆動ローラ22、搬送ベルト21、搬送ベルト従動ローラ23、搬送ベルト加圧ローラ24からなる原稿搬送ユニット体を示しており、図中の55は原稿搬送ベルト21の表面に設けられた凹部を示す。
図12(a)は実施形態3における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図12(b),(c)は、ゴミ有無検知時、原稿読取装置1により読み取られた画像データを示し、原稿搬送ベルト21の凹部55が存在する位置における原稿搬送ベルト21の1回転分の画像読取データである。
図12(b)に示すように、原稿搬送ベルト21の汚れていない白色面を読み取った箇所の画像データは“白”となる。図12(c)は原稿搬送ベルト21が凹部55を含む全周に汚れが有る場合の画像データを示す。この凹部55は、汚れず白色のままであるので、画像データは“白”となり、原稿搬送ベルト21の汚れ部を“黒”と判断する。すなわち、原稿搬送ベルト21の1回転の画像において、凹部55を読み取るため“黒”のデータは断続的になり、凹部55においては必ず“白”の画像データが得られる。
図13(a)はゴミGがある場合の実施形態3における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図13(b)はゴミがある場合の原稿搬送ベルト21の画像読取データを示す。
図13(b)に示すように、コンタクトガラス19上にゴミGがあれば、原稿搬送ベルト21の汚れや凹部55の存在に関係なく、連続して“黒”が現れる。
このように実施形態3によれば、図12(c)と図13(b)との比較にて分るように、原稿搬送ベルト21の表面の汚れと、コンタクトガラス19上のゴミとを区別することが可能である。
図14は本発明の実施形態4における原稿搬送ユニット体の斜視図であり、実施形態4が実施形態3と異なる点は、原稿搬送ベルト21上に、そのスラスト方向(原稿搬送方向に直交する方向)に溝状に凹部56を延在させた点である。
図15(a)はゴミや汚れのない状態の実施形態4における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図15(b)は原稿搬送ベルト21の幅方向全面にわたって汚れていない白色面を読み取った箇所の画像データであって、全体が“白”となる。
図16(a)はゴミGが存在する場合の実施形態4における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図16(b)はゴミG,汚れが存在する場合の実施形態4における原稿搬送ベルト21の画像読取データを示す。図16(b)に示すように、ゴミGを検知したため、連続的に“黒”となる部分が現れる。また、ゴミGが無くて、原稿搬送ベルト21の表面が汚れている場合は、原稿搬送ベルト21の凹部56は汚れずに画像読取データは“白”となるため断続的な“黒”が現れる。
このように実施形態4によれば、原稿搬送ベルト21の全幅にわたって、すなわち、画像読取面の主走査方向の全幅にわたってゴミ有無検知を行って、原稿搬送ベルト21の表面の汚れと、コンタクトガラス19上のゴミとを区別することが可能となる。
図17(a),(b)は本発明の実施形態5における原稿搬送ユニット体の斜視図であって、図17(a)は平面側を示す斜視図、図17(b)は底面側を示す斜視図であり、実施形態5が実施形態4と異なる点は、原稿搬送ベルト21上に、そのスラスト方向(原稿搬送方向に直交する方向)に溝状に複数(本例では4本)の凹部56を延在させた点である。
図18(a)はゴミや汚れのない状態の実施形態5における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図18(b)は原稿搬送ベルト21の幅方向全面にわたって汚れていない白色面を読み取った箇所の画像データであって、全体が“白”となる。
図19(a)はゴミGが存在する場合の実施形態5における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図19(b)はゴミG,汚れが存在する場合の実施形態5における原稿搬送ベルト21の画像読取データを示す。図19(b)に示すように、連続的に“黒”となる部分が現れる。また、ゴミGが無くて原稿搬送ベルト21の表面が汚れている場合は、原稿搬送ベルト21の4箇所の凹部56は汚れないため、該当する部分は画像データは“白”となるため断続的な“黒”が現れる。
また、凹部56の中央部など、やや汚れ易い箇所で経時的な汚れが始まり、凹部56の“白”と読まれるべき面積が縮小しても、凹部56を複数設けたことによって“白”と読まれるべき箇所(面積)を維持することが可能となり、“白”の画像データが得られる。すなわち、原稿搬送ベルト21の表面の汚れと、コンタクトガラス19上のゴミGとを区別することが可能となる。
図20は本実施形態における原稿搬送ユニットの駆動部を示す斜視図であり、61はハウジングであって、搬送ベルト駆動ローラ22と搬送ベルト加圧ローラ24をベアリングなどを介して回転自在に軸心固定している。62は従動ブラケットであって、搬送ベルト従動ローラ23をベアリングなどを介して回転自在に軸心固定している。また、この従動ブラケット62はハウジング61内で搬送ベルト駆動ローラ22に対して平行移動が可能になっている(図中の矢印方向)。
図21は組付ジグ63を示す斜視図であり、63aは搬送ベルト駆動ローラ22のローラ軸を挿入する通孔、63bは搬送ベルト従動ローラ23のローラ軸を挿入する通孔である。
図22(a),(b)は原稿搬送ユニットの組み付け方法の説明図であり、説明を簡易にするため原稿搬送ベルト21を省略している。
図22(a)は原稿搬送ユニットの手前側を示し、搬送ベルト駆動ローラ22のローラ軸と搬送ベルト従動ローラ23のローラ軸を、ジグ63の各通孔63aと63bにそれぞれ挿入して、搬送ベルト従動ローラ23の位置を決め、ネジ64などの締結部材で従動ブラケット62をハウジング61に固定する。
図22(b)は原稿搬送ユニットの後側を示し、図22(a)にて説明したのと同様に、後側もネジ64などの締結部材で従動ブラケット62をハウジング61に固定する。
このように、1つのジグ63を用いて、従動ブラケット62の手前側と後側とを規制してハウジング61に固定するため、搬送ベルト駆動ローラ22と搬送ベルト従動ローラ23の平行度を確保することができる。
ゴミ有無検知を、原稿読取の終了後に行う場合、仮に、その時点でゴミ無しとなっても、次の画像読取までに、画像読取位置にゴミが侵入することは充分考えられる。したがって、原稿読取を開始する直前にゴミ検知作業を行うことが最適である。
図23は原稿搬送ベルト21の具体的構成例を示す断面図であり、前述したように原稿搬送ベルト21の汚れと、ゴミを区別するための凹部56が均等に4箇所設けられている。本例の場合、凹部56の全周に対する割合は約7%、原稿搬送ベルト21の1周の長さが142mmで600dpiの解像度で読み取った場合、総ライン数は3355ラインで、凹部56のトータルは236ラインに相当する。本例では、マージンを加えて全ライン数の96%以上でゴミ候補ラインとなった場合に、読取位置にゴミがあると判断する。
図24は本実施形態における読取動作に係るタイムチャートであり、図3を参照して読取動作について説明する。
作業者がADF2の原稿テーブル12上に原稿11をセットすると、ADF2は原稿セットセンサ70から原稿セットフィラー71が外れて原稿11がセットされたことを認識し、画像読取装置1のCPU(図示せず)に対して原稿11がセットされたことを送信する。
作業者は、画像読取モードの諸設定を行った後、画像読取装置1が具備する読取スタートキー(図示せず)を押下する。これをトリガーとしてADF2に原稿搬送ベルト21の駆動指令が出力され、シェーディング動作後に、3355ラインの画像読取が行われゴミ有無判定が行われる。判定後、原稿搬送ベルト21の駆動が停止され、原稿テーブル12上の原稿11を給紙する指令がADF2に出力され、通常の読取動作が行われることとなる。
図25は本実施形態におけるゴミ有無検知に係るフローチャートであり、図3に示す画像読取装置1における第1走行体32のランプ31の点灯後(S1)、シェーディング動作を行わせ(S2)、原稿搬送ベルト21を始動させ(S3)、所定時間、画像読取を行い(S4)、そのデータでゴミ有無判定を行う(S5)。判定の結果、ゴミ有りと判定した場合は、画像読取装置1の操作部(図示せず)上で警告表示を行い(S6)、作業者に知らせる。その後、作業者の判断により、スタートキーが押されるのを待ち(S7)、スタートキー押下でシーケンス最初に戻る。
ステップ(S5)において、ゴミ有無判定でゴミ無しの場合は、そのまま、原稿の画像読取動作に移行する(S8)。すなわち、ゴミ無しの場合は、そのことを、作業者に知らせずに、直ぐに原稿読取に移行するので、作業性の低下が抑えられることとなる。
図26は本実施形態における原稿読取位置の一例を示す説明図であり、デフォルト通常位置では、図示する位置に第1走行体32が位置し、図中、(1)で示す位置でADF2が搬送する原稿画像を読み取る。ゴミ検知により(2)の位置にゴミがあると判断されたときは、第1走行体32を図示しないスキャナモータにより矢印(a)の方向に移動して(1)から0.7mm離れた(2)の位置で停止して、ADF2が搬送する原稿を読み取る。この(2)の位置でも、ゴミがあると判断されたときは、さらに0.7mm離れた(3)の位置でADF2が搬送する原稿を読み取る。
このように、(1)→(2)→(3)→(1)→(2)の順にゴミがある場合に読取位置を移動して行くが、3箇所ともゴミがある場合、いつまでも、読取位置の移動を行うと画像読取が行われないことになるので、本実施形態では、2回読取位置を移動(3箇所の読取位置でゴミ判定を行う)した場合は、そこで、読取位置の移動を終了として、その場所でADF2が搬送する原稿を読み取る。
図27は前記読取位置移動に係るタイムチャートであり、作業者が図3に示すADF2の原稿テーブル12上に原稿11をセットすると、ADF2は原稿セットセンサ70から原稿セットフィラー71が外れて、原稿11がセットされたことを認識し、画像読取装置1に対して原稿11がセットされたことを送信する。作業者は、画像読取モードの諸設定を行った後、画像読取装置1が具備する読取スタートキー(図示せず)を押下する。これをトリガーとしてADF2に原稿搬送ベルト21の駆動指令が出され、シェーディング動作後に、3355ラインの画像読取が行われゴミ有無判定が行われる。
ゴミ有無判定の結果、ゴミ有りと判断された場合、スキャナモータを(a)方向へ駆動して、読取位置を前記(2)の位置へ移動する。原稿搬送ベルト21は駆動が継続されているので、そのままゴミ有無検知のための画像読取を行い、ゴミ有無判定の結果、再度、ゴミ有りと判断された場合、スキャナモータを(a)方向へ駆動して、読取位置を(3)へ移動する。
その後、再度、ゴミ有無検知のための画像読取を行ってゴミ有無判定を行うが、既に読取位置の移動を2回行っており、現読取位置が3箇所目であるため、ゴミ有無判定の結果如何に関わらず、原稿搬送ベルト21の駆動停止、およびランプ31の消灯を行い、ゴミ検知作業を終了する。
図28は前記読取位置移動に係るフローチャートであり、図3に示す画像読取装置1における第1走行体32のランプ31の点灯後(S11)、シェーディング動作を行わせ(S12)、原稿搬送ベルト21を所定の回転数で駆動(S13)し、所定ライン数(時間)の画像読取(S14)を行った後、そのデータでゴミ有無判定を行う(S15)。判定の結果、ゴミ有りと判定された場合は、それ以前に読取位置の移動を行っており、かつ今回移動する回数が3回目であるときには(S16)、読取位置移動を行わずに、画像読取装置1の表示部に警告表示を行い(S17)、次に、原稿画像読取(S18)に移行する。
ステップ(S16)において、読取位置の移動回数が3回以下の場合は、読取位置を移動(S19)した後、再度、所定ライン数(時間)の画像読取(S14)を行った後、ステップ(S15)のゴミ有無判定を行う処理に戻る。ゴミ有無判定の結果、ゴミ無しと判断された場合は、そのまま原稿画像読取(S18)に移行する。
なお、原稿画像の読み取りの前にゴミ有無検知を行うと、どうしても、1枚目の原稿読取までの時間がかかり、原稿読取の生産性が低下することは免れない。そこで、少しでも生産性の低下を減少させるため、本実施形態では、ゴミ有無検知中に、ゴミ有無検知作業に支障をきたさない位置まで原稿を搬送待機させておき、ゴミ有無検知作業終了後に、直ぐに原稿の読み取りを開始できるようにしている。
この具体的な実施例を図29のタイムチャートと図3を参照して説明する。
図3において、ピックアップコロ13、給紙ベルト14、プルアウトローラ16、ターンローラ17が、給紙モータ(図示せず)で駆動され、読取入口ローラ18、搬送ベルト駆動ローラ22、読取出口ローラ25が、前記給紙モータとは異なる読取モータ(図示せず)で駆動されている。
ゴミ有無検知は、本例では前記読取モータを駆動して行うため、原稿11は、読取入口ローラ18における搬送方向上流側の手前までは搬送待機が可能であり、具体的には、読取入口センサ72で、原稿先端を検知して前記給紙モータの駆動を停止すれば、その位置において、あらかじめ原稿を待機状態にすることができる。
図29において、画像読取装置1から、ゴミ有無検知のために、原稿搬送ベルト21を所定の速度で駆動させる指令が出力された際に、原稿搬送ベルト21を駆動すると共に、給紙モータを駆動させ、原稿テーブル12上の原稿11の給紙を開始する。ゴミ有無検知作業と平行して、この原稿給紙動作も行われることになる。原稿11の先端が、読取入口センサ72に到達したときに、給紙搬送動作を停止して原稿11の待機動作を終了する。
ゴミ有無検知が終了した後に、画像読取装置1からADF2に原稿読取搬送開始指令が出力され、待機中の原稿搬送を開始する。このように、読取位置近傍まで、あらかじめ原稿11を待機することにより、原稿読取開始までの時間を低減することができ、ゴミ有無検知作業を追加しても、生産性低下を抑制することができる。
なお、前記実施形態では、コンタクトガラス19上に原稿11を搬送する原稿搬送手段として、搬送ベルト駆動ローラ22、搬送ベルト21、搬送ベルト従動ローラ23、搬送ベルト加圧ローラ24からなる原稿搬送ユニット体を使用するとして説明したが、原稿搬送ユニット体を原稿搬送用のローラに代えて、このローラ単体にて原稿を搬送するようにしてもよい。
このように、原稿搬送用のローラを用いても、その表面に凹部55,56を形成したり、各種制御などは前記実施形態にて説明したものを適用することができる。
本発明は、シートスルー方式を使用するADF装置を備えた複写機,ファクシミリ装置などの画像形成装置、すなわち、原稿をコンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読み取る原稿読取手段とを備えた画像形成装置に適用され、特にトナー,塵埃などのゴミ有無検知機能を具備する装置に実施して有効である。
本発明の実施形態を説明するための原稿読取装置の外観を示す正面図 本実施形態である画像形成装置の外観全体を示す正面図 本実施形態の説明するためのADFを搭載した画像読取装置の概略構成図 本実施形態における画像形成部の概略構成図 (a)は本発明の実施形態1を説明するための自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置における要部の構成図、(b)は原稿読取装置にて読み取った画像データの主走査方向における任意位置のイメージを示す図(ゴミ無し) (a)は本発明の実施形態1を説明するための自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置における要部の構成図、(b)は原稿読取装置にて読み取った画像データの主走査方向における任意位置のイメージを示す図(ゴミ有り) 実施形態1におけるゴミ有無検知動作のタイムチャート CCDの出力レベル(原稿読取装置の画像読取データ)を例を示す説明図 CCDの出力レベル(原稿読取装置の画像読取データ)を他の例を示す説明図 本発明の実施形態2におけるゴミ有無検知に係る動作のタイムチャート 本発明の実施形態3における要部を示す斜視図 (a)は実施形態3における原稿搬送ユニット体の正面断面図、(b),(c)は、ゴミ有無検知時、原稿読取装置により読み取られた画像データ(ゴミ無し) (a)は実施形態3における原稿搬送ユニット体の正面断面図、図12(b),(c)は、ゴミ有無検知時、原稿読取装置1により読み取られた画像データ(ゴミ有り) 本発明の実施形態4における原稿搬送ユニット体の斜視図 (a)はゴミや汚れのない状態の実施形態4における原稿搬送ユニット体の正面断面図、(b)は原稿搬送ベルト21の幅方向全面にわたって汚れていない白色面を読み取った箇所の画像データ (a)はゴミGが存在する場合の実施形態4における原稿搬送ユニット体の正面断面図、はゴミG,汚れが存在する場合の実施形態4における原稿搬送ベルト21の画像読取データ (a),(b)は本発明の実施形態5における原稿搬送ユニット体の斜視図であって、(a)は平面側を示す斜視図、(b)は底面側を示す斜視図 (a)はゴミや汚れのない状態の実施形態5における原稿搬送ユニット体の正面断面図、(b)は原稿搬送ベルトの幅方向全面にわたって汚れていない白色面を読み取った箇所の画像データ (a)はゴミが存在する場合の実施形態5における原稿搬送ユニット体の正面断面図、(b)はゴミ,汚れが存在する場合の実施形態5における原稿搬送ベルトの画像読取データ 本実施形態における原稿搬送ユニットの駆動部を示す斜視図 本実施形態における組付ジグを示す斜視図 (a),(b)は原稿搬送ユニットの組み付け方法の説明図 本実施形態における原稿搬送ベルトの具体的構成例を示す断面図 本実施形態における読取動作に係るタイムチャート 本実施形態におけるゴミ有無検知に係るフローチャート 本実施形態における原稿読取位置の一例を示す説明図 本実施形態における読取位置移動に係るタイムチャート 本実施形態における読取位置移動に係るフローチャート 本実施形態におけるゴミ有無と原稿読取との関係を示すタイムチャート 従来の自動原稿搬送装置の概略構成図
符号の説明
1 画像読取装置
2 自動原稿搬送装置(ADF)
3 画像形成部本体
11 原稿または原稿束
19 コンタクトガラス
20 原稿読取位置
21 原稿搬送ベルト
22 搬送ベルト駆動ローラ
23 搬送ベルト従動ローラ
24 搬送ベルト加圧ローラ
31 ランプ
32 第1走行体
35 第2走行体
55,56 凹部

Claims (16)

  1. コンタクトガラス上部に設置され、周方向へ回転移動することにより原稿を前記コンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、前記コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読取位置にてコンタクトガラス下から読み取る原稿読取手段とを備え、
    原稿非搬送時に前記原稿搬送手段を回転移動させ前記原稿読取手段による読み取りを行い、該読取情報に基づき前記読取位置における塵埃の有無検知を行う画像読取装置における塵埃検知方法であって、
    倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも、前記汚れ検知時における前記原稿搬送手段の線速を速くするか、あるいは遅く設定することを特徴とする画像読取装置における塵埃検知方法。
  2. コンタクトガラス上部に設置され、周方向へ回転移動することにより原稿を前記コンタクトガラス上を搬送させる原稿搬送手段と、
    前記コンタクトガラス上を移動する原稿の画像を読取位置にて読み取る原稿読取手段と、
    原稿非搬送時に前記原稿搬送手段を回転移動させ前記原稿読取手段による読み取りを行い、該読取情報に基づき前記読取位置における塵埃の有無検知を行う塵埃検知手段とを備えた画像読取装置において、
    倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも、前記塵埃検知時における前記原稿搬送手段の線速を速くするか、あるいは遅く設定する設定手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記原稿搬送手段が、前記コンタクトガラスの搬送上流側と搬送下流側とにローラを配設し、該ローラ間に回転移動可能に無端ベルトを架設した構成であることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  4. 前記原稿搬送手段が、前記コンタクトガラスに対向設置されたローラ体からなる構成であることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  5. 前記塵埃検知時における前記原稿搬送手段の線速を、倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも速く設定したことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の画像読取装置。
  6. 前記塵埃検知時における前記原稿搬送手段の線速を、倍率等倍の原稿読取時における前記原稿搬送手段の線速よりも遅く設定したことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の画像読取装置。
  7. 前記原稿搬送手段の表面に凹部を設けたことを特徴とする請求項2〜6いずれか1項記載の画像読取装置。
  8. 前記凹部を、前記原稿搬送手段における原稿搬送方向に対して直交する方向に延在させたことを特徴とする請求項7記載の画像読取装置。
  9. 前記凹部を、前記原稿搬送手段の複数箇所に設けたことを特徴とする請求項7または8記載の画像読取装置。
  10. 前記複数のローラの中心軸は互いに平行であることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
  11. 原稿読取開始時、原稿を前記コンタクトガラスの所定の読取位置に搬送する前に、前記原稿搬送手段をあらかじめ設定された時間作動させて、前記塵埃検知手段による塵埃検知を行わせる制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  12. 前記制御手段は、前記塵埃検知手段により塵埃無しと検知された場合に、原稿読取を開始させることを特徴とする請求項11記載の画像読取装置。
  13. 前記制御手段は、前記塵埃検知手段により塵埃有りと検知された場合に、前記原稿読取手段の前記読取位置を移動させて、前記塵埃検知手段による塵埃検知を繰り返して行わせることを特徴とする請求項11または12記載の画像読取装置。
  14. 前記制御手段は、前記塵埃検知手段により塵埃有りと検知された場合に、前記塵埃検知手段による塵埃検知をあらかじめ設定された回数行った後に、再度、塵埃有りと検知された場合に、警告報知用の信号を出力することを特徴とする請求項13記載の画像読取装置。
  15. 前記塵埃検知手段による塵埃検知作動中に、原稿載置部からの原稿給紙を開始させることを特徴とする請求項11記載の画像読取装置。
  16. 原稿搬送手段と原稿読取手段を具備する画像読取部と、該画像読取部にて読み取った画像情報に基づいて記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部とを備えた画像形成装置において、
    前記画像読取部として請求項1〜14いずれか1項記載の画像読取装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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